JP2017121668A - 切削工具の板状部材、ツールブロック、および切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 湾曲した板状部材の突出し長さを調整することで、びびり振動を抑制できる、または仕上げ面の品位を向上できる切削工具を提供する。
【解決手段】 本発明の切削工具の板状部材は、上面と、下面と、2つの端面と、2つの側面とを有する。側面のうち、第1の側面は湾曲面である。上面は湾曲面である。本発明のツールブロックは、本発明の切削工具の板状部材を保持するためのツールブロックであって、板状部材の下面と接触する下面拘束面を有する。本発明のクランプ部材は、本発明の切削工具の板状部材を、本発明のツールブロックへ固定するためのクランプ部材であって、板状部材の上面と接触する上面拘束面を有する。本発明の切削工具は、本発明の板状部材を備える切削工具である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削工具の板状部材に関する。また、その板状部材を固定するためのツールブロックおよびクランプ部材、その板状部材を備える切削工具に関する。
従来の切削工具には、特許文献1に示すようなものがある。すなわち、被加工物の端面に溝加工をするための端面溝入れ用切削工具であり、調整ブレードと呼ばれる部材を用いる。調整ブレードの一部分が湾曲した板形状とされる。その板形状の部分に、切削インサートが着脱自在に装着される。調整ブレードは、2本のボルトでシャンク側の部材に固定される。湾曲した板形状部分の突出し長さは、調整ブレードの湾曲した板形状部分の長さとして定まっている。
実開昭63−140303号公報
特許文献1の切削工具は、湾曲した板形状部分の突出し長さの調整機構を持たない。前述のとおり、湾曲した板形状部分の突出し長さは、調整ブレードの湾曲した板形状部分の長さとして定まっている。一般に、突出し長さの長い切削工具は、被加工物との干渉が少ない利点がある。反面、突出し長さの長い切削工具は、加工条件によってびびり振動が発生しやすい場合がある。したがって、加工能率を高めたいときや、仕上げ面の品位を向上させたいときなどに欠点となる場合がある。切削工具の突出し長さは、被加工物の形状や切削条件などに応じて、適正に調整できることが望まれている。
本発明は、切削工具の板状部材を用いる。板状部材は、湾曲した板状の形状とされ、ツールブロックからの、その板状部材の突出し長さの調整が可能とされる。本発明は、突出し長さを適正に調整することで、びびり振動を抑制できる切削工具を提供する。または仕上げ面の品位を向上できる切削工具を提供する。
本発明の切削工具の板状部材は、上面と、下面と、2つの端面と、2つの側面とを有する。側面のうち、第1の側面は湾曲面である。上面は湾曲面である。
本発明のツールブロックは、本発明の切削工具の板状部材を保持するためのツールブロックであって、板状部材の下面と接触する下面拘束面を有する。
本発明の切削工具は、本発明の板状部材を備える切削工具である。
本発明の切削工具の板状部材によれば、湾曲した板状部材を用いつつ、ツールブロックからの、板状部材の突出し長さの調整が可能となる。つまり被加工物の形状および切削条件に応じて、切削工具の突出し長さの調整が適切に行える。このため、被加工物との干渉を避けながら、びびり振動を抑制することができる。または、仕上げ面あらさなどの加工品位を向上することができる。
本発明のツールブロックおよびクランプ部材によれば、本発明の板状部材との相乗効果で、突出し長さを適時調整しつつ、高い工具剛性を実現し、びびり振動の発生などを大幅に抑制できる切削工具を提供できる。
