JP2017134400A - 光受信モジュール - Google Patents

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宗高 黒川
智哉 佐伯
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智哉 佐伯
康 藤村
Yasushi Fujimura
康 藤村
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Abstract

【課題】部品点数の増加を抑えつつ小型化が可能な光受信モジュールを提供する。【解決手段】一実施形態に係る光受信モジュールは、信号光L1を受光し、信号光L1に含まれる情報を回復する光受信モジュール1である。光受信モジュール1は、信号光L1をコリメート光に変換するコリメートレンズC1と、コリメート光を反射すると共に、電気信号を受けてコリメート光の反射角度を変更するチルトミラー9と、チルトミラー9によって反射された光を二分するPBS3と、PBS3によって二分された光のうちの一方を、第1レンズ系を介して受信するMMI素子2aと、PBS3によって二分された光のうちの他方を、第2レンズ系を介して受信するMMI素子2bと、を備え、チルトミラー9からMMI素子2aに至る光路の距離と、チルトミラー9からMMI素子2bに至る光路の距離と、が互いに異なる。【選択図】図1

Description

本発明は、光受信モジュールに関するものである。
特許文献1には、コヒーレント光受信モジュールに関する技術が開示されている。図6は、このコヒーレント光受信モジュールの構成を概略的に示す。図6に示されるコヒーレント光受信モジュール100では、光導波路基板101、光90度ハイブリッド回路111,112、複数の受光素子134及び135、並びに信号光レベルモニタ用受光素子104が筐体105に収容されている。
信号光レベルモニタ用受光素子104は、光分岐素子131によって分岐された信号光L1の一方を受ける。他方の信号光L1は光分岐素子132によって更に分岐され、一方は光90度ハイブリッド回路111に入力し、他方は光90度ハイブリッド回路112に入力する。局発光L2は光分岐素子133によって分岐され、一方は光90度ハイブリッド回路111に入力し、他方は光90度ハイブリッド回路112に入力する。光90度ハイブリッド回路111,112から出力される干渉光は、複数の受光素子134,135によって検出される。
また、信号光L1側には、信号光L1の強度を減衰する可変光減衰器(VOA)が配置される。図5は、VOAの一例を示す。図5に示されるVOA140は、信号光L1が通過する円形の開口部141を有する。VOA140は、MEMS型のVOAであって、開口部141の内部に略正方形状のシャッタ142を有する。シャッタ142の大きさは、例えば一辺50μmである。このシャッタ142から両側方に向けて櫛歯状電極143が伸びている。また、シャッタ142は、弾性部144を介してVOA140の本体部に連結している。この本体部には、櫛歯状電極145が設けられており、櫛歯状電極145と、櫛歯状電極143とは互いの櫛歯を交互に位置させて対向している。
櫛歯状電極143及び櫛歯状電極145の間には、外部よりバイアス電圧が印加される。櫛歯状電極143と櫛歯状電極145が引き付け合い、シャッタ142が移動する。このとき、シャッタ142が、開口部141の中心付近に存在する信号光L1の光路LAと重なり、信号光L1が遮断状態(すなわち減衰度100%)となる。バイアス電圧を調整することによりシャッタ142の移動距離を調整することができ、結果として信号光L1の減衰度が調整される。
特開2015−084500号公報
図5に示されるVOA140において、減衰度を確保するためにシャッタ142の質量面積を大きくするとその質量も増加し、外部から振動が加えられたときに共振を引き起こす懸念がある。これは、シャッタ142の質量が大きい場合には、慣性モーメントが大きくなり、シャッタ142の質量と弾性部144の弾性力で決定される固有振動数と、外部から与えられる機械的振動に対応する周波数が近づくことによる。シャッタ142の質量が小さい場合には、シャッタ142の慣性モーメントが小さく、シャッタ142の固有振動周波数を高められるため、この共振の可能性は低減される。
