JP2017116796A - 撮像レンズおよび撮像装置 - Google Patents

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正剛 中井
Masatake Nakai
正剛 中井
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Abstract

【課題】低温から高温までの幅広い温度領域において高い光学性能を維持することが可能な撮像レンズおよび撮像装置を提供する。【解決手段】この撮像レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズG11と、正の屈折力を有する第2レンズG12と、負の屈折力を有する第3レンズG13と、正の屈折力を有する第4レンズG14と、正の屈折力を有する第5レンズG15と、が配置されて構成される。第1レンズG11は、両凹レンズで構成されている。第3レンズG13は、物体側に凹面を向けて配置されている。第4レンズG14は、像面IMG側に凸面を向けて配置されている。そして、所定の条件を満足することにより、周辺温度が著しく変化した場合でも、高い光学性能を確保することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、低温時や高温時でも良好な光学性能を確保することが可能な撮像レンズ、およびそれを備えた撮像装置に関する。
近年、車両への搭載が可能な撮像装置(車載カメラ)が普及してきている。特に、車載カメラとして、高ダイナミックレンジカメラを用い、撮影した画像中の車、白線、交通標識などを認識するセンシング技術や、前方や後方を走る車両間の距離を測定するためのステレオビジョン技術を取り入れているものもある。 この場合、道路のレーン幅を撮影することも必要になるため、車載カメラに搭載される撮像レンズの撮像画角としては40〜70度程度の水平両画角が必要とされる。
また、車載カメラは、特に夏季に高温になるおそれのある車内に設置される。そこで、車載カメラに搭載される撮像レンズには、低温から高温までの幅広い温度領域においてピント位置のずれが小さい高い光学性能が要求される。
さらに、車載カメラは、夜間使用されることも多いため、認識した人や物を正確に把握できるように、明るい撮像レンズを搭載する必要がある。このため、暗い場面であっても被写体からより多くの光を取り入れることができるように撮像レンズの口径が大きくなる傾向がある。
しかしながら、車載カメラは搭載されるスペースが限られることが多いことなどから小型であることが要求され、それらに搭載される撮像レンズもより小型であることが求められる。たとえば、車載カメラがフロントガラスとバックミラーとの間に設置される場合、カメラユニットの大型化は視界の阻害、意匠の低下の原因になるため、カメラユニットの小型化の要求が強い。これに伴い、車載カメラに搭載される撮像レンズも、より小型であることが求められる。
そこで、かかる要求に応えるべく、車載カメラに搭載可能な撮像レンズが提案されている(たとえば、特許文献1を参照。)。
特許文献1には、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、負の屈折力を有する第4レンズと、像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第5レンズと、を備え、第1レンズと第2レンズとの間に開口絞りを配置し、第3レンズと第4レンズとを接合した撮像レンズが開示されている。
特開2010−145828号公報
特許文献1に開示された撮像レンズは、車載カメラに搭載可能ではあるが、比較的狭い温度範囲での使用を想定したものと考えられる。すなわち、特許文献1に開示された撮像レンズは、色収差補正のために接合レンズを用いているが、一般的に接合レンズに使用される接着剤は温度が80℃程度を越えると緩みはじめる。さらに、接合レンズを形成する各レンズの線膨張係数の違いから高温時には接合が剥がれ、十分な光学性能を確保できなくなるおそれがある。
近年は、車載カメラも気候条件等が大きく異なる広域での使用が求められるため、車載カメラに搭載される撮像レンズにも幅広い温度範囲での使用に耐えられることが要求される。具体的には、使用環境温度が−40〜135℃程度の幅広い温度領域において高い光学性能を確保できる撮像レンズが求められている。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することが可能な、小型で明るい撮像レンズを提供することを目的とする。さらに、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することができる撮像装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる撮像レンズは、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第3レンズと、像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、からなり、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(1) 0≦(DNDT1)/(DNDT2)≦2.5
(2) −1.5≦f2/f1≦−0.1
(3) −1.5≦f/f1≦−0.1
ただし、DNDT1は前記第1レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、DNDT2は前記第2レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、f1は前記第1レンズの焦点距離、f2は第2レンズの焦点距離、fは前記撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
本発明によれば、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することが可能な、小型で明るい撮像レンズを提供することができる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、前記発明において、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(4) −1.5≦(DNDT3)/f3≦−0.01
(5) −1.5≦(DNDT5)/f5≦−0.01
(6) 0.1≦(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)≦3
ただし、DNDT3は前記第3レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、DNDT5は前記第5レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、f3は前記第3レンズの焦点距離、f5は前記第5レンズの焦点距離を示す。
本発明によれば、低温から高温までの幅広い温度領域において、より良好な光学性能を確保することが可能になる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、前記発明において、前記第5レンズの少なくとも1面に非球面が形成され、かつ、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(7) 0.5≦f5/f4≦3.0
ただし、f4は前記第4レンズの焦点距離、f5は前記第5レンズの焦点距離を示す。
本発明によれば、撮像レンズの温度変化時のピント位置のずれがより適切に抑制されるとともに、球面収差、コマ収差、像面湾曲を効率的に抑制することができる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、前記発明において、前記第4レンズの少なくとも1面に非球面が形成され、かつ、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(8) 0.1≦|R42B/R41B|≦1.0
ただし、R41Bは前記第4レンズの物体側面のベストフィット曲率半径、R42Bは前記第4レンズの像側面のベストフィット曲率半径を示す。
本発明によれば、硝材選択幅が少ない非球面ガラスを第4レンズに採用しても、温度変化に伴うピント位置のずれを抑制することができるとともに、球面収差、コマ収差、像面湾曲の発生を極限まで抑えることが可能になる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、前記発明において、前記第2レンズの少なくとも1面に非球面が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、球面収差、コマ収差、像面湾曲を効率的に抑制することができる。また、第2レンズよりも像側に配置されているレンズへ入射する光線角度を緩やかにして周辺像高の光線高さを低くすることが可能になり、第2レンズよりも像側に配置されているレンズ(後群)の外径を小さくすることができる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、前記発明において、前記第1レンズが両凹形状であることを特徴とする。
