JP2017148725A - 鋳造廃棄物の再利用方法及び裏込め材用水硬性組成物の製造方法 - Google Patents

鋳造廃棄物の再利用方法及び裏込め材用水硬性組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋳造廃棄物を再利用して、高性能な裏込め材を製造する。【解決手段】鋳造廃棄物の再利用方法は、鋳型の原料となる砂とベントナイトを混合する際に浮遊した粉塵を集塵する集塵工程17と、前記集塵工程17で集塵した前記粉塵を複数段階の粒径区分に分級する分級工程18と、前記分級工程18によって分級された粒径区分のうち最小の粒径区分に含まれる粉体を裏込め材の成分として再利用する再利用工程と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、鋳造工程で発生する廃棄物を再利用する方法に関するとともに、その廃棄物を利用して水硬性組成物を製造する方法に関する。
ベントナイトは、トンネル用裏込め材、空隙充填材、空洞充填材、流動化処理土、鋳型等に広く利用されている。
一方、鋳型は、鋳型砂を固めることによって作成されたものである。その鋳型に溶鉄(溶湯)を注湯し、その鋳型の型ばらしをして鋳物を取り出し、これにより鋳物を製造する。また、型ばらしされた鋳型を鋳型砂に再生して再利用する。
特許文献1には、型ばらしされた鋳型(廃砂)の再生処理時に発生するダストを2段階の粒径区分に分級し、大きい粒径区分に含まれる粉体を配合セメントモルタル用混和剤として用い、小さい粒径区分に含まれる粉体を泥水用粘土として用いることが開示されている。
特許文献2には、鋳物ダストとセメントと水と水ガラスを混合して、これらの混合物を空隙充填材として製造する方法が開示されている。
特開平8−206776号公報 特許第4955938号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、注湯工程において鋳型が加熱されることによって、鋳型に含まれるベントナイトが変性するので、その鋳型(廃砂)から製造された配合セメントモルタル用混和剤及び泥水用粘土の性能は低い。同様に、特許文献2に記載の空隙充填材も熱の影響で性能が低い。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。本発明が解決しようとする課題は、鋳造廃棄物を再利用して、高性能な裏込め材を製造することである。
以上の課題を解決するための主たる発明は、鋳型の原料となる砂とベントナイトを混合する際に浮遊した粉塵を集塵する集塵工程と、前記集塵工程で集塵した前記粉塵を複数段階の粒径区分に分級する分級工程と、前記分級工程によって分級された粒径区分のうち最小の粒径区分に含まれる粉体を裏込め材の成分として再利用する再利用工程と、を備えることを特徴とする鋳造廃棄物の再利用方法である。
また、以上の課題を解決するための主たる発明は、鋳型の原料となる砂とベントナイトを混合する際に浮遊した粉塵を集塵する集塵工程と、前記集塵工程で集塵した前記粉塵を複数段階の粒径区分に分級する分級工程と、前記分級工程によって分級された粒径区分のうち最小の粒径区分に含まれる粉体をセメントと配合する配合工程と、を備えることを特徴とする裏込め材用水硬性組成物の製造方法である。
以上の発明によれば、鋳型の原料となる砂とベントナイトを混合する際に浮遊した粉塵を集塵したので、その粉塵に含まれるベントナイトには熱による変性・変態が発生していない。また、その粉塵を分級すると、最小粒径区分に含まれる粉体のベントナイト含有率が高まる。
よって、加熱されていない粉塵の分級により得られた最小粒径区分の粉体を裏込め材の成分として再利用すると、高性能な裏込め材を提供することができる。例えば、裏込め材に利用するセメントの配合比を通常よりも低くしても、裏込め材を高強度にすることができる。
好ましくは、前記最小の粒径区分が75μm未満である。
よって、最小粒径区分に含まれる粉体のベントナイト含有率が高くなるので、高性能な裏込め材を提供することができる。
