JP2017168551A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017168551A
JP2017168551A JP2016050610A JP2016050610A JP2017168551A JP 2017168551 A JP2017168551 A JP 2017168551A JP 2016050610 A JP2016050610 A JP 2016050610A JP 2016050610 A JP2016050610 A JP 2016050610A JP 2017168551 A JP2017168551 A JP 2017168551A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
insulating layer
semiconductor
semiconductor layer
memory cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016050610A
Other languages
English (en)
Inventor
小池 正浩
Masahiro Koike
正浩 小池
祐一郎 三谷
Yuichiro Mitani
祐一郎 三谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kioxia Corp
Original Assignee
Toshiba Memory Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Memory Corp filed Critical Toshiba Memory Corp
Priority to JP2016050610A priority Critical patent/JP2017168551A/ja
Publication of JP2017168551A publication Critical patent/JP2017168551A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Non-Volatile Memory (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)

Abstract

【課題】書き込み動作での電流を大きくし、且つ読み出し動作でのリーク電流が小さくする。【解決手段】メモリセルアレイは、第1方向に積層された複数の導電層と、複数の導電層によりその周囲を囲われ第1方向を長手方向として延びる半導体層と、半導体層と導電層との間において半導体層の周囲を囲うように配置され、半導体層側から順に、第1の絶縁層、電荷を蓄積可能な電荷蓄積層、及び第2の絶縁層を含むメモリゲート絶縁層とを備える。第1の絶縁層は、半導体層側から順に、第1の絶縁領域、第2の絶縁領域、及び第3の絶縁領域を備える。メモリセルへの書き込み動作において第1の絶縁層に流れる電流が所定値以上となり、且つメモリセルへの読み出し動作において第1の絶縁層に流れる電流が所定値以下となるよう、第1の絶縁領域、第2の絶縁領域、及び第3の絶縁領域において、第1方向に対して交差する第2方向の厚みの比が設定されている。【選択図】図14

Description

以下に記載された実施の形態は、半導体記憶装置に関する。
半導体記憶装置の1つに、フラッシュメモリがある。特にNAND型フラッシュメモリは、低コスト且つ大容量であることから一般に広く利用されている。これまで、このNAND型フラッシュメモリの更なる大容量化のための技術が多く提案されている。その1つが、メモリセルを三次元的に配列したメモリセルアレイ構造である。
このような3次元型の半導体記憶装置は、基板に交差する方向に延びる半導体層と、その周囲を覆うように配置され電荷蓄積層を含むメモリゲート絶縁層を有する。このような3次元型の半導体記憶装置において、書き込み動作での電流を大きくし、且つ読み出し動作でのリーク電流が小さくすることが求められている。
特開2013−187421号公報
以下に記載の実施の形態は、3次元型の半導体記憶装置において、書き込み動作での電流を大きくし、且つ読み出し動作でのリーク電流が小さくすることを可能にするものである。
一の実施の形態に係る半導体記憶装置は、メモリセルが配列されたメモリセルアレイを備える。メモリセルアレイは、第1方向に積層された複数の導電層と、複数の導電層によりその周囲を囲われ第1方向を長手方向として延びる半導体層と、半導体層と導電層との間において半導体層の周囲を囲うように配置され、半導体層側から順に、第1の絶縁層、電荷を蓄積可能な電荷蓄積層、及び第2の絶縁層を含むメモリゲート絶縁層とを備える。第1の絶縁層は、半導体層側から順に、第1の絶縁領域、第2の絶縁領域、及び第3の絶縁領域を備える。メモリセルへの書き込み動作において第1の絶縁層に流れる電流が所定値以上となり、且つメモリセルへの読み出し動作において第1の絶縁層に流れる電流が所定値以下となるよう、第1の絶縁領域、第2の絶縁領域、及び第3の絶縁領域において、前記第1方向に対して交差する第2方向の厚みの比が設定されている。
第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成を説明するブロック図である。 第1の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリセルアレイの一部の構成を示す概略的な斜視図である。 第1の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリセルMCの概略的な構成を示す概略図である。 第1の実施の形態に係る半導体記憶装置のメモリユニットMUの等価回路図である。 従来の平面型のフラッシュメモリセルにおいて所定の電圧が印加された場合の電界Eaの様子を示す。 第1の実施の形態に係る三次元型のフラッシュメモリセルにおいて所定の電圧が印加された場合の電界Ebの様子を示す。 従来の平面型のフラッシュメモリセルにおいて所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123Aにおけるエネルギーバンド図を示す。 