JP2014139564A - 撮像装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】放射線のフォトンカウンティングにおける精度を向上させる。
【解決手段】複数のフォトダイオードには、降伏電圧未満のバイアス電圧が印加される。電荷蓄積部は、フォトダイオードにより光電変換された電荷を蓄積して蓄積した電荷の量に応じた信号電圧の電気信号を生成する。複数のシンチレータは、放射線が入射されるとシンチレーション光を発生して複数のフォトダイオードに照射する。データ処理部は、電気信号に基づいて前記シンチレータごとにシンチレーション光の光量を測定する。
【選択図】図1

Description

本技術は、撮像装置に関する。詳しくは、放射線を検出する撮像装置、これを備える電子機器に関する。
近年、放射線のフォトンカウンティングを用いた医療診断機器の導入が進んでいる。そのような医療診断機器としては、例えば、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography:ガンマカメラ)やPET(Positron Emission Tomography)などがある。この放射線のフォトンカウンティングでは、検出器に入射する放射線光子数のカウントが実施されるとともに、個々の放射線1光子が持つエネルギー強度の検出がなされ、エネルギー強度に応じたカウントのフィルタリングが実施される。現在これらの用途に一般に使用されている放射線検出器は、シンチレータおよび光電子増倍管の組み合わせである。シンチレータに放射線光子が入射すると、シンチレーション光の微弱なパルスが発生する。これを電子増倍管で検知し、その出力強度を後段に設置されたアンプを介してAD(Analog to Digital)変換機で測定する。例えばパルスの高さから放射線光子のエネルギーが導出される。
このようなエネルギー弁別を伴った放射線のフォトンカウンティングでは、位置情報が失われてノイズとなった散乱線をフィルタリングすることができ、高い撮像コントラストを得られる。このため、このようなフォトンカウンティングは、例えばX線マンモグラフィーやCT(Computed Tomography)等の撮像においても、低被ばくと高画質とを両立させる有効な手段として期待されている。これらの撮像はより高い空間分解能を必要とするので、一般にはテルル化カドニウム等による直接検出が検討されている。
一方、新たな放射線計数用の検出器として、近年、APD(Avalanche PhotoDiode)を配列したAPDアレイとシンチレータとを用いた検出器が提案されている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。このAPDアレイは、シリコンPMT(PhotoMultiplier:光電子増倍管)とも呼ばれる。これらの検出器は、1ミリ角程度のシンチレータに対して、ガイガーモードで動作する半導体APDを多数並べることで検出ユニットを構成し、発砲したAPD数を集計することで入射した放射線のエネルギーを導出するものである。
特開2009−25308号公報 特表2011−515676号公報
しかしながら、上述の技術では、放射線のフォトンカウンティングの精度の向上が困難である。上述の検出器では、APDはガイガーモードにおいて、APDの降伏電圧より高い非常な高電界を必要とするため、その電界は半導体基板内の広い範囲に渡って電荷の再分布を発生させ、影響を小面積に閉じ込めるのは困難である。また、その高電圧によりトランジスタ等の素子が破壊されないように保護回路などを設けなくてはならない。このため、セルサイズは40μm程度が小型化の限界である。したがって、それをアレイ化した検出ユニットも小型化は困難であり、特許文献1においてもユニット経は1ミリ角程度のものとなっている。一方、例えばX線の透過撮像等において、受光部1ミリ角あたりに入射する放射線の個数は、ガンマカメラでは1秒当たり100個以下であるのに対し、マンモグラフィーでは数万乃至数百万個、CT撮像ではさらに桁オーダーで高くなる。その場合シンチレータへの放射線入射頻度は非常に高くなり、高頻度でシンチレーションパルス光が発生し、その光はシンチレータ内を拡散する。ここで個々の放射線入射に伴う発光を区別するには、時間的光量変化をモニターするしかないため、検出には極めて高い時間分解能が必要となる。
さらに、このような高頻度の放射線入射に対しては、シンチレータの発光が減衰しきらぬうちに次の発光が生じる、パイルアップと呼ばれる現象が深刻な問題となる。したがって、シンチレータの減衰特性にも高いスペックが要求されるとともに、パルス形状の把握と解析が必要となる。
また、暗状態で内部に強電界を保持するAPDは、暗電流(ダークカウント)も大きく、冷却しての使用が必須となる。特許文献2のようにアクティブなクエンチ回路や出力回路等をセル内に集積すると、これも高耐圧特性を要するので分離等の占有面積が大きくなり、開口率と量子効率が悪化する。このように、APDを用いてフォトンカウンティングを行う検出器では、精度を向上させることが困難である。
本技術はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、放射線のフォトンカウンティングにおける精度を向上させることを目的とする。なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、降伏電圧未満のバイアス電圧が印加された複数のフォトダイオードと、上記フォトダイオードにより光電変換された電荷を蓄積して当該蓄積した電荷の量に応じた信号電圧の電気信号を生成する電荷蓄積部と、放射線が入射されるとシンチレーション光を発生して上記複数のフォトダイオードに照射する複数のシンチレータと、上記電気信号に基づいて上記シンチレータごとに上記シンチレーション光の光量を測定するデータ処理部とを具備する放射線計数装置である。これにより、降伏電圧未満のバイアス電圧が印加された複数のフォトダイオードにより光電変換された電荷の量に応じた信号電圧の電気信号に基づいてシンチレータごとにシンチレーション光の光量が測定されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォトダイオードごとに当該フォトダイオードに入射された上記光量を示す信号に上記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、上記データ処理部は、上記変換された上記電気信号に基づいて上記シンチレータごとに上記光量を測定してもよい。これにより、フォトダイオードに入射された光量を示す信号に変換された電気信号に基づいて上記シンチレータごとに上記光量が測定されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォトダイオードごとに当該フォトダイオードに入射された光子の有無を示す信号に上記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、上記データ処理部は、上記変換された上記電気信号に基づいて上記シンチレータごとに上記光量を測定してもよい。