JP2017150740A - カーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーボンヒータの交換作業を容易として、焼成炉の稼働率を大きく向上させることができるカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉を提供する。
【解決手段】上部発熱体42および下部発熱体44を含んで側壁板開口80および断熱材開口90を通過可能な形状を有するカーボンヒータ46が、嵌入断熱材92を通して蓋板82に片持状に支持されている。これにより、その蓋板82を炉体14の側壁板14aから取り外すことにより、その側壁板14aに嵌入断熱92材を通して片持状に取り付けられたカーボンヒータ46が一挙に炉体14内から取り出される。これにより、カーボンヒータ46を備える連続式超高温焼成炉10において、カーボンヒータ46の交換作業が容易となり、連続式超高温焼成炉10の稼働率が大きく向上させられる。
【選択図】図7

Description

本発明は、カーボンヒータを用いて超高温で連続的な熱処理を可能とする連続式超高温焼成炉に関する。
カーボンヒータを用いて比較的高温の熱処理を連続送り或いは間欠送りで連続的に施す連続式の焼成炉が提案されている。特許文献1の段落0083から0087、図4および図5等に記載されている連続式焼成炉がそれである。この連続式焼成炉によれば、ローラにより搬送される支持台上に載置された被焼成体が、その支持台の上下にそれぞれ水平方向に設けられたカーボンヒータを用いて2000〜2300℃の焼成温度で加熱されることでたとえばハニカム構造の珪素含有多孔質セラミック焼成体が連続的に熱処理されるようになっている。
国際公開第2013/088495号 特開2013−002728号公報
たとえば、黒鉛結晶が含まれる黒鉛質カーボン材料を一層高純度化するための高純度工程や炭素質カーボンを黒鉛質カーボンとするための黒鉛化工程のために2500℃以上の超高温で熱処理を行うことが可能な超高温焼成炉が用いられる。このような超高温焼成炉では、それに用いられるカーボンヒータは比較的消耗が多く、その使用によって痩せてくるので、所定の周期で定期交換を行うことが必要である。従来では、たとえば特許文献2に示すような形式のバッチ式の超高温焼成炉が一般的であり、これによれば、加熱室全体を炉外に取り出すことができるため、カーボンヒータの交換が比較的容易である。
ところで、上記バッチ式の超高温焼成炉では、生産性が得られないため、特許文献1に示すような連続式の超高温焼成炉を構成することが考えられる。しかしながら、上記のような連続式焼成炉においては、カーボンヒータは棒状の長手形状を有していて、断熱材内に設けられている状態でカーボンヒータの両端部が炉壁に支持されているので、カーボンヒータの交換時には、箱型の炉体のうちのヒータの端部を支持している側壁部や炉体内の炉壁(断熱材)のうちヒータの端部が位置している側壁部分をそれぞれ取り外す必要がある。
詳細には、上記カーボンヒータの両端部は、炉体の外面に取り付けられて給電バスに炉外で接続された金属電極とその金属電極の炉内側に一体的に連結されたカーボン製の炉内電極とを介して電源にそれぞれ接続されている。上記金属電極は、電気的絶縁および気密性を維持する構造で炉体に対して取り付けられており、熱漏れやガス漏れなどのリスクを回避するため、カーボンヒータの交換時に際しては、金属電極を炉体から取り外すよりは、炉内に位置する炉内電極とカーボンヒータの端部との接続部分からカーボンヒータを取り外すことが行われる。このため、カーボンヒータの交換時には、炉内に位置する炉内電極と消耗したカーボンヒータの端部との接続を取り外したり、炉内電極と新たなカーボンヒータの端部との接続を行ったりする必要があるので、カーボンヒータの交換作業に多くの手間や時間を必要とし、連続式焼成炉の稼働率を大きく低下させていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、カーボンヒータの交換作業を容易として、焼成炉の稼働率を大きく向上させることができるカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉を提供することにある。
本発明者等は、以上の事情を背景として種々検討を重ねた結果、カーボンヒータを、棒状のヒータ部材だけではなく、梁部材、支柱部材、ナット部材などのヒータ構成部品を、押し出し成形やプレス成形を利用して作製し、それらの部品を相互に螺合するなどして片持ち構造体を組み立てることができ、2500℃〜3000℃の熱処理に用いてもカーボンヒータとしての機能および耐久性が得られるという事実を見いだした。本発明はかかる知見に基づいてなされたものである。
すなわち、第1発明の要旨とするところは、(a)一対の側壁板が上壁板および下壁板により連結された長手状の箱型の炉体と、前記炉体の内壁面に沿って層状に設けられたカーボン繊維製の断熱材と、前記断熱材により囲まれた加熱室内の上部および下部に配置された上部発熱体および下部発熱体と、前記上部発熱体および下部発熱体の間を通るように被焼成体を搬送する搬送装置とを備えるカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉であって、(b)前記一対の側壁板のうちの一方の側壁板に、前記一方の側壁板の一部に貫通して設けられた側壁板開口を塞ぐように着脱可能に装着される蓋板と、(c)前記蓋板の内側に装着され、前記断熱材の前記側壁板開口に対応する位置に貫通して形成された断熱材開口に嵌め入れられて前記断熱材の一部を構成する嵌入断熱材と、(d)前記上部発熱体および下部発熱体を含んで前記側壁板開口および前記断熱材開口を通過可能な形状を有し、前記嵌入断熱材を通して前記蓋板に片持状に支持されたカーボンヒータとを、含むことにある。