また、シャッタ142に対して十分に絞られたビーム径を確保するためには、開口部141を通過する際の信号光L1が収束光であり、且つ光軸方向における収束点(ビームウェスト)の位置が、シャッタ142の位置と一致していることが望ましい。従って、光受信モジュール100の入力ポート直後に集光レンズを配置し、この集光レンズによって信号光L1を収束光として、その収束点にVOA140を配置することが考えられる。
しかしながら、光90度ハイブリッド回路111,112の信号光L1の入力端において高い結合効率を確保するためには、VOA140を通過した信号光L1を再度収束しなければならず、VOA140を通過した信号光L1を一旦コリメート光に変換するコリメートレンズ、あるいは一方の焦点をシャッタ142の位置に調芯した集光レンズを配置しなければならない。従って、部品点数が多い上に、光路長が長くなるので光受信モジュールの小型化を妨げる一因ともなる。
本発明は、部品点数の増加を抑えつつ小型化が可能な光受信モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一形態に係る光受信モジュールは、入力光を受光し、入力光に含まれる情報を回復する光受信モジュールであって、入力光をコリメート光に変換するコリメートレンズと、コリメート光を反射すると共に、電気信号を受けてコリメート光の反射角度を変更するチルトミラーと、チルトミラーによって反射された光を二分する光分配器と、光分配器によって二分された光のうちの一方を、第1レンズ系を介して受信する第1光デバイスと、光分配器によって二分された光のうちの他方を、第2レンズ系を介して受信する第2光デバイスと、を備え、チルトミラーから第1光デバイスに至る光路の距離と、チルトミラーから第2光デバイスに至る光路の距離と、が互いに異なる。
本発明の一形態では、部品点数の増加を抑えつつ小型化が可能な光受信モジュールを提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る光受信モジュールの内部における各部品の接続関係を概略的に示す図である。 図2は、チルトミラーが受ける電気信号の電圧とチルトミラーの回転角度との関係を示すグラフである。 図3は、チルトミラーの回転角度とMMI素子の結合効率の偏差との関係を示すグラフである。 図4は、第2実施形態に係る光受信モジュールの内部における各部品の接続関係を概略的に示す図である。 図5は、従来のVOAの構成を部分的に示す正面図であって、VOAの開口部を光軸方向から見た状態を示す図である。 図6は、先行技術文献に記載されたコヒーレント光受信器の構成を概略的に示す図である。
本発明の実施形態に係る光受信モジュールの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光受信モジュール1の内部の光学系を概略的に示す。この光受信モジュール1は、位相変調された入力光(以下、信号光という)L1に局部発振光(以下、局発光という)L2を干渉させ、信号光L1に含まれる情報を取り出す。なお、本実施形態では、信号光L1は、互いに直交する2つの偏波情報を含み、且つ、互いに直交する位相成分、すなわち、0°⇔180°で位相変調された情報と、90°⇔270°で位相変調された情報を含む、いわゆるDP−QPSK(Dual Polarization Quadrature Phase Shift Keying)により変調された信号を対象とする光モジュールである。なお、局発光L2は、一方の偏波成分を主に含み、典型的には直線偏光である。
光受信モジュール1は、信号光L1と局発光L2とを干渉させるマルチモード干渉素子(MMI:Multi-Mode Interference)である第1のMMI素子2a(第190°ハイブリッド)及び第2のMMI素子2b(第290°ハイブリッド)を備える。MMI素子2aは、信号光L1の一方の偏波成分のみを有する信号光と局発光L2とを干渉させて該一方の偏波成分に含まれる情報を回復する。また、MMI素子2bは、信号光L1の他方の偏波成分のみを有する信号光と局発光L2とを干渉させて該他方の偏波成分に含まれる情報を回復する。