これにより、フォトダイオードに入射された光子の有無を示す信号に変換された電気信号に基づいて上記シンチレータごとに上記光量が測定されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記光子の数を示す信号に上記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、上記電荷蓄積部および上記複数のフォトダイオードは、積層された2つの基板の一方に設けられ、上記変換回路は、上記2つの基板の他方に設けられてもよい。これにより、上記電荷蓄積部および上記複数のフォトダイオードが設けられた基板に積層された基板に上記変換回路が設けられるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記データ処理部は、上記フォトダイオードおよび上記電荷蓄積部をそれぞれ含む複数の画素により生成された上記電気信号を取得し、上記放射線が入射されていないときの上記信号電圧が所定の閾値より高い上記画素を欠陥画素として検出して上記欠陥画素の個数に基づいて上記光量を補正してもよい。これにより、欠陥画素の個数に基づいて光量が補正されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記複数のシンチレータは、上記放射線の入射方向に対して垂直な垂直面上の互いに異なる領域に上記シンチレーション光を照射し、上記フォトダイオードは、上記領域ごとに複数設けられてもよい。これにより、フォトダイオードが領域ごとに複数設けられるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォトダイオードは、上記垂直面において上記領域のみに設けられてもよい。これにより、垂直面において領域のみにフォトダイオードが設けられるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記複数のシンチレータは、上記放射線の入射方向に対して垂直な垂直面上の互いに異なる領域に上記シンチレーション光を照射し、上記フォトダイオードは、上記領域ごとに1つ設けられてもよい。これにより、フォトダイオードが領域ごとに1つ設けられるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記電荷蓄積部は、上記フォトダイオードをそれぞれ含む複数の画素ごとに設けられ、対応する上記複数の画素により生成された上記電荷の量を加算して蓄積してもよい。これにより、複数の画素により生成された電荷の量が加算して電荷蓄積部に蓄積されるという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記フォトダイオードおよび上記電荷蓄積部をそれぞれ含む複数の画素ごとに設けられ、対応する上記複数の画素により生成された上記信号電圧を加算する加算部をさらに具備し、上記データ処理部は、上記加算された信号電圧の上記電気信号に基づいて上記光子の光量を測定してもよい。これにより、複数の画素により生成された上記信号電圧を加算されるという作用をもたらす。
本技術によれば、放射線のフォトンカウンティングにおける精度を向上させることができるという優れた効果を奏し得る。
本技術の第1の実施の形態における放射線検出装置10に関する機能構成の一例を示すブロック図である。 本技術の第1の実施の形態におけるシンチレータ板200と撮像素子110との関係を模式的に示す図が示されている。 本技術の第1の実施の形態におけるシンチレータ板200の製造方法の一例を模式的に示す図である。 本技術の第1の実施の形態の撮像素子110の基本構成例の一例を示す概念図である。 本技術の第1の実施の形態の画素310の回路構成の一例を示す模式図である。 本技術の第1の実施の形態の判定回路400の機能構成の一例および判定回路400の動作例の一例を示す概念図である。 本技術の第1の実施の形態の放射線検出装置10の一例と、区画化されていないシンチレータ板を備えた従来の放射線検出装置の一例とを模式的に示す図である。 本技術の第1の実施の形態のシンチレータ板200を備える場合における間引き読み出しと、他のシンチレータ板(図7におけるaのシンチレータ190)を備える場合における間引き読み出しとを模式的に示す図である。 本技術の第2の実施の形態における画素アレイ部(シンチレータの断面と接する画素のみに受光可能な画素が配置される画素アレイ部)を模式的に示す図である。 本技術の第3の実施の形態における画素アレイ部(シンチレータの断面の面積に近いサイズの画素が配置される画素アレイ部)を模式的に示す図である。 本技術の第4の実施の形態における検出ユニット(シンチレータの断面に面して配置されている複数の画素の出力を加算して検出ユニット単位の信号を出力する検出ユニット)を模式的に示す図である。 本技術の第5の実施の形態における検出ユニットの一例を示す模式図である。 本技術の第5の実施の形態における画素542の回路構成の一例を示す模式図である。 本技術の第6の実施の形態の撮像素子110の基本構成例の一例を示す概念図である。 本技術の第6の実施の形態のシンチレータ素子560および検出ユニット512の斜視図の一例である。 本技術の第6の実施の形態の検出ユニット512の断面図の一例である。 本技術の第6の実施の形態の受光部551の構成の一例を示す模式図である。 本技術の第6の実施の形態の検出回路555の構成の一例を示すブロック図である。 本技術の実施の形態を適用してフォトンカウント型の検出を行うX線スキャナー(フォトンカウント型X線スキャナー)の一例を示す模式図である。 本技術の実施の形態を適用したX線CT装置の検出器の一例を示す模式図である。 本技術の実施の形態を適用したガンマカメラの検出器の一例を示す模式図である。
以下、本技術を実施するための形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(放射線検出制御:区画化されてシンチレータが接着される撮像素子の例)
2.第2の実施の形態(放射線検出制御:区画化されたシンチレータに面する領域にのみ画素を配置して時間分解能を高める例)
3.第3の実施の形態(放射線検出制御:区画化されたシンチレータに面する領域に1つのアナログ画素を配置して時間分解能を高める例)
4.第4の実施の形態(放射線検出制御:複数の画素の出力をCCD転送で加算して時間分解能を高める例)
5.第5の実施の形態(放射線検出制御:複数の画素の電荷量を加算する例)
6.第6の実施の形態(放射線検出制御:画素を設けた基板と検出回路を設けた基板とを積層する例)
7.本技術の適用例
<1.第1の実施の形態>
[放射線検出装置の機能構成例]
図1は、本技術の第1の実施の形態における放射線検出装置10に関する機能構成の一例を示すブロック図である。
図1で示す放射線検出装置10は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサを用いて放射線をフォトン(光子)カウントにより検出する撮像装置である。放射線検出装置10は、検出部100と、データ処理部120とを備える。
検出部100は、放射線を半導体撮像素子で検出するものであり、シンチレータ板200と、撮像素子110とを備える。
