JP2017107121A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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後藤 創
So Goto
創 後藤
荒井 裕司
Yuji Arai
裕司 荒井
卓弥 瀬下
Takuya Seshimo
卓弥 瀬下
高広 今田
Takahiro Imada
高広 今田
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Abstract

【課題】連続通紙の枚数に関わらず摩擦負荷の低い状態を維持することができるとともに、装置寿命の向上と低コスト化を実現可能な定着装置を提供する。【解決手段】回転可能な無端状の定着スリーブ1と、定着スリーブ1を加熱する熱源2と、定着スリーブ1の内側に配設されたニップ形成部材6と、定着スリーブ1を介してニップ形成部材6と当接することにより定着スリーブ1との間にニップ部Nを形成する加圧ローラ3とを備え、未定着画像を担持した記録媒体を搬送し、前記記録媒体に未定着画像を定着する定着装置において、ニップ形成部材6は、ニップ部Nの形状を決めるベース部材6aを有し、定着スリーブ1は、ニップ部Nでベース部材6aと潤滑剤層を介して接触し、加圧ローラ3の回転に伴って加圧ローラ3との間の摩擦力により回動する。【選択図】図2

Description

本発明は、定着装置、及び該定着装置を備えた画像形成装置に関する。
プリンタ・複写機・ファクシミリなどの画像形成装置に対し、近年、省エネルギー化・高速化についての市場要求が強くなってきている。
画像形成装置では、電子写真記録・静電記録・磁気記録等の画像形成プロセスにより、画像転写方式もしくは直接方式により未定着トナー画像が記録材シート・印刷紙・感光紙・静電記録紙などの記録材に形成される。未定着トナー画像を定着させるための定着装置としては、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方式等の接触加熱方式の定着装置が広く採用されている。
このような定着装置の一例として、ベルト方式の定着装置(例えば、特許文献1参照)やセラミックヒータを用いたサーフ定着(フィルム定着)の定着装置(例えば、特許文献2参照)が知られている。
ベルト方式の定着装置では、近年、さらなるウォームアップ時間(電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)までに要する時間)や、ファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)の短縮化が望まれている。
また、画像形成装置の高速化に伴い、単位時間あたりの通紙枚数が増え、必要熱量が増大しているため、特に連続印刷のはじめに熱量が不足する(所謂、温度落ち込み)が問題となっている。
ファーストプリント時間の短縮化の要求に対しては、セラミックヒータを用いたサーフ定着が提案されている。この方式により、ベルト方式の定着装置に比べて低熱容量化や小型化が可能となったが、ニップ部のみを局所加熱しているため、その他の部分では加熱されておらず、ニップの用紙などの入口においてベルトは最も冷えた状態にあり、定着不良が発生しやすくなるという問題がある。
特に、高速機においては(ベルトの回転が速く、ニップ部以外でのベルトの放熱が多くなるため)、より定着不良が発生しやすくなるという問題がある。
これらの問題に対し、無端ベルトを用いる構成において、そのベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消して、高生産の画像形成装置に搭載されても、良好な定着性を得ることができるようにした定着装置(例えば、特許文献3参照)が提案されている。
図1は、特許文献3に記載の定着装置の概略図である。無端ベルトの内部にパイプ状の金属熱伝導体を、無端ベルトの移動をガイドすることが可能に固定し、金属熱伝導体内の熱源により金属熱伝導体を介して無端ベルトを加熱する。さらに無端ベルトを介して金属熱伝導体に接してニップ部Nを形成する加圧ローラを備え、該加圧ローラの回転に連れ回りするようにして無端ベルトを周方向に移動させる。この構成により、定着装置を構成する無端ベルト全体を温めることを可能にし、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