従来の平面型のフラッシュメモリセルにおいて所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123Aにおける電界分布を示す。 第1の実施の形態のメモリセルにおいて、半導体層122と導電層102との間に所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123(第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233)のエネルギーバンド図である。 第1の実施の形態のメモリセルにおいて、半導体層122と導電層102との間に所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123(第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233)の電界分布を示す。 第1の実施の形態のメモリセルにおいて、半導体層122と導電層102との間に所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123(第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233)の電束密度分布を示す。 従来の平面型のフラッシュメモリセルと、第1の実施の形態に従った3次元型のフラッシュメモリセルの電界−電流密度特性を示すグラフである。 第1の実施の形態に従った3次元型のフラッシュメモリセルのトンネル絶縁層123を構成する3つの層の膜厚比を説明する概念図である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合を説明する概念図である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚r1、r2、r3の組み合わせをグラフである。 トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフである。 第2の実施の形態を説明する概念図である。 第2の実施の形態において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。 第3の実施の形態を説明する概念図である。 第3の実施の形態において、条件1及び/又は条件2を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせを示すグラフ(直線近似)である。
以下、図面を参照して、不揮発性半導体記憶装置の実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
先ず、第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の全体構成について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る半導体記憶装置の構成を説明するブロック図である。この半導体記憶装置は、メモリセルアレイ1、ロウデコーダ2及び3、センスアンプ4、カラムデコーダ5、ソース線電位設定部6及び制御部7を備える。
メモリセルアレイ1は、複数のメモリブロックMBを有する。各メモリブロックMBは、三次元的に配列された複数の電荷蓄積型のメモリセルである複数のメモリトランジスタを有している。メモリブロックMBは、データの消去動作の最小単位となる。なお、複数のメモリブロックMBのうちの一部は、初期設定データ、トリミングデータ、不良救済のためのリダンダンシデータなどを記憶するROMフューズブロック1aとされていてもよい。ROMフューズブロック1aのデータは、本装置の電源投入後に読み出され、読み出されたデータは制御部7などに転送・記憶される。
ロウデコーダ2及び3は、メモリセルアレイ1のデータの書き込み動作及び読み出し動作の際に、取り込まれたブロックアドレス信号等をデコードし、所定のワード線等を駆動する。センスアンプ4は、読み出し動作時においてビット線に流れる電気信号を検知し増幅する。カラムデコーダ5は、カラムアドレス信号をデコードし、センスアンプ4を制御する。ソース線電位設定部6は、ソース線SLの電位を制御する。制御部7は、電圧を昇圧し、書き込み動作や消去動作時に用いる高電圧を生成する他、制御信号を生成し、ロウデコーダ2及び3、センスアンプ4、カラムデコーダ5及びソース線電位設定部6を制御すると共に、これらを介してメモリセルアレイ1を制御する。
次に、図2を参照して、第1の実施の形態に係るメモリセルアレイ1の概略的な構成について説明する。図2は、メモリセルアレイ1の一部の構成を示す概略的な斜視図である。尚、図2においては、説明の簡単化のため、層間絶縁層など一部の構成の図示を省略している。また、図示の簡略化のため、各配線の本数も、他の図面とは異ならせている。
第1の実施の形態に係るメモリセルアレイ1は、基板101と、基板101上にZ方向に積層された複数の導電層102とを備える。導電層102の間には、図示しない層間絶縁層が配置されている。
また、メモリセルアレイ1は、Z方向に延びる複数のメモリ柱状体105を有する。メモリ柱状体105は、基板101に下端を接続され、その上端はビット線BLに電気的に接続される。導電層102とメモリ柱状体105との交差部は、ソース側選択トランジスタSTS、メモリセルMC又はドレイン側選択トランジスタSTDとして機能する。導電層102は、例えばタングステン(W)やポリシリコン等の導電層からなり、ワード線WL、ソース側選択ゲート線SGS及びドレイン側選択ゲート線SGDとして機能する。
複数の導電層102は、X方向の端部において、階段状に形成された配線部を備えている。以下では、メモリセルMC等が配置される領域をメモリ領域MRと称し、このメモリ領域MRから導電層102を引き出して導電層102を階段状に形成した部分を階段状配線領域CRと称する。
階段状配線領域CRにおける導電層102は、その端部の上面が、上層に位置する導電層102によって覆われない部分を有し、その部分がコンタクト部102aを形成している。導電層102は、このコンタクト部102aにおいてコンタクトプラグ109の下端と接続されている。また、コンタクトプラグ109の上端は配線110と接続されている。コンタクトプラグ109及び配線110は、タングステン等の導電層からなる。
