JP2017174522A - 電極板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極合剤層を均一な厚みで形成できる電極板の製造方法の提供。【解決手段】圧延,転写工程を行う。圧延工程では湿潤造粒体150を第1,第2ロール10,20の間隙で圧延し,第2ロール20上に電極合剤シート160を形成し,転写工程では第2ロール20上の電極合剤シート160を第2,第3ロール20,30の間隙に集電箔110とともに通すことにより圧迫し,第2ロール20から集電箔110に転写させる電極板の製造方法。圧延工程では、電極合剤シート160を一端が第2ロール20における集電箔110との対向領域21内に位置し,他端が対向領域21の外側に位置するように形成させ、転写工程では,第2,第3ロール20,30の間隙の大きさ,及び,周速比を,電極合剤シート160の対向領域21に担持されている部分は集電箔110に転写され,対向領域21の外側に担持されている部分は残存する設定値として行う電極板の製造方法。【選択図】図3

Description

本発明は,電池の電極板の製造方法に関する。
リチウムイオン二次電池などの電池は,正負の電極板と電解液とをケース内部に収容してなるものである。正負の電極板としては,集電箔と,集電箔の表面上に設けられた電極合剤層とを有する構成のものが用いられている。電極合剤層には,活物質や結着剤などの電極合剤材料が含まれている。
また,電極板には,電極合剤層が形成されている形成部と,電極合剤層が形成されておらず,集電箔が露出している非形成部とを有するものがある。そして,このような形成部と非形成部とを有する電極板の製造方法に係る先行技術として,例えば,特許文献1に記載のものが挙げられる。
特許文献1には,平行に並べて設けられた3つのロール(調厚ロール,転写ロール,バックアップロール)により,形成部と非形成部とを有する機能性シートを製造する技術が開示されている。具体的には,まず,塗膜材料を,対向して設けられている調厚ロールと転写ロールとの間隙に通すことにより圧延し,転写ロール上に塗膜を形成している。さらに,転写ロール上に担持された塗膜を,転写ロールと対向して設けられているバックアップロールに巻き掛けられた基材とともに,転写ロールとバックアップロールとにより圧迫して,基材上に転写している。これにより,基材上に塗膜を担持させて機能性シートを製造する技術が記載されている。
さらに,特許文献1では,転写ロールとバックアップロールとの対向箇所の間隙における,電極板の非形成部に対応する位置に平板を設けている。平板材が設けられている箇所では,その平板により,転写ロール上の塗膜の基材への転写が阻害される。このため,非形成部に対応する位置の塗膜が,転写ロール上から基材上に転写される形成部に対応する位置の塗膜から切断される。これにより,非形成部に対応する塗膜が,基材上に転写されないようになされている。よって,形成部と非形成部とを有する機能性シートを製造することができるとされている。
特開2013−215688号公報
ところで,上記の従来技術では,転写ロールの軸方向について,転写ロール上に,基材よりも長い幅の塗膜を形成している。このため,転写ロールとバックアップロールとの対向箇所を通過後のバックアップロールの表面には,塗膜の一部が基材の幅方向の端部よりはみ出した状態で付着している。その基材からはみ出している塗膜は,その後,バックアップロールの表面から基材が離間する際に,基材上の塗膜から分離されている。
つまり,上記の従来技術では,集電箔(基材)上に付着して電極合剤層となっている塗膜が,バックアップロール上に残存する塗膜から引きちぎられるように分離している。このため,集電箔のバックアップロールからの離間時に,集電箔からはみ出している塗膜と,集電箔上の電極合剤層とを分離させる方法では,その分離面が適切に形成されず,集電箔の端部における電極合剤層の厚みが安定しないという問題があった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,電極合剤層を,均一な厚みで形成することができる電極板の製造方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の電極板の製造方法は,活物質および結着剤を少なくとも含む電極合剤材料を溶媒と混合してなる湿潤造粒体を,対向して設けられた第1のロールおよび第2のロールの間隙に通すことにより圧延し,第2のロール上に電極合剤シートを形成する圧延工程と,第2のロール上に担持された電極合剤シートを,第2のロールおよび第2のロールと対