JP2017132316A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット性能と転がり抵抗とをバランス良く向上する。【解決手段】回転方向Rが指定されたタイヤ1である。クラウン陸部5に設けられたクラウンサイプ12は、その中央側の頂部から両端側に向かって回転方向後着側へ傾斜する略V字状である。ミドル陸部6に設けられたミドルサイプ13は、クラウン主溝3からショルダー主溝4側に向かって回転方向後着側へ傾斜する内側部16と、内側部のタイヤ軸方向外端からショルダー主溝4側へ向かって内側部よりも大きな角度で回転方向後着側へ傾斜する中間部17と、中間部のタイヤ軸方向外端からショルダー主溝側に向かって中間部よりも小さな角度で回転方向後着側へ傾斜する外側部18とを含んでいる。内側部は、クラウン主溝を介してクラウンサイプと実質的に連なる。【選択図】図1

Description

本発明は、転がり抵抗性能及び耐摩耗性能と、ウェット性能とをバランス良く向上させ得るタイヤに関する。
近年、省エネルギー化の要請から、タイヤの転がり抵抗を低減し、車両の燃費性能を向上させることが要求されている。一般に、タイヤの転がり抵抗の約半分は、タイヤのトレッド部の変形によるエネルギーロスである。このため、例えば、トレッド部に設けられたサイプを低減することにより、トレッド部の剛性を高め、走行時のトレッド部の変形を抑制することで、転がり抵抗性能を向上したタイヤが提案されている。また、このような剛性を高めたタイヤは、優れた耐摩耗性能を有する。
しかしながら、このようなサイプを低減したタイヤは、サイプの引掻き力を利用することによるウェット路面の水膜の除去効果が低減し、特にウェット路でのブレーキ性能(以下、単に「ウェット性能」という場合がある)が低下するという問題があった。
特開2013−193463号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、クラウン陸部及びミドル陸部に設けられたサイプの形状を改善することを基本として、転がり抵抗性能及び耐摩耗性能と、ウェット性能とをバランス良く向上させ得るタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、回転方向が指定されたトレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部は、タイヤ赤道の両外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝と、前記クラウン主溝のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、前記一対のクラウン主溝で区分されたクラウン陸部、及び、前記クラウン主溝と前記ショルダー主溝とで区分された一対のミドル陸部が形成され、前記クラウン陸部には、前記クラウン主溝間を連通するクラウンサイプが、タイヤ周方向に複数本設けられ、前記ミドル陸部には、前記クラウン主溝と前記ショルダー主溝とを連通するミドルサイプが、タイヤ周方向に複数本設けられ、前記クラウンサイプは、その中央側の頂部から両端側に向かって回転方向後着側へ傾斜する略V字状であり、前記ミドルサイプは、前記クラウン主溝から前記ショルダー主溝側に向かって回転方向後着側へ傾斜する内側部と、前記内側部のタイヤ軸方向外端から前記ショルダー主溝側へ向かって前記内側部よりも大きな角度で回転方向後着側へ傾斜する中間部と、前記中間部のタイヤ軸方向外端から前記ショルダー主溝側に向かって前記中間部よりも小さな角度で回転方向後着側へ傾斜する外側部とを含む略鉤状であり、前記ミドルサイプの前記内側部は、前記クラウン主溝を介して前記クラウンサイプと実質的に連なることを特徴とする。
本発明に係るタイヤは、前記クラウンサイプ及び前記ミドルサイプが、それぞれ、その長手方向と直交する横断面において、タイヤ半径方向の内側に向かって前記回転方向の後着側に傾斜しているのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記クラウンサイプは、その長手方向と直交する横断面において、タイヤ法線に対する角度が5〜15°であり、前記ミドルサイプは、その長手方向と直交する横断面において、タイヤ法線に対する角度が5〜15°であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記ミドルサイプが、前記クラウンサイプとタイヤ周方向に重複するのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記クラウン陸部には、前記略V字状のクラウンサイプのみが設けられるