JP2017145704A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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康司 根本
森 武史
Takeshi Mori
武史 森
昌史 迫田
Masashi Sakota
昌史 迫田
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Abstract

【課題】フィルタの過昇温を抑制しながらフィルタ及びNOx触媒の再生を効率的に行うものを提供すること。【解決手段】排気浄化システムは、酸化機能及び排気中のNOxを浄化する機能を有するNSCと、排気中のPMを捕集するフィルタと、ポスト噴射の実行を許可又は禁止するポスト噴射禁止手段と、フィルタに高温かつ酸化雰囲気の排気を供給することによってフィルタに堆積したPMを燃焼除去するとともに、ポスト噴射禁止手段によって許可されている期間内ではポスト噴射を実行して排気を昇温するフィルタ再生運転と、NSCに高温かつ還元雰囲気の排気を供給することによってSOxを脱離するDeSOx運転と、を交互に行う再生制御手段と、を備える。ポスト噴射禁止手段は、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わってから、直前のDeSOx運転の実行時間に応じて設定したポスト噴射禁止時間が経過するまでポスト噴射の実行を禁止する。【選択図】図8

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。より詳しくは、排気中のNOxを浄化するNOx触媒と排気中の粒子状物質を捕集するフィルタとを組み合わせた内燃機関の排気浄化システムに関する。
従来より、NOxを浄化するNOx触媒と粒子状物質(以下、「PM(パティキュレートマター)」ともいう)を捕集するフィルタとを、内燃機関の排気通路に沿って直列に設けることにより、内燃機関の排気に含まれるNOxとPMとの両方を浄化する内燃機関の排気浄化システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
フィルタにおけるPMの捕集量が大きくなると、フィルタの前後での圧損が増加してしまい、燃費が悪化するおそれがある。このため、フィルタにある程度の量のPMが捕集されると、高温かつ酸化雰囲気の排気をフィルタへ供給することによって、フィルタに捕集されたPMを燃焼除去するフィルタ再生運転が行われる。
一方、NOx触媒は、排気中のNOxを浄化することを主な機能としているが、燃料やオイルに含まれていたSOxを捕捉する機能も有する。NOx触媒に捕捉されているSOxの量が多くなると、NOx浄化性能が低下するおそれがある。このため、NOx触媒にある程度の量のSOxが捕捉されると、上記フィルタ再生運転と同程度に高温かつ還元雰囲気の排気をNOx触媒へ供給することによって、NOx触媒に捕捉されたSOxを脱離除去し、NOx触媒の機能を回復させるNOx触媒再生運転(以下、「DeSOx運転」ともいう)が行われる。以上のように、フィルタとNOx触媒とを組み合わせた排気浄化システムでは、各々の本来の機能を発揮できる状態に維持すべく、フィルタ再生運転とDeSOx運転との両方を適切なタイミングで実行する必要がある。
特許文献1の排気浄化システムでは、フィルタの再生とNOx触媒の再生との両方が必要と判断された場合には、排気の温度を上昇させるフィルタ再生運転を開始するとともに、NOx触媒に流入する排気を還元雰囲気にするDeSOx運転をパルス的に繰り返し行う。上述のようにNOx触媒に捕捉されたSOxを脱離するためには還元雰囲気にしかつ排気を高温にしなければならない。特許文献1の排気浄化システムによれば、フィルタ再生運転を行うことによってフィルタとともにNOx触媒も昇温できる。したがって、フィルタを昇温するためのエネルギーを利用してNOx触媒を昇温できるので、フィルタ再生運転とDeSOx運転とをそれぞれ別々のタイミングで実行した場合と比較して、フィルタ及びNOx触媒の再生による燃費の悪化を抑制できる。
特開2005−155374号公報
フィルタに堆積したPMを燃焼除去するにはフィルタの温度を強制的に上昇させる必要があるが、その際に用いる昇温手段としては、所謂ポスト噴射を採用する場合が多い。ポスト噴射とは主噴射後の所定期間以降の燃料噴射をいう。ポスト噴射を行うことによって供給された燃料の多くは燃焼室内での燃焼には寄与せずにそのまま排気通路へ供給され、排気通路内に設けられた触媒で燃焼し、フィルタの昇温に寄与する。フィルタ再生運転では、ポスト噴射を行うことによってフィルタに堆積したPMの温度を上昇させるとともに、リーン制御を行い酸素を多く含んだ酸化雰囲気の排気を供給することによって、PMを燃焼除去する。
一方、DeSOx運転では、フィルタ再生運転を行うことによってNOx触媒の温度が上昇した状態でリーン制御からリッチ制御に切り換え、未燃HCやCO等の還元成分を多く含んだ還元雰囲気の排気をNOx触媒に供給することによって、NOx触媒に捕捉されたSOxを脱離させる。しかしながらDeSOx運転を行い、NOx触媒に還元雰囲気の排気を供給し続けると、フィルタに堆積しているPMには排気中の未燃HCの一部が燃焼しないまま付着する。このため上記特許文献1の発明のように、DeSOx運転を行った後、フィルタ再生運転を行うべくリッチ制御からリーン制御に切り換え、さらにポスト噴射を行うと、フィルタには酸化雰囲気の排気が供給され、PMに付着していた未燃HCが短時間で急速に燃焼してしまい、フィルタの温度が急激に上昇するおそれがある。