本発明によれば、第1レンズの負の屈折力を強くすることで、第1レンズよりも像側に配置されたレンズへ入射する周辺像高の光線高さを低くして、撮像レンズの外径を小さくすることができる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、前記発明において、以下に示す条件式を満足することを特徴とする。
(9) 0.01≦R32/R41≦5
(10) 0.01≦D34/D3≦2
ただし、R32は前記第3レンズの像側面の曲率半径、R41は前記第4レンズの物体側面の曲率半径、D34は前記第3レンズと前記第4レンズとの間の空気間隔、D3は前記第3レンズの中心肉厚を示す。
本発明によれば、撮像レンズの温度変化時のピント位置のずれがより適切に抑制されるとともに、色収差の発生を極限まで抑え、迷光によるゴーストの発生を抑制することができる。
また、本発明にかかる撮像装置は、前記撮像レンズと、該撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する固体撮像素子と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することができる撮像装置を提供することができる。
本発明によれば、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することが可能な、小型で明るい撮像レンズを提供することができるという効果を奏する。さらに、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することが可能な撮像装置を提供することができるという効果を奏する。
実施例1にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例1にかかる撮像レンズの諸収差図である。 実施例1にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。 実施例2にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例2にかかる撮像レンズの諸収差図である。 実施例2にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。 実施例3にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例3にかかる撮像レンズの諸収差図である。 実施例3にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。 実施例4にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例4にかかる撮像レンズの諸収差図である。 実施例4にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。 実施例5にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例5にかかる撮像レンズの諸収差図である。 実施例5にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。
以下、本発明にかかる撮像レンズおよび撮像装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
本発明にかかる撮像レンズは、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第3レンズと、像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、からなっている(基本構成)。
本発明にかかる撮像レンズにおいて、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第1レンズにより、撮像レンズ全体の外径を小さくすることができる。正の屈折力を有する第2レンズにより、第2レンズへの入射光束を収斂させることができ、第2レンズよりも像側に配置されるレンズの外径を縮小することができる。また、撮像レンズの全長を短くすることができる。物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第3レンズと像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズにより、色収差を良好に補正することができる。正の屈折力を有する第5レンズにより、像面湾曲を良好に補正することができる。
本発明は、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することが可能な、小型で明るい撮像レンズを提供することを目的としている。そこで、かかる目的を達成するため、本発明にかかる撮像レンズは、上記基本構成を前提として、以下に示す特徴を備えている。
まず、本発明にかかる撮像レンズでは、第1レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値をDNDT1、第2レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値をDNDT2、第1レンズの焦点距離をf1、第2レンズの焦点距離をf2、撮像レンズ全系の焦点距離をfとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) 0≦(DNDT1)/(DNDT2)≦2.5
(2) −1.5≦f2/f1≦−0.1
(3) −1.5≦f/f1≦−0.1
条件式(1)は、「第2レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値」に対する「第1レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値」の比を規定する式である。条件式(2)は、「第1レンズの焦点距離」に対する「第2レンズの焦点距離」の比を規定する式である。条件式(3)は、「第1レンズの焦点距離」に対する「撮像レンズ全系の焦点距離」の比を規定する式である。
本発明にかかる撮像レンズは、小径にするため、前玉を強い負の屈折力を有する第1レンズと強い正の屈折力を有する第2レンズで構成している。このため、前玉が温度変化による影響を強く受けやすい。周辺温度が変化すると、レンズが膨張、収縮してレンズの屈折率変化が生じるおそれがある。レンズの屈折率変化が生じると、ピント位置がずれて光学性能の劣化を招きやすい。そこで、条件式(1)〜(3)を満足することで、第1レンズと第2レンズの温度変化時の屈折率変化を適切に制御して、ピント位置のずれを極力抑制することができる。また、撮像レンズの外径を小さくするとともに、明るいレンズを実現することができる。
条件式(1)および条件式(2)において規定された範囲から外れると、第1レンズおよび第2レンズの温度変化による屈折率変化量が過多になり、第1レンズおよび第2レンズの温度変化時のピント位置変動を第1レンズの負パワーと第2レンズの正パワーとにより相殺することが困難になり、低温環境下や高温環境下での撮像レンズのピント位置がずれて、良好な光学性能が得られなくなる。また、条件式(3)において規定された範囲から外れると、第1レンズの撮像レンズ全系に対する負パワーが弱くなりすぎる、または強くなりすぎて、撮像レンズの外径が大きくなるため、好ましくない。
なお、上記条件式(1)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(1a) 0.5≦(DNDT1)/(DNDT2)≦1.7
上記条件式(2)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(2a) −1.1≦f2/f1≦−0.9
上記条件式(3)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(3a) −1.2≦f/f1≦−0.7