一方、更なる省エネルギー性およびファーストプリントタイム向上のために、無端ベルトを金属熱伝導体を介して間接的に加熱する構成から、無端ベルトを(金属熱伝導体を介さずに)直接加熱する構成が考えられる。この構成では、伝熱効率の大幅な向上により消費電力が低減すると共に、加熱待機時からのファーストプリントタイムの更なる短縮が可能になる。
連続通紙時には定着ヒータから発する熱が定着装置内に蓄熱されるため、無端ベルト上はトナー定着温度に制御されているが、温度制御されず、かつトナーのような熱を吸収する要素や放熱のための部材をもたない無端ベルトの内部が高温になるという問題がある。
定着部材は、通常、高温になることを考慮して耐熱温度の高い樹脂(例えば、PEEK、LCP等)で構成されている。例えば、高温条件下における剛性と低トルクとなる摩擦条件を確保するために、耐熱性の樹脂に摺動性に優れたコーティングを施すことが提案されている(例えば、特許文献4及び5参照)。また、高温下での潤滑性が安定しているシリコーンオイルを用いる方法も提案されている(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら、連続通紙時や、摺動部分が熱源に近接した位置に設けられて高温(例えば、300℃以上)にさらされる時間が長くなる場合、上述の潤滑剤等による摩擦負荷低減効果が低下してしまうという問題がある。摩擦負荷の低減が困難になると、トルク上昇による用紙スリップの発生や、モータ負荷の増加によるマシン寿命の低下といった問題が生じる。
一方、ステー部材にSUS系金属シートを巻き付ける方法も提案されている(例えば、特許文献7参照)が、部品点数の増加はコストアップにつながるという問題がある。
そこで本発明は、連続通紙の枚数に関わらず摩擦負荷の低い状態を維持することができるとともに、装置寿命の向上と低コスト化を実現可能な定着装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、回転可能な無端状の定着スリーブと、前記定着スリーブを加熱する熱源と、前記定着スリーブの内側に配設されたニップ形成部材と、前記定着スリーブを介して前記ニップ形成部材と当接することにより前記定着スリーブとの間にニップ部を形成する加圧ローラとを備え、未定着画像を担持した記録媒体を搬送し、前記記録媒体に未定着画像を定着する定着装置において、前記ニップ形成部材は、前記ニップ部の形状を決めるベース部材を有し、前記定着スリーブは、ニップ部で前記ベース部材と潤滑剤層を介して接触し、前記加圧ローラの回転に伴って該加圧ローラとの間の摩擦力により回動することを特徴とする定着装置である。
本発明によれば、連続通紙の枚数に関わらず摩擦負荷の低い状態を維持することができるとともに、装置寿命の向上と低コスト化を実現可能な定着装置を提供することができる。
従来の定着装置の一実施形態を示す説明図である。 本発明の定着装置の一実施形態を示す構成図である。 本発明の画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。 従来の定着装置のニップ部を構成する部品の一例を示す説明図である。 従来の定着装置における摺動シートの組み付け不良例を示す写真である。 定着装置における潤滑剤の漏れを説明する模式図である。 本発明の定着装置における定着スリーブの潤滑剤保持部の説明図である。 定着装置における潤滑剤の動態を説明する写真及び説明図である。 フッ素系コーティング剤の例を示す図である。
以下、本発明に係る定着装置および画像形成装置について、図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
〔定着装置〕
本発明の定着装置は、回転可能な無端状の定着スリーブと、前記定着スリーブを加熱する熱源と、前記定着スリーブの内側に配設されたニップ形成部材と、前記定着スリーブを介して前記ニップ形成部材と当接することにより定着スリーブとの間にニップ部を形成する加圧ローラとを備え、未定着画像を担持した記録媒体を搬送し、前記記録媒体に未定着画像を定着する。前記ニップ形成部材は、前記ニップ部の形状を決めるベース部材を有し、前記定着スリーブは、ニップ部で前記ベース部材と潤滑剤層を介して接触し、前記加圧ローラの回転に伴って該加圧ローラとの間の摩擦力により回動する。
図2は、本発明の定着装置の一実施態様を示す構成図である。
図2に示すように、定着装置内に加圧ローラ3と定着スリーブ(定着ベルト)1を有し、定着スリーブ1は熱源2により内周側から直接加熱される。熱源2は、本実施形態ではハロゲンヒータであるが、これに限定されず、例えばIH、抵抗発熱体、カーボンヒータ等であってもよい。