図1は本発明の実施形態である切削工具の斜視図である。 図2は図1の切削工具の正面図である。 図3は図1の切削工具の板状部材の斜視図である。 図4は図3の板状部材の右側面図である。 図5は図3の板状部材の正面図である。 図6は図3の板状部材の平面図である。 図7は図3の板状部材の左側面図である。 図8は図1の切削工具の切削インサートの斜視図である。 図9は図1の切削工具のツールブロックの斜視図である。 図10は図9のツールブロックの正面図である。 図11は図9のツールブロックの平面図である。 図12は図9のツールブロックの左側面図である。 図13は図1の切削工具のクランプ部材の斜視図である。 図14は図13のクランプ部材の別方向からの斜視図である。 図15は図1の切削工具の板状部材による端面溝加工を説明する斜視図である。 図16は図15の端面溝加工を説明する背面図である。
本発明を適用した切削工具の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1から図14に示すように、本発明の実施形態における切削工具1は、被加工物の端面に溝加工を行うための端面溝入れ用切削工具である。端面溝入れとは、図15および図16に概念図を示したような溝入れ加工である。旋盤で被加工物60の端面に溝61を加工すると、円形の溝61が加工される。なお説明をわかりやすくするため、図15および図16には、切削工具1として、板状部材2のみを示した。実際には、板状部材2はツールブロック30へクランプ部材40と固定部材50によって固定されることで、切削工具1となる。図8に示すように、この切削工具1は、正面および左右の側面と、上面(すくい面)との交差稜線に切れ刃を有する切削インサート20を用いる。しかし切れ刃の形状や、切削インサート20の形状は、この実施形態に限定されない。既知の様々な形状の切削インサート20を適用できる。この実施形態の切削工具1は、端面溝入れ加工に特に適する切削工具1である。前述のとおり、端面溝入れ加工は、加工される溝61の形状が円形であるため、適用される切削工具1の切れ刃の周辺は、湾曲した板状とされることが好ましい。切削工具1の切れ刃の周辺が湾曲した板状とされることで、図16の概念図に示すように、円形の溝61の中に板状の部分が収まり、切れ刃を支える剛性が高まる。
切削インサート20は、板状部材2のチップ座13へ、着脱自在に装着される。端面溝入れ用切削工具1のときは、既知の様々な形状の溝入れ用切削インサート20が適用できる。この実施形態で、切削インサート20は、チップ座13周辺の弾性によって固定される。すなわち、切削インサート20を装着するときは、切削インサート20が、チップ座13に押し込まれ、チップ座13の周辺を弾性変形させることで固定される。切削インサート20を取り外すと、チップ座13の周辺は、弾性変形から解放される。図4などに示した、板状部材2に設けられた穴は、切削インサート20を取り外すための専用工具用の穴である。切削インサート20の取りつけや取り外しのための専用工具は、レンチ、ドライバなどと呼ばれる。切削工具1を切削加工に使用することにより、切削インサート20が摩耗などの損傷をしたときは、別の切削インサート20へ交換することができる。したがって、この切削工具1は繰り返し使用することができて、経済的である。このように切削インサート20が、チップ座13周辺の弾性によって固定されると、チップ座13の周辺の構造が簡素なため、被加工物60と干渉する部品がない。このため特に端面溝入れ加工において、切りくずの排出性が高く、有利である。なお切削インサート20を板状部材2へ装着する固定方法は、この実施形態に限定されない。既知の様々な切削インサート20の固定方法が適用可能である。また切削インサート20を用いることにも限定されない。板状部材に、切れ刃を有するチップがろう付けされても構わない。(図示しない)また板状部材2が超硬合金やセラミックなどの硬質材料で作製され、切れ刃を一体的に備える板状部材2とされても構わない。(図示しない)この実施形態では、切れ刃の幅が約4mmの切削インサート20を用いた。すなわち、被加工物60に溝幅が約4mmの溝61を加工することに適した端面溝入れ加工用の切削工具1である。しかし切れ刃の幅も、この実施形態に限定されない。切れ刃の幅は、加工される被加工物の溝の幅に応じて、適宜選択されるとよい。