光受信モジュール1は、信号光L1及び局発光L2のそれぞれの入力ポートと、MMI素子2a,2bとを光学的に結合する光学系を更に備える。信号光L1の入力ポートにはコリメートレンズC1が設けられ、不図示の単一モードファイバの端面から発散光として出力されコリメートレンズC1を透過するコリメート光である信号光L1のビーム径は、240μm以上且つ260μm以下である。また、局発光L2の入力ポートにはコリメートレンズC2が設けられ、不図示の偏波保持ファイバの端面から出力された局発光L2は、このコリメートレンズC2によりコリメート光に変換される。
前述の光学系は、2つのMMI素子2a,2bの信号光の各光入力端2c,2dに信号光を結合するために、偏波分離素子(Polarization Beam Splitter:PBS)3、スキュー調整素子4、レンズ系5(第1レンズ系)、半波長板(λ/2板)6、全反射ミラー7、及びレンズ系8(第2レンズ系)を含む。更に、この光学系は、PBS3と、信号光L1の入力ポートとの間の光路上に配置された、チルトミラー9、及びビームスプリッタ(Beam Splitter:BS)10を含む。MMI素子2a、2bの各光入力端2c,2dでのフィールド径(MFD)は、2.2μm以上且つ2.8μm以下である。
BS10は、互いに対向する前面(光学面)及び裏面を有する平板状の光透過性部材と、当該前面に形成された誘電体多層膜フィルタとによって構成され得る。誘電体多層膜フィルタの反射率は、信号光L1の波長において例えば90%以上であり、本例では95%である。信号光L1は、BS10の前面に入射し、誘電体多層膜フィルタによって分岐される。分岐された一方の信号光L11は、誘電体多層膜フィルタで反射される。他方の信号光(モニタ光L10)は、誘電体多層膜フィルタを透過してBS10の裏面から出射する。BS10へ入射する信号光L1の光軸と、BS10により反射された信号光L11の光軸は、略直角を成す。これにより、反射後の信号光L11の光軸は、信号光L1の入力ポートの光軸と平行となる。
光受信モジュール1は、入力光を検知するモニタ用フォトダイオード(モニタPD)11を更に備える。モニタPD11は、BS10の裏面側に配置される。モニタPD11は、BS10の裏面と光学的に結合し、BS10を透過したモニタ光L10を受光する。モニタPD11は、チルトミラー9により反射され、PBS3により二分される前の光を検知する。モニタPD11は、受光したモニタ光L10の強度に対応した検知信号を出力する。
PBS3は、平板状の部材であって、BS10と光結合する光入射面(光学面)を有する。PBS3は、信号光に含まれる一方の偏波成分(例えばY偏波成分、信号光L11の光軸とPBS3の入射面の法線とで形成される平面に平行な成分)L12と、他方の偏波成分(例えばX偏波成分、前記光軸と法線とで形成される平面に垂直な成分)L13を分岐する。Y偏波成分を有する信号光L12は、PBS3を透過する。X偏波成分を有する信号光L13は、PBS3で反射され、Y偏波成分L12の進行方向と直交する方向に進行する。Y偏波成分を有する信号光L12の光軸とX偏波成分を有する信号光L13の光軸とは略直角を成す。X偏波成分を有する信号光L13は局発光L2から遠ざかる。この場合、X偏波成分を有する信号光L13の進行方向は、チルトミラー9で反射された信号光L1の進行方向とは180°異なっている。
スキュー調整素子4及びレンズ系5は、PBS3とMMI素子2aの光入力端2cとの間の光路上(すなわち、光入力端2cの光軸上)に配置されている。PBS3を直進した信号光L12(Y偏波)は、スキュー調整素子4を通過する。スキュー調整素子4は、例えばSi製のブロック材であり、PBS3から光入力端2cの間の光路長を等価的に長くすることにより、信号光L12(Y偏波)に対する信号光L13(X偏波)の位相遅れ、すなわち、信号光L13(X偏波)についてのPBS3から全反射ミラー7に至る距離に基づく位相遅れを補償する。その後、信号光L12(Y偏波)は、レンズ系5によって光入力端2cに集光される。なお、レンズ系5は、光軸方向に並ぶ2つの集光レンズ5a,5bによって構成される。