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第3レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値をDNDT3、第5レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値をDNDT5、第3レンズの焦点距離をf3、第5レンズの焦点距離f5とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(4) −1.5≦(DNDT3)/f3≦−0.01
(5) −1.5≦(DNDT5)/f5≦−0.01
(6) 0.1≦(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)≦3
条件式(4)は、「第3レンズの焦点距離」に対する「第3レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値」の比を規定する式である。条件式(5)は、「第5レンズの焦点距離」に対する「第5レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値」の比を規定する式である。条件式(6)は、「第5レンズの焦点距離と第3レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値との積」に対する「第3レンズの焦点距離と第5レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値との積」の比を規定する式である。
条件式(4)〜(6)を満足することで、第3レンズと第5レンズの温度変化時の屈折率変化を適切に制御して、撮像レンズのピント位置のずれをより適切に抑制することができる。
条件式(4)において規定された範囲から外れると、第3レンズの温度変化による屈折率変化が過多になり、第3レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、結果として撮像レンズのピント位置がずれてしまう。条件式(5)において規定された範囲から外れると、第5レンズの温度変化による屈折率変化が過多になり、第5レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、結果として撮像レンズのピント位置がずれてしまう。条件式(6)において規定された範囲から外れると、第3レンズと第5レンズの温度変化時のピント位置変動を第3レンズの負のパワーと第5レンズの正のパワーとにより相殺することが困難になり、低温環境下や高温環境下での撮像レンズのピント位置がずれてしまう。
なお、上記条件式(4)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(4a) −0.5≦(DNDT3)/f3≦−0.2
上記条件式(5)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(5a) −1.5≦(DNDT5)/f5≦−0.5
上記条件式(6)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(6a) 0.3≦(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)≦2.5
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第5レンズの少なくとも1面に非球面が形成されていることが好ましく、かつ、第4レンズの焦点距離をf4、第5レンズの焦点距離をf5とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(7) 0.5≦f5/f4≦3.0
条件式(7)は、「第4レンズの焦点距離」に対する「第5レンズの焦点距離」の比を規定する式である。条件式(7)を満足することで、撮像レンズの温度変化時のピント位置のずれをより適切に抑制することができるとともに、球面収差、コマ収差、像面湾曲の発生を最小限に抑えることができる。
条件式(7)においてその下限を下回ると、第4レンズの正のパワーが弱くなりすぎて、球面収差の発生が顕著になる。また、第5レンズへの入射光線高さも高くなりすぎて大きく光軸方向へ入射光線を曲げる必要が生じ、像面湾曲、コマ収差が発生する原因になる。また、隣り合う第4レンズと第5レンズの正パワーが大きく異なってしまうため、第4レンズと第5レンズの温度変化による屈折率変化が過多になり、第4レンズと第5レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、撮像レンズのピント位置がずれてしまう。
一方、条件式(7)においてその上限を超えると、第4レンズの正のパワーが強くなりすぎて、球面収差の発生が顕著になる。また、隣り合う第4レンズと第5レンズの正のパワーが大きく異なってしまうため、第4レンズと第5レンズの温度変化による屈折率変化が過多になり、第4レンズと第5レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、撮像レンズのピント位置がずれてしまう。
なお、上記条件式(7)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(7a) 1.0≦f5/f4≦1.5
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第4レンズの少なくとも1面に非球面が形成されていることが好ましく、かつ、第4レンズの物体側面のベストフィット曲率半径をR41B、第4レンズの像側面のベストフィット曲率半径をR42Bとするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(8) 0.1≦|R42B/R41B|≦1.0
条件式(8)は、「第4レンズ物体側面のベストフィット曲率半径」に対する「第4レンズの像側面のベストフィット曲率半径」の比を規定する式である。条件式(8)を満足することにより、硝材選択幅が少ない非球面ガラスを第4レンズに採用しても、撮像レンズの温度変化に伴うピント位置のずれを抑制することができるとともに、球面収差、コマ収差、像面湾曲の発生を極限まで抑制することが可能になる。
条件式(8)においてその下限を下回ると、第4レンズの正のパワーが弱くなりすぎて、球面収差の発生が顕著になる。また、第5レンズへの入射光線高さも高くなりすぎて大きく光軸方向へ入射光線を曲げる必要が生じ、像面湾曲、コマ収差が発生する原因になる。また、隣り合う第4レンズと第5レンズの正のパワーが大きく異なってしまうため、第4レンズと第5レンズの温度変化による屈折率変化が過多になり、第4レンズと第5レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、撮像レンズのピント位置がずれてしまう。
一方、条件式(8)においてその上限を超えると、第4レンズの正のパワーが強くなりすぎて、球面収差の発生が顕著になる。また、隣り合う第4レンズと第5レンズの正パワーが大きく異なってしまうため、第4レンズと第5レンズの温度変化による屈折率変化が過多になり、第4レンズと第5レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、撮像レンズのピント位置がずれてしまう。
なお、上記条件式(8)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(8a) 0.1≦|R42B/R41B|≦0.2
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第2レンズの少なくとも1面に非球面を形成するとよい。このようにすることで、球面収差、コマ収差、像面湾曲を効率的に抑制することができる。また、第2レンズよりも像側に配置されているレンズへ入射する光線角度を緩やかにして周辺像高の光線高さを低くすることが可能になり、第2レンズよりも像側に配置されているレンズ(後群)の外径を小さくすることができる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズでは、第1レンズが両凹形状であることが好ましい。このようにすることにより、第1レンズの負の屈折力を強くすることができ、第1レンズよりも像側に配置されたレンズへ入射する周辺像高の光線高さを低くして、撮像レンズの外径をさらに小さくすることが可能になる。
さらに、本発明にかかる撮像レンズは、第3レンズの像側面の曲率半径をR32、第4レンズ物体側面の曲率半径をR41、第3レンズと第4レンズとの間の空気間隔をD34、第3レンズの中心肉厚をD3とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(9) 0.01≦R32/R41≦5
(10) 0.01≦D34/D3≦2