向して設けられた第3のロールの間隙に,第3のロールの外周面に巻き掛けられている集電箔とともに通すことにより圧迫し,第2のロール上から集電箔上に電極合剤シートを転写させる転写工程とにより,集電箔上に電極合剤層を形成して電極板を製造する電極板の製造方法であって,圧延工程では,電極合剤シートを,その第2のロールの軸方向における一端が,第2のロールの外周面における集電箔との対向領域内に位置し,他端が,対向領域の外側に位置するように形成させ,転写工程を,第2のロールと第3のロールとの間隙の大きさ,および,第2のロールと第3のロールとの周速比を,電極合剤シートのうちの対向領域に担持されている部分については集電箔上に転写され,対向領域の外側に担持されている部分については第2のロール上に残存するように予め定めた設定値として行うことを特徴とする電極板の製造方法である。
本発明に係る電極板の製造方法では,圧延工程において,電極合剤シートのうちの対向領域に担持されている部分については集電箔上に転写させ,対向領域の外側に担持されている部分については第2のロール上に残存させている。つまり,第3のロール上には,電極合剤シートが転写されていない。このため,その後,集電箔が第3のロールから離間する際に,集電箔上の電極合剤層が,第3のロール上に担持された電極合剤シートから引きちぎられるようなことは生じない。これにより,集電箔端部における電極合剤層の端部を,安定した形状で形成することができる。すなわち,集電箔上に,均一な厚みの電極合剤層を形成することができる。
本発明によれば,電極合剤層を,均一な厚みで形成することができる電極板の製造方法が提供されている。
実施形態に係る電極板である。 成膜装置の概略構成図である。 成膜装置の平面図である。 転写工程における集電箔端部の拡大図である。
以下,本発明を具体化した最良の形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は,本形態の方法により製造される電極板100を示している。本形態に係る電極板100は,集電箔110と,集電箔110上に設けられた電極合剤層120とを有するものである。電極板100は,例えば,リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池に用いられる,正極板や負極板である。
集電箔110としては,例えば,アルミニウム箔や銅箔等の金属箔を用いることができる。また,電極合剤層120は,活物質や結着材等の電極合剤材料により構成されている。電極合剤層120には,その他の材料,例えば導電材等が含まれていても良い。
本形態の電極板100は,図1に示すように,集電箔110の第1面115の一部に電極合剤層120を形成してなるものである。つまり,本形態の電極板100は,集電箔110の第1面115の裏面である第2面116については,電極合剤層120が設けられておらず,露出している。
具体的に,電極合剤層120は,集電箔110の幅方向の一端である第1端117に沿って長手方向に延びている形成領域111の第1面115にのみ,設けられている。つまり,集電箔110の幅方向の他端である第2端118に沿って延びている非形成領域112については,第1面115および第2面116ともに,電極合剤層120が設けられていない。
なお,図1には,集電箔110の幅方向における長さである幅Xを示している。幅Xは,電極板100の幅方向の長さでもある。また,形成領域111の幅方向における長さである幅X1を示している。幅X1は,電極合剤層120の幅方向の長さでもある。さらに,非形成領域112の幅方向における長さである幅X2についても示している。加えて,電極合剤層120の第1端127および第2端128を示している。電極合剤層120の第1端127は,集電箔110の第1端117に沿って長手方向に延びている。また,電極合剤層120の第2端128は,集電箔110の形成領域111と非形成領域112との境界に沿って長手方向に延びている。
次に,本形態の電極板100の製造方法について説明する。本形態の電極板100は,圧延工程および転写工程により製造される。また,圧延工程および転写工程はともに,図2に示す成膜装置1により行う。
成膜装置1は,第1ロール10,第2ロール20,第3ロール30を有している。図2に示すように,成膜装置1において,これら3つのロールは水平に並べて配置されている。
また,第1ロール10と第2ロール20とは,第1対向位置Aにおいて,外周面同士が対向して設けられている。第2ロール20と第3ロール30とは,第2対向位置Bにおいて,外周面同士が対向して設けられている。図2には,第1対向位置Aにおける第1ロール10と第2ロール20との間隙の大きさである隙間GAを示している。さらに,第2対向位置Bにおける第2ロール20と第3ロール30との間隙の大きさである隙間GBを示している。
