JP2017098348A - リード部品装着機およびリード部品装着方法 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載のリード部品装着機においては、アキシャルリード部品のリード線が、部品本体の両側に対向する部分においてチャックにより保持されて貫通穴に挿入される。チャックによりリード線と部品本体とが保持された状態で、他方の側からリード線の突出部が切断されて曲げられる。特許文献2に記載のリード部品装着機においては、リード部品のリード線が一対の爪部によって挟まれた状態で保持されて、貫通穴に挿入される。その後、一対の爪部による保持が解除されるとともに押込装置により部品本体が下方へ押し込まれる。部品本体が押込装置により押し込まれた状態で、リード線の突出部が切断されて曲げられる。
カットアンドクリンチ作動に起因してリード線に引張力が加えられるが、リード線が爪部によって両側から挟まれた状態にあるため、引張力がリード部品の部品本体側に伝達され難くされる。その結果、部品本体のリード線の取付部に加えられる引張力を小さくすることができるのであり、リード部品が受ける負荷を抑制することができる。
図1に示すように、自動組立装置の一種であるリード部品装着機は、(a)組立装置本体10,(b)基板搬送装置12,(c)部品供給装置14,(d)部品挿入装置16,(e)カットアンドクリンチ装置18等を含む。
基板搬送装置12は、回路基板P(以後、基板Pと略称する)を水平な姿勢で搬送して保持するものである。図1において、xは基板搬送装置12による基板Pの搬送方向であり、yは基板Pの幅方向であり、zは基板Pの厚み方向、すなわち、リード部品装着機の上下方向である。これら、x方向、y方向、z方向は互いに直交する。
部品挿入装置16は、基板搬送装置12の上方に設けられたものであり、部品供給装置14において供給されたリード部品を受け取って、リード部品のリード線を基板搬送装置12に保持された基板Pに形成された複数の貫通穴のうち予め定められた位置に設けられた貫通穴に挿入するものである。部品挿入装置16については後述する。
ユニット移動装置22は、図2に示すように、カットアンドクリンチユニット20を、x方向に移動させるx方向移動装置52、y方向へ移動させるy方向移動装置53、z方向へ移動させるz方向移動装置54、鉛直線回りに回転させるθ回転装置55等を含む。
エアシリンダにより駆動部材85がz方向に移動させられると、第2部材88p,qが回動軸87の回りに回動させられ、一対の爪部74a,bが接近・離間させられる。駆動部材85を上方へ移動させることにより、一対の爪部74a,bが互いに接近させられ、下方へ移動させることにより、一対の爪部74a,bが互いに離間させられる。エアシリンダへのエアの供給状態を制御することにより、一対の爪76a,bの接近・離間が制御される。
なお、回動装置76、昇降装置94は、駆動源としてエアシリンダに限らず、電動モータを含むものとすること等もできる。
なお、リード部品装着機において、部品供給装置14等の各装置毎に制御部が設けられることは不可欠ではなく、メイン制御装置100の指令に基づいてすべての装置が制御されるようにすることができる等、制御装置の構成は本実施形態におけるそれに限らない。
<特許文献2に記載のカットアンドクリンチ作動>
特許文献2に記載のリード部品装着機においては、図8(a)、(b)に示すように、リード部品Aの部品本体hが押込装置78により基板Pの上面S1に当接するまで押し込まれ、その状態で、カットアンドクリンチが行われる。カットアンドクリンチ装置18において、第2可動部32a,bが水平方向へ移動させられる。固定刃40a,bと可動刃48a,bとによりリード線La,bが切断され、第2可動部32a,bのリード線案内孔46a,bの開口周辺部と基板Pの下面S2とによりリード線La,bが曲げられる。しかし、第2可動部32a,bの上端面は基板Pの下面S2に近接した位置にある。また、リード線La,bには厚み(径)があり、貫通穴Qa,bとの間に隙間がある。そのため、リード線La,bが曲げられる場合に、リード線La,bに下向きの引張力が作用する一方、基板Pには上向きの押上力Fupが作用し、部品本体hに上向きの押上力Fupが作用する。そのため、部品本体hのリード線La,bの取付部周辺には下向きの大きな力が作用するのであり、リード部品Aに大きな負荷が加えられる。例えば、部品本体hの強度が弱い場合には部品本体hの取付部周辺等が破損することがある。また、部品本体hに対するリード線La,bの取付強度が弱い場合にはリード線La,bが外れることがある。
