JP2017124553A - ナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程や廃車から発生するエアバッグスクラップ布において、ナイロン製のエアバッグ基布表面にコーティングされたシリコーン樹脂層を、該シリコーン樹脂層の厚みや付着量を問わずに、容易にかつ短時間で剥離除去し、エアバッグスクラップ布のリサイクルを可能とする方法を提供する。
【解決手段】シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法であって、前記スクラップ布のシリコーンコーティング層を、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液に浸漬する工程を含み、浸漬した後、撹拌、静置することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去することを特徴とするナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。これにより、ナイロン製エアバッグスクラップ布から再利用可能なナイロン樹脂を得ることができる。
【選択図】なし
【解決手段】シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法であって、前記スクラップ布のシリコーンコーティング層を、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液に浸漬する工程を含み、浸漬した後、撹拌、静置することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去することを特徴とするナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。これにより、ナイロン製エアバッグスクラップ布から再利用可能なナイロン樹脂を得ることができる。
【選択図】なし
Description
本発明は製造工程や廃車から発生するナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法に関する。詳細には、エアバッグ基布を構成するナイロン繊維を、ナイロン樹脂として再利用することを目的として、該基布の表面に形成されたシリコーンコーティング層を効率よく剥離除去する方法に関する。
エアバッグの製造工程では大量のエアバッグスクラップ布が発生する。また、今後、廃車となる自動車から取り出されるエアバッグも増加するものと考えられる。
一般的に、エアバッグ基布にはポリアミド繊維が使用されているが、中でも、機械的強度、耐熱性、柔軟性の点から、ナイロン66が最適な主要繊維として使用されている。また殆どのエアバッグには、機能性付与(耐熱性、難燃性、気密性など)を目的に、基布表面にシリコーン樹脂がコーティングされている。その為、シリコーンコーティング層を剥離すれば、ポリアミド繊維をマテリアルリサイクルすることが可能であるが、剥離することが難しい為に、従来エアバッグスクラップ布は再利用されず、そのまま廃棄されることが多かった。
また、シリコーンコーティング層が完全に除去されていないナイロン製エアバッグスクラップ布をリサイクルして使用する場合、リサイクルして得られた樹脂組成物を各種成型品などに利用する上で、その機械的特性や工程作業性が大きく低下するという問題が発生することがあり得る。
基布にコーティングされるシリコーンとしては、基布に塗布し易くするためにエマルジョン化させ水中に分散したもの、あるいは、有機溶媒で希釈し所望の粘度に調整したもの等が用いられており、基布に対する付着量(乾燥)も約5〜65重量%と、多種多様である。一方、シリコーンコーティング層を完全に除去しようとすると、大量の薬剤を用いる必要があり、工程の簡易化やコストの観点からは好ましいものではなかった。
ナイロン製エアバッグスクラップ布からシリコーンコーティング層を取り除く技術としては、以下の方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、エアバッグスクラップ布をアルカリ液に浸漬した後脱水し、脱水後のスクラップ布を容器内で撹拌することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去する方法が提案されている。また、特許文献2では、アルカリ−イソプロピルアルコール溶液に浸漬し、撹拌もしくは静置することにより、さらに、特許文献3では、界面活性剤、アルカリ成分及び水性キャリアー成分(グリコール類やグリコールエーテル類)を含む剥離剤溶液に浸漬し、撹拌することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去する方法が提案されている。
しかしながら、上記特許文献1においては、布同士を擦り合せて、アルカリ液で劣化し剥離し易くなったシリコーンコーティング層を剥離させる作業が必要なため、撹拌作業が必須のものとなり、作業工程が煩雑である。特許文献2、特許文献3においては、シリコーンコーティング層の厚いものでは大量の薬剤を必要としたり、あるいは剥離に時間が掛かったりするなど、エアバッグのタイプによっては制約がある。