条件式(9)は、「第4レンズ物体側面の曲率半径」に対する「第3レンズの像側面の曲率半径」の比を規定する式である。条件式(10)は、「第3レンズの中心肉厚」に対する「第3レンズと第4レンズとの間の空気間隔」の比を規定する式である。条件式(9),(10)を満足することにより、撮像レンズの温度変化時のピント位置のずれがより適切に抑制されるとともに、色収差の発生を極限まで抑え、迷光によるゴーストの発生を抑制することができる。
条件式(9)および条件式(10)において規定された範囲から外れると、第3レンズと第4レンズの温度変化時のピント位置変動が大きくなって、撮像レンズのピント位置がずれてしまう上に、第3レンズの像側面と第4レンズの物体側面との間の相互反射による迷光が発生し、良好な光学性能を確保することが困難になる。また、第3レンズにより発生した色収差と第4レンズにより発生した色収差との相殺効果が得られ難くなり、良好な光学性能を確保することが難しくなる。
なお、上記条件式(9)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(9a) 0.8≦R32/R41≦2.1
上記条件式(10)は、次に示す範囲を満足すると、より好ましい効果が期待できる。
(10a) 0.05≦D34/D3≦0.2
以上説明したように、本発明にかかる撮像レンズは、上記構成を備え、上記条件式を満足することにより、各レンズの温度による相対屈折率変化を適切に制御して、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することが可能な、小型で明るいレンズになる。
本発明にかかる撮像レンズは、接合レンズを用いていないため、周辺温度が高温になっても、接合レンズの弱点である接合が剥がれ、十分な光学性能を維持できなくなるといった不都合はない。したがって、上記条件式を満足しさえすれば、使用環境温度が−40〜135℃程度の幅広い温度領域においても、高い光学性能を確保することが可能になる。
以上のような特徴を備えた本発明の撮像レンズは、車載用カメラに限らず、気温の変化が大きい屋外に設置されること多い監視用カメラ、防犯カメラなどにも十分適用できる。
さらに、本発明は、低温から高温までの幅広い温度領域において良好な光学性能を確保することができる撮像装置を提供することも目的としている。この目的を達成するためには、上記構成を備えた撮像レンズと、この撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する固体撮像素子と、を備えて撮像装置を構成すればよい。このようにすることで、特に周辺温度の変化が著しい条件下でも使用可能な撮像装置を実現することができる。
以下、本発明にかかる撮像レンズおよび撮像装置の実施例を図面に基づき詳細に説明する。なお、以下の実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施例1にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この撮像レンズは、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズG11と、正の屈折力を有する第2レンズG12と、負の屈折力を有する第3レンズG13と、正の屈折力を有する第4レンズG14と、正の屈折力を有する第5レンズG15と、が配置されて構成される。
第1レンズG11は、両凹レンズで構成されている。第3レンズG13は、物体側に凹面を向けて配置されている。第4レンズG14は、像面IMG側に凸面を向けて配置されている。第3レンズG13と第4レンズG14とは、空気間隔を隔てて配置されている。第5レンズG15の両面には、非球面が形成されている。
以下、実施例1にかかる撮像レンズに関する各種数値データを示す。
(面データ)
1=-7.71
1=0.60 nd1=1.620 νd1=60.3 dndt1=2.5
2=10.06
2=0.29
3=20.24
3=4.29 nd2=1.881 νd2=40.1 dndt2=4.4
4=-8.87
4=3.84
5=-3.75
5=0.78 nd3=1.922 νd3=20.9 dndt3=1.1
6=-80.73
6=0.07
7=-38.79
7=1.64 nd4=1.904 νd4=31.3 dndt4=3.6
8=-5.10
8=0.07
9=7.34(非球面)
9=2.54 nd5=1.497 νd5=81.6 dndt5=-5.6
10=-9.79(非球面)
10=7.93
11=∞(像面)
円錐係数(ε)および非球面係数(A,B,C,D,E,F,G,I,J,K,L,M)
(第9面)
ε=1.351,
A=0,B=-2.530×10-3,C=3.690×10-3,D=-3.350×10-3,E=1.670×10-3
F=-4.800×10-4,G=6.470×10-5,I=-1.920×10-7,J=-5.750×10-7
K=-4.670×10-9,L=2.290×10-9,M=2.950×10-9
(第10面)
ε=3.614,
A=0,B=-1.210×10-3,C=2.860×10-3,D=-1.760×10-3,E=9.190×10-4
F=-2.400×10-4,G=2.300×10-5,I=1.250×10-6,J=-3.670×10-7
K=5.660×10-8,L=1.320×10-8,M=-6.430×10-10
(各種データ)
撮像レンズ全系の焦点距離(f) 5.8369
Fナンバー 1.4
像高 3.0
第1レンズG11の焦点距離(f1) -6.924
第2レンズG12の焦点距離(f2) 7.482
第3レンズG13の焦点距離(f3) -4.243
第4レンズG14の焦点距離(f4) 6.303
第5レンズG15の焦点距離(f5) 8.851
高温時温度 135℃
低温時温度 -40℃
(条件式(1)に関する数値)
DNDT1(第1レンズG11を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=2.5
DNDT2(第2レンズG12を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=4.4
(DNDT1)/(DNDT2)=0.568
(条件式(2)に関する数値)
f2/f1=-1.081
(条件式(3)に関する数値)
f/f1=-0.843
(条件式(4)に関する数値)
DNDT3(第3レンズG13を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=1.1
(DNDT3)/f3=-0.259
(条件式(5)に関する数値)
DNDT5(第5レンズG15を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=-5.6
(DNDT5)/f5=-0.633
(条件式(6)に関する数値)
(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)=2.440
(条件式(7)に関する数値)
f5/f4=1.404
(条件式(9)に関する数値)
R32(第3レンズG13の像面IMG側面の曲率半径)=-80.73
R41(第4レンズG14の物体側面の曲率半径)=-38.79
R32/R41=2.081
(条件式(10)に関する数値)
D34(第3レンズG13と第4レンズG14との間の空気間隔)=0.07
D3(第3レンズG13の中心肉厚)=0.78
D34/D3=0.090
撮像レンズを収容するレンズ鏡筒の線膨張係数を一般的なアルミニウムと同じ23×10-6とする場合、実施例1の撮像レンズにおける常温時(20℃)からのピント位置変動は、低温時(−40℃)が1um、高温時(135℃)が0umである。このことから、実施例1の撮像レンズにおいて、温度変化時のピント位置のずれは最小限に抑えられていることがわかる。
図2は、実施例1にかかる撮像レンズの諸収差図である。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fnoで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。倍率色収差図において、縦軸は像高(図中、Yで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。
次に、実施例1にかかる撮像レンズを撮像装置に適用した例を示す。図3は、実施例1にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。図3に示すように、撮像装置100は、撮像レンズ10と、固体撮像素子101と、を備えて構成される。撮像レンズ10は、図1に示したものである。