シンチレータ板200は、電子線、電磁波などの放射線のエネルギーを吸収して蛍光(シンチレーション光)を発するものである。シンチレータ板200は、撮像素子110の撮像面(撮像素子が設けられている面)に隣接して配置される。また、シンチレータ板200は、入射した放射線により発生したシンチレーション光が拡散して撮像素子110に入射しないように、放射線の入射方向の直交方向(図の上下方向)にシンチレータが細かく区画化されている。すなわち、シンチレータ板200は、撮像素子110の撮像面において画素が行列状に配置されている方向に、放射線の入射方向が撮像素子110の撮像面に垂直となるようにシンチレータが細かく区画化されている。図1では、区画(シンチレータ)ごとの仕切りが、シンチレータ板200における灰色を付した領域により示され、それぞれの区画(シンチレータ)が、シンチレータ板200における白抜きの矩形により示されている。
なお、このように区画化されているシンチレータ板200の製造方法の一例については、図3を参照して説明する。また、シンチレータ板200は、本技術の第1の実施の形態では、電磁波(X線、γ線)の放射線を検出するためのシンチレータにより構成されていることを想定して説明する。なお、シンチレータ板200は、特許請求の範囲に記載のシンチレータ群の一例である。
撮像素子110は、受光した光を電気信号に光電変換するものである。この撮像素子110は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサにより実現される。また、撮像素子110は、CMOSセンサにより実現されるため、間引き読み出しが可能であり、画素の出力データを読み出す行の数が少ないほど露光頻度(フレームレート(fps))が速くなる。
撮像素子110は、従来の光電子増倍管、アバランシェフォトダイオード、或いはフォトダイオードなどの代わりに用いられる。撮像素子110は、シンチレータ板200に入射した放射線(例えば、ガンマ線)により発生した蛍光(シンチレーション光)を検出する。なお、撮像素子110については、図4を参照して説明するため、ここでの詳細な説明を省略する。
なお、本技術の第1の実施の形態において、撮像素子110は、画素に入射した光子の有無を示すバイナリ値(0か1)をデータ処理部120に供給する。このように、撮像素子110には、シンチレーション光のフォトンカウンティングの結果がバイナリ値(デジタル値)で出力されるように、高感度な画素(フォトンカウンティング型デジタル画素)と高精度な検出回路が配置されている。なお、撮像素子110から出力されるデータはデジタル値であるため、ノイズに強く、データ処理部120への供給における信号の扱いが容易となる。
データ処理部120は、撮像素子110から供給されたデジタル値に基づいて、検出対象を解析するものである。例えば、データ処理部120は、撮像素子110が出力したデジタル値に基づいて、同時に発生したシンチレーション光の総数を算出し、この総数から放射線のエネルギーを特定する。
なお、データ処理部120は、どの画素がどの区画において発生したシンチレーション光を受光するのか特定するための情報(画素特定情報)を保持し、この情報に基づいて、シンチレーション光の総数を区画ごとに算出する。すなわち、データ処理部120は、シンチレーション光を受光する画素をシンチレータ(区画)ごとに特定するための画素特定情報に基づいて撮像素子110から供給された信号を解析し、放射線の入射位置(区画位置)および放射線のエネルギーを解析する。
さらに、データ処理部120は、放射線損傷を受けて暗電流が増加した画素を特定し、それをマスクして上記区画ごとのシンチレーション光の総数算出から除去するとともに、総数値を補正することが望ましい。
放射線によっていずれかの画素が損傷を受けた場合、その画素は暗電流が増加し、放射線が入射されていない暗状態であっても「1」を発砲(出力)し続ける欠陥画素となる。このような欠陥画素は、データ処理部120が暗状態でキャリブレーションを実施することによって検出し、特定することができる。欠陥画素が存在する場合には、その出力をカウント対象から除外するとともに、シンチレータ区画ごとの欠陥数に応じて放射線強度を補正するのが望ましい。例えば、あるシンチレータ区画の画素総数をS個、欠陥画素数をD個とすると、データ処理部120は、カウントの総計値に(S−D)/Sを乗じる補正を実施する。
次に、シンチレータ板200と撮像素子110との関係について、図2を参照して説明する。
[シンチレータ板と撮像素子との関係例]
図2は、本技術の第1の実施の形態におけるシンチレータ板200と撮像素子110との関係を模式的に示す図が示されている。
図2におけるaには、撮像素子110の撮像面に接着(隣接)して設けられるシンチレータ板200を撮像素子110から離した状態の図面が示されている。また、図2におけるbには、シンチレータ板200における1個のシンチレータ(1区画)と撮像素子110に設けられている画素との関係を表す図面が示されている。
シンチレータ板200は、図2におけるaに示すように、例えば、円筒状のシンチレータの束により作られる。なお、本技術の第1の実施の形態では、個々のシンチレータ(シンチレータ210)は、シンチレーティングファイバーにより実現される。なお、図1で示したシンチレータ板200の灰色の領域は、図2におけるaにおけるシンチレータ210間の隙間に相当する。また、シンチレーティングファイバーとは、ゲルマニウム酸塩ビスマス(BGO:BiGe12)などのシンチレーション物質を混ぜたガラスやプラスチック(プラスチックシンチレータ)を、高温のヒーターやレーザー等を用いて溶融させ、引き伸ばすことによって製造されるものである。シンチレーティングファイバーは、ガラスによる光ファイバーと同様に、引き伸ばしによって数十μmレベルの微細な径をもつ円筒状のファイバーに高精度で加工することができる。なお、シンチレータ板200の製造方法については、図3で説明するためここでの詳細な説明を省略する。
なお、本技術の第1の実施の形態では、シンチレータ板200における個々のシンチレータ(シンチレータ210)の直径が40μmであり、撮像素子110の画素(画素310)の撮像面における大きさが2.5μm角(縦横それぞれ2.5μm)であることを想定して説明する。また、撮像素子110には、画素310が配置される領域(画素アレイ部300)に128行×128列の画素が配置されていることとする。
この場合においては、128行×128列の画素に対して8行×8列のシンチレータ210が設けられる。すなわち、1個のシンチレータ210の断面(撮像素子と面する光の出力面)に面する画素は、16行×16列に配置されている。なお、128行×128列の画素が配置されている撮像素子110は、1個のシンチレータ210に面する画素のグループを1個の検出ユニットとすると、8行×8列(計64個)の検出ユニット(検出ユニット305)により構成される検出器として用いることができる。
次に、1個の検出ユニット305におけるシンチレーション光の入射について、16行×16列の画素310およびシンチレータ210の縁を模式的に示す図2におけるbを参照しながら説明する。
図2におけるbには、1個の検出ユニット305に対応する16行×16列の画素310が16行×16列の矩形により示され、シンチレータ210の縁(縁211)が太線の円により示されている。また、図2におけるbには、シンチレーション光が入射した画素が、黒く塗りつぶされた矩形により示されている。