本発明は上記の様な問題に鑑み、表面にシリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布の再利用を可能にするために、シリコーンコーティング層の厚みや付着量を問わずに、容易にシリコーンコーティング層を剥離除去する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは基布表面にシリコーンコーティング層が形成されたナイロン製エアバッグスクラップ布から該シリコーンコーティング層を容易に剥離除去する方法を鋭意検討した結果、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液を用いる方法を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は以下の通りである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法であって、前記スクラップ布のシリコーンコーティング層を、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とするナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
(2)前記アルカリ水溶液中に含まれる第3級アミンの濃度が、0.05〜0.5重量%であることを特徴とする上記(1)に記載のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
(3)前記アルカリ水溶液に、ナイロン製エアバッグスクラップ布を浸漬した後、撹拌、静置することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
(2)前記アルカリ水溶液中に含まれる第3級アミンの濃度が、0.05〜0.5重量%であることを特徴とする上記(1)に記載のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
(3)前記アルカリ水溶液に、ナイロン製エアバッグスクラップ布を浸漬した後、撹拌、静置することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
本発明によれば、従来のシリコーンコーティング層の除去方法に比べて、シリコーンコーティング層の厚さや付着量を問わずに、ナイロン製エアバッグスクラップ布からシリコーンコーティング層を容易に剥離除去することが可能となる。その結果、エアバッグ基布を構成するナイロン繊維をナイロン樹脂として再利用することができるだけでなく、該ナイロン樹脂を用いることで機械的特性に優れる成型品を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法は、シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布のシリコーンコーティング層を、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とする。前記のスクラップ布は、エアバック製造工程で発生するもの、あるいは、車から取り外されたもの、いずれであっても良い。
本発明のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法は、シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布のシリコーンコーティング層を、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とする。前記のスクラップ布は、エアバック製造工程で発生するもの、あるいは、車から取り外されたもの、いずれであっても良い。
エアバッグ基布を構成するポリアミド繊維としては、例えばナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン610等に代表される脂肪族ポリアミド繊維や、ナイロン6T、ナイロン6I等の芳香族ポリアミド繊維、もしくは、ナイロン66/6I、ナイロン66/610等の共重合ポリマーの繊維、もしくはブレンドポリマーの繊維等が挙げられるが、機械的強度、耐熱性、柔軟性の点から、ナイロン66が特に好ましい。
本発明においては、シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布を、適当な大きさ、形状にカットして浸漬工程に供するのが良い。取り扱い性、除去効率を考慮すると20cm〜30cm角程度が好ましい。
アルカリ水溶液に含まれる第3級アミンは、その配合比率が0.05〜0.5重量%であることが好ましく、0.1〜0.2重量%であることがより好ましい。0.05重量%以上とすることにより、シリコーンコーティング層の剥離性が向上し、0.5重量%以下とすることにより、シリコーンコーティング層がアルカリ水溶液に溶解することなく、完全に剥離除去することができる。
第3級アミンとしては、例えば、トリエタノールアミン、トリエチルアミンなどが挙げられるが、その中でもトリエタノールアミンが、シリコーンコーティング層の剥離性に優れている点で好ましい。
アルカリ水溶液は、シリコーンコーティング層の剥離性に優れる点より、pH13以上の強アルカリ性であることが好ましい。前記pHに調整するため、アルカリとして水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カリウム(苛性カリ)等の無機アルカリを用いることが好ましく、取り扱い性、価格面等から水酸化ナトリウムがより好ましい。
