JP2017105884A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 低燃費性、ウェットグリップ性能、及び耐摩耗性を高次元にバランス良く改善できるゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、前記ゴム組成物は、イソプレン系ゴム、特定の水素添加テルペン系樹脂、及び、特定のカーボンブラックを所定量ずつ含む空気入りタイヤ。
【選択図】なし
【解決手段】 ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、前記ゴム組成物は、イソプレン系ゴム、特定の水素添加テルペン系樹脂、及び、特定のカーボンブラックを所定量ずつ含む空気入りタイヤ。
【選択図】なし
Description
本発明は、ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤに関する。
近年、乗用車用タイヤにおいて低燃費性及びラベリング制度導入によるウェットグリップ性能が重視されてきており、重荷重用トラック・バスタイヤについても同様の性能要求が高まってきている。
このような要求性能を満たすために、従来は、路面と接するキャップトレッドに、変性スチレンブタジエンゴムや変性ポリブタジエンゴムを配合したり、シリカとシランカップリング剤とを用いる系を適用したり、高比表面積を有するシリカを配合したりする技術が開発されている。例えば、キャップトレッドにシリカを配合することで、転がり抵抗を低減できるとともに、WETトラクション性能も同時に向上できる。また、特許文献1〜3には、窒素吸着比表面積や粒子径が異なる2種類のシリカをトレッドに配合して低燃費性などを改善する方法が開示されている。しかしながら、キャップトレッドのみの改善では低燃費性の改善には限界があり、タイヤの更なる低燃費化を目指して、キャップトレッドの下部に位置するベーストレッドにも低燃費化のための技術導入を行うことが一般的となっている。
タイヤの更なる低燃費化を図るにあたっては、低燃費化のための技術導入を行ったベーストレッドの比率を高める方法が非常に効果的である。しかしながら、そのようなベーストレッドのトレッド全体における構成比率を高め過ぎると、タイヤ摩耗終盤に当該ベーストレッドがトレッド表面に露出し、摩耗、ウェットグリップ性能が急激に低下したりしてしまうおそれがある。これらのことから、低燃費性、ウェットグリップ性能に優れ、かつ、耐摩耗性にも優れたゴム組成物が望まれるが、そのような物性を有するゴム組成物の作製は非常に困難であり、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性を高次元にバランス良く改善されたベーストレッド用ゴム組成物は未だ得られていない。
本発明は、前記課題を解決し、低燃費性、ウェットグリップ性能、及び耐摩耗性を高次元にバランス良く改善できるゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、前記ゴム組成物は、イソプレン系ゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックと、水素添加テルペン系樹脂とを含有し、前記カーボンブラックのCTABが140〜180m2/gであり、前記カーボンブラックのCOANが110〜150ml/100gであり、前記水素添加テルペン系樹脂の軟化点が120〜130℃であり、前記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が60質量%以上であり、前記ゴム成分100質量部に対して、前記カーボンブラックの含有量が25〜45質量部であり、前記水素添加テルペン系樹脂の含有量が1〜15質量部であることを特徴とする空気入りタイヤに関する。
前記ゴム成分は、シス含量95質量%以上のポリブタジエンゴムを15質量%以上含むことが好ましい。
前記ゴム組成物は、窒素吸着比表面積100〜200m2/gのシリカを、前記ゴム成分100質量部に対して、5〜30質量部含むことが好ましい。
本発明によれば、イソプレン系ゴムを含むゴム成分と、CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックと、軟化点が120〜130℃である水素添加テルペン系樹脂とを含有し、上記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が60質量%以上であり、上記ゴム成分100質量部に対して、上記カーボンブラックの含有量が25〜45質量部であり、上記水素添加テルペン系樹脂の含有量が1〜15質量部であるゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤであるので、低燃費性、ウェットグリップ性能、及び耐摩耗性が高次元にバランス良く改善された空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤは、イソプレン系ゴムを含むゴム成分と、CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックと、軟化点が120〜130℃である水素添加テルペン系樹脂とを含有し、上記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が60質量%以上であり、上記ゴム成分100質量部に対して、上記カーボンブラックの含有量が25〜45質量部であり、上記水素添加テルペン系樹脂の含有量が1〜15質量部であるゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤである。
イソプレン系ゴムを配合したゴム組成物に、特定のカーボンブラック及び特定の水素添加テルペン系樹脂を所定量ずつ配合することで、低燃費性、ウェットグリップ性能、及び耐摩耗性を高次元にバランス良く改善することができ、そのようなゴム組成物から作製したベーストレッドを用いると、低燃費性に優れたベーストレッドであるにも関わらず、トレッド全体におけるベーストレッドの構成比率を上げ、タイヤ摩耗終盤に当該ベーストレッドがトレッド表面に露出したとしても、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の低下が抑えられた空気入りタイヤとすることができる。
CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックを配合することにより、特に低燃費性、耐摩耗性を優れたものとすることができ、また、軟化点が120〜130℃である水素添加テルペン系樹脂を配合することにより、特にウェットグリップ性能を優れたものとすることができる。ここで、CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックは吸着力が高いことから、通常、その吸着力により樹脂を吸着してしまい、樹脂を添加する効果を弱めてしまう傾向があるが、樹脂として水添化されている水素添加テルペン系樹脂を用いることで、上記高吸着力のカーボンブラックに吸着されるのを抑制することができる。したがって、CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックと、軟化点が120〜130℃である水素添加テルペン系樹脂とを併用することで初めて、両者の添加効果を損なうことなく両立することが可能となり、低燃費性、ウェットグリップ性能、及び耐摩耗性を高次元にバランス良く改善することが可能となる。