また、λ/2板6、全反射ミラー7、及びレンズ系8は、PBS3とMMI素子2bの光入力端2dとの間の光路上に配置される。PBS3が反射したX偏波成分を有する信号光L13は、全反射ミラー7によってその進行方向が再度90°変更されることにより、その光軸がMMI素子2bの光入力端2dの光軸と一致する。その後、信号光L13は、全反射ミラー7とMMI素子2bとの間に配置されたλ/2板6を透過する。λ/2板6は、信号光L13の偏光方向を90°回転する。従って、λ/2板6を透過した信号光L13の偏光方向は、PBS3を直進した信号光L12の偏光方向と一致する。その後、信号光L13は、レンズ系8によって他方のMMI素子2bの光入力端2dに集光される。レンズ系8は、光軸方向に並ぶ2つの集光レンズ8a,8bによって構成される。なお、λ/2板6は、信号光L13の光路上であれば何処に配置してもよく、例えばPBS3と全反射ミラー7との間に配置してもよい。
光受信モジュール1は、2つのMMI素子2a,2bの各局発光の光入力端2e,2fと局発光の入力ポートとを光結合するための光部品として、偏光子12、BS13、レンズ系14,15を更に備える。本実施形態において、スキュー調整素子4は、信号光L12の光路上及び局発光L22の光路上に配置されており、全反射ミラー7は、信号光L13の光路上及び局発光L23の光路上に配置されている。すなわち、スキュー調整素子4及び全反射ミラー7は、共に二つの光軸を有する。
偏光子12は、光受信モジュール1に入力した局発光L2の偏光方向を確定する。これにより、局発光の偏光方向が光受信モジュール1に入力する前にずれたとしても、所定の直線偏波成分のみを有する局発光L2を得ることができる。なお、局発光L2の光源が半導体LDである場合、一般にはこの半導体LDの活性層に平行な成分の偏光が支配的な楕円偏光となる。しかし、半導体LDの発振安定性、材料的安定性、あるいは、所望の出力波長等を得るために、意図的に格子不整が活性層に導入される場合がある。そのような格子不整合を有する活性層が出力するレーザ光では、短軸長が比較的長い楕円偏光となる場合がある。そのような場合であっても、偏光子12が、局発光を楕円偏光から直線偏光に変換する。
BS13は、平板状の部材であって、偏光子12を介して局発光L2の入力ポートと光結合する光入射面(光学面)を有し、偏光子12を通過した局発光L2を二つの局発光L22,L23に分岐比50%をもって分岐する。一方の局発光L22は、BS13を透過する。他方の局発光L23は、BS13により反射され、全反射ミラー7に向けて進む。局発光L22の光軸と局発光L23の光軸とは、略直角を成す。本実施形態では、局発光L23はX偏波成分を有する信号光L13と並進する。
スキュー調整素子4及びレンズ系14は、BS13と光入力端2eとの間の光路上(すなわち、光入力端2eの光軸上)に配置されている。BS13を直進した局発光L22は、スキュー調整素子4を通過する。スキュー調整素子4は、BS13から光入力端2eに至る局発光L22の光路長を等価的に長くすることにより、他方の分岐光L23についてBS13から全反射ミラー7に至る距離に起因する位相遅れを補償する。すなわち、局発光L23は、BS13から全反射ミラー7に至る距離分だけMMI素子に至るまでの距離が、局発光L22よりも長い。スキュー調整素子4は、当該距離分に相当する位相遅れを局発光L22に与える。その後、局発光L22は、レンズ系14によって光入力端2eに集光する。なお、レンズ系14は、光軸方向に並ぶ2つの集光レンズ14a,14bによって構成される。
また、全反射ミラー7及びレンズ系15は、BS13と光入力端2fとの間の光路上に配置されている。BS13が反射した局発光L23は、全反射ミラー7により再度反射され、その光軸が光入力端2fの光軸と一致する。その後、局発光L23は、レンズ系15によって光入力端2fに集光する。レンズ系15は、光軸方向に並ぶ2つの集光レンズ15a,15bによって構成される。
以上、本実施形態の光受信モジュール1では、チルトミラー9及びBS10により、信号光L1,L11の光軸を平行移動させ、それぞれのMMI素子2a,2bに2つの集光レンズ5a,5b(集光レンズ8a,8b)を設け、これらの集光レンズ5a,5b(集光レンズ8a,8b)により、各偏波成分を有する信号光L12,L13が光入力端2c,2dに光結合する。これらの集光レンズ5a,5b(集光レンズ8a,8b)によって構成されるレンズ系5,8の倍率は、6倍以上且つ8倍以下である。
