JP2017176908A - 多孔質セラミックフィルタ及び多孔質セラミックフィルタの再生方法 - Google Patents

多孔質セラミックフィルタ及び多孔質セラミックフィルタの再生方法 Download PDF

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雅崇 久保
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Abstract

【課題】簡易な構成でありながら捕集物の除去を容易に行うことができるウォールフロー型の多孔質セラミックフィルタを提供する。
【解決手段】多孔質セラミックフィルタ1の構成を、多孔質セラミックスの隔壁15で囲まれたセル11の複数を有し、セルのそれぞれが軸方向Zの両端部のうちの一方である第一端部E1で開口し、他方の端部である第二端部E2で閉鎖されることにより、第一端部から流入し隔壁を通過する流体から捕集対象物を捕集するウォールフロー型のフィルタ基体10と、第二端部でセルを開閉可能に閉鎖する閉鎖体21とを具備する構成とする。閉鎖体は、セルの軸方向に直交する方向にスライドすることにより、第一セルの第二端部を開閉する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウォールフロー型の多孔質セラミックフィルタ、及び、該多孔質セラミックフィルタから捕集物を除去する多孔質セラミックフィルタの再生方法に関するものである。
多孔質セラミックスで形成されたハニカム構造体は、単一の軸方向に列設された複数のセルにおいて、軸方向の両端部のうち一方の端部で開口しているセルと他方の端部で開口しているセルが交互となるように一端のみを目封止することにより、ウォールフロー型のフィルタ基体として使用されている。
例えば、上記のように目封止されたハニカム構造体は、ディーゼルエンジンの排ガスからパティキュレート・マター(PM)を捕集するディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)の基体として使用されている。一方の端部で開口しているセルから流入した排ガスは、セルを区画している多孔質の隔壁を通過して隣接したセルに流入し、そのセルが開口している他方の端部から排出される。その過程で、排ガスに含まれるPMは、多孔質の隔壁において気孔内に捕集される。PMの捕集に伴い気孔が塞がれてフィルタリング作用が低下するため、DPFには、捕集されたPMがある程度堆積した段階でPMを燃焼させるものがある(例えば、特許文献1参照)。燃焼によりPMが除去されることによって、気孔におけるフィルタリング作用は回復し、DPFが再生される。
このように、燃焼によって捕集物を除去できるのは、捕集物であるPMが炭素分(スス)を主成分とする可燃物であるためである。ところが、多孔質セラミックスのフィルタ基体としての用途を拡大しようと意図した場合、捕集の対象物には金属粉など燃焼させにくい物も含まれる。また、捕集の対象物に有用物が含まれていることもあり、捕集物を回収したい場合がある。
捕集物を回収可能にフィルタから除去する方法として、一般的なフィルタでは「逆洗」が多用されている。「逆洗」処理では、濾過処理の際とは逆方向に圧縮された流体を送ることにより、捕集物はフィルタから離脱し、濾過処理における流入側の端部から排出される。しかしながら、ウォールフロー型のフィルタ基体では、このような逆洗は適していない。ウォールフロー型のフィルタ基体では、捕集物を離脱させるためには、洗浄用の流体を、隔壁を通過する方向に進行させなければならないところ、洗浄用の流体を送り込む方向はセルの軸方向であり、方向が異なる。そのため、隔壁を通過する流体の圧力が低下し、捕集物を十分に離脱させることができないという問題がある。そして、隔壁を通過する流体の圧力を大きくしようとすれば、通常の濾過処理の際に比べて、かなり大きな圧力をかけなければならず、隔壁に亀裂や割れが生じるおそれがある。加えて、目封止されているセルの閉端近傍に捕集物が特に溜まりやすいところ、洗浄用の流体は、送り込まれる端部から離れた位置で隣接するセルに流入することになるため、セルの閉端近傍で溜まっている捕集物の除去は困難である。