本発明は、フィルタとNOx触媒とを組み合わせて排気を浄化する内燃機関の排気浄化システムであって、フィルタの過昇温を抑制しながらフィルタ及びNOx触媒の再生を効率的に行うものを提供すること目的とする。
(1)内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気浄化システム(例えば、後述の排気浄化システム2)は、前記内燃機関の排気通路(例えば、後述の排気管11)に設けられ、酸化機能及び排気中のNOxを浄化する機能を有するNOx触媒(例えば、後述の触媒コンバータ31のNSC)と、前記排気通路のうち前記NOx触媒の下流側に設けられ、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタ(例えば、後述のフィルタ32)と、主噴射後の所定期間以降の燃料噴射であるポスト噴射の実行を許可又は禁止するポスト噴射禁止手段(例えば、後述のECU7)と、前記フィルタに高温かつ酸化雰囲気の排気を供給することによって当該フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼除去するとともに、前記ポスト噴射禁止手段によって許可されている期間内では前記ポスト噴射を実行し、前記酸化機能を利用して未燃燃料を燃焼させることによって排気を昇温するフィルタ再生運転(例えば、後述の図4のS23のフィルタ再生運転)と、前記NOx触媒に高温かつ還元雰囲気の排気を供給することによって前記NOx触媒におけるSOxを脱離するNOx触媒再生運転(例えば、後述の図4のS24のDeSOx運転)と、を交互に行う再生制御手段(例えば、後述のECU7)と、を備える。前記ポスト噴射禁止手段は、前記NOx触媒再生運転から前記フィルタ再生運転に切り換わってから、直前の前記NOx触媒再生運転の実行時間及び当該NOx触媒再生運転の実行時における排気の空燃比の少なくとも何れかに応じて設定した禁止時間(例えば、後述の図6のS37のポスト噴射禁止時間)が経過するまで前記ポスト噴射の実行を禁止することを特徴とする。
なお本発明で排気の空燃比とは、排気中のHCやCO等の還元成分に対する酸素の比をいう。なお以下では、空燃比との用語の代わりに、この空燃比を理論空燃比で除して得られる空気過剰率との用語を用いる場合もある。また本発明で酸化雰囲気とは、フィルタ又はNOx触媒における排気中の酸素濃度が上記還元成分の濃度に対して相対的に高い状態をいい、具体的には、例えば内燃機関における燃焼空燃比をストイキよりリーンにすることによって実現される。また本発明で還元雰囲気とは、フィルタ又はNOx触媒における排気中の酸素濃度が上記還元成分の濃度に対して相対的に低い状態をいう。この還元雰囲気は、具体的には、例えばアフター噴射等を行うことによって燃焼空燃比をストイキよりリッチにすることによって実現される。
なお、主噴射の後に行う燃料噴射は、アフター噴射とこのアフター噴射よりさらに後に行うポスト噴射とに分けられる。本発明では、主噴射の後であって、例えば45〜65[degATDC]内の燃料噴射をアフター噴射と定義し、これ65[degATDC]以降の燃料噴射をポスト噴射と定義する。
(2)この場合、前記ポスト噴射禁止手段は、前記NOx触媒再生運転の実行中における前記ポスト噴射の実行を禁止することが好ましい。
(3)この場合、前記ポスト噴射禁止手段は、前記直前のNOx触媒再生運転の実行時間が長いほど前記禁止時間を長く設定することが好ましい。
(4)この場合、前記ポスト噴射禁止手段は、前記直前のNOx触媒再生運転の実行時における排気の空燃比が小さいほど前記禁止時間を長く設定することが好ましい。
(5)この場合、前記ポスト噴射禁止手段は、前記NOx触媒再生運転から前記フィルタ再生運転に切り換わった時における前記フィルタの温度が高いほど前記禁止時間を長く設定することが好ましい。
(6)この場合、前記排気浄化システムは、前記フィルタに捕集されている粒子状物質量を推定する捕集量推定手段(例えば、後述の差圧センサ34及びECU7)と、前記NOx触媒に捕捉されているSOx量を推定するSOx量推定手段(例えば、後述のECU7)と、をさらに備え、前記再生制御手段は、前記粒子状物質量が、前記SOx量に基づいて設定された所定の閾値(例えば、後述の図2の再生開始閾値)を超えたことに応じて前記フィルタ再生運転及び前記NOx触媒再生運転の交互の実行を開始することが好ましい。
(7)この場合、前記再生制御手段は、前記SOx量が多いほど前記閾値を小さな値に設定することが好ましい。
