JP2017093030A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化でき、界磁巻線をもたずに可変界磁を実現できる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機10は、少なくとも電機子11と回転子13とを含めた。回転子13は、周方向に離間して配列された複数の磁極部13aと、磁極部13aの相互間に配置された複数の極間永久磁石と、第2ギャップG2を介して設けられたバイパスヨーク部13cとを含めた。複数の磁極部13aの数は、多相巻線11aへの通電によって電機子鉄心11bに生じる極数Pnと一致させた。複数の極間永久磁石は、周方向に磁化された状態であって、かつ、周方向に隣り合う極間永久磁石どうしで磁化方向が逆になるように配置した。電機子鉄心11bと、複数の磁極部13aと、複数の極間永久磁石と、バイパスヨーク部13cとは、磁気通路としての連絡に関して周方向に隣り合う磁極部13aを含めて複数の磁気回路を構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、界磁巻線を含まず、少なくとも電機子と回転子を含む回転電機に関する。
小型高性能、長寿命で高信頼のためには、永久磁石界磁のブラシレス構造をとることが一般的である。広い回転域で使用する用途においては、界磁の強さを可変にすることが求められる。ところが、前述の永久磁石界磁では界磁を可変にすることが困難であるため、損失が生じたり、特性に限界があったりした。そこで、永久磁石界磁でなく、巻線界磁方式をとることが考えられる。巻線は永久磁石に比べてどうしても巻装スペースが大きくなるために、巻線を取り囲む鉄心も含めて、極めて大きな体積を必要とする。そのため、巻線界磁方式では、元々の小型高性能の課題を達成するのが困難になっていた。
例えば下記の特許文献1には、全体の体格を減少させ、磁気飽和もなく、高速回転も可能とすることを目的とするハイブリッド励磁形同期機に関する技術の一例が開示されている。このハイブリッド励磁形同期機は、固定子の外側にあって、回転子バックヨークの内側に電機子鉄心とギャップを介して対峙し、周方向に鉄心突極と永久磁石とを交互に配置し、しかも軸方向にN極側とS極側とに分けて永久磁石を配置すると共に、N極側とS極側との永久磁石が軸方向に並ばないように互い違いに配置した回転子を有する。
特開2000−041367号公報
しかし、特許文献1の技術では、電機子巻線とは別個に励磁巻線を必要とし、固定子のバックヨーク内に埋め込む。永久磁石と同等の界磁を得るには、上述したように励磁巻線を取り囲む鉄心も含めて、極めて大きな体積を必要とするという問題が残る。また、励磁巻線の巻線作業や組立作業の工程に時間を要するという問題もある。
その一方で、小型化と可変界磁とを両立するにあたっては、界磁巻線をもたず、可変界磁の実現を図ることが考えられる。ところが、可変界磁を実現しようとすると、巻線端末の外側を回る鉄心が大がかりとなってしまう問題があった。
本開示はこのような点に鑑みてなしたものであり、小型化でき、界磁巻線をもたずに電機子巻線に相当する多相巻線を利用して可変界磁を実現できる回転電機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、複数のスロット(11s)を有する電機子鉄心(11b)と、前記複数のスロットに巻装される多相巻線(11a)とを含む電機子(11)と、第1ギャップ(G1)を介して前記電機子に対向して設けられた回転子(13)と、前記多相巻線への通電を制御する制御部(20)とを備える回転電機(10,10A,10B,10C,10D,10E)において、前記回転子は、周方向に離間して配列された複数の磁極部(13a)と、前記磁極部の相互間に配置された複数の極間永久磁石(13m1,13m2,13m3)と、前記電機子とは反対側であって前記複数の磁極部および前記複数の極間永久磁石と第2ギャップ(G2)を介して設けられたバイパスヨーク部(13c)とを含み、前記複数の磁極部の数は、前記多相巻線への通電によって前記電機子鉄心に生じる極数(Pn)と一致しており、前記複数の極間永久磁石は、周方向に磁化された状態であって、かつ、周方向に隣り合う前記極間永久磁石どうしで磁化方向が逆になるように配置されており、前記電機子鉄心と、前記複数の磁極部と、前記複数の極間永久磁石と、前記バイパスヨーク部とは、磁気通路としての連絡に関して周方向に隣り合う前記磁極部を含めて複数の磁気回路(φ1,φ2,φ3)を構成する。この構成によれば、複数の磁気回路は、複数の極間永久磁石に対して並列に選択的に通過しやすい磁気通路となる。ここで、極間永久磁石は一定磁束であり、多相巻線への通電に伴って電機子鉄心に生じる巻線磁束は可変磁束である。そのため、協働させて磁束を強めたり、磁束を互いに逆方向を流すことで磁束を弱めたりすることができ、結果として可変界磁が行える。また、界磁巻線を必要としないので、小型化することができる。
