JP2017142944A - 燃料電池システム - Google Patents

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剛史 小材
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Abstract

【課題】 ユーザーの利便性を向上した燃料電池システムを提供する。
【解決手段】 本発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸素含有ガスとで発電を行なう複数個の燃料電池セル22と、該燃料電池セル同士を電気的に接続する導電部材23とを備えるセルスタック装置21と、セルスタック装置21の温度を測定する温度センサ6と、時間と電圧変化との関係を示し、少なくとも1つ以上の変曲点を有する基準電圧変化モデルを記憶する記憶部8と、温度センサ6により測定された温度と記憶部8で記憶された基準電圧変化モデルとを対比して、セルスタック装置21の寿命を予測する予測部9とを備える制御装置10とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、次世代エネルギーとして、燃料ガス(水素含有ガス)と酸素含有ガス(空気)とを用いて電力を得ることができる燃料電池セルを収納容器内に収納してなる燃料電池モジュールや、燃料電池モジュールを外装ケース内に収納してなる燃料電池システムが種々提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような燃料電池システムでは、例えば設計寿命が10年に設定されている。
特開2007−59377号公報
しかしながら、上記のような燃料電池システムは、ユーザーの使用条件によって、寿命が必ずしも10年とは限らず、短くなる場合や長くなる場合があるものの、ユーザーにとってはその寿命が、実際に寿命を迎えてからしか分からないことから、ユーザーの利便性において改善の余地があった。
それゆえ、本発明は、使用条件に応じて寿命を算出することができ、ユーザーの利便性を向上した燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、燃料ガスと酸素含有ガスとで発電を行なう複数個の燃料電池セルと、該燃料電池セル同士を電気的に接続する導電部材とを備えるセルスタック装置と、前記セルスタック装置の温度を測定する温度センサと、時間と電圧変化との関係を示し、少なくとも1つ以上の変曲点を有する基準電圧変化モデルを記憶する記憶部と、前記温度センサにより測定された温度と前記記憶部で記憶された前記基準電圧変化モデルとを対比して、前記セルスタック装置の寿命を予測する予測部とを備える制御装置と、を有することを特徴とする。
本発明の燃料電池システムは、寿命を予測することがき、ユーザーの利便性を向上することができる。
本実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示す構成図である。 本実施形態のセルスタック装置を示し、(a)はセルスタック装置を概略的に示す側面図、(b)は(a)の一部を拡大して示す横断面図である。 本実施形態における燃料電池モジュールの一例を示す斜視図である。 基準電圧変化モデルの設定を説明するためのグラフである。 基準電圧変化モデルを示すグラフである。 (a)は各モードにおける時間をプロットしたグラフであり、(b)は各モードにおける電圧の高さの変化をプロットしたグラフである。 本実施形態の燃料電池システムを構成する燃料電池装置の一例を概略的に示す分解斜視図である。
以下、図面を用いて本実施形態の燃料電池システムについて説明する。なお、以降の図において同一の構成については同一の符号を用いて説明する。
図1は、本実施形態の燃料電池システムの構成の一例を示す構成図である。図1に示す燃料電池システムは、燃料電池装置である発電ユニットと、熱交換後の湯水を貯湯する貯湯ユニットと、これらのユニット間を水が循環するための循環配管とから構成されている。なお、燃料電池システムとしては、発電ユニットのみの構成としてもよい。