図2の定着スリーブ1内には、定着スリーブ1を介して対向する加圧ローラ3とニップを形成するニップ形成部材6があり、定着スリーブ内面と直接摺動するようになっている。
図2ではニップ部の形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状であっても良い。ニップの形状は、凹形状である方が記録紙先端の排出方向が加圧ローラ寄りになり、分離性が向上し、ジャムの発生が抑制される。
定着スリーブ1は、ニッケルやSUSなどの金属ベルトやポリイミドなどの樹脂材料を用いた無端ベルト(もしくはフィルム)とする。ベルトの表層は、PFAまたはPTFE層などの離型層を有し、トナーが付着しないように離型性を持たせている。ベルトの基材とPFAまたはPTFE層の間にはシリコーンゴムの層などで形成する弾性層があっても良い。シリコーンゴム層がない場合は熱容量が小さくなり、定着性が向上するが、未定着画像を押し潰して定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)が残るという不具合が生じる。これを改善するにはシリコーンゴム層を100μm以上設ける必要がある。シリコーンゴム層の変形により、微小な凹凸が吸収されユズ肌画像が改善する。
定着スリーブ1の内部にはニップ部を支持するための支持部材(ステー)7を設け、加圧ローラ3により圧力を受けるニップ形成部材6の撓みを防止し、軸方向で均一なニップ幅を得られるようにしている。
この支持部材7は、両端部で保持部材(フランジ)8に保持固定され位置決めされている。
また、熱源2と支持部材7の間に反射部材9を備え、熱源2からの輻射熱などにより支持部材7が加熱されてしまうことによる無駄なエネルギー消費を抑制している。
反射部材9を備える代わりに、支持部材7表面に断熱もしくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることか可能となる。
加圧ローラ3は芯金5に弾性ゴム層4があり、離型性を得るために表面に離型層(PFAまたはPTFE層)が設けてある。加圧ローラ3は画像形成装置に設けられたモータなどの駆動源からギヤを介して駆動力が伝達され回転する。
また、加圧ローラ3はスプリングなどにより定着スリーブ1側に押し付けられており、弾性ゴム層4が押し潰されて変形することにより、所定のニップ幅を有している。加圧ローラ3は中空のローラであっても良く、加圧ローラ3にハロゲンヒータなどの加熱源を有していても良い。
弾性ゴム層4はソリッドゴムでも良いが、加圧ローラ3内部にヒータが無い場合は、スポンジゴムを用いても良い。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着スリーブの熱が奪われにくくなるので、より望ましい。
定着スリーブ1は加圧ローラ3により連れ回り回転する。
図2の例では、場合は加圧ローラ3が図示しない駆動源により回転し、ニップ部Nでベルトに駆動力が伝達されることにより定着スリーブ1が回転する。定着スリーブ1はニップ部Nで挟み込まれて回転し、ニップ部以外では両端部で保持部材8(フランジ)にガイドされ、走行する。
上記のような構成により安価で、ウォームアップが速い定着装置を実現することが可能となる。
従来の定着装置の部材構成の一部を図4及び図5に示す。
図4は支持部材7とニップ形成部材6を示したもので、定着スリーブ1が摺動シートを介してニップ形成部材6と間接的に摺動する態様では、Wで示すように摺動シートが巻き付けられ、摺動シートは板金Fによりネジ止めされる。
摺動シートのような繊維部品は寸法形状が安定せず、巻きつけて組み立てる際、図5(A)に示すように端部ほつれや穴位置ずれによる組み付け不良が多数発生することがある。
図5(A)は、摺動シートの基材繊維(PPS)の露出が1mm以上みられる状態を示したもので、このような場合、ほつれの伝染が大きくなるため組み付けができなくなる。
摺動シートを設ける場合に必要となる繊維部品の品質管理や組立工程での巻き付け治具が不要になれば、量産工程での組立性が大幅に向上する。
これに対し、本実施形態の定着装置は摺動シートを設けない構成であるため、部品点数を大幅に削減することができ、コストダウンが可能となると同時に、省スペースを実現することができ、装置全体を小型化することができる。
また、摺動シート等の繊維状の部材に潤滑剤を染み込ませる構成の場合、圧偏差や繊維の伸縮が原因でオイルが染み出すことが確認されている。例えば図5(B)のように、周方向にかかる力の影響で巻きつけた摺動シートが経時で破れることがあり、経時によるトルク負荷上昇に繋がる。