第2の発明は、前記第2ギャップには、前記複数の磁極部と磁気的に抵抗するとともに、前記複数の磁極部および前記バイパスヨーク部とともに回転する磁気抵抗部(13b)を有する。この構成によれば、バイパスヨーク部は第2ギャップによって複数の磁極部と磁気的に抵抗するので、渦電流が生じず低損失になる。
第3の発明は、前記複数の磁極部と前記バイパスヨーク部とは、これらの間を連結する支持部位(13d)または固定部材(13h)によって一体化された。この構成によれば、構造が簡素化し、耐遠心力強度も向上する。
第4の発明は、前記複数の極間永久磁石は、前記電機子に向かって開口するようにV字状に配置された。この構成によれば、V字状に配置された極間永久磁石のそれぞれについてマグネットトルクが加わるので、さらにトルク性能を向上させることができる。
第5の発明は、前記磁極部は、V字状に配置された前記極間永久磁石の相互間において、凹状部位(13f)を有する。この構成によれば、凹状部位は磁極部に対して補助的な磁極になり、磁極部に比べて電機子鉄心とのギャップが大きくなる。よって、漏れ磁束が少なくなり、リラクタンストルクを発生して高いトルクが得られる。
第6の発明は、前記第2ギャップには、前記磁極部に対応して設けられた極下永久磁石(13m4)を有する。この構成によれば、極下永久磁石のマグネットトルクが加わるので、多相巻線に流す電流が小さくても大きな起磁力を得ることができる。
第7の発明は、前記制御部は、前記磁極部間の位置を基準として回転方向(Dr)にプラスを採るときの電機子起磁力を位相角(β)とするとき、前記位相角を電気角で0度以外に選定して、前記多相巻線に通電する多相交流を制御することにより、前記電機子鉄心に生じる起磁力(Fr)を前記磁極部に導く。この構成によれば、多相巻線に流す電流に位相角を持たせることで、可変界磁を確実に実現することができる。
第8の発明は、前記制御部は、前記電機子鉄心と前記バイパスヨーク部とを含めて磁束が流れる前記磁気回路(φ1)と、前記電機子鉄心と前記極間永久磁石とを含めて磁束が流れる前記磁気回路(φ2)とが同一方向または逆方向のいずれかになるように前記多相巻線に通電する制御を行う。この構成によれば、磁束が流れる方向が同一方向になるように制御すれば強め界磁を行え、磁束が流れる方向が逆方向になるように制御すれば弱め界磁を行える。そのため、可変界磁の強さを目的に合わせて加減することができる。
なお、「多相巻線」は固定子巻線と同義であり、一本状の巻線でもよく、複数の導体線やコイル等を電気的に接続して一本状にしたものでもよい。多相巻線の相数は、三相以上であれば問わない。「巻装」は巻いて装うことを意味し、巻き回す意味の「巻回」と同義に用いる。「磁極部」は、N極やS極の極性を帯びる磁性体が該当する。磁性体は、磁束が流れることを条件として材質(ただし材料の意味を含む)や構成などを問わない。例えば、軟磁性体で構成してもよく、永久磁石で構成してもよく、軟磁性体と永久磁石を組み合わせて構成してもよい。「磁気抵抗部」は、磁気的に抵抗すれば任意である。例えば、空隙,非磁性部材,磁路が小さい軟磁性体などが該当する。「回転電機」は、回転する部材(例えば軸やシャフト等)を有する機器であれば任意である。例えば、発電機,電動機,電動発電機等が該当する。発電機には電動発電機が発電機として作動する場合を含み、電動機には電動発電機が電動機として作動する場合を含む。
回転電機の第1構成例を模式的に示す断面図である。 図1における矢印II−II線の一部を示す断面図である。 制御部と多相巻線の接続例を示す回路図である。 磁気回路の第1構成例を示す模式図である。 磁気回路の第2構成例を示す模式図である。 トルクと位相角との関係例を示す模式図である。 トルクと位相角との関係例を示すグラフ図である。 従来技術におけるトルクと位相角との関係例を示すグラフ図である。 回転電機の第2構成例の一部を模式的に示す断面図である。 回転電機の第3構成例の一部を模式的に示す断面図である。 回転電機の第4構成例の一部を模式的に示す断面図である。 回転電機の第5構成例の一部を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面に基づいて説明する。なお、特に明示しない限り、「接続する」という場合には電気的に接続することを意味する。各図は、本発明を説明するために必要な要素を図示し、実際の全要素を図示しているとは限らない。上下左右等の方向を言う場合には、図面の記載を基準とする。
英数字の連続符号は記号「〜」を用いて略記する。符号の英文字は大文字と小文字とで別の要素を意味する。例えば、図3に示す回転子13Aと磁極部13aとは別の要素である。部材間の固定方法は問わない。支持には固定を含む。
〔実施の形態1〕
実施の形態1は図1〜図8を参照しながら説明する。図1に示す回転電機10は実施の形態1〜4に共通する構成例を示す。この回転電機10は、界磁巻線を含まず、電機子11,回転子13,軸受14,回転軸15などをフレーム12内に有する。回転電機10の内部または外部には、回転電機10全体の制御を司る制御部20が設けられる。