図1に示す発電ユニットは、都市ガス等の原燃料を供給する原燃料供給装置3、燃料電池セルに酸素含有ガスを供給するための酸素含有ガス供給装置2、セルスタック4および改質器5を有する燃料電池モジュール1(以下、モジュールと略す場合がある。)、セルスタック4の温度を測定する温度センサ6を備えている。なお、図1に示す発電ユニットでは、モジュール1を二点鎖線により囲って示している。また、図1には示していないが、セルスタック4と改質器5との間には、セルスタック4の発電に使用されなかった余剰の燃料ガスを燃焼させるための着火装置を設けるほか、燃焼後の排ガスやセルスタック4から排出される発電に使用されなかった排ガスを浄化するための浄化装置を設けることができる。
また、図1に示す発電ユニットにおいては、セルスタック4を構成する燃料電池セルの発電により生じた排ガス(排熱)と水とで熱交換を行なう熱交換器7に水を循環させる循環配管11、熱交換器7で生成された凝縮水を純水に処理するための水処理装置12、水処理装置12にて処理された水(純水)を貯水するための水タンク14とが設けられており、水タンク14と熱交換器7との間が凝縮水供給管13により接続されている。なお、水処理装置12としてはイオン交換樹脂を備えるイオン交換樹脂装置を用いることが好ましい。
水タンク14に貯水された水は、水タンク14と改質器5とを接続する水供給管16に備えられた水ポンプ15により改質器5に供給される。
さらに図1に示す発電ユニットは、各種機器の動作を制御する制御装置10が設けられているほか、モジュール1にて発電された直流電力を交流電力に変換し、変換された電気の外部負荷への供給量を調整するための供給電力調整部(パワーコンディショナ)17、熱交換器7の出口に設けられ熱交換器7の出口を流れる水(循環水流)の水温を測定するための出口水温センサ18が設けられており、循環配管11内で水を循環させる循環ポンプ19とあわせて発電ユニットが構成されている。そして、これら発電ユニットを構成する各装置を、外装ケース内に収納することで、設置や持ち運び等が容易な発電ユニットとすることができる。なお、貯湯ユニットは、熱交換後の湯水を貯湯するための貯湯タンク20を具備して構成されている。
また、制御装置10は、時間と電圧変化との関係を示し、少なくとも1つ以上の変曲点を有する基準電圧変化モデルを記憶する記憶部8、温度センサ6により測定された温度と記憶部8で記憶された基準電圧変化モデルと対比して、セルスタック装置の寿命を予測する予測部9とを備えている。なお、制御装置10はマイクロコンピュータを有しており、入出力インターフェイス、CPU、RAMおよびROMを備えている。なお、CPUは、燃料電池システムの運転を実施するものであり、RAMはプログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMはプログラムを記憶するものである。各制御につ
いては、後述する。
また、制御装置10にて算出されたセルスタック装置の寿命に関する表示を行なう表示部42を備えている。
ここで、図1に示した燃料電池システムの運転方法について説明する。
セルスタック4の発電に必要な燃料ガスを生成するにあたり、制御装置10は原燃料供給装置2、水ポンプ15を作動させる。それにより、改質器5に原燃料(天然ガス、灯油等)と水とが供給され、改質器5で水蒸気改質を行なうことにより、水素を含む燃料ガスが生成されて燃料電池セルの燃料極層側に供給される。
一方、制御装置10は酸素含有ガス供給装置2を動作させることにより、燃料電池セルの酸素極層側に酸素含有ガス(空気)を供給する。
なお、制御装置10はモジュール1において着火装置を作動させることにより、セルスタック4の発電に使用されなかった燃料ガスを燃焼させる。それにより、モジュール内の温度(セルスタック4や改質器5の温度)が上昇し、効率よい発電を行なうことができる。
セルスタック4の発電に伴って生じた排ガスは、浄化装置にて浄化された後、熱交換器7に供給され、循環配管11を流れる水とで熱交換される。熱交換器7での熱交換により生じたお湯は、循環配管11を流れて貯湯タンク20に貯水される。一方、熱交換器7での熱交換によりセルスタック4より排出される排ガスに含まれる水が凝縮水となり、凝縮水供給管13を通じて、水処理装置12に供給される。凝縮水は、水処理装置12にて純水とされて、水タンク14に供給される。水タンク14に貯水された水は、水ポンプ15により水供給管16を介して改質器5に供給される。このように、凝縮水を有効利用することにより、水自立運転を行なうことができる。
