JP2017106396A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒内圧を最大筒内圧以下に抑制しつつ、出力を向上することができる燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】吸気圧Pimが所定の吸気圧判定閾値α以上であり、かつエンジン10への出力要求が高出力である場合には、等圧燃焼モードで噴射するように制御される。吸気圧Pimが吸気圧判定閾値αよりも高い場合には、着火遅れの度合いが小さく、燃え易いので、噴射率に対して熱発生を追従させることができる。等圧燃焼モードは、前段噴射と後段噴射との2段階に噴射し、前段噴射における噴射率の上昇の変化の割合が後段噴射における変化の割合よりも大きい噴射率波形である。さらに後段噴射の開始時点は、噴射率が0よりも大きく、所定の噴射量に達するために噴射率を最大噴射率に維持し、その後、噴射率を最大噴射率から下降させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、噴射率波形が可変の燃料噴射弁による内燃機関の燃焼室内への燃料噴射を制御する燃料噴射制御装置に関する。
ディーゼルエンジンは、気筒内の圧縮により燃料を自着火させるため、ガソリンエンジンに比べて圧縮比が高く、燃焼により発生する筒内圧も高くなる。高出力化を狙うためには、1サイクルあたりの燃焼量を増やす必要があり、これによりさらに筒内圧は上昇する。
特許文献1では、許容される最大筒内圧を越えないように燃料噴射量を制御している。具体的には、まず給気マニホールド圧力と温度とからガス密度を算出し、ガス密度と最大筒内圧の関係から最大筒内圧を推定する。そして推定した最大筒内圧を超える燃料噴射量の場合には、筒内圧を下げるために燃料噴射量を低減している。
特開2011−153579号公報
特許文献1に記載の燃料噴射制御では、最大筒内圧を超えないように燃料噴射量を制御しているだけであり、筒内圧を上昇させて高出力化することができない。またエンジン自体の強度からエンジンが許容できる最高筒内圧が決まっているので、最大筒内圧を上昇させるためにはエンジンの強度アップが必要である。しかし強度アップによるエンジン自体の重量増および製造コストが上昇するという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、筒内圧を最大筒内圧以下に抑制しつつ、出力を向上することができる燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
本発明は、気筒内の着火遅れの度合いを取得する着火取得部(30)と、内燃機関への出力要求に従って、複数の噴射率波形のうちいずれか1つの噴射率波形を用いて燃料噴射を制御する制御部(30)と、を備え、複数の噴射率波形には、燃焼室内の筒内圧が最大筒内圧以下となるように制御するための等圧噴射率波形であって、前段噴射と後段噴射との2段階に噴射し、前段噴射における噴射率の上昇の変化の割合が後段噴射における変化の割合よりも大きい等圧噴射率波形が含まれ、前段噴射の噴射率波形は、前段噴射の開始から噴射率が上昇して最大噴射率に到達する部分と、最大噴射率から下降する部分とを有し、後段噴射の噴射率波形は、後段噴射の開始時点の噴射率が0よりも大きく、後段噴射の開始から噴射率が上昇して最大噴射率に到達する部分と、最大噴射率から下降する部分とを有し、制御部は、着火取得部によって取得された着火遅れの度合いが閾値よりも小さく、かつ内燃機関への出力要求が高出力である場合には、等圧噴射率波形で噴射するように制御する燃料噴射制御装置である。
このような本発明に従えば、着火遅れの度合いが閾値よりも小さく、かつ内燃機関への出力要求が高出力である場合には、等圧噴射率波形で噴射するように制御される。着火遅れの度合いが小さい場合は、燃え易い状態であるので、噴射率に対して熱発生を追従させることができる。逆に、着火遅れの度合いが大きい場合は、燃え難い状態であるので、噴射率に対して熱発生が追従しないので、噴射率を制御しても熱発生を制御することができない。本発明では、燃え易いときに等圧噴射率波形によって制御するので、高精度に筒内圧を制御することができる。また内燃機関への出力要求が高出力である場合には、筒内圧を高くする必要がある。そこで高出力要求の場合には、等圧噴射率波形を用いて、筒内圧を最大筒内圧以下にしつつ、最大筒内圧に近づけた筒内圧に制御する。