アルカリ水溶液中における水酸化ナトリウムの濃度は、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは15〜20重量%である。10重量%未満では、シリコーンコーティング層を充分剥離することができず、また、30重量%を超えると、シリコーンコーティング層がアルカリ水溶液に溶解するため、完全に剥離除去することが困難になる恐れがある。
また、アルカリ水溶液は、界面活性剤を含む。アルカリ水溶液中における界面活性剤の濃度は、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜7重量%、特に好ましくは3〜5重量%である。1重量%未満では所望の剥離効果が得られなくなり、10重量%を超えても剥離作用が著しく低下する傾向がある。
界面活性剤としては、例えば、陰イオン系界面活性剤、非イオン系活性剤、陽イオン系界面活性剤が挙げられるが、それらの中でも、陰イオン系界面活性剤が好ましい。
本発明のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法においては、上記のアルカリ水溶液に適当なサイズにカットしたナイロン製エアバッグスクラップ布を浸漬する浸漬工程の後、撹拌、静置することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去する方法が好ましい。
また、アルカリ水溶液は、常温でもシリコーンコーティング層を剥離することができるが、加熱することで、より短時間で効率良く剥離することができる。加熱温度は、35〜90℃が好ましく、60〜70℃がより好ましい。
常温あるいは加熱されたアルカリ水溶液に、ナイロン製エアバッグスクラップ布を浸漬し、該スクラップ布が該アルカリ水溶液に馴染む程度に撹拌するのが良い。撹拌する場合は、振とうによる外部からの撹拌、撹拌子や撹拌羽根による内部からの撹拌、超音波によるミクロ的撹拌のいずれの方法を採用しても良い。振とうによる外部からの撹拌としては、例えば、アルカリ水溶液が入った容器を、振動式撹拌機、振とう機等を用いて加振する方法等が挙げられる。内部からの撹拌としては、例えば、撹拌羽根や撹拌子を用いてアルカリ水溶液を撹拌する方法等が挙げられる。
撹拌した後、常温あるいは加熱された状態で一定時間静置させることにより、シリコーンコーティング層の大部分がナイロン基布から浮き上がり、容易に剥離し易い状態にすることができる。
静置させた後、アルカリ水溶液中で処理されたナイロン製エアバッグスクラップ布は、洗浄ならびにシリコーンコーティング層を完全に剥離除去する為に、アルカリ水溶液が入った容器から、水が入った別の容器に移して洗浄するのが良い。この時、ナイロン基布を上下に揺動させると、ナイロン基布からきれいにシリコーンコーティング層を剥離させることができる。
アルカリ水溶液を使用した後は、同じ配合比率のアルカリ水溶液になるよう、必要に応じて各成分を随時補充することにより、繰り返し使用することができる。そのため、アルカリ水溶液の使用量及び廃棄量を著しく低減することができ、環境に優しい方法でありながら、従来廃棄処分していたナイロン製エアバッグスクラップ布を効率よくリサイクルすることができる。シリコーンコーティングを剥離除去したエアバッグスクラップ布は、溶融、ペレット化することで、ナイロン樹脂として再生することができる。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例中において、シリコーンコーティング層を剥離除去したエアバッグスクラップ布リサイクル品の品質を示す指標として相対粘度を用い、その測定値は次の方法に従った。
[相対粘度の測定方法]
シリコーンコーティング層が剥離除去されたナイロン基布から、試料用サンプルを切り出し、濃硫酸中で溶解させ、不溶成分を濾別した後、オストワルド型粘度測定計を用いて相対粘度を測定した。
なお、比較対象として、バージン材のナイロン基布の相対粘度を上記方法で測定したところ、実測値で4.3であった。
シリコーンコーティング層が剥離除去されたナイロン基布から、試料用サンプルを切り出し、濃硫酸中で溶解させ、不溶成分を濾別した後、オストワルド型粘度測定計を用いて相対粘度を測定した。
なお、比較対象として、バージン材のナイロン基布の相対粘度を上記方法で測定したところ、実測値で4.3であった。
(実施例1)
エアバッグ製造工場から排出されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を、約20cm角にカットし、トリエタノールアミン0.1重量%、陰イオン系界面活性剤5重量%及び水酸化ナトリウム15重量%を含む、アルカリ水溶液(pH13以上)を準備し、該アルカリ水溶液を予め60℃に加熱した。
次いで、そのアルカリ水溶液に、カットしたナイロン66製エアバッグスクラップ布を浸漬し、基布にアルカリ水溶液が馴染む程度に撹拌した後、60℃で12時間静置した。この時点でシリコーンコーティング層の殆どの部分がナイロン基布から剥離し、浮き上がっていた。