第2発明の要旨とするところは、前記炉体は、相互間に所定の間隔を隔てて固定された炉体外板および炉体内板から成る二重構造を有し、前記炉体外板および炉体内板の間の空間には冷却流体が循環させられることにある。
第3発明の要旨とするところは、前記炉体の一端には予熱域ケースが連結され、他端には冷却域ケースが連結され、前記予熱域および冷却域ケースは、相互間に所定の間隔を隔てた状態で固定されたケース外板およびケース内板から成る二重構造をそれぞれ有し、前記ケース外板およびケース内板の間の空間には、冷却流体がそれぞれ循環させられることにある。
第4発明の要旨とするところは、前記炉体の内側に固設され、前記炉体に対して所定の間隔を隔てて前記炉体に支持された耐熱金属製の断熱材ケース外板と、前記断熱材ケース外板内に配置された状態で前記断熱材ケース外板に支持され、前記断熱材ケース外板との間に前記断熱材を収容するカーボン製の断熱材ケース内板とを備え、前記断熱材はカーボン繊維から構成されたものであることにある。
第5発明の要旨とするところは、前記炉体は、前記側壁板および上壁板および下壁板から立設され且つ前記炉体の長手方向に直交する方向に連なる補強リブを有し、前記加熱室内を真空に維持することが可能な耐圧容器であり、前記蓋板の内壁面の外周部には、前記側壁板の前記側壁板開口の周囲との間を気密にシールするシール材が装着されていることにある。
第6発明の要旨とするところは、前記蓋板の外壁面には、一対の上側金属電極および下側金属電極が前記蓋板に対して気密に且つ電気的絶縁状態で装着され、前記一対の上側金属電極および下側金属電極には、前記嵌入断熱材から一部が加熱室側へ突き出す状態で一対のカーボン製の上側炉内電極および下側炉内電極が接続され、前記カーボンヒータは、前記上側炉内電極および下側炉内電極にそれぞれ着脱可能に固定された一対の基端側横梁部材と、一対の連結柱により着脱可能に連結された一対の先端側横梁部材と、前記一対の基端側横梁部材と前記一対の先端側横梁部材とに両端部が螺合されることで互いに平行にそれぞれ架け渡された各複数本の前記上部発熱体および下部発熱体とを着脱可能に有するものである。
第7発明の要旨とするところは、前記炉体の上壁板上には、炉体の長手方向に直交する方向の水平支持ロッドを、前記蓋板側に突き出し可能に収容する支持ロッドケースが固設されており。前記側壁板から取り外された前記蓋板は、前記水平支持ロッドの先端部によりつり下げられた状態で、前記蓋板に片持状に支持されたカーボンヒータが前記炉体外へ露出するまで移動させられることにある。
第8発明の要旨とするところは、前記搬送装置は、前記下壁板から前記断熱材を通して前記下部発熱体の間に立設されたカーボン製の支柱により支持されて前記加熱室内において長手方向に連なり、搬送板を摺動可能に支持するカーボン製の一対の搬送レールを備えるものである。
第1発明によれば、一対の側壁板が上壁板および下壁板により連結された長手状の箱型の炉体と、前記炉体の内壁面側に層状に設けられたカーボン繊維製の断熱材と、前記断熱材により囲まれた加熱室内の上部および下部に配置された上部発熱体および下部発熱体と、前記上部発熱体および下部発熱体の間を通るように被焼成体を搬送する搬送装置とを備えるカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉において、前記一対の側壁板のうちの一方の側壁板に、前記一方の側壁板の一部に貫通して設けられた側壁板開口を塞ぐように着脱可能に装着される蓋板と、前記蓋板の内側に装着され、前記断熱材の前記側壁板開口に対応する位置に貫通して形成された断熱材開口に嵌め入れられて前記断熱材の一部を構成する嵌入断熱材と、前記上部発熱体および下部発熱体を含んで前記側壁板開口および前記断熱材開口を通過可能な形状を有し、前記嵌入断熱材を通して前記蓋板に片持状に支持されたカーボンヒータとが設けられているので、その蓋板を炉体の側壁板から取り外すことにより、その側壁板に嵌入断熱材を通して片持状に取り付けられたカーボンヒータが一挙に炉体内から取り出される。これにより、カーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉において、カーボンヒータの交換作業が容易となり、連続式超高温焼成炉の稼働率が大きく向上させられる。
第2発明によれば、前記炉体は、相互間に所定の間隔を隔てて固定された炉体外板および炉体内板から成る二重構造を有し、前記炉体外板および炉体内板の間の空間には冷却流体が循環させられる。これにより、炉体は前記加熱室からの熱による損傷が抑制される。
第3発明によれば、前記炉体の一端には予熱域ケースが連結され、他端には冷却域ケースが連結され、前記予熱域ケースおよび冷却域ケースは、相互間に所定の間隔を隔てた状態で固定されたケース外板およびケース内板から成る二重構造をそれぞれ有し、前記ケース外板およびケース内板の間の空間には、冷却流体がそれぞれ循環させられる。これにより、予熱域ケースおよび冷却域ケースは前記加熱室からの熱による損傷が抑制される。
第4発明によれば、前記炉体の内側に固設され、前記炉体に対して所定の間隔を隔てて前記炉体に支持された耐熱金属製の断熱材ケース外板と、前記断熱材ケース外板内に配置された状態で前記断熱材ケース外板に支持され、前記断熱材ケース外板との間に前記断熱材を収容するカーボン製の断熱材ケース内板とを備え、前記断熱材はカーボン繊維から構成されたものである。これにより、前記加熱室は、超高温に維持されることができる。
