JP2017116154A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷媒ポンプによる冷凍サイクル中の圧縮機への冷媒の流入を抑制し、かつ、圧縮機による冷凍サイクル運転中における圧縮機の故障を防止する空気調和装置を提供する。【解決手段】圧縮機27と、凝縮器21と、冷媒ポンプ22と、膨張機構24と、蒸発器25とがこの順で接続されるとともに、圧縮機27による冷凍サイクル運転と冷媒ポンプ22による冷凍サイクル運転とを切り替えて行う冷媒回路を備えた空気調和装置であって、圧縮機27の吸入側に接続された吸入側冷媒経路35から分岐し、圧縮機27の吐出側に接続された吐出側冷媒経路36に合流するバイパス経路31と、バイパス経路31の分岐点Aと圧縮機27との間の吸入側冷媒経路35に設けられた開閉弁45と、開閉弁45と圧縮機27との間の吸入側冷媒経路35の冷媒圧力を検出する検出器46と、検出器46の検出結果に基づいて圧縮機27の駆動を制御する制御装置30とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、圧縮機による冷凍サイクル運転と冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転とを切り替えて行う空気調和装置に関する。
多数のコンピュータを収容したデータセンタ等においては年間を通じて室内を所定の温度に保つため、空気調和装置によって温度管理がなされている。この種の空気調和装置として、下記特許文献1に示すように、冷媒回路に圧縮機と冷媒ポンプとを備え、圧縮機による冷凍サイクル運転と冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転とを切り替えて行うものが知られている。この空気調和装置は、外気の温度が高く冷房負荷が大きい場合には、冷媒ポンプを停止して圧縮機による冷凍サイクル運転を実行し、逆に、外気の温度が低く冷房負荷が小さい場合には、圧縮機を停止して冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転を実行する。これにより、外気温度に応じた効率のよい空調を行うことが可能である。
特許文献1に記載の空気調和装置の冷媒回路には、圧縮機の吸入側における冷媒経路から分岐し、圧縮機の吐出側における冷媒経路に合流するバイパス経路が設けられている。そして、冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転を行う場合は、バイパス経路に冷媒を流すことによって圧縮機を迂回させている。しかし、単にバイパス経路を設けるだけでは冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転中にも停止状態の圧縮機に冷媒が流入することがあり、圧縮機内の冷凍機油が冷媒とともに圧縮機から流出してしまう可能性がある。
そこで、冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転中の圧縮機への冷媒の流入を防止するため、バイパス経路の分岐点と圧縮機との間に開閉弁を設けることが考えられる。このような構成によって、冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転中は、開閉弁を閉じることによって圧縮機への冷媒の流入を完全に阻止し、圧縮機による冷凍サイクル運転を行う場合には、開閉弁を開くことによって圧縮機への冷媒の流入を許容することができる。
しかし、圧縮機による冷凍サイクル運転中に、故障等が原因で開閉弁が閉じてしまうと、開閉弁と圧縮機との間が過度に低圧となり、圧縮機の故障を引き起こす原因になるという新たな問題が生じ得る。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、冷媒ポンプによる冷凍サイクル中の圧縮機への冷媒の流入を抑制するとともに、圧縮機による冷凍サイクル運転中における圧縮機の故障を防止することができる空気調和装置を提供することを目的とする。