(1)本発明では、フィルタにおける粒子状物質を燃焼除去するフィルタ再生運転と、NOx触媒におけるSOxを脱離するNOx触媒再生運転とを交互に行う。またフィルタ再生運転では、ポスト噴射禁止手段によって許可されている期間内でポスト噴射を実行し、NOx触媒における酸化機能を利用してポスト噴射によって供給された燃料を燃焼させることによってフィルタやNOx触媒の温度を上昇させる。またポスト噴射禁止手段は、NOx触媒再生運転からフィルタ再生運転に切り換わってから、所定の禁止時間が経過するまでポスト噴射の実行を禁止する。これにより、NOx触媒再生運転を行っている間にフィルタの粒子状物質に付着した未燃HCとともにフィルタに堆積しているPMが、NOx触媒再生運転からフィルタ再生運転に切り換わった後、急激に燃焼するのを防止できるので、フィルタの過昇温を防止できる。また本発明では、直前のNOx触媒再生運転の実行時間及び実行時の排気の空燃比の少なくとも何れかに応じて上記禁止時間の長さを設定する。これら実行時間や排気の空燃比は、NOx触媒再生運転からフィルタ再生運転に切り換えた時に、フィルタに堆積している粒子状物質に付着する未燃HCの量と相関があることから、このようなパラメータに応じて禁止時間の長さを設定することにより、フィルタの過昇温をより確実に防止できる。また本発明では、NOx触媒再生運転からフィルタ再生運転に切り換えてから上記禁止時間が経過するまでの間は、ポスト噴射を実行しない代わりに直前のNOx触媒再生運転によって供給された未燃HCを利用してフィルタの温度を高温に維持できるので、フィルタの過昇温を回避しながら、ポスト噴射に利用する燃料の消費を抑制できる。
(2)本発明では、フィルタ再生運転とNOx触媒再生運転とを交互に行うことから、フィルタ再生運転を行った後しばらくの間は、ポスト噴射を行わずともNOx触媒の温度はSOxが脱離する程度の温度に維持される。そこで本発明では、NOx触媒再生運転からフィルタ再生運転に切り換わった直後だけでなく、NOx触媒再生運転を実行している間のポスト噴射も禁止する。これにより、ポスト噴射を禁止する期間をさらに長くできるので、ポスト噴射に利用する燃料の消費をさらに抑制できる。
(3)フィルタ再生運転の開始時点において粒子状物質に付着している未燃HCの量は、直前のNOx触媒再生運転の実行時間が長くなるほど多くなる。よって直前のNOx触媒再生運転の実行時間が長いほど、粒子状物質に付着した未燃HCが酸化雰囲気の排気の下で穏やかに燃焼させるために必要な時間も長くなる。本発明では、直前のNOx触媒再生運転の実行時間が長いほどポスト噴射の禁止時間を長く設定する。これにより、直前のNOx触媒再生運転の実行時間に応じてポスト噴射の禁止時間を過不足のない適切な長さに設定できる。
(4)フィルタ再生運転の開始時点において粒子状物質に付着している未燃HCの量は、直前のNOx触媒再生運転の実行時における排気の空燃比が小さくなるほど(すなわち、リッチ側に深くなるほど)多くなる。よって直前のNOx触媒再生運転における排気の空燃比が小さいほど、粒子状物質に付着した未燃HCが酸化雰囲気の排気の下で穏やかに燃焼させるために必要な時間も長くなる。本発明では、直前のNOx触媒再生運転における排気の空燃比が小さいほどポスト噴射の禁止時間を長く設定する。これにより、直前のNOx触媒再生運転における排気の空燃比に応じてポスト噴射の禁止時間を過不足のない適切な長さに設定できる。
(5)フィルタ再生運転の開始時点におけるフィルタの温度が高いほど、フィルタに堆積している粒子状物質は直前のNOx触媒再生運転によって付着した未燃HCとともに急激に燃焼しやすくなる。本発明では、フィルタ再生運転の開始時点でのフィルタの温度が高いほど、禁止時間を長く設定し、フィルタの温度を低下又は温度のさらなる上昇を抑制させるための期間を長く設ける。これにより、フィルタ再生運転の開始時点におけるフィルタの温度に応じてポスト噴射の禁止時間を過不足のない適切な長さに設定できる。
(6)フィルタ再生運転には昇温するために余分な燃料が必要となることから、燃料の消費をできるだけ抑制するため、フィルタ再生運転はフィルタに捕集されている粒子状物質量がある閾値を超えてから開始する。ここで本発明のようにフィルタ再生運転とNOx触媒再生運転とを交互に同じ期間内に行う場合、上記閾値をフィルタの粒子状物質の許容能力に合わせて大きな値に設定すると、その分だけ燃料の消費を抑制できるが、NOx触媒にはSOxが捕捉された状態が維持されがちになり、十分なNOx浄化性能を発揮できなくなるおそれがある。本発明では、NOx触媒に捕捉されているSOx量を推定し、このSOx量に基づいてフィルタ再生運転を開始するための閾値を設定する。これにより、NOx触媒のNOx浄化性能が低下しすぎないような適切なタイミングでフィルタ再生運転及びNOx触媒再生運転を実行できる。
(7)本発明では、NOx触媒におけるSOx量が多いほどフィルタ再生運転の閾値を小さな値に設定する。これにより、NOx触媒におけるSOx量が多い場合には、少ない場合よりも速いタイミングでフィルタ再生運転及びNOx触媒再生運転を実行できるので、多くのSOxを捕捉することによるNOx浄化性能の低下を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化システムの構成を示す図である。 フィルタ及びNSCを再生するタイミングを決定するフローチャートである。 SOx捕捉量とこれに応じた再生開始閾値との関係を規定したマップの一例である。 交互再生運転の具体的な手順を示すフローチャートである。 交互再生運転の一例を示すタイムチャートである。 ポスト噴射禁止処理の具体的な手順を示すフローチャートである。 ポスト噴射禁止時間決定テーブルの一例を示す図である。 交互再生運転中に図6のポスト噴射禁止処理を適用した場合におけるポスト噴射量の変化の一例を示すタイムチャートである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関(以下、「エンジン」という)1及びその排気浄化システム2の構成を示す図である。排気浄化システム2は、エンジン1の排気ポートから延びる排気管11に設けられた触媒浄化装置3と、エンジン1及び触媒浄化装置3を制御する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)7と、を備える。
