JP2017127834A - 簡易粉塵処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物等の改修又は解体作業時に、集塵処理に手間が掛らず、フィルターの清掃・交換等が必要としない、簡易粉塵処理装置の提供。【解決手段】建物から発生する粉塵を集塵する為の装置で、粉塵発生箇所に配設される送風機2と、一端部が送風機2に接続され、他端部3bが貯留槽4上部の開口部5aの一部を閉蓋する蓋部材5のダクト用開口部に接続される伸縮・屈曲自在なダクト3と、集塵用の水6を底部6aに貯留する貯留槽4と、貯留槽4の上部に配設される、供給される水6aを多数の孔からカーテン状にして貯留槽4の底部6aに落下させる有孔樋7と、貯留槽4の底部6aに配設されるとともにホース8を介して有孔樋7に底部6aの水6を汲み上げて供給する水中ポンプ9とでなり、貯留槽4は、底部4aに貯留する水6を、粉塵が沈殿した沈殿領域と粉塵の無い清水領域とに仕切る仕切り板4bを有したノッチタンクである簡易粉塵処理装置1。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、建物などを改修したり解体したりする際に、発生する粉塵を外部に廃棄する簡易粉塵処理装置に関するものである。
建物等を改修したり躯体を斫って解体したりする際に、どうしても粉塵が発生する。その場合、掃除機や集塵機等を使用して前記粉塵を吸い込みながら作業することになるが、粉塵を吸いきれない場合がある。一方、送風機を使用して外部に粉塵を強制排気すると、外部に粉塵が飛散して周囲の環境に悪影響を与えてしまう。また、粉塵の吸い込み作業のために、掃除用作業員が改修作業員の他に必要となって、余分に人手が掛かることになる。
そこで、従来では、特許文献1,2に記載されているような、穀物乾燥機用集塵装置や防塵装置が知られている。
しかし、従来例に係る集塵装置や防塵装置においては、集塵対象の粉塵の量、粒径等が異なる条件であるため、建物の解体等による粉塵に適さない。また、浮遊粉塵に対して発泡剤を使用した水を使用したり、集塵部の容器が水処理のしない小型のタンクであり、建物の改修・解体時の粉塵を集塵対象にした場合には、集塵目的に適さないタンクである。このように、建物の改修・解体時の粉塵に対する集塵作業に適した集塵装置が見当たらない。本発明に係る簡易粉塵処理装置は、このような課題を解決するために提案されたものである。
本発明に係る簡易粉塵処理装置の上記課題を解決して目的を達成するための要旨は、建物から発生する粉塵を集塵するための装置であって、粉塵の発生する箇所に配設される送風機と、一端部が前記送風機に接続され、他端部が貯留槽上部の開口部の一部を閉蓋する蓋部材のダクト用開口部に接続される伸縮・屈曲自在なダクトと、前記ダクトの先の集塵用の水を底部に貯留する貯留槽と、前記貯留槽の上部に配設されるもので、供給される水を多数の孔から落下させて水のカーテンにして前記貯留槽の底部に落下させる有孔樋と、前記貯留槽の底部に配設されるとともにホースを介して前記有孔樋に前記底部の水を汲み上げて供給する水中ポンプとでなり、前記貯留槽は、底部に貯留する前記水を、粉塵が沈殿した沈殿領域と粉塵の無い清水にされた清水領域とに仕切る仕切り板を有したノッチタンクであることである。
前記有孔樋は、この樋の長手方向に沿って樋底部に孔が千鳥配置にして配設されていることである。
前記有孔樋における孔は、ホースから水が供給される箇所から遠くに離れて行くに従って、前記孔の直径が漸次大きく設定されていることである。
前記貯留槽は、下部にキャスターが設けられて移動自在であることを含むものである。
本発明の簡易粉塵処理装置によれば、粉塵を吸着する効果が高く、外部への粉塵飛散を効率よく防止できる。また、この簡易粉塵処理装置は、レンタル品やリース品を使用して、簡易に設置できる。よって、建物の改修現場や解体現場に容易に低コストで設置可能でると言う優れた効果を奏するものである。更に、フィルター等の交換や清掃の手間が省けるという優れた効果を奏するものである。
本発明に係る簡易粉塵処理装置1は、図1または図2に示すように、貯留槽4にノッチタンクを使用して、有孔樋7で水のカーテン(以下、水カーテンという)を作り、粉塵を効率的に吸着し沈殿させるものである。
本発明に係る簡易粉塵処理装置1は、図1または図2に示すように、建物から発生する粉塵を集塵するための装置であって、粉塵の発生する箇所に配設される送風機2と、一端部3aが前記送風機2に接続され、他端部3bが貯留槽4上部の開口部の一部を閉蓋する蓋部材5のダクト用開口部5aに接続されるもので伸縮・屈曲自在なジャバラを有したダクト3とがある。
更に、前記ダクト3の先に配置されて、集塵用の水6を底部4aに貯留する貯留槽4と、前記貯留槽4の上部開口部の一部を閉蓋する蓋部材5とがある。そして、前記蓋部材5に隣接させて前記貯留槽4の上部開口部に配設されるもので、供給される清水6aを樋底部7aの多数の孔7bから落下させて、清水6aのカーテンにして前記貯留槽4の底部4aに落下させる有孔樋7がある。