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記ミドル陸部には、前記略鉤状のミドルサイプのみが設けられるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記ミドルサイプの前記中間部のタイヤ軸方向に対する角度が、35〜50°であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記ミドルサイプの前記外側部、前記内側部、及び、前記クラウンサイプのタイヤ軸方向に対する角度が、5〜15°であるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記トレッド部には、さらに、前記ショルダー主溝とトレッド端とで区分されたショルダー陸部が形成され、前記ショルダー陸部には、前記ショルダー主溝とトレッド端とを連通するショルダーサイプが、タイヤ周方向に複数本設けられ、前記ショルダーサイプは、前記ショルダー主溝からトレッド端側に向かって回転方向後着側へ直線状にのびるのが望ましい。
本発明に係るタイヤは、前記ショルダーサイプが、前記ショルダー主溝を介して前記ミドルサイプの前記外側部と実質的に連なるのが望ましい。
本発明のタイヤは、クラウン陸部には、クラウン主溝間を連通しかつその中央側の頂部から両端側に向かって回転方向後着側へ傾斜する略V字状のクラウンサイプが設けられる。このようなクラウンサイプは、タイヤ周方向のエッジ成分を有するので、タイヤの転動を利用して、クラウン陸部の踏面と路面との間の水膜を両側のクラウン主溝に効果的に排出しうる。これにより、ウェット性能が向上する。
また、ミドル陸部には、クラウン主溝とショルダー主溝とを連通する略鉤状のミドルサイプが設けられる。ミドルサイプは、内側部と、中間部と、外側部とを含む。内側部は、クラウン主溝からショルダー主溝側に向かって回転方向後着側へ傾斜している。中間部は、内側部のタイヤ軸方向外端からショルダー主溝側へ向かって内側部よりも大きな角度で回転方向後着側へ傾斜している。外側部は、中間部のタイヤ軸方向外端からショルダー主溝側に向かって中間部よりも小さな角度で回転方向後着側へ傾斜している。このようなミドルサイプも、タイヤ周方向のエッジ成分を有するので、タイヤの転動を利用して、ミドル陸部の踏面と路面との間の水膜をショルダー主溝へ排出しうる。また、内側部よりも大きな角度で傾斜する中間部は、大きなタイヤ周方向のエッジ成分を有しているので、水膜を効果的にショルダー主溝へ排出しうる。このため、クラウン陸部よりも小さい接地圧の作用するミドル陸部においても、水膜をスムーズに排出できる。さらに、このような中間部が、陸部剛性の大きいタイヤ軸方向の中央部分に設けられるので、ミドル陸部の変形が抑制され、耐摩耗性能や転がり抵抗性能が向上する。内側部及び外側部は、中間部よりもタイヤ軸方向の角度が小さいので、内側部とクラウン主溝とが交差するミドル陸部の内側部分、及び、ショルダー主溝と外側部とが交差するミドル陸部の外側部分の剛性を高く維持する。このため、優れた耐摩耗性能や転がり抵抗性能が発揮される。
ミドルサイプの内側部は、クラウン主溝を介してクラウンサイプと実質的に連なっている。即ち、クラウンサイプ及びミドルサイプで、タイヤ軸方向に大きくのびる1本の仮想サイプを形成する。このような仮想サイプは、大きな引掻き力を作用させるため、クラウン陸部及びミドル陸部の踏面の水膜をより効果的に排出することができる。
従って、本発明のタイヤは、ウェット性能と、転がり抵抗性能及び耐摩耗性能とがバランス良く向上する。
本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 図1のクラウン陸部の拡大図である。 (a)は、クラウンサイプの断面図、(b)は、ミドルサイプの断面図である。 (a)は、本実施形態のクラウンサイプの接地状態を示す断面図、(b)は、他の実施形態のクラウンサイプの接地状態を示す断面図である。 図1のミドル陸部の拡大図である。 比較例のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本発明の一実施形態を示すタイヤ1のトレッド部2の展開図が示される。本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用や重荷重用等の空気入りタイヤ、及び、タイヤの内部に加圧された空気が充填されない非空気式タイヤ等の様々なタイヤに用いることができる。本実施形態のタイヤ1は、重荷重用の空気入りタイヤとして好適に利用される。
本実施形態のトレッド部2は、予め定められた回転方向Rを有している。本明細書では、矢印の向きが回転による接地の先着側を示す。回転方向Rは、例えばサイドウォール部(図示せず)に、文字等で表示される。
