JP2017178005A - ハイブリッド車両及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スターターとモータージェネレーターとの協調により、エンジンの始動性を確実に向上するハイブリッド車両及びその制御方法を提供する。
【解決手段】エンジン10の始動指令に基づいて、クランクシャフト13に連結されたスターター58が回転して、そのスターター58の回転に伴ってクランクシャフト13が回転したときに、制御装置70により、モータージェネレーター21が駆動して、エンジン10の始動に要する始動トルクT0とスターター58が出力するスタータートルクTsとの差分を補うモータートルクTmをクランクシャフト13に付与する構成にした。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両及びその制御方法に関し、更に詳しくは、エンジンの始動性を向上するハイブリッド車両及びその制御方法に関する。
近年、燃費向上及び環境対策などの観点から、車両の運転状態に応じて複合的に制御されるエンジン及びモータージェネレーターを有するハイブリッドシステムを備えたハイブリッド車両(以下「HEV」という。)が注目されている。このHEVにおいては、車両の加速時や発進時には、モータージェネレーターによる駆動力のアシストが行われる一方で、慣性走行時や減速時にはモータージェネレーターによる回生発電が行われる。
このようなハイブリッド車両に関して、エンジンの始動時にスターターとモータージェネレーターとの両方によりクランキングする装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。より具体的に、この装置においては、エンジンの始動時に、スターターによりクランキングを開始した後に、モータージェネレーターでクランキングを維持している。
特開2002−048036号公報
しかし、この装置においては、アイドリングストップによるエンジン停止後の再始動時に、モータージェネレーターの条件に基づいて、スターター及びモータージェネレーターの両方によるクランキングと、モータージェネレーターのみによるクランキングとが選択されている。
つまり、この装置においては、モータージェネレーターの状況に応じて、エンジンの再始動時における始動方法が変わるが、スターターに関する状況が考慮されていない。そのため、スターターの状況によっては、エンジンの始動性が悪化するという問題があった。
また、上記の装置においては、モータージェネレーターのみでエンジンのクランクシャフトを回転させることができない場合に、緊急避難的に、スターターによるクランキングが使用されている。このようにモータージェネレーターの状況によって始動方法が変わることで、エンジンの始動における制御が煩雑になり、制御工程が増加することになる。この制御の煩雑化と制御工程の増加により、エンジンの始動性が悪化するという問題もあった。
そこで、本発明の目的は、スターターとモータージェネレーターとの協調により、エンジンの始動性を確実に向上するハイブリッド車両及びその制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成する本発明のハイブリッド車両は、エンジンと、このエンジンのクランクシャフトに歯車機構を介して連結自在のスターターと、このスターターに電気的に接続された低電圧バッテリーと、前記クランクシャフトに接続されたモータージェネレーターと、を備えたハイブリッド車両において、前記クランクシャフトにおける回転の有無を取得する回転取得装置と、この回転取得装置及び前記モータージェネレーターに接続された制御装置と、を備え、前記エンジンの始動指令に基づいて、前記歯車機構を介して前記クランクシャフトに連結された前記スターターが回転して、前記回転取得装置を介してそのスターターの回転に伴って前記クランクシャフトが回転したときに、前記制御装置により、前記モータージェネレーターが駆動して、前記エンジンの始動に要する始動トルクと前記スターターが出力するスタータートルクとの差分を補うモータートルクを前記クランクシャフトに付与する構成にしたことを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成する本発明のハイブリッド車両の制御方法は、エンジンの始動時に、スターターが歯車機構を介してそのエンジンのクランクシャフトに連結して回転したときに、そのクランクシャフトに接続されたモータージェネレーターを制御するハイブリッド車両の制御方法において、前記エンジンの始動に要する始動トルクと前記スターターが出力するスタータートルクとの差分を補うモータートルクを算出し、前記エンジンの始動指令に基づいて、前記スターターが前記歯車機構を介して前記クランクシャフトに連結して回転し、そのスターターの回転に伴って前記クランクシャフトが回転したか否かを判定し、前記クランクシャフトが回転したと判定したときに、前記モータージェネレーターを駆動して、前記モータージェネレーターから算出した前記モータートルクを前記クランクシャフトに付与することを特徴とする方法である。