このように等圧噴射率波形は、燃焼室内の筒内圧が最大筒内圧以下となるように制御するための噴射率波形である。等圧噴射率波形は、前段噴射と後段噴射との2段階に噴射し、前段噴射における噴射率の上昇の変化の割合が後段噴射における変化の割合よりも大きい噴射率波形である。
変化の割合の大きい前半噴射によって、噴射率を最大噴射率まで急上昇させて、筒内圧を最大筒内圧まで短時間で上昇させる。その後、最大噴射率から噴射率を下降させることで、筒内圧が最大筒内圧を超えてしまうことを防ぐことができる。さらに後段噴射の開始時点は、噴射率が0よりも大きいので、噴射率を下降させすぎて、筒内圧が低くなるのを防ぐことができる。また後段噴射で、噴射率を変化の割合が小さいゆるやかな上昇によって、筒内圧が上がりすぎることも下がりすぎることをも抑制することができる。そして所定の噴射量に達するために噴射率を最大噴射率に維持し、その後、噴射率を最大噴射率から下降させる。
このような等圧噴射率波形によって、筒内圧が最大筒内圧を超えることなく、最大筒内圧以下の最大筒内圧に近づけた状態に制御することができる。したがって内燃機関の強度アップすることなく、高出力要求を満たすことができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
エンジンの概要を示す図である。 ニードルの動作を説明する図である。 通常燃焼モードの筒内圧を示すグラフである。 通常燃焼モードの噴射率を示すグラフである。 等圧燃焼モードの筒内圧を示すグラフである。 等圧燃焼モードの噴射率を示すグラフである。 2つの燃焼モードの筒内圧を示すグラフである。 2つ燃焼モードの噴射率を示すグラフである。 第1実施形態の切替制御を示すフローチャートである。 エンジン回転数と噴射量との関係を示すグラフである。 吸気圧と着火遅れとの関係を示すグラフである。 監視制御を示すフローチャート 第2実施形態の切替制御を示すフローチャートである。 酸素濃度と着火遅れとの関係を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を、複数の形態を用いて説明する。各実施形態で先行する実施形態で説明している事項に対応している部分には同一の参照符を付すか、または先行の参照符号に一文字追加し、重複する説明を略する場合がある。また各実施形態にて構成の一部を説明している場合、構成の他の部分は、先行して説明している実施形態と同様とする。各実施形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図12を用いて説明する。本実施形態では、燃料噴射制御装置をコモンレール式燃料噴射装置が備えられる多気筒ディーゼルエンジンに適用している。
本実施形態において、図1に示すエンジン10は、車載主機として車両に搭載されており、吸気、圧縮、膨張及び排気行程からなる4サイクルエンジンである。内燃機関であるエンジン10の吸気通路11には、上流側から順に、吸入される空気量を検出するエアフローメータ12、ターボチャージャ16によって過給された吸気を冷却するインタークーラ13、およびスロットルバルブ装置14が設けられている。スロットルバルブ装置14は、DCモータ等のアクチュエータにより、スロットルバルブ14aの開度を調節する。
吸気通路11においてスロットルバルブ装置14の下流側には、サージタンク15を介してエンジン10の各気筒の燃焼室10aが接続されている。燃焼室10aは、エンジン10のシリンダ10bおよびピストン17にて区画されている。エンジン10には、燃焼室10a内に先端部が突出した燃料噴射弁18が設けられている。燃料噴射弁18には、蓄圧容器としてのコモンレール19から高圧の燃料、具体的には軽油が供給される。コモンレール19には、燃料ポンプ20から燃料が圧送される。なお、図1では、1つの気筒のみを示している。
燃料噴射弁18は、図2に示すように、弁体であるニードル39と、燃料を噴射する円形の噴孔40が先端部に複数形成され、内部にニードル39が収容されるボディ41とを備えている。ボディ41の内面とニードル39の外面との間には、ボディ41の軸方向に延びてかつコモンレール19から供給された燃料が通過する環状の燃料通路42が形成されている。ボディ41の先端部の内面には、ニードル39の先端部が着座する着座面41aが形成されている。この構成において、ニードル39を着座面41aに着座させることにより、燃料通路42と噴孔40との間が遮断され、燃料噴射が停止される。一方、通電操作によってニードル39を着座面41aから離座させることにより、燃料通路42と噴孔40との間が連通される。その結果、燃料通路42の燃料は、噴孔40から燃焼室10aへと直接噴射供給される。
