JP2017090214A - 放射線撮像装置、その制御方法及びプログラム - Google Patents

放射線撮像装置、その制御方法及びプログラム Download PDF

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Shinichi Takeda
慎市 竹田
竹中 克郎
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克郎 竹中
貴司 岩下
Takashi Iwashita
貴司 岩下
晃介 照井
Kosuke Terui
晃介 照井
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Abstract

【課題】間接型のフォトンカウンティング型のセンサを用いた放射線撮像装置において、シンチレータの変換特性の評価に有利な技術を提供する。【解決手段】放射線を光に変換するシンチレータと、光を検出する複数の光検出器と、処理部と、を含む放射線撮像装置であって、個々の放射線光子の入射を識別可能なモードにおいて、処理部は、複数の光検出器から出力される信号に基づいて、所定の範囲のエネルギを有する放射線光子がシンチレータに入射することによって、シンチレータにおいて発生した光の広がりを求め、広がりに基づいて、シンチレータが所定の範囲のエネルギを有する放射線光子を光に変換する変換特性を取得する。【選択図】図1

Description

本発明は、放射線撮像装置、その制御方法及びプログラムに関する。
放射線による医療画像診断や非破壊検査に用いる撮像装置として、半導体材料によって形成されたセンサパネルを用いた放射線撮像装置が知られている。センサパネルに用いられるセンサとして、積分型のセンサ及びフォトンカウンティング型のセンサがある。積分型のセンサは、放射線の入射によって発生した電荷の総量を計測する。一方、フォトンカウンティング型のセンサは、入射した放射線のエネルギ(波長)を識別し、複数のエネルギレベルの各々について放射線の検出回数をカウントする。即ち、フォトンカウンティング型のセンサは、エネルギ分解能を有するため、積分型のセンサに比べて診断能力や検査能力を向上させることができる。
放射線撮像装置の重要な特性として解像度が挙げられる。間接型のセンサを用いた放射線撮像装置において、シンチレータでの放射線光子から光への変換や光の拡散など、シンチレータの変換特性が、解像度に大きな影響を与える。特許文献1、2には、解像度の指標として変調伝達関数(MTF)を評価することが示されている。
特開2013−185960号公報 特開2014−13230号公報
特許文献1、2では、MTFを評価するために、放射線撮像装置への放射線の入射を部分的に遮蔽するMTF測定用のチャートを、評価ごとに放射線撮像装置の放射線の入射面上に設置する必要があるため、MTF評価の工数が増加してしまう。
また、シンチレータに入射した放射線は、放射線の有するエネルギによってシンチレータの厚さ方向に異なる部分で吸収され発光する。同じ特性を有するシンチレータであっても、センサパネルから遠い位置で発光した光は広い範囲に拡散し多くのセンサで検出されるが、センサパネルから近い位置で発光した光はあまり拡散せずに少数のセンサで検出される。発光位置によって光がセンサパネルに到達するまでの拡散量が異なるため、入射した放射線のエネルギによる影響とシンチレータの変換特性による影響とを区別し、シンチレータの変換特性を評価する必要がある。
本発明は、間接型のフォトンカウンティング型のセンサを用いた放射線撮像装置において、シンチレータの変換特性の評価に有利な技術を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みて、本発明の実施形態に係る放射線撮像装置は、放射線を光に変換するシンチレータと、光を検出する複数の光検出器と、処理部と、を含む放射線撮像装置であって、個々の放射線光子の入射を識別可能なモードにおいて、処理部は、複数の光検出器から出力される信号に基づいて、所定の範囲のエネルギを有する放射線光子がシンチレータに入射することによって、シンチレータにおいて発生した光の広がりを求め、広がりに基づいて、シンチレータが所定の範囲のエネルギを有する放射線光子を光に変換する変換特性を取得することを特徴とする。
上記手段により、間接型のフォトンカウンティング型のセンサを用いた放射線撮像装置において、シンチレータの変換特性の評価に有利な技術が提供される。
本発明に係る放射線撮像装置の構成例を示す図。 図1の放射線撮像装置のセンサパネルの構成を示す図。 図1の放射線撮像装置の画素の構成を示す図。 図1の放射線撮像装置のセンサパネルの照射期間と読出し期間とを示す図。 図1の放射線撮像装置の読出し期間における各画素の動作を示す図。 図1の放射線撮像装置のシンチレータの発光の分布を示す図。 図1の放射線撮像装置のMTFと膜厚及びMTFとDQEとの相関を示す図。 図1の放射線撮像装置の発光の分布の重ね合わせを説明する図。 本発明の第2実施形態に係る放射線撮像装置の画素の構成を示す図。
以下、本発明に係る放射線撮像装置の具体的な実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面において、複数の図面に渡って共通の構成については共通の符号を付している。そのため、複数の図面を相互に参照して共通する構成を説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。なお、本発明における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