トレッド部2には、タイヤ赤道Cの両外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝3、3と、クラウン主溝3のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝4、4とが設けられている。
クラウン主溝3及びショルダー主溝4は、本実施形態では、タイヤ周方向にジグザグ状にのびている。このような各主溝3、4は、ウェット路面での走行時、クラウン主溝3及びショルダー主溝4の近傍の陸部の踏面と路面との間の水膜を効果的に集めることができるため、ウェット性能を高める。
クラウン主溝3は、例えば、タイヤ周方向に対し一方側に傾斜する第1部分3Aと、第1部分3Aとはタイヤ周方向長さが同じかつ第1部分3Aと逆側に傾斜する第2部分3Bとで構成されている。このようなクラウン主溝3は、クラウン主溝3内の水を回転方向Rの後着側へスムーズに流すので、ウェット性能を高く維持する。本実施形態のショルダー主溝4も、タイヤ周方向に対し一方側に傾斜する第1部分4Aと、第1部分4Aとはタイヤ周方向長さが同じかつ第1部分4Aと逆側に傾斜する第2部分4Bとで構成されている。
クラウン主溝3のタイヤ周方向に対する角度α1は、5〜20度が望ましい。即ち、クラウン主溝3の前記角度α1が5度未満の場合、クラウン主溝3の両側近傍の陸部の踏面と路面との間の水膜を効果的に集められないおそれがある。クラウン主溝3の角度α1が20度を超える場合、クラウン主溝3近傍の陸部のタイヤ周方向剛性が低下するため、転がり抵抗性能が悪化するおそれがある。同様の観点より、ショルダー主溝4のタイヤ周方向に対する角度α2も5〜20度が望ましい。前記角度α1及びα2は、各主溝3、4の溝中心線での角度である。
クラウン主溝3の溝幅W1は、ショルダー主溝4の溝幅W2よりも小さいのが望ましい。クラウン主溝3の溝幅W1がショルダー主溝4の溝幅W2より大きい場合、接地圧の高いクラウン陸部5の剛性が不足して、転がり抵抗性能が悪化するおそれがある。このような観点より、クラウン主溝3の溝幅W1は、ショルダー主溝4の溝幅W2の30%〜70%であるのが望ましい。また、ウェット性能を高める観点より、ショルダー主溝4の溝幅W2は、トレッド幅TWの2%〜6%が望ましい。クラウン主溝3及びショルダー主溝4の溝深さ(図示省略)は、15〜20mmが望ましい。
前記「トレッド幅」TWは、トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離として定められる。トレッド端Teは、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、180kPaである。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。タイヤが乗用車用の場合、正規荷重は、前記荷重の88%に相当する荷重である。
本実施形態のトレッド部2には、このようなクラウン主溝3とショルダー主溝4とによって、クラウン陸部5と、一対のミドル陸部6と、一対のショルダー陸部7とが区分されている。クラウン陸部5は、一対のクラウン主溝3、3の間に設けられている。ミドル陸部6は、クラウン主溝3とショルダー主溝4との間に設けられている。ショルダー陸部7は、ショルダー主溝4の外側に設けられている。
クラウン陸部5には、クラウン主溝3、3間を連通するクラウンサイプ12がタイヤ周方向に複数本設けられている。
図2は、図1のクラウン陸部5の拡大図である。図2に示されるように、クラウンサイプ12は、その中央側の頂部12cからタイヤ軸方向の両端(外端)12e、12e側に向かって回転方向Rの後着側へ傾斜する略V字状である。このようなクラウンサイプ12は、タイヤ周方向のエッジ成分を有するので、タイヤ1の転動を利用して、クラウン陸部5の踏面と路面との間の水膜を両側のクラウン主溝3、3に効果的に排出しうる。従って、ウェット性能が向上する。本実施形態では、頂部12cがタイヤ赤道C上に設けられており、頂部12cから両端12e、12eまで直線状にのびている。
クラウンサイプ12は、タイヤ軸方向に対する角度α3が5〜15°であるのが望ましい。クラウンサイプ12の角度α3が5°未満の場合、タイヤ周方向のエッジ成分が小さくなり、水膜をクラウン主溝3、3へスムーズに排出できないおそれがある。クラウンサイプ12の角度α3が15°を超える場合、クラウン陸部5のタイヤ軸方向両側部分の剛性が低下して、転がり抵抗性能が悪化するおそれがある。