燃料噴射弁18は、噴射率波形を可変に制御できる構成とされている。噴射率波形とは、噴射率の時間経過における変化を示した波形である。本実施形態において、燃料噴射弁18は、噴射率波形を可変に制御すべく、ニードル39のリフト量を自在に制御できる構成とされている。換言すると、燃料噴射弁18は、噴孔40を開閉するニードル39の速度制御によって噴射率波形が変更できるように構成されている。たとえば燃料噴射弁18は、ピエゾ素子を有するアクチュエータ43により、燃料通路42の面積を調節して燃料の噴射を行う。これによって燃料噴射弁18は、燃料の噴射率波形を変更可能であり、例えばメイン噴射における噴射率を時間経過につれて異ならせることができる。
燃料噴射弁18のアクチュエータ43は、たとえばピエゾスタックを含んで構成される。ピエゾスタックは、たとえばPZT(PbZrTiO3)と呼ばれる層と薄い電極層が交互に積まれた積層体で、ピエゾ素子の特性である逆圧電効果により電圧を印加することで伸び縮みする。アクチュエータ43は、ピエゾスタックの変位を用いて、ニードル39の位置を制御する。
たとえばピエゾスタックに電圧が印加されていない状態では、ニードル39は閉じた状態であり、燃料噴射は行われない。そしてピエゾスタックに電圧を印加すると、ピエゾスタックは膨張して、膨張を動力として、ニードル39が押し上げられ燃料噴射が開始される。ピエゾスタックに印加されている電圧をオフにすると、放電して、ピエゾスタックは収縮する。これによってニードル39が押し下げられ燃料噴射が停止する。アクチュエータ43に供給する電圧を制御することによって、ピエゾスタックの膨張量を制御することができる。したがって電圧を制御することによって、ニードル39の開弁速度を複数の段階にわたって調整することができるので、噴射シールを自在に制御できる。
エンジン10の各気筒の吸気ポートおよび排気ポートのそれぞれは、吸気バルブ21および排気バルブ22のそれぞれにより開閉される。ここでは、吸気バルブ21の開弁によってインタークーラ13で冷却された吸気、および外部EGRガスが燃焼室10aに導入される。吸気等が導入された状態で燃料噴射弁18から燃焼室10aに燃料が噴射されると、燃焼室10aの圧縮によって燃料が自己着火し、燃焼によってエネルギが発生する。このエネルギは、ピストン17を介して、エンジン10のクランク軸23の回転エネルギとして取り出される。燃焼に供されたガスは、排気バルブ22の開弁によって、排気通路24に排気として排出される。なお、クランク軸23付近には、クランク軸23の回転角度を検出するクランク角度センサ25が設けられている。
車両には、ターボチャージャ16が設けられている。ターボチャージャ16は、吸気通路11に設けられた吸気コンプレッサ16aと、排気通路24に設けられた排気タービン16bと、これらを連結する回転軸16cとを備えている。詳しくは、排気通路24を流れる排気のエネルギによって排気タービン16bが回転し、その回転エネルギが回転軸16cを介して吸気コンプレッサ16aに伝達され、吸気コンプレッサ16aによって吸気が圧縮される。すなわち、ターボチャージャ16によって吸気が過給される。なお本実施形態では、ターボチャージャ16として、通電操作によって吸気の過給圧を調節可能なものを想定している。
排気通路24のうちターボチャージャ16の下流側には、排気を浄化する浄化装置26が設けられている。また排気通路24に排出された排気の一部は、EGR通路27を介して吸気通路11に還流される。詳しくは、排気通路24のうち排気タービン16bの上流側は、EGR通路27を介してサージタンク15に接続されている。EGR通路27には、EGRバルブ装置28が設けられている。EGRバルブ装置28は、DCモータ等のアクチュエータにより、EGRバルブ28aの開度を調節する。EGRバルブ28aの開度に応じて、排気通路24に排出された排気の一部が、EGRクーラ29によって冷却された後に外部EGRガスとしてサージタンク15に供給される。