好ましくは、前記再利用方法が、鋳造により作成された鋳物を前記鋳型から取り出す型ばらし工程と、前記型ばらし工程で取り出された前記鋳物にブラスト材を噴射することによって前記鋳物の表面に付着した前記鋳型の残滓を剥離する剥離工程と、前記剥離工程で沈降した粉塵から前記ブラスト材を分離する分離工程と、前記分離工程で前記ブラスト材が分離された粉体を回収する回収工程と、前記回収工程で回収された粉体を、建設工事又は土木工事に利用する充填材の成分として再利用する第二再利用工程と、を更に備え、前記分級工程では、三段階の粒径区分に分級し、前記三段階の粒径区分のうち中粒径区分に含まれる粉体も前記第二再利用工程において前記充填材の成分として再利用する。
中粒径区分に含まれる粉体と、回収工程で回収された粉体とを含有した充填材の性能が高い。例えば、充填材に利用するセメントの配合比を通常よりも低くしても、充填材を高強度にすることができる。
好ましくは、前記再利用方法が、鋳造により作成された鋳物を前記鋳型から取り出す型ばらし工程と、前記型ばらし工程で取り出された前記鋳物にブラスト材を噴射することによって前記鋳物の表面に付着した前記鋳型の残滓を剥離する剥離工程と、前記剥離工程で沈降した粉塵から前記ブラスト材を分離する分離工程と、前記分離工程で前記ブラスト材が分離された粉体を回収する回収工程と、前記回収工程で回収された粉体を、建設工事又は土木工事に利用する充填材の成分として再利用する第二再利用工程と、を更に備え、前記最小の粒径区分に含まれる粉体も前記第二再利用工程において前記充填材の成分として再利用する。
最小の粒径区分に含まれる粉体と、回収工程で回収された粉体とを含有した充填材の性能が高い。例えば、充填材に利用するセメントの配合比を通常よりも低くしても、充填材を高強度にすることができる。
好ましくは、前記分級工程では、三段階の粒径区分に分級し、前記三段階の粒径区分のうち中粒径区分に含まれる粉体と、最大の粒径区分に含まれる粉体とを、建設工事又は土木工事に利用する充填材の成分として再利用する。
よって、中粒径区分に含まれる粉体と、最大の粒径区分に含まれる粉体とを含有した充填材の性能が高い。例えば、充填材に利用するセメントの配合比を通常よりも低くしても、充填材を高強度にすることができる。
本発明によれば、高性能な裏込め材を提供することができる。
図1は、鋳造工場における鋳造工程図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
1. 裏込め材及び充填材の成分の収集
図1は、鋳造工場における鋳造工程図である。鋳造工場では鋳物を製造するが、鋳造工程で発生した廃棄物(鋳造廃棄物)を回収して、それを裏込め材及び充填材の成分として再利用する。そこで、鋳造工場における鋳造工程について以下に詳細に説明する。
砂処理工程1では、砂(例えば珪砂)、粘結剤(具体的にはベントナイト)、添加剤(例えば石炭粉等)及び水を砂処理機に供給し、更に後述の砂回収工程10後の砂も砂処理機に供給し、これらを砂処理機により混練する。そして、砂処理機により調合・混練した鋳型砂を造型機に搬送する。また、砂処理機により調合した余剰の鋳型砂を砂再生機に搬送して、その砂再生機により砂に再生する(砂再生工程5参照)。
中子砂生成工程2では、バインダ(樹脂)及び砂を中子砂生成機に供給し、更に砂再生工程5で再生した砂も中子砂生成機に供給し、それらバインダ及び砂を中子砂生成機により混練・加熱することによって、中子砂(レジンコーテッドサンド)を生成する。そして、生成した中子砂を中子造型機に搬送する。
主型造型工程3では、砂処理工程1で混練した鋳型砂を造型機により鋳枠に充填して押し固めることによって、主型を造型する。
中子造型工程4では、中子砂生成工程2で生成した中子砂を中子造型機により押し固めることによって、中子を造型する。その際に生成された中子ガラを砂再生機に搬送して、その砂再生機により砂に再生する(砂再生工程5参照)。
型合わせ工程(中子納め工程)6では、造型した主型内に中子を組み合わせる。
溶解工程7では、鉄屑を溶炉により溶解し、溶鉄をつくる。