前記貯留槽4の底部4aに配設されるとともに、ホース8を介して前記有孔樋7に前記底部4aの水を汲み上げて供給する水中ポンプ9を有して、当該簡易粉塵処理装置1が構成されている。以下、各部品について詳細を説明する。
前記送風機2、ダクト3,貯留槽4、水中ポンプ9等は、市販品若しくはレンタル品である。これらは、入手しやすいものを適宜に揃えたものである。
前記貯留槽4は、図3(A)に示すように、底部4aから立設された仕切り板4b,4cを有したノッチタンクである。例えば、前記仕切り板4bの上縁一部に、オリフィスを有することで、浮遊物が次区画へ移動するのを防止するものである。前記仕切り板4b,4cにより、底部4aに貯留する前記水6を、粉塵が沈殿した沈殿領域と粉塵の無い清水にされた清水領域とに仕切られるものである。
これに対して、図3(B)に示すものは、仕切りの無い一般の水タンク4dである。この水タンク4dには仕切りが無いので、前記沈殿領域と清水領域に分けることができず、水中ポンプ9に、粉塵でポンプの吸入口が詰まらないように、フィルター等の防塵対策が必要になるものである。本発明に係る簡易粉塵処理装置1では、貯留槽4にノッチタンクを使用することで、水タンク4dを使用した従来の粉塵処理装置には見られない水処理機能を発揮するものである。
前記貯留槽4は、図1に示すように、その下部にキャスター10が設けられていて、移動自在である。このようにすれば、建物の改修工事階、または、解体工事階において、工事の進捗状況に合わせて、送風機2の置き場所やダクト3の敷設場所を変更した場合に応じて、適宜場所に貯留槽4を迅速に移動させることができる。また、貯留槽4の底部4aには、沈殿領域において沈殿物排出用の排出口を設けることができる。沈殿領域に溜まった粉塵等を、汚水と共に容易に排出できるからである。
前記蓋部材5は、図1または図2に示すように、貯留槽4の上部開口部の一部で、ダクト3で貯留槽4内部に排気された粉塵が外に散逸しないように、閉蓋するものである。この蓋部材5は、一枚の板であったり、分割体の組み合わせであっても良く、その材質は、金属製、プラスチック製、木製などであり、特に限定するものでない。
前記有孔樋7は、図4乃至図5に示すように、例えば、金属製、プラスチック製、木製等であって、長手方向(図2に示す左右方向である)に沿って樋底部7aに孔7bが千鳥配置にして多数配設されている。清水6aの水カーテンを形成するためである。
前記有孔樋7は、一方向に細長いもので、図4(A)に示すように、長手方向(左右方向)に細長いものである。また、前記一方向である長手方向に直交する短手方向(図2に示す前後方向)における、有孔樋7の断面形状は、例えば、凹部状である。この一例に限らず、図4(B)に示すように、前記断面形状を半円形状にしたり、そのほか、半楕円形状、V字形状などであっても良いものであり、特に限定するものではない。
更に、前記有孔樋7の樋底部7aに、前記長手方向に沿って孔7bが千鳥配置にして配設されているが、孔7bの配置に関して、図示した例に限らず、例えば、格子状に配置したり、ランダムに配置したりすることができ、特に限定するものではない。
また、前記有孔樋7における孔7bの孔径に関しては、例えば、図4(A)に示すように、ホース8の給水口8aより水が吐出され供給される樋底部7aの位置から、遠くに離れて行くに従って、前記孔7bの直径が、a<b<cというように漸次大きく設定されている。前記給水口8aから孔7bの位置が離間するに従って、樋底部7aを流れる水量が減少するからである。勿論、孔7bの直径を全部同じ大きさにすることを妨げるものではない。
また、前記有孔樋7の他の実施例として、図5(A)に示すように、有孔樋7を長手方向(左右方向)に沿って一端側を上下方向において高くして、片流れにするものである。そして、ホース8の給水口8aを前記有孔樋7の高い位置に配設する。
更に他の実施例として、図5(B)に示すように、長手方向における有孔樋7の中央部において、上下方向の位置を左右端部の上下方向の位置よりも高くした、「山形」の有孔樋7とすることもできる。この有孔樋7の中央部にホース8の給水口8aを配設して、清水6aを左右に流すようにするものである。このようにして、有孔樋7の傾斜により、清水6aの流れが早くなり滞留することが無いものである。
これ以外にも、図示していないが、長手方向に一直線状で細長い有孔樋7を、例えば、平面視して、円弧状に湾曲させたり、前後に斜行させたりして、配設することもできる。有孔樋7による水カーテンの形状を種々変えることで、ダクト3の他端部3bの配置を適宜に変更する等して、貯留槽4の上部開口部を有効活用することができるからである。
前記水中ポンプ9は、前記貯水槽4であるノッチタンクにおける清水領域に配設されているものである。前記清水領域における上澄みの清水6aを、前記ホース8を介して有孔樋7に前記水中ポンプ9で循環させるためである。
以上のように構成される本発明に係る簡易粉塵処理装置1の使用方法は、図1または図2に示すように、建物内の改修・解体工事などをしている階に、送風機2を配設する。該送風機2にダクト3の一端部3aを接続して、他端部3bを外部の貯留槽4のダクト用開口部5aに接続する。