第5発明によれば、前記炉体は、前記側壁板および上壁板および下壁板から立設され且つ前記炉体の長手方向に直交する方向に連なる補強リブを有し、前記加熱室内を真空に維持することが可能な耐圧容器であり、前記蓋板の内壁面の外周部には、前記側壁板の前記側壁板開口の周囲との間を気密にシールするシール材が装着されていることにある。これにより、たとえばカーボンヒータの交換作業後の連続式超高温焼成炉の立ち上げ時において、炉体内を真空とした後に不活性ガスで置換することで、炉体内を短時間での非酸化性雰囲気とすることができるので、カーボンヒータの交換作業が短時間となり、焼成炉の稼働率を一層大きく向上させることができる。
第6発明によれば、前記蓋板の外壁面には、一対の上側金属電極および下側金属電極が前記蓋板に対して気密に且つ電気的絶縁状態で装着され、前記一対の上側金属電極および下側金属電極には、前記嵌入断熱材から一部が加熱室側へ突き出す状態で一対のカーボン製の上側炉内電極および下側炉内電極が接続され、前記カーボンヒータは、前記上側炉内電極および下側炉内電極にそれぞれ着脱可能に固定された一対の基端側横梁部材と、一対の連結柱により着脱可能に連結された一対の先端側横梁部材と、前記一対の基端側横梁部材と前記一対の先端側横梁部材とに両端部が螺合されることで互いに平行にそれぞれ架け渡された各複数本の前記上部発熱体および下部発熱体とを有するものである。これにより、蓋板を炉体の側壁から取り外した状態で、一対の上側金属電極および下側金属電極を蓋板を蓋板から取り外すことなく、カーボンヒータの一部あるいは全部を交換できるので、カーボンヒータの交換作業が容易となり、焼成炉の稼働率が大きく向上させられる。
第7発明によれば、前記炉体の上壁板上には、炉体の長手方向に直交する方向の水平支持ロッドを、前記蓋板側に突き出し可能に収容する支持ロッドケースが固設されており、前記側壁板から取り外された前記蓋板は、前記水平支持ロッドの先端部によりつり下げられた状態で、前記蓋板に片持状に支持されたカーボンヒータが前記炉体外へ露出するまで移動させられることから、カーボンヒータの交換作業が一層短時間となり、焼成炉の稼働率を一層大きく向上させることができる。
第8発明によれば、前記搬送装置は、前記下壁板から前記断熱材を通して前記下部発熱体の間に立設されたカーボン製の支柱により支持されて前記加熱室内において前記加熱室の長手方向に連なり、被焼成体を載置して搬送する搬送板を前記長手方向に摺動可能に支持するカーボン製の一対の搬送レールを備えるものである。これにより、被焼成体に対する超高温の熱処理が連続的に可能となる。
本発明の一実施例の連続式超高温加熱炉の一例を示す正面図である。 図1の連続式超高温焼成炉の出口側から見た斜視図である。 図1の連続式超高温焼成炉の水平断面の一部であって、出口側を示す図である。 図1の連続式超高温焼成炉の縦断面の一部であって、出口側を示す図である。 図1の連続式超高温焼成炉の横断面であって、図1のIV−IV視断面図である。 図5の断面図のうちのカーボンヒータの装着部分を拡大して示す断面図である。 図6のカーボンヒータを炉体の外へ移動させた状態を示す斜視図である。 図7のように炉体の外へ移動させられたカーボンヒータを炉体側から見た斜視図である。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例が適用されカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉10を示す正面図である。図2はその連続式超高温焼成炉10の出口側を示す斜視図である。図1および図2において、連続式超高温焼成炉10は、基台12により支持された長手状箱型の炉体14と、炉体14よりも小さな縦寸法、横寸法および長さ寸法を有して炉体14の一端部および他端部にそれぞれ気密に接続された長手状箱型の予熱域ケース16および冷却域ケース18とを備えている。なお、炉体14はたとえばステンレススチールなどの耐熱合金から構成されている。また、図2において、冷却域ケース18の出口の開口を開閉する出口圧力蓋18aおよびその手動開閉機構18fは省略されている。
予熱域ケース16の入口には、手動開閉機構16fの操作によって予熱域ケース16の開口を開閉させられる入口圧力蓋16aと、予熱域ケース16の空間を入口圧力蓋16a側の入口パージ室16bと炉体14側の予熱室16cとに分割し、たとえば空気等の圧力流体で駆動される入口シリンダ16dによって開閉される入口シャッタ16eとが、設けられている。また、冷却域ケース18の出口には、手動開閉機構18fの操作によって冷却域ケース18の開口を開閉する出口圧力蓋18aと、冷却域ケース18内の空間を出口圧力蓋18a側の出口パージ室18bと炉体14側の冷却室18cとに分割し、たとえば空気等の圧力流体で駆動される出口シリンダ18dによって開閉される出口シャッタ18eとが、設けられている。
入口圧力蓋16aおよび出口圧力蓋18aは高い気密性で閉じる性能を備えており、それら入口圧力蓋16aおよび出口圧力蓋18aが閉じられることで、炉体14、予熱域ケース16および冷却域ケース18の内が真空を維持できるようになっている。すなわち、炉体14、予熱域ケース16および冷却域ケース18は、圧力容器(真空容器)としての機能を備えている。炉体14の外周面には、所定間隔で互いに平行に連なる複数の補強リブ20が垂直に立設されており、炉体14の耐圧が高められている。
