JP2017121707A - 多層フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
請求項1に係る発明は、シーラント層と、前記シーラント層に隣接して設けられ、融点120〜140℃のポリエチレン樹脂と核剤とを含む基材層と、を備える、多層フィルムである。
図1は、本発明を適用した一実施形態である多層フィルム1の断面模式図である。図1に示すように、本実施形態の多層フィルム1は、シーラント層2と、上記シーラント層2に隣接して設けられた基材層3と、を備えて概略構成されている。より具体的には、多層フィルム1は、シーラント層2、基材層3、接着層4、耐引裂き層5及びガスバリア層6が共押出法によってこの順に積層された共押出多層フィルム7と、支持層9とが接着層8によって積層された構成となっている。この多層フィルム1は、主に食品の包装に用いられる不活性ガス置換包装体や真空包装体などの気密性包装体(以下、単に「包装体等」という場合がある)の用途に適用することができる。
これらの中でも、支持層9の材質としては、一軸又は二軸方向に延伸されたポリオレフィン、ナイロン(登録商標)、又はポリエステルであることがより好ましい。
多層フィルム1の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、数台の押出機により、原料となる樹脂などを溶融押出するフィードブロック法や、マルチマニホールド法などの共押出Tダイ法、空冷式または水冷式共押出インフレーション法、単層押出したフィルムをラミネートで貼り合わせる方法が挙げられ、なかでも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚み制御に優れる点で特に好ましい。
本発明の多層フィルムの効果を検証するために、図1に示す構成の多層フィルムを作製した。ここで、多層フィルムの製造に使用した各層の原料樹脂は、以下のとおりである。
(A)低密度ポリエチレン樹脂
宇部丸善ポリエチレン(株)製、宇部ポリエチF324C
・密度:0.924g/cm3
・融点:112℃
(B)ホモポリプロピレン樹脂
(株)プライムポリマー製、プライムポリプロ Y400GP
・密度:0.905g/cm3
・融点:158℃
(C)ポリエチレン系防曇MB
竹本油脂(株)製、エレカットマスター L117A
・ベースPEの密度:0.923g/cm3
・ベースPEの融点:111℃
(A)高密度ポリエチレン系樹脂
(株)プライムポリマー製、ハイゼックス 3300F
・密度:0.950g/cm3
・融点:132℃
(B)高密度ポリエチレン系核剤MB
理研ビタミン(株)製、リケマスター CN002
(C)ポリエチレン系防曇MB
竹本油脂(株)製、エレカットマスター L117A
(D)低密度ポリエチレン樹脂
住友化学(株)製、スミカセン L211
・密度:0.924g/cm3
・融点:113℃
(E)ポリプロピレン系樹脂
住友化学(株)製、ノーブレン FH3315
・密度:0.910g/cm3
・融点:144℃
ポリエチレン系接着性樹脂:三井化学(株)製、アドマー NF536
・密度:0.905g/cm3
・融点120℃
「耐引裂き層」
NY:宇部興産(株)製、宇部ナイロン 1030B2
・密度:1.14g/cm3
・融点:225℃
「ガスバリア層」
EVOH:(株)クラレ製、エバールE173B
・密度:1.17g/cm3
・融点:165℃
・エチレン含有量:44モル%
「接着剤」
三井化学(株)社製 タケラックA
(A)OPETフィルム
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム:帝人デュポンフィルム(株)製、テトロンフィルム GE
(B)APETシート
ポリエチレンテレフタレート無延伸単層シート:東洋紡(株)製、PETMAX A750FEIR
図1に示す構成の多層フィルムを作製した。具体的には、シーラント層、基材層、接着層、耐引裂き層及びガスバリア層までの原料樹脂を共押出して共押出多層フィルムを形成し、次いで、接着剤(接着層)を介して支持層をラミネートすることにより、実施例1〜4及び比較例1〜3の多層フィルムを製造した。なお、各層(特に、基材層およびシーラント層)の具体的な構成(樹脂の種類、層厚、配合比等)について、下記の表1に示す。
先ず、表1に示す配合比で樹脂を混合して、シーラント層の原料樹脂として準備した。また、高密度ポリエチレン樹脂(A)と核剤(B)と防曇剤(C)を表1に示す配合比で混合して、基材層の原料樹脂として準備した。
次に、シーラント層、基材層、接着層、耐引裂き層及びガスバリア層までの原料樹脂を共押出して共押出多層フィルムを形成した。次いで、接着剤を用いて支持層として二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)をラミネートすることにより、表1に示す層構成の多層フィルムを製造した(実施例1の多層フィルム)。
基材層の構成を、高密度ポリエチレン樹脂(A)と核剤(B)のみ(防曇剤(C)を含まない)ものに変更した以外は上記実施例1と同様にして、実施例2の多層フィルムを製造した。
支持層の構成をポリエチレンテレフタレート無延伸単層シート(B)に変更した以外は上記実施例1と同様にして、実施例3の多層フィルムを製造した。
なお、実施例3の多層フィルム全体の厚さは260μmであり、多層フィルム全体のヘイズ値は、6%であった。