筐体やハウジングなどに相当するフレーム12は、電機子11,回転子13,軸受14,回転軸15などを収容できれば、形状や材料等を任意に設定してよい。このフレーム12は、少なくとも電機子11を支持して固定するとともに、軸受14を介して回転軸15を回転自在に支持する。本形態のフレーム12は、非磁性体のフレーム部材12a,12bなどを含む。フレーム部材12a,12bは一体成形してもよく、個別に形成した後に固定部材を用いて固定してもよい。固定部材は、例えばボルト,ネジ,ピン等の締結部材を用いる締結や、母材を溶かして溶接等を行う接合などが該当する。
固定子に相当する電機子11は、多相巻線11aや電機子鉄心11bなどを含む。電機子鉄心11bは、図2に示すように複数のティース11t,複数のスロット11s,バックヨーク11yなどを含む。本形態の電機子鉄心11bは、多数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成される。
図2に示すティース11tは、バックヨーク11yから回転子13に向かって径方向に延びる部位である。スロット11sは、周方向に隣り合うティース11tの相互間に形成される空間である。ティース11tとスロット11sの数は、それぞれ任意に設定してよい。一般的には、ティース11tの数とスロット11sの数は一致する。バックヨーク11yは、円筒状に形成される軟磁性体である。本形態の電機子鉄心11bに含まれる電磁鋼板は、ティース11tとバックヨーク11yとを一体成形する。
多相巻線11aは、三相以上の巻線であって、スロット11sに収容されて巻装される。この多相巻線11aは、電機子巻線,固定子巻線,ステータコイルなどに相当する。巻装形態は任意であり、例えば全節巻,分布巻,集中巻,短節巻などが該当する。図2に示す巻装例は、巻線としての平角線を1スロットで4層に収容し、一磁極ピッチPTの角度でスロットを跨ぐ例であって、途中で径方向に曲げられるクランク部位を含む。
ここで、巻装された多相巻線11aに通電して電機子鉄心11bに生じる磁極の極数をPnとする。極数Pnは正の整数である。1回転の機械角を360°とし、極数Pnを用いて一磁極ピッチPTを表すと、数式「PT=360°/Pn」が成り立つ。巻線の形態は任意であり、例えば断面が四角形状の平角線に限らず、断面が円形状の丸線や、断面が三角形状の三角線などでもよい。制御部20に接続される多相巻線11aの接続例については後述する。
回転子13は、電機子鉄心11bに対向して設けられるとともに、回転軸15に固定される。すなわち、回転子13と回転軸15は一体的に回転する。この回転子13は、界磁巻線を含まず、複数の磁極部13a、磁気抵抗部13b、バイパスヨーク部13cなどを含む。本形態の回転子13は、多数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成される。複数の磁極部13aと電機子鉄心11bとの間には、第1ギャップG1が設けられる。第1ギャップG1の数値は、磁極部13aと電機子鉄心11bとの間で磁束が流れる範囲において任意に設定してよい。
図2に示す複数の磁極部13aは、周方向に離間して配列された軟磁性体である。周方向に隣り合う磁極部13aの相互間には、それぞれ極間永久磁石13m1が配置される。各極間永久磁石13m1の断面形状は任意に設定してよい。例えば極間永久磁石13m1の断面を台形状とし、短辺側を電機子11に向けて配置すると、回転子13の回転時に極間永久磁石13m1が突出するのを阻止できる。複数の極間永久磁石13m1は、いずれも周方向に磁化されている。ただし図形の矢印で示すように、周方向に隣り合う極間永久磁石13m1どうしは、磁化方向が逆になるように配置される。この配置によれば、複数の磁極部13aは極性が周方向にN極とS極が交互にあらわれる。なお、磁極部13aと極間永久磁石13m1の数はそれぞれ任意に設定してよいが、全体のトルクを高めるために極数Pnと一致させるとなおよい。
磁気抵抗部13bは、複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとの間で磁気抵抗を持たせる部位である。磁気抵抗部13bの径方向距離は第2ギャップG2に相当する。第2ギャップG2の数値は、磁極部13aとバイパスヨーク部13cとの間で磁束が流れる範囲において任意に設定してよい。
バイパスヨーク部13cは、電機子鉄心11bや磁極部13aと同様に軟磁性体で成形される。このバイパスヨーク部13cは、複数の磁極部13aとの間、あるいは、電機子鉄心11bとの間で磁束を流して磁気回路を構成する部位である。
図2に示す回転電機10Aは、回転電機10の一例である。回転電機10Aには、回転子13の一例である回転子13Aを適用する。回転子13Aは、複数の磁極部13a,非磁性保持材13b1,バイパスヨーク部13cなどを含む。