炉体14内を2つの第1加熱室22および第2加熱室24に区画するために、炉体14の両端部と中央部との3位置には、たとえば空気等の圧力流体で駆動される第1シリンダ26a、第2シリンダ26b、第3シリンダ26cによってそれぞれ開閉される第1断熱シャッタ28a、第2断熱シャッタ28b、第3断熱シャッタ28cが設けられている。
図3は、図1の連続式超高温焼成炉10の水平断面の一部であって、出口側を示している。図4は、図1の連続式超高温焼成炉10の縦断面の一部であって、出口側を示している。図5は図1の炉体14内のカーボンヒータ46等を示すIV−IV視断面図である。図3、図4および図5に示すように、炉体14は、互いに平行な一対の側壁板14aが上壁板14bおよび下壁板14cにより気密に連結され、入口側端壁板30および出口側端壁板32がそれら一対の側壁板14a、上壁板14bおよび下壁板14cの両端部に気密に連結されることで長手状且つ箱型に構成されている。予熱域ケース16の中央部には入口側端壁板30が気密に固定され、出口側端壁板32の中央部には冷却域ケース18が気密に固定されている。
図3に示すように、炉体14には、負圧および不活性ガスを供給する配管34が接続される接続口35が設けられている。この配管34には、真空ポンプ36および不活性ガス供給装置37と、それら真空ポンプ36および不活性ガス供給装置37のいずれか一方および他方を択一的に炉体14に接続させる切換弁38とが設けられている。
図3、図4および図5において、炉体14内には、炉体14の内壁面に沿って層状に設けられたカーボン繊維製の断熱材40と、断熱材40により囲まれ、第1断熱シャッタ28aおよび第2断熱シャッタ28bの間に位置する第1加熱室22、および第2断熱シャッタ28bおよび第3断熱シャッタ28cの間に位置する第2加熱室24と、第1加熱室22および第2加熱室24内の上部および下部において水平に且つ炉体14の長手方向において等間隔に配置されたそれぞれ複数本の棒状且つカーボン製の上部発熱体42および下部発熱体44を含む組立体であるカーボンヒータ46と、上部発熱体42および下部発熱体44の間を通るように図示しない被焼成体を搬送する搬送装置48とが、設けられている。
炉体14を構成する側壁板14a、上壁板14b、下壁板14c、入口側端壁板30および出口側端壁板32は、相互間に所定の間隔を隔てる固定具50により相互に固定された炉体外板52および炉体内板54から成る二重構造をそれぞれ有し、各々の炉体外板52および炉体内板54の間の空間56には、冷却流体がそれぞれ循環させられるようになっている。予熱域ケース16および冷却域ケース18も同様に、相互間に所定の間隔を隔てる固定具50により相互に固定された状態で固定されたケース外板58およびケース内板60から成る二重構造をそれぞれ有し、ケース外板58およびケース内板60の間の空間62には、冷却流体がそれぞれ循環させられるようになっている。冷却流体が循環させられる空間56を形成する炉体外板52および炉体内板54、および、冷却流体が循環させられる空間62を形成するケース外板58およびケース内板60は、冷却ジャケットとしても機能している。
炉体14内には、炉体14に対して所定の間隔を隔てて炉体14にブラケット64を介して支持されたたとえばステンレススチールなどの耐熱金属製の箱型の断熱材ケース外板66と、断熱材ケース外板66内に配置された状態で断熱材ケース外板66に固定ロッド68を介して固定され、断熱材ケース外板66との間に断熱材40を収容するたとえば黒鉛或いはカーボン製の断熱材ケース内板70とが、炉体14の内側に固設された状態で備えられている。断熱材40は、複数種類のカーボン繊維が積層された状態で構成されたものである。
炉体14内において直列に連ねられた第1加熱室22および第2加熱室24により、長手状の加熱帯搬送空間がトンネル状に形成されており、炉体14に連結された予熱域ケース16および冷却域ケース18内の空間により、上記加熱帯搬送空間の両端に続く長手状の搬送空間がそれぞれ形成されている。炉体14内の上記加熱帯搬送空間には、互いに平行な長手状の2本の黒鉛製の搬送レール72が、上部発熱体42と下部発熱体44との間であって下部発熱体44に接近する高さ位置となるように、レール支柱74を介して炉体14により支持されている。また、炉体14に連結された予熱域ケース16および冷却域ケース18内の搬送空間においても、たとえばステンレススチールなどの耐熱金属製の2本の搬送レール76が、搬送レール72に続くように固設されている。図示しない被焼成体は、上記搬送レール76および搬送レーム72上を移動させられる黒鉛製或いはカーボン製のトレイ78上に載置される。第1断熱シャッタ28a、第2断熱シャッタ28b、第3断熱シャッタ28cが上昇させられた状態で、たとえば図示しないプッシャによりトレイ78が順次押し込まれることによりトレイ78と共に被焼成体が連続的に搬送される。被焼成体とは、たとえば、最高温度が2500℃〜3000℃の超高温で熱処理を行うことで一層高純度化したり或いは黒鉛化するための黒鉛結晶が含まれる黒鉛質カーボン材料や炭素質カーボンから成る繊維や成形品である。図3の1点鎖線は、トレイ78の移動範囲を示している。
通電による上部発熱体42および下部発熱体44の発熱によって上記のような最高温度が2500℃〜3000℃の超高温で熱処理が行われるが、最高温度が2500℃を下回る焼成炉に比較して、上部発熱体42および下部発熱体44の消耗が比較的激しい。このため、定期的な交換が必要であるが、従来では、カーボン発熱体が両端で炉壁によって支持されていたため、その交換作業が煩雑で時間(数日)がかかり、高価な焼成炉の稼働率を低下させていた。