シンチレータ板200においては、シンチレータ210とシンチレータ210との間の空間(図2におけるbの縁211の外側)は、反射剤などを含む接着剤により構成される。これにより、シンチレータ210において発生したシンチレーション光は、シンチレータ210の撮像素子側の断面(光出力面)に面する画素310(図2のbにおいて縁211の内側に示した画素)にしか入射しない。
ここで、シンチレータ210の光出力面に面する画素310の数(縁211の内側に示されている画素の数)を192個の画素(256(16×16)個の約3/4)と仮定する。この仮定において、1光子の放射線(X線やγ線)のシンチレータ210への入射により発生したシンチレーション光の強度測定については、192個の画素でのバイナリ判定となる。すなわち、シンチレーション光が均等に192個の画素に入射すると仮定すると、放射線の入射なし(全てが0)を含む193階調での放射線の強度測定となる。
なお、図2におけるaに示すように行列状に多数の画素が連続して配置されている撮像素子110にシンチレータ板200を配置する場合には、正確なアライメントを行わなくとも使用することは可能である。撮像素子110の撮像面における予定の位置からシンチレータ板200がずれていても、撮像素子110からの出力データが円形パターンになることからずれた位置を検出することができる。また、シンチレータ板200のずれによりシンチレータ板200の端のシンチレータ210において面する画素310の数の不足などが発生しても、この不足を検出して補正(例えば、予測して補正したり測定結果から除外)を行うこともできる。
なお、シンチレータ板200が複数のシンチレータ210の束で構成されるため、撮像素子110からの出力データは複数の円形パターン(水玉模様のような形状)となる。このため、別々のシンチレータ210に入射した放射線であれば、同一フレーム内にシンチレータ板200に入射してもそれぞれ適切に測定することが可能である。
例えば、測定前(例えば、製造時)にキャリブレーションとしてシンチレータ板200全体に均一な放射線を当て、全てのシンチレータ210でシンチレーション光が発生するようにして撮像素子110の出力データを取得する。この取得した出力データにおけるシンチレーション光の検出パターンは、複数のシンチレータ210の光出力面の画素アレイ部300に対する位置(検出ユニットの位置)を示す複数の円形が並んだような検出パターンとなる。
データ処理部120は、この複数の円形が並んだ出力データに基づいて、シンチレーション光を受光する画素をシンチレータ(区画)ごとに特定するための画素特定情報を生成し、この画素特定情報を保持する。すなわち、データ処理部120は、出力データにより構築された画像における円形の位置に基づいて、それぞれのシンチレータ210に面する画素の位置と、それぞれのシンチレータ210の撮像面における位置を検出し、関連付けて記憶する。
これにより、放射線の測定時において、シンチレーション光を検出した画素の位置からどのシンチレータ210においてシンチレーション光が発生したのかを識別することと、シンチレータ210ごとに発生したシンチレーション光を集積することができる。すなわち、バイナリ判定で「1」と判定された信号を出力した画素の有無をシンチレータ210ごとに解析することにより、シンチレータ210のサイズを最小解像度として放射線の入射位置を検出することができる。また、バイナリ判定で「1」と判定された信号を出力した画素の数をシンチレータ210ごとにカウントすることにより、シンチレータ210に放射線が1個(ガンマ線なら1光子)入射したと想定した場合における放射線ごとの強度を検出することができる。
なお、図2におけるbで示すように、本技術の第1の実施の形態では、1個のシンチレータ210の断面に対して192個の画素310が面する例について説明するが、これに限定されるものではない。少なくとも断面を全てカバーする1個の画素310が配置されていれば、シンチレーション光の有無から放射線の入射の有無が検出できる。すなわち、シンチレータ210の断面に面してシンチレーション光を受光する画素の数は、放射線の入射により発生したシンチレーション光の光量(光強度)の測定精度にかかわり、画素の数が増加するほど測定精度が高くなる。なお、シンチレータに入射した放射線(X線やγ線の1光子)のエネルギーに応じてシンチレーション光の光量が増加するため、画素の数が増加するほど、放射線のエネルギー分解能が高くなる。
また、例えば、シンチレーション光として十数個の光子しか画素アレイに到達しない場合、192個の画素のバイナリ判定によるフォトンカウントは高精度であるが、1000個の光子が到達するならその殆どが「1」を発砲(出力)してしまう。このため、測定精度が大きく劣化してしまう。このようなケースでは、各画素への光子入射の有無をバイナリ判定するのではなく、画素ごとに、入射光量について多値判定または階調判定を実施した方が良い。これにより、画素ごとに、入射された光子の個数が求められる。CMOSセンサ型の画素310と判定回路400との組み合わせは、状況や用途に応じて多値または階調判定を実施することが可能となるので、広い光量範囲のシンチレーション発光に対応することができる。また、放射線エネルギー測定のダイナミックレンジを大幅に向上させることができる。
次に、シンチレータ板200の製造方法の一例について、図3を参照して説明する。
[シンチレータ板の製造方法の一例]
図3は、本技術の第1の実施の形態におけるシンチレータ板200の製造方法の一例を模式的に示す図である。
なお、図3では、個々の区画(シンチレータ)が細いシンチレーティングファイバーであり、この細いシンチレーティングファイバーを束ねてシンチレータ板200を製造する例について説明する。
図3におけるaには、シンチレータ板(図2におけるaのシンチレータ板200)における個々のシンチレータ(図2におけるaのシンチレータ210)の径のシンチレーティングファイバーの製造例が示されている。
シンチレータ210は、シンチレーション特性を備え加熱溶融が可能な柱状の素材(柱状素材220)を加熱溶融して引き延ばし、この引き延ばしたもの(シンチレーティングファイバー)を所定の厚さずつ切断することにより生成される。
図3におけるaは、柱状素材220の端部を加熱溶融して引き延ばしている工程を示す図であり、柱状素材220と、柱状素材220を引き延ばすための引き延ばし部223とが示されている。また、図3におけるaには、柱状素材220を引き延ばして生成されたファイバー(シンチレーティングファイバー222)と、柱状素材220における加熱溶融位置(溶融位置221)とが示されている。
図3におけるaに示すように、柱状素材220を加熱溶融して引き延ばすことにより、シンチレータ板200におけるシンチレータ210の径である長いシンチレーティングファイバーが生成される。
図3におけるbには、長いシンチレーティングファイバー(図3におけるaのシンチレーティングファイバー222)を束にしたもの(シンチレーティングファイバー束224)が示されている。シンチレーティングファイバー束224は、複数のシンチレーティングファイバー222を接着して束にして生成される。なお、接着剤(媒介素材)には、シンチレータより低屈折率の素材や、この素材にさらに光反射素材を混ぜたものが用いられる。なお、シンチレーティングファイバー束224に示すような束を加熱溶融して引き延ばすことを繰り返してさらに細い線にする方法も考えられる。