それに対して、本実施例においては、図7(a)〜(c)に示すように、チャック68によりリード線La,bが基板Pより上方の部分において両側から挟まれた状態で、カットアンドクリンチが行われる。
(1)図7(a)に示すように、チャック68により基板Pの予め定められた位置に形成された2つの貫通穴Qa,bにリード線La,bがそれぞれ挿入された後、チャック68が、一対の爪部74a,bの保持部82a,bの下面が基板Pの上面S1に当接するまで下降させられる。リード線La,bは、カットアンドクリンチ装置18のリード線案内孔46a,bを経てリード線挿入穴38a,bに達する。
(2)回動装置76の制御により一対の爪74a,bの回動角度がわずかに大きくされる。一対の爪部74a,bによるリード線La,bの保持が緩められるのであり、保持強度が設定強度以下、すなわち、リード線La,bの爪部74a,bに対する相対移動(摺動)を許容する大きさとされる。図7(b)に示すように、押込装置78の制御により押圧部材92が下方へ移動させられる。リード線La,bが保持部82a,bに対して摺動させられつつ、部品本体hの下面が爪部74a,bの保持部82a,bの上面に当接するまで、リード部品Aが下方へ移動させられる。
(3)回動装置76の制御により一対の爪部74a,bの回動角度が小さくされ、リード線La,bが強固に保持される。一対の爪部74a,bによる保持強度が、カットアンドクリンチ作動に起因して、リード線La,bの保持部82a,bに対する相対移動(摺動)が良好に抑制される大きさとされる。
このように、一対の爪部74a,bによりリード線La,bが挟まれた状態で、カットアンドクリンチが行われるため、リード線La,bの部品本体hへの取付部周辺に作用する力を小さくすることができ、リード部品Aに加えられる負荷を軽減することができる。
それにより、リード線La,bの部品本体hへの取付強度が弱いものであってもリード線La,bが部品本体hから外れ難くすることができる。また、部品本体hの強度が小さいものであっても部品本体hが取付部周辺において破損し難くすることができる。
さらに、部品本体hが脆く、押込装置78によって部品本体hを押し込むことが困難である場合であっても、一対の爪部74a,bによってリード線La,bが保持された状態でカットアンドクリンチが行われるため、カットアンドクリンチ作動時にリード部品Aが傾くことを回避し、リード部品Aの姿勢を維持した状態でカットアンドクリンチを行うことができる。
本実施例においては、リード部品保持ツールとしてチャック110が取り付けられる。チャック110はスライド型のものであり、(a)互いに接近・離間可能な一対の爪部112a,b、(b)一対の爪部112a,bの間に位置するスペーサ114、(c)一対の爪部112a,bを接近・離間させる接近・離間装置116、(d)押込装置118等を含む。接近・離間装置116は、図示しないエアシリンダ等の駆動源と、駆動源により水平方向へ互いに接近・離間させられる一対のスライダ120a,b等とを含み、一対のスライダa,bに、爪部112a,bがそれぞれ一体的に移動可能に取り付けられる。スペーサ114は、図9(a)に示すように、リード部品Aの2本のリード線La,bの間に位置するものであり、スペーサ114の幅はリード部品Aのリード線La,bの間隔に対応する大きさのものである。スペーサ114は、リード部品Aの形状に適したものが取り付けられる。