本発明のハイブリッド車両及びその制御方法によれば、エンジンの始動時におけるスターターとモータージェネレーターとの協調に関して、スターターを主体として、モータージェネレーターを補助的に使用することにした。より具体的には、スターターのクランキングによりクランクシャフトが回転したときに、モータージェネレーターを駆動して始動トルクとスタータートルクとの差分を補うようにした。
つまり、エンジンの始動指令によるスターターの動作を変更せずに、スターターとモータージェネレーターとの協調を図ることで、エンジンの始動時の制御の簡略化を図ることができる。また、鉛バッテリーなどの低電圧バッテリーの充電容量を含むスターターの状況を考慮することで、クランキング中にスターターの状況による始動トルク不足を確実に回避することができる。
これにより、エンジンの始動時にスターターとモータージェネレーターとの協調性を向上して、エンジンの始動性を確実に向上することができる。
本発明の実施形態からなるハイブリッド車両の構成図である。 運転者の始動動作に基づいて、駐車した状態からエンジンを始動する方法を例示するフロー図である。 駐車した状態からエンジンを始動する本発明のハイブリッド車両の制御方法を例示するフロー図である。 停車した状態からエンジンを始動する本発明のハイブリッド車両の制御方法の一部を例示するフロー図である。 図4の続きを例示するフロー図である。 低電圧バッテリーの充電容量とスタータートルクとの関係を例示する図である。 冷却水の水温と各トルクとの関係を例示する図である。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態からなるハイブリッド車両を示す。
このハイブリッド車両(以下「HEV」という。)は、普通乗用車又はバスやトラックなどの大型自動車であり、エンジン10、モータージェネレーター21及びトランスミッション30と、運転状態に応じて車両を複合的に制御するハイブリッドシステム20とを主に備えている。
エンジン10においては、エンジン本体11に形成された複数(この例では4個)の気筒12内における燃料の燃焼により発生した熱エネルギーにより、クランクシャフト13が回転駆動される。このエンジン10には、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンが用いられる。クランクシャフト13の一端は、エンジンクラッチ14(例えば、湿式多板クラッチなど)を介してモータージェネレーター21の回転軸22の一端に接続されている。
モータージェネレーター21には、発電運転が可能な永久磁石式の交流同期モーターが用いられている。このモータージェネレーター21の回転軸22の他端は、トランスミッションクラッチ15(例えば、湿式多板クラッチなど)を通じて、トランスミッション30のインプットシャフト31に接続されている。
トランスミッション30には、HEVの運転状態と予め設定されたマップデータとに基づいて決定された目標変速段へ自動的に変速するAMT又はATが用いられている。なお、トランスミッション30は、AMTのような自動変速式に限るものではなく、ドライバーが手動で変速するマニュアル式であってもよい。
トランスミッション30で変速された回転動力は、アウトプットシャフト32に接続されたプロペラシャフト33を通じてデファレンシャル34に伝達され、後輪である一対の駆動輪35にそれぞれ駆動力として分配される。
ハイブリッドシステム20は、モータージェネレーター21と、そのモータージェネレーター21に電気的に接続するインバーター23、高電圧バッテリー24、DC/DCコンバーター25及び低電圧バッテリー26とを有している。
高電圧バッテリー24としては、リチウムイオンバッテリーやニッケル水素バッテリーなどが好ましく例示される。また、低電圧バッテリー26には鉛バッテリーが用いられる。