<第1実施形態>
本発明に係る第1実施形態の放射線撮像装置100(又は、「放射線撮像システム」と称されてもよい。)について説明する。図1は、本実施形態の放射線撮像装置100の構成例を示す。放射線撮像装置100は、例えば、被検体に放射線を照射する照射部101と、照射部101を制御する照射制御部102と、放射線が照射された被検体を撮像する撮像部104と、プロセッサ103とを含む。照射制御部102及びプロセッサ103はそれぞれ、CPUやメモリなどを有するコンピュータなどによって構成されうる。本実施形態において、照射制御部102及びプロセッサ103が別々に構成されているが、それに限られるものではなく、一体に構成されていてもよい。即ち、照射制御部102及びプロセッサ103が、それらの機能を有する1つのコンピュータで構成されていてもよい。
撮像部104は、入射した放射線を光に変換するシンチレータ105と、センサパネル106とを含む。センサパネル106には、シンチレータ105によって放射線から変換された光を各々が検出する複数の画素201が、複数の行及び複数の列を形成するように2次元アレイ状に配列されている。画素201は、フォトンカウンティング方式の放射線撮像を行うための構成を有し、光の検出結果に基づいて、入射する放射線の光子の数を計測する。
プロセッサ103は、撮像部104との間で信号又はデータの授受を行い、具体的には、撮像部104を制御して放射線撮像を行い、それにより得られた信号を撮像部104から受ける。この信号は、放射線光子の計測値を含み、例えば、プロセッサ103は、該計測値に基づいて、例えばディスプレイなどの表示部(不図示)に放射線による撮像画像を表示させるための画像データを生成する。このとき、プロセッサ103は、該画像データに対して所定の補正処理を行ってもよい。また、プロセッサ103は、放射線照射を開始または終了するための信号を照射制御部102に供給する。
次に、センサパネル106の構成について図2を参照しながら説明する。図2は、センサパネル106の構成を示す図である。センサパネル106は、複数の画素201、垂直走査回路202、水平走査回路203、列信号線204、信号線205、出力線206、信号線207および列選択回路208を含みうる。複数の画素201の各々は、放射線画像を撮像する放射線画像撮像モードにおいて、シンチレータ105で生じた光の検出回数をカウントするように構成されうる。各画素201は、信号線205を介して信号が供給されると、光の検出回数のデータを、列信号線204を介して列選択回路208に出力しうる。
垂直走査回路202は、所望の画素201からのデータが出力されるように、信号を供給する信号線205を順番に切り替える。列選択回路208は、信号線207を介して信号が供給されたときに、各画素201から出力された検出回数のデータを出力線206にデータDATAとして出力する。また、水平走査回路203は、検出回数のデータを出力線206に出力する動作が複数の列選択回路208において順番に行われるように、信号を供給する信号線207を順番に切り替える。ここで、図2では、説明を簡単にするため、3行×3列の画素201が配列されたセンサパネル106を示したが、より多くの画素201が配列されたセンサパネル106が用いられてもよい。例えば、17インチのセンサパネル106(FPD)では、約2800行×約2800列の画素201が2次元アレイ状に配置されうる。また例えば、センサパネル106は、画素201が2次元アレイ状に配列される形態に限定されることはなく、画素201が1次元に配列されたライン状のセンサパネル106であってもよい。
次に、各画素201の構成について図3を参照しながら説明する。図3は、各画素201の構成を示す図である。センサパネル106の各画素201は、例えば、光検出器301、処理部330、出力部305、基準電圧306を供給する基準電圧部を含みうる。また処理部330は、電圧変換部302、比較部303、計数部304、特性取得部307を含みうる。光検出器301は、放射線がシンチレータ105に入射することによりシンチレータ105で生じた光を検出し、信号を生成する光電変換器である。光検出器301には、公知の光電変換素子、例えばフォトダイオードなどを用いてもよい。光検出器301は、各画素201に備えられ、センサパネル106に2次元アレイ状に配列されうる。電圧変換部302は、例えば微分回路であり、光検出器301で生成された信号を電圧信号であるパルス信号に変換して比較部303へ出力する。比較部303は、電圧変換部302から出力されたパルス信号の電圧と基準電圧306とを比較し、比較結果に応じた比較結果信号として例えば2値の信号を出力する。電圧変換部302から出力されたパルス信号の電圧が基準電圧306の電圧以上である場合、比較部303は、比較結果に応じた信号としてデジタル値「1」を出力する。一方で、電圧変換部302から出力されたパルス信号の電圧が基準電圧306よりも小さい場合、比較部303は、比較結果に応じた信号としてデジタル値「0」を出力する。比較部303に供給される基準電圧306は、センサパネル106における全ての画素201に対して共通の値になるように設定されうる。シンチレータ105に放射線が入射し光に変換されると、光検出器301で検出された光に応じて、電圧変換部302を介して、比較部303が2値のデジタル値の信号を出力する。