本実施例では、カーボンヒータ46の交換作業を簡単且つ短時間とするために、カーボンヒータ46が片持ち状に構成されて容易に炉体14の外へ移動させられるようになっている。以下に、図6、図7、図8を用いてそれを実現する構成を説明する。図6は、図5の断面図のうちのカーボンヒータ46の装着部分を拡大して示す断面図であり、図7は、カーボンヒータ46を炉体14の外へ移動させた状態を示す斜視図であり、図8は、図7のように炉体14の外へ移動させられたカーボンヒータ46を炉体14側から見た斜視図である。なお、図6には、水平支持ロッド120、支持ロッドケース122、吊下板128等が省略されている。
図6、図7、図8に示すように、炉体14を構成する一対の側壁板14aのうち一方の側壁板14aすなわち連続式超高温焼成炉10の出口側に向かって右側の側壁板14aには、一対の矩形の側壁板開口80が形成されており、側壁板14aの側壁板開口80の周縁部には、蓋板82がボルト84によって着脱可能にそれぞれ締結されるようになっている。蓋板82の内壁面の外周部すなわち側壁板14aのうち蓋板82の外周部が当接する側壁板開口80の周縁部には、図8に示すように、側壁板14aの側壁板開口80の周囲との間を気密にシールするシール材86が装着されている。
蓋板82の内側には、蓋板82との間に冷却液を循環させるための液密の空間を形成する蓋内板88と、蓋内板88に対して所定の間隔を隔て、断熱材40の側壁板開口80に対応する位置に貫通して形成された断熱材開口90に嵌め入れられてその断熱材40の一部を構成する嵌入断熱材92と、上部発熱体42および下部発熱体44を含む組立体であるカーボンヒータ46とが、固定されている。上記蓋内板88、嵌入断熱材92、およびカーボンヒータ46は、側壁板開口80を通過可能となるように側壁板開口80よりも小さな断面形状を有し、嵌入断熱材92およびカーボンヒータ46は、断熱材開口90を通過可能となるように断熱材開口90よりも小さな断面形状を有している。なお、嵌入断熱材92は、断熱材ケース外板66と同様の材質から成る第1挟持板94と断熱材ケース内板70と同じ材質であるカーボン製の第2挟持板96との間で挟持されている。
各蓋板82の外壁面には、2対の上側金属電極98および下側金属電極100が蓋板82に対して絶縁板102を介してそれぞれ締結されており、上側金属電極98および下側金属電極100は、相互に且つ気密に且つ蓋板82に対して電気的絶縁状態で装着されている。絶縁板102はシール機能をも備えており、上側金属電極98および下側金属電極100と蓋板82との間が気密にシールされている。
図6に詳しく示すように、上側金属電極98および下側金属電極100は、導電性の高い性質を有する金属製たとえば銅合金製であって、円柱状の本体部98aおよび100aと、その本体部98aおよび100aの外端部に形成された本体部98aよりも大径のフランジ部98bおよび100bとから構成されている。上側金属電極98の本体部98aおよび下側金属電極100の本体部100aには、嵌入断熱材92から一部が加熱室側へ突き出す状態でカーボン製の上側炉内電極104および下側炉内電極106が入れ子ねじ107により相互に同心となる状態で蓋板82に対して直角な方向すなわち水平方向に連結されている。これにより、上側金属電極98の本体部98aおよび下側金属電極100の本体部100aにそれぞれ連結された上側炉内電極104および下側炉内電極106は、嵌入断熱材92とそれを挟む第1挟持板94および第2挟持板96とに対して電気的絶縁を維持する空間Sを隔てて配設され、上側金属電極98および下側金属電極100と、それにより片持ち状に支持されるカーボンヒータ46とが、炉体14に対して電気的絶縁が維持されている。
上側炉内電極104および下側炉内電極106は、それぞれ円柱状であって、炉内側端部には、小径に形成された嵌合部104aおよび106aと、それら嵌合部104aおよび106aよりもさらに小径に形成されて黒鉛製或いはカーボン製のナット108がそれぞれ螺合される螺合部104bおよび106bとが設けられている。嵌合部104aおよび106aに、上下一対の基端側横梁部材110および112が嵌め入れられた状態で、ナット108が螺合部104bおよび106bにそれぞれ螺合されることで、上下一対の基端側横梁部材110および112が上側炉内電極104および下側炉内電極106にそれぞれ締結されるようになっている。
図7および図8に詳しく示すように、カーボンヒータ46は、水平となるように上側炉内電極104および下側炉内電極106にそれぞれ着脱可能に締結された黒鉛製或いはカーボン製の上下一対の基端側横梁部材110および112と、黒鉛製或いはカーボン製の一対の連結柱114の両端部にナット115によりそれぞれ着脱可能に締結された上下一対の先端側横梁部材116および118と、上下一対の基端側横梁部材110および112と一対の先端側横梁部材116および118とに両端部が着脱可能に螺合されることで互いに平行にそれぞれ架け渡された各6本の上部発熱体42および下部発熱体44とを、備える。すなわち、カーボンヒータ46は、上下一対の基端側横梁部材110および112と上下一対の先端側横梁部材116および118と上部発熱体42および下部発熱体44とから成る組立部品の組み立て体である。