(1)本発明は、圧縮機と、凝縮器と、冷媒ポンプと、膨張機構と、蒸発器とがこの順で接続されるとともに、前記圧縮機による冷凍サイクル運転と前記冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転とを切り替えて行う冷媒回路を備えている空気調和装置であって、
前記圧縮機の吸入側に接続された吸入側冷媒経路から分岐し、前記圧縮機の吐出側に接続された吐出側冷媒経路に合流するバイパス経路と、
前記バイパス経路の分岐点と前記圧縮機との間における前記吸入側冷媒経路に設けられた開閉弁と、
前記開閉弁と前記圧縮機との間における前記吸入側冷媒経路の冷媒圧力を検出する検出器と、
前記検出器の検出結果に基づいて前記圧縮機の駆動を制御する制御装置と、を備えている。
前記圧縮機の吸入側に接続された吸入側冷媒経路から分岐し、前記圧縮機の吐出側に接続された吐出側冷媒経路に合流するバイパス経路と、
前記バイパス経路の分岐点と前記圧縮機との間における前記吸入側冷媒経路に設けられた開閉弁と、
前記開閉弁と前記圧縮機との間における前記吸入側冷媒経路の冷媒圧力を検出する検出器と、
前記検出器の検出結果に基づいて前記圧縮機の駆動を制御する制御装置と、を備えている。
上記構成によれば、冷媒ポンプによる冷凍サイクル運転を行っている間は、開閉弁を閉じることによって圧縮機への冷媒の流入を阻止し、圧縮機内の冷凍機油の流出を防止することができる。また、圧縮機による冷凍サイクル運転を行う場合は、開閉弁を開くことによって圧縮機による冷媒の吸入を許容する。この場合に、開閉弁が故障等によって閉じてしまうと、開閉弁と圧縮機との間が過度の低圧状態になるが、この低圧状態を検出器によって検出することができ、検出器の検出結果に基づいて制御装置により圧縮機の駆動を適切に制御することができる。
(2)前記検出器は、前記開閉弁と前記圧縮機との間における圧力が所定の閾値以下であるか否かを検出し、
前記制御装置は、前記検出器が前記閾値以下の圧力を検出した場合に前記圧縮機を停止させることが好ましい。
このような構成によって、開閉弁と圧縮機との間の冷媒圧力が所定の閾値以下であるか否かを検出するだけで、圧縮機の駆動を適切に制御することができ、検出器として簡素な構成のものを適用することができる。
前記制御装置は、前記検出器が前記閾値以下の圧力を検出した場合に前記圧縮機を停止させることが好ましい。
このような構成によって、開閉弁と圧縮機との間の冷媒圧力が所定の閾値以下であるか否かを検出するだけで、圧縮機の駆動を適切に制御することができ、検出器として簡素な構成のものを適用することができる。
(3)前記蒸発器を通過した空気を空気調和装置の外部へ排出させるファンを備え、
前記制御装置は、前記検出器の検出結果に基づいて前記圧縮機を停止させた場合に前記ファンを継続して運転させることが好ましい。
このような構成によって、圧縮機が停止した場合であっても、ファンからの送風を空気調和装置外へ排出することができ、室内における空気の循環を継続して行うことによって局所的な温度上昇を抑制することができる。
前記制御装置は、前記検出器の検出結果に基づいて前記圧縮機を停止させた場合に前記ファンを継続して運転させることが好ましい。
このような構成によって、圧縮機が停止した場合であっても、ファンからの送風を空気調和装置外へ排出することができ、室内における空気の循環を継続して行うことによって局所的な温度上昇を抑制することができる。
本発明によれば、冷媒ポンプによる冷凍サイクル中の圧縮機への冷媒の流入を抑制するとともに、圧縮機による冷凍サイクル運転中における圧縮機の故障を防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る空気調和装置の概略構成図である。
本実施の形態の空気調和装置10は、例えばデータセンタのように、比較的負荷の変化が小さい室内を一定の温度に維持するために用いられる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る空気調和装置の概略構成図である。