図3(a)は、クラウンサイプ12の長手方向と直交する横断面図である。図3(a)に示されるように、クラウンサイプ12は、回転方向Rの先着側に配されタイヤ半径方向にのびる第1壁面12aと、第1壁面12aと向き合いかつ回転方向Rの後着側に配されタイヤ半径方向にのびる第2壁面12bとを有している。クラウンサイプ12の各壁面12a、12bは、本実施形態では、直線状にのびている。
クラウンサイプ12は、本実施形態では、横断面において、タイヤ半径方向の内側に向かって回転方向Rの後着側に傾斜している。これにより、図4(a)に示されるように、タイヤ1の制動時、クラウンサイプ12の第2壁面12bと第1壁面12aとが密着して支え合うため、クラウン陸部5の剛性が高く確保される。また、このようなクラウンサイプ12は、タイヤ1の制動時、クラウンサイプ12の第2壁面12bのエッジeによって、水膜を除去し得る。従って、ウェット性能や耐摩耗性能が向上する。
上述の作用を効果的に発揮させるため、クラウンサイプ12は、タイヤ法線Nに対する角度θ1が、5〜15°が望ましい。即ち、クラウンサイプ12の前記角度θ1が5°未満の場合、図4(b)に示されるように、タイヤ1の制動時、第1壁面12aと第2壁面12bとが離間して、第1壁面12a近傍のクラウン陸部5に大きな滑りが発生する。このため、ウェット性能や耐摩耗性能が向上されないおそれがある。クラウンサイプ12の前記角度θ1が15°を超える場合、クラウンサイプ12近傍のクラウン陸部5の剛性が過度に低下して、転がり抵抗性能や耐摩耗性能が同じく悪化するおそれがある。タイヤ法線Nは、タイヤ回転軸を通るタイヤ半径方向線である。
クラウンサイプ12の幅W3(図2に示す)は、0.3〜1.0mmであるのが望ましい。また、クラウンサイプ12のタイヤ半径方向の深さD1(図3(a)に示す)は、クラウン主溝3の溝深さの65%〜100%が望ましい。このようなクラウンサイプ12は、両壁面12a、12bが効果的に支え合うとともに、優れた引掻き力を発揮する。
クラウン陸部5には、前記略V字状のクラウンサイプ12のみが設けられている。即ち、本実施形態のクラウン陸部5には、他のサイプや溝が設けられていない。このようなクラウン陸部5は、陸部剛性が大きく維持されて、優れた転がり抵抗性能や耐摩耗性能を発揮する。
クラウン陸部5のタイヤ軸方向の最大幅Lcは、例えばトレッド幅TWの18〜22%に設定されるのが望ましい。これにより、大きな接地圧の作用するクラウン陸部5の剛性を大きく確保することができるので、転がり抵抗性能を高く維持することができる。
図5は、図1のミドル陸部6の拡大図である。図5に示されるように、ミドル陸部6は、ミドル陸部6の踏面の縁である内側陸部縁6x及び外側陸部縁6yを有している。内側陸部縁6xは、ミドル陸部6のタイヤ軸方向内端をタイヤ周方向にのびている。外側陸部縁6yは、ミドル陸部6のタイヤ軸方向外端をタイヤ周方向にのびている。
本実施形態の内側陸部縁6x及び外側陸部縁6yは、ジグザグ状で形成されている。これにより、ミドル陸部6は、内側陸部縁6xがタイヤ軸方向内側に凸となる内側出隅点6aと、内側陸部縁6xがタイヤ軸方向外側に凸となる内側入隅点6bとがタイヤ周方向に交互に設けられている。また、ミドル陸部6は、外側陸部縁6yがタイヤ軸方向外側に凸となる外側出隅点6cと、外側陸部縁6yがタイヤ軸方向内側に凸となる外側入隅点6dとがタイヤ周方向に交互に設けられている。
ミドル陸部6には、クラウン主溝3とショルダー主溝4とを連通するミドルサイプ13がタイヤ周方向に複数本設けられている。ミドルサイプ13は、本実施形態では、内側部16と中間部17と外側部18とで構成されている。
内側部16は、クラウン主溝3からショルダー主溝4側に向かって回転方向後着側へ連続して傾斜している。中間部17は、内側部16のタイヤ軸方向外端16eからショルダー主溝4側へ向かって内側部16よりも大きな角度で回転方向後着側へ連続して傾斜している。外側部18は、中間部17のタイヤ軸方向外端17eからショルダー主溝4側に向かって中間部17よりも小さな角度で回転方向後着側へ連続して傾斜してショルダー主溝4へ連通している。このようにミドルサイプ13は、略鉤状で形成されている。
ミドルサイプ13は、タイヤ周方向のエッジ成分を有するので、タイヤ1の転動を利用して、ミドル陸部6の踏面と路面との間の水膜をショルダー主溝4へ排出しうる。また、内側部16よりも大きな角度で傾斜する中間部17は、大きなタイヤ周方向のエッジ成分を有しているので、水膜を効果的にショルダー主溝4へ排出しうる。このため、クラウン陸部5よりも小さい接地圧の作用するミドル陸部6においても、水膜がスムーズに排出される。さらに、このような中間部17が、陸部剛性の大きいタイヤ軸方向の中央部分に設けられるので、ミドル陸部6の変形が抑制され、転がり抵抗性能が高く維持される。内側部16及び外側部18は、中間部17よりもタイヤ軸方向の角度が小さいので、内側部16とクラウン主溝3とが交差するミドル陸部6の内側部分6i、及び、ショルダー主溝4と外側部18とが交差するミドル陸部6の外側部分6sの剛性が高く維持される。このため、転がり抵抗性能がさらに向上する。