エンジン1は、燃焼空燃比をストイキよりもリーンとする所謂リーン燃焼を基本とするもの、より具体的には例えばディーゼルエンジンやリーンバーンガソリンエンジン等を言うが、これに限るものではない。エンジン1には、各シリンダに燃料を噴射する燃料噴射弁17が設けられている。この燃料噴射弁17を駆動するアクチュエータは、ECU7からの制御信号に応じて電磁的に接続されている。ECU7は、図示しない燃料噴射制御の下で燃料噴射弁17からの燃料噴射量や燃料噴射時期を決定し、これが実現されるように燃料噴射弁17を駆動する。
触媒浄化装置3は、それぞれ排気管11に設けられた触媒コンバータ31と、フィルタ32と、フィルタ前温度センサ33と、差圧センサ34と、空燃比センサ35と、を備える。
触媒コンバータ31は、フロースルー型のハニカム構造体を基材として、この基材にNOx吸蔵還元型触媒(以下では、「NSC」との略称を用いる)を担持して構成される。NSCは、酸化雰囲気下では排気中のNOxを吸蔵し、還元雰囲気下では吸蔵しているNOxを還元浄化するNOx浄化機能と、酸化雰囲気下では排気中のHC、CO、及び後述のポスト噴射によって供給された未燃燃料等を燃焼する酸化機能と、を備える。NSCで吸蔵できるNOxの量には上限がある。またNSCのNOx吸蔵量が増加すると、NSCによるNOx浄化性能が低下する。このためECU7は、NSCに還元雰囲気の排気を供給することによってNSCに吸蔵されているNOxを還元浄化するDeNOx運転を所定のタイミングで実行し、NSCのNOx浄化性能を高く維持する。
NSCは、エンジン1の燃料やオイルに含まれていたSOxを捕捉する機能も有しており、またSOx捕捉量が増加すると、NSCによるNOx浄化性能が低下する。そこでECU7は、NSCに高温かつ還元雰囲気の排気を供給することによってNSCに捕捉されているSOxの脱離を促進するDeSOx運転を所定のタイミングで実行し、NSCのNOx浄化性能を高く維持する。このDeSOx運転の具体的な手順や実行タイミング等については、後に図2〜図8等を参照しながら詳細に説明する。
フィルタ32は、排気管11のうち触媒コンバータ31の下流側に設けられる。フィルタ32は、多孔質壁で区画形成された複数のセルを有するウォールフロー型のハニカム構造体と、各セルに対し上流側と下流側とで互い違いに設けられた目封じと、を備える。エンジン1から排出された排気に含まれるスート及びSOF等のPMは、フィルタ32の多孔質壁の細孔を通過する過程で捕集される。フィルタ32に過剰な量のPMが堆積すると、フィルタ32の前後の圧力降下が増加し、これによってエンジン1における燃料噴射量が増加し、結果として燃費が悪化するおそれがある。また、過剰な量のPMが堆積すると異常昇温が起こり、フィルタ32が溶損するおそれもある。そこでECU7は、フィルタ32に高温かつ酸化雰囲気の排気を供給することによってフィルタ32に堆積したPMの燃焼除去を促進するフィルタ再生運転を所定のタイミングで実行し、フィルタ32には過剰な量のPMが堆積しないようにする。このフィルタ再生運転の具体的な手順や実行タイミング等については、後に図2〜図8等を参照しながら詳細に説明する。
フィルタ前温度センサ33は、排気管11のうちフィルタ32の上流側に設けられる。フィルタ前温度センサ33は、フィルタ32に流入する排気の温度を検出し、検出値に応じた信号をECU7に送信する。ECU7では、フィルタ前温度センサ33の出力信号に基づいて、フィルタ32の温度(以下、単に「フィルタ温度」ともいう)を算出する。
差圧センサ34は、フィルタ32の前後で発生する差圧(圧力降下)を検出し、検出値に応じた信号をECU7に送信する。ECU7では、差圧センサ34の出力信号に基づいて、フィルタ32のPM堆積量を算出する。
空燃比センサ35は、例えば排気管11のうち触媒コンバータ31の上流側に設けられる。空燃比センサ35は、触媒コンバータ31に流入する排気の空燃比を検出し、検出値に応じた信号をECU7に送信する。
ECU7は、センサの検出信号をA/D変換するI/Oインターフェース、後述の図2、図4及び図6等に示すフローチャートに沿った処理を実行するCPU、この処理の下で決定した態様で各種デバイスを駆動する駆動回路、及び後述の図3のマップや禁止時間決定テーブル等の各種データを記憶するRAMやROM等で構成されるマイクロコンピュータである。
図2は、フィルタ及びNSCを再生するタイミングを決定するフローチャートである。より具体的には、図2は、フィルタ再生運転及びNSCを再生するためのDeSOx運転を実行するタイミングを規定する交互再生フラグ及びDeSOx許可フラグの値を更新する手順を示すフローチャートであり、ECUにおいて所定の周期で繰り返し実行される。ここで交互再生フラグとは、フィルタ再生運転及びDeSOx運転の交互の実行(以下ではこれを、「交互再生運転」ともいう)が許可された状態であることを明示するフラグである。DeSOx許可フラグとは、DeSOx運転の実行が許可された状態であることを明示するフラグである。ECUでは、後に図3を参照して説明するように、交互再生フラグのみが1にセットされている場合にはフィルタ再生運転を行い、交互再生フラグ及びDeSOx許可フラグの両方が1にセットされている場合にはDeSOx運転を行う。