エンジンシステムを制御対象とする電子制御装置であるECU30は、記憶媒体に記憶されているプログラムを実行し、各部を制御する。ECUは、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体とを有する。ECUは、たとえばコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」ということがある)によって実現される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムおよびデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。メモリは、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって実現される。
ECU30には、吸気圧センサ31、吸気温センサ32、排気温センサ33、筒内圧センサ34、酸素濃度センサ38、燃圧センサ35、水温センサ36、アクセルセンサ37、エアフローメータ12、およびクランク角度センサ25の検出値が入力される。吸気圧センサ31は、吸気圧としてサージタンク15内のガス圧力を検出する。吸気温センサ32は、吸気音としてサージタンク15内のガス温度を検出する。排気温センサ33は、排気音として燃焼室10aから排出された排気の温度を検出する。筒内圧センサ34は、筒内圧として燃焼室10a内の圧力を検出する。酸素濃度センサ38は、吸気通路11に取り付けられ、吸気中の酸素濃度を検出する。検出対象となる吸気は、新気とEGRガスが混合したものである。燃圧センサ35は、コモンレール19内の燃料圧力を検出する。水温センサ36は、エンジン10の冷却水温を検出する。クランク角度センサ25は、ピストン17により回転駆動するクランク軸23の回転速度であって、単位時間あたりのクランク軸23の回転数であるエンジン回転数を検出する。アクセルセンサ37は、ドライバのアクセル操作部材のアクセル操作量を検出し、具体的にはアクセルペダルの踏み込み量を検出する。
ECU30は、各種センサの検出値に基づいて、燃料噴射弁18の燃料噴射制御、燃料ポンプ20の駆動制御、EGRバルブ装置28の駆動制御、およびターボチャージャ16による過給圧制御を含むエンジン10の燃焼制御を行う。これらの制御により、燃焼システムが備えるエンジン10での燃焼状態は、所望の状態に制御される。したがってECU30は、噴射率を制御する制御部として機能する。
次に、噴射モードに関して、図3〜図8を用いて説明する。本実施形態では、2つの噴射モードである通常燃焼モードと等圧燃焼モードとを有し、所定の条件で噴射モードを切り替える切替制御を行っている。燃焼モードは、噴射率波形と同じ意味で用いている。図3および図4では、通常噴射モードとして、進角を破線で示し、進角後を実線で示している。通常噴射モードでは、噴射率波形は図4に示すように、長方形状である。このような通常噴射モードの場合は、進角前は最大の筒内圧が最大筒内圧を超えていないことがある。しかし進角させると最大の筒内圧は、最大筒内圧を超えているので、進角後の通常噴射モードで噴射制御することができない。
等圧燃焼モードは、等圧噴射率波形であって、燃焼室10a内の筒内圧が最大筒内圧以下となるように制御するための噴射率波形である。また等圧燃焼モードを実施した場合は、筒内圧が最大筒内圧以下であって、最大筒内圧以下の所定範囲内により長い時間にわたって筒内圧が維持される。等圧燃焼モードでは、噴射率波形が図6に示すように、前段噴射と後段噴射との2段階に噴射し、前段噴射における噴射率の上昇の変化の割合が後段噴射における変化の割合よりも大きい。換言すると、等圧燃焼モードは、最大噴射率までの立上りが速い前段噴射と、最大噴射率までの立上りが遅い後段噴射とを有する。
前段噴射の噴射率波形は、前段噴射の開始から噴射率が上昇して最大噴射率に到達する部分と、最大噴射率に到達後に所定時間にわたって最大噴射率で維持する部分と、最大噴射率から下降する部分とを有する。
後段噴射の噴射率波形は、後段噴射の開始時点の噴射率が0よりも大きい。また後段噴射の噴射率波形は、後段噴射の開始から噴射率が上昇して最大噴射率に到達する部分と、最大噴射率に到達後は所定期間にわたって最大噴射率を維持する部分と、最大噴射率から下降する部分とを有する。前段噴射と後段噴射とを比較すると、最大噴射率で維持されている時間が後段噴射の方が長い。