なお、上述の例においては熱交換器7にて生成される凝縮水のみを改質器5に供給する構成の燃料電池装置を用いて説明したが、改質器5に供給する水として水道水を利用することもできる。この場合、水道水に含まれる不純物を処理するための水処理装置として、例えば、活性炭フィルター、逆浸透膜装置、イオン交換樹脂装置等を、この順に接続することで、純水を効率よく精製することができる。なお、水道水を用いる場合においても、水処理装置にて生成した純水が、水タンク14に貯水されるよう各装置を接続する。
また貯湯ユニットを設けない構成においては、熱交換器7に変えて、ラジエター等の冷却装置を備えることで、凝縮水を生成してもよい。
そして、本実施形態の燃料電池システムにおいては、セルスタック4を備えるセルスタック装置の温度に基づいて、予め記憶部8に記憶されている基準電圧変化モデルと対比して、セルスタック装置の寿命を予測する。まずは、図2を用いてセルスタック装置について説明する。
図2に示すセルスタック装置21は、内部にガス流路33を有して、一対の対向する平坦面をもつ断面が扁平状で全体として柱状の導電性支持体32の一方の平坦面上に内側電極層としての燃料極層28と、固体電解質層29と、外側電極層としての空気極層30とを順次積層してなるとともに、他方の平坦面のうち空気極層30が形成されていない部位にインターコネクタ31を積層してなる柱状の燃料電池セル22の複数個を備えるセルスタック4を有している。そして、隣接する燃料電池セル22間に導電部材23を介して配
置することで、燃料電池セル22同士が電気的に直列に接続される。なお、インターコネクタ31の外面および空気極層30の外面には、導電性の接合材34が設けられており、導電部材23を、接合材34を介して空気極層30およびインターコネクタ31に接続させることより、両者の接触がオーム接触となって電位降下を少なくし、導電性能の低下を有効に抑制することができる。
そして、セルスタック4を構成する各燃料電池セル22の下端が、ガス流路33を介して燃料電池セル22に反応ガスを供給するためのマニホールド26にガラス等のシール材35により固定されている。また、図2に示すセルスタック装置21においては、ガス流路33にマニホールド26より反応ガスとして水素含有ガス(燃料ガス)を供給する場合の例を示しており、マニホールド26の側面に、燃料ガスをマニホールド26内に供給するための燃料ガス供給管27が接続されている。
また、燃料電池セル22の配列方向(図2に示すX方向)の両端から導電部材23を介してセルスタック4を挟持するように、マニホールド26に下端が固定された弾性変形可能な導電部材24を具備している。ここで、図2に示す導電部材24においては、燃料電池セル22の配列方向に沿って外側に向けて延びた形状で、セルスタック4(燃料電池セル22)の発電により生じる電流を引出すための電流引出し部25が設けられている。
ちなみに、上記セルスタック装置21においては、ガス流路33より排出される燃料ガス(余剰の燃料ガス)を燃料電池セル22の上端部側で燃焼させるように構成することにより燃料電池セル22の温度を上昇させることができる。それにより、セルスタック装置21の起動を早めることができる。
以下に、図2において示す燃料電池セル22を構成する各部材について説明する。
例えば、燃料極層28は、一般的に公知のものを使用することができ、多孔質の導電性セラミックス、例えば希土類元素酸化物が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称し、部分安定化も含むものとする。)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。
固体電解質層29は、電極間の電子の橋渡しをする電解質としての機能を有していると同時に、燃料ガスと酸素含有ガスとのリークを防止するためにガス遮断性を有することが必要とされ、3〜15モル%の希土類元素酸化物が固溶したZrOから形成される。なお、上記特性を有する限りにおいては、他の材料等を用いて形成してもよい。