なお、第1の実施の形態に係るメモリセルアレイ1は、製造時の層間支持のための複数の支柱111を備えていても良い。支柱111は、メモリ柱状体105と同様に、基板101に下端を接続されるように形成される。支柱111は、メモリ柱状体105と同様の構造を有していてもよいし、酸化シリコンなどの絶縁体のみで構成されてもよい。図2では、1つの支柱111のみが代表的に図示されているが、実際の装置では、より多くの支柱111が設けられ得る。
また、第1の実施の形態に係るメモリセルアレイ1は、複数の導電層102のY方向の側面に対向し、X方向に延びる導電層108を備える。導電層108の下面は、基板101に接している。導電層108は、例えばタングステン(W)等の導電層からなり、ソース線SLと基板101とを接続するためのソースコンタクトLIとして機能する。
なお、導電層102の材料としては、上記のタングステン(W)やポリシリコンの他、例えばWN、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、TiN、WSi、TaSi、PdSi、ErSi、YSi、PtSi、HfSi、NiSi、CoSi、TiSi、VSi、CrSi、MnSi、FeSi等の導電層から構成することが考えられる。
また第1の実施の形態に係るメモリセルアレイ1は、複数の導電層102及びメモリ柱状体105の上方に位置し、X方向に複数配設され、Y方向に延びる複数の導電層106及び導電層107を備える。導電層106の下面には、それぞれメモリ柱状体105が接続されている。導電層106は、例えばタングステン(W)等の導電層からなり、ビット線BLとして機能する。また、導電層107の下面には、導電層108が接続されている。導電層107は、例えばタングステン(W)等の導電層からなり、ソース線SLとして機能する。
次に、図3を参照して、第1の実施の形態に係るメモリセルMCの概略的な構成について説明する。図3は、メモリセルMCの構成を示す概略的な斜視図である。尚、図3においては、メモリセルMCの構成について示しているが、ソース側選択トランジスタSTS及びドレイン側選択トランジスタSTDも、メモリセルMCと同様に構成しても良い。また、図3においては、一部の構成を省略している。
メモリセルMCは、導電層102とメモリ柱状体105との交差部に設けられる。メモリ柱状体105は、コア絶縁層121及びコア絶縁層121の側壁を覆う柱状の半導体層122を備える。メモリ柱状体105は、そのXY平面に沿った断面において略円形に近い、略円筒形の形状を備えている。更に、半導体層122と導電層102との間には、トンネル絶縁層123、電荷蓄積層124及びブロック絶縁層125を含むメモリゲート絶縁層MGが設けられている。コア絶縁層121は、例えば、酸化シリコン(SiO)等の絶縁層からなる。半導体層122は、例えばポリシリコン等の半導体層からなり、メモリセルMCのチャネルとして機能する。トンネル絶縁層123は、例えば酸化シリコン(SiO)からなる第1絶縁層1231、窒化シリコン(Si))からなる第2絶縁層1232、及び酸化シリコン(SiO)からなる第2絶縁層1233の3層構造(ONO構造)を有している。第2絶縁層1232の材料は窒化シリコンには限定されないが、第1絶縁層1232の材料よりも誘電率の高い材料が選択される。
電荷蓄積層124は、例えば窒化シリコン(Si)などの電荷をトラップサイトに捕獲可能な絶縁層からなる。ブロック絶縁層125は、例えば酸化シリコン(SiO)等の絶縁層からなる。この電荷蓄積層124へ蓄積される電荷の量により、メモリセルMCの閾値電圧が変化する。メモリセルMCは、この閾値電圧の値に応じたデータを記憶する。
メモリセルMCへの書き込み動作では、ワード線WL(導電層102)に所定の書き込み電圧を印加する一方、半導体層122には例えば0Vを印加する。これにより、電荷蓄積層124にはトンネル絶縁層123を流れるトンネル電流により電子が蓄積され、メモリセルMCの閾値電圧が上昇する。逆に、メモリセルMCの消去動作では、ワード線WLには例えば0Vを印加する一方、半導体層122(チャネル)に所定の消去電圧(例えば20V以上)を印加する。これにより、電荷蓄積層124からトンネル絶縁層123を介して電子が排出され、メモリセルMCの閾値電圧は低下する。
半導体層122の材料としては、上記のポリシリコンの他、例えば、SiGe、SiC、Ge、C等の半導体から構成することが考えられる。また、半導体層122と基板101や導電層106との接触面には、シリサイドが形成されていても良い。このようなシリサイドには、例えば、Sc、Ti、VCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au等を使用することが考えられる。更に、このようにして形成されたシリサイドには、Sc、Ti、VCr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Cd、In、Sn、La、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au等を添加しても良い。
ブロック絶縁層125の材料としては、SiO、SiN、Si、Al、SiON、HfO、HfSiON、Ta、TiO又はSrTiO等を用いることができる。
特にSiO、SiN、SiONなどのSi系の絶縁層に関しては、酸素元素、窒素元素の濃度がそれぞれ1×1018atoms/cm以上であるものを含む。
上述のような構造を有するメモリセルMC、選択トランジスタSTD、STSが直列接続されて、図4に示すようなメモリユニットMUを構成する。すなわち、メモリユニットMUは、直列接続された複数(n個)のメモリセルMC(MC0〜MCn−1)からなるメモリストリングMS、並びにメモリストリングMSの両端に接続されるソース側選択トランジスタSTS及びドレイン選択トランジスタSTDを有する。図示は省略するが、共通のワード線WLに接続される複数のメモリユニットMUは、前述のメモリブロックMBを構成する。なお、メモリストリングMSの中の複数のメモリセルMCのうちのいくつかは、データ記憶には用いられないダミーセルとすることもできる。ダミーセルの数は任意の数に設定され得る。
次に、第1の実施の形態のメモリゲート絶縁層MGの構造について、図5及び図6を参照してより詳しく説明する。