本実施形態では、信号光を減衰する可変光減衰器(VOA)に代えて、チルトミラー9が設けられる。チルトミラー9は、信号光L1の光路上に配置される。チルトミラー9は信号光L1の反射面を有し、この反射面は光受信モジュール1の信号光入力ポートの光軸に対して45°を成す。また、チルトミラー9の回転角度を変えることにより、上記光軸に対するチルトミラー9の反射面の角度が変化しその結果、MMI素子2a,2bと光結合する信号光の強度が減衰する。その減衰量は、前述のモニタPD11が出力する検知信号に基づいて設定される。
チルトミラー9には、上記減衰量を設定する電気信号が、光受信モジュール1の外部から入力される。例えば、モニタPD11が過入力状態を検知した場合には、チルトミラー9の回転角を大きくする電気信号をチルトミラー9に入力し、MMI素子2a,2bと光結合する信号光の強度を小さくする。例えば、チルトミラー9は、その中央にミラーの機能を果たす円板部を有し、当該円板部の対角に位置する電極間にバイアスを印加することにより、当該対角を軸として当該円板部を回転させる。
図2は、チルトミラー9に印加する電気信号の電圧に対するチルトミラー9の回転角度(反射角度)を示すグラフである。図2のグラフの縦軸はチルトミラー9の回転角度を示しているが、この回転角度は、チルトミラー9の反射面が信号光L1の入力ポートの光軸に対して45°を成す状態を0°としたときの回転角度を示している。図2に示されるように、7.0Vの電圧がチルトミラー9に印加されると、チルトミラー9の回転角度は0.5°程度となる。このようにチルトミラー9に電圧を印加することによって、MMI素子2a,2bの各光入力端2c,2dにおける光結合度を変化させることができる。
図3は、チルトミラー9の回転角度と二つのMMI素子2a,2bについての結合効率の偏差の関係を示すグラフである。図3は、チルトミラー9、及びレンズ系5,8を介して2つの光入力端2c,2dに信号光を集光するとき、チルトミラー9の回転角度に対する結合効率の偏差を示したものである。図3に示されるように、回転角度が±0.2°未満の範囲では概ね0.5dB以下の偏差特性が得られる。
光受信モジュール1の光学系は、1つのチルトミラー9により2つのMMI素子2a,2bに入力する信号光の結合効率を変化させる系であるため、2つのMMI素子2a,2bの間の結合効率の偏差を所定の範囲内としなければならない。更に、チルトミラー9からMMI素子2aまでの光路長と、チルトミラー9からMMI素子2bまでの光路長とは互いに異なっている。チルトミラー9からMMI素子2aまでの光路長は12.5mm程度であり、チルトミラー9からMMI素子2bまでの光路長は15.0mm程度である。すなわち、チルトミラー9からMMI素子2bまでの光路長の方が、MMI素子2aまでの光路長よりも長い。これらの2つの光路長の差は、MMI素子2a,2bの各光入力端2c,2dの間の距離と一致する。下記の表1は、チルトミラー9の回転角度と、光入力端2c,2dでの光軸のシフト量(単位:μm)との関係を示している。表1では、レンズによる集光特性は考慮していない。
Figure 2017134400
また、光受信モジュール1の光学系では、2つの集光レンズで光入力端2c,2dに信号光を集光しており、集光レンズで集光した信号光の視野径は数μm程度である。そして、チルトミラー9により結合点をシフトさせた場合であっても、MMI素子2a,2bでの結合効率の偏差は、概ね0.5dB以下となる。チルトミラー9に入力するコリメート光である信号光L1のビーム径は、240μm以上且つ260μm以下である。この信号光L1のコリメート性は、集光レンズの入力端まで維持される。一方、MMI素子2a,2bの光入力端2c,2dのフィールド径は、2.2μm以上且つ2.8μm以下である。本実施形態では、少なくとも2つの集光レンズを用いることにより、チルトミラー9の回転角度を変えて信号光を結合させた場合でも、15dBの減衰度が得られると共に、MMI素子2a,2bの減衰度の偏差が0.5dB以下に抑えられる。