空気極層30は、一般的に用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、いわゆるABO型のペロブスカイト型酸化物からなる導電性セラミックスから形成することができる。空気極層30はガス透過性を有していることが必要であり、開気孔率が20%以上、特に30〜50%の範囲にあることが好ましい。
インターコネクタ31は、導電性セラミックスから形成することができるが、燃料ガス(水素含有ガス)および酸素含有ガス(空気等)と接触するため、耐還元性及び耐酸化性を有することが必要であり、それゆえランタンクロマイト系のペロブスカイト型酸化物(LaCrO系酸化物)が好適に使用される。インターコネクタ31は導電性支持体32に形成された複数のガス流路33を流通する燃料ガス、および導電性支持体32の外側を流通する酸素含有ガスのリークを防止するために緻密質でなければならず、93%以上、特に95%以上の相対密度を有していることが好ましい。
導電性支持体32としては、燃料ガスを燃料極層28まで透過するためにガス透過性で
あること、さらには、インターコネクタ31を介して集電するために導電性であることが要求される。したがって、導電性支持体32としては、かかる要求を満足するものを材質として採用する必要があり、例えば導電性セラミックスやサーメット等を用いることができる。燃料電池セル22を作製するにあたり、燃料極層28または固体電解質層29との同時焼成により導電性支持体32を作製する場合においては、鉄属金属成分と特定希土類酸化物(Y、Yb等)とから導電性支持体32を形成することが好ましい。また、導電性支持体32は、所要ガス透過性を備えるために開気孔率が30%以上、特に35〜50%の範囲にあるのが好適であり、そしてまたその導電率は300S/cm以上、特に440S/cm以上であるのが好ましい。
なお、図示はしていないが、固体電解質層29と空気極層30との間に、固体電解質層29と空気極層30との接合を強固とするとともに、固体電解質層29の成分と空気極層30の成分とが反応して電気抵抗の高い反応層が形成されることを抑制する目的で中間層を備えることもできる。
ここで、中間層としては、Ce(セリウム)と他の希土類元素とを含有する組成にて形成することができ、例えば、
(1):(CeO1−x(REO1.5
式中、REはSm、Y、Yb、Gdの少なくとも1種であり、xは0<x≦0.3を満足する数。
で表される組成を有していることが好ましい。さらには、電気抵抗を低減するという点から、REとしてSmやGdを用いることが好ましく、例えば10〜20モル%のSmO1.5またはGdO1.5が固溶したCeOからなることが好ましい。
また、固体電解質層29と空気極層30とを強固に接合するとともに、固体電解質層29の成分と空気極層30の成分とが反応して電気抵抗の高い反応層が形成されることをさらに抑制することを目的として、中間層を2層から形成することもできる。
また、図示はしていないが、インターコネクタ31と導電性支持体32との間に、インターコネクタ31と導電性支持体32との間の熱膨張係数差を軽減する等のために密着層を設けることもできる。
密着層としては、燃料極層28と類似した組成とすることができ、例えば、YSZなどの希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニアと称する)とNiおよび/またはNiOとから形成することができる。なお、希土類元素が固溶したZrOと、Niおよび/またはNiOとは、体積比で40:60〜60:40の範囲とすることが好ましい。
続いて図3を用いて、上記セルスタック装置21を収納してなる燃料電池モジュール(以下、モジュールと略す場合がある。)1について説明する。
図3は、本実施形態の燃料電池装置における燃料電池モジュールの一例を示す外観斜視図である。
図3に示すモジュール1は、収納容器36の内部に、セルスタック4を2つ備えるセルスタック装置21が収納されている。なお、図3においては、セルスタック装置21が2つのセルスタック4を備えている場合を示しているが、適宜その個数は変更することができ、例えばセルスタック4を1つだけ備えていてもよい。
ここで、モジュール1の外面には、断熱材が配置されており、モジュール1全体を断熱
材で覆うことで、モジュール1からの放熱を抑制でき、モジュール1の温度を高く維持することが可能となる。