上部発熱体42および下部発熱体44は、上記組立部品のうちの断面積が最も小さい部品であるので、上側金属電極98および下側金属電極100の間に電力が供給されると、専ら上部発熱体42および下部発熱体44が発熱する。たとえば、上側金属電極98および下側金属電極100の間には、数十ボルト且つ数千アンペアたとえば20V且つ2000Aの電力が供給されることで、不活性雰囲気たとえば窒素雰囲気内におけるヒートプロファイルにおいて2500℃乃至3000℃の最高温度が得られる。なお、図5に示すように、カーボンヒータ46の先端部に位置する先端側横梁部材118の下面には、下壁板14cから立設された黒鉛製のヒータ支柱119の先端が当接されており、カーボンヒータ46が下壁板14cからも支持されている。また、図6の上側金属電極98では図示が省略されているが、下側金属電極100には平板状の電流バス121が接続されている。
このように構成されたカーボンヒータ46は、炉体14内から炉体14外へ容易に引き出すことができ、保守点検作業や部品交換作業がきわめて容易とされている。すなわち、たとえば図7に詳しく示されるように、炉体14の上壁板14bの上には、炉体14の長手方向に直交する方向の長手状の水平支持ロッド120を、蓋板82側へ突き出し可能に収容する支持ロッドケース122が、1つの蓋板82に対して一対固設されている。蓋板82は、上端部が水平支持ロッド120の先端に連結具124により連結され且つ下端部が連結板126により連結された一対の吊下板128を介して、一対の水平支持ロッド120の先端部に連結されている。この水平支持ロッド120によって荷重が負担されるので、側壁板14aから取り外された蓋板82を容易に移動させることができる。上記水平支持ロッド120およびそれを収容する支持ロッドケース122は、炉体14の幅寸法と同様の長さ寸法を有している。これにより、蓋板82に片持ち状に取り付けられたカーボンヒータ46は、蓋板82と共に、カーボンヒータ46が炉体14外へ露出するまで引き出されることができる。
なお、図6に示されているように、上側金属電極98の本体部98a内には、フランジ部98bの中心に開口する冷却室98cが形成されるとともに、下側金属電極100の本体部100a内には、フランジ部98bの中心に開口する冷却室100cが形成されている。下側金属電極100では図示が省略されているが、上側金属電極98には、冷却コネクタ130が螺着されている。冷却コネクタ130は、冷却流体供給管132および冷却流体回収管134に接続され、冷却流体供給管132から供給された冷却流体を冷却室98c内へ噴射するとともに、冷却室98cから噴出した冷却流体を冷却流体回収管134へ送出する。
上述のように、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、一対の側壁板14aが上壁板14bおよび下壁板14cにより連結された長手状の箱型の炉体14と、炉体14の内壁面側に層状に設けられたカーボン繊維製の断熱材40と、断熱材40により囲まれた加熱室22、24内の上部および下部に配置された上部発熱体42および下部発熱体44と、上部発熱体42および下部発熱体44の間を通るように被焼成体を搬送する搬送装置48とを備え、一対の側壁板14aのうちの一方の側壁板14aに、一方の側壁板14aの一部に貫通して設けられた側壁板開口80を塞ぐように着脱可能に装着される蓋板82と、蓋板82の内側に装着され、断熱材40の側壁板開口80に対応する位置に貫通して形成された断熱材開口90に嵌め入れられて断熱材40の一部を構成する嵌入断熱材92と、上部発熱体42および下部発熱体44を含んで側壁板開口80および断熱材開口90を通過可能な形状を有し、嵌入断熱材92を通して蓋板82に片持状に支持されたカーボンヒータ46とが設けられている。これにより、その蓋板82を炉体14の側壁板14aから取り外すことにより、その側壁板14aに嵌入断熱材92を通して片持状に取り付けられたカーボンヒータ46が一挙に炉体14内から取り出される。これにより、カーボンヒータ46を備える連続式超高温焼成炉10において、カーボンヒータ46の交換作業が容易となり、連続式超高温焼成炉10の稼働率が大きく向上させられる。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、炉体14は、相互間に所定の間隔を隔てて固定された炉体外板52および炉体内板54から成る二重構造を有し、炉体外板52および炉体内板54の間の空間56には冷却流体が循環させられ、予熱域ケース16および冷却域ケース18は、相互間に所定の間隔を隔てた状態で固定されたケース外板58およびケース内板60から成る二重構造をそれぞれ有し、ケース外板58およびケース内板60の間の空間62には、冷却流体がそれぞれ循環させられる。これにより、炉体14、予熱域ケース16および冷却域ケース18は第1加熱室22、第2加熱室24からの熱による損傷が抑制される。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、炉体14の内側に固設され、炉体14に対して所定の間隔を隔てて炉体14に支持された耐熱金属製の断熱材ケース外板66と、断熱材ケース外板66内に配置された状態で断熱材ケース外板66に支持され、断熱材ケース外板66との間に前記断熱材を収容するカーボン製の断熱材ケース内板70とを備え、断熱材40はカーボン繊維から構成されている。これにより、第1加熱室22および第2加熱室24は、超高温に維持されることができる。