第1対向位置Aの上側には,第1ロール10および第2ロール20の軸方向における両端付近にそれぞれ,仕切り板40,50が設けられている。つまり,仕切り板40,50は,間隔を設けて配置されている。そして,仕切り板40,50の間には,湿潤造粒体150が投入されている。
湿潤造粒体150は,電極合剤層120を形成するための材料である。このため,湿潤造粒体150は,電極合剤材料を含んでいる。さらに,湿潤造粒体150は,電極合剤材料に加え,溶媒を含んでいる。つまり,湿潤造粒体150は,電極合剤材料を溶媒と混合することにより製造されたものである。
なお,湿潤造粒体150における固形分率は,65%以上であることが好ましい。つまり,溶媒の量は,湿潤造粒体150全体の重量に占める固形分(電極合剤材料)の重量が,65%以上となるようにされていることが好ましい。溶媒が過剰になることなく,湿潤造粒体150が適切に形成されるからである。また,湿潤造粒体150における固形分率は,95%以下であることが好ましい。溶媒が不足することなく,湿潤造粒体150を適切に形成することができるからである。
また,第2対向位置Bにおける第3ロール30の外周面には,集電箔110が巻き掛けられている。集電箔110は,第2対向位置Bにおける第2ロール20と第3ロール30との間隙に通されている。なお,集電箔110は,その幅方向を,第3ロール30等の軸方向に合わせて第3ロール30に巻き掛けられている。
そして,圧延工程および転写工程を行う際には,成膜装置1の第1ロール10,第2ロール20,第3ロール30はそれぞれ回転される。図2には,第1ロール10,第2ロール20,第3ロール30のそれぞれの回転方向および周速を矢印により示している。つまり,第1ロール10,第2ロール20はともに,第1対向位置Aにおける外周面の移動方向が鉛直方向の下向きとなる向きに回転する。また,第2ロール20の周速V2は,第1ロール10の周速V1よりも速いものである。
第3ロール30は,第2対向位置Bにおける外周面の移動方向が,第2ロール20の外周面の移動方向と同じとなる向きに回転する。この第3ロール30の回転により,第3ロール30に巻き掛けられている集電箔110は搬送される。また,第3ロール30の周速V3は,第2ロール20の周速V2よりも速いものである。
そして,圧延工程において,仕切り板40,50の間の湿潤造粒体150は,第1ロール10および第2ロール20の回転により,第1対向位置Aにおける第1ロール10と第2ロール20との間隙を通過する。その第1対向位置Aにおける間隙を通過する際,湿潤造粒体150は,第1ロール10と第2ロール20とにより圧迫され,圧延される。この圧延により,湿潤造粒体150は第1対向位置Aにおいてシート状に成形され,電極合剤シート160とされる。
前述したように,第2ロール20の周速V2は,第1ロール10の周速V1よりも速くされている。つまり,第1対向位置Aにおける第2ロール20の外周面の移動速度は,第1ロール10の外周面の移動速度よりも速くされている。これにより,第1対向位置Aにおいて圧延により形成された電極合剤シート160は,より移動速度の速い第2ロール20の外周面に付着する。
第2ロール20の外周面に付着により担持された電極合剤シート160は,第2ロール20の回転によって搬送され,第2対向位置Bへと到達する。第2対向位置Bへと到達した電極合剤シート160は,集電箔110とともに第2対向位置Bにおける第2ロール20と第3ロール30との間隙を通過する。その第2対向位置Bにおける間隙を通過する際,電極合剤シート160および集電箔110は,第2ロール20と第3ロール30とにより厚み方向に圧迫される。
前述したように,第3ロール30の周速V3は,第2ロール20の周速V2よりも速くされている。つまり,第2対向位置Bにおける集電箔110の移動速度は,第2ロール20の外周面の移動速度よりも速くされている。これにより,第2対向位置Bにおいて厚み方向に圧迫された電極合剤シート160は,より移動速度の速い集電箔110の表面に転写され,付着する。電極合剤シート160は,集電箔110に付着することにより,電極合剤層120となる。
よって,第2対向位置Bを通過した集電箔110の形成領域111における第1面115には,電極合剤層120が付着している。つまり,これらが一体となることにより電極板100とされている。電極板100は,第2対向位置Bを通過後,成膜装置1より排出される。
