JP2019099674A - タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】氷上性能に優れたタイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いて作製した空気入りタイヤを提供する。【解決手段】ゴム成分、ファルネセン系ポリマー及び卵殻粉を含有するタイヤ用ゴム組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。
スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)やオールシーズンタイヤは、低温特性を考慮した材料設計がなされており、例えば、特許文献1では、特定のレジンを配合したゴム組成物が提案されている。しかしながら、氷上性能について、更なる改善が求められている。
特開2013−249423号公報
本発明は、前記課題を解決し、氷上性能に優れたタイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いて作製した空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分、ファルネセン系ポリマー及び卵殻粉を含有するタイヤ用ゴム組成物に関する。
前記ファルネセン系ポリマーが、液状ファルネセン系ポリマーであることが好ましい。
前記ファルネセン系ポリマーが、ファルネセンとブタジエンとの共重合体であることが好ましい。
前記卵殻粉の平均粒子径が250μm以下であることが好ましい。
前記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が30質量%以上、ブタジエンゴムの含有量が30質量%以上であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
前記空気入りタイヤは、スタッドレスタイヤ又はオールシーズンタイヤであることが好ましい。
本発明によれば、ゴム成分とともに、ファルネセン系ポリマー及び卵殻粉を含有するタイヤ用ゴム組成物であるので、氷上性能に優れた空気入りタイヤを提供できる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分とともに、ファルネセン系ポリマー及び卵殻粉を含有する。これにより、長期間に渡って良好な氷上性能が得られる。
卵殻粉を配合すると、走行時に卵殻粉が脱離する際にゴム表面に凹凸が生じ、氷上面への引っ掻き効果が発現することで、氷上性能が向上する。しかしながら、従来のゴム組成物では、低温時や経年変化でゴムが硬化し、卵殻粉が脱離しにくくなることで、引っ掻き効果が損なわれる場合がある。
これに対し、本発明では、ファルネセン系ポリマーを配合することで、低温時や経年変化でのゴムの硬化が抑制され、卵殻粉が脱離しやすくなる。また、ゴムの硬化が抑制されることで、路面凹凸への追従性が向上する。これらの作用により、良好な氷上性能を長期間に渡って発揮することが可能になると考えられる。
(ゴム組成物)
本発明で使用できるゴム成分としては、例えば、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、イソプレン系ゴム、BRが好ましく、イソプレン系ゴム及びBRの併用がより好ましい。
BRは特に限定されず、例えば、高シス含量のBR、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR等を使用できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。耐摩耗性能が良好であるという理由から、BRのシス含量は90質量%以上が好ましい。
BRは、非変性BRでもよいし、変性BRでもよい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
変性BRとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するBRであればよく、例えば、BRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性BR(末端に上記官能基を有する末端変性BR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性BRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性BR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性BR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性BR等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1〜6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシシリル基)が好ましい。
BRとしては、例えば、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
BRを含有する場合、ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは45質量%以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質天然ゴム、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質天然ゴムとしては、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、天然ゴム(NR)が好ましい。
イソプレン系ゴムを含有する場合、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは40質量%以上、更に好ましくは55質量%以上であり、また、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴム及びBRの合計含有量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよい。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、卵殻粉を含有する。卵殻粉は、卵殻を粉砕することで得られるものであり、その主成分は炭酸カルシウムである。
卵殻粉の平均粒子径は、好ましくは250μm以下、より好ましくは200μm以下、更に好ましくは100μm以下であり、また、好ましくは10μm以上、より好ましくは60μm以上である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、卵殻粉の平均粒子径は、粒度分布測定器を用いて測定される。
卵殻粉としては、例えば、(株)グリーンテクノ21、キューピー(株)等の製品を使用できる。
卵殻粉の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、氷上性能の観点から、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上であり、また、耐摩耗性能の観点から、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。
上記ゴム組成物は、ファルネセン系ポリマーを含有する。ファルネセン系ポリマーとは、ファルネセンを重合することで得られる重合体であり、ファルネセンに基づく構成単位を有する。ファルネセンには、α−ファルネセン((3E,7E)−3,7,11−トリメチル−1,3,6,10−ドデカテトラエン)やβ−ファルネセン(7,11−ジメチル−3−メチレン−1,6,10−ドデカトリエン)などの異性体が存在するが、以下の構造を有する(E)−β−ファルネセンが好ましい。
Figure 2019099674
ファルネセン系ポリマーは、ファルネセンの単独重合体(ファルネセン単独重合体)であってもよいし、ファルネセンとビニルモノマーとの共重合体(ファルネセン−ビニルモノマー共重合体)であってもよい。
ビニルモノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、ビニルエチルベンゼン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、tert−ブトキシスチレン、ビニルベンジルジメチルアミン、(4−ビニルベンジル)ジメチルアミノエチルエーテル、N,N−ジメチルアミノエチルスチレン、N,N−ジメチルアミノメチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2−t−ブチルスチレン、3−t−ブチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ビニルトルエン、ビニルピリジン、ジフェニルエチレン、3級アミノ基含有ジフェニルエチレンなどの芳香族ビニル化合物や、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレン、ブタジエンが好ましい。すなわち、ファルネセン−ビニルモノマー共重合体としては、ファルネセンとスチレンとの共重合体(ファルネセン−スチレン共重合体)、ファルネセンとブタジエンとの共重合体(ファルネセン−ブタジエン共重合体)が好ましく、ファルネセン−ブタジエン共重合体がより好ましい。ファルネセン−ブタジエン共重合体は、イソプレン系ゴムに類似する構成単位と、BRに類似する構成単位とを有しており、イソプレン系ゴムとBRとの相溶性を向上させることができる。これにより、より良好な氷上性能が得られる。
ファルネセン系ポリマーは、液状ファルネセン系ポリマーであることが好ましい。液状ファルネセン系ポリマーとは、常温(25℃)で液体のファルネセン系ポリマーであり、重量平均分子量(Mw)が3000〜30万のものを好適に使用できる。液状ファルネセン系ポリマーのMwは、好ましくは8000以上、より好ましくは10000以上であり、また、好ましくは10万以下、より好ましくは6万以下、更に好ましくは5万以下である。
なお、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
ファルネセン系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−100℃以上、より好ましくは−78℃以上であり、また、好ましくは−10℃以下、より好ましくは−30℃以下、更に好ましくは−54℃以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、Tgは、JIS−K7121:1987に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン社製の示差走査熱量計(Q200)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で測定した値である。
ファルネセン系ポリマーの溶融粘度は、好ましくは0.1Pa・s以上、より好ましくは0.7Pa・s以上であり、また好ましくは500Pa・s以下、より好ましくは100Pa・s以下、更に好ましくは13Pa・s以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、溶融粘度は、ブルックフィールド型粘度計(BROOKFIELD ENGINEERING LABS.INC.製)を用いて、38℃で測定した値である。
ファルネセン−ビニルモノマー共重合体において、ファルネセンとビニルモノマーとの質量基準の共重合比(ファルネセン/ビニルモノマー)は、40/60〜90/10が好ましい。
ファルネセン系ポリマーとしては、例えば、(株)クラレ等の製品を使用できる。
ファルネセン系ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、氷上性能の観点から、好ましくは5質量部以上、より好ましくは15質量部以上であり、また、硬度、耐摩耗性能の観点から、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは20質量部以下である。
上記ゴム組成物はファルネセン系ポリマー以外の樹脂(以下、他の樹脂という)を含んでもよい。
他の樹脂としては、タイヤ工業において一般的に用いられているものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアルキレン樹脂、クマロンインデン樹脂、αメチルスチレン系樹脂、テルペン系樹脂、アクリル系樹脂、C5系樹脂、C9系樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ゴムを可塑化し、フィラーの分散を促進でき、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、ポリアルキレン樹脂、テルペン系樹脂が好ましく、テルペン系樹脂がより好ましい。
ポリアルキレン樹脂としては、アルキレンに由来する単位を有する樹脂であれば特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂、エチレンプロピレン樹脂、エチレンプロピレンスチレン樹脂、エチレンスチレン樹脂、プロピレンスチレン樹脂などが挙げられる。なかでも、エチレンプロピレン樹脂、エチレンプロピレンスチレン樹脂が好ましい。
テルペン系樹脂としては、テルペン化合物に由来する単位を有する樹脂であれば特に限定されず、例えば、ポリテルペン(テルペン化合物を重合して得られる樹脂)、テルペン芳香族樹脂(テルペン化合物と芳香族化合物とを共重合して得られる樹脂)、芳香族変性テルペン樹脂(テルペン樹脂を芳香族化合物で変性して得られる樹脂)などが挙げられる。
上記テルペン化合物は、(Cの組成で表される炭化水素及びその含酸素誘導体で、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)などに分類されるテルペンを基本骨格とする化合物であり、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペンテン、リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシメン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオールなどが挙げられる。上記テルペン化合物としてはまた、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パラストリン酸、レボピマール酸、ピマール酸、イソピマール酸などの樹脂酸(ロジン酸)なども挙げられる。すなわち、上記テルペン系樹脂には、松脂を加工することにより得られるロジン酸を主成分とするロジン系樹脂も含まれる。なお、ロジン系樹脂としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどの天然産のロジン樹脂(重合ロジン)の他、マレイン酸変性ロジン樹脂、ロジン変性フェノール樹脂などの変性ロジン樹脂、ロジングリセリンエステルなどのロジンエステル、ロジン樹脂を不均化することによって得られる不均化ロジン樹脂などが挙げられる。
上記芳香族化合物としては、芳香環を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、フェノール、アルキルフェノール、アルコキシフェノール、不飽和炭化水素基含有フェノールなどのフェノール化合物;ナフトール、アルキルナフトール、アルコキシナフトール、不飽和炭化水素基含有ナフトールなどのナフトール化合物;スチレン、アルキルスチレン、アルコキシスチレン、不飽和炭化水素基含有スチレンなどのスチレン誘導体などが挙げられる。これらのなかでも、スチレンが好ましい。
他の樹脂の軟化点は、0℃以上が好ましく、10℃以上がより好ましく、40℃以上が更に好ましい。また、上記軟化点は、160℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、100℃以下が更に好ましい。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本発明において、軟化点は、JIS K 6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