始めにS1では、ECUは、現在のフィルタのPM堆積量を推定し、S2に移る。このPM堆積量は、例えば差圧センサの出力を用いて直接取得することもできるし、燃料噴射量や排気温度等のエンジンの運転状態の履歴に基づいて推定することもできる。S2では、ECUは、交互再生フラグが1であるか否かを判定する。S2の判定がNOである場合、交互再生運転を開始する時期に達したか否かを判断すべくS3以降の処理を実行し、S2の判定がYESである場合、実行中の交互再生運転を終了する時期に達したか否かを判断すべくS11以降の処理を実行する。
S3では、ECUは、現在のNSCに捕捉されているSOxの量であるSOx捕捉量を推定し、S4に移る。NSCのSOx捕捉量は、例えば燃料噴射量の積算値や車両の走行距離等に基づいて推定できるが、SOx捕捉量を推定する手段はこれに限らない。NSCにおけるNOx浄化率はSOx捕捉量に応じて低下することから、SOx捕捉量はNSCのNOx浄化率を用いて間接的に取得できる。
S4では、ECUは、S3で取得したSOx捕捉量に基づいて、交互再生運転を開始するタイミングを決定するためにPM堆積量に対して設定される閾値である再生開始閾値を設定する。S4では、例えば、SOx捕捉量とこれに応じた再生開始閾値との関係を規定したマップ(例えば、図3参照)を用いることによって、S3で取得したSOx捕捉量に応じた再生開始閾値を設定する。ここで再生開始閾値は、図3に例示するように、SOx捕捉量が多いほど小さな値に設定することが好ましい。これにより、NSCに多くのSOxが捕捉されているほど速いタイミングで交互再生運転が開始するので、再生開始閾値を固定した場合と比較して、NSCのNOx浄化性能を安定化することができる。特に本実施形態のように交互再生運転を行う場合、フィルタのPMの許容能力に合わせて再生開始閾値を大きな値で固定すると、その分だけ燃料の消費を抑制できるが、NSCにはSOxが捕捉された状態が維持されがちになり、十分なNOx浄化性能を発揮できなくなるおそれがある。本実施形態では、SOx捕捉量が多いほど再生開始閾値を小さな値に設定することにより、NSCのNOx浄化性能が低下しすぎないような適切なタイミングで交互再生運転を実行できる。
S5では、ECUは、S1で取得したPM堆積量がS4で設定した再生開始閾値を超えたか否かを判定する。S5の判定がYESである場合、ECUは、交互再生運転を開始する時期に達したと判断し、交互再生フラグを0から1にセットし(S6参照)、この処理を終了する。ここで交互再生フラグを1にセットすることにより、フィルタ再生運転とDeSOx運転の交互再生運転が開始する(後述の図4のS21参照)。またS5の判定がNOである場合、交互再生フラグ及びDeSOx許可フラグを共に0に維持したまま、この処理を終了する。
S11では、ECUは、フィルタに堆積していたPMがほぼ全て燃焼除去されたか否か、より具体的には、S1で取得したPM堆積量が0より僅かに大きな値に設定された所定の再生終了閾値以下になったか否かを判定する。S11の判定がYESである場合、ECUは、交互再生運転を終了する時期に達したと判断し、交互再生フラグを0にリセットし(S12参照)、さらにDeSOx許可フラグも0にリセットし(S13参照)、この処理を終了する。S11の判定がNOである場合、すなわちフィルタに堆積したPMが未だ十分に除去されていない場合には、S14に移る。
S14では、ECUは、DeSOx許可フラグが1であるか否かを判定する。S14の判定がNOである場合、すなわちフィルタ再生運転の実行中である場合には、ECUは、DeSOx運転を開始する時期に達したか否かを判断すべく、S15に移る。S14の判定がYESである場合には、ECUは、実行中のDeSOx運転を終了する時期に達したか否かを判断すべく、S18に移る。
S15では、ECUは、所定のDeSOx運転条件を充足しているか否かを判定する。ここでDeSOx運転条件とは、DeSOx運転を開始するための条件を規定したものであり、例えば以下の(A)〜(E)の5つの条件で構成される。
(A)前回のDeSOx運転が終了してから所定の最低インターバル時間が経過したこと。
(B)PM堆積量が再生開始閾値より小さな所定値以下であること。
(C)エンジンの運転状態が、少なくともアイドル運転領域を除いた所定の領域内であること。
(D)フィルタの上流側の排気の温度が、少なくともNSCのSOx脱離温度を含む所定のDeSOx許可温度範囲内であること。
(E)脱離すべきSOxが所定量以上、NSCに捕捉されていること。
DeSOx運転を長時間にわたって連続して実行したり、フィルタに多くのPMが堆積した状態でDeSOx運転を実行したりすると、多くのPMに未燃HCが付着するため、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換えた際に、フィルタが過昇温に至るおそれがある。S15の処理では、条件(A)や(B)を課すことによって、このような理由によってフィルタが過昇温に至るのを防止する。またDeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わった際に、例えばエンジンの運転状態がアイドル状態であると、フィルタには低流量かつ高酸素濃度の排気が流入するため、フィルタが過昇温に至る可能性がさらに高くなる。そこでS15の処理では、条件(C)をさらに課すことにより、エンジンの運転状態が所定の領域内である場合にDeSOx運転を開始できるようにしている。また、実行しようとするDeSOx運転において、NSCから効率的にSOxを脱離させるため、S15の処理では、条件(D)や(E)をさらに課している。