DC/DCコンバーター25は、高電圧バッテリー24と低電圧バッテリー26との間における充放電の方向及び出力電圧を制御する機能を有している。また、低電圧バッテリー26は、スターター58や各種の車両電装品27に電力を供給する。
このハイブリッドシステム20における種々のパラメータ、例えば、電流値、電圧値やSOCなどは、BMS(バッテリーマネジメントシステム)28により検出される。
これらのエンジン10及びハイブリッドシステム20は、制御装置70により制御される。具体的には、HEVの発進時や加速時には、ハイブリッドシステム20は高電圧バッテリー24から電力を供給されたモータージェネレーター21により駆動力の少なくとも一部をアシストする。その一方で、慣性走行時や制動時においては、モータージェネレーター21による回生発電を行い、プロペラシャフト33等に発生する余剰の運動エネルギーを電力に変換して高電圧バッテリー24を充電する。また、このHEVは、エンジンクラッチ14を断状態、かつトランスミッションクラッチ15を接状態にすることで、モータージェネレーター21のみを駆動源とする、いわゆるモーター単独走行が可能となる。
なお、モータージェネレーター21を接続するエンジン10の駆動力を駆動輪35に伝達する出力軸としては、クランクシャフト13、トランスミッション30の各シャフト、及びプロペラシャフト33が例示される。また、モータージェネレーター21とそれらの出力軸との接続機構としては、回転軸22に取り付けられた第1プーリーとそれらの出力軸に取り付けられた第2プーリーとの間に無端状のベルト状部材を掛け回した機構、ギアボックスなどの減速機構、及びPTOなどの動力取り出し機構などが例示される。
また、このHEVは、クランクシャフト13に歯車機構57を介して連結自在に構成されたスターター58を備えている。
歯車機構57は、クランクシャフト13に固定されたリングギア57aと、スターター58の回転軸59の先端に固定されたピニオンギア57bとから構成されるピニオン摺動式の機構である。なお、この歯車機構57としては、減速ギアを有するリダクション式の機構や、プラネタリギアを有するプラネタリ式の機構でもよい。
スターター58は、低電圧バッテリー26に電気的に接続される直流直巻型モーターで構成されている。このスターター58は、回転開始直後に最大出力を発生し、回転数の上昇に伴って出力が低下するものである。
エンジン10の始動においては、エンジン10の始動指令によりスターター58の内部の図示しないコイルに電流が流れて、プランジャである回転軸59が図中の白抜き矢印の方向に移動する。次いで、その回転軸59の先端に固定されたピニオンギア57bがリングギア57aに噛み合って連結する。次いで、スターター58が回転して、その回転に伴ってリングギア57aが回転することで、クランクシャフト13が回転する。このようにエンジン10の始動時にクランクシャフト13が外部からの動力で回転することをクランキングという。そして、このクランキングによりクランクシャフト13が回転した後に、気筒12に噴射された燃料の燃焼エネルギーによりエンジン10が始動する。
なお、ここでいう始動指令としては、運転者により発せられる手動始動指令や、一時的に停止したエンジン10に対して制御装置70から発せられる再始動指令が例示される。手動始動指令は、運転者が始動キー66をSTARTポジションの位置に回したことにより、その始動キー66から直接的にスターター58に送られている。再始動指令は、例えば、ブレーキ圧センサ55が検出したブレーキペダル56の圧力に応じて制御装置70からスターター58に送られている。
このようなエンジン10の始動においては、低電圧バッテリー26の充電容量が低下したときに、スターター58が出力するスタータートルクTsがエンジン10の始動に要する始動トルクT0に達しない場合がある。この場合に、エンジン10の始動性の悪化が生じる。
そこで、上記のHEVは、クランクシャフト13における回転の有無を取得する回転取得装置(以下、クランク角センサ)61と、このクランク角センサ61及びモータージェネレーター21に接続された制御装置70と、を備えて構成される。そして、エンジン10の始動時においては、上述したとおり、エンジン10の始動指令に基づいて、スターター58により、ピニオンギア57bがリングギア57aに噛み合って連結した後に、スターター58が回転する。次いで、クランク角センサ61がスターター58の回転に伴うクランクシャフト13の回転を取得する。次いで、クランクシャフト13が回転したときに、制御装置70により、モータージェネレーター21が駆動する。このときに、モータージェネレーター21がエンジン10の始動に必要な始動トルクT0とスターター58が出力するスタータートルクTsとの差分を補うモータートルクTmをクランクシャフト13に付与する構成である。