図3に示す構成では、各画素201に2つの比較部303B、303Rが配され、それぞれの比較部303B、303Rには、互いに異なる値を有する基準電圧306B、306Rが供給される。各画素201は、複数の比較部303と基準電圧306とによって、光の強度に応じて複数レベルの信号を生成することができる。図3の構成において、例えば基準電圧306Bが、基準電圧306Rよりも大きいとする。この場合、電圧変換部302から出力されたパルス信号の電圧が基準電圧306B、306Rよりも小さい場合、比較部303B、303Rともデジタル値「0」を出力し、このときの信号値のレベルを「0」とする。また、電圧変換部302から出力されたパルス信号が基準電圧306R以上であり、基準電圧306Bよりも小さい場合、比較部303Bはデジタル値「0」、比較部303Rはデジタル値「1」を出力し、このときの信号値のレベルを「1」とする。同様に、電圧変換部302から出力されたパルス信号が基準電圧306、306B以上だった場合、比較部303B、303Rはデジタル値「1」を出力し、このときの信号値のレベルを「2」とする。このように、各画素201は、2つの比較部303と基準電圧306とを有することによって、光が検出されない場合を含み入射した光の強度に応じて3レベルの信号を生成しうる。また、各画素に配される比較部303の数は2つに限られることはなく、1つでもよいし、3つ以上の任意の個数とし、それぞれに異なる基準電圧を与えてもよい。例えば、比較部303が1つの場合、比較部303は、光を検出した場合と光を検出しない場合との2つのレベルを識別しうる。
各比較部の後段には、計数部304と特性取得部307とが配置される。計数部304は、通常のフォトンカウンティング方式の放射線画像撮像モードにおいて、放射線画像を生成するために、比較部303から出力されるデジタル値の信号のうち、光が検出されたことを示すデジタル値「1」が出力された回数をカウントしうる。また、光が光検出器301で検出された回数を、複数の比較部303を用いることによって光の強度に応じてカウントすることが可能となる。光の強度に応じてカウントされた検出回数に基づいて、プロセッサ103は画像データを生成する。図3に示す構成では、1つの画素201の処理部330に、1つの計数部304が配され、複数の比較部303から出力される信号をそれぞれカウントする。しかしながら、計数部304の数はこれに限られることはなく、例えば複数配された比較部303ごとに計数部304が設けられていてもよい。
特性取得部307は、撮像部104に含まれるシンチレータ105の解像度などの特性を評価する評価モードにおいて使用される。具体的には、特性取得部307は、シンチレータ105が入射した放射線を光に変換する変換特性を取得するために用いられる。特性取得部307の詳細については後述する。
出力部305は、信号線205を介して垂直走査回路202から信号が供給されたとき、計数部304及び特性取得部307に格納されたデータDATAを、列信号線204を介して列選択回路208に供給する。その後、列選択回路208に信号線207を介して信号が供給されたとき、データDATAがプロセッサ103に出力される。出力部305からの出力は、例えば不図示の増幅回路によって増幅した後、プロセッサ103に出力してもよいし、また例えば、A/D変換器でデジタル値に変換した後、プロセッサ103に出力してもよい。増幅回路やA/D変換器を用いることによって、安定した出力に変換しデータDATAをプロセッサ103に送信することが可能となる。
次に、本実施形態における放射線撮像システムの駆動について説明する。図4は、撮像部104のセンサパネル106の放射線画像撮像モードでの駆動タイミングを示す図である。図4の波形は、横軸を時間として放射線の照射期間及びデータDATAの読出しの期間を表している。図4において、放射線照射期間は、照射部101によって被検体に放射線が照射される期間である。この期間、センサパネル106に入射した放射線をシンチレータ105で光に変換し、光の強度に応じてそれぞれの比較部303がデジタル値「1」を出力した回数をカウントする。また読出し期間は、放射線照射期間に得られたカウント回数のデータDATAをセンサパネル106から出力させる期間である。図4に示すように、センサパネル106は、放射線照射期間と読出し期間とを交互に行うことによって、動画を取得することが可能となる。また、例えば放射線照射期間と読出し期間とを1度行うことによって静止画を取得してもよい。
次に、図3に示すように構成された画素201における放射線画像撮像モードでの読み出し期間での動作について図5を参照しながら説明する。図5は、読み出し期間における各画素201の動作を示す図である。図5における波形は、横軸を時間とした信号線205への信号の供給、信号線207への信号の供給、および列選択回路208からの取得されたデータDATAの出力をそれぞれ表している。図5に示すように、複数の信号線205および複数の信号線207には、順番に信号が供給される。例えば、信号線205−0に信号の供給を開始すると、信号線205−0に接続された画素201の出力部305から、それぞれの比較部303からデジタル値「1」の出力された回数をカウントしたデータが列選択回路208に供給される。そして、信号線205−0に信号を供給している期間において、複数の信号線207に順番に信号を供給し、複数の列選択回路208から出力線206にそれぞれのデータDATAを順番に出力させる。
次いで図6〜8を用いて、シンチレータ105の変換特性の評価を行う評価モード及び特性取得部307について説明する。図6に、1つの放射線光子がシンチレータ105で吸収され、光に変換された際の発光の分布を示す。シンチレータ105は、入射した放射線光子を光に変換する。図6(a)〜(d)のそれぞれの上側は撮像部104の断面を示す。また、図6(a)〜(d)のそれぞれの下側の縦軸は発光の強度、横軸は各画素201の位置を示す。また、横軸の下に、それぞれ異なる値を有する基準電圧306が供給される複数の比較部303によって、光の強度に応じて変換された複数のレベルを有する信号値をそれぞれ示す。