これに対し、本実施形態の定着装置においては、潤滑剤を摺動シートに染み込ませる構成ではなく、ベース部材に粘性の高い潤滑剤を直接塗布している。
本実施形態の定着装置は、定着スリーブ1は、ニップ部Nでベース部材6aと潤滑剤層を介して接触し、加圧ローラ3の回転に伴って該加圧ローラ3との間の摩擦力により回動する。
ベース部材6aの材料としては、熱源2に近い位置に配置され、加圧ローラ3からニップ部Nで圧力を受ける構成であることから、LCP、PAI、PEEK等の耐熱温度の高い樹脂が最適である。具体的には、連続通紙等による高温状態として想定される温度が300℃程度の場合、荷重たわみ温度が350℃程度であるLCP(例えば、住友化学製 E5006L)が適当である。
一方、耐熱温度として400℃以上が要求される場合は、ベース部材6aの材料として金属を採用してもよい。
本実施形態の定着装置は摺動シート(繊維部品)を廃した構成であるため、潤滑剤層を構成する潤滑剤を保持するために潤滑剤保持部を設けることが好ましい。
潤滑剤は流体であるため、図6(A)及び(B)に示すように、定着スリーブ1の内側、ベース部材6aの端部から矢印31で示す漏れが発生する。
これに対し、本実施形態の定着装置では、ベース部材6aが、定着スリーブ1と対向する面に複数の溝状構造からなる潤滑剤保持部を有する。溝状構造を設けることにより、潤滑剤が外部に流出するのを防止し、内部に留まらせることができる。
図7に基づき潤滑剤保持部を説明する。
図7(A)はニップ部Nの断面の模式図であり、ベース部材6aの溝状構造21には潤滑剤層30を構成する潤滑剤が保持された状態を示している。
図7(B)には、定着スリーブ1におけるベース部材6aの当接位置を模式的に示している。潤滑剤保持のためには、溝状構造を多数設けること及び潤滑剤との濡れ性を向上させることが効果的である。
図7(C)は、定着スリーブ1と当接するベース部材6aの潤滑剤保持部22の部分拡大図を示したもので、円形の溝状構造21が多数配列した潤滑剤保持部22a、四角形(菱形)の溝状構造21が多数配列した潤滑剤保持部22b、波形の溝状構造21が多数配列した潤滑剤保持部22cの例をそれぞれ示している。
ベース部材6aは、軸方向の中央部が熱源2の出力上最も高温になるため、図8(A)及び(B)に示すように、潤滑剤が中央部よりも端部に残留する傾向がある。
これに対し、溝状構造21を図8(C)に示すような逆V字形状とすることにより、中央部の潤滑剤の枯渇を防止することができる。図8(C)中、矢印D1は定着スリーブ1からかかるせん断方向を示し、矢印D2は潤滑剤の流れ方向を示している。回転負荷により潤滑剤が溝状構造21に沿って中央に集められる構成であり、図8(C)の態様において溝状構造21は潤滑剤保持と流路形成の機能を併せ持つ。
溝状構造21の凹部深さとしては、0.1mm〜2mmであることが好ましい。
加工上の制約から0.1mm未満とすることは困難であり、凹部に潤滑剤を保持できる幅や加工時の圧抜けを考慮すると上限は2mmとなる。
なお、形成された溝状構造21の凹部全体の容積が、潤滑剤層30を構成する潤滑剤量以上であることが好ましい。
このような溝状構造21を設けることにより、回転負荷による潤滑剤の流出を防止することができ、経時による摩擦負荷の上昇を抑制することができる。
ベース部材6aは、表面の削れを防止し、低摩擦状態を維持するためにセラミックス系コーティング剤およびフッ素系コーティング剤のいずれかが塗布されていることが好ましい。また、ベース部材6aが摺動性の低い材料からなる場合であっても、セラミックス系コーティング剤およびフッ素系コーティング剤のいずれかを塗布することにより表層の摩擦負荷を低減し、トルク上昇を抑制することができる。
フッ素系コーティング剤として、PTFEコーティング剤及びPFAコーティング剤は、他材料との反応性が低く、かつ耐熱性が高いことから、一般的に摺動性のあるコーティング剤として用いられている。図9の表(ダイキン工業社製の塗料)に示すように、温度や用途に応じたグレードがある。
また、フッ素系コーティング剤は、樹脂よりも金属への密着性が優れている。例えば、樹脂の耐熱で不十分な場合や軸方向の伝熱性を上げたい場合などは、SUS等の金属製のベース部材6aにフッ素系コーティング剤を塗布することが好ましい。
一方、セラミック系のコーティング剤は、フッ素系コーティング剤よりも硬度が高く、摩耗しにくいという特徴があるため、コーティング削れによる潤滑剤の粘性増加を避けたい場合は好適である。
潤滑剤層30を構成する潤滑剤は、フッ素グリスおよびシリコーンオイルのいずれかを含有することが好ましい。これにより高温条件下での摩擦負荷の上昇を抑制し、装置の寿命を向上することができる。