本実施の形態の空気調和装置10は、例えばデータセンタのように、比較的負荷の変化が小さい室内を一定の温度に維持するために用いられる。
空気調和装置10は、室外ユニット11と室内ユニット12とを備えている。室外ユニット11と室内ユニット12とは液側冷媒連絡配管13及びガス側冷媒連絡配管14によって接続されている。
室外ユニット11には、熱源側熱交換器(凝縮器)21、冷媒ポンプ22、室外ファン23等が設けられている。室内ユニット12には、膨張弁(膨張機構)24、利用側熱交換器(蒸発器)25、室内ファン26、圧縮機27等が設けられている。また、室外ユニット11及び/又は室内ユニット12には、圧縮機27、冷媒ポンプ22、膨張弁24、ファン23,26等の動作を制御する制御装置30が設けられている。
室外ユニット11には、熱源側熱交換器(凝縮器)21、冷媒ポンプ22、室外ファン23等が設けられている。室内ユニット12には、膨張弁(膨張機構)24、利用側熱交換器(蒸発器)25、室内ファン26、圧縮機27等が設けられている。また、室外ユニット11及び/又は室内ユニット12には、圧縮機27、冷媒ポンプ22、膨張弁24、ファン23,26等の動作を制御する制御装置30が設けられている。
熱源側熱交換器21、冷媒ポンプ22、膨張弁24、利用側熱交換器25、及び圧縮機27は、この順で冷媒配管を介して接続されることによって冷媒回路を構成している。この冷媒回路における冷媒の流れを矢印で示す。
また、本実施の形態の空気調和装置10は、圧縮機27、熱源側熱交換器21、膨張弁24、利用側熱交換器25を通る経路で冷媒を流動させる冷凍サイクル運転と、冷媒ポンプ22、膨張弁24、利用側熱交換器25、熱源側熱交換器21を通る経路で冷媒を流動させる冷凍サイクル運転とを切り替えて行うことが可能である。
また、本実施の形態の空気調和装置10は、圧縮機27、熱源側熱交換器21、膨張弁24、利用側熱交換器25を通る経路で冷媒を流動させる冷凍サイクル運転と、冷媒ポンプ22、膨張弁24、利用側熱交換器25、熱源側熱交換器21を通る経路で冷媒を流動させる冷凍サイクル運転とを切り替えて行うことが可能である。
以下、前者による冷凍サイクル運転を圧縮機サイクル運転ともいい、後者による冷凍サイクル運転をポンプサイクル運転ともいう。圧縮機サイクル運転と、ポンプサイクル運転とは、制御装置30が圧縮機27と冷媒ポンプ22とを切り替えて駆動することによって行われる。また、外気温度が高く空調負荷の大きい夏期等には、圧縮機27が冷媒ポンプよりも高圧で冷媒を加圧する圧縮機サイクル運転が行われ、逆に、外気温度が低く空調負荷の小さい冬期等には、冷媒ポンプ22が圧縮機27よりも低圧で冷媒を加圧するポンプサイクル運転が行われる。
圧縮機27は、いわゆる全密閉型であり、インバータによって回転数が制御される容量可変型の圧縮機とされている。また、冷媒ポンプ22も、インバータによって回転数が制御される容量可変型の冷媒ポンプとされている。圧縮機27及び冷媒ポンプ22は、一定回転数で作動する容量一定型のものであってもよい。いずれにおいても、冷媒ポンプ22は、圧縮機27よりも冷媒の圧力を高める能力が小さくなっている。
室内ユニット12には、圧縮機27を迂回して冷媒を流動させるための第1バイパス経路31が設けられている。具体的に、第1バイパス経路31は、圧縮機27の吸入側における冷媒経路35から分岐し、圧縮機27の吐出側における冷媒経路36に合流する。第1バイパス経路31には、一方向(図1の右方向)の冷媒の流れを許容し、他方向(図1の左方向)の冷媒の流れを止める第1逆止弁41が設けられている。
冷媒ポンプ22が停止し圧縮機27が作動しているとき、冷媒は、吸入側冷媒経路35から圧縮機27に吸入され、圧縮機27から吐出側冷媒経路36に吐出される。第1バイパス経路31では、吐出側冷媒経路36側が高圧となり、吸入側冷媒経路35側が低圧となるため、第1逆止弁41によって冷媒の流れが止められる。
また、圧縮機27が停止し冷媒ポンプ22が作動しているときは、冷媒は、吸入側冷媒経路35から第1バイパス経路31に入り、圧縮機27を迂回して吐出側冷媒経路36に合流する。第1バイパス経路31における冷媒の流れは第1逆止弁41によって許容される。