図3を参照して既に説明したように、この半導体記憶装置では、メモリゲート絶縁層MGが、円筒状の半導体層122の周囲を覆うように配置されている。一方、図5に示すような従来の平面型のフラッシュメモリセルでは、平面の半導体基板122A上に平面上のメモリゲート絶縁層MGA(トンネル絶縁層123A、電荷蓄積層124A、及びブロック絶縁層125)を介してゲート電極となる導電層102Aが配置されている。トンネル絶縁層123Aは、第1の実施の形態と同様に、第1絶縁層1231A、第2絶縁層1232A、及び第3絶縁層1233Aの3層構造を備えている。このような平面型のフラッシュメモリセルにおいては、書き込み動作や読み出し動作により導電層102A及び半導体層122Aの間に電圧が印加されても、メモリゲート絶縁層MGAにおける電界Eaは積層方向の位置によらず一定となる。
これに対し、第1の実施の形態では、円筒形の半導体層122の周囲をメモリゲート絶縁層MGが覆い、更にその外側を導電層102が囲っている。このような構造において、書き込み動作により導電層102と半導体層122との間に電圧が印加されると、図6に示すように、メモリゲート絶縁層MGでの電界Ebは全体に一様ではなく、半導体層122側(中心側)に向かうほど強くなる。このため、メモリゲート絶縁層MGの厚さ方向において電流密度は一様とはならない。 この傾向は、微細化が進展し半導体層122の半径が小さくなり、メモリゲート絶縁層MGの曲率が大きくなるほど強くなる。
図7、及び図8は、従来の平面型のフラッシュメモリセル(図5)において、半導体層122Aと導電層102Aとの間に所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123A(第1絶縁層1231A、第2絶縁層1232A、及び第3絶縁層1233A)のエネルギーバンド図、及び電界分布を示す。電圧の印加により、各膜の内部において電位差は生じるが、その傾きは一定であり、従って各膜における電界は一定である(図8参照)。なお、図7及び図8では、第1絶縁層1231A、第2絶縁層1232A、及び第3絶縁層1233Aを、それぞれLayer1、Layer2、Layer3と標記している。
一方、図9は、第1の実施の形態のメモリセル(図3、図6)において、半導体層122と導電層102との間に所定の電圧が印加された場合における、トンネル絶縁層123(第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233)のエネルギーバンド図である。なお、図9では、第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233を、それぞれLayer1、Layer2、Layer3と標記している。前述したように、メモリゲート絶縁層MGが曲率を有するため、所定の電圧が印加された場合における各膜1231〜1233の内部での電位の傾きは一定ではない。このため、図10に示すように、各膜1231〜1233の内部における電界は一定ではなく、膜厚方向において異なる値となる。なお、図10に示す如く、電界強度は、第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の境界において不連続であるが、図11に示すように、電束密度は第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の境界においても連続の値となる。
図12は、従来の平面型のフラッシュメモリセルと、第1の実施の形態に従った3次元型のフラッシュメモリセルの電界−電流密度特性を示すグラフである。図12において、横軸Eox_flatは電界Eを等価酸化膜厚EOTで除した値であり、縦軸はメモリゲート絶縁層MGの電流密度を示す。図12から明らかなように、メモリゲート絶縁層MGの曲率が大きくなるほど(曲率半径が100nm、10nm、6nm、3nm、1nmと小さくなるほど)、僅かな電界の変化により、メモリゲート絶縁膜MG中のトンネル絶縁層123に流れるトンネル電流が大きく増加する。逆に、曲率が小さくなるほど、電界−電流特性は、従来の平面型のフラッシュメモリセルの特性(Flat)に近づく。
第1の実施の形態は、このような3次元構造の半導体記憶装置において、次のような条件が得られるようなトンネル絶縁層123の構造を採用している。書き込み動作においては、例えば20V以上のプログラム電圧PGMが導電層102に印加されるが、その際にトンネル絶縁層123に印加される高電界(例えば11MV/cm)により充分に大きなトンネル電流(例えば0.1A/cmより大)が得られることが必要である(条件1)。
一方、読み出し動作においては、例えば数V程度の読み出し電圧又は読み出しパス電圧がメモリセルの制御ゲート(導電層102)に印加される。その際にトンネル絶縁層123に中程度の電界(例えば7MV/cm)が印加されたとしても、トンネル絶縁層123を流れるトンネル電流が十分に低い値(例えば10−9A/cm未満)とされる必要がある(条件2)。
第1の実施の形態は、図13に示すように、トンネル絶縁層123を構成する第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚r1、r2、r3の膜厚比を適切に調節することにより、上記の条件1及び条件2を両立させることを可能にしている。
図14は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが31nmである場合において、第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚r1、r2、r3を様々な値に変更した場合において得られる電流が、上記条件1及び/又は条件2を満たすか否かを示すグラフである。
図14において、四角形のプロットは条件1のみが満たされるr1、r2、r3の関係を示している。円形のプロットは条件2のみが満たされるr1、r2、r3の関係を示している。そして、菱形のプロットは条件1と2とが両立するr1、r2、r3の関係を示している。第1の実施の形態では、この菱形のプロットの位置となるよう、r1、r2、r3の大小関係を設定する(ただし、r1、r2及びr3の総和は7.6nmに設定される)。図14から明らかなように、r1、r2及びr3の比を適切に設定することにより、条件1と2を両立された半導体記憶装置が得られる。
図13、図14は、膜厚r1、r2、及びr3をファクターとした分析の結果を示したものである。図14のグラフにおいて、点線の閉曲線の内部に含まれる菱形のプロットが、条件1及び条件2を同時に満たすr1、r2、r3の条件を示している。