熱源2近傍の高温環境下での摺動であることから、潤滑剤層30を構成する潤滑剤は耐熱温度のフッ素グリス、シリコーンオイルが好適である。
フッ素グリスは、基油となるフッ素オイルに増ちょう剤を分散させてゲル状にした潤滑剤であり、粘度がオイルより高いため摺動部からの流出対策として好適である。
フッ素グリスとしては、例えば、NOKクリューバー製「バリエルタ」、「ノックスルーブ」などが挙げられる。
一方、フッ素グリスは粘度が高いため粘性トルクが大きくなる特徴があり、定着スリーブ1のスリップなどの速度変動が高精度に求められる場合などは、耐熱温度が高く粘性の低いシリコーンオイルを用いることが好ましい。
シリコーンオイルとしては、例えば、信越シリコーン製「KF-968-100CS」などが挙げられる。
〔画像形成装置〕
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の構成について図3に基づき説明する。
図3に示した画像形成装置は、複数の色画像を形成する作像部がベルトの展張方向に沿って並置されたタンデム方式を用いるカラープリンタあるが、本発明はこの方式に限ることはなく、またプリンタだけではなく複写機やファクシミリ装置などを対象とすることも可能である。
図3において画像形成装置100は、トナー像が転写された記録紙Sにトナー像を定着させるための本発明の定着装置10を備えている。
画像形成装置100は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkを並設したタンデム構造が採用されている。
図3に示す構成の画像形成装置100は、各感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkに形成された可視像が、各感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な無端ベルトが用いられる中間転写体(以下、転写ベルトという)11に対して1次転写行程を実行してそれぞれの画像が重畳転写され、その後、記録シートなどが用いられる記録紙Sに対して2次転写行程を実行することで一括転写されるようになっている。
各感光体ドラムの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための装置が配置されており、いま、ブラック画像形成を行う感光体ドラム90Bkを対象として説明すると、感光体ドラム90Bkの回転方向に沿って画像形成処理を行う帯電装置30Bk,現像装置40Bk、1次転写ローラ12Bkおよびクリーニング装置50Bkが配置されている。帯電後に行われる書き込みは、光書込装置88が用いられる。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkに形成された可視像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkに対向して配設された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
各感光体ドラム感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkは、A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成するための画像ステーションに備えられている。
画像形成装置100は、色毎の画像形成処理を行う4つの画像ステーションと、各感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkの上方に対向して配設され、転写ベルト11及び1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkを備えた転写ベルトユニット91と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11に従動し、連れ回りする転写部材としての転写ローラである2次転写ローラ85と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングするクリーニング装置13と、これら4つの画像ステーションの下方に対向して配設された光書き込み装置としての光書込装置88とを有している。
光書込装置88は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラーおよび偏向手段としての回転多面鏡などを装備しており、各感光体ドラム90Y,90C,90M,90Bkに対して色毎に対応した書き込み光Lbを出射して感光体ドラム90Y,90C,90M,90Bkに静電潜像を形成する構成とされている。