非磁性保持材13b1は、磁気抵抗部13bの一例である。この非磁性保持材13b1は、複数の磁極部13aやバイパスヨーク部13cとともに回転するように構成される。すなわち、非磁性保持材13b1は複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとを連結して固定する部材である。非磁性保持材13b1は、複数の磁極部13aと磁気的に抵抗する非磁性体で円筒形状に成形される。非磁性体の材料は、金属や非金属などを問わない。金属は、例えば銅,ステンレス,アルミニウム,真鍮などが該当する。非金属は、樹脂,繊維強化プラスチック,ガラス繊維,炭素繊維強化複合材などが該当する。
本形態の多相巻線11aは、一例としてU相,V相,W相を含む三相を適用する。具体的には、図3に一点鎖線で示すように、多相巻線11aはU相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11Wを含む。U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11WはY結線されるため、各巻線が一点に接続される中性点Pmを有する。中性点Pmは、巻線の端部どうしを接続したり、巻線の中間タップを用いて接続したりして実現するとよい。
制御部20は、U相巻線11Uに流す交流のU相電流Iuと、V相巻線11Vに流す交流のV相電流Ivと、W相巻線11Wに流す交流のW相電流Iwとを制御する。U相電流Iu,V相電流IvおよびW相電流Iwを流す方向に応じて、図4,図5に示すように電機子鉄心11bに生じる磁束の向きが変わる。
図4,図5には、多相巻線11aに電流を流した場合に構成される磁気回路φ1,φ2,φ3を示す。磁気回路φ1は、電機子鉄心11b,複数の磁極部13aおよびバイパスヨーク部13cに磁束が流れて構成される。磁気回路φ2は、電機子鉄心11bと複数の磁極部13aとに磁束が流れて構成される。磁気回路φ3は、極間永久磁石13m1によって生じる磁束が複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cに流れて構成される。
図4には、ある方向に電流を流した場合の磁気回路φ1,φ2,φ3を示す。この場合において、磁気回路φ1と磁気回路φ2は、複数の磁極部13aおよび極間永久磁石13m1において同一方向に磁束が流れて強め合う。磁気回路φ1と磁気回路φ3は、バイパスヨーク部13cにおいて互いに逆方向に流れて弱め合う。
図5には、図4とは反対方向に電流を流した場合の磁気回路φ1,φ2,φ3を示す。この場合において、磁気回路φ1にかかる磁束の流れが図4とは逆になる。そのため、磁気回路φ1と磁気回路φ2は、複数の磁極部13aおよび極間永久磁石13m1において逆方向に磁束が流れて弱め合う。
図6に示す回転磁極RMa,RMbは、多相巻線11aに多相交流をそれぞれ通電することで電機子鉄心11bに生じる回転磁界の磁極である。本形態では、多相交流として三相交流を適用する。回転磁極RMa,RMbは、それぞれ図形の矢印で示す極性(すなわちN極,S極)に磁化され、例えば回転方向Drに回転する。回転磁極RMa,RMbの回転起磁力Frは「電機子起磁力」または「起磁力」に相当し、ベクトルで示す。回転子13に含まれる磁極部13aに関して、極央のd軸と極間のq軸とをそれぞれ実線のベクトルで示す。
磁極部13a間の位置(すなわち図6ではベクトルで示すq軸)を基準として回転方向Drにプラスを採るとき、各々ベクトルで示すq軸と回転起磁力Frとの間の角度が「位相角β」に相当する。なお、図6における回転方向Drは左回転の例を示すが、右回転の場合も同様であるので図示を省略する。すなわち回転方向Drが右回転の場合は、位相角βも逆方向(すなわち右回転がプラス方向)になる。また、図6では2極モデルの例を示すが、4極以上の場合も同様であるので図示を省略する。
ここで、一つの磁極部13aごとに生じるトルクFは、全ての磁極部13aの総和であるトルクTを極数Pnで除したものである。相電流Iaは一相分の電流であって、U相電流Iu,V相電流IvおよびW相電流Iwのいずれかに対応する。一相分の磁束鎖交数をΨaと仮定し、一相分の磁気回路φ1を流れる磁束の磁束鎖交数をΨecと仮定し、一相分の磁気回路φ2を流れる磁束の磁束鎖交数をΨemと仮定する。相電流Iaと全磁束鎖交数Ψaに付す添え字「a」は相を示し、本形態ではU相,V相,W相のいずれかである。多相巻線11aのインダクタンスをLfと仮定し、d軸インダクタンスをLdと仮定し、q軸インダクタンスをLqと仮定する。これらの変数と位相角βとを用いて、トルクFを表すと次に示す数式(a)〜(d)が成り立つ。
Figure 2017093030
数式(d)の右辺には、磁石トルクTm,バイパスヨークトルクTbyc,リラクタンストルクTrがあらわれる。磁石トルクTmは、極間永久磁石13m1から生じる磁束によって得られるトルクである。バイパスヨークトルクTbycは、バイパスヨーク部13cを流れる磁束によって得られるトルクである。リラクタンストルクTrは、磁極部13aを流れる磁束によって得られるトルクである。