図3におけるcには、図3におけるbで示した長いシンチレーティングファイバーの束(図3におけるbのシンチレーティングファイバー束224)を目的のシンチレータの厚さ(所定の厚さ)ずつ長手方向に切断し、切断面を研磨して板状に加工したもの(シンチレータ板225)が示されている。シンチレータ板225は、撮像素子110の撮像面の範囲の広さに応じて複数設けられたり、撮像素子110の撮像面の範囲の広さに応じたシンチレータ板225を設けることにより、図2におけるaに示したシンチレータ板200は形成される。
なお、シンチレータ210の径や厚みは検出対象に応じたもの(例えば、γカメラなら1cm以上の厚さ)が作られるが、図3におけるa乃至cに示した方法によれば、様々な径や厚みのシンチレータ210を容易に製造することができる。
なお、図3では、柱状素材220として、シンチレータの素材のみにより構成されるものを想定して説明したが、シンチレータ素材よりなるコア部と、低屈折率素材または光反射素材よりなるクラッド部との二層構造のものを用いても良い。この二層構造の柱状素材を引き延ばすことにより、低屈折率素材または光反射素材により長手方向が覆われた長いシンチレーティングファイバーを生成することができる。この低屈折率素材または光反射素材によりシールドされたシンチレーティングファイバーは、高い光閉じ込め効果を備える。なお、このシールドされたシンチレーティングファイバーの場合には、シンチレーティングファイバー束を作る際の接着剤は、光の屈折率や反射性を考慮しなくともよい。
なお、図3では、シンチレーティングファイバー間を接着することを想定して説明したが、空気や真空でも光をファイバー内に閉じ込める効果を得ることができる。すなわち、シンチレーティングファイバー同士を接着せずに、個々のシンチレーティングファイバーを直接撮像素子に接着する場合も考えられる。
このように、シンチレーションファイバー内に形成される光路間の分離は、反射物質か、光路媒体より低屈折率の媒体によりなされている。尚、例えば一層のシンチレーティングファーバー同士を溶接する場合でも、ファイバーが略円形で溶接面がファイバー表面(光路内壁)に対して無視できるほど小さければ、光路間は実効的に分離されているとみなし得る。
次に、シンチレータ210において発生したシンチレーション光を受光する撮像素子110について、図4を参照して説明する。
[撮像素子の構成例]
図4は、本技術の第1の実施の形態の撮像素子110の基本構成例の一例を示す概念図である。
なお、図4では、読み出しを高速化するために、2個の垂直制御回路で駆動(制御)することを想定して説明する。
撮像素子110は、画素アレイ部300と、第1垂直駆動回路112と、判定回路400と、レジスタ114と、第2垂直駆動回路115と、出力回路118とを備える。なお、第2垂直駆動回路115により駆動される画素の信号を処理するための判定回路およびレジスタは、第1垂直駆動回路112により駆動される画素の信号を処理するための判定回路(判定回路400)およびレジスタ(レジスタ114)と同様のものである。このため、説明を省略する。
画素アレイ部300は、2次元マトリックス状(n×m)に配置された複数の画素(画素310)を備える。なお、本技術の第1の実施の形態では、128行×128列の画素310が画素アレイ部300に配置されていることを想定する。図4に示す画素アレイ部300には、128行×128列の画素310の一部が示されている。画素アレイ部300に配置されている画素310のうちの半分の画素(図4の画素アレイ部300の上半分に位置する画素)は、第1垂直駆動回路112から制御線(制御線330)が行単位に配線される。一方、もう半分の画素(図4の画素アレイ部300の下半分に位置する画素)は、第2垂直駆動回路115から制御線が行単位に配線される。なお、画素310の回路構成については、図4を参照して説明するため、ここでの説明を省略する。
また、画素310には、列単位で垂直信号線(垂直信号線341)が配線される。この垂直信号線341は、画素310が接続される垂直駆動回路ごとに別々の線が配線される。第1垂直駆動回路112から制御線330が配線される画素に接続される垂直信号線341は、画素アレイ部300の上辺に面する判定回路400に接続される。また、第2垂直駆動回路115から制御線330が配線される画素に接続される垂直信号線341は、画素アレイ部300の下辺に面する判定回路400に接続される。
第1垂直駆動回路112は、制御線330を介して画素310に信号を供給し、順次垂直方向(列方向)に行単位で画素310を選択走査するものである。第1垂直駆動回路112により行単位で選択走査が行われることにより、行単位により画素310から信号が出力される。なお、制御線330には、画素リセット線331および電荷転送線332が含まれる。画素リセット線331および電荷転送線332については、図4を参照して説明するため、ここでの説明を省略する。
また、第2垂直駆動回路115については、制御対象の画素310が第1垂直駆動回路112と異なる以外は同様であるため、ここでの説明を省略する。第1垂直駆動回路112および第2垂直駆動回路115により画素310を駆動することにより、略同時に2行が選択走査され、略同時に2行から読み出しが行われる。
判定回路400は、画素310から供給された出力信号に基づいて、画素310への光子の入射の有無を判定(バイナリ判定)するものである。この判定回路400は、垂直信号線341ごとに備えられる。すなわち、画素アレイ部300の上辺に面した位置には、第1垂直駆動回路112が駆動する画素(64行×128列)に配線される128本の垂直信号線341にそれぞれ接続される128個の判定回路400が備えられる。また、画素アレイ部300の下辺に面した位置には、第2垂直駆動回路115が駆動する画素(64行×128列)に配線される128本の垂直信号線341にそれぞれ接続される128個の判定回路400が備えられる。
判定回路400は、判定結果を、判定回路400ごとに接続されているレジスタ114に供給する。
レジスタ114は、判定回路400ごとに備えられ、判定回路400から供給された判定結果を一時的に保持するものである。このレジスタ114は、画素の次の行の信号が読み出されている期間(読み出し期間)に、保持する判定結果を出力回路118に順番に出力する。なお、判定回路400は、特許請求の範囲に記載の変換部の一例である。
出力回路118は、撮像素子110が生成した信号を外部の回路に出力するものである。
ここで、撮像素子110からの読み出し動作について、数値を用いて説明する。撮像素子110では、各行の読み出しが順次循環的に行われる。図4において示したように、2行(2系統)の読み出しが同時に行われるため、128行は、64回(サイクル)の読み出しで一巡する。読み出しのために蓄積電荷が転送された時点でフォトダイオードがリセットされるので、読み出しと読み出しとの間が露光期間である。なお、この露光期間は、光電変換された電荷の蓄積期間でもある。