一方、ハニカム構造のセラミックフィルタを再生するために、単なる逆洗ではない洗浄の方法も提案されている(特許文献2参照)。これは、先ずクリーン側(濾過処理の際の排出側)の個々のセル内にノズルで高圧流体(高圧空気または加圧水)を送り込んで捕集物を浮き上がらせておき、その後にダーティ側(濾過処理の際の流入側)の個々のセル内にノズルで高圧空気を吹き込むことにより、浮き上がっていた捕集物を吹き出させるものである。しかしながら、特許文献2の技術では、セルの軸方向の両端部それぞれからノズルで高圧流体を吹き込む必要があるため、フィルタの構成が複雑となるという問題があった。また、ダーティ側のセルにおいて浮き上がらせた捕集物を排出させるための高圧空気は、捕集物を排出させる開口から送り込まれるため、逆に捕集物がセルの閉端に向かって押し込まれてしまい、効率よく排出させることができないという問題があった。
特許第5208900号公報 特許第3483819号公報
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、簡易な構成でありながら捕集物の除去を容易に行うことができるウォールフロー型の多孔質セラミックフィルタ、及び、該多孔質セラミックフィルタから捕集物を除去する多孔質セラミックフィルタの再生方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる多孔質セラミックフィルタは、
「多孔質セラミックスの隔壁で囲まれたセルの複数を有し、該セルのそれぞれが軸方向の両端部のうちの一方である第一端部で開口し、他方の端部である第二端部で閉鎖されることにより、前記第一端部から流入し前記隔壁を通過する流体から捕集対象物を捕集するウォールフロー型のフィルタ基体と、
前記第二端部で前記セルを開閉可能に閉鎖する閉鎖体と
を具備する」ものである。
本発明にかかる多孔質セラミックフィルタは、上記構成において、
「前記閉鎖体は、前記軸方向に直交する方向にスライドすることにより、前記セルの前記第二端部を開閉する」ものとすることができる。或いは、
「前記閉鎖体は、前記フィルタ基体に対して前記軸方向に離隔接近することにより、前記セルの前記第二端部を開閉する」ものとすることができる。
これら二つの構成は、閉鎖体が、セルの第二端部を開閉可能に閉鎖する点で共通している。なお、軸方向に直交する方向にスライドする閉鎖体は、軸方向に直交する「一方向」にスライドする構成の他、軸方向に直交する方向に「回転しつつ」スライドする構成とすることができる。
このような構成により、次のような多孔質セラミックフィルタの再生方法が可能となる。すなわち、
「上記に記載の多孔質セラミックフィルタを使用し
前記閉鎖体で前記セルの前記第二端部を閉鎖している状態で、前記セルの前記第一端部から前記流体を流入させ、前記隔壁を通過させることにより、前記流体に含まれる前記捕集対象物を前記セル内に捕集した後、
前記閉鎖体に前記セルの前記第二端部を開放させ、
前記セルに、前記第二端部または第一端部から洗浄用の流体を送り込むことにより、前記捕集対象物を前記フィルタ基体の外部に排出する」ものである。
本発明の多孔質セラミックフィルタは、濾過処理の際に処理対象の流体を流入させるセルの第二端部を閉鎖体で封止しておき、セル内に捕集対象物がある程度捕集された段階で、閉鎖体によるセルの閉鎖を解除して、セルの両端が開口している状態とすることができる。これにより、洗浄のために送り込む流体は、隔壁を通過させる必要がなく、両端が開口している状態のセルに、洗浄用の液体をストレートに通すことができる。