上述した位相角βとトルクFとの関係例を図7に示す。実線で示す特性線F1は、回転電機10Aの構成によって得られる特性線である。一点鎖線で示す特性線F2は、回転電機10Aから極間永久磁石13m1を除いた構成によって得られる特性線である。二点鎖線で示す特性線F3は、磁石がない状態でステータの励磁電流トルクのうちリラクタンストルク分である。このリラクタンストルク分は、上述したリラクタンストルクTrに相当する。なお、図7に示す「degE」は電気角の「度」を意味する。
位相角β1において、特性線F1と特性線F2との間にはトルク差Faがあり、特性線F2と特性線F3との間にはトルク差Fbがある。トルク差Faは、極間永久磁石13m1によるマグネットトルクに起因し、上述した磁石トルクTmに相当する。トルク差Fbは、磁気回路φ1,φ3によってバイパスヨーク部13cに流れる磁束に起因し、上述したバイパスヨークトルクTbycに相当する。よって、特性線F1は特性線F2と特性線F3を合成して得られる特性線である。
制御部20は、作動態様に応じて位相角βを設定するとよい。図示するように、電気角で0度を境として、0度<β<90度の位相角βで発電機トルクを出力でき、−90度<β<0度の位相角βで電動機トルクを出力できる。
参考のために、従来の回転電機によって得られるトルク特性を図8に示す。実線で示す特性線F4は、従来の回転電機にかかる総合的なトルク特性である。一点鎖線で示す特性線F5は、従来の回転電機に含まれる磁石によって得られる磁石トルク特性である。二点鎖線で示す特性線F6は、上記特性線F3と同等の特性を示し、従来の回転電機に磁石がない状態でステータの励磁電流トルクのうちリラクタンストルク特性である。図示するように、電動機トルクは出力できるものの、発電機トルクは出力できない。
上述した実施の形態1によれば、以下に示す各作用効果を得ることができる。
(1)回転電機10Aは、少なくとも電機子11と回転子13Aとを含めた。回転子13Aは、図2に示すように、周方向に離間して配列された複数の磁極部13aと、磁極部13aの相互間に配置された複数の極間永久磁石13m1と、電機子11とは反対側であって複数の磁極部13aおよび複数の極間永久磁石13m1と第2ギャップG2を介して設けられたバイパスヨーク部13cとを含めた。複数の磁極部13aの数は、多相巻線11aへの通電によって電機子鉄心11bに生じる極数Pnと一致させた。複数の極間永久磁石13m1は、図2に示すように、周方向に磁化された状態であって、かつ、周方向に隣り合う極間永久磁石13m1どうしで磁化方向が逆になるように配置した。電機子鉄心11bと、複数の磁極部13aと、複数の極間永久磁石13m1と、バイパスヨーク部13cとは、図4,図5に示すように、磁気通路としての連絡に関して周方向に隣り合う磁極部13aを含めて複数の磁気回路φ1,φ2,φ3を構成した。こうした構成によれば、複数の磁気回路φ1,φ2,φ3は、複数の極間永久磁石13m1に対して並列に選択的に通過しやすい磁気通路となる。ここで、極間永久磁石13m1は一定磁束であり、多相巻線11aへの通電に伴って電機子鉄心11bに生じる巻線磁束は可変磁束である。そのため、図4に示すように協働させて磁束を強めたり、図5に示すように磁束を互いに逆方向を流すことで磁束を弱めたりすることができ、結果として可変界磁が行える。また、界磁巻線を必要としないので、小型化することができる。
(2)第2ギャップG2は、図1に示すように、複数の磁極部13aと磁気的に抵抗するとともに、複数の磁極部13aおよびバイパスヨーク部13cとともに回転する磁気抵抗部13bを有する構成とした。磁気抵抗部13bには、図2に示す非磁性保持材13b1を用いた。これらの構成によれば、バイパスヨーク部13cは第2ギャップG2によって複数の磁極部13aと磁気的に抵抗するので、渦電流が生じず低損失になる。
(7)制御部20は、図6に示すように磁極部13a間の位置を基準として回転方向Drにプラスを採るときの回転起磁力Frを位相角βとするとき、図7に示すように位相角βを電気角で0度以外に選定して多相巻線11aに通電する多相交流を制御することにより、電機子鉄心11bに生じる起磁力を磁極部13aに導く構成とした。この構成によれば、多相巻線11aに流す電流に位相角βを持たせることで、可変界磁を確実に実現することができる。
(8)制御部20は、図4,図5に示すように、電機子鉄心11bとバイパスヨーク部13cとを含めて磁束が流れる磁気回路φ1と、電機子鉄心11bと極間永久磁石13m1とを含めて磁束が流れる磁気回路φ2とが同一方向または逆方向のいずれかになるように多相巻線11aに通電する制御を行う構成とした。この構成によれば、磁束が流れる方向が同一方向になるように制御すれば強め界磁を行え、磁束が流れる方向が逆方向になるように制御すれば弱め界磁を行える。そのため、可変界磁の強さを目的に合わせて加減することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2は図9を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1と相違する点を説明する。