室外ユニット11には、冷媒ポンプ22を迂回して冷媒を流動させるための第2バイパス経路32が設けられている。具体的に、第2バイパス経路32は、冷媒ポンプ22の吸入側における冷媒経路38から分岐し、冷媒ポンプ22の吐出側における冷媒経路39に合流する。第2バイパス経路32には、一方向(図1の左方向)の冷媒の流れを許容し、他方向(図1の右方向)の冷媒の流れを止める第2逆止弁42が設けられている。
圧縮機27が停止し冷媒ポンプ22が作動しているとき、冷媒は、吸入側冷媒経路38から冷媒ポンプ22に吸入され、冷媒ポンプ22から吐出側冷媒経路39に吐出される。第2バイパス経路32では、吐出側冷媒経路39側が高圧となり、吸入側冷媒経路38側が低圧となるため、第2逆止弁42によって冷媒の流れが止められる。
また、冷媒ポンプ22が停止し圧縮機27が作動しているときは、冷媒は、吸入側冷媒経路38から第2バイパス経路32に入り、冷媒ポンプ22を迂回して吐出側冷媒経路39に合流する。第2バイパス経路32における冷媒の流れは第2逆止弁42によって許容される。
圧縮機サイクル運転は、次のように行われる。
まず、制御装置30は、冷媒ポンプ22を停止させるとともに圧縮機27を駆動させる。また、制御装置30は、双方のファン23,26を駆動させる。圧縮機27は、吸入側冷媒経路35からガス状冷媒を吸入し、当該冷媒を圧縮して高圧のガス状冷媒を吐出側冷媒経路36に吐出する。圧縮機27から吐出されたガス状冷媒は、ガス側冷媒連絡配管14を介して室外ユニット11に流入する。
まず、制御装置30は、冷媒ポンプ22を停止させるとともに圧縮機27を駆動させる。また、制御装置30は、双方のファン23,26を駆動させる。圧縮機27は、吸入側冷媒経路35からガス状冷媒を吸入し、当該冷媒を圧縮して高圧のガス状冷媒を吐出側冷媒経路36に吐出する。圧縮機27から吐出されたガス状冷媒は、ガス側冷媒連絡配管14を介して室外ユニット11に流入する。
冷媒は、室外ユニット11の熱源側熱交換器21に流入し、室外ファン23によって熱源側熱交換器21に送られた室外空気との間で熱交換し、凝縮・液化する。液化した冷媒は、第2バイパス経路32を通り、液側冷媒連絡配管13を介して室内ユニット12に流入する。
室内ユニット12において、冷媒は、膨張弁24で減圧された後、利用側熱交換器25に流入し、さらに室内ファン26によって利用側熱交換器25に送られた室内空気と熱交換し、蒸発する。冷媒による吸熱によって冷却された室内空気は、室内ファン26によって室内に吹き出され、室内を冷房する。利用側熱交換器25で蒸発した冷媒は、再び圧縮機27に吸入され、以上の工程が繰り返される。
室内ユニット12において、冷媒は、膨張弁24で減圧された後、利用側熱交換器25に流入し、さらに室内ファン26によって利用側熱交換器25に送られた室内空気と熱交換し、蒸発する。冷媒による吸熱によって冷却された室内空気は、室内ファン26によって室内に吹き出され、室内を冷房する。利用側熱交換器25で蒸発した冷媒は、再び圧縮機27に吸入され、以上の工程が繰り返される。
ポンプサイクル運転は、次のように行われる。
まず、制御装置30は、圧縮機27を停止させるとともに冷媒ポンプ22を駆動させる。また、制御装置30は、双方のファン23,26を駆動させる。冷媒ポンプ22は、吸入側冷媒経路38から液状冷媒を吸入し、当該冷媒を加圧して液状冷媒を吐出側冷媒経路39に吐出する。冷媒ポンプ22から吐出された液状冷媒は、液側冷媒連絡配管13を介して室内ユニット12に流入する。
まず、制御装置30は、圧縮機27を停止させるとともに冷媒ポンプ22を駆動させる。また、制御装置30は、双方のファン23,26を駆動させる。冷媒ポンプ22は、吸入側冷媒経路38から液状冷媒を吸入し、当該冷媒を加圧して液状冷媒を吐出側冷媒経路39に吐出する。冷媒ポンプ22から吐出された液状冷媒は、液側冷媒連絡配管13を介して室内ユニット12に流入する。