前述のとおり、板状部材2は、ツールブロック30へクランプ部材40と固定部材50によって固定される。ツールブロック30には、取り付け基準面31がある。取り付け基準面31の部分を旋盤などの工作機械の装着部へ装着する。旋盤の装着部は、刃物台などと呼ばれる。ツールブロック30の構成の詳細は後述する。図3から図7に示すように、板状部材2は、上面3と、下面4と、2つの端面5、6と、第1の側面7と、第2の側面8とを有する。2つの端面5、6を、便宜的に前端面5および後端面6と呼ぶ。チップ座13は、前端面5側の上面3側に形成されるとよい。なお説明をわかりやすくするために、上面3や前端面5など、空間内の向きを表す用語を用いているが、これは便宜上のものであって、空間内の絶対的な向きや位置関係を規定することを企図したものではない。特にことわりがない限り、その他の空間内の向きや位置関係を表す用語も同様である。
図3および図5などにみられるように、板状部材2の第1の側面7は、外方に突出するように湾曲する湾曲面である。すなわち第1の側面7は、外方に膨らむ湾曲面である。反対側の第2の側面8は、内方に凹むように湾曲する湾曲面である。第1および第2の側面7、8の形状は、被加工物の加工形状と干渉しないように、制約を受ける。すなわち図16の概念図で示したように、端面溝入れ加工の場合、円形に加工された溝61の内部に、板状部材2の一部が入り込むことで、切れ刃を溝の奥まで送り込むときに保持することができる。逆に言えば、板状部材2は、被加工物の円形に加工された溝61の中に干渉せずに入り込めるように、湾曲させられる。すなわち、第2の側面8の曲率半径は、被加工物の加工される溝の中心側の壁面の加工径(直径)の半分以上とされる。第1の側面7の曲率半径は、この加工径(直径)の半分に切れ刃の幅を足した曲率半径以下とされる。このような曲率半径とされることで、板状部材2は、加工される溝形状との間に、両側で逃げが確保される。すなわち、両側で逃げ角を有する。図4の右側面図にみられるように、第1の側面7と対向する方向からみて、板状部材2の第1の側面7の外郭形状は、それぞれ2つずつの長辺9、10と短辺11、12とを有する略四辺形である。なおかつ2つの長辺9、10は互いに略平行である。ここでは、第1の側面7と下面4との境界を第1の長辺9とする。また第1の側面7と前端面5との交差稜線を第1の短辺11とする。第1の側面7と下面4との境界は、交差稜線が形成されず、なめらかに接続されても構わない。このように板状部材2は、略四辺形とされることで、ツールブロック30からの突出し長さを調整できる。具体的には、板状部材2は、下面4と第1の側面7との交差稜線9と平行な方向への突出し長さの調整ができるように、その交差稜線と直交する断面の形状が所定の範囲で一定とされる。すなわち所定の範囲で断面形状が一定であるため、この交差稜線の方向の任意の位置で、クランプ可能とされる。板状部材2の突出し長さの調整に必要な所定の範囲で、板状部材2とツールブロック30およびクランプ部材40との接触位置をずらすことができる。この交差稜線は、第1の長辺9である。なお板状部材2のチップ座13の周辺には、傾斜面が形成された。この傾斜面は、切りくず排出のための切りくずポケットとされる面である。ただし、この実施形態の切削工具1では、凹状に湾曲せず、平面状とされた。したがって、切りくずポケットとは呼ばず、切りくず誘導面と呼ばれてもよい。この切りくず誘導面は、被加工物の加工された溝の中から、切りくずが排出されるように誘導する面とされる。この実施形態の切削工具1で、断面形状が一定とされる所定の範囲は、切りくず誘導面以外の部分の全域とされた。すなわち後端面6から切りくず誘導面の始まる範囲までの断面形状が一定とされる。このような形状に断面形状が形成されると、板状部材2を研削加工などで高精度に製作しやすい。つまり、クランプ剛性を高められる。しかし、これに限定されない。断面形状が一定とされる範囲は、板状部材2の突出し長さの調整量に応じて確保されればよい。突出し長さの調整に影響のない部分は、どのような形状とされても構わない。