なお上記効果は、ゴム成分としてイソプレン系ゴムを用いた場合に、特に顕著に発揮される。
更には、樹脂を水素添加すると、一般的に熱安定性が向上し保管期間を長くすることができることから、水素添加テルペン系樹脂をゴムに配合した場合、熱分解、酸化の進行が抑えられ臭気を抑えることができる。
なお上記効果は、ゴム成分としてイソプレン系ゴムを用いた場合に、特に顕著に発揮される。
更には、樹脂を水素添加すると、一般的に熱安定性が向上し保管期間を長くすることができることから、水素添加テルペン系樹脂をゴムに配合した場合、熱分解、酸化の進行が抑えられ臭気を抑えることができる。
本発明におけるゴム組成物は、ゴム成分として、イソプレン系ゴムを含む。ゴム成分として、イソプレン系ゴムを用いることにより、良好な低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られる。
上記イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム、ポリイソプレン等が挙げられ、これらは改質されていてもよい。例えば、改質天然ゴムとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、高純度天然ゴム(UPNR)、水素化天然ゴムなどが例示される。このように、上記イソプレン系ゴムが、天然ゴム及びポリイソプレンからなる群より選択される少なくとも1種であることもまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
これらイソプレン系ゴムは1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらイソプレン系ゴムは1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記天然ゴムとしては特に制限されず、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
上記ゴム成分は、上記イソプレン系ゴム以外のその他のゴムを更に含んでいてもよい。
当該その他のゴムとしては、ゴム工業において用いられる一般的なゴムを使用することができ、例えば、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、ブチルゴム(IIR)などのブチル系ゴムといった合成ゴム等が挙げられる。なお、当該合成ゴムは変性された変性合成ゴムであってもよい。これらその他のゴムは1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
当該その他のゴムとしては、ゴム工業において用いられる一般的なゴムを使用することができ、例えば、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴム、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、ブチルゴム(IIR)などのブチル系ゴムといった合成ゴム等が挙げられる。なお、当該合成ゴムは変性された変性合成ゴムであってもよい。これらその他のゴムは1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記その他のゴムとしては、良好な低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られるという点から、ポリブタジエンゴムが好ましい。すなわち、本発明におけるゴム組成物が、ゴム成分として、イソプレン系ゴム、及び、ポリブタジエンゴムを含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
ポリブタジエンゴム(BR)としては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できるが、例えば、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のBR130B、BR150B等の高シス含有量のポリブタジエンゴム、日本ゼオン(株)製のBR1250H等の変性ポリブタジエンゴム、宇部興産(株)製のVCR412、VCR617等のシンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するポリブタジエンゴム、ランクセス(株)製のBUNA−CB25等の希土類元素系触媒を用いて合成されるポリブタジエンゴム等を使用できる。これらBRは、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
BRのシス含量は、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましい。
なお、本明細書において、BRのシス含量(シス1,4結合含有率)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
BRのシス含量は、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上が更に好ましい。
なお、本明細書において、BRのシス含量(シス1,4結合含有率)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定できる。
本発明においては、上記その他のゴムも含めた上記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が、60質量%以上である。ゴム成分中のイソプレン系ゴムの含有量がこのような範囲であることにより、低燃費性、ウェットグリップ性能、耐摩耗性を優れたものとすることができる。イソプレン系ゴムの含有量として好ましくは65質量%以上、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは75質量%以上である。一方、上限は特に制限されないが、イソプレン系ゴムによる性能向上効果を維持しつつ、その他のゴムの配合効果が得られるという観点から、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%以下である。
上記その他のゴムとしてポリブタジエンゴムを配合する場合、上記ゴム成分100質量%中のポリブタジエンゴムの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上である。また、該含有量は、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは25質量%以下である。
このように、本発明におけるゴム成分が、シス含量95質量%以上のポリブタジエンゴムを該ゴム成分100質量%中15質量%以上含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
このように、本発明におけるゴム成分が、シス含量95質量%以上のポリブタジエンゴムを該ゴム成分100質量%中15質量%以上含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明におけるゴム組成物は、CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックを含む。このような特定のCTAB及びCOANを有するカーボンブラックを含有することにより、特に低燃費性、耐摩耗性を優れたものとすることができる。