そして等圧燃焼モードのときの筒内圧の変化は、図5に示すように、最大筒内圧を超えることなく、最大筒内圧に達した後は、所定期間にわたって最大筒内圧で維持されている。通常燃焼モードと等圧燃焼モードとを比較した場合、図7および図8に示すように、等圧燃焼モードの方が、進角前の通常燃焼モードよりも筒内圧が高い期間が長いことがわかる。進角後の通常燃焼モードでは、最大筒内圧を超えているので、実際の噴射制御で用いることができない。したがって等圧燃焼モードは、進角前および進角後の通常燃焼モードよりも出力上昇を実現することができる。
次に、噴射モードの切替制御に関して、図9〜図11を用いて説明する。図9に示す切替制御は、内燃機関が駆動しているときに繰り返し実施される制御である。
ステップS11では、運転条件を取得し、ステップS12に移る。運転条件は、たとえばエンジン回転数Ne、アクセル開度θacおよび吸気圧Pimである。ECU30は、アクセルセンサ37からアクセル開度θacを取得し、クランク角度センサ25からエンジン回転数Neを取得し、筒内圧センサ34から筒内圧である吸気圧Pimを取得する。吸気圧Pimは、気筒内の着火遅れの度合いと相関関係にある。したがってECU30は、気筒内の着火遅れの度合いを取得する着火取得部として機能する。またECU30は、吸気圧Pimを取得する吸気圧取得部として機能する。
ステップS12では、取得した運転条件から高出力要求か否かを判断し、高出力要求である場合には、ステップS13に移り、高出力要求でない場合は、ステップS16に移る。高出力要求か否かは、所定の出力よりも高い出力要求であるか否かで判断する。高出力要求であるか否かは、たとえばエンジン回転数Neとアクセル開度θacから判断される。アクセル開度θacから要求される噴射量が求められ、求められた噴射量が図10にて破線で示す閾値を超える場合には、高出力要求と判断する。
ステップS13では、吸気圧Pimが所定の吸気圧判定閾値α以上か否かを判断し、吸気圧判定閾値α以上の場合には、ステップS14に移り、吸気圧判定閾値α以上でない場合には、ステップS16に移る。吸気圧判定閾値αは、図11に示すように着火遅れが所定の時間よりも小さくなるように決定される。着火遅れが長くなると、初期燃焼時に最大筒内圧Pmaxを超えてしまう恐れがあるため、噴射率に対して、熱発生が追従するような吸気圧の場合に、ステップS14に移る。
ステップS14では、エンジン回転数Ne、アクセル開度θacおよび吸気圧Pimから目標噴射圧およびタイミングを設定し、ステップS15に移る。ステップS15では、高出力要求であり、吸気圧Pimが吸気圧判定閾値α以上であるので、等圧噴射モードに設定し、ステップS17に移る。ステップS16では、高出力要求ではないか、吸気圧Pimが吸気圧判定閾値α以上でないので、通常燃焼モードに設定し、ステップS17に移る。ステップS17では、設定された噴射モードで噴射を実行し、本フローを終了する。
このように高出力要求であり、着火遅れが少なく燃え易い条件の場合には、等圧燃焼モードに設定される。したがって高出力要求を等圧燃焼モードによる高出力によって満足することができる。逆に、高出力要求でないか、着火遅れが多く燃え難い条件の場合には、通常燃焼モードに設定される。これによって必要なタイミングで等圧燃焼モードが実施され、必要でない場合には通常燃焼モードが実施される。
本実施形態では、可変噴射率をニードル39の速度制御によって実現している。このようにニードル39に対して速度制御を実施すると、噴孔40にキャビテーションが発生しやすく、キャビテーションの崩壊とともに噴孔40に壊食とも呼ばれるエロージョンが発生し、過剰噴射するおそれがある。そこで、噴孔40の異常を検出するため図10に示す監視制御を内燃機関が駆動しているときに繰り返し実施している。
ステップS21では、所定の噴射指示によって噴射した際の噴射量を取得し、ステップS22に移る。噴射量は、所定の噴射期間、噴射圧力および噴射率波形で噴孔40から気筒内に噴出されたときの噴射量である。ECU30は、たとえば所定の噴射指示によって噴射したとき、エンジン回転数Neの変動量を検出する。そしてECU30は、エンジン回転数の変動量からエンジントルクを算出し、エンジントルクから噴射量を算出する。またECU30は、たとえば噴射量を検出する噴射量センサから噴射量を取得してもよい。したがってECU30は、噴射量を取得する噴射量取得部として機能する。
ステップS22では、噴射量が急に増加したか否かを判断し、噴射量が急に増えた場合には、ステップS23に移り、急に増えていない場合には、本フローを終了する。急に増えた場合とは、たとえば経年変化による噴射量の変動範囲を超えた値であって、噴射量が前回の噴射量よりも増えている場合である。