図9に示す回転電機10Bは、回転電機10の一例であって、図2と同様に図1における矢印II−II線の一部を断面図で示す。ただし、多相巻線11aは実施の形態1と同じであるので、図9では図示を省略する。
回転電機10Bには、回転子13の一例である回転子13Bを適用する。回転子13Bは、複数の磁極部13a,空隙部13b2,バイパスヨーク部13cなどを含む。周方向に隣り合う磁極部13aの相互間は、電機子11と対面する側において連結部位13eで連結される。連結部位13eの径方向距離は、連結強度と磁気漏洩防止とを考慮して設定するとよい。周方向に隣り合う磁極部13aの相互間には、それぞれ極間永久磁石13m2が配置される。極間永久磁石13m2は、例えば断面が四角形状または台形状に成形され、極間永久磁石13m1と同様の磁化および配置がされる。
空隙部13b2は、磁気抵抗部13bの一例である。この空隙部13b2は第2ギャップG2の空隙とともに、複数の支持部位13dが設けられる。複数の支持部位13dはブリッジに相当し、複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとを支持して固定する機能を担う。支持部位13dの周方向距離は、支持強度と磁気漏洩防止とを考慮して設定するとよい。
本形態の回転子13Bを構成する電磁鋼板は、複数の磁極部13a,複数の連結部位13e,バイパスヨーク部13c,複数の支持部位13dを一体成形する。
制御部20は、実施の形態1と同様に多相巻線11aに通電する多相交流を制御する。この制御によって、図4,図5に示す磁気回路φ1,φ2,φ3を構成でき、図6に示す回転起磁力Frを発生させ、図7に示す特性線F1のトルクFが得られる。
上述した実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができるとともに、次の作用効果を得ることができる。
(3)複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとは、図9に示すように、これらの間を連結する支持部位13dによって一体化された構成とした。この構成によれば、構造が簡素化し、耐遠心力強度も向上する。
〔実施の形態3〕
実施の形態3は図10を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1,2で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1,2と相違する点を説明する。
図10に示す回転電機10Cは、回転電機10の一例であって、図2と同様に図1における矢印II−II線の一部を断面図で示す。ただし、多相巻線11aは実施の形態1と同じであるので、図10では図示を省略する。
回転電機10Cには、回転子13の一例である回転子13Cを適用する。回転子13Cは、複数の磁極部13a,空隙部13b3,バイパスヨーク部13cなどを含む。周方向に隣り合う磁極部13aの相互間は、電機子11と対面する側において凹状部位13fが設けられ、電機子11に向かって開口するようにU字状穴部位13gが設けられる。
凹状部位13fは、隣り合う磁極部13aの相互間に設けられるので、一方の磁極部13aから他方の磁極部13aに磁束が流れて漏洩するのを防止する。また凹状部位13fが設けられることによって、複数の磁極部13aは突極として機能する。そのため、回転電機10Cを電動機として作動させる場合は、同期電動機と同様に機能する。
U字状穴部位13gには、電機子11に近い部位にそれぞれ極間永久磁石13m3が収容される。結果として、極間永久磁石13m3は電機子11に向かって開口するようにV字状に配置される。V字状に配置された一対の極間永久磁石13m3は、極間永久磁石13m1と同様に磁化されている。
第2ギャップG2の空隙部13b3と、極間永久磁石13m3が収容されずに空隙となる部位のU字状穴部位13gとは、それぞれ磁気抵抗部13bの一例である。
本形態の回転子13Cを構成する電磁鋼板は、複数の磁極部13a,複数の凹状部位13f,バイパスヨーク部13c,複数の支持部位13dを一体成形する。
制御部20は、実施の形態1と同様に多相巻線11aに通電する多相交流を制御する。この制御によって、図4,図5に示す磁気回路φ1,φ2,φ3を構成でき、図6に示す回転起磁力Frを発生させ、図7に示す特性線F1のトルクFが得られる。
上述した実施の形態3によれば、実施の形態1,2と同様の作用効果を得ることができるとともに、次の作用効果を得ることができる。
(4)複数の極間永久磁石13m3は、図10に示すように、電機子11に向かって開口するようにV字状に配置された構成とした。この構成によれば、V字状に配置された極間永久磁石13m3のそれぞれについてマグネットトルクが加わるので、さらにトルク性能を向上させることができる。
(5)磁極部13aは、図10に示すように、V字状に配置された極間永久磁石13m3の相互間において、凹状部位13fを有する構成とした。この構成によれば、凹状部位13fは磁極部13aに対して補助的な磁極になり、磁極部13aに比べて電機子鉄心11bとのギャップが大きくなる。よって、漏れ磁束が少なくなり、リラクタンストルクを発生して高いトルクFが得られる。