また、セルスタック装置21の上方には、セルスタック4の上方に、燃料電池セル22に供給する燃料ガスを生成するための改質器5が配置されている。ここで、セルスタック4と改質器5との間が、燃料電池セル22より排出された余剰の燃料ガスを燃焼させる燃焼部となる。
また図3においては、収納容器36の一部(前後面)を取り外し、内部に収納されるセルスタック装置21を後方に取り出した状態を示している。ここで、図3に示したモジュール1においては、セルスタック装置21を、収納容器36内にスライドして収納することが可能である。
また、図3に示す改質器5においては、原燃料供給管40を介して改質器5の内部に天然ガスやメタンガス、さらには灯油等の原燃料が供給され、水供給管16を介して水が供給され、原燃料と水とで水蒸気改質を行ない、燃料ガスを生成する。それゆえ、改質器5は、効率のよい改質反応である水蒸気改質を行うことができる構造とされ、水を気化させるための気化部37と、原燃料を燃料ガスに改質するための改質触媒(図示せず)が配置された改質部38とを備えている。
改質器5は、燃料ガス流通管29を介してマニホールド26と接続されており、改質器5を流れた燃料ガスがマニホールド26に供給され、マニホールド26より燃料電池セル22の内部に設けられたガス流路に供給される。なお、図示していないが、改質器5には、セラミックボールやペレット等からなる担持体にRuやPt等の金属を担持させた粒状や粉状の改質触媒が充填されている。
また、図3において、収納容器36の内部には、セルスタック4の側面側に配置され、酸素含有ガスが燃料電池セル22の側方を下端部から上端部に向けて流れるように、酸素含有ガス導入部材41が配置されている。
上述のようなモジュール1においては、通常発電時においては、モジュール1内の温度は500〜800℃程度となる。ここで、セルスタック装置21は使用条件(温度等)によって劣化が進むこととなるが、その使用条件によっては、劣化速度が変化する。例えば低い温度で発電している場合は劣化速度が遅くなり、一方で高い温度で発電している場合は劣化速度が速くなる。すなわち、セルスタック装置21の寿命は、使用条件によって変動することとなる。それゆえ、このセルスタック装置21の寿命を、使用条件に応じて予測することが好ましい。以下に本実施形態におけるセルスタック装置21の寿命予測の方法について説明する。
図4は、基準電圧変化モデルを作成するための基礎データとなる、温度に伴う電圧の変化を示したグラフである。なお、以下の説明においては、特に導電部材23における劣化予測をもとに説明するものとする。
まず、導電部材23のモデルとなる試験試料を準備する。この準備した試験試料を電極で挟み込んだものを試験片とし、この試験片を各温度に設定した試験炉に配置し、試験片に電流を流した時の電圧をデータロガーで読み込み、各温度における時間と電圧変化(mV)の関係(グラフ)を作成する。なお、本例では、750℃〜1050℃までを50℃ごとに設定した温度で調査した。
続いて図4に示した各温度における電圧変化の結果から、基準電圧変化モデルを作成す
る。その結果を図5に示す。
図5は、図4に示した各温度における電圧変化の結果から作成した基準電圧変化モデルを示している。なお、図5に示したモデルでは、開始点と3つの変曲点と寿命点とを有しており(以下、これらの点をまとめて呼ぶ場合には極点と呼ぶ。)、隣り合う各極点の間をモード1〜4に分類している。記憶部8では、この基準電圧変化モデルを記憶している。
そして、測定部9においては、温度センサ6により測定された温度情報と、この記憶部8に記憶された基準電圧変化モデルと対比することで、寿命を予測することができる。それにより、燃料電池システムの寿命を明示することができることで、ユーザーの利便性を向上することができる。
図6は、各温度におけるモード1〜4の時間および電圧変化をアレニウスプロットしたグラフであり、(a)は各モードにおける時間を、(b)は各モードにおける電圧変化の高さを示したグラフである。
モード1を例にして説明すると、まず各温度で測定されたモード1における時間をプロットする。このプロットした値に基づいて近似線(時間変化式)を算出する。モード2〜4においても同様に近似線を算出する。