一方,第2対向位置Bを通過した第2ロール20の外周面上には,転写残シート170が担持されている。転写残シート170は,電極合剤シート160の一部であったものであり,第2対向位置Bにおいて集電箔110に転写されなかったものである。
すなわち,本形態では,電極合剤シート160の一部が集電箔110上に転写され,集電箔110に転写されない部分については,集電箔110に転写された電極合剤層120から分離し,第2ロール20上に残存するようになされている。このことについて図3により具体的に説明する。
図3は,成膜装置1の平面図である。図3には,第1対向位置Aにおける圧延工程によって第2ロール20上に形成された電極合剤シート160の幅方向の端部をそれぞれ,第1端161,第2端162として示している。また,電極合剤シート160の幅方向の長さである幅Yを示している。電極合剤シート160の幅Yは,電極合剤シート160の第1端161から第2端162までの長さである。電極合剤シート160の幅Yおよび第1端161,第2端162の位置は,仕切り板40,50の位置により調整することが可能である。
また,図3には,第2ロール20のうち,外周面が第2対向位置Bにて集電箔110と対向する領域を,対向領域21として示している。さらに,第2ロール20のうち,外周面が第2対向位置Bにて集電箔110と対向しない領域を,第1非対向領域22,第2非対向領域23として示している。つまり,対向領域21は,第2ロール20の軸方向の中央に位置しており,第1非対向領域22および第2非対向領域23はそれぞれ,第2ロール20の軸方向の端部に位置している。
そして,本形態では,第1対向位置Aにおける圧延工程において,図3に示すように,電極合剤シート160を,第2端162が第2ロール20の対向領域21内に位置し,第1端161が第2ロール20の第1非対向領域22内に位置するように形成している。つまり,電極合剤シート160を,その第1端161については第2ロール20の対向領域21の外側に位置するように形成している。
これにより,本形態では,電極合剤シート160を,第2ロール20の対向領域21内と第1非対向領域22内とに跨るように形成している。なお,図3に示すように,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の対向領域21内に担持された部分の幅方向の長さは,幅X1である。また,電極合剤シート160のうち,第1非対向領域22内に担持された部分の幅方向の長さを,幅Y1により示している。
また,本形態では,第2ロール20と第3ロール30との隙間GB,および,これらの周速比V3/V2を,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の対向領域21に担持されている部分については,集電箔110に転写されるように設定している。さらに,第2ロール20と第3ロール30との隙間GB,および,これらの周速比V3/V2を,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の第1非対向領域22に担持されている部分については,集電箔110に転写されず,第2ロール20上に残存するように設定している。
このような隙間GBおよび周速比V3/V2の設定値は,予め成膜装置1を用いた実験を行うことにより取得することができる。なお,隙間GBが狭く,第2対向位置Bにおいて電極合剤シート160が強く圧迫されるほど,電極合剤シート160は,第2ロール20上から第3ロール30側へと転写されやすい傾向にある。また,第2ロール20の周速V2が第3ロール30の周速V3に対して速く,周速比V3/V2が高いほど,電極合剤シート160は,第2ロール20上から第3ロール30側へと転写されやすい傾向にある。
このため,隙間GBおよび周速比V3/V2の設定値を取得する実験において,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の対向領域21に担持されている部分が集電箔110に適切に転写されない場合には,隙間GBを狭くすればよい。あるいは,周速比V3/V2を高くしてもよい。一方,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の第1非対向領域22に担持されている部分が第3ロール30に転写されてしまい,第2ロール20上に適切に残存しない場合には,隙間GBを広くすればよい。あるいは,周速比V3/V2を低くしてもよい。