図5の正面図にみられるように、板状部材2の上面3および下面4は、外方に膨らむ湾曲面である。上面3および下面4は、いずれも板状部材2をツールブロック30へ固定するときに接触面とされる面である。下面4は、ツールブロック30と接触する。上面3は、クランプ部材40と接触する。もしも上面3が湾曲面とされず、平面とされると、クランプ部材40との接触状態が不安定になりやすい。なぜなら、板状部材2の第1の側面7および第2の側面8が湾曲しているため、クランプ力が加わって板状部材2が弾性変形すると、上面3は、下面2に対する傾斜角度が変化してしまう。すると上面3とクランプ部材40との接触が、面接触から線接触または点接触に、変化してしまう。いずれの場合でも、接触点は上面3の角部の辺陵線となってしまい、角部がつぶれて塑性変形などが発生しやすい。したがって、切削加工中に、クランプ剛性が下がるなど、不具合が発生する場合がある。上面3を湾曲面とすることで、板状部材2が弾性変形しても、上面3は、面内でクランプ部材40と接触し続けることができる。この実施形態の切削工具1において、板状部材2の上面3および下面4は、それぞれ円筒面とされた。このため上面3および下面4は、ツールブロック30と、面のほぼ中央で接触する。したがって、板状部材2のツールブロック30への固定状態が、毎回安定する。しかし、これに限定されない。上面3および下面4の湾曲面の形状は、ツールブロック30およびクランプ部材40と接触できる形状であれば、どのような形状でも構わない。例えば、ツールブロック30への接触位置を、第2の側面8側などに偏らせても構わない。また上面3および下面4は、内方へ凹の湾曲面とされても構わない。しかし、ツールブロック30側の接触面を平面で構成する場合には、板状部材2の上面3および下面4は、外方に凸の湾曲面であることが好ましい。ツールブロック30側の接触面を平面とすると、製造が容易であり、安いコストでクランプ剛性の高い切削工具1が得られる。板状部材2は、少なくとも上面3、下面4および第1の側面7の3つの面を接触面とすることで、強固にツールブロック30へ固定される。この結果、クランプ剛性が高まり、びびり振動の発生を抑制することができる。または仕上げ面の品位を向上することができる。なお上面3および下面4を湾曲面とする際に、細長い平面を多数並べる多面体によって近似されても構わない。板状部材2のツールブロック30との接触により、塑性変形を起こさない程度の鈍角にされれば、多面体によって湾曲面が近似されて、多数の角部が形成されても構わない。ただし、上面3および下面4と側面7、8との角部に、単に平面状の面取りが付けられた程度のものは除外される。面取りなどを付けることで湾曲面とするときは、曲面状の面取り、いわゆるR面取りなどとする。なお、曲面状の面取りのみで湾曲面とせず、上面3または下面4の全体を湾曲面とすることが好ましい。
前述のとおり、図9および図10に示すように、この実施形態の切削工具1のツールブロック30は、取り付け基準面31を有する。取り付け基準面31は、長手方向が規定される。ツールブロック30は、長手方向からみた一方を正面とするとよい。ここでは板状部材2の正面方向と合わせて、図10の方向を正面とする。取り付け基準面31の周辺は、シャンク部と呼ぶこともできる。この取り付け基準面31が、旋盤などの工作機械の刃物台へ押し付けられて、ツールブロック30は工作機械へ装着される。つまりツールブロック30は、板状部材2を保持し、工作機械へ装着するための部材である。この実施形態のツールブロック30は、下面側に形成される取り付け基準面31の近くに、垂直な壁面を有する。この垂直な壁面も、工作機械に装着されるときの、幅方向の基準面とされることができる。ツールブロック30の取り付け基準面31および幅方向の基準面は、工作機械の刃物台やホルダ、アダプタなどに対応する形状が任意に選択される。ツールブロック30は、板状部材2の下面4と接触する下面拘束面32を有する。下面拘束面32は、板状部材2の下面4の傾斜部分と対応する形状とされる。すなわち下面拘束面32は、取り付け基準面31に対して傾斜している。この実施形態で、板状部材2の下面4は平面とされたため、ツールブロック30の下面拘束面32も平面とされた。しかしこれに限定されない。下面拘束面32は、下面4の傾斜部分と接触できる形状であれば、どのような面とされても構わない。下面拘束面32の取り付け基準面31に対する図11の正面図に示す傾斜角度Aは、90°以上、なおかつ170°以下の範囲であることが好ましい。傾斜角度Aは、100°以上、なおかつ130°以下の範囲であることがさらに好ましい。このような傾斜角度Aとされると、板状部材2の下面4と接触するときに、第1の側面7側に向かう拘束力を発生させ、板状部材2をツールブロック30へ固定する安定性が高まる。この実施形態で、下面拘束面32の取り付け基準面31に対する傾斜角度Aは、約115°とされた。