ECUは、上記(A)〜(E)の5つの条件の全てが満たされた場合には、DeSOx運転が許可されたと判断し、DeSOx許可フラグを0から1にセットし(S16参照)、さらにDeSOx運転を継続して実行する時間に相当する目標リッチ時間を設定し、この処理を終了する。またECUは、(A)〜(E)の何れかの条件が満たされていない場合には、DeSOx運転を開始する時期には達していないと判断し、DeSOx許可フラグを0に維持したまま、この処理を終了する。
S18では、ECUは、DeSOx運転を開始してからS17で設定した目標リッチ時間が経過したか否かを判定する。S18の判定がYESである場合、ECUは、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換えるべく、DeSOx許可フラグを1から0にリセットし(S13参照)、この処理を終了する。S18の判定がNOである場合、ECUは、DeSOx運転を継続すべくDeSOx許可フラグを1に維持したまま、この処理を終了する。
図4は、交互再生運転の具体的な手順を示すフローチャートである。図4の処理は、図2の処理で更新される交互再生フラグ及びDeSOx許可フラグや、後述の図6において更新されるポスト噴射禁止フラグ等を参照しながら、ECUにおいて所定の周期で繰り返し実行される。
S21では、ECUは、交互再生フラグが1であるか否かを判定する。S21の判定がNOである場合、ECUは、フィルタ再生運転及びDeSOx運転を行わずに直ちにこの処理を終了する。S21の判定がYESである場合、ECUは、S22に移る。
S22では、ECUは、DeSOx許可フラグが1であるか否かを判定する。S22の判定がNOである場合、すなわち交互再生フラグのみ1である場合には、ECUは、フィルタにPMの燃焼温度より高温かつ酸化雰囲気の排気を供給することによって、フィルタに堆積したPMの燃焼除去を促進するフィルタ再生運転を実行する(S23参照)。より具体的には、フィルタ再生運転では、燃焼空燃比をストイキよりリーンにするリーン制御を行うとともに、後述のポスト噴射禁止フラグが0である期間内ではポスト噴射を実行し、NSCの酸化機能を利用してポスト噴射で供給した未燃燃料を燃焼させることによって排気を昇温する。ポスト噴射量は、フィルタ温度がPMの燃焼温度に維持されるように、例えばフィルタ前温度センサの出力を用いて制御される。ここで、ポスト噴射禁止フラグとはポスト噴射の実行が禁止された状態であることを明示するフラグであり、その値は、後述の図6の処理において、フィルタの過昇温が防止されるような適切なタイミングで更新される。
S22の判定がYESである場合、すなわち交互再生フラグ及びDeSOx許可フラグの両方が1である場合には、ECUは、NSCにおけるSOxの脱離温度より高温かつ還元雰囲気の排気をNSCに供給することによって、NSCにおけるSOxの脱離を促進するDeSOx運転を実行する(S24参照)。より具体的には、DeSOx運転では、空燃比センサの出力を用いることによってNSCに流入する排気の空燃比がストイキよりリッチ側に設定された所定の目標リッチ空燃比になるように、燃焼空燃比をストイキよりリッチにするリッチ制御を行うことによって、上記のような高温かつ還元雰囲気の排気をNSCに供給し、SOxを脱離させる。
図5は、図2〜図4の交互再生運転の一例を示すタイムチャートである。図5の上段にはPM堆積量(図5中、線51参照)とNSCの温度(図5中、線52参照)と車速(図5中、線53参照)とを示し、中段には空気過剰率λを示し、下段にはSOx捕捉量を示す。また図5では、フィルタ再生運転が実行されている期間をハッチングで示し、DeSOx運転が実行されている期間をグレーで示す。
始めに時刻t1では、PM堆積量がSOx捕捉量に応じて設定された再生開始閾値を超えたことに応じて交互再生フラグが1になり(図2のS3〜S6参照)、これにより、フィルタ再生運転とDeSOx運転とを交互に実行する交互再生運転が開始する(図4のS21参照)。初めは、フィルタ再生運転が実行される(図4のS23参照)。フィルタ再生運転では、後述の図6のポスト噴射禁止処理によって許可されている期間内でのみポスト噴射を行うことによってフィルタに高温かつ酸化雰囲気の排気を供給する。これによって、フィルタの温度が上昇し、堆積していたPMが徐々に燃焼除去され、PM堆積量が減少し始める。またフィルタ再生運転ではポスト噴射によって供給した未燃燃料をNSCの酸化機能を利用して燃焼することによって排気の温度を上昇させるため、フィルタの温度上昇とともにNSCの温度も上昇する。