同様に各温度で測定されたモード1における電圧の高さ変化をプロットする。このプロットした値に基づいて近似線(電圧変化式)を算出する。モード2〜4においても同様に近似線を算出する。
記憶部8は、上述のようにして求められた各モードの近似線(変化式)を記憶している。
続いて、予測部9は、温度センサ6により求められた温度に基づき、記憶部8に記憶されたモード1における時間の近似線と、モード1における電圧の高さ変化の近似線とから、モード1における基準電圧変化モデルを修正する。モード2〜4においても同様に時間の近似線と電圧の高さ変化の近似線とからそれぞれを修正する。それにより、温度セン6により求められた温度に関する電圧変化モデルを算出することができる。続いて、予め設定した電圧変化限界点を寿命点として、その時間を電圧変化モデルから算出することで、セルスタック装置21の寿命を算出することができる。
なお実際の燃料電池システムの運転においては、要求される外部負荷に伴って、セルスタック装置の温度は変化する。従って、予測部9は温度センサ6により求められた温度に基づいて常時寿命予測を行なってもよいが、所定時間ごとに予測を行なうようにしてもよい。
この場合に、例えばセルスタック装置21の温度が、モード1において700℃で5h運転した後に、750℃となった場合には、予測部9は、モード1における700℃の電圧変化モデルと、750℃の電圧変化モデルを対比して、750℃の電圧変化モデルにおける700℃5hに相当する分を差し引いた750℃の電圧変化モデルを用いることで、セルスタック装置21の寿命予測を行なうことができる。なお、温度センサ6による測定時間と測定温度に合わせて、適宜電圧変化モデルを変更することで、継続して寿命予測を行なうことができる。
ここで、制御装置10は、表示部42に対し、予測部9により算出されたセルスタック
装置21の寿命に関する表示を行なうように制御することができる。具体的には、例えば表示部42が、燃料電池システムの寿命時間を表示する表示部である場合には、予測部9により算出された寿命時間(残り時間)を表示部42に表示するように制御する。
また、制御装置10は、例えば予測部9により算出された寿命時間(残り時間)が、予め定められた寿命時間(残り時間)よりも短い場合に、表示部42に対し警告を表示するように制御することもできる。なおこの場合に、表示部42での表示のみならず、警告音等を発するようにしてもよい。
一方で、燃料電池システムの寿命時間(残り時間)が短くなった場合に、ユーザーが燃料電池システムの発電効率や運転効率を低減してでも、寿命時間を長くしたいケースが考えられる。
それゆえ、図1に示す燃料電池システムにおいては、ユーザーが操作を行なうことができる操作部43を備えている。ここで、操作部43は、ユーザーにより入力された情報を制御装置10に伝送する。
例えば、750℃で運転を行なっており、セルスタック装置21の寿命時間(残り時間)が100hである場合に、ユーザーが操作部43を操作してセルスタック装置21の寿命時間(残り時間)を1000hに設定したとする。
この場合に、操作部43より伝送された1000hの情報が制御装置10に伝送される。制御装置10では、予測部9が、セルスタック装置21の寿命時間(残り時間)が1000hとなる温度を、上述の時間変化式および電圧変化式より算出する。続いて、制御装置10は、セルスタック装置21の温度が算出された温度となるように、酸素含有ガス供給装置2および原燃料供給装置3のうち少なくとも一方を制御する。例えば、酸素含有ガス供給装置2に対しては、供給する酸素含有ガスの量を増大するように制御し、原燃料供給装置3に対しては、供給する原燃料の量を低減するように制御する。それにより、セルスタック装置21の温度を低減することができ、セルスタック装置21の寿命時間(残り時間)を目的とする時間に調整することが可能となる。それにより、ユーザーの利便性を向上することができる。
図7は、本実施形態の燃料電池システムを構成する燃料電池装置の一例を示す分解斜視図である。なお、図7においては一部構成を省略して示している。
図7に示す燃料電池装置44は、支柱45と外装板46とから構成される外装ケース内を仕切板47により上下に区画し、その上方側を上述した各モジュールを収納するモジュール収納室48とし、下方側を各モジュールを動作させるための補機類を収納する補機収納室49として構成されている。なお、補機収納室49に収納する補機類は省略して示している。