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、炉体14は、側壁板14aおよび上壁板14bおよび下壁板14cから立設され且つ炉体14の長手方向に直交する方向に連なる補強リブ20を有し、第1加熱室22および第2加熱室24内を真空に維持することが可能な耐圧容器であり、蓋板82の内壁面の外周部には、側壁板14aの側壁板開口80の周囲との間を気密にシールするシール材86が装着されている。これにより、たとえばカーボンヒータの交換作業後の連続式超高温焼成炉10の立ち上げ時において、炉体14内を真空とした後に不活性ガスを供給することにより、炉体14内の空気を不活性ガスで置換する場合に比較して、炉体14内を短時間での非酸化性雰囲気とすることができるので、カーボンヒータ46の交換作業が短時間となり、連続式超高温焼成炉10の稼働率を一層大きく向上させることができる。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、蓋板の外壁面には、一対の上側金属電極98および下側金属電極100が蓋板82に対して気密に且つ電気的絶縁状態で装着され、一対の上側金属電極98および下側金属電極100には、嵌入断熱材92から一部が第1加熱室22或いは第2加熱室24側へ突き出す状態で一対のカーボン製の上側炉内電極104および下側炉内電極106が接続され、カーボンヒータ46は、上側炉内電極104および下側炉内電極106にそれぞれ着脱可能に固定された一対の基端側横梁部材110および112と、一対の連結柱114により着脱可能に連結された一対の先端側横梁部材116および118と、一対の基端側横梁部材110および112と一対の先端側横梁部材116および118とに両端部が螺合されることで互いに平行にそれぞれ架け渡された各複数本の上部発熱体42および下部発熱体44とを有するものである。これにより、蓋板82を炉体14の側壁から取り外した状態で、一対の上側金属電極98および下側金属電極100を蓋板82から取り外すことなく、カーボンヒータ46の一部あるいは全部を交換できるので、カーボンヒータ46の交換作業が容易となり、連続式超高温焼成炉10の稼働率が大きく向上させられる。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、炉体14の上壁板14b上には、炉体14の長手方向に直交する方向の支持ロッド120を、蓋板82側に突き出し可能に収容する支持ロッドケース122が固設されており、側壁板14aから取り外された蓋板82は、支持ロッド120の先端部によりつり下げられた状態で、蓋板82に片持状に支持されたカーボンヒータ46が炉体外へ露出するまで移動させられることから、カーボンヒータ46の交換作業が一層短時間となり、連続式超高温焼成炉10の稼働率を一層大きく向上させることができる。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、搬送装置48は、下壁板14cから断熱材40を通して下部発熱体44の間に立設されたカーボン製のレール支柱74により支持されて、第1加熱室22および第2加熱室24内においてその加熱室22、24の長手方向に連なり、被焼成体を載置して搬送する搬送板78を長手方向に摺動可能に支持するカーボン製の一対の搬送レール72を備えるものである。これにより、被焼成体に対する超高温の熱処理が連続的に可能となる。
以上、本発明を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の連続式超高温焼成炉10において、蓋板82には、2対の上側金属電極98および下側金属電極100が設けられ、1対の上側金属電極98および下側金属電極100毎にカーボンヒータ46がそれぞれ片持ち状に支持されていたが、蓋板82には、1つのカーボンヒータ46が片持ち状に支持されていてもよいし、3以上のカーボンヒータ46が片持ち状に支持されていてもよい。
また、前述の実施例の連続式超高温焼成炉10において、カーボンヒータ46は、上側炉内電極104および下側炉内電極106にそれぞれ着脱可能に固定された一対の基端側横梁部材110および112と、一対の連結柱114により着脱可能に連結された一対の先端側横梁部材116および118と、一対の基端側横梁部材110および112と一対の先端側横梁部材116および118とに両端部が螺合されることで互いに平行にそれぞれ架け渡された各6本の上部発熱体42および下部発熱体44とを有するものであったが、上部発熱体42および下部発熱体44は、各5本以下たとえば各1本或いは各2本であってもよいし、各7本以上であってもよい。
また、前述の実施例の連続式超高温焼成炉10において、蓋板82によって片持ち状に支持されたカーボンヒータ46は、その先端部に位置する先端側横梁部材118が下壁板14cから立設された黒鉛製のヒータ支柱119によって支持されていたが、必ずしもそのヒータ支柱119によって支持されていなくてもよい。
また、本実施例の連続式超高温焼成炉10によれば、カーボンヒータ46を片持ち状に支持する蓋板82は、水平支持ロッド120の先端に吊り下げられることで炉体14の外へ取り出されるようになっていたが、水平支持ロッド120に変えてクレーンが用いられてもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
10:連続式超高温焼成炉
14:炉体
14a:側壁板
14b:上壁板
20:補強リブ
22:第1加熱室
24:第2加熱室
40:断熱材
42:上部発熱体
44:下部発熱体
46:カーボンヒータ
48:搬送装置
52:炉体外板
54:炉体内板
56:空間
58:ケース外板
60:ケース内板
62:空間
66:断熱材ケース外板
