JP2017128476A - 複合フィラー及び熱硬化性材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性を高めることができる複合フィラーを提供する。【解決手段】本発明に係る複合フィラーは、複数の窒化ホウ素粒子と、複数の前記窒化ホウ素粒子を結着している結着剤とを備え、細孔全体の総容積に占める1μm以下の細孔の総容積の割合が、15%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、窒化ホウ素粒子を含む複合フィラーに関する。また、本発明は、上記複合フィラーを用いた熱硬化性材料に関する。
近年、電子・電気機器の小型化及び高性能化が進行している。これに伴って、電子部品の実装密度が高くなってきており、電子部品から発生する熱を放散させる必要が高まっている。発熱はデバイスや機器の信頼性に直結する問題であり、如何に熱を早く放散させるかが緊急の課題となっている。
上記の課題を解決する一つの手法として、パワー半導体デバイスを実装する放熱基板に、アルミナ基板や窒化アルミニウム基板などの熱伝導性の高いセラミック基板が使用されている。しかしながら、これらの基板は多層化が困難であり、加工性も悪く、コストも非常に高いという課題がある。
一方で熱を放散させるために、熱伝導性フィラーを含む熱伝導性組成物が用いられている。下記の特許文献1〜3には、熱伝導性フィラーとして用いることができるフィラーが開示されている。
下記の特許文献1には、平均一次粒子径が0.1〜10μmの球状の熱伝導性粒子(A)100重量部と、反応性官能基を有する有機結着剤(B)0.1〜30重量部とを含む易変形性凝集体(D)が開示されている。易変形性凝集体(D)の平均粒子径は2〜100μmである。易変形性凝集体(D)の圧縮変形率10%での圧縮変形に要する平均圧縮力は5mN以下である。
下記の特許文献2には、窒化ホウ素凝集粒子が開示されている。上記窒化ホウ素凝集粒子では、比表面積が10m/g以上、全細孔容積が2.15cm/g以下である。窒化ホウ素凝集粒子の表面は、平均粒子径0.05μm以上、1μm以下の窒化ホウ素一次粒子から構成される。窒化ホウ素凝集粒子の体積基準での最大粒子径は、25μmより大きく200μm以下である。
下記の特許文献3には、複合粒子を含む熱伝導性フィラーが開示されている。上記複合粒子は、平板状の窒化ホウ素微粒子と、上記窒化ホウ素微粒子を互いに結合して一体化するバインダーとを有する。上記複合粒子は、上記窒化ホウ素微粒子及び上記バインダーにより構成されている中実のコア部を備える。上記コア部において上記窒化ホウ素微粒子が非配向状態で含まれている。上記バインダーが実質的に無機物により構成されている。なお、非配向状態とは、上記コア部の断面を観察したときに、上記窒化ホウ素微粒子のそれぞれについて、当該微粒子の最長辺と当該微粒子を除く残余の微粒子の過半の最長辺とが互いに異なる方向に沿って伸びている状態をいう。
特開2015−10200号公報 特開2015−6980号公報 特開2013−136658号公報
特許文献1〜3に記載のような従来の窒化ホウ素粒子の凝集体では、熱伝導性をある程度高めることができる。
しかし、特許文献1〜3に記載のような従来の窒化ホウ素粒子の凝集体では、全細孔容積に占めるミクロンオーダー以下の細孔容積の割合が高い。ミクロンオーダー以下の細孔には、高粘度の樹脂が入りにくい(浸みこみにくい)ため、従来の窒化ホウ素粒子の凝集体では、ボイドが生じやすい。そのため、特許文献1〜3に記載のような従来の窒化ホウ素粒子の凝集体では、熱伝導性を高めるには限界がある。熱伝導性により一層優れた窒化ホウ素粒子の凝集体は、窒化ホウ素粒子の凝集体の用途を大幅に拡大させる可能性がある。
本発明の目的は、熱伝導性を高めることができる複合フィラーを提供することである。また、本発明は、上記複合フィラーを用いた熱硬化性材料を提供することも目的とする。
本発明の広い局面では、複数の窒化ホウ素粒子と、複数の前記窒化ホウ素粒子を結着している結着剤とを備え、細孔全体の総細孔容積に占める1μm以下の細孔の総細孔容積の割合が、15%以下である、複合フィラーが提供される。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm以上、1μm未満の細孔の総細孔容積の割合が、14%以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm未満の細孔の総細孔容積の割合が、1%以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、前記窒化ホウ素粒子が、0.1μm以上、10μm以下の平均一次粒子径を有し、かつ鱗片状の形状を有する。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、平均アスペクト比が2以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、平均粒子径が1μm以上、100μm以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、10%圧縮したときの平均圧縮弾性率が、5000N/mm以下であり、30%圧縮したときの平均圧縮弾性率が、3000N/mm以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、細孔全体での総細孔容積が、10cc/g以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、前記結着剤の含有量が0.5体積%以上、50体積%以下である。
本発明に係る複合フィラーのある特定の局面では、平均球形度が0.8以上である。
本発明の広い局面によれば、熱硬化性化合物と、熱硬化剤と、上述した複合フィラーとを含む、熱硬化性材料が提供される。
本発明に係る熱硬化性材料のある特定の局面では、前記熱硬化性材料は、前記複合フィラーではない絶縁性フィラーを含む。
本発明に係る熱硬化性材料のある特定の局面では、前記複合フィラーの含有量が10体積%以上、80体積%以下である。
本発明に係る熱硬化性材料のある特定の局面では、前記熱硬化性材料は、熱硬化性シートである。
本発明に係る複合フィラーは、複数の窒化ホウ素粒子と、複数の上記窒化ホウ素粒子を結着している結着剤とを備え、細孔全体の総細孔容積に占める1μm以下の細孔の総細孔容積の割合が、15%以下であるので、熱伝導性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱硬化性材料の硬化物を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
(複合フィラー)
本発明に係る複合フィラーは、複数の窒化ホウ素粒子と、結着剤とを備える。本発明に係る複合フィラーでは、細孔全体の総細孔容積に占める1μm以下の細孔の総細孔容積(総小細孔容積A)の割合が、15%以下である。本発明に係る複合フィラーは、窒化ホウ素粒子の凝集体である。本発明に係る複合フィラーでは、上記結着剤は、複数の窒化ホウ素粒子を結着している。
本発明では、上記の構成が備えられているので、熱伝導性をかなり高めることができる。特に、1μm以下の小さな細孔の占有率を小さくすることで、ボイドの発生が抑えられ、熱伝導性が効果的に高くなる。本発明に係る複合フィラーでは、従来のフィラーと比べて、ミクロンオーダー以下の細孔容積が低減されていることで、ボイドの発生を効果的に抑えることができる。
さらに、本発明に係る複合フィラーは、圧縮などの力が付与されたときに、凝集粒が崩壊されない範囲で、変形させることができる。このため、成膜性を高めたり、塗布対象物の損傷を防いだりすることができる。
本発明における上記の効果を得るためには、本発明者らは、複合フィラーにおける細孔径とボイドの関係を調べたところ、細孔全体の総細孔容積を制御するだけでは不十分であり、細孔径が1μm以下である細孔が多くなると、樹脂とコンポジット化する際などにボイドが発生しやすいことを見出した。つまり、本発明者らは、1μm以下の細孔の総細孔容積を低減することがボイドの低減につながり、熱伝導性を高める有効な手段であることを見出した。その理由としては、1μm以下の細孔には、粘度の高い樹脂が入りにくいため、ボイドになりやすいと考えられる。そのため、1μm以下の細孔の容積の低減が重要である。