クランク角センサ61は、クランクシャフト13のクランク角を検出するセンサである。このクランク角センサ61は、パルス信号によりクランク角を検出している。そこで、このクランク角センサ61により、最初のパルス信号が検知されると、そのパルス信号に基づいて、制御装置70によりクランクシャフト13が回転したことが取得される。回転取得装置としては、クランク角センサ61の他に、クランクシャフト13の回転の有無が取得可能なものであればよい。
制御装置70は、各種処理を行うCPU、その各種処理を行うために用いられるプログラムや処理結果を読み書き可能な内部記憶装置、及び各種インターフェースなどから構成される。この制御装置70は、信号線(一点鎖線で示す)を介してクランク角センサ61、バッテリーセンサ29、及び水温センサ68のそれぞれに接続される。また、制御装置70は、信号線を介してエンジン本体11及びモータージェネレーター21の出力トルクを制御するインバーター23のそれぞれに接続される。なお、この制御装置70により、スターター58の出力を調節可能にしてもよい。
この制御装置70の内部記憶装置に記憶された実行プログラムとしては、エンジン10の始動時に実行されるモータージェネレーター21の出力制御プログラムが例示される。この出力制御プログラムは、クランクシャフト13が回転したときにモータージェネレーター21を駆動するプログラムである。また、この出力制御プログラムは、冷却水Wの水温に基づいて始動トルクT0を算出し、低電圧バッテリー26の充電容量に基づいてスタータートルクTsを算出し、それらの差分に基づいてモータートルクTmを算出するプログラムでもある。なお、制御装置70は、この出力制御プログラムに代えて、その機能要素を有したハードウェアを備えてもよい。
このHEVの制御方法は、スターター58とモータージェネレーター21とを協調してエンジン10を始動する方法である。エンジン10を始動する状況としては、HEVが駐車した状態から始動する状況と、HEVが停車した状態から始動する状況との二つの状況がある。
図2は、HEVが駐車した状態から始動する場合の運転者の始動動作を例示している。まず、運転者が、始動キー66を回して、始動キー66の位置がONポジションの位置になる(S10)。ここで、ハイブリッドシステム20が起動される。
次いで、運転者が、始動キー66を回して、始動キー66の位置がSTARTポジションの位置になる(S20)。次いで、始動キー66からスターター58に直接的に手動始動指令が発信される(S30)。次いで、その手動始動指令によりスターター58が歯車機構57を介してクランクシャフト13に連結して回転する(S40)。
次いで、運転者が、エンジン10の始動を確認する(S50)。次いで、運転者が、始動キー66を離して、始動キー66の位置がONの位置になる(S60)。その時、スタートポジション以外のポジションになったことに応じてスターター58に停止指令が発信され、その停止指令によりクランクシャフト13とスターター58との連結が解除された後に、スターター58の回転が停止する(S70)。そして、この運転者の始動動作は完了する。
一方、HEVがアイドルストップ等の停車した状態から始動する場合は、運転者の動作やHEVシステムの状況に応じて制御装置70により発信された再始動指令がスターター
58に送られる。例えば、運転者が図示しないブレーキペダルを離し、ブレーキ圧センサ55が圧力低下を検知したことに基づいて、制御装置70によりスターター58に再始動指令が発信される。
以下に、上記の状況に応じたHEVの制御方法を、制御装置70の機能として図3及び図4、図5に基づいて以下に説明する。図3はHEVが駐車した状態からのエンジン10の始動におけるフローチャートを、図4、図5はHEVが停車した状態からのエンジン10の始動におけるフローチャートをそれぞれ例示している。