撮像レンズ10と固体撮像素子101とを備えた撮像装置100において、図1に示した像面IMGが固体撮像素子101の撮像面102に相当する。固体撮像素子101としては、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置100において、撮像レンズ10の物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子101の撮像面102に結像する。そして、固体撮像素子101が受像した光を光電変換して電気信号として出力する。この出力信号が図示しない信号処理回路によって演算処理され、白線認識等の所望のセンシング処理を施されたり、被写体の像に対応したデジタル画像が生成される。デジタル画像は、たとえばHDD(Hard Disk Device)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。
図4は、実施例2にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この撮像レンズは、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズG21と、正の屈折力を有する第2レンズG22と、負の屈折力を有する第3レンズG23と、正の屈折力を有する第4レンズG24と、正の屈折力を有する第5レンズG25と、が配置されて構成される。
第1レンズG21は、両凹レンズで構成されている。第3レンズG23は、物体側に凹面を向けて配置されている。第4レンズG24は、像面IMG側に凸面を向けて配置されている。第3レンズG23と第4レンズG24とは、空気間隔を隔てて配置されている。第5レンズG25の両面には、非球面が形成されている。
以下、実施例2にかかる撮像レンズに関する各種数値データを示す。
(面データ)
1=-10.95
1=0.59 nd1=1.569 νd1=56.0 dndt1=7.1
2=13.99
2=0.91
3=100.00
3=5.42 nd2=2.000 νd2=25.5 dndt2=3.1
4=-14.14
4=4.01
5=-3.88
5=0.53 nd3=1.922 νd3=20.9 dndt3=1.1
6=-195.62
6=0.10
7=-48.90
7=1.69 nd4=1.904 νd4=31.3 dndt4=3.6
8=-5.21
8=0.07
9=7.22(非球面)
9=2.68 nd5=1.497 νd5=81.6 dndt5=-5.6
10=-9.00(非球面)
10=8.58
11=∞(像面)
円錐係数(ε)および非球面係数(A,B,C,D,E,F,G,I,J,K,L,M)
(第9面)
ε=1.347,
A=0,B=-2.711×10-3,C=3.628×10-3,D=-3.330×10-3,E=1.673×10-3
F=-4.797×10-4,G=6.447×10-5,I=5.199×10-9,J=-5.884×10-7
K=-7.913×10-9,L=-3.376×10-9,M=3.396×10-9
(第10面)
ε=3.341,
A=0,B=-1.350×10-3,C=2.940×10-3,D=-1.740×10-3,E=9.240×10-4
F=-2.380×10-4,G=2.340×10-5,I=1.300×10-6,J=-3.780×10-7
K=5.200×10-8,L=1.180×10-8,M=-9.070×10-10
(各種データ)
撮像レンズ全系の焦点距離(f) 5.70403
Fナンバー 1.4
像高 3.0
第1レンズG21の焦点距離(f1) -10.666
第2レンズG22の焦点距離(f2) 12.579
第3レンズG23の焦点距離(f3) -4.254
第4レンズG24の焦点距離(f4) 6.291
第5レンズG25の焦点距離(f5) 8.503
高温時温度 135℃
低温時温度 -40℃
(条件式(1)に関する数値)
DNDT1(第1レンズG21を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=7.1
DNDT2(第2レンズG22を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=3.1
(DNDT1)/(DNDT2)=2.274
(条件式(2)に関する数値)
f2/f1=-1.179
(条件式(3)に関する数値)
f/f1=-0.535
(条件式(4)に関する数値)
DNDT3(第3レンズG23を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=1.1
(DNDT3)/f3=-0.247
(条件式(5)に関する数値)
DNDT5(第5レンズG25を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=-5.6
(DNDT5)/f5=-0.659
(条件式(6)に関する数値)
(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)=2.668
(条件式(7)に関する数値)
f5/f4=1.352
(条件式(9)に関する数値)
R32(第3レンズG23の像面IMG側面の曲率半径)=-195.62
R41(第4レンズG24の物体側面の曲率半径)=-48.90
R32/R41=4.000
(条件式(10)に関する数値)
D34(第3レンズG23と第4レンズG24との間の空気間隔)=0.10
D3(第3レンズG23の中心肉厚)=0.53
D34/D3=0.189
撮像レンズを収容するレンズ鏡筒の線膨張係数を一般的なアルミニウムと同じ23×10-6とする場合、実施例2の撮像レンズにおける常温時(20℃)からのピント位置変動は、低温時(−40℃)が3μm、高温時(135℃)が9μmである。このことから、実施例2の撮像レンズは、条件式(1)の値が上限に近い場合であっても、温度変化時のピント位置のずれを実使用上問題がない程度に抑制できていることがわかる。
図5は、実施例2にかかる撮像レンズの諸収差図である。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fnoで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。倍率色収差図において、縦軸は像高(図中、Yで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。
次に、実施例2にかかる撮像レンズを撮像装置に適用した例を示す。図6は、実施例2にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。図6に示すように、撮像装置200は、撮像レンズ20と、固体撮像素子101と、を備えて構成される。撮像レンズ20は、図4に示したものである。
撮像レンズ20と固体撮像素子101とを備えた撮像装置200において、図4に示した像面IMGが固体撮像素子101の撮像面102に相当する。固体撮像素子101としては、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置200において、撮像レンズ20の物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子101の撮像面102に結像する。そして、固体撮像素子101が受像した光を光電変換して電気信号として出力する。この出力信号が図示しない信号処理回路によって演算処理され、白線認識等の所望のセンシング処理を施されたり、被写体の像に対応したデジタル画像が生成される。デジタル画像は、たとえばHDD(Hard Disk Device)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。
図7は、実施例3にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この撮像レンズは、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズG31と、正の屈折力を有する第2レンズG32と、負の屈折力を有する第3レンズG33と、正の屈折力を有する第4レンズG34と、正の屈折力を有する第5レンズG35と、が配置されて構成される。
第1レンズG31は、両凹レンズで構成されている。第3レンズG33は、物体側に凹面を向けて配置されている。第4レンズG34は、像面IMG側に凸面を向けて配置されている。第3レンズG33と第4レンズG34とは、空気間隔を隔てて配置されている。第5レンズG35の両面には、非球面が形成されている。
以下、実施例3にかかる撮像レンズに関する各種数値データを示す。
(面データ)
1=-8.67
1=0.60 nd1=1.620 νd1=60.3 dndt1=2.5
2=7.31
2=2.00
3=12.00
3=0.76 nd2=1.881 νd2=40.1 dndt2=4.4
4=-10.67
4=3.71
5=-3.97