上記1μm以下の細孔の総細孔容積を少なくする手法としては例えば、噴霧乾燥する際に、超音波ノズルを使用する方法等が挙げられる。
細孔全体の総細孔容積には、1μm以下の細孔の総細孔容積と、1μmを超える細孔の総細孔容積とが含まれる。細孔の大きさは、細孔の長径で判断される。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、細孔全体の総細孔容積に占める1μm以下の細孔の総細孔容積の割合は、好ましくは12%以下、より好ましくは10%以下、更に好ましくは7%以下、特に好ましくは5%以下である。細孔全体の総細孔容積に占める1μm以下の細孔の総細孔容積の割合は、0%であってもよく、0%を超えていてもよく、0.1%以上であってもよい。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm以上、1μm未満の細孔の総細孔容積(総小細孔容積A1)の割合は、好ましくは14%以下、より好ましくは10%以下、更に好ましくは7%以下、特に好ましくは5%以下である。細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm以上、1μm未満の細孔の総細孔容積の割合は、0%であってもよく、0%を超えていてもよく、0.1%以上であってもよく、0.5%以上であってもよく、1%以上であってもよい。
細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm以上、1μm未満の細孔の総細孔容積(総小細孔容積A1)の割合は細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm未満の細孔の総細孔容積(総小細孔容積A2)の割合よりも、大きいことが好ましく、10%以上大きいことが好ましく、14%以上大きいことが更に好ましい。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm未満の細孔の総細孔容積(総小細孔容積A2)の割合は、好ましくは1%以下、より好ましくは0.8%以下、更に好ましくは0.5%以下、特に好ましくは0.4%以下である。細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm未満の細孔の総細孔容積の割合は、0%であってもよく、0%を超えていてもよく、0.1%以上であってもよい。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、上記複合フィラーの細孔全体での総細孔容積は、好ましくは10cc/g以下、より好ましくは5cc/g以下である。
細孔容積には、複合フィラーに含まれる細孔全体の容積が考慮される。
総細孔容積は、例えば、QUANTACHROME社製「ポアーマスター60」を用いて、水銀ポロシメーター法により、測定することができる。
上記結着剤としては特に限定されないが、具体的には、メソゲン基を有するエポキシ化合物、及び、シリコンカーバイド(SiC)結着剤等が挙げられる。
メソゲン基とは、分子間相互作用の働きにより、液晶性や結晶性を発現しやすくする官能基のことを指す。通常、メソゲン基は、ベンゼン環を1つ以上含む基であり、剛直な基である。メソゲン基の具体的な代表例としては、ビフェニル基、フェニルベンゾエート基、アゾベンゼン基、スチルベン基及びこれらの誘導体基等が挙げられる。
例えば、メソゲン基を有するエポキシ化合物(プレポリマー等)としては、4−(オキシラニルメトキシ)ベンゾイックアシッド−4,4’−[1,8−オクタンジイルビス(オキシ)]ビスフェノールエステル、4−(オキシラニルメトキシ)ベンゾイックアシッド−4,4’−[1,6−ヘキサンジイルビス(オキシ)]ビスフェノールエステル、4−(オキシラニルメトキシ)ベンゾイックアシッド−4,4’−[1,4−ブタンジイルビス(オキシ)]ビスフェノールエステル、4−(4−オキシラニルブトキシ)ベンゾイックアシッド−1,4’−フェニレンエステル、4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールジグリシジルエーテル、2,6−ビス[4−[4−[2−(オキシラニルメトキシ)エトキシ]フェニル]フェノキシ]ピリジン、及び1−{(3−メチル−4−オキシラニルメトキシ)フェニル}−4−(4−オキシラニルメトキシフェニル)−1−シクロヘキセン等が挙げられる。
メソゲン基を有するエポキシ化合物に関して、メソゲン基の平面構造が非対称構造であることが好ましい。平面構造が非対称構造であるとは、メソゲン骨格の構造式を平面に描いた場合に、その構造式が非対称となることをいう。
非対称構造のメソゲン基を有するエポキシ化合物として、具体的には、1−[(3−メチル−4−オキシラニルメトキシ)フェニル]−4−(4−オキシラニルメトキシフェニル)−1−シクロヘキセン等が挙げられる。
上記メソゲン基を有するエポキシ化合物を結着剤として用いる場合に、適当な温度での加熱処理により、上記メソゲン基を有するエポキシ化合物を硬化させることが好ましい。
上記メソゲン基を有するエポキシ化合物を硬化させるための加熱温度は、好ましくは50℃以上、好ましくは200℃以下である。上記メソゲン基を有するエポキシ化合物を硬化させるための加熱時間は、好ましくは5分以上、好ましくは20時間以下である。
上記メソゲン基を有するエポキシ化合物の硬化を効率よく行うために、硬化剤を添加してもよく、硬化促進剤を添加してもよい。
上記メソゲン基を有するエポキシ化合物を結着剤として用いた複合フィラーの熱伝導性をより一層高めるためには、窒化ホウ素粒子の表面官能基調整剤と併用することが好ましい。
上記表面官能基調整剤は、窒化ホウ素粒子の表面官能基を調整する。上記表面官能基調整剤とは、窒化ホウ素粒子の表面に親水性官能基を増やす調整剤である。上記表面官能基調整剤を用いることで、窒化ホウ素粒子の表面の親水性官能基(水酸基、カルボン酸基、アミン基)の量(濃度)を増やすことができる。窒化ホウ素は、酸化物に比べ、表面に水酸基(−OH)などの親水基が少ないことが知られている。そのため、表面官能基調整剤を用いずに、メソゲン基を有するエポキシ化合物を用いると、窒化ホウ素粒子の表面に結晶化や秩序性構造を形成しにくく、熱伝導性を大きく高めることが困難である傾向がある。
窒化ホウ素粒子の表面に、上記表面官能基調整剤を存在させることにより、窒化ホウ素粒子の表面にて、メソゲン基を有するエポキシ化合物が結晶化しやすい。その結果、高い熱伝導性を有する複合フィラーが得られる。また、複合フィラーにエポキシ化合物が含有されていることで、コンポジット化するときにマトリックス樹脂との親和性も高く、より良質な熱硬化性材料が得られる。
上記表面官能基調整剤は、無機物でもよく、有機物でもよい。
少量の存在で効果が発揮できることと熱安定性を高める観点から、上記表面官能基調整剤が無機物である場合は、金属酸化物が好ましい。金属酸化物の表面には、水酸基が存在することが知られている。上記金属酸化物としては、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化タンタル及び酸化ニオブ等が挙げられる。上記金属酸化物としては、酸化アルミニウム又は酸化マグネシウムが好ましく、酸化アルミニウムがより好ましい。
上記表面官能基調整剤が有機物である場合は、親水性が高く、表面に水酸基が多く存在するので、セルロース化合物が好ましい。セルロース化合物である表面官能基調整剤としては、例えばエチルセルロース等が挙げられる。
上記表面官能基調整剤は、窒化ホウ素粒子及び結着剤と同時に添加してもよく、あらかじめ窒化ホウ素粒子の表面に担持、吸着又は被覆させてもよい。効果をより発揮するためには、あらかじめ窒化ホウ素粒子の表面に担持、吸着又は被覆させることがより好ましい。
窒化ホウ素粒子の表面への表面官能基調整剤の担持又は吸着方法については、乾式法であってもよく、湿式法であってもよい。乾式法としては、化学蒸着法(CVD)、スパッタ法、プラズマ蒸着法及び原子層堆積法(ALD)等が挙げられる。表面官能基調整剤の量を精密に制御できる観点から、原子層堆積法が特に好ましい。