次に、本実施形態の光受信モジュール1が奏する効果について説明する。本実施形態の光受信モジュール1は、コリメートレンズC1を透過したコリメート光である信号光L1を反射し、電気信号を受けて上記コリメート光の反射角度を変更することができるチルトミラー9を備えている。前述したように、このチルトミラー9はVOAに代えて設けられる。VOAに対して信号光を集光する集光レンズ、VOAを通過した発散光を再度集光もしくは平行光に変換するレンズを配置する必要がない。従って、部品点数の増加を抑制することができる。また、光路長が長くなるのを抑制できるので、光受信モジュール1の全長を短縮することができる。
また、各レンズ系5,8は、光軸方向に並ぶ2つの集光レンズによって構成されている。ここで、各レンズ系の2つの集光レンズのうち、MMI素子2a,2bに近い方のレンズ(例えば集光レンズ5a)を第1レンズ、遠い方のレンズ(例えば集光レンズ5b)を第2レンズとすると、第1レンズ及び第2レンズは、紫外線硬化樹脂によって固定される。具体的には、まず紫外線硬化樹脂に紫外線を照射して第1レンズを固定する。ここで、紫外線硬化樹脂は、硬化のときに数μm収縮し、この収縮によって第1レンズの調心状態が変化し、光の結合効率に影響する場合がある。
また、第2レンズについても第1レンズの場合と同様に、硬化に伴う紫外線硬化樹脂の収縮は懸念される。しかしながら、第2レンズの結合トレランス(所定の結合効率の劣化を伴うレンズ位置の範囲)は、第1レンズのそれと比較して格段に緩い。すなわち、所定の結合ロス(光結合強度の劣化)を誘起する第1レンズの許容位置ずれが、サブミクロンレベルで非常に厳しい値が要求されるのに対し、第2レンズについては、一桁以上、特に光軸に沿った方向については数十ミクロンものトレランスが許される。従って、第2レンズの固定に伴って生じる紫外線硬化樹脂の収縮による位置ずれは実質上問題とならず、また、第2レンズを配置することにより、第1レンズについて必然的に生じた結合ロスを第2レンズにより補償することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る光受信モジュールについて説明する。以下では、第1実施形態と重複する説明を省略する。図4に示すように、第2実施形態の光受信モジュール21は、チルトミラー22、ミラー23、及びモニタPD24を備える。チルトミラー22及びモニタPD24は第1実施形態のチルトミラー9及びモニタPD11のそれぞれと同様の機能を有する。チルトミラー22は、コリメートレンズC1を透過した信号光L1を二分する。信号光L1は、チルトミラー22の前面に入射し、分岐される。分岐した一方の信号光L11は反射される。他方の信号光(モニタ光L10)はチルトミラー22の裏面から出射する。チルトミラー22へ入射する信号光L1の光軸と、チルトミラー22に反射された信号光L11の光軸は、略直角を成す。チルトミラー22の反射率は、信号光L1の波長において例えば94%〜96%である。
ミラー23は、チルトミラー22とPBS3の間の光路上に配置される。ミラー23の反射率は、例えば99%以上である。チルトミラー22に反射された信号光L11は、ミラー23によってその進行方向が90°変更される。モニタPD24は、チルトミラー22の裏面側に配置される。モニタPD24は、チルトミラー22の裏面と光学的に結合し、チルトミラー22を透過したモニタ光L10を検知する。モニタPD24は、受光したモニタ光L10の強度に対応した検知信号を出力する。
次に、第2実施形態の光受信モジュール21が奏する効果について説明する。光受信モジュール21では、チルトミラー22を透過するモニタ光L10をモニタPD24が検知する。よって、チルトミラー22の回転によるモニタ光L10のずれを小さくすることができ、モニタPD24の有効径を大きくすることができる。従って、モニタPD24の受光面の有効領域を大きくすることができるので、モニタPD24の実装精度を緩和することができる。更に、モニタPD24から、チルトミラー22の回転に影響されない安定した検知信号を得ることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において種々の変形及び変更が可能であることは、当業者によって容易に認識される。例えば、前述の実施形態では、コリメートレンズC1を透過した信号光L1をチルトミラー9が反射し、チルトミラー9によって反射された信号光L1をBS10が二分する例について説明した。しかしながら、このチルトミラー9に代えて全反射ミラーを配置すると共に、BS10に代えてチルトミラー9を配置してもよい。すなわち、チルトミラー9の配置位置は、信号光L1の入力ポートからPBS3までの光路上であれば、いずれの位置に配置することも可能である。