例えば、1行の読み出し手順の実行に5μ秒を費やす場合には、各画素の露光期間は、読み出しが一巡する320μ秒(5μ秒×64サイクル)が基本単位となる。なお、この場合には、1秒間に3125サイクル(1秒/320μ秒(0.00032秒))の読み出しが実施される。すなわち、単板のシンチレータ(図7におけるa参照)を撮像素子に装着した場合であって、シンチレーション光の拡散が大きくシンチレーション光の重心位置が1点になる場合には、放射線のカウントの上限は、フレームレートと同じ3125個/秒となる。
ここで、撮像素子110に図2におけるaで示したシンチレータ板200を接着した場合における放射線のカウント回数について説明する。図2におけるaで示したシンチレータ板200は、8行×8列(計64個)のシンチレータ210により構成されるため、同時に64個の光入射イベントを計数できる。シンチレータ板200は320μm角であるため、フレームレートが3125fpsである場合には、平方ミリメートル当たりの放射線のカウント回数(C)の上限は、次の式1のようになる。
C=3125×64/0.322=1.95×10(個/秒・mm)・・・式1
上述の式1に示すように、図2におけるaで示すシンチレータ板200と撮像素子110により構成される検出器は、百万個/秒・mm^2を超える放射線のカウントおよびエネルギー識別が可能となる。
次に、画素310の回路構成の一例について、図5を参照して説明する。
[画素の回路構成例]
図5は、本技術の第1の実施の形態の画素310の回路構成の一例を示す模式図である。
画素310は、光電変換を行うことによって、入射光である光信号を電気信号に変換するものである。画素310は、その変換された電気信号を増幅して、画素信号として出力する。この画素310は、例えば、浮遊拡散層(フローティングディフュージョン:FD:Floating-Diffusion)を有するFDアンプにより電気信号を増幅する。
画素310は、フォトダイオード311と、転送トランジスタ312と、リセットトランジスタ313と、アンプトランジスタ314とを備える。
画素310において、フォトダイオード311は、そのアノード端子が接地され、カソード端子が転送トランジスタ312のソース端子に接続される。また、転送トランジスタ312は、そのゲート端子が電荷転送線332に接続され、そのドレイン端子がフローティングディフュージョン(FD322)を介してリセットトランジスタ313のソース端子とアンプトランジスタ314のゲート端子とに接続される。ここで、FD322は、光電変換された電荷を蓄積して蓄積した電荷の量に応じた信号電圧の電気信号を生成するものである。なお、FD322は、特許請求の範囲に記載の電荷蓄積部の一例である。
また、リセットトランジスタ313は、そのゲート端子が画素リセット線331に接続され、そのドレイン端子が電源線323とアンプトランジスタ314のドレイン端子とに接続される。また、アンプトランジスタ314のソース端子が垂直信号線341に接続される。
フォトダイオード311は、光の強度に応じて電荷を発生させる光電変換素子である。このフォトダイオード311では、フォトダイオード311に入射した光子により電子とホールとのペアが発生し、ここではこの発生された電子が蓄積される。また、フォトダイオード311には、降伏電圧未満のバイアス電圧が印加され、フォトダイオード311は、光電変換した電荷を内部増倍せずに出力する。
転送トランジスタ312は、垂直駆動回路(第1垂直駆動回路112または第2垂直駆動回路115)からの信号(転送パルス)に従って、フォトダイオード311において発生した電子をFD322に転送するものである。この転送トランジスタ312は、例えば、そのゲート端子に供給される電荷転送線332から信号(パルス)が供給されると導通状態となり、フォトダイオード311において発生した電子をFD322に転送する。
リセットトランジスタ313は、垂直駆動回路から供給される信号(リセットパルス)に従って、FD322の電位をリセットするためのものである。リセットトランジスタ313は、画素リセット線331を介してリセットパルスがゲート端子に供給されると導通状態となり、FD322から電源線323に電流が流れる。これにより、フローティングディフュージョン(FD322)に蓄積された電子が電源へ引き抜かれ、フローティングディフュージョンがリセットされる(以降では、この時の電位をリセット電位と称する)。なお、フォトダイオード311をリセットする場合には、転送トランジスタ312とリセットトランジスタ313とが同時に導通状態とされる。これによりフォトダイオード311に蓄積された電子が電源へ引き抜かれ、光子が未入射の状態(暗状態)にリセットされる。なお、電源線323に流れる電位(電源)は、リセットやソースフォロアに使用される電源であり、例えば、3Vが供給されている。
アンプトランジスタ314は、フローティングディフュージョン(FD322)の電位を増幅して、その増幅された電位に応じた信号(出力信号)を垂直信号線341に出力するためのものである。このアンプトランジスタ314は、フローティングディフュージョン(FD322)の電位がリセットされている状態の場合(リセット電位の場合)には、このリセット電位に応じた出力信号(以降では、リセット信号と称する)を、垂直信号線341に出力する。また、アンプトランジスタ314は、フォトダイオード311が蓄積した電子がFD322に転送されている場合には、この転送された電子の量に応じた出力信号(以降では、蓄積信号と称する)を、垂直信号線341に出力する。なお、図4のように垂直信号線341を複数の画素で共有する場合には、アンプトランジスタ314と垂直信号線341との間に、画素ごとに選択トランジスタを挿入するようにしても良い。
なお、図5において示したような画素の基本回路や動作機構は通常の画素と同様であり、他にもさまざまなバリエーションが考えられる。しかしながら、本技術で想定する画素は、従来の画素に比べ、変換効率が著しく高くなるように設計される。その為には、ソースフォロアを構成するアンプ(アンプトランジスタ314)のゲート端子の寄生容量(FD322の寄生容量)が、実効的に極限まで小さくなるように画素を設計する。この設計は、例えば、レイアウトを工夫する手法や、ソースフォロアの出力を画素内の回路にフィードバックする手法(例えば、特開平5−63468、特開2011−119441を参照)により行うことができる。
このように寄生容量を小さくして、FD322に蓄積された電子が少数であっても、十分大きな出力信号が垂直信号線341へ出力されるように工夫する。この出力信号の大きさは、アンプトランジスタ314のランダムノイズより十分大きければよい。1光子がFD322に蓄積された時の出力信号がアンプトランジスタ314のランダムノイズより十分大きな状態になれば、画素からの信号は量子化され、画素の蓄積光子数をデジタル信号として検出できるようになる。
例えば、アンプトランジスタ314のランダムノイズが50μV〜100μV程度であり、出力信号の変換効率が600μV/e程度に引き上げられた場合には、出力信号はランダムノイズより十分大きいため、原理的に1光子の検出が可能である。
なお、単位露光期間中の光子入射の有無をバイナリ判定し、その結果をデジタル出力するとすれば、アンプトランジスタ314による出力信号の出力以降のノイズを実質上ゼロにすることができる。例えば、128行×128列の画素アレイについてバイナリ判定を実施する場合には、最大16384個(128×128)の光子までをフォトンカウンティングすることが可能である。