よって,本形態の成膜工程後の集電箔110上には,図3に示すように,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の対向領域21に担持されていた部分が転写され,電極合剤層120が形成されている。一方,電極合剤シート160のうち,第2ロール20の第1非対向領域22に担持されている部分については,転写されておらず,転写残シート170として第2ロール20上に残存している。図3に示すように,転写残シート170の幅方向の長さは,幅Y1である。
なお,図2および図3に示すように,第2対向位置Bを通過した第2ロール20の外周面には,転写残シート170を第2ロール20の外周面から除去する除去ブレード60が設けられている。転写残シート170は溶媒を含む湿った状態のものである。このため,除去ブレード60により,転写残シート170のすべてを,第2ロール20の外周面上から容易に除去することができる。
そして,本形態では,第2ロール20に担持されている電極合剤シート160を,集電箔110上にのみ転写させている。つまり,第3ロール30上には,電極合剤シート160が転写されていない。このため,第2対向位置Bを通過した集電箔110が第3ロール30から離間する際に,集電箔110上の電極合剤層120が,第3ロール30上に担持された電極合剤シートから引きちぎられるようなことは生じない。
これにより,本形態では,電極合剤層120の第1端127を,安定した形状で形成することができる。すなわち,集電箔110上に,均一な厚みの電極合剤層120を形成することができる。
また,成膜装置1から排出された電極板100は,その後,電池に組み付けられる。本形態の方法により製造された電極板100は,均一な厚みの電極合剤層120を有している。よって,本形態の方法により製造された電極板100を用いることで,高品質の電池を安定して製造することができる。
なお,本形態では,電極板100が電池に組み付けられる前に,電極合剤層120を乾燥する乾燥工程を行う。さらに,電極合剤層120の密度を調整するため,電極板100を厚み方向に圧迫する圧迫工程を行ってもよい。また,集電箔110の両面に電極合剤層120を形成する場合には,集電箔110のもう一方の面(第2面116)にも同様にして電極合剤層120を形成することができる。
続いて,本発明の実施例について説明する。実施例では,上記の方法により電極板100を作製した。なお,集電箔110としては,厚み8μmの銅箔を用いた。湿潤造粒体150としては,固形分率が71%のものを用いた。また,電極合剤層120の目付量の目標値を,3.5mg/cmとした。さらに,集電箔110の搬送速度を,30m/minとした。そのため,成膜装置1の第3ロール30の周速V3を,30m/minとした。また,第2ロール20の周速V2を,4.6m/minとした。つまり,第2ロール20と第3ロール30との周速比V3/V2を,約6.5とした。加えて,第2ロール20および第3ロール30の隙間GBを,55μmとした。
さらに,複数の実施例を,それぞれ電極合剤シート160を第1非対向領域22内の幅Y1が異なる長さとなるように形成しつつ行い,幅Y1の大きさの変化による,電極合剤層120の第1端127への厚みの影響について調べた。以下の表1に,各実施例について,電極合剤シート160の第2ロール20の対向領域21内の幅X1に対する,第1非対向領域22内の幅Y1の割合Y1/X1を示している。なお,いずれの実施例においても,第2ロール20の対向領域21内に形成される電極合剤シート160の幅X1は同じとした。また,表1には,各実施例により作製された電極板100について,電極合剤層120の第1端127における目付量を測定し,その測定値を示している。なお,表1に示す電極合剤層120の第1端127の目付量は,第1端127から5mm内側の位置における測定値である。
Figure 2017174522
表1に示すように,実施例1〜11ではいずれも,電極合剤層120の第1端127を,目付量の目標値である3.5mg/cmと近い目付量で形成できていることがわかる。よって,本形態により,均一な厚みの電極合剤層120を形成することができることが確認された。
また,表1に示すように,電極合剤層120の第1端127の目付量は,割合Y1/X1が10.0%である実施例6において,最も大きな値となっている。そして,電極合剤層120の第1端127の目付量は,割合Y1/X1が10.0%よりも低いほど,低くなっている。また,電極合剤層120の第1端127の目付量は,割合Y1/X1が10.0%よりも高いほど,低くなっている。