また、図15、及び図16に示すように、第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の相対的な膜厚比L1、L2、L3をファクターとした分析を行うことも可能である。膜厚比LiはLi=ri/(r1+r2+r3)と表現することができ(i=1,2,3)、L1〜l3の総和は1となる。図16は、L1〜L3をそれぞれ縦軸、横軸に設定し、L1〜L3を様々に変化させた場合におけるトンネル電流を示している。その分布状態は、図14の場合と同様である。
そして、この図13〜図16に示すような分析結果に基づき、条件1及び条件2が満たされる条件を、直線近似により求めることも可能である。
図17は、図15及び図16の分析結果を直線近似した結果を示している。条件1及び条件2の両方を満たす膜厚比L1、L2、L3の組み合わせである菱形のドットを囲う12本の直線(一次関数)を特定し、この12本の直線で囲われる領域を定義する。4つの直線は、図17に示すように、一次関数の傾きa(a11、a21、a12、a22、a13、a23)及び切片b(b11、b21、b31、b41、b12、b22、b32、b42、b13、b23、b33、b43)により定義される。
なお、上記の例では、1つのグラフに含まれる4本の直線(左上、左下、右上、右下)のうち、対向する2本は互いに平行(傾きが同じ)として近似している。しかし、これに限定されるものではなく、対向する2本の直線の傾きは異なるものとしてもよい。
図18〜図20は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合において、第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚r1、r2、r3を様々な値に変更した場合において得られる電流が、上記条件1及び/又は条件2を満たすか否かを示すグラフである。図14、図16、図17(トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合)と同様に、図18〜図20の四角形のプロットは条件1のみが満たされるr1、r2、r3の関係を示している。また、円形のプロットは条件2のみが満たされるr1、r2、r3の関係を示している。そして、菱形のプロットは条件1と2とが両立するr1、r2、r3の関係を示している。
トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が7.6nm、半導体層122の半径rが20nmである場合にも、図18の破線の閉曲線の内部に位置する菱形のプロットが得られるよう、r1、r2、r3の大小関係が設定される(ただし、r1、r2及びr3の総和は7.6nmに設定される)。図18から明らかなように、r1、r2及びr3の比を適切に設定することにより、条件1と2を両立された半導体記憶装置が得られる。図19に示すように、膜厚r1、r2、r3の代りに、膜厚比L1、L2、L3の関係を分析することもできる。また、図19に示すように、第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の相対的な膜厚比L1、L2、L3をファクターとした分析を行うことも可能である。また、図20に示すように、図18〜図19に示すような分析結果に基づき、条件1及び条件2が満たされる条件を、直線近似により求めることも可能である。
図21〜図40は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚、及び半導体層122の半径rの大きさを図14〜図20の場合とは異なる値に設定した場合における分析結果を示すグラフである。図21、図22、及び図23は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが31nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図21は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図22は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。また、図23は、条件1及び条件2が同時に満たされる場合の膜厚比Liを直線近似で表現したものである。
図24、図25、及び図26は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が6.6nm、半導体層122の半径rが20nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図24は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図25は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。また、図26は、条件1及び条件2が同時に満たされる場合の膜厚比Liを直線近似で表現したものである。
図27、図28、及び図29は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.6nm、半導体層122の半径rが31nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図27は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図28は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。また、図29は、条件1及び条件2が同時に満たされる場合の膜厚比Liを直線近似で表現したものである。
図30、図31、及び図32は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが31nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図30は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図31は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。また、図32は、条件1及び条件2が同時に満たされる場合の膜厚比Liを直線近似で表現したものである。