上記湿式法としては、ゾル−ゲル法、沈殿法、錯体イオン加水分解法、ナノ粒子吸着法及び静電吸着法等が挙げられる。表面官能基調整剤の量を精密に制御できる観点から、ナノ粒子吸着法又は静電吸着法がより好ましい。
上記表面官能基調整剤の含有量は、上記窒化ホウ素粒子100重量部に対して好ましくは0.001重量部以上であり、好ましくは5重量部以下、より好ましくは3重量部以下、更に好ましくは1重量部以下である。上記表面官能基調整剤の含有量が上記下限以上であると、表面官能基調整剤による効果がより一層顕著になる。上記表面官能基調整剤の含有量が上記上限以下であると、メソゲン基を有するエポキシ化合物の結晶化をより一層促進させることができる。
上記シリコンカーバイドを結着剤として用いた複合フィラーは、窒化ホウ素粒子とシリコンカーバイド結着剤の前駆体とを溶媒に分散させて分散液を得て、分散液を用いて噴霧乾燥や流動層造粒等の方法により造粒を行った後に、高温で焼成することにより製造することができる。
シリコンカーバイド結着剤の前駆体としては、特に限定されないが、適当な温度で焼成後にシリコンカーバイドに変換される前駆体が好ましく、具体的には、シリコンカーバイドのナノ粒子及びそのゾル、ケイ素原子と炭素原子とを有する化合物、及び酸化ケイ素とカーボンとの混合物等が挙げられる。
シリコンカーバイドのナノ粒子を用いる場合は、粒径は好ましくは1000nm以下、より好ましくは800nm、更に好ましくは500nm以下であることが好ましい。このようなシリコンカーバイドのナノ粒子は、酸化防止や溶媒に分散させるための表面修飾がされていてもよい。
上記ケイ素原子と炭素原子とを有する化合物は、Si−C結合を有する有機ケイ素化合物であることが好ましい。このような有機ケイ素化合物は、特に限定されないが、下記式(1)で表される化合物、及び式(2)で表される化合物等が挙げられる。
R1−Si−(OR2)4−x …(1)
上記式(1)中、R1は炭素数20以下の有機基を表し、R2はメチル基又はエチル基を表し、xは0〜3の整数を表す。
Figure 2017128476
上記式(2)中、Rは炭素数10以下の有機基を表し、nは整数を表す。yは好ましくは0.01以上、好ましくは0.5以下である。nは好ましくは3以上、好ましくは100以下である。Rは、飽和の有機基を表してもよく、不飽和の有機基を表してもよく、飽和のアルキル基又は不飽和のアルキル基を表すことが好ましい。上記式(2)で表される化合物は、上記式(2)中のRとして、飽和の有機基と不飽和の有機基との双方を有していてもよい。上記式(2)で表される化合物は、アリル基を有することが好ましく、上記式(2)中のRとしてアリル基を有することがより好ましい。
上記焼成の条件としては、好ましくは500℃以上、より好ましくは800℃以上、好ましくは2400℃以下、より好ましくは2200℃以下である。
本発明の効果により一層優れることから、上記窒化ホウ素粒子は、鱗片状の形状を有することが好ましい。上記窒化ホウ素粒子では、平均長径の平均厚さに対する比が好ましくは2以上、より好ましくは3以上、好ましくは200以下、より好ましくは100以下である。
熱伝導性を効果的に高め、圧縮弾性率を適度な範囲に制御する観点からは、複数の窒化ホウ素粒子の平均一次粒子径は好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.5μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
上記窒化ホウ素粒子の平均一次粒子径は、一次粒子の体積基準での粒子径の平均を意味する。上記窒化ホウ素粒子の平均一次粒子径は、堀場製作所社製「レーザー回析式粒度分布測定装置」を用いて、測定することができる。
上記窒化ホウ素粒子の平均一次粒子径は、一次粒子の体積基準での粒子径の平均を意味する。上記窒化ホウ素粒子の平均一次粒子径は、堀場製作所社製「レーザー回析式粒度分布測定装置」を用いて、測定することができる。
熱伝導性を効果的に高め、圧縮後に高い熱伝導性を効果的に維持する観点からは、上記複合フィラーを10%圧縮したときの平均圧縮弾性率(平均10%K値)は好ましくは5000N/mm以下、より好ましくは4000N/mm以下、更に好ましくは3500N/mm以下である。複合フィラーの過度の凝集状態の崩壊を抑え、複合フィラーの取扱性をより一層高める観点からは、上記複合フィラーの平均10%K値は好ましくは100N/mm以上、より好ましくは200N/mm以上、更に好ましくは300N/mm以上である。
熱伝導性を効果的に高め、圧縮後に高い熱伝導性を効果的に維持する観点からは、上記複合フィラーを30%圧縮したときの平均圧縮弾性率(平均30%K値)は好ましくは3000N/mm以下、より好ましくは2500N/mm以下である。複合フィラーの過度の凝集状態の崩壊を抑え、複合フィラーの取扱性をより一層高める観点からは、上記複合フィラーの平均30%K値は好ましくは50N/mm以上、より好ましくは100N/mm以上である。
上記複合フィラーの10%K値及び30%K値は、以下のようにして測定できる。
微小圧縮試験機を用いて、円柱(直径50μm、ダイヤモンド製)の平滑圧子端面で、25℃、最大試験荷重90mNを30秒かけて負荷する条件下で複合フィラーを圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記圧縮弾性率を下記式により求めることができる。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:複合フィラーが10%又は30%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:複合フィラーが10%又は30%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:複合フィラーの半径(mm)
平均10%K値及び平均30%K値は、複数の複合フィラーの10%K値及び30%K値を平均することにより求められる。任意に選択された50個の複数の複合フィラーの10%K値及び30%K値を平均することが好ましい。
複合フィラーを高密度に充填し、熱伝導性を効果的に高める観点からは、上記複合フィラーの平均アスペクト比は好ましくは5以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下、更に一層好ましくは1.8以下、特に好ましくは1.6以下、最も好ましくは1.5以下である。
アスペクト比は、長径/短径である。平均アスペクト比は、複数の複合フィラーのアスペクト比を平均することにより求められる。任意に選択された50個の複数の複合フィラーのアスペクト比を平均することが好ましい。
樹脂中での分散性、経時安定性及び熱伝導性をより一層高める観点から、上記複合フィラーの平均粒子径は好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、好ましくは100μm以下、より好ましくは80μm以下である。
上記複合フィラーの平均粒子径は、粒度分布測定により、体積基準での粒子径を測定することにより求められる。上記複合フィラーの平均粒子径は、堀場製作所社製「レーザー回析式粒度分布測定装置」を用いて、測定することができる。任意に選択された50個の複数の複合フィラーの粒子径を平均することが好ましい。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、複合フィラー100体積%中、上記結着剤の含有量は好ましくは0.1体積%以上、より好ましくは0.5体積%以上、更に好ましくは1体積%以上、好ましくは50体積%以下である。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、複合フィラー100体積%中、窒化ホウ素粒子の含有量は好ましくは10体積%以上、より好ましくは30体積%以上、更に好ましくは50体積%以上、好ましくは99.9体積%以下、より好ましくは99.5体積%以下、更に好ましくは99体積%以下である。