前記貯留槽4の底部4aに水6を、仕切り4bの高さに合わせて貯留しておく。清水領域に配設された水中ポンプ9を駆動する。該水中ポンプ9に接続されているホース8を介して、有孔樋7に清水6aが供給される。
前記清水6aが有孔樋7の孔7bから落下して、貯留槽4の左右方向の全領域に亘って清水6aによる水カーテンが形成される。そこで、前記送風機2のファンを駆動する。
図1乃至図2に示すように、建物内に発生した粉塵が、前記送風機2に吸い込まれ、貯留槽4の内部空間に排気される。この内部空間は、貯留槽4の側壁と、蓋部材5、底部4aに貯留した水6および水カーテンによって仕切られた空間である。そして、前記粉塵が落下して、または、水カーテンに粉塵が吸着されて、沈殿領域の水6に沈殿する。
前記水カーテンを通過した空気は、粉塵が取り除かれて清浄な空気となって外部に排気される。一方、沈殿領域の粉塵は底部4aに沈殿して溜まり、汚れた水6は、仕切り板4b,4cを越えて、上澄み清水6aとなって清水領域に至る。そして、前記水中ポンプ9によって、ホース8を介して有孔樋7に清水6aが供給され、水6が循環される。
以上のようにして、建物の改修・解体の工事に伴って発生した粉塵が、貯留槽4であるノッチタンクに沈殿して集塵されるものである。前記建物の改修・解体の工事の進捗状況により、前記ジャバラのダクト3を伸縮・伸長させたりして、前記貯留槽4をキャスター10で適宜な位置に移動するものである。前記建物の改修・解体工事の終了後に、前記送風機2、水中ポンプ9の駆動をそれぞれ停止して、貯留槽4の底部4aにおける排水口の蓋を開けて、水6の排水および沈殿した粉塵の回収・廃棄を行うものである。
本発明に係る簡易粉塵処理装置1によれば、当該簡易粉塵処理装置1の構成が市販品などを使用したり、市販品の一部を改造して使用したりして、簡易に構成できるので、各種建物の改修・解体の作業に広く適用することができる。
1 簡易粉塵処理装置、
2 送風機、
3 ダクト、 3a 一端部、
3b 他端部、
4 貯留槽、 4a 底部、
4b,4c 仕切り板、 4d 水タンク、
5 蓋部材、 5a ダクト用開口部、
6 水、 6a 清水、
7 有孔樋、 7a 樋底部、
7b 孔、
8 ホース、 8a 給水口、
9 水中ポンプ、
10 キャスター。
2 送風機、
3 ダクト、 3a 一端部、
3b 他端部、
4 貯留槽、 4a 底部、
4b,4c 仕切り板、 4d 水タンク、
5 蓋部材、 5a ダクト用開口部、
6 水、 6a 清水、
7 有孔樋、 7a 樋底部、
7b 孔、
8 ホース、 8a 給水口、
9 水中ポンプ、
10 キャスター。
Claims (4)
- 建物から発生する粉塵を集塵するための装置であって、
粉塵の発生する箇所に配設される送風機と、
一端部が前記送風機に接続され、他端部が貯留槽上部の開口部の一部を閉蓋する蓋部材のダクト用開口部に接続される伸縮・屈曲自在なダクトと、
前記ダクトの先の集塵用の水を底部に貯留する貯留槽と、
前記貯留槽の上部に配設されるもので、供給される水を多数の孔から落下させて水のカーテンにして前記貯留槽の底部に落下させる有孔樋と、
前記貯留槽の底部に配設されるとともにホースを介して前記有孔樋に前記底部の水を汲み上げて供給する水中ポンプとでなり、
前記貯留槽は、底部に貯留する前記水を、粉塵が沈殿した沈殿領域と粉塵の無い清水にされた清水領域とに仕切る仕切り板を有したノッチタンクであること、
を特徴とする簡易粉塵処理装置。 - 有孔樋は、この樋の長手方向に沿って樋底部に孔が千鳥配置にして配設されていること、
を特徴とする請求項1に記載の簡易粉塵処理装置。 - 有孔樋における孔は、ホースから水が供給される箇所から遠くに離れて行くに従って、前記孔の直径が漸次大きく設定されていること、
を特徴とする請求項2に記載の簡易粉塵処理装置。 - 貯留槽は、下部にキャスターが設けられて移動自在であること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の簡易粉塵処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2016010616A JP2017127834A (ja) | 2016-01-22 | 2016-01-22 | 簡易粉塵処理装置 |
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JP2016010616A JP2017127834A (ja) | 2016-01-22 | 2016-01-22 | 簡易粉塵処理装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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-
2016
- 2016-01-22 JP JP2016010616A patent/JP2017127834A/ja active Pending
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