その後、剥離処理されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を、洗浄するため、水の入った水槽に移し、基布を上下に揺り動かした。その結果、シリコーンコーティング層は完全に剥離し、簡単に除去することができた。
シリコーンコーティング層が除去されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を水槽から取り出し、乾燥した。得られたナイロン布の相対粘度を測定したところ、値が4.2となり再利用可能な高品質のナイロン66基布を得ることができた。
エアバッグ製造工場から排出されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を、約20cm角にカットし、トリエタノールアミン0.1重量%、陰イオン系界面活性剤5重量%及び水酸化ナトリウム15重量%を含む、アルカリ水溶液(pH13以上)を準備し、該アルカリ水溶液を予め60℃に加熱した。
次いで、そのアルカリ水溶液に、カットしたナイロン66製エアバッグスクラップ布を浸漬し、基布にアルカリ水溶液が馴染む程度に撹拌した後、60℃で12時間静置した。この時点でシリコーンコーティング層の殆どの部分がナイロン基布から剥離し、浮き上がっていた。
その後、剥離処理されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を、洗浄するため、水の入った水槽に移し、基布を上下に揺り動かした。その結果、シリコーンコーティング層は完全に剥離し、簡単に除去することができた。
シリコーンコーティング層が除去されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を水槽から取り出し、乾燥した。得られたナイロン布の相対粘度を測定したところ、値が4.2となり再利用可能な高品質のナイロン66基布を得ることができた。
(比較例1)
エアバッグの製造工場から排出されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を実施例1の条件から、アルカリ水溶液に含まれる陰イオン系界面活性剤の濃度は変えずに、第3級アミンを含まないアルカリ水溶液を準備し、加熱温度及び撹拌方法、静置時間等は変更せずにシリコーンコーティング層を剥離除去しようとした。しかしながら、シリコーンコーティング層は一部しか剥離せず、完全に除去することができなかった。
エアバッグの製造工場から排出されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を実施例1の条件から、アルカリ水溶液に含まれる陰イオン系界面活性剤の濃度は変えずに、第3級アミンを含まないアルカリ水溶液を準備し、加熱温度及び撹拌方法、静置時間等は変更せずにシリコーンコーティング層を剥離除去しようとした。しかしながら、シリコーンコーティング層は一部しか剥離せず、完全に除去することができなかった。
(比較例2)
エアバッグの製造工場から排出されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を実施例1の条件から、第3級アミンの濃度は変えずに、界面活性剤を含まないアルカリ水溶液を準備し、加熱温度及び撹拌方法、静置時間等は変更せずにシリコーンコーティング層を剥離、除去しようとした。しかしながら、シリコーンコーティング層は一部しか剥離せず、完全に除去することが出来なかった。
エアバッグの製造工場から排出されたナイロン66製エアバッグスクラップ布を実施例1の条件から、第3級アミンの濃度は変えずに、界面活性剤を含まないアルカリ水溶液を準備し、加熱温度及び撹拌方法、静置時間等は変更せずにシリコーンコーティング層を剥離、除去しようとした。しかしながら、シリコーンコーティング層は一部しか剥離せず、完全に除去することが出来なかった。
本発明は、ナイロン素材からなるエアバッグスクラップ布にコーティングされたシリコーン樹脂を容易に除去することができ、しかも、シリコーンコーティング層の厚さや付着量の如何に拘らずに、容易にその除去が可能となる。そのため、製造工程や廃車から発生するナイロン製エアバッグスクラップ布から、各種プラスチック製品として再利用可能なナイロン樹脂を得ることができ、資源ゴミの再利用及び廃棄物の減量化の促進に貢献することが可能となる。よって、その実用的価値は大である。
Claims (3)
- シリコーンコーティングされたナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法であって、前記スクラップ布のシリコーンコーティング層を、第3級アミンと界面活性剤を含むアルカリ水溶液に浸漬する工程を含むことを特徴とするナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
- 前記アルカリ水溶液中に含まれる第3級アミンの濃度が、0.05〜0.5重量%であることを特徴とする請求項1に記載のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
- 前記アルカリ水溶液に、ナイロン製エアバッグスクラップ布を浸漬した後、撹拌、静置することにより、シリコーンコーティング層を剥離除去することを特徴とする請求項1または2に記載のナイロン製エアバッグスクラップ布のリサイクル方法。
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