熱伝導性を効果的に高める観点からは、上記複合フィラーの平均球形度は、好ましくは0.8以上、より好ましくは0.85以上、更に好ましくは0.9以上である。
平均球形度は、複数の複合フィラーにおける球形度を平均することにより求められる。任意に選択された50個の複数の複合フィラーの球形度を平均することが好ましい。
上記複合フィラーの製造方法としては、噴霧乾燥方法、及び、流動層造粒方法等が挙げられる。噴霧乾燥(スプレードライとも呼ばれる)が好ましい。噴霧乾燥法は、スプレー方式によって、二流体ノズル方式、ディスク方式(ロータリ方式とも呼ばれる)、及び超音波ノズル方式などに分類でき、これらのどの方式でも適用できる。1μm以下の細孔の容積をより低く制御できる観点から、超音波ノズル方式が好ましい。
シリコンカーバイドを結着剤として用いた複合フィラーに関して、本発明の効果により一層優れることから、粉末X線回折測定において、2θ=35.9°のところにβ−SiCに由来するピークが観察されることが好ましい。
(熱硬化性材料)
本発明に係る熱硬化性材料は、(A)熱硬化性化合物と、(B)熱硬化剤と、(C)複合フィラーとを含む。
(A)〜(C)成分を含む組成の採用によって、硬化物の放熱性をかなり高めることができる。
機械的強度及び耐電圧性を高める観点からは、本発明に係る熱硬化性材料は、(A)熱硬化性化合物と、(B)熱硬化剤と、(C)複合フィラーと、(D)複合フィラーではない絶縁性フィラー(単に、(D)絶縁性フィラーと記載することがある)とを含むことが好ましい。
(A)〜(D)成分を含む組成の採用によって、硬化物の放熱性をかなり高めることができ、かつ、硬化物の機械的強度及び耐電圧性も高めることができる。例えば、(A)熱硬化性化合物と、(B)熱硬化剤と、(C)複合フィラーと、(D)絶縁性フィラーとを併用することで、これらを併用していない場合と比べて、放熱性、機械的強度及び耐電圧性が効果的に高くなる。本発明では、従来満足することが困難であった高い放熱性と高い機械的強度と高い耐電圧性との効果を高レベルで達成ことができる。
以下、本発明に係る熱硬化性材料に含まれる成分を説明する。
((A)熱硬化性化合物)
(A)熱硬化性化合物としては、スチレン化合物、フェノキシ化合物、オキセタン化合物、エポキシ化合物、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル化合物、フェノール化合物、アミノ化合物、不飽和ポリエステル化合物、ポリウレタン化合物、シリコーン化合物及びポリイミド化合物等が挙げられる。(A)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(A)熱硬化性化合物として、(A1)10000未満の分子量を有する熱硬化性化合物(単に、(A1)熱硬化性化合物と記載することがある)を用いてもよく、(A2)10000以上の分子量を有する熱硬化性化合物(単に、(A2)熱硬化性化合物と記載することがある)を用いてもよく、(A1)熱硬化性化合物と、(A2)熱硬化性化合物との双方を用いてもよい。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分100重量%中、(A)熱硬化性化合物の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、更に好ましくは70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下、最も好ましくは50重量%以下である。(A)熱硬化性化合物の含有量が上記下限以上であると、硬化物の接着性及び耐熱性がより一層高くなる。(A)熱硬化性化合物の含有量が上記上限以下であると、熱硬化性材料の作製時の塗工性が高くなる。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分は、熱硬化性材料が溶剤を含まない場合には、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分であり、熱硬化性材料が溶剤を含む場合には、溶剤、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分である。
(A1)10000未満の分子量を有する熱硬化性化合物:
(A1)熱硬化性化合物としては、環状エーテル基を有する熱硬化性化合物が挙げられる。上記環状エーテル基としては、エポキシ基及びオキセタニル基等が挙げられる。上記環状エーテル基を有する熱硬化性化合物は、エポキシ基又はオキセタニル基を有する熱硬化性化合物であることが好ましい。(A1)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(A1)熱硬化性化合物は、(A1a)エポキシ基を有する熱硬化性化合物(単に、(A1a)熱硬化性化合物と記載することがある)を含んでいてもよく、(A1b)オキセタニル基を有する熱硬化性化合物(単に、(A1b)熱硬化性化合物と記載することがある)を含んでいてもよい。
硬化物の耐熱性及び耐湿性をより一層高める観点からは、(A1)熱硬化性化合物は芳香族骨格を有することが好ましい。
上記芳香族骨格としては特に限定されず、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、ビフェニル骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格、キサンテン骨格、アダマンタン骨格及びビスフェノールA型骨格等が挙げられる。硬化物の耐冷熱サイクル特性及び耐熱性をより一層高める観点からは、ビフェニル骨格又はフルオレン骨格が好ましい。
(A1a)熱硬化性化合物としては、ビスフェノール骨格を有するエポキシモノマー、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシモノマー、ナフタレン骨格を有するエポキシモノマー、アダマンタン骨格を有するエポキシモノマー、フルオレン骨格を有するエポキシモノマー、ビフェニル骨格を有するエポキシモノマー、バイ(グリシジルオキシフェニル)メタン骨格を有するエポキシモノマー、キサンテン骨格を有するエポキシモノマー、アントラセン骨格を有するエポキシモノマー、及びピレン骨格を有するエポキシモノマー等が挙げられる。これらの水素添加物又は変性物を用いてもよい。(A1a)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビスフェノール骨格を有するエポキシモノマーとしては、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型又はビスフェノールS型のビスフェノール骨格を有するエポキシモノマー等が挙げられる。
上記ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシモノマーとしては、ジシクロペンタジエンジオキシド、及びジシクロペンタジエン骨格を有するフェノールノボラックエポキシモノマー等が挙げられる。
上記ナフタレン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1−グリシジルナフタレン、2−グリシジルナフタレン、1,2−ジグリシジルナフタレン、1,5−ジグリシジルナフタレン、1,6−ジグリシジルナフタレン、1,7−ジグリシジルナフタレン、2,7−ジグリシジルナフタレン、トリグリシジルナフタレン、及び1,2,5,6−テトラグリシジルナフタレン等が挙げられる。
上記アダマンタン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1,3−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)アダマンタン、及び2,2−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)アダマンタン等が挙げられる。