上記カーボンブラックのCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積)としては、140m2/g以上であり、好ましくは145m2/g以上、より好ましくは150m2/g以上、更に好ましくは155m2/g以上である。該CTABは、180m2/g以下であり、好ましくは175m2/g以下、より好ましくは170m2/g以下、更に好ましくは165m2/g以下である。140m2/g未満であると、耐摩耗性を確保するのが困難であり、180m2/gを超えると、低燃費性が悪化する。対して、上記範囲内であると、低燃費性、耐摩耗性が良好に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックのCTABは、ASTM D6556に準拠して測定される。
なお、本明細書において、カーボンブラックのCTABは、ASTM D6556に準拠して測定される。
上記カーボンブラックのCOAN(圧縮による油吸収量(compressed oil absorption number))としては、110ml/100g以上であり、好ましくは115ml/100g以上、より好ましくは120ml/100g以上、更に好ましくは125ml/100g以上である。該COANは、150ml/100g以下であり、好ましくは145ml/100g以下、より好ましくは140ml/100g以下、更に好ましくは135ml/100g以下である。110ml/100g未満であると、低燃費性が悪化し、150ml/100gを超えると、走行による耐外傷性が低下する。対して、上記範囲内であると、低燃費性、耐摩耗性が良好に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックのCOANは、ASTM D3493に準拠して測定される。また、使用オイルはジブチルフタレート(DBP)である。
なお、本明細書において、カーボンブラックのCOANは、ASTM D3493に準拠して測定される。また、使用オイルはジブチルフタレート(DBP)である。
上記CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックは、旋回流式カーボン製造炉により製造することができる。特に、CTABは燃焼温度により調整することができ、COANは乱流度により調整することができる。
上記カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して25〜45質量部である。25質量部未満であると耐摩耗性が低下し、45質量部を超えると低燃費性が悪化する。対して、上記範囲内であると、低燃費性、耐摩耗性が良好に得られる。上記カーボンブラックの含有量として好ましくはゴム成分100質量部に対して30質量部以上、より好ましくは35質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは40質量部以下である。
本発明におけるゴム組成物は、軟化点が120〜130℃である水素添加テルペン系樹脂を含有する。このような特定の水素添加テルペン系樹脂を含有することにより、特にウェットグリップ性能を優れたものとすることができる。
上記水素添加テルペン系樹脂としては、例えば、ポリテルペン、テルペン芳香族樹脂などのテルペン系樹脂に水素添加処理を施した樹脂を使用することができるが、中でも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、テルペン芳香族樹脂に水素添加処理を施した水素添加テルペン芳香族樹脂が好ましい。なお、上記水素添加テルペン系樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリテルペンは、テルペン化合物を重合して得られる樹脂であり、該テルペン化合物は、(C5H8)nの組成で表される炭化水素、及びその含酸素誘導体であり、モノテルペン(C10H16)、セスキテルペン(C15H24)、ジテルペン(C20H32)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物である。
上記テルペン化合物の具体例としては、α−ピネン、β−ピネン、3−カレン(δ−3−カレン)、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオールなどが挙げられる。これらテルペン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ポリテルペンの具体例としては、例えば、YSレジンPX1250(ヤスハラケミカル(株)製)などが挙げられる。
上記水素添加テルペン芳香族樹脂における「テルペン芳香族樹脂」とは、芳香族化合物とテルペン化合物とを、通常用いられる方法により共重合して得られる化合物である。具体的には、例えば、トルエンなどの有機溶媒中に、BF3などの触媒存在下、各原料を任意の順序で滴下し、所定の温度で所定の時間、反応させることにより製造することができる。
なお、芳香族化合物とテルペン化合物との共重合割合は、水素添加テルペン芳香族樹脂が後述する物性を有するものとなるように適宜設定することができる。また、水素添加テルペン芳香族樹脂が後述する物性を有するものとなる限り、上記テルペン芳香族樹脂は、芳香族化合物及びテルペン化合物以外の共重合単位、例えばインデン等、を含んでいてもよい。
なお、芳香族化合物とテルペン化合物との共重合割合は、水素添加テルペン芳香族樹脂が後述する物性を有するものとなるように適宜設定することができる。また、水素添加テルペン芳香族樹脂が後述する物性を有するものとなる限り、上記テルペン芳香族樹脂は、芳香族化合物及びテルペン化合物以外の共重合単位、例えばインデン等、を含んでいてもよい。
上記芳香族化合物としては、芳香環を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、フェノール、アルキルフェノール、アルコキシフェノール、不飽和炭化水素基含有フェノールなどのフェノール化合物;ナフトール、アルキルナフトール、アルコキシナフトール、不飽和炭化水素基含有ナフトールなどのナフトール化合物;スチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、不飽和炭化水素基含有スチレンなどのスチレン誘導体などが挙げられる。これらのなかでも、スチレン誘導体が好ましい。ここで、上記化合物中の、アルキル基やアルコキシ基の炭素数としては、1〜20が好ましく、1〜12がより好ましい。また、上記化合物中の、不飽和炭化水素基の炭素数としては、2〜20が好ましく、2〜12がより好ましい。
なお、上記芳香族化合物は、芳香環上に置換基を1つ有していてもよいし、2つ以上有していてもよく、芳香環上の置換基が2つ以上の場合、それらの置換位置は、o位、m位、p位のいずれであってもよい。更に芳香環上に置換基を有するスチレン誘導体においては、該置換基の置換位置はスチレン由来のビニル基に対してo位であってもよいし、m位、又はp位であってもよい。