ステップS24では、噴孔40に異常が発生しているとして、等圧燃焼モードを禁止するように制御し、ステップS25に移る。等圧燃焼モードが禁止されると、図9にてステップS15に移っても等圧燃焼モードに設定されずに通常燃焼モードに設定される。また既に等圧燃焼モードに設定されている場合には、通常燃焼モードに設定される。
ステップS25では、噴孔40に異常が発生しているとして、出力制限を実施し、本フローを終了する。出力制限が実施されると、通常燃焼モードにおいて高出力の要求があった場合でも、要求通りに高出力とせずに、所定の制限出力以下となるように制御する。
このように監視制御では、同一の噴射指示条件における噴射量の増加をモニタしており、急激な噴射量増大を確認した場合には、等圧燃焼モードの実施を禁止するとともに、出力制限を行う。
以上説明したように本実施形態の燃料噴射制御装置は、吸気圧Pimが所定の吸気圧判定閾値α以上であり、かつエンジン10への出力要求が高出力である場合には、等圧燃焼モードで噴射するように制御される。吸気圧Pimが吸気圧判定閾値αよりも高い場合には、着火遅れの度合いが小さく、噴射率に対して熱発生を追従させることができる。逆に、着火遅れの度合いが大きく、噴射率に対して熱発生を追従させることができない場合には、噴射率を高精度に制御しても、熱発生を高精度に制御することができない。本実施形態では、燃え易い場合に等圧燃焼モードを実施するので、等圧燃焼モードによって高精度に筒内圧を制御することができる。またエンジン10への出力要求が所定の出力要求よりも高い高出力要求である場合には、筒内圧を高くする必要がある。そこで等圧燃焼モードにて噴射することによって、筒内圧を最大筒内圧Pmax以下にしつつ、最大筒内圧に近づけた筒内圧とすることができる。
このように等圧燃焼モードは、燃焼室10a内の筒内圧が最大筒内圧Pmax以下となるように制御するための噴射率波形である。等圧燃焼モードは、前段噴射と後段噴射との2段階に噴射し、前段噴射における噴射率の上昇の変化の割合が後段噴射における変化の割合よりも大きい噴射率波形である。
変化の割合の大きい前半噴射によって、噴射率を最大噴射率まで急上昇させて、筒内圧を最大筒内圧Pmaxまで短時間で上昇させる。その後、最大噴射率から噴射率を下降させることで、筒内圧が最大筒内圧Pmaxを超えてしまうことを防ぐことができる。さらに後段噴射の開始時点は、噴射率が0よりも大きいので、噴射率を下降させすぎて、筒内圧が低くなるのを防ぐことができる。また後段噴射で、噴射率を変化の割合が小さいゆるやかな上昇によって、筒内圧が上がりすぎることも下がりすぎることをも抑制することができる。そして所定の噴射量に達するために噴射率を最大噴射率に維持し、その後、噴射率を最大噴射率から下降させる。
このような等圧燃焼モードによって、筒内圧が最大筒内圧Pmaxを超えることなく、最大筒内圧Pmax以下の最大筒内圧Pmaxに近づけた状態に制御することができる。これによって最大限仕事を確保することができる。したがってエンジン10の強度アップすることなく、高出力要求を満たすことができる。
このように等圧燃焼モードは、最大筒内圧Pmaxが決まっているエンジン10において、出力性能を最大限引き出すために有効である。このような等圧燃焼モードは、エンジン10に予め設定された目標筒内圧プロフィールと実筒内圧プロフィールとが合うように噴射率波形が設定されている。目標筒内圧プロフィールは、筒内圧を最大限、最大筒内圧Pmaxに維持でき、出力が大きいプロフィールである。このような目標筒内圧プロフィールとなるように、噴射率波形が決定されている。
また等圧燃焼モードは、前段噴射と後段噴射とを実施するが、後段噴射の開始時点では噴射率は0よりも大きい。単純なマルチ噴射であると、閉弁時に発生する絞りの影響による粗悪噴霧が発生する。しかしながら本実施形態のように後段開始時点の噴射率は0よりも大きいので閉弁時に発生する絞りの影響を少なくして、スモークが悪化することを防ぐことができる。後段開示時点の噴射率は、好ましくはニードル39開弁時に発生する絞りの流路面積が噴孔40の流路面積よりも大きいことが好ましい。