なお,割合Y1/X1が1.5%以上,21%以下の範囲内である場合には,その範囲外である場合と比較して,電極合剤層120の第1端127の目付量が,目付量の目標値である3.5mg/cmに,より近いことがわかる。さらに,割合Y1/X1が1.5%以上,21%以下の範囲内である場合には,割合Y1/X1の変化量に対する電極合剤層120の第1端127の目付量の変化量の比率が,低いことがわかる。
これに対し,割合Y1/X1が1.5%から1.3%まで低下したとき,電極合剤層120の第1端127の目付量は,割合Y1/X1が1.5%以上,21%以下の範囲内で変化した場合と比較して,大きく低下していることがわかる。また,割合Y1/X1が21%から22%まで上昇したとき,電極合剤層120の第1端127の目付量は,割合Y1/X1が1.5%以上,21%以下の範囲内で変化した場合と比較して,大きく低下していることがわかる。このことについて図4により説明する。
図4は,第2対向位置Bにおける転写工程時の,集電箔110の第1端117の付近の拡大図である。図4には,Y1がX1×0.015よりも短い場合,すなわち割合Y1/X1が1.5%よりも低い場合の,電極合剤シート160の第1端161aを示している。さらに,Y1がX1×0.015以上,X1×0.21以下の範囲内である場合,すなわち割合Y1/X1が1.5%以上,21%以下の範囲内である場合の,電極合剤シート160の第1端161bを示している。加えて,Y1がX1×0.21よりも長い場合,すなわち割合Y1/X1が21%よりも高い場合の,電極合剤シート160の第1端161cを示している。
図4に示すように,Y1がX1×0.015よりも短い場合,電極合剤シート160の第1端161aにおける第2ロール20側は,集電箔110の第1端117よりも内側に位置している。つまり,Y1がX1×0.015よりも短い場合,電極合剤シート160は,集電箔110の第1端117側における厚みが,集電箔110の中央付近における厚みよりも薄くなっている。このため,Y1がX1×0.015よりも短い場合には,電極合剤層120の第1端127の目付量が低くなってしまう傾向にある。
これに対し,Y1がX1×0.015以上である場合,図4に示すように,電極合剤シート160の第1端161bおよび第1端161cはともに,第2ロール20側が,集電箔110の第1端117よりも外側に位置している。このため,電極合剤シート160は,集電箔110の第1端117側まで,集電箔110の中央付近における厚みと同じ厚みで形成されている。
ただし,Y1がX1×0.21以上である場合,電極合剤シート160が電極合剤層120と転写残シート170とに分離する際に,集電箔110上に位置する電極合剤シート160の一部が,転写残シート170に強く引っ張られてしまう傾向にある。その転写残シート170に引っ張られる部分は,電極合剤シート160のうち,集電箔110上の第1端117に近い部分,つまり電極合剤層120の第1端127の付近である。そして,転写残シート170に強く引っ張られた集電箔110上の電極合剤シート160の部分は,集電箔110上に適切に転写されないことがある。このため,Y1がX1×0.21以上である場合には,電極合剤層120の第1端127の目付量が低くなってしまう傾向にある。
よって,第1対向位置Aにおける圧延工程では,電極合剤シート160を,第2ロール20の対向領域21内の幅X1に対する,第1非対向領域22内の幅Y1の割合Y1/X1が,1.5%以上,21%以下の範囲内となるように形成することが好ましい。電極合剤層120を,より均一な厚みで形成することができるからである。
また,本形態においては,電極合剤シート160の厚みに対する集電箔110の厚みの割合が5%以上となる条件で,第1対向位置Aにおける圧迫工程を行うことが好ましい。電極合剤シート160の厚みに対する集電箔110の厚みの割合が5%以上である場合,第2対向位置Bにおいて電極合剤シート160および集電箔110を厚み方向に圧迫する第2ロール20および第3ロール30が,互いに離間する向きに,大きな反力を受ける。このため,第2対向位置Bの隙間GBを,電極合剤シート160が通過していない状態のときよりも押し広げることができる。
そして,この隙間GBが広げられた状態の第2対向位置Bに,電極合剤シート160と集電箔110とを通過させることで,電極合剤シート160の第2ロール20の第1非対向領域22に担持されている部分の,第3ロール30への転写を確実に抑制できる。すなわち,電極合剤シート160の厚みに対する集電箔110の厚みの割合を5%以上とすることで,転写工程により,電極合剤シート160を,集電箔110上の電極合剤層120と,第2ロール20上の転写残シート170とに,適切に分離することができるからである。