従って、洗浄用の液体の圧力がさほど高くなくても、セル内に捕集された捕集対象物を、効率よくフィルタ基体から外部に排出することができる。また、セルの全長に亘り、ストレートに洗浄用の液体を通すため、隔壁を介した逆洗では除去することが困難であった、閉端近傍(第二端部近傍)に溜まっていた捕集対象物も、問題なく排出することができる。
そして、一般的な逆洗と同様に、洗浄用の流体を一方向から送るのみで、捕集対象物を十分に排出することができる。すなわち、セルの一端(第二端部)を開閉可能な閉鎖体を設けるのみの簡易な構成でありながら、捕集対象物の除去を容易に行うことができる。
ここで、本発明の特徴的な閉鎖体を適用するに当たり、
「前記フィルタ基体は、多孔質セラミックスの隔壁で囲まれて前記セルと同一の軸方向に延び、前記第一端部が封止部で封止されていると共に前記第二端部で開口している第二セルと、前記セルとが、前記隔壁を介して交互に列設されているハニカム構造を有している」ものとすることができる。この場合、セルの第一端部から流入し隔壁を通過した流体は、第二セルの第二端部からフィルタ基体の外部に排出される。
或いは、本発明の特徴的な閉鎖体の適用に当たり、
「前記セルは、チューブ状の前記隔壁で囲まれており、
前記フィルタ基体は、前記セルの外部に出口開口を具備する」ものとすることができる。この場合、セルの第一端部から流入し隔壁を通過した流体は、出口開口からフィルタ基体の外部に排出される。ハニカム構造体でなくても、本構成のウォールフロー型のフィルタ基体であれば、本発明の閉鎖体を適用することができる。
以上のように、本発明の効果として、簡易な構成でありながら捕集物の除去を容易に行うことができるウォールフロー型の多孔質セラミックフィルタ、及び、該多孔質セラミックフィルタから捕集物を除去する多孔質セラミックフィルタの再生方法を、提供することができる。
本発明の第一実施形態である多孔質セラミックフィルタについて、(a)閉鎖体でセルの第二端部を閉鎖している状態、及び、(b)閉鎖体がセルの第二端部を開放している状態、を示す断面図である。 図1における(a)A−A線切断部端面図、(b)B−B線切断部端面図、(c)C−C線断面図、(d)B−B線断面図、及び、(e)D−D線断面図である。 図1の多孔質セラミックフィルタを使用して、(a)濾過処理を行っている状態、(b)捕集対象物が捕集された状態、及び、(c)再生処理を行っている状態、を示す断面図である。 本発明の第二実施形態である多孔質セラミックフィルタの(a)分解斜視図、及び、(b)ケーシングを破線で表示した分解斜視図である。 図4の多孔質セラミックフィルタが(a)「セルの閉状態」にあるときの一部切欠き斜視図、及び、(a)「セルの開状態」にあるときの一部切欠き斜視図である。 図4の多孔質セラミックフィルタの(a)軸方向に切断した断面図、(e)E−E線断面図、(f−1)F1−F1線断面図、(f−2)F2−F2線断面図、(g)G−G線断面図、(h−1)「セルの閉状態」におけるH−H線断面図、及び、(h−2)「セルの開状態」におけるH−H線断面図である。 本発明の第三実施形態である多孔質セラミックフィルタについて、(a)閉鎖体でセルの第二端部を閉鎖している状態、及び、(b)閉鎖体がセルの第二端部を開放している状態、を示す断面図である。
以下、本発明の第一実施形〜第三実施形態の多孔質セラミックフィルタ1〜3、及び、これらの多孔質セラミックフィルタ1〜3の再生方法について、図1乃至図7を用いて説明する。
まず、第一実施形態の多孔質セラミックフィルタ1の構成について、図1〜図3を用いて説明する。多孔質セラミックフィルタ1は、多孔質セラミックスの隔壁15で囲まれたセル11の複数を有し、セル11のそれぞれが軸方向Zの両端部のうちの一方である第一端部E1で開口し、他方の端部である第二端部E2で閉鎖されることにより、第一端部E1から流入し隔壁15を通過する流体から捕集対象物Sを捕集するウォールフロー型のフィルタ基体10と、第二端部E2でセル11を開閉可能に閉鎖する閉鎖体21とを具備するものである。また、閉鎖体21は、軸方向Zに直交する一方向にスライドすることにより、セル11の第二端部E2を開閉する構成である。