また、本実施例においては、図9(a)に示すように、平面視において、一対の爪部112a,bのスペーサ側には、それぞれ凸状の凹部が設けられ、リード線La,bは、凹部に収容された状態で、爪部112a,bとスペーサ114とにより保持される。2本のリード線La,bが、それぞれ、スペーサ114と爪部112a,bとにより、すなわち、2対の爪部(112a、114)、(112b、114)により両側から挟まれた状態で保持されるのである。
また、リード部品のリード線が短い場合等にはカットアンドクリンチ装置により、リード線が切断されることなく、曲げられる場合もある。カットアンドクリンチ装置が有する切断部にリード線が達しない場合には、そのリード線は切断されることなく曲げられるのである。
Claims (7)
- リード部品が有する2本のリード線を保持して、回路基板に形成された2つの貫通穴に、それぞれ、前記回路基板の一方の側から挿入する部品挿入装置と、
前記2つの貫通穴の各々に挿入された前記2本のリード線の、前記回路基板の他方の側から突出させられた部分である突出部を切断して曲げるカットアンドクリンチ装置と
を含み、
前記部品挿入装置が、前記2本のリード線の各々を両側から挟んで保持する少なくとも一対の爪部を含み、
前記カットアンドクリンチ装置が、前記少なくとも一対の爪部によって前記2本のリード線が保持された状態で、前記2本のリード線の前記回路基板の他方の側からの突出部を切断して曲げるものであるリード部品装着機。 - 前記リード部品が前記2本のリード線と一体的に設けられた1つの部品本体を有し、
前記カットアンドクリンチ装置が、前記2本のリード線の各々が、前記回路基板の一方の側の面と前記1つの部品本体との間の部分において前記少なくとも一対の爪部によって挟まれて保持された状態で、前記2本のリード線の前記突出部を切断して曲げるものである請求項1に記載のリード部品装着機。 - 前記部品挿入装置が、前記少なくとも一対の爪部を、前記2本のリード線が前記2つの貫通穴に挿入された状態で、前記回路基板の前記一方の側の面に当接させる爪部移動制御部を含む請求項1または2に記載のリード部品装着機。
- 前記リード部品が前記2本のリード線と一体的に設けられた1つの部品本体を有し、
前記部品挿入装置が、前記2本のリード線が前記2つの貫通穴にそれぞれ挿入された状態で、前記1つの部品本体を前記回路基板に向かって押し込む押込装置を含む請求項1ないし3のいずれか1つに記載のリード部品装着機。 - 前記部品挿入装置が、前記2本のリード線が前記2つの貫通穴にそれぞれ挿入され、かつ、前記少なくとも一対の爪部による前記2本のリード線の各々の保持強度が設定強度より小さくされた状態で、前記押込装置に、前記1つの部品本体を、前記少なくとも一対の爪部に当接するまで押し込ませる押込装置制御部を含む請求項4に記載のリード部品装着機。
- リード部品が有する2本のリード線を保持して、回路基板に形成された2つの貫通穴に、それぞれ、前記回路基板の一方の側から挿入する部品挿入装置と、
前記2つの貫通穴の各々に挿入された前記2本のリード線の、前記回路基板の他方の側から突出させられた部分である突出部を切断して曲げるカットアンドクリンチ装置と
を含み、
前記部品挿入装置が、前記2本のリード線を、前記1つの部品本体から外れた部分において保持する少なくとも一対の爪部を含み、
前記カットアンドクリンチ装置が、前記少なくとも一対の爪部によって前記2本のリード線が保持された状態で、前記2本のリード線の前記回路基板の他方の側からの突出部を切断して曲げるものであるリード部品装着機。 - 少なくとも一対の爪部が、リード部品が有する2本のリード線の各々を挟んで保持した状態で、前記2本のリード線を回路基板に形成された2つの貫通穴に、それぞれ、前記回路基板の一方の側から挿入する部品挿入工程と、
前記2本のリード線が前記少なくとも一対の爪部によって保持された状態で、前記2つの貫通穴の各々に挿入された2本のリード線の、前記回路基板の他方の側から突出させられた部分である突出部を切断して曲げるカットアンドクリンチ工程と
を含むリード部品装着方法。
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