HEVが駐車した状態からの始動においては、図3に示すように、まず、運転者により始動キー66がONポジションになると、ハイブリッドシステム20が起動し、制御装置70が、各パラメータを取得する(S100)。ここでいう各パラメータとは、バッテリーセンサ29を介して取得される低電圧バッテリー26の充電容量と、水温センサ68を介して取得される冷却水Wの水温とが例示される。なお、このステップでBMS28を介して高電圧バッテリー24の充電容量を取得してもよい。但し、モータージェネレーター21においては、高電圧バッテリー24の充電容量が低下していても、エンジン10の始動における駆動を制限しないようにすることで、エンジン10の始動性に有利になる。
次いで、制御装置70が、エンジン10の始動に要する始動トルクT0とスターター58が出力するスタータートルクTsとの差分を補うモータートルクTmを算出する(S110)。
図7は、水温と各トルクとの関係を例示している。エンジン10を循環する潤滑油の粘度は温度に対して負の関係になる。つまり、温度が高い程、エンジン10の回転抵抗は小さくなる。従って、エンジン10の始動に要する始動トルクT0は、水温に対して負の関係になる。
そこで、モータートルクTmを算出するステップにおいては、制御装置70が、水温に基づいて、始動トルクT0を算出することが望ましい。より具体的には、予め図7に示すようなマップデータM1を内部記憶装置に記憶させておき、水温取得装置(以下、水温センサ)68の検出値である水温とそのマップデータM1とを比較して、始動トルクT0を算出する方法が例示される。
水温センサ68は、エンジン10を冷却する冷却システムを循環している冷却水Wの水温を検出するセンサである。この水温センサ68は、エンジン10を冷却した後にエンジン10から放出されて、ラジエーター69に流入する冷却水Wの水温を検出可能な位置に配置されることが好ましい。このように水温センサ68が配置されることで、エンジン10の温度状態を高精度に取得可能になり、始動トルクT0を高精度に算出可能になる。
ここで、水温Taは、高電圧バッテリー24の放電特性が低下する温度を示しており、例えば、ゼロ度以下の低温が例示される。つまり、この水温Ta未満においては、高電圧バッテリー24の放電特性が低下するので、仮に、モータージェネレーター21を駆動しようとしても、目標とするトルクが出力できずに、無駄な電力が消費される。そこで、水温Ta未満においては、制御装置70により、モータージェネレーター21を駆動せずに、スターター58のみでエンジン10を始動することが好ましい。このように制御することで、高電圧バッテリー24の放電特性が低下するような温度環境におけるエンジン10の始動性を確保可能になる。また、エンジン10の始動における無駄な電力消費を抑制できるので、燃費の向上に有利になる。
図6は、低電圧バッテリー26の充電容量とスタータートルクTsとの関係を例示して
いる。スタータートルクTsは、低電圧バッテリー26の充電容量に対して正の関係になる。
そこで、モータートルクTmを算出するステップにおいては、制御装置70が、低電圧バッテリー26の充電容量に基づいて、スタータートルクTsを算出することが望ましい。より具体的には、予め図6に示すようなマップデータM2を内部記憶装置に記憶させておき、充電容量取得装置(以下、バッテリーセンサ)29の検出値である充電容量とそのマップデータM2とを比較して、スタータートルクTsを算出する方法が例示される。
バッテリーセンサ29は、低電圧バッテリー26における各種パラメータ、例えば、電流値、電圧値、温度、及び充電容量(SOC)などを検出するセンサである。
ここで、充電容量Caは、スタータートルクTsがクランクシャフト13の回転抵抗よりも小さくなる充電容量を示している。つまり、充電容量Ca未満においては、スターター58の回転軸59を回転させても、クランクシャフト13が回転せずに、エンジン10を始動することができなくなる。そこで、低電圧バッテリー26においては、充電容量Ca以上となるように、制御装置70により、高電圧バッテリー24からDC/DCコンバーター25を介して電力が供給されるようにすることが好ましい。あるいは、図示しないオルタネーターから電力が供給されるようにしてもよい。このように制御することで、スターター58によりクランクシャフト13が回転しないことを確実に回避可能になるので、始動性の向上に有利になる。
以上のように、このステップでは、制御装置70が、水温に基づいて始動トルクT0を算出し、低電圧バッテリー26の充電容量に基づいてスタータートルクTsを算出し、それらの差分としてモータートルクTmを算出する。なお、このステップでは、スタータートルクTsが始動トルクT0を満たす場合にモータートルクTmがゼロになる場合もある。