放射線光子から変換された光はシンチレータ105内で拡散するため、単一の放射線光子によって生じた光が複数の画素201のそれぞれの光検出器301で検出されうる。ここで、図6(a)、(b)は、同じ範囲のエネルギを有する放射線光子が、異なる変換特性を有するシンチレータ105に入射した場合の発光の分布を示す。図6(a)に示すシンチレータ105と比較して、図6(b)に示すシンチレータ105は、鮮鋭度が高く、光の拡散が少ないことが示されている。また、図6(c)、(d)は、図6(a)、(b)よりも高いエネルギを有する放射線光子が入射した場合の発光の分布を示す。図6(a)と図6(c)と、また、図6(b)と図6(d)とは、それぞれ同じ特性のシンチレータ105を用いた場合の分布をそれぞれ示している。
次に各画素201の光検出器301で検出された光は、比較部303によって光の強度に応じたレベルの信号値を有する信号に変換される。図6に示される信号値を生成するために、各画素201は、光検出器301から出力された信号に対して比較部303を3つ備え、各比較部303から出力されたそれぞれの比較結果信号から4つのレベルの光の強度を表す信号を生成する。本実施形態において、光検出器301で光がほぼ検出されないレベルの信号値を「0」とする。また、各比較部303に異なる基準電圧306を供給することによって、光検出器301が出力する信号に対して、検出した光の強度に応じた「1」、「2」、「3」の3つのレベルの信号値を有する信号が生成される。本実施形態において、信号値「1」よりも信号値「2」の方が検出された光の強度が高く、更に信号値「2」よりも信号値「3」の方が検出された光の強度が高い。ここで、比較部303が出力する2値のデジタル値である比較結果信号に基づいて生成された複数レベルの光の強度を表す信号のうち、光検出器301で光が検出されたことを示す信号(本実施形態において、信号値「1」、「2」、「3」の信号。)を光検出信号と呼ぶ。
比較部303によって生成された信号は、評価モードにおいて、特性取得部307に入力される。ここで特性取得部307の動作について説明する。まず、特性取得部307は、比較部303で生成された信号のうち光検出信号による集合体を識別する。光検出信号の集合体とは、連続して光を検出した複数の光検出器301から出力される信号に基づいて、電圧変換部302、比較部303によって変換された信号の集合体ということができる。また、隣接して光を検出した光検出器301が存在しない場合、光を検出した1つの光検出器301から出力された信号に基づいて比較部303で変換された信号であってもよい。図6(a)において集合体の信号値分布は「1」「1」「1」、図6(b)の集合体の信号値分布は「1」、図6(c)の信号値分布は「1」「2」「2」「2」「1」、図6(d)の集合体の信号値分布は「2」「3」「2」となる。図6では、説明の簡単化のためにセンサパネル106の断面に沿った直線状の信号値分布が示されているが、信号値分布は2次元の平面的な構成であってもよい。
次いで、特性取得部307は、所定の範囲のエネルギを有する放射線光子がシンチレータ105に入射することによって、シンチレータ105おいて発生した光の広がりを求める。放射線光子によって生じる光の広がりは、例えば、特性取得部307によって識別された集合体の信号値分布の広がりと同じであってよい。特性取得部307は、この信号値分布の広がりに基づいて、シンチレータ105が所定の範囲のエネルギを有する放射線光子を光に変換する変換特性を取得する。例えば、信号値分布の広がりに点拡がり関数(Point Spread Function:以下、PSFと略す。)を適用し、変調伝達関数(Modulation Transfer Function:以下、MTFと略す。)を、シンチレータ105が放射線光子を光に変換する変換特性として取得することができる。
一方、照射部101から撮像部104に入射する放射線光子は、様々なエネルギを有しうる。低いエネルギを有する放射線光子は、図6(a)、(b)に示すように、放射線の入射側に近いところでシンチレータ105に吸収され光に変換される可能性が高く、シンチレータ105内を広く拡散し、多数の光検出器301によって検出される可能性が高い。一方、高いエネルギを有する放射線フォトンは、図6(c)、(d)に示すように、低いエネルギを有する放射線フォトンよりもシンチレータ105で吸収され難く、放射線の入射側から離れたところで光に変換される可能性が高い。このため、変換された光は、少数の光検出器301によって検出される可能性が高い。例えば、図6(a)のようにエネルギの低い放射線光子が、鮮鋭度の低いシンチレータ105に入射した場合、センサパネル106の断面方向に3つの光検出器から、光が検出されたことを示す光検出信号が出力される。一方、図6(d)のようにエネルギの高い放射線光子が、鮮鋭度の高いシンチレータ105に入射した場合においても、センサパネル106の断面方向に3つの光検出器から、光が検出され多ことを示す光検出信号が出力される。このため、特性取得部307は、放射線光子の有するエネルギの範囲を判別し、放射線光子の入射に基づいて取得した変換特性を、判別したエネルギの範囲の放射線光子に対する変換特性として決定してもよい。
放射線光子から変換される光の量は、放射線光子のエネルギに依存する。波長の長い放射線光子は低いエネルギを有するため、発光量は小さい。一方、波長の短い放射線光子は高いエネルギを有するため、発光量が大きくなる。そのため、例えば、信号値分布に含まれる信号値のレベルの最高値を用いて入射した放射線光子の有するエネルギの範囲を判別してもよい。また例えば、信号値分布に含まれる信号値のレベルの総和を用いて入射した放射線光子の有するエネルギの範囲を判別してもよい。