なお、図5では、寄生容量が実効的に極限まで小さくなるように画素を設計して1光子が検出可能な画素の例について説明したが、これに限定されるものではない。他に、光電変換で得られた電子を画素内で増幅する画素によっても同様に実施することができる。例えば、画素内のフォトダイオードとアンプトランジスタのゲート端子との間に複数段のCCD増倍転送素子が埋め込まれた画素が考えられる(例えば、特開2008−35015を参照)。この画素では、光電変換された電子が画素内で10倍程度に増倍される。このように、画素内で電子を像倍することによっても1光子検出は可能であり、このような画素を配置した撮像素子を撮像素子110として用いることもできる。
次に、画素310から供給された出力信号に基づいて光子の画素310への入射の有無を判定する判定回路400について図6を参照して説明する。
[判定回路の機能構成例]
図6は、本技術の第1の実施の形態の判定回路400の機能構成の一例および判定回路400の動作例の一例を示す概念図である。
図6におけるaでは、判定回路400の機能構成として、ACDS(Analog Correlated Double Sampling;アナログ相関2重サンプリング)部410と、DCDS(Digital CDS;デジタル相関2重サンプリング)部420と、バイナリ判定部430とが示されている。
また、図6におけるaでは、判定回路400に接続される垂直信号線341と、この垂直信号線341に接続される画素310の一部と、画素アレイ部300とが判定回路400の機能構成と一緒に示されている。
ACDS部410は、アナログCDSによりオフセット除去を行うものであり、スイッチ412と、キャパシタ413と、比較器411とを備える。
スイッチ412は、比較器411に基準電圧を入力する入力端子と、比較器411に比較対象の信号を入力する入力端子とのいずれかに垂直信号線341を接続するためのスイッチである。このスイッチ412は、画素310のリセット信号をサンプルホールドさせる場合には、基準電圧を入力する入力端子(キャパシタ413が接続されている左側の端子)に垂直信号線341を接続する。また、スイッチ412は、アナログCDSの結果を比較器411が出力する場合には、比較対象の信号を入力する入力端子(キャパシタが無い右側の端子)に垂直信号線341を接続する。
キャパシタ413は、画素310のリセット信号をサンプルホールドするための保持容量である。
比較器411は、サンプルホールドした信号と、比較対象の信号との差分を出力するものである。すなわち、比較器411は、サンプルホールドされたリセット信号と、垂直信号線341から供給された信号(蓄積信号またはリセット信号)との差分を出力する。すなわち、比較器411は、kTCノイズなどの画素310において生じたノイズが除去された信号を出力する。比較器411は、例えば、ゲイン1のオペアンプにより実現される。比較器411は、差分の信号を、DCDS部420に供給する。なお、ここでは、リセット信号とリセット信号との差分の信号を無信号と称し、リセット信号と蓄積信号との差分の信号を正味の蓄積信号と称する。
DCDS部420は、デジタルCDSによりノイズ除去を行うものであり、AD(Analog Digital)変換部421と、レジスタ422と、スイッチ423と、減算器424とを備える。
AD変換部421は、比較器411から供給された信号をAD変換するものである。
スイッチ423は、AD変換部421が生成したAD変換後の信号の供給先を切り替えるスイッチである。スイッチ423は、AD変換部421が無信号のAD変換の結果(デジタルの無信号)を出力した場合には、この信号をレジスタ422に供給し、レジスタ422にラッチ(保持)させる。これにより、比較器411やAD変換部421のオフセットの値がレジスタ422に保持される。また、スイッチ423は、AD変換部421が正味の蓄積信号のAD変換の結果(デジタルの正味の蓄積信号)を出力した場合には、この信号を減算器424に供給する。
レジスタ422は、無信号のAD変換の結果を保持するものである。レジスタ422は、保持する無信号のAD変換の結果(デジタルの無信号)を減算器424に供給する。
減算器424は、デジタルの正味の蓄積信号の値からデジタルの無信号の値を減算するものである。減算器424は、減算した結果(正味のデジタル値)を、バイナリ判定部430に供給する。
バイナリ判定部430は、バイナリ判定(デジタル判定)を行うものである。このバイナリ判定部430は、減算器424の出力(正味のデジタル値)と、参照信号(REF)とを比較して、画素310への光子の入射の有無をバイナリ判定し、その判定結果(図6では「BINOUT」と示す)を出力する。
ここで、1個の画素310における光子の入射の有無をバイナリ判定する場合の判定回路400の動作について図6におけるbを参照して説明する。
図6におけるbでは、判定回路400の動作例の一例を示すフローチャートが示されている。なお、図6におけるbで示すフローチャートの各手順の枠は、図6におけるaにおいて示した各構成を囲む枠と対応する。すなわち、2重の枠で示す手順は画素310の手順を示し、長い線の破線の枠で示す手順はACDS部410の手順を示し、短い線の破線の枠で示す手順はDCDS部420の手順を示し、太い実線の枠で示す手順はバイナリ判定部430の手順を示す。なお、説明の便宜上、ACDS部410によるACDS処理については、図示を省略し、DCDS部420がAD変換を行う際の手順で一緒に説明する。
まず、選択された行の画素(画素310)において、アンプトランジスタ314のゲート端子の電位(FD322の電位)がリセットされ、垂直信号線341にリセット信号が出力される(ステップ441)。
続いて、画素310から出力されたリセット信号が、ACDS部410のキャパシタ413によってサンプルホールドされる(ステップ442)。その後、サンプルホールドされたリセット信号と、画素310から出力されたリセット信号との差分の信号(無信号)が、DCDS部420のAD変換部421によりAD変換される(ステップ443)。なお、このAD変換された無信号には、比較器411やAD変換部421によって発生するノイズが含まれており、これらのノイズを相殺(オフセット)するための値がデジタル検出されたものである。そして、この無信号のAD変換の結果が、オフセット値としてレジスタ422に保持される(ステップ444)。
続いて、画素310において、フォトダイオード311が蓄積した電子がFD322に転送され、画素310から蓄積信号が出力される(ステップ445)。その後、サンプルホールドされたリセット信号と、画素310から出力された蓄積信号との差分の信号(正味の蓄積信号)が、DCDS部420のAD変換部421によりAD変換される(ステップ446)。なお、このAD変換の結果には、比較器411やAD変換部421によって発生するノイズが含まれている。
そして、減算器424によって、正味の蓄積信号のAD変換の結果(2回目)の値から、レジスタ422に保持された無信号のAD変換の結果(1回目)の値が差し引かれた値が出力される(ステップ447)。これにより、比較器411やAD変換部421に起因するノイズ(オフセット成分)がキャンセルされ、画素310が出力した蓄積信号のみのデジタル値(正味のデジタル値)が出力される。