室内ユニット12において、冷媒は、膨張弁24で減圧された後、利用側熱交換器25に流入し、室内ファン26によって利用側熱交換器25に送られた室内空気との間で熱交換して蒸発する。冷媒による吸熱によって冷却された室内空気は、室内ファン26によって室内に吹き出され、室内を冷房する。利用側熱交換器25で蒸発した冷媒は、第1バイパス経路31を通り、ガス側冷媒連絡配管14を介して室外ユニット11に流入する。
室外ユニット11において、冷媒は、熱源側熱交換器21に流入し、室外ファン23によって熱源側熱交換器21に送られた室外空気との間で熱交換し、凝縮・液化する。液化した冷媒は、再び冷媒ポンプ22に吸入され、以上の工程が繰り返される。
圧縮機27の吸入側における冷媒経路35において、第1バイパス経路31が分岐する位置(分岐点A)と圧縮機27との間には、電磁弁45が設けられている。また、電磁弁45と圧縮機27との間には、圧力検出器46が設けられている。
電磁弁45は、圧縮機27への冷媒の流れを許容する「開」状態と、冷媒の流れを止める「閉」状態とに切り替える開閉弁とされている。電磁弁45は、制御装置30によって動作(開閉)制御される。
圧力検出器46は、圧縮機サイクル運転中における圧縮機27の保護のために用いられる。圧力検出器46は、電磁弁45と圧縮機27との間を流れる冷媒の圧力を検出する。より具体的には、圧力検出器46は、LPSと呼ばれる低圧圧力開閉器(低圧圧力スイッチ)からなり、圧縮機27へ吸入される冷媒の圧力が所定の閾値以下か否かを検出する。圧力検出器46の検出信号は、制御装置30に入力される。また、圧縮機サイクル運転中、圧縮機27は、圧力検出器46の検出信号に応じて制御装置30により駆動制御される。
ポンプサイクル運転を行うとき、制御装置30は、上述したように圧縮機27を停止するとともに、電磁弁45を閉状態に動作制御する。そのため、圧縮機27への冷媒の流入が電磁弁45によって制限され、利用側熱交換器25を通過した冷媒の略全量が第1バイパス経路31に流れる。したがって、圧縮機27の停止中に圧縮機27内に冷媒が流入することはほとんどなく、流入した冷媒が、圧縮機27内の冷凍機油とともに圧縮機27から排出されてしまうこともない。そのため、ポンプサイクル運転から圧縮機サイクル運転に切り替わったとき、圧縮機27が潤滑不足になるようなこともない。
図2は、圧縮機サイクル運転中の圧縮機保護制御の手順を示すフローチャートである。
圧縮機サイクル運転を行う場合、制御装置30は、冷媒ポンプ22を停止し(ステップS1)、電磁弁45を開状態に制御する(ステップS2)。そして、制御装置30は、圧縮機27を駆動する(ステップS3)。これにより、圧縮機27への冷媒の流れが電磁弁45によって許容され、利用側熱交換器25を通過した冷媒の略全量が圧縮機27に吸入される。
圧縮機サイクル運転を行う場合、制御装置30は、冷媒ポンプ22を停止し(ステップS1)、電磁弁45を開状態に制御する(ステップS2)。そして、制御装置30は、圧縮機27を駆動する(ステップS3)。これにより、圧縮機27への冷媒の流れが電磁弁45によって許容され、利用側熱交換器25を通過した冷媒の略全量が圧縮機27に吸入される。
圧縮機サイクル運転中、圧縮機27に吸入される冷媒の圧力は、圧力検出器46によって所定の閾値以下であるか否かが検出される(ステップS4)。
電磁弁45が故障等の何らかの原因によって閉状態となると、圧縮機27の吸入作用によって電磁弁45と圧縮機27との間の圧力が過度の低圧となり、圧縮機27の昇温を招き、冷凍機油の劣化、内部の機械的摩擦等が原因で圧縮機27の故障を引き起こすおそれがある。そのため、本実施の形態では、圧力検出器46によって冷媒の圧力が所定の閾値以下であることが検出されたとき、制御装置30が圧縮機27の駆動を停止する(ステップS5)。これにより、圧縮機27の故障を防止することができる。
電磁弁45が故障等の何らかの原因によって閉状態となると、圧縮機27の吸入作用によって電磁弁45と圧縮機27との間の圧力が過度の低圧となり、圧縮機27の昇温を招き、冷凍機油の劣化、内部の機械的摩擦等が原因で圧縮機27の故障を引き起こすおそれがある。そのため、本実施の形態では、圧力検出器46によって冷媒の圧力が所定の閾値以下であることが検出されたとき、制御装置30が圧縮機27の駆動を停止する(ステップS5)。これにより、圧縮機27の故障を防止することができる。