また本実施形態では、噴射量が所定の噴射量以上である場合には、等圧燃焼モードでの噴射を禁止して、他の噴射率波形である通常燃焼モードで噴射するように制御している。これによって噴射量が急変して、噴孔40に異常が発生した場合に、等圧燃焼モードが実施されることを防ぐことができる。噴孔40に異常が発生した場合に、等圧燃焼モードが実施されると最大筒内圧となる時間が長いので、噴孔40の異常による噴射量への影響が大きくなるおそれがある。そこで等圧燃焼モードよりも筒内圧が低い通常燃焼モードを実施することによって、噴孔40の異常に起因した影響を抑制することができる。また噴孔40に異常が発生した場合には、異常が発生したことをユーザに報知するように構成してもよい。
さらに本実施形態では、吸気圧Pimが吸気圧判定閾値α以上であり、エンジン10への出力要求が高出力である場合には、等圧燃焼モードで噴射するように制御している。吸気圧Pimが吸気圧判定閾値α以上の場合は、着火遅れが少なく燃え易い状態である。燃え易い場合は、噴射率波形に熱発生を追従させることができる。これによって等圧燃焼モードを実施した場合に、実筒内圧プロフィールを目標筒内圧プロフィールに近づけることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に関して、図13および図14を用いて説明する。本実施形態では、筒内の燃え易さの判定に吸気圧Pimでなく、酸素濃度O2imを用いている点に特徴を有する。本実施形態の噴射モードの切替制御に関して説明する。図13に示す切替制御は、内燃機関が駆動しているときに繰り返し実施される制御である。
ステップS31では、ステップS11と同様に、運転条件を取得し、ステップS32に移る。運転条件には、酸素濃度O2imも含まれる。したがってECU30は、吸気の酸素濃度を取得する酸素濃度取得部として機能する。ステップS32では、ステップS12と同様に、取得した運転条件から高出力要求か否かを判断し、高出力要求である場合には、ステップS33に移り、高出力要求でない場合は、ステップS36に移る。
ステップS33では、酸素濃度O2imが所定の酸素濃度判定閾値β以上か否かを判断し、酸素濃度判定閾値β以上の場合には、ステップS34に移り、酸素濃度判定閾値β以上でない場合には、ステップS36に移る。酸素濃度判定閾値βは、図14に示すように着火遅れが所定の時間よりも小さくなるように決定される。
ステップS34では、ステップS14と同様に、エンジン回転数Ne、アクセル開度θacおよび吸気圧Pimから目標噴射圧およびタイミングを設定し、ステップS35に移る。ステップS35では、高出力要求であり、酸素濃度O2imが酸素濃度判定閾値β以上であるので、等圧噴射モードに設定し、ステップS37に移る。ステップS36では、高出力要求ではないか、酸素濃度O2imが酸素濃度判定閾値β以上でないので、通常燃焼モードに設定し、ステップS37に移る。ステップS37では、ステップS17と同様に、設定された噴射モードで噴射を実行し、本フローを終了する。
このように本実施形では、高出力要求であり、酸素濃度が高く着火遅れが少なく燃え易い条件の場合には、等圧燃焼モードに設定される。これによって前述の第1実施形態と同様に、高出力要求を等圧燃焼モードによる高出力によって満足することができる。逆に、高出力要求でないか、酸素濃度が低く着火遅れが多く燃え難い条件の場合には、通常燃焼モードに設定される。これによって必要なタイミングで等圧燃焼モードが実施され、必要でない場合には通常燃焼モードが実施される。
本実施形態では、吸気の酸素濃度は、酸素濃度センサ38によって取得しているが、酸素濃度センサ38に限るものではなく、酸素濃度を相関のある数値、たとえばEGR率から酸素濃度を推定してもよい。
本実施形態では、着火遅れの判断に、酸素濃度O2imを用いているが、酸素濃度O2imだけで判断せずに、吸気圧Pimと酸素濃度O2imとの両方で着火遅れの度合いを取得して、燃え易さを判断してもよい。これによってより高精度に燃え易さを判断することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
前述の第1実施形態では、2つの噴射率波形を切り替えているが、2つの噴射率波形に限るものではなく、3つ以上の噴射率波形を切り替えてもよい。また等圧燃焼モードと通常燃焼モードとを切り替える制御に限るものではなく、等圧燃焼モードと他の噴射モードとを切り替える制御でもよい。他の噴射モードは、たとえば噴射率波形がブーツ状、Δ状、台形状および階段状などがある。