他の樹脂は、水素添加された水素添加樹脂であってもよい。該水素添加は、公知の方法により行うことができ、例えば、金属触媒による接触水素添加、ヒドラジンを用いる方法などをいずれも好適に使用することができる(特開昭59−161415号公報など)。例えば、金属触媒による接触水素添加は、有機溶媒中、金属触媒の存在下、水素を加圧添加することにより実施することができ、該有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール等をいずれも好適に使用することができる。これら有機溶媒は、1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、金属触媒としては、例えば、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、ニッケルなどをいずれも好適に使用することができる、これら金属触媒は1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。加圧する際の圧力としては、例えば、1〜300kg重/cmであることが好ましい。
他の樹脂において、二重結合の水素添加率は、1〜100%であり、とりわけ、2%以上であることが好ましく、5%以上であることがより好ましく、8%以上であることが更に好ましい。また、二重結合の水素添加率の上限は、水素添加反応における、加圧加熱条件、触媒等の製造技術の進歩や、生産性の向上などによりその好ましい範囲が変更され得る可能性があり、現時点では正確には確認できていないが、現状では、例えば、80%以下であることが好ましく、60%以下であることがより好ましく、40%以下が更に好ましく、30%以下がより更に好ましく、25%以下が特に好ましい。
なお、該水素添加率(水添率)は、H−NMR(プロトンNMR)による二重結合由来ピークの各積分値から、下記式により、算出される値である。本明細書において、水素添加率(水添率)とは、二重結合の水素添加率を意味する。
(水添率〔%〕)={(A−B)/A}×100
A:水素添加前の二重結合のピークの積分値
B:水素添加後の二重結合のピークの積分値
他の樹脂としては、例えば、三井化学(株)、ストラクトール社、ヤスハラケミカル(株)、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、Rutgers Chemicals社、荒川化学工業(株)、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、東ソー(株)、(株)日本触媒、JXエネルギー(株)、東亞合成(株)等の製品を使用できる。
他の樹脂を含有する場合、他の樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上、更に好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、カーボンブラックを含んでもよい。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは80m/g以上、より好ましくは100m/g以上であり、また、好ましくは150m/g以下、より好ましくは130m/g以下である。上記範囲内であると、本発明の効果が好適に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックのNSAは、JIS K6217−2:2001に準拠して測定される値である。
カーボンブラックを含有する場合、カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは40質量部以上、更に好ましくは70質量部以上であり、また、好ましくは120質量部以下、より好ましくは100質量部以下、更に好ましくは90質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
上記ゴム組成物は、シリカを含んでもよい。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは70m/g以上、より好ましくは150m/g以上であり、また、好ましくは300m/g以下、より好ましくは200m/g以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカとしては、例えば、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。
シリカを含有する場合、シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは30質量部以上、より好ましくは50質量部以上、更に好ましくは70質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
シリカ及びカーボンブラックの合計100質量%中のカーボンブラックの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上であり、100質量%であってもよい。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物がシリカを含有する場合、更にシランカップリング剤を含有することが好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されず、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、などのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、Momentive社製のNXT、NXT−Zなどのメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、などのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシランなどのクロロ系などがあげられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある点から、メルカプト系シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤としては、例えば、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。
シランカップリング剤を含有する場合、シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、オイルを含んでもよい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生湯、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果が良好に得られるという理由から、プロセスオイルが好ましく、アロマ系プロセスオイルがより好ましい。
オイルを含有する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは30質量部以下、より好ましくは12質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ワックスを含んでもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックスなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、石油系ワックスが好ましく、パラフィンワックスがより好ましい。
ワックスとしては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。