これら芳香族化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、上記芳香族化合物は、芳香環上に置換基を1つ有していてもよいし、2つ以上有していてもよく、芳香環上の置換基が2つ以上の場合、それらの置換位置は、o位、m位、p位のいずれであってもよい。更に芳香環上に置換基を有するスチレン誘導体においては、該置換基の置換位置はスチレン由来のビニル基に対してo位であってもよいし、m位、又はp位であってもよい。
これら芳香族化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アルキルフェノールの具体例としては、例えば、メチルフェノール、エチルフェノール、ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、デシルフェノール、ジノニルフェノールなどが挙げられる。これらは、o位、m位、p位のいずれが置換されたものであってもよい。なかでも、t−ブチルフェノールが好ましく、p−t−ブチルフェノールがより好ましい。
上記アルキルナフトールの具体例としては、上記アルキルフェノールのフェノール部分をナフトールに置き換えた化合物が挙げられる。
上記アルキルスチレンの具体例としては、上記アルキルフェノールのフェノール部分をスチレンに置き換えた化合物が挙げられる。
上記アルコキシフェノールの具体例としては、上記アルキルフェノールのアルキル基を対応するアルコキシ基で置き換えた化合物が挙げられる。同様に、上記アルコキシナフトールの具体例としては、上記アルキルナフトールのアルキル基を対応するアルコキシ基で置き換えた化合物が挙げられる。また、上記アルコキシスチレンの具体例としては、上記アルキルスチレンのアルキル基を対応するアルコキシ基で置き換えた化合物が挙げられる。
上記不飽和炭化水素基含有フェノールとしては、1分子中に少なくとも1個のヒドロキシフェニル基を含み、かつフェニル基の水素原子のうちの少なくとも1個が不飽和炭化水素基で置換された化合物が挙げられる。当該不飽和炭化水素基における不飽和結合としては、二重結合、三重結合が挙げられる。
上記不飽和炭化水素基としては、炭素数2〜20のアルケニル基が挙げられる。
上記不飽和炭化水素基としては、炭素数2〜20のアルケニル基が挙げられる。
上記不飽和炭化水素基含有フェノールの具体例としては、イソプロペニルフェノール、ブテニルフェノールなどが挙げられる。上記不飽和炭化水素基含有ナフトール、上記不飽和炭化水素基含有スチレンについても同様である。
上記テルペン化合物は、(C5H8)nの組成で表される炭化水素、及びその含酸素誘導体であり、モノテルペン(C10H16)、セスキテルペン(C15H24)、ジテルペン(C20H32)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物である。当該テルペン化合物は特に限定されないが、環状不飽和炭化水素であることが好ましく、また、水酸基を持たない化合物であることが好ましい。
上記テルペン化合物の具体例としては、α−ピネン、β−ピネン、3−カレン(δ−3−カレン)、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオールなどが挙げられる。なかでも、ウェットグリップ性能、低燃費性、耐摩耗性をバランス良く改善できる点から、α−ピネン、β−ピネン、3−カレン(δ−3−カレン)、ジペンテン、リモネンが好ましく、α−ピネン、リモネンがより好ましい。ここでリモネンとは、d体、l体、d/l体のいずれをも含むものであってよい。
これらテルペン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらテルペン化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記テルペン芳香族樹脂について、例えば、スチレン誘導体とリモネンとを共重合して得られる化合物としては、下記式(I)で表される化合物が挙げられる。
上記式(I)中、Rは、芳香環上の置換基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20の不飽和炭化水素基である。なお、置換基Rの置換数は1〜5のいずれであってもよく、また、置換数が2以上の場合、置換基は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、それらの置換位置も特に制限されない。mは、0.2〜20である。nは、2〜10である。
上記テルペン芳香族樹脂の具体例としては、例えば、YSレジンTO125(ヤスハラケミカル(株)製)などが挙げられる。
本発明における水素添加テルペン系樹脂は、上述のテルペン系樹脂の二重結合を、通常用いられる方法により水素添加することにより、製造することができる。該水素添加は、例えば、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、ニッケルなどの貴金属自体又はそれらを活性炭素、活性アルミナ、珪藻土などの担体上に担持したものを触媒として接触水素還元することにより、実施することができる。
上記触媒の使用量としては、原料であるテルペン系樹脂100質量%に対して、0.1〜50質量%が好ましく、0.2〜40質量%がより好ましい。当該触媒量が0.1質量%未満では水素添加反応が遅くなる傾向がある一方、50質量%を超えると残留不純物としてフィラー分散、ポリマー分散を阻害する原因となり、充分な破断強度、ウェットグリップ性能が得られなくなるおそれがある。当該水素添加反応の際の水素圧は、通常、5〜200kg/cm2であり、好ましくは50〜100kg/cm2である。5kg/cm2未満では、水素添加反応の反応速度が遅くなる傾向がある一方、200kg/cm2を超えると反応設備の破損や、保守維持が困難となり、製造効率が悪い。また、水素添加反応の際の反応温度は、通常、10〜200℃であり、好ましくは20〜150℃である。反応温度が10℃未満では水素添加反応が遅くなる傾向がある一方、200℃を超えると反応設備の破損や、保守維持が困難となり、製造効率が悪い。
なお、上記水素添加ポリテルペンとしては、市販されているものも用いることができ、例えば、クリアロンP125(ヤスハラケミカル(株)製)などを使用することができる。
また、上記水素添加テルペン芳香族樹脂としては、市販されているものも用いることができ、例えば、YSポリスターM125(ヤスハラケミカル(株)製)などを使用することができる。
また、上記水素添加テルペン芳香族樹脂としては、市販されているものも用いることができ、例えば、YSポリスターM125(ヤスハラケミカル(株)製)などを使用することができる。
上述のようにして得られる本発明における水素添加テルペン系樹脂は、二重結合が水素添加されたものであり、中でも、水素添加テルペン芳香族樹脂の場合にはテルペン芳香族樹脂の芳香環以外の二重結合を選択的に水素添加して得られたものであることが好ましい。
上記水素添加テルペン系樹脂において、二重結合の水素添加率は、1〜100%であることが好ましい。