上記フルオレン骨格を有するエポキシモノマーとしては、9,9−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−クロロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−ブロモフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−フルオロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3−メトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオレン、及び9,9−ビス(4−グリシジルオキシ−3,5−ジブロモフェニル)フルオレン等が挙げられる。
上記ビフェニル骨格を有するエポキシモノマーとしては、4,4’−ジグリシジルビフェニル、及び4,4’−ジグリシジル−3,3’,5,5’−テトラメチルビフェニル等が挙げられる。
上記バイ(グリシジルオキシフェニル)メタン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1,1’−バイ(2,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,8’−バイ(2,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,1’−バイ(3,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,8’−バイ(3,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,1’−バイ(3,5−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,8’−バイ(3,5−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,2’−バイ(2,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、1,2’−バイ(3,7−グリシジルオキシナフチル)メタン、及び1,2’−バイ(3,5−グリシジルオキシナフチル)メタン等が挙げられる。
上記キサンテン骨格を有するエポキシモノマーとしては、1,3,4,5,6,8−ヘキサメチル−2,7−ビス−オキシラニルメトキシ−9−フェニル−9H−キサンテン等が挙げられる。
(A1b)熱硬化性化合物の具体例としては、例えば、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、1,4−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、及びオキセタン変性フェノールノボラック等が挙げられる。(A1b)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化物の耐熱性をより一層良好にする観点からは、(A1)熱硬化性化合物は、環状エーテル基を2個以上有する熱硬化性化合物を含むことが好ましい。
硬化物の耐熱性をより一層良好にする観点からは、(A1)熱硬化性化合物100重量%中、環状エーテル基を2個以上有する熱硬化性化合物の含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上、100重量%以下である。(A1)熱硬化性化合物100重量%中、環状エーテル基を2個以上有する熱硬化性化合物の含有量は10重量%以上、100重量%以下であってもよい。また、(A1)熱硬化性化合物の全体が、環状エーテル基を2個以上有する熱硬化性化合物であってもよい。
(A1)熱硬化性化合物の分子量は、10000未満である。(A1)熱硬化性化合物の分子量は、好ましくは200以上、より好ましくは1200以下、更に好ましくは600以下、特に好ましくは550以下である。(A1)熱硬化性化合物の分子量が上記下限以上であると、硬化物の表面の粘着性が低くなり、硬化性組成物の取扱性がより一層高くなる。(A1)熱硬化性化合物の分子量が上記上限以下であると、硬化物の接着性がより一層高くなる。さらに、硬化物が固くかつ脆くなり難く、硬化物の接着性がより一層高くなる。
なお、本明細書において、(A1)熱硬化性化合物における分子量とは、(A1)熱硬化性化合物が重合体ではない場合、及び(A1)熱硬化性化合物の構造式が特定できる場合は、当該構造式から算出できる分子量を意味し、(A1)熱硬化性化合物が重合体である場合は、重量平均分子量を意味する。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分100重量%中、(A1)熱硬化性化合物の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下、更に好ましくは70重量%以下、特に好ましくは60重量%以下、最も好ましくは50重量%以下である。(A1)熱硬化性化合物の含有量が上記下限以上であると、硬化物の接着性及び耐熱性がより一層高くなる。(A1)熱硬化性化合物の含有量が上記上限以下であると、熱硬化性材料の作製時の塗工性が高くなる。
(A2)10000以上の分子量を有する熱硬化性化合物:
(A2)熱硬化性化合物は、分子量が10000以上である熱硬化性化合物である。(A2)熱硬化性化合物の分子量は10000以上であるので、(A2)熱硬化性化合物は一般にポリマーであり、上記分子量は、一般に重量平均分子量を意味する。
硬化物の耐熱性及び耐湿性をより一層高める観点からは、(A2)熱硬化性化合物は、芳香族骨格を有することが好ましい。(A2)熱硬化性化合物がポリマーであり、(A2)熱硬化性化合物が芳香族骨格を有する場合には、(A2)熱硬化性化合物は、芳香族骨格をポリマー全体のいずれかの部分に有していればよく、主鎖骨格内に有していてもよく、側鎖中に有していてもよい。硬化物の耐熱性をより一層高くし、かつ硬化物の耐湿性をより一層高くする観点からは、(A2)熱硬化性化合物は、芳香族骨格を主鎖骨格内に有することが好ましい。(A2)熱硬化性化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記芳香族骨格としては特に限定されず、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、ビフェニル骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格、キサンテン骨格、アダマンタン骨格及びビスフェノールA型骨格等が挙げられる。ビフェニル骨格又はフルオレン骨格が好ましい。この場合には、硬化物の耐冷熱サイクル特性及び耐熱性がより一層高くなる。
(A2)熱硬化性化合物としては特に限定されず、スチレン樹脂、フェノキシ樹脂、オキセタン樹脂、エポキシ樹脂、エピスルフィド化合物、(メタ)アクリル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂及びポリイミド樹脂等が挙げられる。
硬化物の酸化劣化を抑え、硬化物の耐冷熱サイクル特性及び耐熱性をより一層高め、更に硬化物の吸水率をより一層低くする観点からは、(A2)熱硬化性化合物は、スチレン樹脂、フェノキシ樹脂又はエポキシ樹脂であることが好ましく、フェノキシ樹脂又はエポキシ樹脂であることがより好ましく、フェノキシ樹脂であることが更に好ましい。特に、フェノキシ樹脂又はエポキシ樹脂の使用により、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。また、フェノキシ樹脂の使用により、硬化物の弾性率がより一層低くなり、かつ硬化物の耐冷熱サイクル特性がより一層高くなる。なお、(A2)熱硬化性化合物は、エポキシ基などの環状エーテル基を有していなくてもよい。
上記スチレン樹脂として、具体的には、スチレン系モノマーの単独重合体、及びスチレン系モノマーとアクリル系モノマーとの共重合体等が使用可能である。スチレン−メタクリル酸グリシジルの構造を有するスチレン重合体が好ましい。
上記スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン及び3,4−ジクロロスチレン等が挙げられる。
上記フェノキシ樹脂は、具体的には、例えばエピハロヒドリンと2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂、又は2価のエポキシ化合物と2価のフェノール化合物とを反応させて得られる樹脂である。