ツールブロック30は、板状部材2の第1の側面7と接触する側面拘束面33を有する。この実施形態で、側面拘束面33は、2段構造とされた。すなわち側面拘束面33は、第1の接触部分34および第2の接触部分35を有する。板状部材2の第1の側面7は、湾曲面であるため、側面拘束面33の形状を、第1の側面7の湾曲形状と完全に一致させると、様々な曲率半径の板状部材2に対して、ツールブロック30を兼用させることができない。またツールブロック30の側面拘束面33の形状を、第1の側面7の湾曲形状と完全に一致させることは、製造上難しい場合がある。そこで側面拘束面33を2段構造とすることで、積極的に接触面を2点とし、様々な曲率半径の板状部材2に対して適用可能とする。または板状部材2をツールブロック30に安定して固定することができるようにする。すなわち側面拘束面33は、第1の接触部分34および第2の接触部分35を有することから、板状部材2の第1の側面7と2点で接触する。加えて、下面4と下面拘束面32との接触により、3点での接触で板状部材2の姿勢が安定的に定まる。したがって、板状部材2の曲率半径の多少の違いを吸収できる。また板状部材2の固定が非常に安定する。
ツールブロック30は、取り付け基準面31と対向する上面に、クランプ部材40と接触する誘導面36を有する。図13および図14にみられるように、クランプ部材40は、板状部材2の上面3と接触する上面拘束面41と、ツールブロック30の誘導面36と接触する被誘導面42とを有する。クランプ部材40は、締め付けボルトなどの固定部材50によって、ツールブロック30へ固定される。固定部材50を締め付けることで、クランプ部材40は、板状部材2をツールブロック30へ固定する。すなわち、ツールブロック30は、固定部材50に対応する固定手段を有する。つまり固定部材50が締め付けボルトのとき、ツールブロック30は、締め付けボルトのおねじに対応するめねじのねじ穴を有する。この実施形態の切削工具1では、前述のように、板状部材2は3点接触で姿勢が安定的に定まっている。したがって、板状部材2の上面3をクランプ部材40の上面拘束面41で押さえることにより、板状部材2は、ツールブロック30へ完全に固定される。この実施形態で、固定部材50は4本の締め付けボルトとされた。しかしこれに限定されない。固定部材50は1本の締め付けボルトでも構わない。また2本、3本または5本以上の締め付けボルトとされても構わない。もちろん、ボルト以外の締結方法とされても構わない。ツールブロック30の誘導面36は、下面拘束面32の傾斜方向と同じ向きに傾斜している。そのため、誘導面36は、板状部材2の上面3とは、逆の向きに傾斜する。つまり誘導面36は、クランプ部材40を板状部材2の第1の側面7側に引き込む力が発生する。このためクランプ部材40の上面拘束面41は、板状部材2の上面3と接触するとき、板状部材2を第1の側面7側に押さえる力を発生させる。これらの構造の相乗効果で、板状部材2はツールブロック30に、非常に強固に固定される。その結果、クランプ剛性が高まり、びびり振動の発生が大幅に抑制される。または仕上げ面の品位が大幅に向上する。この実施形態のクランプ部材40は、2本のスリットを有する。このスリットは、クランプ部材40の弾性変形を助長するために設けられる。スリットが設けられることで、クランプ部材40は、弾性変形しやすくなり、板状部材2およびツールブロック30と、より広範囲でぴったりと接触できるようになる。したがって、さらにクランプが安定する。しかし、これに限定されない。スリットは、1本や、3本以上とされても構わない。スリットは、設けられなくても構わない。