特に、上記水素添加ポリテルペンの場合には、二重結合の水素添加率は、20〜100%であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。当該水素添加率が20%未満では、ウェットグリップ性能が充分でない傾向がある。一方、上記水素添加テルペン芳香族樹脂の場合には、二重結合の水素添加率は、1〜100%であることが好ましく、5%以上であることがより好ましく、7%以上であることが更に好ましい。また、80%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、40%以下が更に好ましく、30%以下がより更に好ましく、25%以下が特に好ましい。当該水素添加率が1%未満では、ウェットグリップ性能が充分でない傾向がある。
なお、該水素添加率(水添率)は、1H−NMR(プロトンNMR)による二重結合由来ピークの各積分値から、下記式により、算出される値である。本明細書において、水素添加率(水添率)とは、二重結合の水素添加率を意味する。
(水添率〔%〕)={(A−B)/A}×100
A:水素添加前の二重結合のピークの積分値
B:水素添加後の二重結合のピークの積分値
特に、上記水素添加ポリテルペンの場合には、二重結合の水素添加率は、20〜100%であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることが更に好ましい。当該水素添加率が20%未満では、ウェットグリップ性能が充分でない傾向がある。一方、上記水素添加テルペン芳香族樹脂の場合には、二重結合の水素添加率は、1〜100%であることが好ましく、5%以上であることがより好ましく、7%以上であることが更に好ましい。また、80%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、40%以下が更に好ましく、30%以下がより更に好ましく、25%以下が特に好ましい。当該水素添加率が1%未満では、ウェットグリップ性能が充分でない傾向がある。
なお、該水素添加率(水添率)は、1H−NMR(プロトンNMR)による二重結合由来ピークの各積分値から、下記式により、算出される値である。本明細書において、水素添加率(水添率)とは、二重結合の水素添加率を意味する。
(水添率〔%〕)={(A−B)/A}×100
A:水素添加前の二重結合のピークの積分値
B:水素添加後の二重結合のピークの積分値
例えば、上記テルペン芳香族樹脂として、スチレン誘導体とリモネンとを共重合して得られる上記式(I)で表される化合物を用いた場合、水素添加率が100%のときには、下記式(II)で表される水素添加テルペン芳香族樹脂が得られることとなる。他方、水素添加率が1%以上100%未満のときには、例えば、下記式(III)で表される水素添加テルペン芳香族樹脂が得られる。
上記式(II)中、Rは、シクロヘキサン環上の置換基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20の不飽和炭化水素基である。なお、置換基Rの置換数は1〜5のいずれであってもよく、また、置換数が2以上の場合、置換基は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、それらの置換位置も特に制限されない。mは、0.2〜20である。nは、2〜10である。
上記式(III)中、Rは、芳香環上の置換基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20の不飽和炭化水素基である。R′は、シクロヘキサン環上の置換基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20の不飽和炭化水素基である。なお、置換基R、R′の置換数は1〜5のいずれであってもよく、また、置換数が2以上の場合、置換基は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、それらの置換位置も特に制限されない。a、b、c、dは、繰り返し単位数を表す。なお、繰り返し単位の結合順序は、特に制限されず、ブロックであってもよいし、交互であってもよいし、ランダムであってもよい。
また、上記水素添加テルペン芳香族樹脂の好ましい形態としては、例えば、シクロヘキシル基を有する上記式(II)で表される繰り返し単位を含む樹脂(ただし、構造中、上記式(I)で表される繰り返し単位及び下記式(IV)で表される繰り返し単位からなる群より選択される少なくとも1種の繰り返し単位を含んでいてもよい。)と規定することもできる。なお、繰り返し単位の結合順序は、特に制限されず、ブロックであってもよいし、交互であってもよいし、ランダムであってもよい。
上記式(IV)中、m、nは、繰り返し単位数を表す。
上記水素添加テルペン芳香族樹脂の水酸基価(すなわち、フェノール基の含有量を表す)は、20mgKOH/g以下が好ましく、10mgKOH/g以下がより好ましく、5mgKOH/g以下が更に好ましく、1mgKOH/g以下がより更に好ましく、0.1mgKOH/g以下が特に好ましい。とりわけ、0mgKOH/gであることが好ましい。水酸基価が20mgKOH/gを超えると、当該樹脂の自己凝集性が高くなり、ゴムやフィラーとの親和性が低下し、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。
なお、上記水素添加テルペン芳香族樹脂の水酸基価は、水素添加テルペン芳香族樹脂1gをアセチル化するとき、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムの量をミリグラム数で表したものであり、電位差滴定法(JIS K0070:1992)により測定した値である。
なお、上記水素添加テルペン芳香族樹脂の水酸基価は、水素添加テルペン芳香族樹脂1gをアセチル化するとき、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムの量をミリグラム数で表したものであり、電位差滴定法(JIS K0070:1992)により測定した値である。
上記水素添加テルペン系樹脂の軟化点は、120〜130℃である。好ましくは123〜127℃である。
なお、本明細書において、水素添加テルペン系樹脂の軟化点は、JIS K6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
なお、本明細書において、水素添加テルペン系樹脂の軟化点は、JIS K6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
上記水素添加テルペン系樹脂はまた、ガラス転移温度(Tg)が20℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましく、40℃以上であることが更に好ましい。該Tgは、100℃以下であることが好ましく、90℃以下であることがより好ましく、80℃以下であることが更に好ましい。
なお、本明細書において、水素添加テルペン系樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121に従い、昇温速度10℃/分の条件で示差走査熱量測定(DSC)を行って測定される値である。
なお、本明細書において、水素添加テルペン系樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121に従い、昇温速度10℃/分の条件で示差走査熱量測定(DSC)を行って測定される値である。