注湯工程8では、型合わせした主型のキャビティに溶鉄を注入する。そうすると、主型のキャビティに溶鉄が充填されて、その溶鉄が冷却されることによって、鋳物が生成される。
型ばらし工程9では、主型及び中子を型ばらし機により破砕して、鋳物を取り出す。主型及び中子の破砕片(戻し砂)を回収し(砂回収工程10参照)、その破砕片を砂処理へ戻す。型ばらし工程9で浮遊した粉塵を集塵機によって集塵して回収する(集塵・回収工程15参照)。
型ばらし工程9で取り出した鋳物をショットブラスト機に搬送する。その鋳物の表面には鋳型の残滓が付着しているので、ショットブラスト機によりブラスト材(鉄粉)を鋳物に吹き付けることによって、残滓を鋳物から剥離する(残滓剥離工程12参照)。残滓が剥離された鋳物を加工・塗装等した上で、出荷する。残滓剥離工程12で浮遊した粉塵を集塵機によって集塵して回収する(集塵・回収工程16参照)。噴射されたブラスト材や剥離された残滓(粉体)はショットブラスト機の内部で沈降するので、それを磁選型分離機に搬送する。
分離工程13では、磁選型分離機に送った残滓からブラスト材を磁選型分離機の磁力によって分離する。分別したブラスト材をショットブラスト機に搬送して、残滓剥離工程12で再利用する。一方、分別した残滓を回収し(回収工程14参照)、その回収残滓(以下、粉体dという。)を充填材の成分として再利用する。充填材については後に詳細に説明する。
砂処理工程1で使用する砂処理機に砂及び粘結剤(ベントナイト)等を供給すると、砂及び粘結剤等が粉塵として浮遊する。その浮遊した粉塵(砂、ベントナイト等)を集塵機によって集塵する(集塵工程17参照)。そして、その集塵した粉塵を分級機に搬送する。
分級工程18では、分級機を用いて、集塵した粉塵をその粒径により複数段階の粒径区分に分級して、分級した粉塵を粒径区分毎に回収する。具体的には、大粒径区分と中粒径区分と小粒径区分の三段階に分級する。小粒径区分には粒径75μm未満の粉体aが含まれ、中粒径区分は粒径75μm以上200μm未満の粉体bが含まれ、大粒径区分には粒径200μm以上の粉体cが含まれる。小粒径区分と中粒径区分を区切るしきい値や、中粒径区分と大粒径区分を区切るしきい値は、分級機の設計・調整・制御等をすることによって設定する。なお、小粒径区分と中粒径区分を区切るしきい値を75μm以外の値(例えば、45μm、65μm、80μm)に設定してもよい。
分級工程18で使用する分級機は、超音波振動フルイ方式のスクリーン分級機である。なお、他の方式の分級機、例えば振動スクリーン方式、振動フルイ方式、ロータリシフタ方式、円筒攪拌フルイ方式又はブロワシフタ方式のスクリーン分級機や、強制遠心分離方式、比重選別方式又は重力慣性分離方式の風力分級機を使用してもよい。
砂処理機で発生した粉塵を分級することによって、ベントナイト含有率の異なる粉体a〜cを収集することができる。具体的には、ベントナイト含有率の最も高い粉体a、ベントナイト含有率の最も低い粉体c、ベントナイト含有率が粉体aよりも低く粉体cよりも高い粉体bを収集することができる。特に、小粒径グループの粉体aは分級前の粉塵よりもベントナイト含有率が高い。以上のように粉体a〜cのベントナイト含有率が異なることは後述の実施例1によって明らかにする。
分級により得られた小粒径グループの粉体aはベントナイト含有率が高いので、粉体aをシールド用裏込め材の成分として用いる。また、その粉体aを充填材の成分としても用いる。また、分級により得られた中粒径グループ及び大粒径グループの粉体b,cも充填材の成分として用いる。粉体a〜dは鋳造工場で発生した廃棄物から得られたものであるので、廃棄物の有効利用を図ることができる。
粉体a〜cは、主として注湯工程8の前の砂処理工程1で発生した粉塵から生成されたものであって、加熱されていないベントナイト成分を多く含む。よって、粉体a〜cに含まれるベントナイトは、熱変性・熱変態していないものが多く、凝結剤として良好である。そのため、粉体a〜cを利用した後述の裏込め材や充填材が高性能・高品質である。なお、砂回収工程10において加熱された(熱の影響を受けた)砂と加熱されていない(熱の影響を受けていない)砂とに分別し、加熱されていない(熱の影響を受けていない)砂のみを再生砂として砂処理工程1に戻すようにしてもよい。また、再生砂には加熱された(熱の影響を受けた)砂も含まれているため、再生砂を砂処理固定1に戻さないようにしてもよい。