ミドルサイプ13は、本実施形態では、内側出隅点6aと外側出隅点6cを継ぐ第1ミドルサイプ13Aと、内側入隅点6bと外側入隅点6dを継ぐ第2ミドルサイプ13Bとを含んでいる。即ち、第1ミドルサイプ13Aは、ミドル陸部6の最大幅位置に設けられるので、大きなエッジ成分を有しているため、ウェット性能を向上する。また、第2ミドルサイプ13Bは、ミドル陸部6の最小幅位置に設けられているが、第2ミドルサイプ13Bが略鉤状であるため、この部分の過度の変形が抑制されるので、転がり抵抗性能の低下が大きく抑制される。
ミドルサイプ13の内側部16は、クラウン主溝3を介してクラウンサイプ12と実質的に連なっている。これにより、クラウンサイプ12とミドルサイプ13とがほぼ同時に接地する。このため、クラウンサイプ12及びミドルサイプ13で、タイヤ軸方向に大きくのびる1本の仮想サイプが形成される。このような仮想サイプは、大きな引掻き力を作用させるため、クラウン陸部5及びミドル陸部6の踏面の水膜をより効果的に排出することができる。とりわけ、クラウンサイプ12及びミドルサイプ13が、タイヤ赤道Cの両側で同じ向きに連続して傾斜しているので、上述の作用が効果的に発揮される。
前記「実質的に連なっている」とは、ミドルサイプ13の中心線13cを滑らかに延長させた仮想線13k上にクラウンサイプ12が設けられる場合を含む。また、「実質的に連なっている」とは、クラウンサイプ12のタイヤ軸方向外端12eと、ミドルサイプ13の仮想線13kとのタイヤ周方向距離L1が、クラウン主溝3の溝幅W1の80%以下の場合を含む。
上述の作用をより一層高めるために、ミドルサイプ13の前記仮想線13kは、クラウンサイプ12のタイヤ軸方向外端12e位置において、前記外端12eよりも回転方向R側に設けられるのが望ましい。本実施形態のミドルサイプ13は、クラウンサイプ12とタイヤ周方向に重複する重なり部13tを有しているので、ウェット性能と転がり抵抗性能とが、バランス良く向上する。
ミドルサイプ13の中間部17のタイヤ軸方向に対する角度α5は、35〜50°であるのが望ましい。中間部17の角度α5が35°未満の場合、タイヤ周方向のエッジ成分が小さくなるので、とりわけ水膜を排出しづらいミドル陸部6のタイヤ軸方向中央部分において、スムーズにショルダー主溝4側へ水膜を排出できないおそれがある。中間部17の角度α5が50°を超える場合、ミドル陸部6の中間部17近傍の剛性が低下するので、転がり抵抗性能が悪化するおそれがある。
内側部16のタイヤ軸方向に対する角度α4、及び、外側部18のタイヤ軸方向に対する角度α6は、5〜15°であるのが望ましい。外側部18の角度α6及び内側部16の角度α4が5°未満の場合、内側部16及び外側部18のタイヤ周方向のエッジ成分が小さくなり、スムーズにショルダー主溝4側へ水膜を排出できないおそれがある。外側部18の角度α6及び内側部16の角度α4が15°を超える場合、とりわけ、剛性の小さいミドル陸部6の前記内側部分6i及びミドル陸部6の前記外側部分6sの剛性が低下して、転がり抵抗性能が悪化するおそれがある。
図3(b)は、ミドルサイプ13の長手方向と直交する横断面図である。図3(b)に示されるように、ミドルサイプ13は、回転方向Rの先着側に配されタイヤ半径方向にのびる第1壁面13aと、回転方向Rの後着側に配されタイヤ半径方向にのびる第2壁面13bとを有している。ミドルサイプ13の各壁面13a、13bは、本実施形態では、直線状にのびている。
ミドルサイプ13は、本実施形態では、横断面において、タイヤ半径方向の内側に向かって回転方向Rの後着側に傾斜している。このようなミドルサイプ13は、クラウンサイプ12と同様に、タイヤ1の制動時、第2壁面13bと第1壁面13aとが密着して支え合うので、ミドル陸部6の剛性を高く維持するとともに、第2壁面13bのエッジによって水膜を効果的に除去するので、ウェット性能や耐摩耗性能を大きく向上する。
このように、本実施形態では、略V字状のクラウンサイプ12及び略鉤状のミドルサイプ13が、横断面において、タイヤ半径方向の内側に向かって回転方向Rの後着側に傾斜している。これにより、引掻き力を効果的に発揮してウェット性能が高められ、かつ、とりわけ大きな制動力が作用するクラウン陸部5及びミドル陸部6において、接地時のクラウン陸部5及びミドル陸部6の剛性が高く維持されて耐摩耗性能やウェット性能が高められる。