上記水素添加テルペン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、特に限定されないが、300〜3000が好ましく、500〜2000がより好ましく、600〜2000が更に好ましい。Mwが300未満であれば、粘着層のG′(硬さ)が低く、充分なウェットグリップ性能が得られない傾向がある一方、3000を超えると、ゴム硬度が高くなり、充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られない傾向がある。
なお、本明細書において、水素添加テルペン系樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
なお、本明細書において、水素添加テルペン系樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
本発明におけるゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、上記水素添加テルペン系樹脂を1〜15質量部含む。該水素添加テルペン系樹脂の含有量としては、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。また、13質量部以下が好ましく、11質量部以下がより好ましい。該含有量が、1質量部未満であると充分なウェットグリップ性能が得られず、また、15質量部を超えると、耐摩耗性が低下し、低燃費性が悪化する傾向がある。
本発明におけるゴム組成物は、シリカを含有してもよい。シリカを含有することにより、ウェットグリップ性能、補強性を高めながら、低燃費性を更に改善することができる。
シリカとしては、例えば、湿式法で製造されたシリカ、乾式法で製造されたシリカなどが挙げられる。
シリカとしては、例えば、湿式法で製造されたシリカ、乾式法で製造されたシリカなどが挙げられる。
上記シリカとしては、窒素吸着比表面積(N2SA)が100m2/g以上であることが好ましく、120m2/g以上であることがより好ましく、150m2/g以上であることが更に好ましい。また、該N2SAは、200m2/g以下であることが好ましく、195m2/g以下であることがより好ましく、190m2/g以下であることが更に好ましい。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
なお、シリカのN2SAは、ASTM D3037−93に準じてBET法で測定される値である。
上記シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5〜30質量部であることが好ましい。より好ましくは7質量部以上、更に好ましくは10質量部以上、特に好ましくは12質量部以上である。5質量部未満の場合、充分な補強性が得られないおそれがある。また、該含有量は、より好ましくは25質量部以下、更に好ましくは20質量部以下、特に好ましくは17質量部以下である。30質量部を超えると、シリカが分散しにくくなり、耐摩耗性、低燃費性が悪化する傾向がある。
このように、本発明におけるゴム組成物が、窒素吸着比表面積100〜200m2/gのシリカを、ゴム成分100質量部に対して、5〜30質量部含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
このように、本発明におけるゴム組成物が、窒素吸着比表面積100〜200m2/gのシリカを、ゴム成分100質量部に対して、5〜30質量部含むこともまた、本発明の好適な実施形態の1つである。
本発明におけるゴム組成物が上記シリカを含有する場合には、更にシランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができる。
本発明におけるゴム組成物には、ウェットグリップ性能等の観点から、更に軟化剤を配合してもよい。該軟化剤としては特に限定されないが、オイル、液状ジエン系重合体、軟化点160℃以下の樹脂などが挙げられる。なかでも、軟化剤としては、オイル及び液状ジエン系重合体が好ましく、ウェットグリップ性能の観点から更に軟化点160℃以下の樹脂を配合してもよい。
上記オイルとしては、例えば、パラフィン系、アロマ系、ナフテン系プロセスオイルなどのプロセスオイルが挙げられる。
上記液状ジエン系重合体は、常温(25℃)で液体状態のジエン系重合体である。
液状ジエン系重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1.0×103〜2.0×105であることが好ましく、3.0×103〜1.5×104であることがより好ましい。1.0×103未満では、ウェットグリップ性能の向上効果がなく、充分な耐摩耗性が確保できないおそれがある。一方、2.0×105を超えると、重合溶液の粘度が高くなり過ぎ生産性が悪化したり、破壊特性が低下したりするおそれがある。
なお、本明細書において、液状ジエン系重合体のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算値である。
液状ジエン系重合体は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、1.0×103〜2.0×105であることが好ましく、3.0×103〜1.5×104であることがより好ましい。1.0×103未満では、ウェットグリップ性能の向上効果がなく、充分な耐摩耗性が確保できないおそれがある。一方、2.0×105を超えると、重合溶液の粘度が高くなり過ぎ生産性が悪化したり、破壊特性が低下したりするおそれがある。
なお、本明細書において、液状ジエン系重合体のMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算値である。
液状ジエン系重合体としては、液状スチレンブタジエン共重合体(液状SBR)、液状ブタジエン重合体(液状BR)、液状イソプレン重合体(液状IR)、液状スチレンイソプレン共重合体(液状SIR)などが挙げられる。
上記軟化点160℃以下の樹脂としては、例えば、クマロンインデン樹脂、αメチルスチレン系樹脂、テルペン系樹脂、p−t−ブチルフェノールアセチレン樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において、樹脂の軟化点は、上述した水素添加テルペン系樹脂の軟化点と同様にして求めることができる。
なお、本明細書において、樹脂の軟化点は、上述した水素添加テルペン系樹脂の軟化点と同様にして求めることができる。
上記軟化剤を配合する場合の、軟化剤の配合量としては、上記ゴム成分100質量部に対して、5質量部以下が好ましく、0.1〜3質量部がより好ましく、0.5〜2質量部が更に好ましい。上記配合量が5質量部を超えると、低燃費性が悪化するおそれがある。
本発明におけるゴム組成物には、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、ワックス、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤等の材料を適宜配合してもよい。
本発明におけるゴム組成物は、従来公知の方法で製造できる。
先ず、バンバリーミキサー、オープンロールなどのゴム混練装置に硫黄及び加硫促進剤以外の成分を配合(添加)して混練りした後(ベース練り工程)、得られた混練物に、更に硫黄及び加硫促進剤を配合(添加)して混練りしその後加硫する方法などにより製造できる。