図33、図34、及び図35は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.5nm、半導体層122の半径rが20nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図33は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図34は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。また、図35は、条件1及び条件2が同時に満たされる場合の膜厚比Liを直線近似で表現したものである。
図36、図37、及び図38は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図36は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図37は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。また、図38は、条件1及び条件2が同時に満たされる場合の厚比Liを直線近似で表現したものである。
図39、及び図40は、トンネル絶縁層123の全体の物理膜厚が5.4nm、半導体層122の半径rが20nmの場合において、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3又は膜厚比L1〜L3の組み合わせを示す。図39は、膜厚r1〜r3を横軸及び縦軸にとったものであり、図40は、膜厚比L1〜L3を横軸及び縦軸にとったものである。この条件下では、条件1及び条件2が同時に満たされる膜厚r1〜r3の組み合わせは得られなかった。
以上説明したように、第1の実施の形態の半導体記憶装置によれば、トンネル絶縁層123を構成する3つの層の膜厚比を適切に設定することにより、書き込み動作での電流を大きくする一方で読み出し動作でのリーク電流を小さくすることが可能になる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態に係る半導体記憶装置の全体構成について説明する。第2の実施の形態の半導体記憶装置の全体構成は、第1の実施の形態(図1〜図4)と略同一でよい。また、第2の実施の形態の半導体記憶装置は、第1の実施の形態と同様に、トンネル絶縁層123中の第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚比を適切に設定するものである。ただし、この第2の実施の形態は、図41に示すように、半導体層122の直径rが、Z方向の下方と上方とで異なる場合を想定し、このような直径rの変化を考慮に入れて膜厚比を設定している。
一例として、図41に示すように、半導体層122の直径rが、Z方向の上方では31nmである一方、下方では20nmである場合を考える。この場合、トンネル絶縁層123中の第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚比L1、L2、L3は、図42に示すように、実線の12本の直線で囲われる領域と、破線の12本の直線で囲われる領域との両方が含まれる領域となるように決定される。図42中の実線の12本の直線は、図20の12本の直線と対応し、図42中の破線の12本の直線は、図17の12本の直線と対応する。
この図42のグラフから分るように、半導体122の半径rが、上端側で大きく下端側で小さい順テーパ形状を有している場合、トンネル絶縁層123中において第2絶縁層1232が占める割合は、半導体層122の下端側におけるよりも、上端側において大きくするのが、条件1及び2を両立する観点からは好ましい。換言すれば、トンネル絶縁層123中における窒化シリコン(Si)の割合は、半導体層122の上端側において大きく、下端側において上端側よりも小さくするのが好ましい。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態に係る半導体記憶装置の全体構成について説明する。第3の実施の形態の半導体記憶装置の全体構成は、第1の実施の形態(図1〜図4)と略同一でよい。また、第3の実施の形態の半導体記憶装置は、第1の実施の形態と同様に、トンネル絶縁層123中の第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚比を適切に設定するものである。ただし、この第3の実施の形態は、図43に示すように、トンネル絶縁層123の膜厚が、下方と上方とで異なる場合を想定している。
一例として、図43に示すように、トンネル絶縁層123の膜厚が、上方(半導体層122の上端付近)では6.6nmである一方、下方(半導体層122の下端付近)では7.6nmである場合を考える(半導体層122の半径rは、位置によらず31nmで均一であるとする)。この場合、トンネル絶縁層123中の第1絶縁層1231、第2絶縁層1232、及び第3絶縁層1233の膜厚比L1、L2、L3は、図44に示すように、実線の12本の直線で囲われる領域と、破線の12本の直線で囲われる領域との両方が含まれる領域となるように決定される。図44中の実線の12本の直線は、図23の12本の直線と対応し、図44中の破線の12本の直線は、図17の12本の直線と対応する。
この図44のグラフから分るように、トンネル絶縁層123の膜厚が、半導体層122の下端側の方が上方側よりも厚い場合、トンネル絶縁層123中において第2絶縁層1232が占める割合は、半導体層122の下端側におけるよりも、上端側において小さくするのが、条件1及び2を両立される観点から好ましい。換言すれば、トンネル絶縁層123中における酸化シリコン(SiO)に対する窒化シリコン(Si)の割合は、半導体層122の上端側において小さく、下端側において大きくするのが好ましい。
[その他]
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。例えば、上述の第2の実施の形態と第3の実施の形態を組み合わせて膜厚比を決定することも、本件発明の範囲に含まれ得る。