前述の第1実施形態では、燃料噴射弁18のアクチュエータ43は、ピエゾ素子が用いられているが、このような構成に限るものではない。開弁速度を調整可能な構成であればよい。たとえば複数の圧力が異なる圧力室を備え、これらを切り替えて開弁速度を調整する構成であってもよい。
また前述の各実施形態では、吸気圧Pimおよび酸素濃度O2imなど着火遅れと相関関係にある検出値を用いて、着火遅れの度合いが閾値よりも小さい場合には、燃え易い場合と判断しているが、吸気圧Pimおよび酸素濃度O2imに限るものではない。EGR率を用いてもよいし、他の値を用いて判断してもよい。
前述の第1実施形態において、ECU30によって実現されていた機能は、前述のものとは異なるハードウェアおよびソフトウェア、またはこれらの組み合わせによって実現してもよい。ECU30は、たとえば噴射制御する制御部など各機能ブロックをそれぞれ1つのプロセッサによって実現してもよい。ECU30は、たとえば他の制御装置と通信し、他の制御装置が処理の一部または全部を実行してもよい。ECU30が電子回路によって実現される場合、それは多数の論理回路を含むデジタル回路、またはアナログ回路によって実現することができる。
10…エンジン(内燃機関) 10a…燃焼室 10b…シリンダ
18…燃料噴射弁 25…クランク角度センサ
30…ECU(着火取得部、制御部、噴射量取得部、吸気圧取得部、酸素濃度取得部)
31…吸気圧センサ 32…吸気温センサ 33…排気温センサ
34…筒内圧センサ 35…燃圧センサ 36…水温センサ
37…アクセルセンサ 38…酸素濃度センサ 39…ニードル 40…噴孔
43…アクチュエータ

Claims (4)

  1. 噴射率波形が可変に構成される燃料噴射弁(18)から、内燃機関(10)の燃焼室(10a)内への燃料の噴射を制御する燃料噴射制御装置であって、
    気筒内の着火遅れの度合いを取得する着火取得部(30)と、
    前記内燃機関への出力要求に従って、複数の前記噴射率波形のうちいずれか1つの前記噴射率波形を用いて燃料噴射を制御する制御部(30)と、を備え、
    複数の前記噴射率波形には、前記燃焼室内の筒内圧が最大筒内圧以下となるように制御するための等圧噴射率波形であって、前段噴射と後段噴射との2段階に噴射し、前記前段噴射における噴射率の上昇の変化の割合が前記後段噴射における前記変化の割合よりも大きい等圧噴射率波形が含まれ、
    前記前段噴射の前記噴射率波形は、前記前段噴射の開始から噴射率が上昇して最大噴射率に到達する部分と、前記最大噴射率から下降する部分とを有し、
    前記後段噴射の前記噴射率波形は、前記後段噴射の開始時点の噴射率が0よりも大きく、前記後段噴射の開始から噴射率が上昇して前記最大噴射率に到達する部分と、前記最大噴射率から下降する部分とを有し、
    前記制御部は、前記着火取得部によって取得された着火遅れの度合いが閾値よりも小さく、かつ前記内燃機関への出力要求が所定の出力よりも高い高出力要求である場合には、前記等圧噴射率波形で噴射するように制御する燃料噴射制御装置。
  2. 前記燃料噴射弁は、噴孔を開閉する弁体の速度制御によって前記噴射率波形が変更できるように構成され、
    噴射量を取得する噴射量取得部(30)をさらに含み、
    前記制御部は、前記噴射量取得部によって取得された噴射量が所定の噴射量以上である場合には、前記等圧噴射率波形での噴射を禁止して、他の前記噴射率波形で噴射するように制御する請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記着火取得部は、吸気圧を取得する吸気圧取得部(30)であり、
    前記制御部は、前記吸気圧取得部によって取得された吸気圧が所定の吸気圧以上であり、前記内燃機関への出力要求が前記高出力要求である場合には、前記等圧噴射率波形で噴射するように制御する請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記着火取得部は、吸気の酸素濃度を取得する酸素濃度取得部(30)であり、
    前記制御部は、前記酸素濃度取得部によって取得された酸素濃度が所定の酸素濃度以上であり、前記内燃機関への出力要求が前記高出力要求である場合には、前記等圧噴射率波形で噴射するように制御する請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
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