より詳細には、フィルタ基体10は、多孔質セラミックスの隔壁15で囲まれてセル11と同一の軸方向Zに延び、第一端部E1が封止部22で封止されていると共に第二端部E2で開口している第二セル12と、セル11とが、隔壁15を介して交互に列設されているハニカム構造を有している。多孔質セラミックフィルタ1では、セル11及び第二セル12それぞれの開口は輪郭の形状及びサイズが同一であり、セル11及び第二セル12が隔壁15を介して等間隔で交互に並んでいる。そして、多孔質セラミックフィルタ1の閉鎖体21は、セルの軸方向Zに直交する一方向にスライドするスライド部材30の構成である。スライド部材30は平板状であり、セル11及び第二セル12の開口を閉鎖する形状及びサイズである閉鎖体21と、セル11及び第二セル12の開口を開放する形状及びサイズである孔部35とが、交互に並んでいる(図2(c)参照)。
このような構成の多孔質セラミックフィルタ1で濾過処理をする際は、図1(a)及び図3(a)に示すように、閉鎖体21がセル11の第二端部E2を閉鎖していると共に、孔部35を介して第二セル12の第二端部E2が開口している状態で、開口している第一端部E1から処理対象の流体をセル11に流入させる。セル11の第二端部E2は閉鎖されているため、ストレートに通過できない流体は多孔質の隔壁15を通過して、隣接する第二セル12に流入する。第二セル12は、第一端部E1側が封止部22で封止されているため、第二セル12に流入した流体は、開口している第二端部E2から外部に流出する。
このように、処理対象の流体が流れる過程で、流体に含まれている固体である捕集対象物Sは、隔壁15を通過することができないため、図3(b)に示すように、セル11内に捕集される。
セル11内にある程度の量の捕集対象物Sが捕集されたら、次のように再生処理を行う。まず、図1(b)に示すように、スライド部材30をセルの軸方向Zに直交する一方向に、セル一つ分だけスライドさせる。これにより、それまでセル11の第二端部E2を閉鎖していた閉鎖体21は、隣接する第二セル12の第二端部E2を閉鎖し、セル11の第二端部E2はスライド部材30の孔部35を介して開口する。これにより、第二セル12は第一端部E1及び第二端部E2の双方で閉端される一方で、セル11は第一端部E1及び第二端部E2の双方で開口する。従って、図3(c)に示すように、洗浄用の流体をセル11に一端から送り込むことにより、洗浄用の流体はセル11の全長に亘りストレートに流通し、セル11内に捕集されていた捕集対象物Sを押し出して、フィルタ基体10の外部に排出する。
なお、図3(c)では、洗浄用の流体を第二端部E2からセル11に送り込む場合を例示しているが、セル11は両端部で開口している状態であるため、第一端部E1及び第二端部E2の何れから洗浄用の流体を送り込んでも、捕集対象物Sをフィルタ基体10の外部に排出することができる。
次に、第二実施形態の多孔質セラミックフィルタ2の構成について、図4〜図6を用いて説明する。多孔質セラミックフィルタ2は、閉鎖体21bがセル11bの軸方向Zに直交する方向にスライドすることによりセル11bの第二端部E2を開閉する点で、第一実施形態の多孔質セラミックフィルタ1と共通しているが、閉鎖体21bが軸方向Zに直交する方向に「回転しつつ」スライドする点で、多孔質セラミックフィルタ1と相違している。
また、多孔質セラミックフィルタ1のフィルタ基体10がハニカム構造であったのに対し、多孔質セラミックフィルタ2のセル11bは、チューブ状の隔壁で囲まれた形状であり、フィルタ基体10bは、セル11bを支持するケーシング19、及びケーシングに嵌め込まれる封止部材23,24を備えている。