このモータートルクTmを算出するまでのステップは、図2における手動始動指令が発信されるステップまでの間に行われることが好ましい。
次いで、制御装置70が、クランク角センサ61を介してクランクシャフト13における回転の有無を取得する(S120)。このステップでは、クランク角センサ61がクランクシャフト13における回転の有無を、パルス信号の有無によって取得する。つまり、クランク角センサ61が最初にパルス信号を検知すると回転したことになる。このようにすることで、早期にスターター58の回転に伴うクランクシャフト13の回転を検知可能になるので、エンジン10の始動性の向上に有利になる。
次いで、制御装置70が、クランクシャフト13が回転したか否かを判定する(S130)。ここで、クランクシャフト13が回転していないと判定した場合は、クランクシャフト13が回転するまで待つ。一方、クランクシャフト13が回転したと判定した場合は、次に進む。
次いで、制御装置70が、インバーター23を介してモータージェネレーター21を駆動する(S140)。このとき、モータージェネレーター21から算出したモータートルクTmをクランクシャフト13に付与して、クランキングを継続して、この制御方法は完了する。そして、図2における運転者によるエンジン10の始動が確認される。
このステップで、モータージェネレーター21を駆動する前には、クランクシャフト13とモータージェネレーター21とを接続しておく必要がある。そこで、HEVの駐車時に始動キー66がオフポジションになったことに基づいて、制御装置70により、クランクシャフト13にモータージェネレーター21を接続する制御、つまり、エンジンクラッチ14が接状態になる制御を行うことが好ましい。
なお、モータージェネレーター21を駆動する前にエンジンクラッチ14が接状態になればよく、始動キー66がアクセサリーポジションになったときに、あるいは、エンジン10の始動指令が発信されたときに、エンジンクラッチ14が接状態になる制御を行ってもよい。但し、始動キー66がアクセサリーポジションになる前に、エンジンクラッチ14が接状態になっていると、エンジンクラッチ14が接状態になるまでの遅延時間が無いので、エンジン10の始動性の向上に有利になる。従って、この実施形態では、HEVの駐車時及び停車時にはエンジンクラッチ14が接状態になっており、モータージェネレーター21がクランクシャフト13に接続された状態になっているものとする。
一方、HEVがアイドルストップ等の停車した状態からの始動においては、図4に示すように、まず、制御装置70がエンジン10を始動する条件が成立したか否かを判定する(S200)。エンジン10を始動する条件は、例えば、ブレーキ圧センサ55が運転者よりブレーキペダル56を離されたことを検知すると成立する。また、ここで、条件が成立するまでは、待機になり、条件が成立すると次に進む。
次いで、制御装置70が各パラメータを取得する(S100)。次いで、制御装置70がモータートルクTmを算出する(S110)。なお、HEVが一次的に停車している場合に、ハイブリッドシステム20が起動した状態に維持されているので、これらのステップにおいては、条件が成立するステップの前に行ってもよい。
次いで、制御装置70が、スターター58に再始動指令を発信する(S210)。なお、再始動指令としては、例えば、始動キー66がSTARTポジションになったときにオンになるスイッチをリレー回路により接続することで発信される信号が例示される。
次いで、図5に示すように、再始動指令によりスターター58がクランクシャフト13に連結して回転する(S220)。次いで、制御装置70が、クランクシャフト13における回転の有無を取得する(S120)。次いで、制御装置70が、クランクシャフト13が回転したか否かを判定する(S130)。次いで、制御装置70が、モータージェネレーター21を駆動する(S140)。
次いで、制御装置70が、エンジン10が始動したか否かを判定する(S230)。このステップでは、エンジン10のエンジン回転速度が所定の閾値以上になったか否かで判定する方法が例示される。ここで、エンジン10が始動していないと判定すると、スターター58及びモータージェネレーター21によるクランキングを継続する。一方、エンジン10が始動したと判定すると、次に進む。
次いで、制御装置70が、スターター58に停止指令を発信して、その停止指令によりクランクシャフト13とスターター58との連結を解除した後に、スターター58の回転を停止する(S240)。なお、停止指令としては、例えば、始動キー66がSTARTポジション以外になったときにオフになるスイッチをリレー回路により切断することで発信される信号が例示される。以上でこの制御方法は完了する。