〔実施の形態4〕
実施の形態4は図11を参照しながら説明する。なお図示および説明を簡単にするため、特に明示しない限り、実施の形態1〜3で用いた要素と同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。よって、主に実施の形態1〜3と相違する点を説明する。
図11に示す回転電機10Dは、回転電機10の一例であって、図2と同様に図1における矢印II−II線の一部を断面図で示す。ただし、多相巻線11aは実施の形態1と同じであるので、図11では図示を省略する。
回転電機10Dには、回転子13の一例である回転子13Dを適用する。回転子13Dは、複数の磁極部13a,空隙部13b4,バイパスヨーク部13cなどを含む。実施の形態3と同様に、周方向に隣り合う磁極部13aの相互間には、複数の凹状部位13fと、複数のU字状穴部位13gとが設けられる。
さらに、磁極部13aごとに対応する空隙部13b4には、極下永久磁石13m4が収容して設けられる。すなわち、極下永久磁石13m4は磁極部13aとバイパスヨーク部13cとの間における第2ギャップG2に配置される。複数の極下永久磁石13m4は、図形の矢印で示すように、磁極部13aの極性に合わせて径方向に磁化されている。周方向に隣り合う極下永久磁石13m4どうしは、磁化方向が逆になるように配置される。
極間永久磁石13m3が収容されずに第2ギャップG2の空隙となる部位のU字状穴部位13gは、磁気抵抗部13bの一例である。
本形態の回転子13Dを構成する電磁鋼板は、複数の磁極部13a,複数の凹状部位13f,バイパスヨーク部13c,複数の支持部位13dを一体成形する。
制御部20は、実施の形態1と同様に多相巻線11aに通電する多相交流を制御する。この制御によって、図4,図5に示す磁気回路φ1,φ2,φ3を構成でき、図6に示す回転起磁力Frを発生させ、図7に示す特性線F1のトルクFが得られる。
上述した実施の形態4によれば、実施の形態1〜3と同様の作用効果を得ることができるとともに、次の作用効果を得ることができる。
(6)第2ギャップG2に相当する空隙部13b4には、磁極部13aに対応して設けられた極下永久磁石13m4を有する構成とした。この構成によれば、極下永久磁石13m4のマグネットトルクが加わるので、多相巻線11aに流す電流が小さくても大きな起磁力を得ることができる。
〔他の実施の形態〕
以上では本発明を実施するための形態について実施の形態1〜4に従って説明したが、本発明は当該形態に何ら限定されるものではない。言い換えれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。例えば、次に示す各形態を実現してもよい。
上述した実施の形態3,4では、図10,図11に示すように、複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとを支持部位13dで支持して固定する構成とした。この形態に代えて、複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとを固定部材で固定する構成としてもよい。固定部材の材料は非磁性体が望ましい。例えば図10に示す回転電機10Cの変形例を図12に示す。図12には、図10に示す支持部位13dに代えて、固定部材に相当するネジ13hを用いて複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとを固定している。複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとの間に二点鎖線で示すスペーサSPを介在させると、第2ギャップG2の間隔を維持して偏位を防止できる。図示を省略するが、図11に示す回転電機10Dについても支持部位13dに代えてネジ13hを用いて固定できる。固定部材は、ネジ13hに限らず、ボルトやピンなどでもよい。支持部位13dで支持するか、ネジ13hで支持するかの相違に過ぎないので、実施の形態3,4と同様の作用効果を得ることができる。また、複数の磁極部13aとバイパスヨーク部13cとは、図12に示すように、これらの間を支持して固定するネジ13hによって一体化された構成とした。この構成によれば、構造が簡素化し、耐遠心力強度も向上する。