先ず、バンバリーミキサー、オープンロールなどのゴム混練装置に硫黄及び加硫促進剤以外の成分を配合(添加)して混練りした後(ベース練り工程)、得られた混練物に、更に硫黄及び加硫促進剤を配合(添加)して混練りしその後加硫する方法などにより製造できる。
前記ベース練り工程は、ゴム成分等を混練するものであれば特に限定されず、1工程でベース練り工程を行う方法の他に、ゴム成分と、上記水素添加テルペン系樹脂等の一部の成分とを予め混練し、該混練物と硫黄及び加硫促進剤を除くその他の成分とを混練する分割した2工程のベース練り工程でもよい。
該ゴム組成物は、空気入りタイヤのベーストレッドに用いられるものである。ベーストレッドとは、多層構造を有するトレッドの内層部であり、2層構造〔表面層(キャップトレッド)及び内面層(ベーストレッド)〕からなるトレッドでは内面層である。具体的には、当該ベーストレッドは、特開2008−285628号公報の図1、特開2008−303360号公報の図1などに示される部材である。
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明におけるゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、本発明におけるゴム組成物を、未加硫の段階でベーストレッドの形状に合わせて押出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤ(生タイヤ)を形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造することができる。
このように、本発明におけるゴム組成物をベーストレッドの形状に成形し、生タイヤを形成する生タイヤ形成工程、及び前記生タイヤを加硫する加硫工程を含む空気入りタイヤの製造方法もまた、本発明の1つである。
すなわち、本発明におけるゴム組成物を、未加硫の段階でベーストレッドの形状に合わせて押出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、未加硫タイヤ(生タイヤ)を形成した後、加硫機中で加熱加圧してタイヤを製造することができる。
このように、本発明におけるゴム組成物をベーストレッドの形状に成形し、生タイヤを形成する生タイヤ形成工程、及び前記生タイヤを加硫する加硫工程を含む空気入りタイヤの製造方法もまた、本発明の1つである。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、トラック、バスなどの重荷重用タイヤ、ライトトラック用タイヤに好適であり(特に好ましくは乗用車用タイヤ)、それぞれのサマータイヤ、スタッドレスタイヤとして使用可能である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
TSR20:天然ゴム(TSR20)
BR150B:ポリブタジエンゴム(宇部興産(株)製のBR150B〔シス含有量:97質量%〕)
カーボンブラックN220:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(CTAB:115m2/g、COAN:105ml/100g)
カーボンブラック試作品A:三菱化学社製のカーボンブラック試作品(サンプル名「UX」、CTAB:160m2/g、COAN:130ml/100g)
カーボンブラック試作品B:三菱化学社製のカーボンブラック試作品(サンプル名「RUN」、CTAB:185m2/g、COAN:140ml/100g)
シリカVN3:エボニック社製のULTRASIL VN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤Si266:エボニック社製のシランカップリング剤Si266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
レジンA:アリゾナケミカル社製のSYLVARES SA85(αメチルスチレン系樹脂〔α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体〕、軟化点:85℃、Tg:43℃、水酸基価:0mgKOH/g)
レジンB:アリゾナケミカル社製のSylvaresTP115(テルペンフェノール樹脂、軟化点:115℃、Tg:55℃、水酸基価:50mgKOH/g)
レジンC:ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターM125(水素添加テルペン芳香族樹脂、水添率:11%、軟化点:125℃、Tg:69℃、水酸基価:0mgKOH/g)
レジンD:ヤスハラケミカル(株)製のクリアロンM115(水素添加テルペン芳香族樹脂、軟化点:115℃、Tg:59℃、水酸基価:0mgKOH/g)
レジンE:ヤスハラケミカル(株)製のクリアロンP135(水素添加ポリテルペン、軟化点:135℃、水酸基価:0mgKOH/g)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミ硫黄(オイル分:10質量%)
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)
TSR20:天然ゴム(TSR20)
BR150B:ポリブタジエンゴム(宇部興産(株)製のBR150B〔シス含有量:97質量%〕)
カーボンブラックN220:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(CTAB:115m2/g、COAN:105ml/100g)
カーボンブラック試作品A:三菱化学社製のカーボンブラック試作品(サンプル名「UX」、CTAB:160m2/g、COAN:130ml/100g)
カーボンブラック試作品B:三菱化学社製のカーボンブラック試作品(サンプル名「RUN」、CTAB:185m2/g、COAN:140ml/100g)
シリカVN3:エボニック社製のULTRASIL VN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤Si266:エボニック社製のシランカップリング剤Si266(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド)
レジンA:アリゾナケミカル社製のSYLVARES SA85(αメチルスチレン系樹脂〔α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体〕、軟化点:85℃、Tg:43℃、水酸基価:0mgKOH/g)
レジンB:アリゾナケミカル社製のSylvaresTP115(テルペンフェノール樹脂、軟化点:115℃、Tg:55℃、水酸基価:50mgKOH/g)
レジンC:ヤスハラケミカル(株)製のYSポリスターM125(水素添加テルペン芳香族樹脂、水添率:11%、軟化点:125℃、Tg:69℃、水酸基価:0mgKOH/g)
レジンD:ヤスハラケミカル(株)製のクリアロンM115(水素添加テルペン芳香族樹脂、軟化点:115℃、Tg:59℃、水酸基価:0mgKOH/g)
レジンE:ヤスハラケミカル(株)製のクリアロンP135(水素添加ポリテルペン、軟化点:135℃、水酸基価:0mgKOH/g)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
硫黄:日本乾溜工業(株)製のセイミ硫黄(オイル分:10質量%)