実施例1で形成した共押出多層フィルムを実施例4の多層フィルムとした。実施例4の多層フィルム全体の厚さは60μmであり、多層フィルム全体のヘイズ値は、3%であった。
基材層の構成において、高密度ポリエチレン樹脂(A)に代えてポリプロピレン系樹脂(E)とし、核剤(B)を含まないものに変更した以外は上記実施例1と同様にして、比較例1の多層フィルムを製造した。
基材層の構成において、高密度ポリエチレン樹脂(A)に代えて低密度ポリエチレン樹脂(D)とし、核剤(B)を含まないものに変更した以外は上記実施例1と同様にして、比較例2の多層フィルムを製造した。
基材層の構成を、高密度ポリエチレン樹脂(A)と防曇剤(C)のみ(核剤(B)を含まない)ものに変更した以外は上記実施例1と同様にして、比較例3の多層フィルムを製造した。
作製した実施例1〜4及び比較例1〜3の多層フィルムについて、デラミネーション耐性、シール強度及び視認性の評価を行った。
実施例1〜4および比較例1〜3で作製した多層フィルムについて、ムルチバック(株)製真空、およびガス置換包装機(R535シリーズ)を用い特性の評価を行った。
具体的には、先ず、縦200mm×横90mm×深さ25mmの大きさの容器を形成し、層構成が非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂/接着性樹脂/EVOH/NY/接着性樹脂/ポリエチレン樹脂(各層厚みが140/10/8/8/12/12μm、合計厚みが190μm)よりなる形成加工された長方形トレーに、内容物としてスライスハム80gを充填した。この容器に実施例1〜4および比較例1〜3で作製した多層フィルムを蓋材としてヒートシール(145℃×1.5s、シール圧力6kgf/cm2)して評価用容器を形成した。
・デラミ無し:多層フィルムの層間において、フィルム剥がれ、破れの発生なし
・一部発生:多層フィルムの層間において、フィルム剥がれが部分的に発生
同様にして、実施例1〜4および比較例1〜3で作製した多層フィルムを用いて、評価用容器を形成した。
次いで、実施例1〜4及び比較例1〜3の評価用容器の蓋材を剥がす際の剥離感(堅さ)について、下記の基準でモニタリングを行った。結果を同じく下記の表1に示す。
・適当:モニター10名による開封試験で、6名以上が適度な堅さであると判定
・堅い:モニター10名による開封試験で、6名以上が重い・堅いと判定
同様にして、実施例1〜4および比較例1〜3で作製した多層フィルムを用いて、評価用容器を形成した。
次いで、得られた評価用容器における内容物の視認性を確認するため、下記の基準でモニタリングを実施し、透明性(視認性)の実用評価を行った。結果を下記の表1に示す。
・良い:モニター10名による蓋材側からの目視確認で、6名以上が視認性良好と判定
・悪い:モニター10名による蓋材側からの目視確認で、6名以上が視認性悪いと判定
Claims (6)
- シーラント層と、前記シーラント層に隣接して設けられ、融点120〜140℃のポリエチレン樹脂と核剤とを含む基材層と、を備える、多層フィルム。
- 前記ポリエチレン樹脂の密度が、0.925〜0.970(g/cm3)の範囲である、請求項1に記載の多層フィルム。
- 前記シーラント層が、プロピレン系樹脂を含む、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
- 前記基材層の厚さが、5〜75μmである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の多層フィルム。
- 前記基材層の厚さと前記シーラント層の厚さとの比が、80:20〜20:80の範囲である、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の多層フィルム。
- 当該多層フィルム全体のヘイズ値が、10%以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の多層フィルム。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020049763A (ja) * | 2018-09-26 | 2020-04-02 | 住友ベークライト株式会社 | Ma包装用透明多層フィルム及び包装体 |
JP2020049765A (ja) * | 2018-09-26 | 2020-04-02 | 住友ベークライト株式会社 | 透明多層フィルム及び包装体 |
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JPH0825594A (ja) * | 1994-07-15 | 1996-01-30 | Okura Ind Co Ltd | ラミネート用多層シーラントフィルム |
JPH10166523A (ja) * | 1996-12-13 | 1998-06-23 | Tosoh Corp | 多層フィルム |
US20090029182A1 (en) * | 2007-07-23 | 2009-01-29 | Nova Chemicals (International) S.A | Multilayer barrier film |
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2016
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