図6において、例えば得られた信号値分布の信号値のレベルの最高値が2未満であるか、2以上であるかを閾値とし、入射した放射線光子の有するエネルギの範囲を低エネルギと高エネルギとに判別する。測定された信号値分布の広がりにPSFを適用し、放射線光子の有するエネルギの範囲を判別することによって、シンチレータ105の変換特性として、入射した放射線光子の有するエネルギの範囲ごとのMTFを取得することが可能となる。
また、放射線撮像装置の製造時、例えば出荷検査などにおいて、図7(a)に示すようなMTFとシンチレータ105の膜厚との変換係数を取得しておく。また、同様に図7(b)に示すようなMTFと量子検出効率(Detective Quantum Efficiency:以下、DQEと略す。)との変換係数を取得しておく。例えば、ヨウ化セシウム(CsI)などを用いたシンチレータは潮解性を有する。しかしながら、放射線撮像装置中に組み込まれたシンチレータが、製造後に吸湿し潮解していないかを検査することは難しい。そこで、事前に取得したこれらの変換係数と特性取得部307によって取得されたMTFとから、シンチレータ105の変換特性として膜厚、DQEを算出することもできる。
また、照射部101による放射線の照射開始から1つの放射線光子の入射によって発生した信号値分布の広がりの消滅までの変化を連続的に時系列に取得することによって、シンチレータ105の変換特性として発光時間を取得することができる。また、信号値分布の広がりの発生から消滅までのうち、信号値のレベルの最高値の出現から広がりの消滅までを時系列に取得することによって、シンチレータ105の残光時間を取得することができる。
評価モードにおいて、1つの放射線光子によって生じる発光の分布を得るために、他の放射線光子によって生じる発光が重複しないよう照射部101からの放射線の照射量やセンサパネル106の駆動速度を調整する。例えば、照射部101の出力を下げ、センサパネル106の駆動速度を速くすることによって、平面的且つ時間的に放射線光子の密度を下げる。放射線光子の密度を下げることによって、1つの放射線光子から生じる発光の分布を測定しうる。また例えば、照射部101の出力窓に適度に放射線を遮蔽する部材(例えば、アクリル板など)を設置することによって、放射線光子の照射密度を下げてもよい。つまり、評価モードとは、放射線撮像装置100に、個々の放射線光子の入射を識別可能な強度を有する放射線が照射され、個々の放射線光子の入射を識別可能なモードといえる。
放射線光子1つ1つによって光検出器301から得られる信号の出力は小さく、データとしての精度が低下する場合がある。図8は、単一の放射線光子が入射することによって生じた発光の分布を複数検出し、検出されたそれぞれの発光の分布を重ね合わせることによって精度の向上を図ることを説明する図である。図8(b)は、図8(a)に示すセンサパネル106のうち、領域500を拡大した図である。領域500において、シンチレータ105によって、それぞれ単一の放射線光子から光に変換された発光の分布601a〜cが生じている。それぞれの発光の分布601a〜cは、例えば撮像部104のそれぞれ異なる場所に放射線光子が入射することによって生成されてもよいし、また例えば異なる時間にそれぞれ放射線光子が入射し生成されてもよい。図8(b)では、互いに異なる場所に放射線光子が入射した場合を示すが、互いに異なる時間に放射線光子が入射した場合、同じ場所に放射線光子が入射してもよい。
図8(c)〜(e)は、発光の分布601a〜cのそれぞれの発光強度を曲線で示し、比較部303によって変換された信号の信号値のレベルを棒グラフで示す。特性取得部307は、センサパネル106の領域500ごとに、生じた発光の分布を複数取得し、特性取得部307に配されたメモリ308に記録する。具体的には、特性取得部307は、複数の光検出器301から出力される信号ごとに電圧変換部302、比較部303によって変換した信号値分布を複数、メモリ308に取得する。例えば、複数の光検出器301のうち互いに異なる複数の光検出器301から出力された信号ごとに信号値分布のそれぞれをメモリ308に記録してもよい。また、異なる時間に複数の光検出器301から出力された信号ごとに、それぞれの信号値分布をメモリ308に記録してもよい。次いで、特性取得部307は、複数の信号値分布のそれぞれの中央を基点とし、信号値分布の中央及び中央から同じ位置の各信号値のそれぞれの和を求める。ここで、信号値分布の中央の信号値とは、例えば、信号値分布の信号値のレベルの最高値を出力した光検出器301を信号値分布の中央とし、この光検出器301からの出力された信号値であってもよい。また、例えば、信号値分布に含まれる信号を出力したそれぞれの光検出器301の配された複数の画素201のうち、センサパネル106の表面に対する平面視において、幾何学的な重心の位置にある画素201を信号値分布の中央とする。この画素201の光検出器301から出力された信号の信号値であってもよい。また信号値分布の中央を基点とし、中央から同じ位置の信号値とは、信号値分布の中央となる信号を出力した画素201を基点とし、センサパネル上でそれぞれ同じ方向に同じ距離に存在する画素201の光検出器301から出力された信号の信号値でありうる。