上記フェノキシ樹脂は、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビスフェノールA/F混合型骨格、ナフタレン骨格、フルオレン骨格、ビフェニル骨格、アントラセン骨格、ピレン骨格、キサンテン骨格、アダマンタン骨格又はジシクロペンタジエン骨格を有することが好ましい。上記フェノキシ樹脂は、ビスフェノールA型骨格、ビスフェノールF型骨格、ビスフェノールA/F混合型骨格、ナフタレン骨格、フルオレン骨格又はビフェニル骨格を有することがより好ましく、フルオレン骨格及びビフェニル骨格の内の少なくとも1種の骨格を有することが更に好ましい。これらの好ましい骨格を有するフェノキシ樹脂の使用により、硬化物の耐熱性が更に一層高くなる。
上記エポキシ樹脂は、上記フェノキシ樹脂以外のエポキシ樹脂である。上記エポキシ樹脂としては、スチレン骨格含有エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、アダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、トリシクロデカン骨格を有するエポキシ樹脂、及びトリアジン核を骨格に有するエポキシ樹脂等が挙げられる。
(A2)熱硬化性化合物の分子量は10000以上である。(A2)熱硬化性化合物の分子量は、好ましくは30000以上、より好ましくは40000以上、好ましくは1000000以下、より好ましくは250000以下である。(A2)熱硬化性化合物の分子量が上記下限以上であると、硬化物が熱劣化し難い。(A2)熱硬化性化合物の分子量が上記上限以下であると、(A2)熱硬化性化合物と他の成分との相溶性が高くなる。この結果、硬化物の耐熱性がより一層高くなる。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分100重量%中、(A2)熱硬化性化合物の含有量は好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、好ましくは60重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。(A2)熱硬化性化合物の含有量が上記下限以上であると、熱硬化性材料の取扱性が良好になる。(A2)熱硬化性化合物の含有量が上記上限以下であると、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーの分散が容易になる。
((B)熱硬化剤)
(B)熱硬化剤は特に限定されない。(B)熱硬化剤として、(A)熱硬化性化合物を硬化させることができる適宜の熱硬化剤を用いることができる。また、本明細書において、(B)熱硬化剤には、硬化触媒が含まれる。(B)熱硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
硬化物の耐熱性をより一層高める観点からは、(B)熱硬化剤は、芳香族骨格又は脂環式骨格を有することが好ましい。(B)熱硬化剤は、アミン硬化剤(アミン化合物)、イミダゾール硬化剤、フェノール硬化剤(フェノール化合物)又は酸無水物硬化剤(酸無水物)を含むことが好ましく、アミン硬化剤を含むことがより好ましい。上記酸無水物硬化剤は、芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物を含むか、又は、脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物を含むことが好ましい。
上記アミン硬化剤としては、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、ジアミノジフェニルメタン及びジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。硬化物と熱伝導体及び導電層との接着性をより一層高める観点からは、上記アミン硬化剤は、ジシアンジアミド又はイミダゾール化合物であることがより一層好ましい。硬化性組成物の貯蔵安定性をより一層高める観点からは、(B)熱硬化剤は、融点が180℃以上である硬化剤を含むことが好ましく、融点が180℃以上であるアミン硬化剤を含むことがより好ましい。
上記イミダゾール硬化剤としては、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール及び2−フェニル−4−メチル−5−ジヒドロキシメチルイミダゾール等が挙げられる。
上記フェノール硬化剤としては、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール、ポリパラビニルフェノール、ビスフェノールA型ノボラック、キシリレン変性ノボラック、デカリン変性ノボラック、ポリ(ジ−o−ヒドロキシフェニル)メタン、ポリ(ジ−m−ヒドロキシフェニル)メタン、及びポリ(ジ−p−ヒドロキシフェニル)メタン等が挙げられる。硬化物の柔軟性及び硬化物の難燃性をより一層高める観点からは、メラミン骨格を有するフェノール樹脂、トリアジン骨格を有するフェノール樹脂、又はアリル基を有するフェノール樹脂が好ましい。
上記フェノール硬化剤の市販品としては、MEH−8005、MEH−8010及びMEH−8015(以上いずれも明和化成社製)、YLH903(三菱化学社製)、LA−7052、LA−7054、LA−7751、LA−1356及びLA−3018−50P(以上いずれもDIC社製)、並びにPS6313及びPS6492(以上いずれも群栄化学社製)等が挙げられる。
上記芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物としては、例えば、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、フェニルエチニルフタル酸無水物、グリセロールビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、及びトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
上記芳香族骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物の市販品としては、SMAレジンEF30、SMAレジンEF40、SMAレジンEF60及びSMAレジンEF80(以上いずれもサートマー・ジャパン社製)、ODPA−M及びPEPA(以上いずれもマナック社製)、リカシッドMTA−10、リカシッドMTA−15、リカシッドTMTA、リカシッドTMEG−100、リカシッドTMEG−200、リカシッドTMEG−300、リカシッドTMEG−500、リカシッドTMEG−S、リカシッドTH、リカシッドHT−1A、リカシッドHH、リカシッドMH−700、リカシッドMT−500、リカシッドDSDA及びリカシッドTDA−100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにEPICLON B4400、EPICLON B650、及びEPICLON B570(以上いずれもDIC社製)等が挙げられる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物は、多脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物もしくは該酸無水物の変性物、又はテルペン系化合物と無水マレイン酸との付加反応により得られる脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物であることが好ましい。これらの硬化剤の使用により、硬化物の柔軟性、並びに硬化物の耐湿性及び接着性がより一層高くなる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物としては、メチルナジック酸無水物、ジシクロペンタジエン骨格を有する酸無水物又は該酸無水物の変性物等も挙げられる。