ワックスを含有する場合、ワックスの含有量は、前記性能バランスの観点から、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.3質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、老化防止剤を含んでもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、p−フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましい。
老化防止剤としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
老化防止剤を含有する場合、老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ステアリン酸を含有してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、和光純薬工業(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
ステアリン酸を含有する場合、ステアリン酸の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含有してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
酸化亜鉛を含有する場合、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は硫黄を含有してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄としては、例えば、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。
硫黄を含有する場合、硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤が好ましい。
加硫促進剤を含有する場合、加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下である。上記範囲内であると、本発明の効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物には、前記成分の他、タイヤ工業において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機過酸化物;炭酸カルシウム、タルク、アルミナ、クレー、水酸化アルミニウム、マイカなどの充填剤;等を更に配合してもよい。これらの充填剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜200質量部が好ましい。
上記ゴム組成物は、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサーなどのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法等により製造できる。
上記ゴム組成物は、タイヤの各部材に使用できるが、なかでも、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、カーカス、クリンチ等に好適に使用でき、トレッド(キャップトレッド)により好適に使用できる。
(空気入りタイヤ)
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの各タイヤ部材の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
上記空気入りタイヤは、優れた氷上性能が要求されるスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)、オールシーズンタイヤ等に好適に使用可能である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
NR:TSR20
BR:宇部興産(株)製のBR150B(シス含量:98質量%)
ファルネセン系ポリマー1:(株)クラレ製のFB−823(ファルネセン−ブタジエン共重合体、Mw:50000、質量基準の共重合比:ファルネセン/ブタジエン=80/20、溶融粘度:13Pa・s、Tg=−78℃)
ファルネセン系ポリマー2:(株)クラレ製のFSR−221(ファルネセン−スチレン共重合体、Mw:10000、質量基準の共重合比:ファルネセン/スチレン=77/23、溶融粘度:5.7Pa・s、Tg:−54℃)
ファルネセン系ポリマー3:(株)クラレ製のKB−101(ファルネセン単独重合体、Mw:10000、溶融粘度:0.7Pa・s、Tg:−72℃)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスP−200
卵殻粉1:(株)グリーンテクノ21製の卵殻粉(平均粒子径:100μm)
卵殻粉2:(株)グリーンテクノ21製の卵殻粉(平均粒子径:250μm)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイヤブラックN220(NSA:114m /g)
ワックス:日本精蝋(株)製オゾエース0355
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ステアリン酸:日油(株)製のビーズステアリン酸つばき
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄(5%オイル含有)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例及び比較例)
表1に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製のバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で10分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。得られた試験用タイヤを用いて下記に示す評価を行い、結果を表1に示した。
(氷上性能)
各試験用タイヤを国産FF車に装着し、氷上(0℃)で静止した状態からアクセルを全開にして、50m走行するまでにかかった時間(加速時間)を測定し、比較例1を100とした時の指数で表示した(氷上性能指数)。指数が大きいほど、加速時間が短く、氷上性能(氷上での発進性能)に優れることを示す。
また、各試験用タイヤを100℃のオーブンで7日間熱劣化させた後、上記と同様の測定を行い、比較例1を100とした時の指数で表示した(氷上性能指数(劣化後))。指数が大きいほど、経年劣化時における氷上性能が優れることを示す。
Figure 2019099674
表1より、実施例では、ファルネセン系ポリマーと、卵殻粉との併用により、相乗的な改善効果が得られ、初期、劣化後のいずれにおいても氷上性能が良好となり、長期間に渡って良好な氷上性能が発揮されていることが確認できた。

Claims (7)

  1. ゴム成分、ファルネセン系ポリマー及び卵殻粉を含有するタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記ファルネセン系ポリマーが、液状ファルネセン系ポリマーである請求項1記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記ファルネセン系ポリマーが、ファルネセンとブタジエンとの共重合体である請求項1又は2記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記卵殻粉の平均粒子径が250μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分100質量%中、イソプレン系ゴムの含有量が30質量%以上、ブタジエンゴムの含有量が30質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する空気入りタイヤ。
  7. スタッドレスタイヤ又はオールシーズンタイヤである請求項6記載の空気入りタイヤ。
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