また、制御装置30は、圧縮機27の駆動を停止した場合であっても、室内ユニット12のファン23を継続して駆動させる。これによって、室内空気の循環は継続して行われ、室内の温度が局所的に上昇するのを防止することができる。
圧力検出器46は、冷媒の圧力が所定の閾値以下であるか否かを検出するだけであるので、簡素で安価なものを使用することが可能である。ただし、圧力検出器46は、冷媒の圧力の値を実測するものであってもよい。この場合、制御装置30は、圧力検出器46から冷媒圧力の実測値を受信し、当該実測値を所定の閾値と比較し、その比較の結果に応じて圧縮機27の動作を制御すればよい。
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。
冷媒回路の具体的構成は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、冷媒回路中には、上記実施の形態で説明したもの以外の各種機器、例えば、油分離器、アキュムレータ、過冷却器、電磁弁等が含まれていてもよい。
上記実施の形態において、室外ユニットの熱源側熱交換器は、空冷タイプのものを示したが水冷タイプであってもよい。
冷媒回路の具体的構成は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、冷媒回路中には、上記実施の形態で説明したもの以外の各種機器、例えば、油分離器、アキュムレータ、過冷却器、電磁弁等が含まれていてもよい。
上記実施の形態において、室外ユニットの熱源側熱交換器は、空冷タイプのものを示したが水冷タイプであってもよい。
10:空気調和装置
21:熱源側熱交換器(凝縮器)
22:冷媒ポンプ
24:膨張弁(膨張機構)
25:利用側熱交換器(蒸発器)
26:室内ファン
27:圧縮機
30:制御装置
31:第1バイパス経路
35:吸入側冷媒経路
36:吐出側冷媒経路
45:電磁弁(開閉弁)
46:圧力検出器
A:分岐点
21:熱源側熱交換器(凝縮器)
22:冷媒ポンプ
24:膨張弁(膨張機構)
25:利用側熱交換器(蒸発器)
26:室内ファン
27:圧縮機
30:制御装置
31:第1バイパス経路
35:吸入側冷媒経路
36:吐出側冷媒経路
45:電磁弁(開閉弁)
46:圧力検出器
A:分岐点
Claims (3)
- 圧縮機(27)と、凝縮器(21)と、冷媒ポンプ(22)と、膨張機構(24)と、蒸発器(25)とがこの順で接続されるとともに、前記圧縮機(27)による冷凍サイクル運転と前記冷媒ポンプ(22)による冷凍サイクル運転とを切り替えて行う冷媒回路を備えている空気調和装置であって、
前記圧縮機(27)の吸入側に接続された吸入側冷媒経路(35)から分岐し、前記圧縮機(27)の吐出側に接続された吐出側冷媒経路(36)に合流するバイパス経路(31)と、
前記バイパス経路(31)の分岐点(A)と前記圧縮機(27)との間における前記吸入側冷媒経路(35)に設けられた開閉弁(45)と、
前記開閉弁(45)と前記圧縮機(27)との間における前記吸入側冷媒経路(35)の冷媒圧力を検出する検出器(46)と、
前記検出器(46)の検出結果に基づいて前記圧縮機(27)の駆動を制御する制御装置と、を備えている空気調和装置。 - 前記検出器(46)は、前記開閉弁(45)と前記圧縮機(27)との間における圧力が所定の閾値以下であるか否かを検出し、
前記制御装置は、前記検出器(46)が前記閾値以下の圧力を検出した場合に前記圧縮機(27)を停止させる、請求項1に記載の空気調和装置。 - 前記蒸発器(25)を通過した空気を空気調和装置の外部へ排出させるファンを備え、
前記制御装置は、前記検出器(46)の検出結果に基づいて前記圧縮機(27)を停止させた場合に前記ファンを継続して運転させる、請求項1又は2に記載の空気調和装置。
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Cited By (3)
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