上記脂環式骨格を有する酸無水物、該酸無水物の水添加物又は該酸無水物の変性物の市販品としては、リカシッドHNA及びリカシッドHNA−100(以上いずれも新日本理化社製)、並びにエピキュアYH306、エピキュアYH307、エピキュアYH308H及びエピキュアYH309(以上いずれも三菱化学社製)等が挙げられる。
(B)熱硬化剤は、メチルナジック酸無水物又はトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸であることも好ましい。メチルナジック酸無水物又はトリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸の使用により、硬化物の耐水性が高くなる。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤、(C)複合フィラー及び(D)絶縁性フィラーを除く成分100重量%中、(B)熱硬化剤の含有量は好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上、好ましくは40重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。(B)熱硬化剤の含有量が上記下限以上であると、熱硬化性材料を充分に硬化させることが容易である。(B)熱硬化剤の含有量が上記上限以下であると、硬化に関与しない余剰な(B)熱硬化剤が発生し難くなる。このため、硬化物の耐熱性及び接着性がより一層高くなる。
((C)複合フィラー)
(C)複合フィラーは、上述した複合フィラーであり、複数の窒化ホウ素粒子と、結着剤とを含む。
放熱性及び機械的強度を効果的に高める観点からは、(C)複合フィラーの平均粒子径の、(D)絶縁性フィラーの平均粒子径に対する比は、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.2以上、好ましくは200以下、より好ましくは10以下である。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤を除く成分100体積%中、及び硬化物100体積%中、(C)複合フィラーの含有量は好ましくは10体積%以上、より好ましくは30体積%以上、好ましくは80体積%以下、より好ましくは75体積%以下である。(C)複合フィラーの含有量が上記下限以上であると、放熱性及び機械的強度が効果的に高くなる。(C)複合フィラーの含有量が上記上限以下であると、熱硬化性材料を充分に硬化させることが容易である。(C)複合フィラーの含有量が上記上限以下であると、硬化物による熱伝導率及び接着性がより一層高くなる。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤を除く成分は、熱硬化性材料が溶剤を含まない場合には、熱硬化性材料であり、熱硬化性材料が溶剤を含む場合には、溶剤を除く成分である。
放熱性及び機械的強度を効果的に高める観点からは、熱硬化性材料100体積%中での(C)複合フィラーの含有量の、熱硬化性材料100体積%中での(D)絶縁性フィラーの含有量に対する比は、好ましくは0.001以上、より好ましくは0.02以上、好ましくは2以下、より好ましくは1以下である。
((D)複合フィラーではない絶縁性フィラー)
(D)絶縁性フィラーは絶縁性を有する。(D)絶縁性フィラーは、有機フィラーであってもよく、無機フィラーであってもよい。放熱性を効果的に高める観点からは、(D)絶縁性フィラーは、無機フィラーであることが好ましい。放熱性を効果的に高める観点から、(D)絶縁性フィラーは、10W/m・K以上の熱伝導率を有することが好ましい。(D)絶縁性フィラーは、粒子の凝集体ではないことが好ましい。(D)絶縁性フィラーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、絶縁性とは、フィラーの体積抵抗率が10Ω・cm以上であることを意味する。
硬化物の放熱性をより一層高める観点からは、(D)絶縁性フィラーの熱伝導率は好ましくは10W/m・K以上、より好ましくは15W/m・K以上、更に好ましくは20W/m・K以上である。(D)絶縁性フィラーの熱伝導率の上限は特に限定されない。熱伝導率が300W/m・K程度である無機フィラーは広く知られており、また熱伝導率が200W/m・K程度である無機フィラーは容易に入手できる。
(D)絶縁性フィラーの材質は特に限定されない。(D)絶縁性フィラーの材質は、アルミナ、合成マグネサイト、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムであることが好ましく、アルミナ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化亜鉛又は酸化マグネシウムであることがより好ましい。これらの好ましい絶縁性フィラーの使用により、硬化物の放熱性がより一層高くなる。
(D)絶縁性フィラーは、球状粒子、又はアスペクト比が2を超える非凝集粒であることが好ましい。これら絶縁性フィラーの使用により、硬化物の放熱性がより一層高くなる。球状粒子のアスペクト比は、2以下である。
(D)絶縁性フィラーの材質の新モース硬度は、好ましくは12以下、より好ましくは9以下である。(D)絶縁性フィラーの材質の新モース硬度が9以下であると、硬化物の加工性がより一層高くなる。
硬化物の加工性をより一層高める観点からは、(D)絶縁性フィラーの材質は、窒化ホウ素、合成マグネサイト、結晶シリカ、酸化亜鉛、又は酸化マグネシウムであることが好ましい。これらの無機フィラーの材質の新モース硬度は9以下である。
放熱性を効果的に高める観点からは、(D)絶縁性フィラーの平均粒子径は、好ましくは1μm以上、好ましくは100μm以下である。平均粒子径が上記下限以上であると、(D)絶縁性フィラーを高密度で容易に充填できる。平均粒子径が上記上限以下であると、硬化物の耐電圧性がより一層高くなる。
上記「平均粒子径」とは、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積平均での粒度分布測定結果から求められる平均粒子径である。
熱硬化性材料に含まれる成分のうち、溶剤を除く成分100体積%中、及び硬化物100体積%中、(D)絶縁性フィラーの含有量は好ましくは5体積%以上、より好ましくは10体積%以上、好ましくは75体積%以下、より好ましくは65体積%以下である。(D)絶縁性フィラーの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、硬化物の放熱性及び機械的強度が効果的に高くなる。
(他の成分)
上記熱硬化性材料は、上述した成分の他に、分散剤、キレート剤、酸化防止剤等の熱硬化性組成物及び熱硬化性シートに一般に用いられる他の成分を含んでいてもよい。
(熱硬化性材料及び硬化物の他の詳細)
熱硬化性材料は、熱硬化性ペーストであってもよく、熱硬化性シートであってもよい。熱硬化性材料を硬化させることにより硬化物を得ることができる。個の硬化物は、熱硬化性材料の硬化物であり、熱硬化性材料により形成されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る熱硬化性材料の硬化物を模式的に示す断面図である。なお、図1では、図示の便宜上、実際の大きさ及び厚みとは異なっている。
図1に示す硬化物1は、硬化物部11と、複合フィラー12と、絶縁性フィラー13とを含む。絶縁性フィラー13は、複合フィラーではない。図1では、複合フィラー12には、左上から右下に延びる斜線が付されている。図1では、絶縁性フィラー13には、右上から左下に延びる斜線が付されている。図1では、複合フィラー12は略図で示されている。
硬化物部11は、熱硬化性化合物及び熱硬化剤を含む熱硬化性成分が硬化した部分であり、熱硬化性成分を硬化させることにより得られる。
上記熱硬化性材料及び上記硬化物は、放熱性及び機械的強度などが高いことが求められる様々な用途に用いることができる。上記硬化物は、例えば、電子機器において、発熱部品と放熱部品との間に配置されて用いられる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
<メソゲン基を有するエポキシ化合物を結着剤として用いた複合フィラーの作製>