また、例えば、タイヤ金型によるタイヤ製造時、各サイプ12、13は、タイヤ金型に設けられた各サイプ12、13と同形状な小幅のナイフブレード(図示省略)で成形される。即ち、クラウンサイプ12は、平面視、略V字状のナイフブレードで成形され、ミドルサイプ13は、略鉤状のナイフブレードで形成される。そして、タイヤ成形用のゴム材料にナイフブレードを挿入してゴム加硫すると、ナイフブレードには大きな圧縮荷重が作用する。また、ゴム加硫後のタイヤ金型の引き抜き時には、ナイフブレードに大きな引張荷重が作用する。しかしながら、略V字状のナイフブレードや略鉤状のナイフブレードは、屈曲により大きな剛性を有しているため、圧縮荷重や引張荷重による曲げ変形が抑制される。
ミドルサイプ13は、クラウンサイプ12と同様に、タイヤ法線Nに対する角度θ2が、5〜15°が望ましい。ミドルサイプ13の前記角度θ2が、5°未満の場合、ウェット性能や耐摩耗性能を向上できないおそれがある。ミドルサイプ13の前記角度θ2が15°を超える場合、ミドルサイプ13近傍のミドル陸部6の剛性が過度に低下して、転がり抵抗性能や耐摩耗性能が悪化するおそれがある。
転がり抵抗性能を維持しつつ、ウェット性能をさらに向上させるため、ミドルサイプ13とクラウンサイプ12とは、同じピッチで設けられているのが望ましい。なお、各陸部5、6に設けられるクラウンサイプ12及びミドルサイプ13の本数は、35〜55本であるのが望ましい。
ミドル陸部6には、本実施形態では、略鉤状のミドルサイプ13のみが設けられている。即ち、ミドル陸部6は、略鉤状以外のサイプを含む溝状体が設けられていない。これにより、ミドル陸部6の剛性が高く維持され、かつ、ミドル陸部6の踏面の水膜が略鉤状のミドルサイプ13によって効果的に排出される。ミドル陸部6のタイヤ軸方向の最大幅Lmは、例えば、トレッド幅TWの18%〜22%に設定されるのが望ましい。
ミドルサイプ13の幅W4(図2に示す)は、0.3〜1.0mmであるのが望ましい。また、ミドルサイプ13のタイヤ半径方向の深さD2(図3(b)に示す)は、クラウン主溝3の溝深さの65%〜100%が望ましい。このようなミドルサイプ13は、両壁面13a、13bが効果的に支え合うとともに、優れた引掻き力を発揮する。
図1に示されるように、ショルダー陸部7には、ショルダーサイプ14とショルダー横溝15とがタイヤ周方向に交互に設けられている。ショルダー横溝15は、ショルダー主溝4とトレッド端Teとを連通している。これにより、ショルダー陸部7は、ショルダー主溝4とトレッド端Teとショルダー横溝15とで区分されるショルダーブロック7Aがタイヤ周方向に複数個設けられるブロック列として形成される。
ショルダーサイプ14は、ショルダー主溝4とトレッド端Teとを連通している。ショルダーサイプ14は、ショルダー主溝4からトレッド端Te側に向かって回転方向後着側へ直線状にのびている。このようなショルダーサイプ14は、タイヤ周方向のエッジ成分を有しているので、ショルダー陸部7の踏面と路面との間の水膜をトレッド端Teの外側に効果的に排出するため、ウェット性能を向上する。
図5に示されるように、ショルダーサイプ14は、ショルダー主溝4を介してミドルサイプ13の外側部18と実質的に連なっている。これにより、ショルダーサイプ14及びミドルサイプ13で、タイヤ軸方向に大きくのびる1本の仮想サイプが形成される。この仮想サイプは、大きな引掻き力を作用させるため、ショルダー陸部7及びミドル陸部6の踏面の水膜をより効果的に排出することができる。とりわけ、ショルダーサイプ14及びミドルサイプ13が同じ向きに連続して傾斜しているので、上述の作用が効果的に発揮される。
前記「実質的に連なっている」とは、ミドルサイプ13の中心線13cを滑らかに延長させた仮想線13k上にショルダーサイプ14が設けられる場合を含む。また、ショルダーサイプ14のタイヤ軸方向内端14iと、ミドルサイプ13の仮想線13kとのタイヤ周方向距離L2が、ショルダー主溝4の溝幅W2の70%以下の場合も、「実質的に連なっている」に含まれる。本実施形態では、クラウンサイプ12、ミドルサイプ13、及び、ショルダーサイプ14が、実質的に連なっているので、さらに、ウェット性能が向上する。
ショルダーサイプ14のタイヤ軸方向内端14iは、タイヤ軸方向位置において、ミドルサイプ13の前記仮想線13kよりも回転方向R側に設けられるのが望ましい。これにより、さらに効果的に、ウェット性能が向上する。
図1に示されるように、ショルダー横溝15は、ショルダー主溝4からトレッド端Te側に向かって回転方向Rの後着側へ直線状にのびている。このようなショルダー横溝15は、溝内の水をタイヤ1の転動を利用してトレッド端Teの外側へスムーズに排出する。
ショルダー横溝15は、ショルダー主溝4を介してミドルサイプ13の外側部18のタイヤ軸方向の外端18eとタイヤ周方向に重なっている。これにより、ミドルサイプ13によってショルダー主溝4に排出されたミドル陸部6の踏面の水膜が、ショルダー横溝15によっても排出される。このような観点より、ショルダー横溝15のショルダー主溝4での開口端15eと外側部18の外端18eとがタイヤ周方向に重なっているのが望ましい。