2. 裏込め材の成分として再利用
シールド用裏込め材はシールド工法に利用される。シールド工法では、シールドマシンによって切羽を掘削しつつ、シールドマシンを逐次前進させ、シールドマシンの後部にセグメントを組み立てることによってシールドトンネルを構築する。シールドマシンの前進の際に、シールドマシンの後方のセグメント外側には、テールボイド(空隙)が形成されるので、そのテールボイドに裏込め材を充填する。ここで、裏込め材はA液(主材)とB液(凝結剤)を混合したものであり、A液とB液を別々に配管等に通してシールドマシンの後部まで搬送し、裏込め直前にA液とB液を混合して、その混合物(裏込め材)をテールボイドに注入する。
A液はベントナイトを含有するのが一般的であるが、本実施形態では、粉体aがベントナイトを多く含有することに着目して、粉体aをA液の成分として利用する。具体的には、粉体a、セメント、安定剤及び水を配合することによりA液を調合し、更に水ガラス(珪酸ナトリウム水溶液)からなるB液とA液を混合して、裏込め材を調合する。
粉体aを含有した裏込め材は、通常の裏込め材(セメント、ベントナイト、安定剤及び水を配合したA液に、更に水ガラスを混合したもの)よりもセメントの含有率が少ないにもかかわらず、通常の裏込め材と同程度の一軸圧縮強度を有する。このことは、後述の実施例2によって明らかにする。
なお、粉体aを裏込め材の成分として利用する場合、セメントと粉体aを工場あるいは現地プラントで配合して水硬性組成物(粉体)を得て、その水硬性組成物に安定剤及び水を配合してA液を調合する。そして、上述のように、そのA液とB液を裏込め直前に混合して、テールボイドに注入する。
3. 充填材の成分として再利用
充填材は、建設工事或いは土木工事において空洞、空隙、隙間、目地、ひび割れ等を埋めるために利用される。例えば、建設工事或いは土木工事中に地盤に発生した空洞に、流動化処理土(建設発生土にセメント・水を配合して流動性を向上させたソイルモルタル)の代わりに充填材を埋め戻して、空洞に充填材を充填する。本実施形態では、以下の(1)〜(3)のように充填材を調合する。
(1) セメント(例えば、高炉セメントB種)と粉体bと粉体dを配合することによって、水硬性組成物(粉体)を調合する。セメントと粉体bと粉体dの中では、粉体dの質量比が最も高く、セメントの質量比が最も低い。そして、その水硬性組成物に水を添加することによって、充填材を調合する。
(2) セメント(例えば、高炉セメントB種)と粉体aと粉体dを配合することによって、水硬性組成物(粉体)を調合する。セメントと粉体aと粉体dの中では、粉体dの質量比が最も高く、セメントの質量比が最も低い。そして、その水硬性組成物に水を添加することによって、充填材を調合する。
(3) セメント(例えば、高炉セメントB種)と粉体bと粉体cを配合することによって、水硬性組成物(粉体)を調合する。セメントと粉体bと粉体cの中では、粉体cの質量比が最も高く、セメントの質量比が最も低い。そして、その水硬性粉体に水を添加することによって、充填材を調合する。
上述の(1)〜(3)のように調合した充填材は、通常の流動化処理土(建設発生土にセメント及び水を配合したもの)よりもセメントの含有率が少ないにもかかわらず、通常の流動化処理土よりも一軸圧縮強度が高い。このことは実施例3によって明らかにする。
鋳造工場で発生した廃棄物を利用して充填材を調合したので、土を用いずに、流動化処理土等の代わりの充填材を生成することができる。