時刻t2では、図2のS15におけるDeSOx運転が充足したと判定されることにより、DeSOx許可フラグが1になり(図2のS15,S16参照)、これによりDeSOx運転が開始する(図4のS24参照)。DeSOx運転では、NSCに高温かつ還元雰囲気の排気を供給する。これによって、NSCに捕捉されていたSOxが脱離し、SOx捕捉量が減少する。図2のS17で設定した目標リッチ時間にわたってDeSOx運転を行うとDeSOx許可フラグが0にリセットされ(図2のS18,S13参照)、ふたたびフィルタ再生運転が開始する。その後は図2のS15のDeSOx運転条件が充足される度にDeSOx運転が実行され、これにより時刻t3においてPM堆積量が再生終了閾値を下回るまでフィルタ再生運転とDeSOx運転が交互に実行される。ここでDeSOx運転条件では最低インターバル時間を設けていることから、各DeSOx運転の間隔は、少なくとも最低インターバル時間以上空けられる。
図6は、ポスト噴射の実行を許可又は禁止するポスト噴射禁止処理の具体的な手順を示すフローチャートであり、ECUにおいて、所定の周期で繰り返し実行される。
S31では、ECUは、交互再生フラグが1であるか否かを判定する。S31の判定がNOである場合には、ECUは、ポスト噴射の実行を許可すべくポスト噴射禁止フラグを0にセットし(S32参照)、この処理を終了する。S31の判定がYESである場合、ECUは、DeSOx許可フラグが1であるか否かを判定する(S33参照)。
S33の判定がYESである場合、すなわち現在DeSOx運転が行われている場合には、ECUは、フィルタの過昇温を防止するためにポスト噴射の実行を禁止すべくポスト噴射禁止フラグを1にセットし(S34参照)、この処理を終了する。
S33の判定がNOである場合、ECUは、DeSOx許可フラグが前回から今回にかけて1から0に切り換わったか否か、換言すれば前回から今回にかけてDeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わった否かを判定する(S35参照)。S35の判定がYESである場合、ECUは、S36に移り、直前まで実行していたDeSOx運転の実行時間と現時点でのフィルタ温度とを取得し、S37に移る。S37では、ECUは、S36で取得した実行時間とフィルタ温度とに応じて、後述のポスト噴射禁止時間の長さを設定した後、S34に移り、ポスト噴射禁止フラグを1にセットし、この処理を終了する。
S37では、ECUは、DeSOx運転の実行時間とフィルタ温度を用いて、例えば図7に示すようなポスト噴射禁止時間決定テーブルを検索することによってポスト噴射禁止時間の長さを設定する。図7のテーブルに示すように、ポスト噴射禁止時間は、フィルタ温度が高いほど長く設定し、また直前のDeSOx運転の実行時間が長いほど長く設定することが好ましい。
S35の判定がNOである場合、ECUは、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わってから、S37でその長さを設定したポスト噴射禁止時間が経過したか否かを判定する(S38参照)。ECUは、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わってからポスト噴射禁止時間が経過するまでの間(すなわち、S38の判定がNOである間)は、ポスト噴射禁止フラグを1にセットし(S34参照)、ポスト噴射禁止時間が経過した後(すなわち、S38の判定がYESとなった後)は、ポスト噴射禁止フラグを0にセットする(S32参照)。
以上のようなポスト噴射禁止処理によれば、DeSOx運転の実行中と、フィルタ再生運転中であってDeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わってからS37で設定したポスト噴射禁止時間が経過するまでの間ではポスト噴射の実行が禁止され、フィルタ再生運転中であって上記ポスト噴射禁止時間が経過した後ではポスト噴射の実行が許可される。
図8は、交互再生運転中に図6のポスト噴射禁止処理を適用した場合におけるポスト噴射量の変化の一例を示すタイムチャートである。図8の上段にはフィルタ温度(図8中、線81参照)と空気過剰率(図8中、線82参照)とDeSOx許可フラグ(図8中、線83参照)とを示し、下段にはポスト噴射量を示す。図8には、従来のポスト噴射量、すなわち上述のポスト噴射禁止処理を適用しなかった場合におけるポスト噴射量の変化を比較のため破線で示す。また図8には、薄いグレーで示す期間、すなわち時刻t1〜t2の間と、時刻t4〜t5の間と、時刻t7〜t8の間とで、DeSOx運転を実行し、それ以外の期間ではフィルタ再生運転を行った場合の例を示す。
先ず、DeSOx運転を実行している間は、ポスト噴射の実行が禁止される(図6のS33,S34参照)。このため、図8に示すようにDeSOx運転を実行する時刻t1〜t2,t4〜t5,t7〜t8では、ポスト噴射量は0になる。またDeSOx運転を行っている間は、NSCには高温かつ空気過剰率が1より小さな還元雰囲気の排気が供給されるので(図4のS24参照)、NSCの下流側のフィルタに堆積したPMには排気中の未燃HCが付着する。