より詳細には、セル11bは円筒状であり、同じく円筒状のケーシング19に軸方向Zを一致させて、複数本が収容されている。ケーシング19の両端には、それぞれ円盤状の封止部材23,24が嵌め込まれており、封止部材23,24のそれぞれには、セル11bの端部を嵌入するために、セル11bの外径とほぼ等しい径の円形の貫通孔25,26aが、セル11bと同じ数だけ穿設されている。複数の貫通孔25,26aは、それぞれ封止部材23,24において、円筒状のケーシング19の中心軸P周りに等角度間隔で配置されている。そして、セルの両端である第一端部E1及び第二端部E2のうち、第一端部E1が貫通孔25に嵌入された上で封止部材23に固定されていると共に、第二端部E2が貫通孔26aに嵌入された上で封止部材24に固定されている。加えて封止部材24には、隣接する貫通孔26aの中間に、貫通孔26aと略同径で同数の貫通孔26bが等角度間隔で配置されている。
そして、封止部材24の外側には、円盤状のスライド部材40が重畳するようにケーシング19に支持されている。スライド部材40には、貫通孔26a,26bそれぞれと略同径の円形の孔部45が、貫通孔26aと同じ数だけ(当然に、貫通孔26bと同じ数だけ)、貫通して穿設されている。これらの孔部45はスライド部材40において、中心軸P周りに等角度間隔で配置されている。すなわち、複数の孔部45の角度間隔は、封止部材23における貫通孔25の角度間隔、封止部材24における貫通孔26aの角度間隔、封止部材24における貫通孔26bの角度間隔と同一である。
スライド部材40は、中心軸P周りに回転しつつ、封止部材24に対してスライドする。この回転によりスライド部材40は、孔部45を貫通孔26aと連通させて、セル11bの第二端部E2を開口させる状態(セル11bの開状態)と、孔部45と孔部45との間の部分で貫通孔26aを被覆して、セル11bの第二端部E2を閉鎖すると共に、孔部45と貫通孔26bとを連通させる状態(セル11bの閉状態)とに変位する。従って、スライド部材40において孔部45と孔部45との間の部分が、セル11bの第二端部E2を開閉可能に閉鎖する「閉鎖体21b」であり、スライド部材40が「セル11bの閉状態」にあるときに、孔部45と貫通孔26bとが連通して形成される開口が、本発明の「出口開口」に相当する。
このような構成の多孔質セラミックフィルタ2で濾過処理をする際は、図5(a)に示すように、閉鎖体21bがセル11bの第二端部E2を閉鎖している状態(セル11bの閉状態)で、第一端部E1で開口している封止部材23の貫通孔25から処理対象の流体をセル11bに流入させる。セル11bの第二端部E2は閉鎖されているため、ストレートに通過できない流体は、多孔質の隔壁15を通過して、ケーシング19内におけるセル11bとセル11bとの間の空間に流入し、連通している貫通孔26b及び孔部45を介してフィルタ基体1bの外部へ排出される。流体が隔壁15を通過する過程で、第一実施形態と同様に、流体に含まれている捕集対象物Sは、隔壁15を通過することなくセル11b内に捕集される。
セル11b内にある程度の量の捕集対象物Sが捕集されたら、次のように再生処理を行う。まず、図5(b)に示すように、スライド部材40を中心軸P周りに回転させることにより、孔部45を封止部材24の貫通孔26aと連通させる。これにより、図6(h−2)に示すように、セル11bの第二端部E2はスライド部材40の孔部45を介して開口し、セル11bは第一端部E1及び第二端部E2の双方で開口した状態となる。従って、洗浄用の流体をセル11bに一端から送り込むことにより、洗浄用の流体はセル11bの全長に亘りストレートに流通し、セル11b内に捕集されていた捕集対象物Sを押し出して、フィルタ基体10bの外部に排出する。
次に、第三実施形態の多孔質セラミックフィルタ3の構成について、図7を用いて説明する。多孔質セラミックフィルタ3が第一実施形態の多孔質セラミックフィルタ1と相違する点は、閉鎖体21cがフィルタ基体10に対して軸方向Zに離隔接近することにより、セル11の第二端部E2を開閉する点である。