上述した実施の形態1〜4の各回転子13は、図1に示すように、回転軸15とは別体にバイパスヨーク部13cを備える構成とした。この形態に代えて、回転軸15の少なくとも一部が軟磁性体で成形される場合には、バイパスヨーク部13cに対応する部位を回転軸15で代用してもよい。言い換えると、回転軸15にバイパスヨーク部13cを含む。回転軸15は、バイパスヨーク部13cと同様に磁気回路φ1,φ3を構成するので、実施の形態1〜4と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜4の制御部20は、図3に示すように、多相交流として三相交流を適用する構成とした。この形態に代えて、例えば四相,六相,十二相などのように、四相以上の多相交流を適用してもよい。交流の相数が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜4と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜4の多相巻線11aは、図3に示すように、U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11WをY結線する構成とした。この形態に代えて、U相巻線11U,V相巻線11V,W相巻線11Wは、Δ結線としてもよく、Y結線とΔ結線を組み合わせるY−Δ結線としてもよい。結線形態が相違するに過ぎないので、実施の形態1〜4と同様の作用効果を得ることができる。
上述した実施の形態1〜4では、図1に示すように、インナーロータ型の回転電機10に適用する構成とした。この形態に代えて、アウターロータ型の回転電機に適用する構成としてもよい。アウターロータ型では、電機子11を内径側に配置し、回転子13を外径側に配置する。電機子11と回転子13の配置が相違したりするに過ぎないので、実施の形態1〜4と同様の作用効果を得ることができる。
10(10A,10B,10C,10D,10E) 回転電機
11 電機子(固定子)
11a 多相巻線
11b 電機子鉄心
13(13A,13B,13C,13D,13E) 回転子
13a 磁極部
13b 磁気抵抗部
13c バイパスヨーク部
13m1,13m2,13m3 極間永久磁石
20 制御部
G1 第1ギャップ
G2 第2ギャップ

Claims (8)

  1. 複数のスロット(11s)を有する電機子鉄心(11b)と、前記複数のスロットに巻装される多相巻線(11a)とを含む電機子(11)と、
    第1ギャップ(G1)を介して前記電機子に対向して設けられた回転子(13)と、
    前記多相巻線への通電を制御する制御部(20)とを備える回転電機において、
    前記回転子は、周方向に離間して配列された複数の磁極部(13a)と、前記磁極部の相互間に配置された複数の極間永久磁石(13m1,13m2,13m3)と、前記電機子とは反対側であって前記複数の磁極部および前記複数の極間永久磁石と第2ギャップ(G2)を介して設けられたバイパスヨーク部(13c)とを含み、
    前記複数の磁極部の数は、前記多相巻線への通電によって前記電機子鉄心に生じる極数(Pn)と一致しており、
    前記複数の極間永久磁石は、周方向に磁化された状態であって、かつ、周方向に隣り合う前記極間永久磁石どうしで磁化方向が逆になるように配置されており、
    前記電機子鉄心と、前記複数の磁極部と、前記複数の極間永久磁石と、前記バイパスヨーク部とは、磁気通路としての連絡に関して周方向に隣り合う前記磁極部を含めて複数の磁気回路(φ1,φ2,φ3)を構成する回転電機(10,10A,10B,10C,10D,10E)。
  2. 前記第2ギャップには、前記複数の磁極部と磁気的に抵抗するとともに、前記複数の磁極部および前記バイパスヨーク部とともに回転する磁気抵抗部(13b)を有する請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記複数の磁極部と前記バイパスヨーク部とは、これらの間を連結する支持部位(13d)または固定部材(13h)によって一体化された請求項1に記載の回転電機。
  4. 前記複数の極間永久磁石は、前記電機子に向かって開口するようにV字状に配置された請求項1から3のいずれか一項に記載の回転電機。
  5. 前記磁極部は、V字状に配置された前記極間永久磁石の相互間において、凹状部位(13f)を有する請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記第2ギャップには、前記磁極部に対応して設けられた極下永久磁石(13m4)を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の回転電機。
  7. 前記制御部は、前記磁極部間の位置を基準として回転方向(Dr)にプラスを採るときの電機子起磁力を位相角(β)とするとき、前記位相角を電気角で0度以外に選定して、前記多相巻線に通電する多相交流を制御することにより、前記電機子鉄心に生じる起磁力(Fr)を前記磁極部に導く請求項1から6のいずれか一項に記載の回転電機。
  8. 前記制御部は、前記電機子鉄心と前記バイパスヨーク部とを含めて磁束が流れる前記磁気回路(φ1)と、前記電機子鉄心と前記極間永久磁石とを含めて磁束が流れる前記磁気回路(φ2)とが同一方向または逆方向のいずれかになるように前記多相巻線に通電する制御を行う請求項1から7のいずれか一項に記載の回転電機。
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