5=1.90 nd3=2.000 νd3=19.3 dndt3=6.7
6=-14.37
6=0.10
7=-23.40
7=1.47 nd4=1.773 νd4=49.6 dndt4=5.0
8=-5.67
8=0.08
9=7.35(非球面)
9=1.89 nd5=1.497 νd5=81.6 dndt5=-5.6
10=-11.89(非球面)
10=7.50
11=∞(像面)
円錐係数(ε)および非球面係数(A,B,C,D,E,F,G,I,J,K,L,M)
(第9面)
ε=0.838,
A=0,B=-2.140×10-3,C=3.510×10-3,D=-3.380×10-3,E=1.670×10-3
F=-4.800×10-4,G=6.460×10-5,I=-2.600×10-7,J=-5.960×10-7
K=-1.420×10-8,L=-4.900×10-9,M=-3.440×10-9
(第10面)
ε=3.799,
A=0,B=-9.590×10-4,C=2.770×10-3,D=-1.830×10-3,E=9.010×10-4
F=-2.420×10-4,G=2.340×10-5,I=1.450×10-6,J=-3.760×10-7
K=2.400×10-8,L=-2.780×10-9,M=-4.730×10-9
(各種データ)
撮像レンズ全系の焦点距離(f) 5.31
Fナンバー 1.4
像高 3.0
第1レンズG31の焦点距離(f1) -6.280
第2レンズG32の焦点距離(f2) 6.480
第3レンズG33の焦点距離(f3) -5.950
第4レンズG34の焦点距離(f4) 9.300
第5レンズG35の焦点距離(f5) 9.420
高温時温度 135℃
低温時温度 -40℃
(条件式(1)に関する数値)
DNDT1(第1レンズG31を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=2.5
DNDT2(第2レンズG32を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=4.4
(DNDT1)/(DNDT2)=0.563
(条件式(2)に関する数値)
f2/f1=-1.032
(条件式(3)に関する数値)
f/f1=-0.846
(条件式(4)に関する数値)
DNDT3(第3レンズG33を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=6.7
(DNDT3)/f3=-1.118
(条件式(5)に関する数値)
DNDT5(第5レンズG35を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=-5.6
(DNDT5)/f5=-0.594
(条件式(6)に関する数値)
(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)=0.528
(条件式(7)に関する数値)
f5/f4=1.013
(条件式(9)に関する数値)
R32(第3レンズG33の像面IMG側面の曲率半径)=-14.37
R41(第4レンズG34の物体側面の曲率半径)=-23.40
R32/R41=0.614
(条件式(10)に関する数値)
D34(第3レンズG33と第4レンズG34との間の空気間隔)=0.10
D3(第3レンズG33の中心肉厚)=1.90
D34/D3=0.052
撮像レンズを収容するレンズ鏡筒の線膨張係数を一般的なアルミニウムと同じ23×10-6とする場合、実施例3の撮像レンズにおける常温時(20℃)からのピント位置変動は、低温時(−40℃)が4.5μm、高温時(135℃)が8μmである。このことから、実施例3の撮像レンズは、条件式(6)の値が下限に近い場合であっても、温度変化時のピント位置のずれを実使用上問題がない程度に抑制できていることがわかる。
図8は、実施例3にかかる撮像レンズの諸収差図である。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fnoで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。倍率色収差図において、縦軸は像高(図中、Yで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。
次に、実施例3にかかる撮像レンズを撮像装置に適用した例を示す。図9は、実施例3にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。図9に示すように、撮像装置300は、撮像レンズ30と、固体撮像素子101と、を備えて構成される。撮像レンズ30は、図7に示したものである。
撮像レンズ30と固体撮像素子101とを備えた撮像装置300において、図7に示した像面IMGが固体撮像素子101の撮像面102に相当する。固体撮像素子101としては、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置300において、撮像レンズ30の物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子101の撮像面102に結像する。そして、固体撮像素子101が受像した光を光電変換して電気信号として出力する。この出力信号が図示しない信号処理回路によって演算処理され、白線認識等の所望のセンシング処理を施されたり、被写体の像に対応したデジタル画像が生成される。デジタル画像は、たとえばHDD(Hard Disk Device)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。
図10は、実施例4にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この撮像レンズは、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズG41と、正の屈折力を有する第2レンズG42と、負の屈折力を有する第3レンズG43と、正の屈折力を有する第4レンズG44と、正の屈折力を有する第5レンズG45と、が配置されて構成される。
第1レンズG41は、物体側に凹面を向けて配置されている。第2レンズG42の両面には、非球面が形成されている。第3レンズG43は、物体側に凹面を向けて配置されている。第4レンズG44は、像面IMG側に凸面を向けて配置されている。第3レンズG43と第4レンズG44とは、空気間隔を隔てて配置されている。第5レンズG45の両面には、非球面が形成されている。
以下、実施例4にかかる撮像レンズに関する各種数値データを示す。
(面データ)
1=-11.42
1=0.60 nd1=1.620 νd1=60.3 dndt1=2.5
2=-117.92
2=4.28
3=23.25(非球面)
3=4.65 nd2=1.882 νd2=37.2 dndt2=7.0
4=-13.17(非球面)
4=2.74
5=-3.06
5=0.51 nd3=1.922 νd3=20.9 dndt3=1.1
6=-81.80
6=0.05
7=-69.53
7=1.72 nd4=1.954 νd4=32.3 dndt4=3.4
8=-4.41
8=0.08
9=7.98(非球面)
9=2.01 nd5=1.592 νd5=67.0 dndt5=-0.6
10=-31.59(非球面)
10=6.62
11=∞(像面)
円錐係数(ε)および非球面係数(A,B,C,D,E,F,G,I,J,K,L,M)
(第3面)
ε=0.127,
A=0,B=0,C=-1.782×10-5,D=0,E=6.829×10-6
F=0,G=-1.158×10-6,I=0,J=0,K=0,L=0,M=0
(第4面)
ε=-0.709,
A=0,B=0,C=2.458×10-5,D=0,E=-4.024×10-5
F=0,G=3.676×10-7,I=0,J=0,K=0,L=0,M=0
(第9面)
ε=2.196,
A=0,B=-1.526×10-3,C=3.954×10-3,D=-3.207×10-3,E=1.706×10-3
F=-4.765×10-4,G=6.410×10-5,I=-5.466×10-7,J=-7.314×10-7
K=-3.411×10-8,L=1.239×10-8,M=9.517×10-9
(第10面)
ε=-16.064,
A=0,B=-6.240×10-4,C=3.257×10-3,D=-1.694×10-3,E=9.428×10-4
F=-2.339×10-4,G=2.332×10-5,I=8.845×10-7,J=-4.811×10-7
K=4.589×10-8,L=3.428×10-8,M=1.344×10-8
(各種データ)
撮像レンズ全系の焦点距離(f) 6.0175
Fナンバー 1.4
像高 3.0
第1レンズG41の焦点距離(f1)-20.353