板状部材2とツールブロック30とは、一方に凸部を設け、他方に凹部を設けるなどの方法で、板状部材2の突出し長さを段階的に調整できるようにもできる。さらに、板状部材2とツールブロック30とは、目盛りなどの目印を設けることで、突出し長さを視覚的に確認できるようにするとなおよい。その他、切削工具の突出し長さを調整するための、種々の従来技術を適用できる。
切削インサート20または板状部材2の切れ刃、および切れ刃の周辺の工具材料は、超硬合金、サーメット、セラミック、立方晶窒化硼素等の硬質材料またはこれら硬質材料の表面にPVDまたはCVDコーティング膜を被膜したもの、またはダイヤモンドの中から選択することが好ましい。
この切削工具の板状部材は、様々な切削工具に適用されて、その切削工具が工作機械に装着されることにより、鋼材などの切削加工に利用できる。特に、旋盤用のバイトや回転切削工具などに適用されて、被加工物の端面に溝加工するときに有効である。実施形態には旋盤用の端面溝入れ用切削工具だけを記載したが、トレパニング工具と呼ばれるような回転切削工具などにも適用が可能である。トレパニング工具とは、溝入れ加工または穴あけ加工のための回転切削工具である。
この発明の切削工具の板状部材、ツールブロック、および切削工具は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更及び追加が可能である。例えば、板状部材の後端面側にもチップ座を設け、勝手違いの端面溝入れ用切削工具としても使用できる構造とされてもよい。
1 切削工具
2 板状部材
3 上面
4 下面
5 前端面
6 後端面
7 第1の側面
8 第2の側面
9 第1の長辺
10 第2の長辺
11 第1の短辺
12 第2の短辺
13 チップ座
20 切削インサート
30 ツールブロック
31 取り付け基準面
32 下面拘束面
33 側面拘束面
34 第1の接触部分
35 第2の接触部分
36 誘導面
40 クランプ部材
41 上面拘束面
42 被誘導面
50 固定部材
60 被加工物
61 加工される溝
A ツールブロックの拘束面の取り付け基準面に対する傾斜角度

Claims (12)

  1. 切削工具(1)の板状部材(2)であって、
    上面(3)と、下面(4)と、2つの端面(5、6)と、2つの側面(7、8)とを有し、
    前記側面(7、8)のうち、第1の側面(7)は湾曲面であり、
    前記上面(3)は湾曲面である板状部材。
  2. 前記切削工具(1)は、溝加工用である請求項1に記載の板状部材。
  3. チップ座(13)を有し、切削インサート(20)を着脱自在に装着する請求項1または2に記載の板状部材。
  4. 前記切削インサート(20)は、前記チップ座(13)周辺の弾性により固定される請求項3に記載の板状部材。
  5. 前記第1の側面(7)は、外方に膨らむ湾曲面である請求項1から4のいずれかに記載の板状部材。
  6. 前記上面(3)は外方に膨らむ湾曲面である請求項1から5のいずれかに記載の板状部材。
  7. 前記下面(4)は湾曲面である請求項1から6のいずれかに記載の板状部材。
  8. 前記下面(4)は外方に膨らむ湾曲面である請求項7に記載の板状部材。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の板状部材(2)を保持するためのツールブロック(30)であって、
    該板状部材(2)の前記下面(4)と接触する下面拘束面(32)を有するツールブロック。
  10. 板状部材(2)の第1の側面(7)に対応する側面拘束面(33)を有する請求項9に記載のツールブロック。
  11. 前記側面拘束面(33)は、前記第1の側面(7)と接触する少なくとも2つの接触部分(34、35)を有する請求項10に記載のツールブロック。
  12. 請求項1から8のいずれかに記載の板状部材(2)を備える切削工具。
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