アイシン高丘株式会社の鋳造工場に設置された砂処理機(上述の砂処理工程1に使用)に集塵機を接続し、その砂処理機で発生した粉塵を集塵機によって集塵した。集塵した粉塵を超音波振動フルイ方式スクリーン分級機によって小粒径区分(粒径75μm未満)の粉体aと中粒径区分(粒径75μm以上200μm未満)の粉体bと大粒径区分(粒径200μm以上)の粉体cに分級したところ、質量比は粉体aが33%であり、粉体bが40%であり、粉体cが27%であった。そして、分級前の粉塵及び分級後の粉体a〜cのベントナイト含有率(質量%)、平均粒径、密度及び比表面積を測定した。その測定結果を表1に示す。
Figure 2017148725
以上のように、砂処理機で発生した粉塵を分級することによって、ベントナイト含有率の異なる粉体a〜cを生成できることが分かる。よって、粉体a〜cの配合率を調整することによって目的にあった充填材を調合し得る。
また、分級後の粉体aのベントナイト含有率が分級前の粉塵のベントナイト含有率よりも高いことが分かる。よって、通常の裏込め材に含まれるベントナイトを粉体aに代用し得る。
上記実施例1の場合と同様に、分級により小粒径区分(粒径75μm未満又は粒径45μm未満)の粉体aを収集し、粉体aを成分としたA液及び裏込め材を調合した。そのA液及び裏込め材(実施例A〜D)の体積、比重及び各成分の配合量を表2に示す。そして、A液がPロートを通過する時間を測定するとともに、A液のブリージング率を測定した。また、裏込め材のゲル化時間を測定するとともに、養生した裏込め材の一軸圧縮強度を測定した。その測定結果を表3に示す。
比較例として、ベントナイトを成分とした通常のA液及び裏込め材を調合し、同様に、Pロート通過時間、ブリージング率、ゲル化時間及び一軸圧縮強度を測定した。ベントナイトを成分とした通常のA液及び裏込め材の体積、比重及び各成分の配合量を表2に示し、測定結果を表3に示す。

Figure 2017148725
Figure 2017148725
表3から明らかなように、実施例A〜DのPロート通過時間、ブリージング率及びゲル化時間は、シールド用裏込め材として必要な性能を満たす。実施例A〜Dの材齢1時間の一軸圧縮強度はシールド用裏込め材として必要な性能を満たす。実施例A,B,Dの材齢28日の一軸圧縮強度はシールド用裏込め材として必要な性能を満たす。実施例Cの材齢28日の一軸圧縮強度(平均値)はシールド用裏込め材として必要な性能を満たさないものの、それらの差は僅かである。
また、実施例B,C,Dは比較例よりもセメントの配合量が少ないにもかかわらず、材齢1時間の一軸圧縮強度が高く、実施例A,B,Dは比較例よりもセメントの配合量が少ないにもかかわらず、材齢28日の一軸圧縮強度が同等以上であるので、強度の高い裏込め材を作成できることが分かる。
また、実施例A〜Dは比較例よりもブリージング率が低いので、保水性能の高いA液及び裏込め材を作成できることが分かる。
特に、実施例Bは、シールド用裏込め材として好適な結果を示した。
上記実施例1の場合と同様に、分級により小粒径区分(粒径75μm未満)の粉体aと中粒径区分(粒径75μm以上200μm未満)の粉体bと大粒径区分(粒径200μm以上)の粉体cを収集した。また、アイシン高丘株式会社の鋳造工場に設置されたショットブラスト機(上述の残滓剥離工程12に使用)で発生した残滓及びブラスト材の粉体に対して磁選型分離機により分別処理を行って、ブラスト材を除去した粉体dを収集した。
そして、高炉セメントB種と粉体bと粉体dと水を表4に示す配合量で配合することによって、充填材を調合した(実施例E)。また、高炉セメントB種と粉体aと粉体dと水を表4に示す配合量で配合することによって、充填材を調合した(実施例F)。また、高炉セメントB種と粉体bと粉体cと水を表4に示す配合量で配合することによって、充填材を調合した(実施例G)。なお、粉体dや粉体cは比較例のような流動化処理の土としての代用を兼ねている。
Figure 2017148725
調合した充填材の比重、フロー値、ブリージング率及び一軸圧縮強度を測定した。その結果を表5に示す。また、比較例として、表4のように調合した流動化処理土の比重、フロー値、ブリージング率及び一軸圧縮強度のカタログ値を表5に示す。
Figure 2017148725