第2レンズG42の焦点距離(f2) 10.083
第3レンズG43の焦点距離(f3) -3.422
第4レンズG44の焦点距離(f4) 4.842
第5レンズG45の焦点距離(f5) 10.932
高温時温度 135℃
低温時温度 -40℃
(条件式(1)に関する数値)
DNDT1(第1レンズG41を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=2.5
DNDT2(第2レンズG42を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=7.0
(DNDT1)/(DNDT2)=0.350
(条件式(2)に関する数値)
f2/f1=-0.495
(条件式(3)に関する数値)
f/f1=-0.296
(条件式(4)に関する数値)
DNDT3(第3レンズG43を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=1.1
(DNDT3)/f3=-0.307
(条件式(5)に関する数値)
DNDT5(第5レンズG45を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=-0.6
(DNDT5)/f5=-0.055
(条件式(6)に関する数値)
(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)=0.179
(条件式(7)に関する数値)
f5/f4=2.257
(条件式(9)に関する数値)
R32(第3レンズG43の像側面の曲率半径)=-81.80
R41(第4レンズG44の物体側面の曲率半径)=-69.53
R32/R41=1.176
(条件式(10)に関する数値)
D34(第3レンズG43と第4レンズG44との間の空気間隔)=0.05
D3(第3レンズG43の中心肉厚)=0.51
D34/D3=0.098
撮像レンズを収容するレンズ鏡筒の線膨張係数を一般的なアルミニウムと同じ23×10-6とする場合、実施例3の撮像レンズにおける常温時(20℃)からのピント位置変動は、低温時(−40℃)が10μm、高温時(135℃)が−17μmである。このことから、実施例3の撮像レンズは、条件式(6)の値が下限に近く、条件式(7)の値が上限に近い場合であっても、温度変化時のピント位置のずれを実使用上問題がない程度に抑制できていることがわかる。
図11は、実施例4にかかる撮像レンズの諸収差図である。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fnoで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。倍率色収差図において、縦軸は像高(図中、Yで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。
次に、実施例4にかかる撮像レンズを撮像装置に適用した例を示す。図12は、実施例4にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。図12に示すように、撮像装置400は、撮像レンズ40と、固体撮像素子101と、を備えて構成される。撮像レンズ40は、図10に示したものである。
撮像レンズ40と固体撮像素子101とを備えた撮像装置400において、図10に示した像面IMGが固体撮像素子101の撮像面102に相当する。固体撮像素子101としては、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置400において、撮像レンズ40の物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子101の撮像面102に結像する。そして、固体撮像素子101が受像した光を光電変換して電気信号として出力する。この出力信号が図示しない信号処理回路によって演算処理され、白線認識等の所望のセンシング処理を施されたり、被写体の像に対応したデジタル画像が生成される。デジタル画像は、たとえばHDD(Hard Disk Device)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。
図13は、実施例5にかかる撮像レンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。この撮像レンズは、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズG51と、正の屈折力を有する第2レンズG52と、負の屈折力を有する第3レンズG53と、正の屈折力を有する第4レンズG54と、正の屈折力を有する第5レンズG55と、が配置されて構成される。
第1レンズG51は、両凹レンズで構成されている。第3レンズG53は、物体側に凹面を向けて配置されている。第4レンズG54は、像面IMG側に凸面を向けて配置されている。また、第4レンズG54の両面には、非球面が形成されている。第3レンズG53と第4レンズG54とは、空気間隔を隔てて配置されている。
以下、実施例5にかかる撮像レンズに関する各種数値データを示す。
(面データ)
1=-14.19
1=0.60 nd1=1.569 νd1=56.0 dndt1=7.1
2=8.48
2=1.95
3=100.00
3=4.78 nd2=2.000 νd2=25.0 dndt2=3.1
4=-13.74
4=4.12
5=-3.88
5=0.61 nd3=1.923 νd3=20.9 dndt3=1.1
6=-43.53
6=0.10
7=-1000.00(非球面)
7=1.82 nd4=1.882 νd4=37.2 dndt4=7.0
8=-5.14(非球面)
8=0.07
9=15.50
9=2.14 nd5=1.497 νd5=81.6 dndt5=-6.1
10=-7.48
10=8.94
11=∞(像面)
円錐係数(ε)および非球面係数(A,B,C,D,E,F,G,I,J,K,L,M)
(第7面)
ε=-999.000,
A=0,B=0,C=-1.320×10-3,D=0,E=3.278×10-5
F=0,G=-1.031×10-6,I=0,J=-1.930×10-7
K=0,L=9.995×10-9,M=0
(第8面)
ε=0.928,
A=0,B=0,C=3.822×10-5,D=0,E=-8.584×10-6
F=0,G=6.826×10-7,I=0,J=-8.068×10-8
K=0,L=-1.771×10-9,M=0
(各種データ)
撮像レンズ全系の焦点距離(f) 5.1972
Fナンバー 1.4
像高 3.0
第1レンズG51の焦点距離(f1) -9.207
第2レンズG52の焦点距離(f2) 12.227
第3レンズG53の焦点距離(f3) -4.606
第4レンズG54の焦点距離(f4) 5.820
第5レンズG55の焦点距離(f5) 10.452
高温時温度 135℃
低温時温度 -40℃
(条件式(1)に関する数値)
DNDT1(第1レンズG51を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=7.1
DNDT2(第2レンズG52を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=3.1
(DNDT1)/(DNDT2)=2.274
(条件式(2)に関する数値)
f2/f1=-1.328
(条件式(3)に関する数値)
f/f1=-0.564
(条件式(4)に関する数値)
DNDT3(第3レンズG53を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=1.1
(DNDT3)/f3=-0.228
(条件式(5)に関する数値)
DNDT5(第5レンズG55を形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値)=-6.1
(DNDT5)/f5=-0.584
(条件式(6)に関する数値)
(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)=2.560
(条件式(7)に関する数値)
f5/f4=1.796
(条件式(8)に関する数値)
R41B(第4レンズG54の物体側面のベストフィット曲率半径)=-36.00
R42B(第4レンズG54の像面IMG側面のベストフィット曲率半径)=-5.16
|R42B/R41B|=0.143
(条件式(9)に関する数値)
R32(第3レンズG53の像面IMG側面の曲率半径)=-43.53
R41(第4レンズG54の物体側面の曲率半径)=-1000.00
R32/R41=0.044
(条件式(10)に関する数値)
D34(第3レンズG53と第4レンズG44との間の空気間隔)=0.10