アルミナナノ粒子担持窒化ホウ素粒子の調製工程:
分散粒径が30nmのアルミナゾル(多木化学社製「バイラール Al−L7」)100mlに、窒化ホウ素粒子(三井化学社製「MBN−010T」、平均一次粒子径0.8μm)100gを添加し、1時間超音波を付与しながら撹拌し、混合液を得た。その後、混合液をろ過し、固形分を真空乾燥し、アルミナが担持された窒化ホウ素粒子を得た。
蛍光X線分析により、窒化ホウ素粒子100重量部に対して、アルミナが0.45重量部で含有されていることを確認した。
凝集粒の作製工程:
アルミナが担持された窒化ホウ素粒子100gと、ビフェニル型エポキシモノマー(三菱化学社製「YX4000HK」)10gと、熱硬化剤(DIC社製「KA−1160」)5gと、硬化促進剤(T&K TOKA社製「フジキュアー7000」)0.5gと、メチルエチルケトン(和光純薬工業社製、MEK)300gとを混合し、超音波で30分間分散処理することにより、噴霧用スラリーを調製した。
次に、上記噴霧用スラリーを、超音波ノズルがセットされた噴霧乾燥装置(ビュッヒ社製「B−290」)を用いて、80℃で噴霧乾燥することによって、平均粒子径25μmの凝集粒(球形凝集粒子)を得た。
熱処理工程:
凝集粒を150℃で1時間、更に180℃で1時間熱処理することによって、ビフェニル型エポキシモノマーを硬化させた。これにより、後のシート工程においても形状が崩れない複合フィラーを得た。
<熱伝導シートの作製>
得られた複合フィラー90重量部と、エポキシ化合物(三菱化学社製「エピコート828US」)8重量部と、熱硬化剤(ジシアンジアミド)1重量部と、イソシアヌル変性個体分散型イミダゾール(四国化成工業社製「2MZA−PW」)1重量部とを混合して、樹脂組成物を得た。
次に、上記樹脂組成物を離型PETシート(厚み50μm)上に、厚み100μmになるように塗工し、90℃のオーブン内で10分乾燥して熱硬化性シートを形成し、積層シートを得た。その後、離型PETシートを剥がして、熱硬化性シートの両面を、銅箔とアルミニウム板とで挟み、温度150℃、圧力5MPa条件で真空プレスすることにより熱伝導シートを作製した。
(実施例2)
<シリコンカーバイドを結着剤として用いた複合フィラーの作製>
複合フィラーは下記球状化と焼成との二段階によって作製される。
球状化工程/凝集粒の作製工程:
窒化ホウ素粒子(三井化学社製「MBN−010T」)100gと、シリコンカーバイドの前駆体であるアリルヒドリドポリカーボンシラン(Starfire Systems社製「SMP−10」)10gと、メチルエチルケトン(和光純薬工業社製、MEK)390gとを混合し、超音波で30分間分散処理することにより、噴霧用スラリーを調製した。
次に、上記噴霧用スラリーを超音波ノズルがセットされた噴霧乾燥装置(ビュッヒ社製「B−290」)を用いて、100℃で噴霧乾燥することによって、平均粒子径40μmの凝集粒(球形凝集粒子)を得た。
凝集粒を窒素雰囲気中において、1000℃で2時間、更に1500℃で2時間焼成し、複合フィラーを得た。この焼成プロセスによって、シリコンカーバイド前駆体をβ型の結晶性シリコンカーバイドに転換させた(X線回折測定では、2θ=35.9度のところにβ−SiC由来の結晶回折ピークが現れた)。それと同時に、形成されたβ型シリコンカーバイドは窒化ホウ素粒子の結着剤として働き、球状のBN−SiCの複合フィラーが形成された。
<熱伝導シートの作製>
得られた熱伝導性粒子90重量部と、エポキシ化合物(三菱化学社製「エピコート828US」)8重量部と、熱硬化剤(ジシアンジアミド)1重量部と、イソシアヌル変性個体分散型イミダゾール(四国化成工業社製「2MZA−PW」)1重量部とを混合して、樹脂組成物を得た。
上記樹脂組成物を離型PETシート(厚み50μm)上に、厚み100μmになるように塗工し、90℃のオーブン内で10分乾燥して熱硬化性シートを形成し、積層シートを得た。その後、離型PETシートを剥がして、熱硬化性シートの両面を、銅箔とアルミニウム板とで挟み、温度150℃、圧力4MPa条件で真空プレスすることにより熱伝導シートを作製した。
(比較例1)
結着剤として、ポリビニルアルコール(PVA)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、複合フィラー及び熱伝導シートを作製した。
(比較例2)
複合フィラーのかわりに、市販の窒化ホウ素凝集粒(モメンティブ社製「PTX25」)を用意した。この凝集粒を用いて、実施例1と同様にして、熱伝導シートを作製した。
(評価)
<熱伝導率測定>
熱伝導率の測定は、上記熱伝導シートを1cm角にカットした後に、両面にカーボンブラックをスプレーした測定サンプルを用いて、レーザーフラッシュ法により行った。表1中の熱伝導率は、比較例1の値を1.0とした相対値である。
<細孔容積>
複合フィラー(及び比較例の凝集粒)の総細孔容積の測定は、水銀ポロシメーター(QUANTACHROME社製「ポアーマスター60」)を用いて行った。
結果を下記の表1に示す。
Figure 2017128476
なお、実施例で得られた複合フィラーに関しては、10%圧縮したときの平均圧縮弾性率が、5000N/mm以下であり、30%圧縮したときの平均圧縮弾性率が、3000N/mm以下であった。また、実施例で得られた複合フィラーに関しては、細孔全体での総細孔容積が、10cc/g以下であった。
1…硬化物
11…硬化物部(熱硬化性成分の硬化した部分)
12…複合フィラー
13…絶縁性フィラー

Claims (14)

  1. 複数の窒化ホウ素粒子と、
    複数の前記窒化ホウ素粒子を結着している結着剤とを備え、
    細孔全体の総細孔容積に占める1μm以下の細孔の総細孔容積の割合が、15%以下である、複合フィラー。
  2. 細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm以上、1μm未満の細孔の総細孔容積の割合が、14%以下である、請求項1に記載の複合フィラー。
  3. 細孔全体の総細孔容積に占める0.2μm未満の細孔の総細孔容積の割合が、1%以下である、請求項1又は2に記載の複合フィラー。
  4. 前記窒化ホウ素粒子が、0.1μm以上、10μm以下の平均一次粒子径を有し、かつ鱗片状の形状を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  5. 平均アスペクト比が2以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  6. 平均粒子径が1μm以上、100μm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  7. 10%圧縮したときの平均圧縮弾性率が、5000N/mm以下であり、
    30%圧縮したときの平均圧縮弾性率が、3000N/mm以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  8. 細孔全体での総細孔容積が、10cc/g以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  9. 前記結着剤の含有量が0.5体積%以上、50体積%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  10. 平均球形度が0.8以上である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の複合フィラー。
  11. 熱硬化性化合物と、
    熱硬化剤と、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の複合フィラーとを含む、熱硬化性材料。
  12. 前記複合フィラーではない絶縁性フィラーを含む、請求項11に記載の熱硬化性材料。
  13. 前記複合フィラーの含有量が10体積%以上、80体積%以下である、請求項11又は12に記載の熱硬化性材料。
  14. 熱硬化性シートである、請求項11〜13のいずれか1項に記載の熱硬化性材料。
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