以上のように、上記の制御においては、エンジン10の始動時におけるスターター58とモータージェネレーター21との協調に関して、スターター58を主体として、モータージェネレーター21を補助的に使用することにした。より具体的には、スターター58によりクランクシャフト13が回転したことを取得してから、モータージェネレーター21により始動トルクT0とスタータートルクTsとの差分を補うようにした。
つまり、エンジン10の始動指令によるスターター58の動作を変更せずに、スターター58とモータージェネレーター21との協調を図ることで、エンジン10の始動時の制御の簡略化を図ることができる。また、低電圧バッテリー26の充電容量を含むスターター58の状況を考慮することで、クランキング中にスターター58の状況による始動トルクT0不足を確実に回避することができる。
これにより、エンジン10の始動時にスターター58とモータージェネレーター21との協調性を向上して、エンジン10の始動性を確実に向上することができる。
また、エンジン10の始動時に、スターター58によるクランキングを主とすることで、高電圧バッテリー24の放電特性が低下する状況でも、確実にエンジン10を始動することが可能になる。
10 エンジン
13 クランクシャフト
21 モータージェネレーター
26 低電圧バッテリー
57 歯車機構
58 スターター
61 回転取得装置(クランク角センサ)
70 制御装置
T0 始動トルク
Ts スタータートルク
Tm モータートルク

Claims (4)

  1. エンジンと、このエンジンのクランクシャフトに歯車機構を介して連結自在のスターターと、このスターターに電気的に接続されたバッテリーと、前記クランクシャフトに接続されたモータージェネレーターと、を備えたハイブリッド車両において、
    前記クランクシャフトにおける回転の有無を取得する回転取得装置と、この回転取得装置及び前記モータージェネレーターに接続された制御装置と、を備え、
    前記エンジンの始動指令に基づいて、前記歯車機構を介して前記クランクシャフトに連結された前記スターターが回転して、
    前記回転取得装置を介してそのスターターの回転に伴って前記クランクシャフトが回転したときに、前記制御装置により、前記モータージェネレーターが駆動して、前記エンジンの始動に要する始動トルクと前記スターターが出力するスタータートルクとの差分を補うモータートルクを前記クランクシャフトに付与する構成にしたことを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記バッテリーの充電容量を取得する充電容量取得装置を備え、
    前記制御装置が、その充電容量取得装置及び前記スターターに接続されて、
    前記充電容量取得装置が取得した充電容量に基づいて、前記制御装置により、前記スタータートルクが算出される構成にした請求項1に記載のハイブリッド車両。
  3. 前記エンジンを冷却する冷却水の水温を取得する水温取得装置を備え、
    前記制御装置が、その水温取得装置に接続されて、
    前記水温取得装置が取得した水温に基づいて、前記制御装置により、前記始動トルクが算出される構成にした請求項2に記載のハイブリッド車両。
  4. エンジンの始動時に、スターターが歯車機構を介してそのエンジンのクランクシャフトに連結して回転したときに、そのクランクシャフトに接続されたモータージェネレーターを制御するハイブリッド車両の制御方法において、
    前記エンジンの始動に要する始動トルクと前記スターターが出力するスタータートルクとの差分を補うモータートルクを算出し、
    前記エンジンの始動指令に基づいて、前記スターターが前記歯車機構を介して前記クランクシャフトに連結して回転し、そのスターターの回転に伴って前記クランクシャフトが回転したか否かを判定し、
    前記クランクシャフトが回転したと判定したときに、前記モータージェネレーターを駆動して、前記モータージェネレーターから算出した前記モータートルクを前記クランクシャフトに付与することを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
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