またDeSOx運転が終了しフィルタ再生運転に切り換わった後、フィルタ再生運転を開始した直後は、図6のS37で設定したポスト噴射禁止時間が経過するまでポスト噴射の実行が禁止される(図6のS38参照)。図8では、ポスト噴射の実行が禁止される期間を濃いグレーで示す。このため、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わってからポスト噴射禁止時間(図8中、時刻t2〜t3,t5〜t6,t8〜t9)は、フィルタ再生運転中であってもポスト噴射の実行が禁止され、ポスト噴射量は0になる。このようにDeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わった直後にポスト噴射禁止時間にわたりポスト噴射の実行を禁止することにより、PMに付着した未燃HCをこの禁止時間の間で穏やかに燃焼させることができるので、DeSOx運転からフィルタ再生運転に切り換わった直後にPMが急速燃焼し、フィルタが過昇温に至るのを防止できる(図8中、破線84a,84b,84c参照)。またこのようにポスト噴射の実行を禁止する期間ではPMに付着した未燃HCを用いてPMの燃焼が促進されるので、ポスト噴射を禁止しても直ちにフィルタ温度が低下することもないので、その分だけポスト噴射に消費する燃料の量を抑制できる(図8中、破線85a,85b,85c参照)。また、フィルタ温度及び直前のDeSOx運転の実行時間に応じてポスト噴射禁止時間の長さを設定することにより(図7参照)、ポスト噴射禁止時間を過不足のない適切な長さに設定できる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。
例えば、上記実施形態では、ポスト噴射禁止時間の長さを直前のDeSOx運転の実行時間に応じて変更したが(図6のS37参照)、本発明はこれに限らない。ポスト噴射禁止時間の長さは、直前のDeSOx運転の実行時における排気の空燃比に応じて変更してもよいし、実行時間と排気の空燃比との両方に応じて変更してよく、このようにしてもほぼ同じ効果を奏する。また排気の空燃比に応じて変更する場合、直前のDeSOx運転の実行時の排気の空燃比が小さいほどPMに付着する未燃HCの量も増えることから、ポスト噴射禁止時間はより長く設定することが好ましい。
1…エンジン(内燃機関)
11…排気管(排気通路)
2…排気浄化システム
31…触媒コンバータ(NOx触媒)
32…フィルタ
34…差圧センサ(捕集量推定手段)
7…ECU(ポスト噴射禁止手段、再生制御手段、捕集量推定手段、SOx量推定手段)

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ、酸化機能及び排気中のNOxを浄化する機能を有するNOx触媒と、
    前記排気通路のうち前記NOx触媒の下流側に設けられ、排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
    主噴射後の所定期間以降の燃料噴射であるポスト噴射の実行を許可又は禁止するポスト噴射禁止手段と、
    前記フィルタに高温かつ酸化雰囲気の排気を供給することによって当該フィルタに堆積した粒子状物質を燃焼除去するとともに、前記ポスト噴射禁止手段によって許可されている期間内では前記ポスト噴射を実行し、前記酸化機能を利用して未燃燃料を燃焼させることによって排気を昇温するフィルタ再生運転と、前記NOx触媒に高温かつ還元雰囲気の排気を供給することによって前記NOx触媒におけるSOxを脱離するNOx触媒再生運転と、を交互に行う再生制御手段と、を備え、
    前記ポスト噴射禁止手段は、前記NOx触媒再生運転から前記フィルタ再生運転に切り換わってから、直前の前記NOx触媒再生運転の実行時間及び当該NOx触媒再生運転の実行時における排気の空燃比の少なくとも何れかに応じて設定した禁止時間が経過するまで前記ポスト噴射の実行を禁止することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記ポスト噴射禁止手段は、前記NOx触媒再生運転の実行中における前記ポスト噴射の実行を禁止することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記ポスト噴射禁止手段は、前記直前のNOx触媒再生運転の実行時間が長いほど前記禁止時間を長く設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記ポスト噴射禁止手段は、前記直前のNOx触媒再生運転の実行時における排気の空燃比が小さいほど前記禁止時間を長く設定することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記ポスト噴射禁止手段は、前記NOx触媒再生運転から前記フィルタ再生運転に切り換わった時における前記フィルタの温度が高いほど前記禁止時間を長く設定することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  6. 前記フィルタに捕集されている粒子状物質量を推定する捕集量推定手段と、
    前記NOx触媒に捕捉されているSOx量を推定するSOx量推定手段と、をさらに備え、
    前記再生制御手段は、前記粒子状物質量が、前記SOx量に基づいて設定された所定の閾値を超えたことに応じて前記フィルタ再生運転及び前記NOx触媒再生運転の交互の実行を開始することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
  7. 前記再生制御手段は、前記SOx量が多いほど前記閾値を小さな値に設定することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の排気浄化システム。
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