1・・・メモリセルアレイ、 2、3・・・ロウデコーダ、 4・・・センスアンプ、 5・・・カラムデコーダ、 6・・・ソース線電位設定部、 7・・・制御部、l 101・・・基板、 102・・・導電層、 102a・・・コンタクト部、 105・・・メモリ柱状体、 106、107、108・・・導電層、 109・・・コンタクトプラグ、 110・・・配線、 111・・・ MR・・・メモリ領域、 CR・・・階段状配線領域、 BL・・・ビット線、 SL・・・ソース線、 WL・・・ワード線、 SGD・・・ドレイン側選択ゲート線、 SGS・・・ソース側選択ゲート線、 MC・・・メモリセル、 STD・・・ドレイン側選択トランジスタ、 STS・・・ソース側選択トランジスタ、 121・・・コア絶縁層、 122・・・半導体層、 123・・・トンネル絶縁層、 124・・・電荷蓄積層、 125・・・ブロック絶縁層、 MG・・・メモリゲート絶縁層、 1231・・・第1絶縁層、 1232・・・第2絶縁層、 1233・・・第3絶縁層。

Claims (8)

  1. メモリセルが配列されたメモリセルアレイを備え、
    前記メモリセルアレイは、
    第1方向に積層された複数の導電層と、
    前記複数の導電層によりその周囲を囲われ前記第1方向を長手方向として延びる半導体層と、
    前記半導体層と前記導電層との間において前記半導体層の周囲を囲うように配置され、前記半導体層側から順に、第1の絶縁層、電荷を蓄積可能な電荷蓄積層、及び第2の絶縁層を含むメモリゲート絶縁層と
    を備え、
    前記第1の絶縁層は、前記半導体層側から順に、第1の絶縁領域、第2の絶縁領域、及び第3の絶縁領域を備え、
    前記メモリセルへの書き込み動作において前記第1の絶縁層に流れる電流が所定値以上となり、且つ前記メモリセルへの読み出し動作において前記第1の絶縁層に流れる電流が所定値以下となるよう、前記第1の絶縁領域、前記第2の絶縁領域、及び前記第3の絶縁領域において、前記第1方向に対して交差する第2方向の厚みの比が設定されている半導体記憶装置。
  2. 前記半導体層は、前記第1方向の第1の位置と、前記第1方向の第2の位置とで、前記第2方向の径が異なり、
    前記第1の絶縁領域、前記第2の絶縁領域、及び前記第3の絶縁領域の前記厚みの比は、前記第1の位置、及び前記第2の位置のそれぞれにおいて、前記前記メモリセルへの書き込み動作において前記メモリゲート絶縁層に流れる電流が所定値以上となり、且つ前記メモリセルへの読み出し動作において前記メモリゲート絶縁層に流れる電流が所定値以下となるよう設定されている、請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. メモリセルが配列されたメモリセルアレイを備え、
    前記メモリセルアレイは、
    第1方向に積層された複数の導電層と、
    前記複数の導電層によりその周囲を囲われ前記第1方向を長手方向として延びる半導体層と、
    前記半導体層と前記導電層との間において前記半導体層の周囲を囲うように配置され、前記半導体層側から順に、第1の絶縁層、電荷を蓄積可能な電荷蓄積層、及び第2の絶縁層を含むメモリゲート絶縁層と
    を備え、
    前記第1の絶縁層は、前記半導体層側から順に、第1の絶縁領域、第2の絶縁領域、及び第3の絶縁領域を備え、
    前記第2の絶縁領域は、前記第1及び第3の絶縁領域よりも誘電率が大きく、
    前記第1方向に対して交差する第2方向において、前記第1の絶縁層における前記第2の絶縁領域の厚みの割合は、前記第1方向の第1の位置と、前記第1方向の第2の位置とで、異なる半導体記憶装置。
  4. 前記半導体層は、前記第1の位置と、前記第2の位置とで、前記第2方向の径が異なる請求項3記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第1の位置における前記半導体層の径は、前記第2の位置における前記半導体層の径よりも大きく、前記第1の位置における前記第2の絶縁領域の厚みの割合は、前記第2の位置における前記第2の絶縁領域の厚みの割合よりも大きい請求項4記載の半導体記憶装置。
  6. 前記メモリゲート絶縁層は、前記第1の位置と、前記第2の位置とで、前記第2方向の厚みが異なる請求項3記載の半導体記憶装置。
  7. 前記第1の位置における前記メモリゲート絶縁層の厚みは、前記第2の位置における前記メモリゲート絶縁層の厚みよりも小さく、前記第1の位置における前記第2の絶縁領域の厚みの割合は、前記第2の位置における前記第2の絶縁領域の厚みの割合よりも小さい請求項6記載の半導体記憶装置。
  8. 前記第1の絶縁領域、前記第2の絶縁領域、及び前記第3の絶縁領域は、それぞれ、酸化シリコン、窒化シリコン、及び酸化シリコンを含む請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体記憶装置。
JP2016050610A 2016-03-15 2016-03-15 半導体記憶装置 Pending JP2017168551A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016050610A JP2017168551A (ja) 2016-03-15 2016-03-15 半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016050610A JP2017168551A (ja) 2016-03-15 2016-03-15 半導体記憶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017168551A true JP2017168551A (ja) 2017-09-21

Family

ID=59913482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016050610A Pending JP2017168551A (ja) 2016-03-15 2016-03-15 半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017168551A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109700453A (zh) * 2018-12-15 2019-05-03 深圳先进技术研究院 一种复合阵列电极及其制备方法和应用