また、仕切板47には、補機収納室49の空気をモジュール収納室48側に流すための空気流通口50が設けられており、モジュール収納室48を構成する外装板46の一部に、モジュール収納室48内の空気を排気するための排気口51が設けられている。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。
例えば、上述の例では、セルスタック装置21の寿命予測を行なうにあたり、導電部材
23を用いた例を示したが、例えば燃料電池セル22を用いて寿命予測を行なってもよく、またセルスタック装置21全体として寿命予測を行なってもよい。なお複数の箇所において寿命予測を行なってもよく、この場合には最も短い寿命時間を、セルスタック装置21の寿命時間とすればよい。
さらには、上述においてはセルスタック装置21の寿命予測について説明したが、例えば各種の補機についても同様の方法を用いることで寿命予測することができ、これらを複数組み合わせることで、燃料電池システムの寿命予測とすることもできる。
また、セルスタック装置21の温度を測定する温度センサ6は、セルスタック装置21の温度を直接的もしくは間接的に測定してもよい。それゆえ、例えば温度センサ6は、セルスタック装置21の近傍に配置してセルスタック装置21の温度を直接的に測定するほか、酸素含有ガス導入部材41内に配置してセルスタック装置21の温度を間接的に測定してもよい。
さらに、上述の例においては、いわゆる中空平板型の燃料電池セル22を用いて説明したが、例えば円筒型や横縞型等のほか、固体高分子形等の各種燃料電池を用いることができる。
1:モジュール
6:温度センサ
8:記憶部
9:予測部
10:制御装置
22:燃料電池セル
23:導電部材

Claims (4)

  1. 燃料ガスと酸素含有ガスとで発電を行なう複数個の燃料電池セルと、該燃料電池セル同士を電気的に接続する導電部材とを備えるセルスタック装置と、
    前記セルスタック装置の温度を測定する温度センサと、
    時間と電圧変化との関係を示し、少なくとも1つ以上の変曲点を有する基準電圧変化モデルを記憶する記憶部と、前記温度センサにより測定された温度と前記記憶部で記憶された前記基準電圧変化モデルとを対比して、前記セルスタック装置の寿命を予測する予測部とを備える制御装置と、
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記基準電圧変化モデルは複数の変曲点を有しており、
    前記記憶部は、それぞれの変曲点において、当該変曲点と、隣り合う変曲点との間の時間と温度との関係を示す時間変化式と、
    それぞれの変曲点において、当該変曲点と、隣り合う変曲点との間の電圧変化と温度との関係を示す電圧変化式と、を記憶しており、
    前記予測部は、前記温度センサにより測定された温度に基づいて、前記時間変化式および前記電圧変化式より前記基準電圧変化モデルを当該温度における電圧変化モデルに修正して、当該温度における前記セルスタック装置の寿命を予測することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記セルスタック装置の寿命に関する表示を行なう表示部を備えており、
    前記制御装置は、前記予測部により算出された寿命に基づいて、前記表示部に寿命に関する表示を行なうことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池セルに燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、
    前記燃料電池セルに酸素含有ガスを供給する酸素含有ガス供給装置と、
    操作部と、を有しており、
    前記制御装置は、前記操作部により入力された情報に基づいて、前記燃料ガス供給装置および前記酸素含有ガス供給装置のうち少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の燃料電池システム。
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