画像形成装置100には、感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkと転写ベルト11との間に向けて搬送される記録紙Sを積載した給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、各感光体ドラム90Y、90C、90M、90Bkと転写ベルト11との間の転写部に向けて繰り出すレジストローラ対84と、記録紙Sの先端がレジストローラ対84に到達したことを検知する図示しないセンサとが設けられている。
転写ベルトユニット91は、転写ベルト11、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkの他に、転写ベルト11が掛け回されている駆動ローラ72及び従動ローラ73を有している。
従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えており、このため、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。このような転写ベルトユニット91と、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと、2次転写ローラ85と、クリーニング装置13とで転写装置71が構成されている。
シート給送装置61は、画像形成装置100の本体下部に配設されており、最上位の記録紙Sの上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ83を有しており、給送ローラ83が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の記録紙Sをレジストローラ対84に向けて給送するようになっている。
転写装置71に装備されているクリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有しており、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。
クリーニング装置13はまた転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
トナー画像が定着された記録紙Sは、排紙ローラ87によって機外に排出される。
1 定着スリーブ
2 熱源
3 加圧ローラ
4 弾性体
5 芯金
6 ニップ形成部材
6a 部材
7 支持部材
8 保持部材
9 反射部材
10 定着装置
21 溝状構造
22 潤滑剤保持部
30 潤滑剤層
100 画像形成装置
N ニップ部
特開2004−286922号公報 特許第2861280号公報 特開2007−334205号公報 特開2006−317770号公報 特開2003−057978号公報 特許第4869440号公報 特許第3577897号公報

Claims (5)

  1. 回転可能な無端状の定着スリーブと、前記定着スリーブを加熱する熱源と、前記定着スリーブの内側に配設されたニップ形成部材と、前記定着スリーブを介して前記ニップ形成部材と当接することにより前記定着スリーブとの間にニップ部を形成する加圧ローラとを備え、未定着画像を担持した記録媒体を搬送し、前記記録媒体に未定着画像を定着する定着装置において、
    前記ニップ形成部材は、前記ニップ部の形状を決めるベース部材を有し、
    前記定着スリーブは、ニップ部で前記ベース部材と潤滑剤層を介して接触し、前記加圧ローラの回転に伴って該加圧ローラとの間の摩擦力により回動することを特徴とする定着装置。
  2. 前記ベース部材は、前記定着スリーブと対向する面に、複数の溝状構造からなる潤滑剤保持部を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記ベース部材は、セラミックス系コーティング剤およびフッ素系コーティング剤のいずれかが塗布されていることを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記潤滑剤層は、フッ素グリスおよびシリコーンオイルのいずれかを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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