より詳細には、閉鎖体21cは蓋部材50の構成である。蓋部材50は、フィルタ基体10のセル11の開口に対応する位置に、この開口を閉鎖できる輪郭形状及びサイズである閉鎖体21cを備えていると共に、フィルタ基体10の第二セル12の開口に対応する位置に、第二セル12の開口を開放できる輪郭形状及びサイズである孔部55を備えている。
つまり、第一実施形態の多孔質セラミックフィルタ1では、セル11と第二セル12の形状及び大きさが同一で等間隔に並んでいる必要があったところ、第二実施形態の多孔質セラミックフィルタ3では、必ずしもセル11と第二セル12の形状及び大きさが同一で等間隔に並んでいる必要はなく、蓋部材50においてセル11の開口と対応する位置に、セル11の開口を閉鎖できる形状及びサイズの閉鎖体21を備えており、第二セル12の開口と対応する位置に、第二セル12の開口を開放できる形状及びサイズの孔部55を備えていれば良い。
このような構成の多孔質セラミックフィルタ3を使用した濾過処理は、第一実施形態の多孔質セラミックフィルタ1を使用した濾過処理と同様であり、図7(a)に示すように、閉鎖体21cがセル11の第二端部E2を閉鎖していると共に、孔部55を介して第二セル12の第二端部E2が開口している状態で、開口している第一端部E1からセル11に処理対象の流体を流入させる。流体は、多孔質の隔壁15を通過して隣接する第二セル12に流入し、第二セル12の第二端部E2からフィルタ基体10の外部に流出する。そして、流体が隔壁15を通過する過程で、第一実施形態と同様に、流体に含まれている固体である捕集対象物Sは、隔壁15を通過することなくセル11内に捕集される。
セル11内にある程度の量の捕集対象物Sが捕集されたら、次のように再生処理を行う。まず、図7(b)に示すように、蓋部材50をフィルタ基体10から離脱させ、蓋部材50における閉鎖体21cを、少なくともセルの軸方向Zにフィルタ基体10から離隔させる。
これにより、セル11の第二端部E2を閉鎖している部材はなくなり、セル11は第一端部E1及び第二端部E2の双方で開口する。従って、洗浄用の流体をセル11に一端から送り込むことにより、洗浄用の流体はセル11の全長に亘りストレートに流通し、セル11内に捕集されていた捕集対象物Sを押し出し、セル11の外部に排出する。
なお、図7(b)では、洗浄用の流体を第二端部E2からセル11に送り込む場合を例示しているが、セル11は両端部で開口している状態であるため、第一端部E1及び第二端部E2の何れから洗浄用の流体を送り込んでも、捕集対象物Sをフィルタ基体10から外部に排出することができる。
以上のように、第一実施形態〜第三実施形態の多孔質セラミックフィルタ1〜3によれば、閉鎖体21,21b,21cがセル11の第二端部E2を開閉可能に閉鎖しているため、セル11内にある程度の捕集対象物Sが捕集された段階で、セル11の第二端部E2を開口させることよりセル11の両端が開口している状態とすることができる。これにより、セル11内に一端から洗浄用の流体を送り込むことにより、その流体の直線的な流れによって、セル11内に捕集されていた捕集対象物Sを、効率よくセル11の外部に排出することができる。
そして、洗浄用の流体は、セル11の全長に亘り、直線的に送り込むことができるため、隔壁15を介してセル11に洗浄用の流体を流入させる場合に比べて、洗浄用の流体の圧力が小さくても捕集対象物Sを効率的にセル11の外部に排出することができる。これにより、洗浄用の流体の圧力を高めることに起因して隔壁15が損傷を受ける恐れを、低減することができる。
加えて、洗浄用の流体は、セル11の全長に亘り直線的に送り込むことができるため、隔壁15を介した逆洗では除去することが困難であったセル11の閉端(第二端部E2)近傍に捕集されていた捕集対象物Sを、容易にセル11の外部に排出することができる。