図8(f)は、発光の分布601a〜cから得られた信号値分布を、それぞれ足し合わせた結果を示す。棒グラフは信号値分布のそれぞれの中央を基点とし、信号値分布の中央及び中央から同じ位置の各信号値のそれぞれの和、曲線は発光の分布601a〜cを足し合わせたものである。図8(c)〜(e)に示す発光の分布601a〜cから得られた信号値分布と比較して、精度の向上が図られていることが分かる。信号値分布を重ね合わせることによる精度の向上は、本実施形態に示すようにセンサパネル106を所定の領域500に区切り、領域500ごとに複数の信号値分布を取得してもよい。センサパネル106を複数の領域に区切ることによって、センサパネル106の面内でシンチレータ105の変換特性にばらつきが生じた場合であっても、領域ごとに適切な変換特性を取得することが可能となる。また例えば、センサパネル106全体で複数の信号値分布を取得し重ね合わせてもよい。センサパネル106全体で発光の分布から信号値分布を取得することによって、信号値分布のサンプル数を増加させることが容易となる。領域500は、センサパネル106の大きさや各画素201の特性によって、大きさや区切る領域数を適宜、選択すればよい。
本実施形態において、放射線撮像装置100に含まれるシンチレータ105の放射線光子を光に変換する変換特性としてシンチレータ105のMTFを、測定用のチャートなどの工具を必要とせず取得することができる。また、上述したように、入射した放射線のエネルギによる影響と、シンチレータ105の変換特性による影響とをそれぞれ区別し、シンチレータ105の変換特性を評価することができる。特性取得部307によって取得されたシンチレータ105の変換特性は、出力部305を経由してデータDATAとしてプロセッサ103に出力される。本実施形態において取得されたMTFなどのシンチレータ105の変換特性を用いることによって、個々の放射線撮像装置100に備わる撮像部104に対して最適な画像処理や駆動の制御が可能となる。例えば、得られたMTFの領域500ごとの分布を、放射線撮像装置100の例えばプロセッサ103に内蔵したメモリなどに保存し、放射線画像撮像モードで撮像した放射線画像の高画像化処理(例えば、エッジ強調など)の際に読み出す。読み出したMTFデータに基づいて放射線画像の補正処理を行うことによって、補正処理の調整量を領域500ごとに最適化することが可能となる。
<第2実施形態>
本発明に係る第2実施形態の放射線撮像装置(放射線撮像システム)について説明する。上述の第1実施形態では、放射線画像撮像モードにおける放射線画像の撮像及び評価モードにおけるシンチレータ105の変換特性の評価を、画素201に配された処理部330を用いて行った。これらの機能は、例えばプロセッサ103においてプログラム上またはソフトウェア上で実現されてもよい。即ち、画素201を、シンチレータ105で変換された光に応じた信号を出力するための回路で構成し、放射線画像の撮像やシンチレータ105の評価を画素201の外部で行ってもよい。
図9は、本実施形態のセンサパネル106における画素の等価回路を示す図である。本実施形態のセンサパネル106における画素40は、光電変換素子401と、出力回路部402とを含みうる。光電変換素子401は、典型的にはフォトダイオードでありうる。出力回路部402は、増幅回路部404、クランプ回路部406、サンプルホールド回路部407、および選択回路部408を含みうる。
光電変換素子401は、電荷蓄積部を含み、該電荷蓄積部は、増幅回路部404のMOSトランジスタ404aのゲートに接続されている。MOSトランジスタ404aのソースは、MOSトランジスタ404bを介して電流源404cに接続されている。MOSトランジスタ404aと電流源404cとによってソースフォロア回路が構成されている。MOSトランジスタ404bは、そのゲートに供給されるイネーブル信号ENがアクティブレベルになるとオンしてソースフォロア回路を動作状態にするイネーブルスイッチである。
図9に示す例では、光電変換素子401の電荷蓄積部およびMOSトランジスタ404aのゲートが共通のノードを構成していて、このノードは、該電荷蓄積部に蓄積された電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部として機能する。即ち、電荷電圧変換部には、該電荷蓄積部に蓄積された電荷Qと電荷電圧変換部が有する容量値Cとによって定まる電圧V(=Q/C)が現れる。電荷電圧変換部は、リセットスイッチ403を介してリセット電位Vresに接続されている。リセット信号PRESがアクティブレベルになると、リセットスイッチ403がオンして、電荷電圧変換部の電位がリセット電位Vresにリセットされる。
クランプ回路部406は、リセットした電荷電圧変換部の電位に応じて増幅回路部404によって出力されるノイズをクランプ容量406aによってクランプする。つまり、クランプ回路部406は、光電変換素子401で光電変換により発生した電荷に応じてソースフォロア回路から出力された信号から、このノイズをキャンセルするための回路である。このノイズはリセット時のkTCノイズを含みうる。クランプは、クランプ信号PCLをアクティブレベルにしてMOSトランジスタ406bをオン状態にした後に、クランプ信号PCLを非アクティブレベルにしてMOSトランジスタ406bをオフ状態にすることによってなされる。クランプ容量406aの出力側は、MOSトランジスタ406cのゲートに接続されている。MOSトランジスタ406cのソースは、MOSトランジスタ406dを介して電流源406eに接続されている。MOSトランジスタ406cと電流源406eとによってソースフォロア回路が構成されている。MOSトランジスタ406dは、そのゲートに供給されるイネーブル信号EN0がアクティブレベルになるとオンしてソースフォロア回路を動作状態にするイネーブルスイッチである。