なお,電極合剤シート160の厚みは,第1対向位置Aの隙間GAを調整することにより,制御することができる。また,電極合剤シート160の厚みに対する集電箔110の厚みの割合が5%以上となる隙間GAの設定値は,成膜装置1を用いた実験により,予め取得しておくことができる。
以上詳細に説明したように,本実施の形態では,成膜装置1を用い,第1対向位置Aにおいて圧迫工程を,第2対向位置Bにおいて転写工程を行うことで電極板100を製造する。圧迫工程では,湿潤造粒体150を,第1ロール10および第2ロール20の間隙に通すことにより圧延し,第2ロール20上に電極合剤シート160を形成する。また,転写工程では,第2ロール20上に担持された電極合剤シート160を,第2ロール20および第3ロール30の間隙に,第3ロール30の外周面に巻き掛けられている集電箔110とともに通すことにより圧迫する。そして,電極合剤シート160を,第2ロール20上から集電箔110上に転写させる。さらに,圧迫工程では,電極合剤シート160を,その第2端162が第2ロール20の対向領域21内に位置し,第1端161が対向領域21の外側に位置するように形成している。加えて,転写工程を,第2対向位置Bの隙間GBおよび第2ロール20と第3ロール30との周速比V3/V2を,予め定めた設定値として行う。その隙間GBおよび周速比V3/V2の設定値は,電極合剤シート160のうちの第2ロール20の対向領域21に担持されている部分については集電箔110上に転写され,対向領域21の外側に担持されている部分については第2ロール20上に残存するように定められた値である。よって,転写工程において,電極合剤シート160を,集電箔110上に転写された電極合剤層120と,第2ロール20上に残存した転写残シート170とに,適切に分離することができる。これにより,電極合剤層を,均一な厚みで形成することができる電極板の製造方法が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,第2ロール20上に残存した転写残シート170の除去は,除去ブレード60に限らず,その他の方法により除去することも可能である。そのような除去ブレード60に替わる構成として,例えば,第2ロール20と対向しているとともに,第2ロール20の周速よりも速い周速で回転する除去ロールを設けておくことが考えられる。この構成では,転写残シート170を,第2ロール20と除去ロールとの対向位置で圧迫し,除去ロールに転写させることで除去することができる。
1 成膜装置
10 第1ロール
20 第2ロール
21 対向領域
22 第1非対向領域
30 第3ロール
40,50 仕切り板
60 除去ブレード
100 電極板
110 集電箔
111 形成領域
112 非形成領域
120 電極合剤層
150 湿潤造粒体
160 電極合剤シート
161 第1端
162 第2端
170 転写残シート
A 第1対向位置
B 第2対向位置
GA,GB 隙間
V1,V2,V3 周速

Claims (1)

  1. 活物質および結着剤を少なくとも含む電極合剤材料を溶媒と混合してなる湿潤造粒体を,対向して設けられた第1のロールおよび第2のロールの間隙に通すことにより圧延し,前記第2のロール上に電極合剤シートを形成する圧延工程と,
    前記第2のロール上に担持された前記電極合剤シートを,前記第2のロールおよび前記第2のロールと対向して設けられた第3のロールの間隙に,前記第3のロールの外周面に巻き掛けられている集電箔とともに通すことにより圧迫し,前記第2のロール上から前記集電箔上に前記電極合剤シートを転写させる転写工程とにより,
    前記集電箔上に電極合剤層を形成して電極板を製造する電極板の製造方法において,
    前記圧延工程では,
    前記電極合剤シートを,その前記第2のロールの軸方向における一端が,前記第2のロールの外周面における前記集電箔との対向領域内に位置し,他端が,前記対向領域の外側に位置するように形成させ,
    前記転写工程を,
    前記第2のロールと前記第3のロールとの間隙の大きさ,および,前記第2のロールと前記第3のロールとの周速比を,前記電極合剤シートのうちの前記対向領域に担持されている部分については前記集電箔上に転写され,前記対向領域の外側に担持されている部分については前記第2のロール上に残存するように予め定めた設定値として行うことを特徴とする電極板の製造方法。
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