1,21…光受信モジュール、2a…MMI素子(第1光デバイス)、2b…MMI素子(第2光デバイス)、2c,2d,2e,2f…光入力端、3…PBS(光分配器、偏波分離器)、4…スキュー調整素子、5…レンズ系(第1レンズ系)、5a,5b…集光レンズ、6…λ/2板、7…全反射ミラー、8…レンズ系(第2レンズ系)、8a,8b…集光レンズ、9,22…チルトミラー、10…BS、11,24…モニタPD、12…偏光子、13…BS、14,15…レンズ系、14a,14b,15a,15b…集光レンズ、23…ミラー、100…コヒーレントf光受信モジュール、101…光導波路基板、104…信号光レベルモニタ用受光素子、105…筐体、111,112…光90度ハイブリッド回路、131,132,133…光分岐素子、134,135…信号光用受光素子、141…開口部、142…シャッタ、143,145…櫛歯状電極、144…弾性部材、C1,C2…コリメートレンズ、L1,L11…信号光、L10…モニタ光、L12…Y偏波成分、L13…X偏波成分、L2,L22,L23…局発光、LA…光路。

Claims (7)

  1. 入力光を受光し、前記入力光に含まれる情報を回復する光受信モジュールであって、
    前記入力光をコリメート光に変換するコリメートレンズと、
    前記コリメート光を反射すると共に、電気信号を受けて前記コリメート光の反射角度を変更するチルトミラーと、
    前記チルトミラーによって反射された光を二分する光分配器と、
    前記光分配器によって二分された光のうちの一方を、第1レンズ系を介して受信する第1光デバイスと、
    前記光分配器によって二分された光のうちの他方を、第2レンズ系を介して受信する第2光デバイスと、を備え、
    前記チルトミラーから前記第1光デバイスに至る光路の距離と、前記チルトミラーから前記第2光デバイスに至る光路の距離と、が互いに異なる、
    光受信モジュール。
  2. 前記第1レンズ系及び前記第2レンズ系のそれぞれは、光軸方向に並ぶ少なくとも2つの集光レンズによって構成されている、
    請求項1に記載の光受信モジュール。
  3. 前記コリメート光のビーム径は、240μm以上且つ260μm以下であり、
    前記第1光デバイス及び前記第2光デバイスのそれぞれの光入力端のモードフィールド径は、2.2μm以上且つ2.8μm以下であり、
    前記第1レンズ系及び前記第2レンズ系のそれぞれの倍率は、6倍以上且つ8倍以下である、
    請求項1又は2に記載の光受信モジュール。
  4. 前記光分配器は、偏波分離器であり、
    前記第1光デバイスは、前記チルトミラーから前記偏波分離器を介して光を受信し、
    前記第2光デバイスは、前記チルトミラーから前記偏波分離器及び反射ミラーを介して光を受信し、
    前記第1光デバイスが受信する光の光軸と、前記第2光デバイスが受信する光の光軸とは、互いに平行である、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の光受信モジュール。
  5. 前記第1光デバイス及び前記第2光デバイスは、マルチモード干渉導波路(MMI)素子である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の光受信モジュール。
  6. 前記入力光を検知するモニタPDを更に備え、
    前記モニタPDは、前記チルトミラーにより反射され、前記光分配器により二分される前の光を検知する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の光受信モジュール。
  7. 前記入力光を検知するモニタPDを更に備え、
    前記モニタPDは、前記入力光の光軸上であって、前記チルトミラーを透過した光を検知する、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の光受信モジュール。
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