ショルダーサイプ14のタイヤ軸方向に対する角度α7は、5〜15°であるのが望ましい。ショルダー横溝15のタイヤ軸方向に対する角度α8は、5〜15°であるのが望ましい。ショルダーサイプ14の角度α7及びショルダー横溝15の角度α8が5°未満の場合、水膜や溝内の水がトレッド端Teの外側にスムーズに排出されないおそれがある。ショルダーサイプ14の角度α7及びショルダー横溝15の角度α8が15°を超える場合、ショルダー陸部7の変形が抑制されず、転がり抵抗性能が悪化するおそれがある。ショルダー陸部7の剛性を高く維持する観点より、ショルダーサイプ14の角度α7とショルダー横溝15の角度α8とは、同じであるのが望ましい。
ショルダーサイプ14の幅W5は、例えば、ショルダー主溝4の溝幅W2の10%〜30%が望ましい。ショルダー横溝15の幅W6は、例えば、ショルダー主溝4の溝幅W2の40%〜80%が望ましい。ショルダーサイプ14の深さ及びショルダー横溝15の溝深さ(図示省略)は、ショルダー主溝4の溝深さの15%〜35%が望ましい。ショルダーサイプ14の深さとショルダー横溝15の溝深さとが同じであるのが望ましい。
このようなショルダーサイプ14やショルダー横溝15の設けられるショルダー陸部7のタイヤ軸方向の最大幅Lsは、例えばトレッド幅TWの16〜19%に設定されるのが望ましい。即ち、ショルダー陸部7の最大幅Lsは、ミドル陸部6の最大幅Lm及びクラウン陸部5の最大幅Lcよりも小さいのが望ましい。これにより、相対的に大きな接地圧の作用するクラウン陸部5及びミドル陸部6の剛性が高く維持されるので、各サイプ12、13を設けた場合でも、転がり抵抗性能の低減が効果的に抑制される。
トレッド部2のパターン剛性と排水性とを高い次元で両立させるために、本実施形態のタイヤ1は、ランド比が、75〜85%に設定される。該ランド比は、トレッド部2の全ての溝及びサイプを埋めて得られるトレッド部2の全接地表面積Saと、トレッド部2の全陸部の全接地表面積Sbとの比Sb/Saで表される。ランド比Sb/Saが75%より小さくなると、トレッド部2の剛性が低下して、転がり抵抗が大きくなる他、操縦安定性が低下する。逆に、ランド比Sb/Saが85%より大きくなると、溝容積が小さくなりウェット性能が低下する。前記「接地表面積」は、前記正規状態のタイヤ1に、前記正規荷重を負荷しかつキャンバー角0度で平面に転動させたときの接地表面積として測定される。
以上、本発明の実施形態について、詳述したが、本発明は例示の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様に変形して実施しうるのは言うまでもない。
図1の基本パターンをなすサイズ315/80R22.5の重荷重用空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作されて、各試供タイヤの転がり抵抗性能及びウェット性能がテストされた。テスト方法は以下の通りである。実施例の「タイヤ周方向距離L1/W1」の「−」符号は、クラウンサイプの外端が、ミドルサイプの仮想線よりも回転方向R側にあることを示す。また、実施例の「クラウンサイプの角度θ1」及び「ミドルサイプの角度θ2」の「−」符号は、横断面において、クラウンサイプ又はミドルサイプがタイヤ半径方向の内側に向かって前記回転方向の先着側に傾斜していることを示す。
クラウン主溝、ショルダー主溝の溝深さ:17.2mm
クラウンサイプ、ミドルサイプの深さD1、D2:14.2mm
<転がり抵抗性能>
各試供タイヤの転がり抵抗が、転がり抵抗試験機にて測定された。測定条件が下記に示される。結果は、比較例1の転がり抵抗値の逆数を100とする指数であり、数値が大きい程、転がり抵抗性能が良いことを示す。
装着リム:7.50×22.5
内圧:800kPa
縦荷重:29.42kN
速度80km/h
<ウェット性能>
各試供タイヤを全輪に装着したテスト車両を、ウェットアスファルト路面にて走行させた。テスト車両の速度が65km/hのときにブレーキを作動させ、60km/hから20km/hに減速するまでの制動時間が測定された。結果は、比較例1の制動時間の逆数を100とする指数であり、数値が大きい程、制動時間が短く良好であることを示す。
装着リム:7.50×22.5
内圧:800kPa
テスト車両:2−D車両(積載量10t)
路面の水深:2.0mm
<耐摩耗性能>