光電変換素子401で光電変換により発生した電荷に応じてクランプ回路部406から出力される信号は、光信号として、光信号サンプリング信号TSがアクティブレベルになることによってスイッチ407Saを介して容量407Sbに書き込まれる。電荷電圧変換部の電位をリセットした直後にMOSトランジスタ406bをオン状態とした際にクランプ回路部406から出力される信号は、クランプ電圧である。このノイズ信号は、ノイズサンプリング信号TNがアクティブレベルになることによってスイッチ407Naを介して容量407Nbに書き込まれる。このノイズ信号には、クランプ回路部406のオフセット成分が含まれる。スイッチ407Saと容量407Sbによって信号サンプルホールド回路407Sが構成され、スイッチ407Naと容量407Nbによってノイズサンプルホールド回路407Nが構成される。サンプルホールド回路部407は、信号サンプルホールド回路407Sとノイズサンプルホールド回路407Nとを含む。
駆動回路部41が行選択信号VSTをアクティブレベルに駆動すると、容量407Sbに保持された信号(光信号)がMOSトランジスタ408Saおよび行選択スイッチ408Sbを介して信号線45Sに出力される。また、同時に、容量407Nbに保持された信号(ノイズ)がMOSトランジスタ408Naおよび行選択スイッチ408Nbを介して信号線45Nに出力される。MOSトランジスタ408Saは、信号線45Sに設けられた不図示の定電流源とソースフォロア回路を構成する。同様に、MOSトランジスタ408Naは、信号線45Nに設けられた不図示の定電流源とソースフォロア回路を構成する。MOSトランジスタ408Saと行選択スイッチ408Sbとによって信号用選択回路部408Sが構成され、MOSトランジスタ408Naと行選択スイッチ408Nbによってノイズ用選択回路部408Nが構成される。選択回路部408は、信号用選択回路部408Sとノイズ用選択回路部408Nとを含む。
画素40は、隣接する複数の画素40の光信号を加算する加算スイッチ409Sを有してもよい。加算モード時には、加算モード信号ADDがアクティブレベルになり、加算スイッチ409Sがオン状態になる。これにより、隣接する画素の容量407Sbが加算スイッチ409Sによって相互に接続されて、光信号が平均化される。同様に、画素40は、隣接する複数の画素40のノイズを加算する加算スイッチ409Nを有していてもよい。加算スイッチ409Nがオン状態になると、隣接する画素の容量407Nbが加算スイッチ409Nによって相互に接続されて、ノイズが平均化される。加算部409は、加算スイッチ409Sと加算スイッチ409Nとを含む。
画素40は、感度を変更するための感度変更部405を有していてもよい。画素40は、例えば、第1感度変換スイッチ405aおよび第2感度変換スイッチ405a’、並びにそれらに付随する回路素子を含みうる。第1変更信号WIDEがアクティブレベルになると、第1感度変更スイッチ405aがオンして、電荷電圧変換部の容量値に第1付加容量405bの容量値が追加される。これによって画素40の感度が低下する。第2変更信号WIDE2がアクティブレベルになると、第2感度変更スイッチ405a’がオンして、電荷電圧変換部の容量値に第2付加容量405b’の容量値が追加される。これによって画素40の感度が更に低下する。このように画素40の感度を低下させる機能を追加することによって、より大きな光量を受光することが可能となり、ダイナミックレンジを広げることができる。第1変更信号WIDEがアクティブレベルになる場合には、イネーブル信号ENwをアクティブレベルにして、MOSトランジスタ404aに代えてMOSトランジスタ404a’をソースフォロア動作させてもよい。
以上のような画素回路からの出力は、不図示のA/D変換器でデジタル値に変換された後、プロセッサ103に供給されてもよい。そして、プロセッサ103において、電圧変換部302、比較部303、計数部304及び特性取得部307に相当する処理が、それぞれソフトウェア上で行われる。
プロセッサ103は、電圧変換部302に相当する処理として、画素回路の出力の微分値を計算する。また、プロセッサ103は、比較部303に相当する処理として、算出した微分値と基準電圧306に相当するデジタル値とを比較する。プロセッサ103は、当該微分値が基準電圧306に相当するデジタル値以上である場合デジタル値「1」を出力し、当該微分値が基準電圧306に相当するデジタル値より小さい場合デジタル値「0」を出力する。基準電圧306に相当するデジタル値は、上述の第1実施形態と同様に複数存在し、出力されるデジタル値に対して複数のレベルの信号が生成されてもよい。放射線画像撮像モードにおいて、計数部304に相当する処理としてデジタル値「1」が出力された回数をカウントする。そして、プロセッサ103は、カウントされた回数に基づいて放射線画像を生成する。また、評価モードにおいて、プロセッサ103は、特性取得部307に相当する処理として、デジタル値「1」が出力された信号の集合体を識別し、集合体の有する信号分布の広がりに基づいてシンチレータ105の変換特性を取得する。これらの処理は、例えば、プロセッサ103のCPUにおいて実行されうる。また、検出回数や複数の信号値分布の広がりを記憶する記憶領域は、プロセッサ103のメモリに確保される。その他の処理や演算についても同様である。
<その他の実施形態>
本発明における電圧変換部302、比較部303、計数部304及び特性取得部307を含む処理部330の各機能は、第1実施形態のようにセンサパネル106の各画素201に配置する形態であってもよい。また第2実施形態のようにソフトウェア上で全てを行う形態であってもよい。しかし、これらの実施形態に限定されるものではない。処理部330で行う処理の少なくとも一部、例えば電圧変換部302および比較部303をセンサパネル106の各画素201に配置し、計数部304及び特性取得部307に相当する処理をソフトウェア上で行う形態にしてもよい。また例えば、電圧変換部302のみを各画素201に配置し、他の処理はソフトウェア上で行ってもよい。また、ソフトウェアではなく、センサパネル106の外部に設けられた回路で行う形態にしてもよい。この場合、例えば、当該回路はFPGAで構成されるとよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。