D3(第3レンズG53の中心肉厚)=0.61
D34/D3=0.164
撮像レンズを収容するレンズ鏡筒の線膨張係数を一般的なアルミニウムと同じ23×10-6とする場合、実施例5の撮像レンズにおける常温時(20℃)からのピント位置変動は、低温時(−40℃)が1um、高温時(135℃)が0umである。このことから、実施例5の撮像レンズにおいて、温度変化時のピント位置のずれは最小限に抑えられていることがわかる。
図14は、実施例5にかかる撮像レンズの諸収差図である。球面収差図において、縦軸はFナンバー(図中、Fnoで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。倍率色収差図において、縦軸は像高(図中、Yで示す)を表し、各線は450nm、550nm、650nmに相当する波長の特性を示している。
次に、実施例5にかかる撮像レンズを撮像装置に適用した例を示す。図15は、実施例4にかかる撮像レンズを備えた撮像装置の一適用例を示す図である。図15に示すように、撮像装置500は、撮像レンズ50と、固体撮像素子101と、を備えて構成される。撮像レンズ50は、図13に示したものである。
撮像レンズ50と固体撮像素子101とを備えた撮像装置500において、図13に示した像面IMGが固体撮像素子101の撮像面102に相当する。固体撮像素子101としては、たとえば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置500において、撮像レンズ50の物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子101の撮像面102に結像する。そして、固体撮像素子101が受像した光を光電変換して電気信号として出力する。この出力信号が図示しない信号処理回路によって演算処理され、白線認識等の所望のセンシング処理を施されたり、被写体の像に対応したデジタル画像が生成される。デジタル画像は、たとえばHDD(Hard Disk Device)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。
なお、上記各実施例中の数値データにおいて、r1,r2,・・・・は各レンズの曲率半径、d1,d2,・・・・は各レンズの中心肉厚またはそれらの面の空気間隔、nd1,nd2,・・・・は各レンズのd線(λ=587.56nm)に対する屈折率、νd1,νd2,・・・・は各レンズのd線に対するアッベ数、dndt1,dndt2,・・・は各レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値を示している。そして、長さの単位はすべて「mm」、角度の単位はすべて「°」である。
また、上記各実施例において、光軸面頂からの非球面形状サグ量(像面の方向を正とする)Xは、光軸からレンズ外径方向への距離をH、近軸曲率半径をR、円錐係数をε、2次,3次,4次,5次,6次,7次,8次,9次,10次,11次,12次,13次の非球面係数をそれぞれA,B,C,D,E,F,G,I,J,K,L,Mとするとき、以下に示す式により表される。
Figure 2017116796
以上説明したように、上記各実施例の撮像レンズは、上記条件式を満足することで低温(−40℃程度)から高温(135℃程度)までの幅広い温度領域において、温度変化によって生じる各レンズの相対屈折率変化を適切に制御しピント位置のずれを抑制して、良好な光学性能を確保することが可能な、小型で明るいレンズになる。したがって、上記各実施例の撮像レンズは、夏季高温になりがちな車内に備えられる車載用カメラや、環境温度の変化が著しい屋外に設置される監視用カメラ等にも問題なく用いることができる。
また、上記各実施例の撮像レンズは、適宜非球面が形成されたレンズを配置することで、少ないレンズ枚数で収差補正能力をより向上させることが可能になっている。
なお、上記各実施例の撮像レンズは、接合レンズを用いていないため、周辺温度が高温になっても、接合レンズの弱点である接合が剥がれ、十分な光学性能が確保できないといった不都合はない。
さらに、上述したように、上記各実施例の撮像レンズを備えて撮像装置を構成すれば、特に周辺温度の変化が著しい条件下での使用が可能な撮像装置を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる撮像レンズは、低温から高温までの幅広い温度領域において高い光学性能が要求される撮像装置に有用であり、特に温度の変化が著しい条件下で使用される車載用カメラや監視用カメラに適している。
11,G21,G31,G41,G51 第1レンズ
12,G22,G32,G42,G52 第2レンズ
13,G23,G33,G43,G53 第3レンズ
14,G24,G34,G44,G54 第4レンズ
15,G25,G35,G45,G55 第5レンズ
IMG 像面
10,20,30,40,50 撮像レンズ
100,200,300,400,500 撮像装置
101 固体撮像素子
102 撮像面

Claims (8)

  1. 物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第1レンズと、正の屈折力を有する第2レンズと、物体側に凹面を向けた負の屈折力を有する第3レンズと、像側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4レンズと、正の屈折力を有する第5レンズと、からなり、
    以下に示す条件式を満足することを特徴とする撮像レンズ。
    (1) 0≦(DNDT1)/(DNDT2)≦2.5
    (2) −1.5≦f2/f1≦−0.1
    (3) −1.5≦f/f1≦−0.1
    ただし、DNDT1は前記第1レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、DNDT2は前記第2レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、f1は前記第1の焦点距離、f2は第2レンズの焦点距離、fは前記撮像レンズ全系の焦点距離を示す。
  2. 以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
    (4) −1.5≦(DNDT3)/f3≦−0.01
    (5) −1.5≦(DNDT5)/f5≦−0.01
    (6) 0.1≦(f3×DNDT5)/(f5×DNDT3)≦3
    ただし、DNDT3は前記第3レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、DNDT5は前記第5レンズを形成する硝材の温度変化1℃当たりのd線屈折率変化の平均値、f3は前記第3レンズの焦点距離、f5は前記第5レンズの焦点距離を示す。
  3. 前記第5レンズの少なくとも1面に非球面が形成され、かつ、
    以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像レンズ。
    (7) 0.5≦f5/f4≦3.0
    ただし、f4は前記第4レンズの焦点距離、f5は前記第5レンズの焦点距離を示す。
  4. 前記第4レンズの少なくとも1面に非球面が形成され、かつ、
    以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の撮像レンズ。
    (8) 0.1≦|R42B/R41B|≦1.0
    ただし、R41Bは前記第4レンズの物体側面のベストフィット曲率半径、R42Bは前記第4レンズの像側面のベストフィット曲率半径を示す。
  5. 前記第2レンズの少なくとも1面に非球面が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の撮像レンズ。
  6. 前記第1レンズは両凹形状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の撮像レンズ。
  7. 以下に示す条件式を満足することを特徴とする請求項1〜6に記載の撮像レンズ。
    (9) 0.01≦R32/R41≦5
    (10) 0.01≦D34/D3≦2
    ただし、R32は前記第3レンズの像側面の曲率半径、R41は前記第4レンズの物体側面の曲率半径、D34は前記第3レンズと前記第4レンズとの間の空気間隔、D3は前記第3レンズの中心肉厚を示す。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載の撮像レンズと、該撮像レンズによって形成された光学像を電気的信号に変換する固体撮像素子と、を備えたことを特徴とする撮像装置。
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