上記テスト車両を用いて、乾燥路面のテストコースを20000km走行させた。そして、全輪の各主溝及び横溝の摩耗量(タイヤ半径方向高さ)が測定された。測定は、各主溝及び各サイプにおいて、それぞれタイヤ周上8箇所で行なわれ、全ての平均値が求められた。結果は、比較例1の摩耗量の平均の逆数を100とする指数であり、数値が大きい程良好である。
平均速度80km/h
テスト結果を表1に示す。
Figure 2017132316
Figure 2017132316
表1から明らかなように、実施例の空気入りタイヤは、比較例に比べて、ウェット性能及び転がり抵抗性能、耐摩耗性能が有意に向上していることが確認できる。
1 タイヤ
3 クラウン主溝
4 ショルダー主溝
5 クラウン陸部
6 ミドル陸部
12 クラウンサイプ
13 ミドルサイプ
16 内側部
16e 内側部の外端
17 中間部
17e 中間部の外端
18 外側部
R 回転方向

Claims (10)

  1. 回転方向が指定されたトレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部は、タイヤ赤道の両外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のクラウン主溝と、前記クラウン主溝のタイヤ軸方向外側をタイヤ周方向に連続してのびる一対のショルダー主溝とが設けられることにより、
    前記一対のクラウン主溝で区分されたクラウン陸部、及び、前記クラウン主溝と前記ショルダー主溝とで区分された一対のミドル陸部が形成され、
    前記クラウン陸部には、前記クラウン主溝間を連通するクラウンサイプが、タイヤ周方向に複数本設けられ、
    前記ミドル陸部には、前記クラウン主溝と前記ショルダー主溝とを連通するミドルサイプが、タイヤ周方向に複数本設けられ、
    前記クラウンサイプは、その中央側の頂部から両端側に向かって回転方向後着側へ傾斜する略V字状であり、
    前記ミドルサイプは、前記クラウン主溝から前記ショルダー主溝側に向かって回転方向後着側へ傾斜する内側部と、前記内側部のタイヤ軸方向外端から前記ショルダー主溝側へ向かって前記内側部よりも大きな角度で回転方向後着側へ傾斜する中間部と、前記中間部のタイヤ軸方向外端から前記ショルダー主溝側に向かって前記中間部よりも小さな角度で回転方向後着側へ傾斜する外側部とを含む略鉤状であり、
    前記ミドルサイプの前記内側部は、前記クラウン主溝を介して前記クラウンサイプと実質的に連なることを特徴とするタイヤ。
  2. 前記クラウンサイプ及び前記ミドルサイプは、それぞれ、その長手方向と直交する横断面において、タイヤ半径方向の内側に向かって前記回転方向の後着側に傾斜している請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記クラウンサイプは、その長手方向と直交する横断面において、タイヤ法線に対する角度が5〜15°であり、
    前記ミドルサイプは、その長手方向と直交する横断面において、タイヤ法線に対する角度が5〜15°である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記ミドルサイプは、前記クラウンサイプとタイヤ周方向に重複する請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記クラウン陸部には、前記略V字状のクラウンサイプのみが設けられる請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記ミドル陸部には、前記略鉤状のミドルサイプのみが設けられる請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 前記ミドルサイプの前記中間部のタイヤ軸方向に対する角度は、35〜50°である請求項1乃至6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. 前記ミドルサイプの前記外側部、前記内側部、及び、前記クラウンサイプのタイヤ軸方向に対する角度は、5〜15°である請求項1乃至7のいずれかに記載のタイヤ。
  9. 前記トレッド部には、さらに、前記ショルダー主溝とトレッド端とで区分されたショルダー陸部が形成され、
    前記ショルダー陸部には、前記ショルダー主溝とトレッド端とを連通するショルダーサイプが、タイヤ周方向に複数本設けられ、
    前記ショルダーサイプは、前記ショルダー主溝からトレッド端側に向かって回転方向後着側へ直線状にのびる請求項1乃至8のいずれかに記載のタイヤ。
  10. 前記ショルダーサイプは、前記ショルダー主溝を介して前記ミドルサイプの前記外側部と実質的に連なる請求項9記載のタイヤ。
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