実施例E,Gでは、比重、フロー値、ブリージング率及び一軸圧縮強度が充填材として必要な性能を満たす。実施例Fでは、ブリージング率が充填材として必要な性能を満たさないものの、比重、フロー値及び一軸圧縮強度が充填材として必要な性能を満たす。
また、実施例E〜Gは比較例よりもセメントの配合量が少ないにもかかわらず、比較例よりも一軸圧縮強度が高いので、強度の高い充填材を作成できることが分かる。
1…砂処理工程, 9…型ばらし工程, 12…残滓剥離工程, 13…分離工程. 14…回収工程, 17…集塵工程, 18…分級工程, a〜d…粉体

Claims (6)

  1. 鋳型の原料となる砂とベントナイトを混合する際に浮遊した粉塵を集塵する集塵工程と、
    前記集塵工程で集塵した前記粉塵を複数段階の粒径区分に分級する分級工程と、
    前記分級工程によって分級された粒径区分のうち最小の粒径区分に含まれる粉体を裏込め材の成分として再利用する再利用工程と、を備えることを特徴とする鋳造廃棄物の再利用方法。
  2. 前記最小の粒径区分が75μm未満であることを特徴とする請求項1に記載の鋳造廃棄物の再利用方法。
  3. 鋳造により作成された鋳物を前記鋳型から取り出す型ばらし工程と、
    前記型ばらし工程で取り出された前記鋳物にブラスト材を噴射することによって前記鋳物の表面に付着した前記鋳型の残滓を剥離する剥離工程と、
    前記剥離工程で沈降した粉塵から前記ブラスト材を分離する分離工程と、
    前記分離工程で前記ブラスト材が分離された粉体を回収する回収工程と、
    前記回収工程で回収された粉体を、建設工事又は土木工事に利用する充填材の成分として再利用する第二再利用工程と、を更に備え、
    前記分級工程では、三段階の粒径区分に分級し、
    前記三段階の粒径区分のうち中粒径区分に含まれる粉体も前記第二再利用工程において前記充填材の成分として再利用する請求項1又は2に記載の鋳造廃棄物の再利用方法。
  4. 鋳造により作成された鋳物を前記鋳型から取り出す型ばらし工程と、
    前記型ばらし工程で取り出された前記鋳物にブラスト材を噴射することによって前記鋳物の表面に付着した前記鋳型の残滓を剥離する剥離工程と、
    前記剥離工程で沈降した粉塵から前記ブラスト材を分離する分離工程と、
    前記分離工程で前記ブラスト材が分離された粉体を回収する回収工程と、
    前記回収工程で回収された粉体を、建設工事又は土木工事に利用する充填材の成分として再利用する第二再利用工程と、を更に備え、
    前記最小の粒径区分に含まれる粉体も前記第二再利用工程において前記充填材の成分として再利用する請求項1又は2に記載の鋳造廃棄物の再利用方法。
  5. 前記分級工程では、三段階の粒径区分に分級し、
    前記三段階の粒径区分のうち中粒径区分に含まれる粉体と、最大の粒径区分に含まれる粉体とを、建設工事又は土木工事に利用する充填材の成分として再利用することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の鋳造廃棄物の再利用方法。
  6. 鋳型の原料となる砂とベントナイトを混合する際に浮遊した粉塵を集塵する集塵工程と、
    前記集塵工程で集塵した前記粉塵を複数段階の粒径区分に分級する分級工程と、
    前記分級工程によって分級された粒径区分のうち最小の粒径区分に含まれる粉体をセメントと配合する配合工程と、を備えることを特徴とする裏込め材用水硬性組成物の製造方法。
JP2016032900A 2016-02-24 2016-02-24 鋳造廃棄物の再利用方法 Active JP6694731B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113164971A (zh) * 2018-07-20 2021-07-23 英默里斯美国公司 从铸造用砂废弃物中回收砂、膨润土和有机物
JP7073326B2 (ja) 2019-12-20 2022-05-23 大地 山下 埋設物の撤去方法

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