70:断熱材ケース内板
72:搬送レール
74:レール支柱
76:搬送レール
78:トレイ
80:側壁板開口
82:蓋板
84:ボルト
86:シール材
90:断熱材開口
92:嵌入断熱材
98:上側金属電極
100:下側金属電極
102:絶縁板
104:上側炉内電極
106:下側炉内電極
108:ナット
110:基端側横梁部材
112:基端側横梁部材
114:連結柱
115:ナット
116:先端側横梁部材、
118:先端側横梁部材
119:ヒータ支柱
120:水平支持ロッド
122:支持ロッドケース
128:吊下板

Claims (8)

  1. 一対の側壁板が上壁板および下壁板により連結された長手状の箱型の炉体と、前記炉体の内壁面に沿って層状に設けられたカーボン繊維製の断熱材と、前記断熱材により囲まれた加熱室内の上部および下部に配置された上部発熱体および下部発熱体と、前記上部発熱体および下部発熱体の間を通るように被焼成体を搬送する搬送装置とを備えるカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉であって、
    前記一対の側壁板のうちの一方の側壁板に、前記一方の側壁板の一部に貫通して設けられた側壁板開口を塞ぐように着脱可能に装着される蓋板と、
    前記蓋板の内側に装着され、前記断熱材の前記側壁板開口に対応する位置に貫通して形成された断熱材開口に嵌め入れられて前記断熱材の一部を構成する嵌入断熱材と、
    前記上部発熱体および下部発熱体を含んで前記側壁板開口および前記断熱材開口を通過可能な形状を有し、前記嵌入断熱材を通して前記蓋板に片持状に支持されたカーボンヒータとを、含む
    ことを特徴とするカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  2. 前記炉体は、相互間に所定の間隔を隔てて固定された炉体外板および炉体内板から成る二重構造を有し、前記炉体外板および炉体内板の間の空間には冷却流体が循環させられる
    ことを特徴とする請求項1のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  3. 前記炉体の一端には予熱域ケースが連結され、他端には冷却域ケースが連結され、
    前記予熱域ケースおよび冷却域ケースは、相互間に所定の間隔を隔てた状態で固定されたケース外板およびケース内板から成る二重構造をそれぞれ有し、前記ケース外板およびケース内板の間の空間には、冷却流体がそれぞれ循環させられる
    ことを特徴とする請求項1又は2のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  4. 前記炉体の内側に固設され、前記炉体に対して所定の間隔を隔てて前記炉体に支持された耐熱金属製の断熱材ケース外板と、
    前記断熱材ケース外板内に配置された状態で前記断熱材ケース外板に支持され、前記断熱材ケース外板との間に前記断熱材を収容するカーボン製の断熱材ケース内板とを備え、
    前記断熱材はカーボン繊維から構成されたものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  5. 前記炉体は、前記側壁板および上壁板および下壁板から立設され且つ前記炉体の長手方向に直交する方向に連なる補強リブを有し、前記加熱室内を真空に維持することが可能な耐圧容器であり、
    前記蓋板の内壁面の外周部には、前記側壁板の前記側壁板開口の周囲との間を気密にシールするシール材が装着されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  6. 前記蓋板の外壁面には、一対の上側金属電極および下側金属電極が前記蓋板に対して気密に且つ電気的絶縁状態で装着され、
    前記一対の上側金属電極および下側金属電極には、前記嵌入断熱材から一部が加熱室側へ突き出す状態で一対のカーボン製の上側炉内電極および下側炉内電極が接続され、
    前記カーボンヒータは、前記上側炉内電極および下側炉内電極にそれぞれ着脱可能に固定された一対の基端側横梁部材と、一対の連結柱により着脱可能に連結された一対の先端側横梁部材と、前記一対の基端側横梁部材と前記一対の先端側横梁部材とに両端部が螺合されることで互いに平行にそれぞれ架け渡された各複数本の前記上部発熱体および下部発熱体とを着脱可能に有するものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  7. 前記炉体の上壁板上には、炉体の長手方向に直交する方向の水平支持ロッドを、前記蓋板側に突き出し可能に収容する支持ロッドケースが固設されており、
    前記側壁板から取り外された前記蓋板は、前記水平支持ロッドの先端部につり下げられた状態で、前記蓋板に片持状に支持されたカーボンヒータが前記炉体外へ露出するまで移動させられる
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
  8. 前記搬送装置は、前記下壁板から前記断熱材を通して前記下部発熱体の間に立設されたカーボン製の支柱により支持されて前記加熱室内において長手方向に連なり、搬送板を摺動可能に支持するカーボン製の一対の搬送レールを備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1のカーボンヒータを備える連続式超高温焼成炉。
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