以上、本発明に係る実施形態を示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、上述した各実施形態は適宜変更、組み合わせが可能である。
100:放射線撮像装置、105:シンチレータ、301:光検出器、330:処理部

Claims (14)

  1. 放射線を光に変換するシンチレータと、前記光を検出する複数の光検出器と、処理部と、を含む放射線撮像装置であって、
    個々の放射線光子の入射を識別可能なモードにおいて、
    前記処理部は、
    前記複数の光検出器から出力される信号に基づいて、所定の範囲のエネルギを有する放射線光子が前記シンチレータに入射することによって、前記シンチレータにおいて発生した光の広がりを求め、
    前記広がりに基づいて、前記シンチレータが前記所定の範囲のエネルギを有する放射線光子を光に変換する変換特性を取得することを特徴とする放射線撮像装置。
  2. 前記処理部は、
    前記複数の光検出器から出力される信号に基づいて、入射した放射線光子が有するエネルギの範囲を判別し、
    当該放射線光子の入射に基づいて取得した変換特性を、当該エネルギの範囲の放射線光子に対する変換特性として決定することを特徴とする請求項1に記載の放射線撮像装置。
  3. 前記処理部は、
    前記複数の光検出器から出力される信号の信号値分布を記録するメモリを更に含み、
    前記複数の光検出器から出力される信号ごとに前記信号値分布を複数、前記メモリに取得し、
    複数の前記信号値分布のそれぞれの中央を基点とし、複数の前記信号値分布の前記中央及び前記中央から同じ位置の各信号値の和に基づいて前記変換特性を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線撮像装置。
  4. 前記放射線撮像装置は、前記複数の光検出器が配されたセンサパネルを更に含み、
    前記処理部は、前記センサパネルの所定の領域ごとに複数の前記信号値分布を取得することを特徴とする請求項3に記載の放射線撮像装置。
  5. 前記変換特性は、変調伝達関数を含み、前記広がりに点拡がり関数を適用することによって取得されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  6. 前記変換特性は、前記シンチレータの膜厚を含み、前記変調伝達関数に基づいて取得されることを特徴とする請求項5に記載の放射線撮像装置。
  7. 前記変換特性は、量子検出効率を含み、前記変調伝達関数に基づいて取得されることを特徴とする請求項5又は6に記載の放射線撮像装置。
  8. 前記変換特性は、前記シンチレータの発光時間及び残光時間の少なくとも一方を含み、
    前記広がりの時間的な変化を連続的に撮像することによって取得されることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  9. 前記複数の光検出器が、2次元アレイ状に配されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  10. 前記処理部は、
    前記複数の光検出器のそれぞれから出力される信号を電圧信号に変換する電圧変換部と、
    前記電圧信号の電圧を基準電圧と比較し、比較した結果を示す比較結果信号を生成する比較部と、
    前記比較結果信号のうち光が検出されたことを示す光検出信号の集合体を識別し、前記光検出信号の集合体を前記複数の光検出器から出力される信号として用い、前記変換特性を取得する特性取得部と、
    を含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  11. 前記放射線撮像装置は、前記複数の光検出器のそれぞれを備える複数の画素を更に含み、
    前記複数の画素は、各画素に前記電圧変換部、前記比較部及び前記特性取得部を含むことを特徴とする請求項10に記載の放射線撮像装置。
  12. 前記変換特性に基づいて、放射線画像を撮像するモードにおいて撮像された画像を補正することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の放射線撮像装置。
  13. 放射線を光に変換するシンチレータと、前記光を検出する複数の光検出器と、を用いた放射線撮像装置の制御方法であって、
    個々の放射線光子の入射を識別可能なモードにおいて、
    前記複数の光検出器から出力される信号に基づいて、所定の範囲のエネルギを有する放射線光子が前記シンチレータに入射することによって、前記シンチレータおいて発生した光の広がりを求める工程と、
    前記広がりに基づいて、前記シンチレータが所定の範囲のエネルギを有する放射線光子を光に変換する変換特性を取得する工程と、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  14. 請求項13に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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