従って、例えば、切削加工において循環して使用されるクーラントを処理対象の流体とし、クーラントに含まれる切粉を捕集対象物Sとしてセル11内に捕集した後、捕集対象物Sをフィルタ基体10,10bの外部に排出することができる。これにより、フィルタ基体10,10bのフィルタリング作用を回復させて多孔質セラミックフィルタを再生することができると共に、切粉に含まれるレアメタル等の有用物を、回収することが可能となる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記では、閉鎖体がセルの軸方向に直交する一方向にスライドする実施形態、及び、閉鎖体がセルの軸方向にフィルタ基体に対して離隔接近する実施形態について、フィルタ基体がハニカム構造である場合を例示し、閉鎖体がセルの軸方向に直交する方向に回転しつつスライドする実施形態について、フィルタ基体がチューブ状の隔壁で囲まれたセルを有する構造である場合を例示した。これに限定されず、チューブ状の隔壁で囲まれたセルを有するフィルタ基体に対して、閉鎖体がセルの軸方向に離隔接近する構成とすることができる。或いは、チューブ状の隔壁で囲まれたセルを角筒状とし、閉鎖体がセルの軸方向に直交する一方向にスライドする構成とすることができる。
1,2,3 多孔質セラミックフィルタ
10,10b フィルタ基体
11 セル
12 第二セル
15 隔壁
21,21b,21c 閉鎖体
22 封止部
E1 第一端部
E2 第二端部
S 捕集対象物

Claims (7)

  1. 多孔質セラミックスの隔壁で囲まれたセルの複数を有し、該セルのそれぞれが軸方向の両端部のうちの一方である第一端部で開口し、他方の端部である第二端部で閉鎖されることにより、前記第一端部から流入し前記隔壁を通過する流体から捕集対象物を捕集するウォールフロー型のフィルタ基体と、
    前記第二端部で前記セルを開閉可能に閉鎖する閉鎖体と
    を具備することを特徴とする多孔質セラミックフィルタ。
  2. 前記閉鎖体は、前記軸方向に直交する方向にスライドすることにより、前記セルの前記第二端部を開閉する
    ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質セラミックフィルタ。
  3. 前記閉鎖体は、前記軸方向に直交する方向に、回転しつつスライドすることにより、前記セルの前記第二端部を開閉する
    ことを特徴とする請求項2に記載の多孔質セラミックフィルタ。
  4. 前記閉鎖体は、前記フィルタ基体に対して前記軸方向に離隔接近することにより、前記セルの前記第二端部を開閉する
    ことを特徴とする請求項1に記載の多孔質セラミックフィルタ。
  5. 前記フィルタ基体は、多孔質セラミックスの隔壁で囲まれて前記セルと同一の軸方向に延び、前記第一端部が封止部で封止されていると共に前記第二端部で開口している第二セルと、前記セルとが、前記隔壁を介して交互に列設されているハニカム構造を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の多孔質セラミックフィルタ。
  6. 前記セルは、チューブ状の前記隔壁で囲まれており、
    前記フィルタ基体は、前記セルの外部に出口開口を具備する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の多孔質セラミックフィルタ。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載の多孔質セラミックフィルタを使用し
    前記閉鎖体で前記セルの前記第二端部を閉鎖している状態で、前記セルの前記第一端部から前記流体を流入させ、前記隔壁を通過させることにより、前記流体に含まれる前記捕集対象物を前記セル内に捕集した後、
    前記閉鎖体に前記セルの前記第二端部を開放させ、
    前記セルに、前記第二端部または第一端部から洗浄用の流体を送り込むことにより、前記捕集対象物を前記フィルタ基体の外部に排出する
    ことを特徴とする多孔質セラミックフィルタの再生方法。
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