US10741383B2 (en) 2017-11-29 2020-08-11 Toshiba Memory Corporation Semiconductor device and method of manufacturing the same

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152498A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Toshiba Corp 不揮発性半導体メモリ
JP2010225684A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JP2013187421A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JP2015002195A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社東芝 半導体記憶装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009152498A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Toshiba Corp 不揮発性半導体メモリ
JP2010225684A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JP2013187421A (ja) * 2012-03-08 2013-09-19 Toshiba Corp 半導体記憶装置
JP2015002195A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 株式会社東芝 半導体記憶装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10741383B2 (en) 2017-11-29 2020-08-11 Toshiba Memory Corporation Semiconductor device and method of manufacturing the same
CN109700453A (zh) * 2018-12-15 2019-05-03 深圳先进技术研究院 一种复合阵列电极及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11342348B2 (en) Non-volatile semiconductor memory device and manufacturing method thereof
TWI639162B (zh) 包括多個選擇閘及不同偏壓條件的記憶體裝置
US10186520B2 (en) Semiconductor memory devices including a memory cell array and stepped wiring portions, and manufacturing methods thereof
JP4822841B2 (ja) 半導体記憶装置及びその製造方法
US9343152B2 (en) Cell array with a manufacturable select gate for a nonvolatile semiconductor memory device
US7408806B2 (en) Memory array architecture for a memory device and method of operating the memory array architecture
CN110416220B (zh) 半导体存储装置
US8354706B2 (en) Semiconductor memory device
EP1814123A1 (en) Nand-type nonvolatile memory device having common bit lines and methods of operating the same
CN106449631B (zh) 半导体装置
US8559221B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device and method for driving same
US10872902B2 (en) Semiconductor memory device
US8687425B2 (en) Nonvolatile memory device, method for operating the same, and method for fabricating the same
JP2015133458A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
US11610910B2 (en) Semiconductor memory device
JP2013026289A (ja) 不揮発性半導体記憶装置及びその製造方法
US9679911B2 (en) Semiconductor memory device and production method thereof
TWI716992B (zh) 半導體記憶裝置
JP2017168551A (ja) 半導体記憶装置
US7053441B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device
KR100742065B1 (ko) Nrom 플래시 메모리 트랜지스터, 그 제조 방법, 및 그를 포함하는 메모리 어레이 및 전자 시스템
JP2022126268A (ja) 半導体記憶装置及び半導体記憶装置の製造方法
TWI782253B (zh) 半導體記憶裝置
TWI846251B (zh) 半導體記憶裝置及半導體記憶裝置的製造方法
JP2012009509A (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180130

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20180831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190409