加硫促進剤TBBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)
<実施例及び比較例>
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼(株)製1.7L小型バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の配合材料をミキサー充填率70%、回転数100rpmにて150℃に達するまで混合した後、排出した。得られた混練り物を冷却してシート状にした後、硫黄及び加硫促進剤とともに再度ミキサーに投入し、ミキサー充填率70%、回転数50rpmにて100℃に達するまで混合した後、排出した。得られた未加硫ゴム組成物を冷却して2mm厚又は5mm厚のシート状に成形し、150℃、30分の加硫条件で加硫し、2mm厚加硫シート、5mm厚加硫シートを得た。
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼(株)製1.7L小型バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の配合材料をミキサー充填率70%、回転数100rpmにて150℃に達するまで混合した後、排出した。得られた混練り物を冷却してシート状にした後、硫黄及び加硫促進剤とともに再度ミキサーに投入し、ミキサー充填率70%、回転数50rpmにて100℃に達するまで混合した後、排出した。得られた未加硫ゴム組成物を冷却して2mm厚又は5mm厚のシート状に成形し、150℃、30分の加硫条件で加硫し、2mm厚加硫シート、5mm厚加硫シートを得た。
得られた加硫シートを使用して、以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(タイヤ発熱特性、タイヤWET特性)
得られた2mm厚加硫シートから幅4mm×長さ40mmの粘弾性測定サンプルを採取し、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、片振幅歪1%、周波数10Hzの測定条件にて、70℃での損失正接(tanδ)、0℃でのtanδを測定し、下記計算式により指数表示した(タイヤ発熱特性指数、タイヤWET特性指数)。タイヤ発熱特性指数は大きいほど発熱が少なくタイヤの耐久性、低燃費性に優れる。また、タイヤWET特性指数は大きいほどタイヤのウェットグリップ性能に優れる。なお、指数が97以上であれば、少なくとも比較例1と同程度の性能を有しているといえ、指数が97未満であると、比較例1に比べて性能が低下しているといえる。
(タイヤ発熱特性指数)=(比較例1の70℃でのtanδ)/(各配合の70℃でのtanδ)×100
(タイヤWET特性指数)=(各配合の0℃でのtanδ)/(比較例1の0℃でのtanδ)×100
得られた2mm厚加硫シートから幅4mm×長さ40mmの粘弾性測定サンプルを採取し、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、片振幅歪1%、周波数10Hzの測定条件にて、70℃での損失正接(tanδ)、0℃でのtanδを測定し、下記計算式により指数表示した(タイヤ発熱特性指数、タイヤWET特性指数)。タイヤ発熱特性指数は大きいほど発熱が少なくタイヤの耐久性、低燃費性に優れる。また、タイヤWET特性指数は大きいほどタイヤのウェットグリップ性能に優れる。なお、指数が97以上であれば、少なくとも比較例1と同程度の性能を有しているといえ、指数が97未満であると、比較例1に比べて性能が低下しているといえる。
(タイヤ発熱特性指数)=(比較例1の70℃でのtanδ)/(各配合の70℃でのtanδ)×100
(タイヤWET特性指数)=(各配合の0℃でのtanδ)/(比較例1の0℃でのtanδ)×100
(タイヤライフ特性)
得られた5mm厚加硫シートから直径40mmのランボーン摩耗試験用サンプルを採取し、岩本製作所社製のランボーン摩耗試験機を用いて、表面回転速度50m/分、負荷荷重3.0kg、かつ落砂量15g/分でスリップ率40%、温度25℃にて、比較例1のサンプルにおいて摩耗量が0.1g以上となる試験時間を設定して、各配合のサンプルも同一試験条件で摩耗させて、ランボーン摩耗量を測定し、摩耗体積量を計算し、下記計算式により指数表示した(タイヤライフ特性指数)。タイヤライフ特性指数は大きいほど摩耗体積量が少なくタイヤの耐摩耗性(ライフ特性)に優れる。なお、指数が97以上であれば、少なくとも比較例1と同程度の性能を有しているといえ、指数が97未満であると、比較例1に比べて性能が低下しているといえる。
(タイヤライフ特性指数)=(比較例1の摩耗体積量)/(各配合の摩耗体積量)×100
得られた5mm厚加硫シートから直径40mmのランボーン摩耗試験用サンプルを採取し、岩本製作所社製のランボーン摩耗試験機を用いて、表面回転速度50m/分、負荷荷重3.0kg、かつ落砂量15g/分でスリップ率40%、温度25℃にて、比較例1のサンプルにおいて摩耗量が0.1g以上となる試験時間を設定して、各配合のサンプルも同一試験条件で摩耗させて、ランボーン摩耗量を測定し、摩耗体積量を計算し、下記計算式により指数表示した(タイヤライフ特性指数)。タイヤライフ特性指数は大きいほど摩耗体積量が少なくタイヤの耐摩耗性(ライフ特性)に優れる。なお、指数が97以上であれば、少なくとも比較例1と同程度の性能を有しているといえ、指数が97未満であると、比較例1に比べて性能が低下しているといえる。
(タイヤライフ特性指数)=(比較例1の摩耗体積量)/(各配合の摩耗体積量)×100
表1より、イソプレン系ゴムと、CTABが140〜180m2/gであり、COANが110〜150ml/100gであるカーボンブラックと、軟化点が120〜130℃である水素添加テルペン系樹脂とを所定量ずつ配合した実施例では、低燃費性、ウェットグリップ性能、及び耐摩耗性を高次元にバランス良く改善できることが明らかとなった。
Claims (3)
- ゴム組成物を用いて作製したベーストレッドを有する空気入りタイヤであって、
前記ゴム組成物は、イソプレン系ゴムを含むゴム成分と、カーボンブラックと、水素添加テルペン系樹脂とを含有し、
前記カーボンブラックのCTABが、140〜180m2/gであり、
前記カーボンブラックのCOANが、110〜150ml/100gであり、
前記水素添加テルペン系樹脂の軟化点が、120〜130℃であり、
前記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が60質量%以上であり、
前記ゴム成分100質量部に対して、前記カーボンブラックの含有量が25〜45質量部であり、前記水素添加テルペン系樹脂の含有量が1〜15質量部である
ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記ゴム成分が、シス含量95質量%以上のポリブタジエンゴムを15質量%以上含む請求項1記載の空気入りタイヤ。
- 前記ゴム組成物が、窒素吸着比表面積100〜200m2/gのシリカを、前記ゴム成分100質量部に対して、5〜30質量部含む請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
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