その後、減算器424から出力された正味のデジタル値と、参照信号(REF)とが、バイナリ判定部430によって比較される(ステップ448)。参照信号(REF)は、光子入射なしの時に画素310が出力する信号(無信号)のデジタル値と、光子入射ありの時に画素310が出力する信号(無信号)のデジタル値との中間値付近の値が設定される(例えば、「0」と「100」の中間の「50」が参照信号)。減算器424が出力したデジタル値(画素310が出力した蓄積信号のみのデジタル値)の値が参照信号(REF)の値を超えている場合には、「光子入射あり」として「1」の値の信号(BINOUT)が出力される。一方、減算器424が出力したデジタル値の値が参照信号(REF)の値を超えていない場合には、「光子入射なし」として「0」の値の信号(BINOUT)が出力される。すなわち、撮像素子110からは、光子入射の有無がバイナリ判定結果のデジタル値(0か1)として出力される。
なお、図6では、「光子入射あり」と「光子入射なし」との2値判定(バイナリ判定)をすることを前提にして説明したが、複数系統の参照信号(REF)を用意することにより、2値以上の判定が可能となる。例えば、参照信号(REF)を2系統用意し、1系統を、光子数が「0」の時のデジタル値と、光子数が「1」の時のデジタル値との中間値にする。また、もう1系統を、光子数が「1」の時のデジタル値と、光子数が「2」の時のデジタル値との中間値にする。これにより、光子数が「0」、「1」、「2」の3つの判定が可能となり、撮像のダイナミックレンジが向上する。なお、このような多値判定は、画素ごとの変換効率のばらつき等による影響が大きくなるため、2値判定の製造より高い精度で製造を行う必要がある。しかしながら、画素が生成した信号をデジタル出力として扱う点においては、画素が生成した信号から光子入射の有無のみ(0か1)を判定するバイナリ判定と同様である。
このように、撮像素子110では、画素310が出力した信号が判定回路400においてデジタル値として判定されるため、アナログ出力として扱う従来の撮像素子(10bitのデータにする場合は1024階調)と比較して、伝送中のノイズの影響をほぼ完全に受けない。
次に、シンチレータ板200の効果について、シンチレータ板200を備える本技術の実施の第1の形態の放射線検出装置と、他のシンチレータ板を備える他の放射線検出装置とを比較して示す図7を参照して説明する。
[効果例]
図7は、本技術の第1の実施の形態の放射線検出装置10の一例と、区画化されていないシンチレータ板を備えた従来の放射線検出装置の一例とを模式的に示す図である。
ここでは、一例として、体内にテクネチウム等微量のガンマ線源を導入し、放出されるガンマ線の位置情報からガンマ線源の体内分布を求める際に用いられるSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置におけるガンマ線の検出器を想定して説明する。なお、SPECT装置の基本的な構成や信号処理内容については、既知であり(例えば、特開2006−242958、特表2006−508344)、本技術がガンマ線の検出部に関するものであるため、ここでの詳細な説明を省略する。
図7におけるaには、区画化されていないシンチレータ板および光電子増倍管を備えた従来の放射線検出装置の一例が示されている。ガンマ線の検出には、図7におけるaに示すように区画化されていない単板のシンチレータと光電子増倍管とを組み合わせた装置が従来から使用される。
図7におけるaには、人体(人体180)に取り込まれたガンマ線源(ガンマ線源181)を検出する従来の放射線検出装置の構成として、コリメータ191と、シンチレータ190と、光電子増倍管193と、変換部194と、データ処理部195とが示されている。
コリメータ191は、シンチレータ190のガンマ線の入射面に垂直に入射するガンマ線のみを通過させ、斜めに入射するガンマ線を遮るものである。コリメータ191は、例えば、小さい穴が多数開いた鉛の板により構成される。
シンチレータ190は、細かく区画化されている本技術の第1の実施の形態のシンチレータ(シンチレータ板200)と異なり、単板のシンチレータである。
光電子増倍管193は、光電変換によって発生した電子を電子なだれにより増幅し、増幅した結果をアナログパルスとして出力するものである。この光電子増倍管193は、電子を増幅するために、電子を加速するための高電圧を必要とする。光電子増倍管193は、生成したアナログパルス(アナログ信号)を、変換部194に供給する。なお、SPECT装置において、光電子増倍管193は、数十個が並べて配置される。図7におけるaでは、3つの光電子増倍管193が模式的に示されている。
変換部194は、光電子増倍管193から供給されたアナログパルスをデジタル変換し、サンプル区間ごとのデジタル値として出力するものである。この変換部194は、光電子増倍管193ごとに設けられる。変換部194は、デジタル値をデータ処理部195に供給する。
なお、データ処理部195は、図1において示したデータ処理部120と同様に、検出対象を解析するものである。なお、シンチレータ190が単板のシンチレータであるため、データ処理部195は、拡散して広がったシンチレーション光の検出結果から重心位置を求め、この重心位置を放射線の入射位置とする。
このように、従来の放射線検出装置では、光電子増倍管を備えたものが主流である。また、テルル化カドミウム(CdTe)等の特殊な半導体を用いても行われることがある。しかしながら、いずれも検出素子は非常に高価であるため、それらを多数並べて検出器を構成すると、検出器だけで多額の費用を要していた。さらに、これらの検出器の出力はアナログパルスであるため、出力のパルス高を高速に解析(測定、分別、パルス数のカウントなど)するための外部装置が必要である。例えば、図7におけるaの場合には、変換部194が光電子増倍管193の個数分必要である。また、厳重な回路ノイズ対策も必要である。このため、光電子増倍管やテルル化カドミウムなどの従来から用いられている検出素子を多数並べて検出器を構成すると、外部装置の規模が巨大化し、放射線撮像装置は高価かつ大型なものになる。
ここで、ガンマ線源181から放射されたガンマ線の従来の放射線検出装置における検出について説明する。図7におけるaには、放射されたガンマ線のうちの散乱を受けていないガンマ線(プライマリのガンマ線)のシンチレータ190への軌跡を示す矢印(矢印182)と、散乱の影響を受けたガンマ線(散乱ガンマ線)のシンチレータ190への軌跡を示す矢印(矢印183)とが示されている。また、矢印182の矢尻を基点として、プライマリのガンマ線により発生したシンチレーション光の光電子増倍管193への軌跡が実線の矢印により示されている。
放射線検出装置により検出されるプライマリのガンマ線は、矢印182に示すように、ガンマ線源181から放射されて、直進が阻害されずにシンチレータ190へ入射したものである。そのため、プライマリのガンマ線により発生するシンチレーション光は、プライマリのガンマ線のエネルギーを反映した光量となる。
一方、放射線検出装置により検出される散乱ガンマ線は、ガンマ線源181から放射された後に電子と衝突して散乱(コンプトン散乱)したガンマ線であって、矢印183に示すようにシンチレータ190へ垂直に入射したガンマ線である。この散乱ガンマ線は、本来の位置情報を失ったノイズとなる情報であり、プライマリのガンマ線よりエネルギーが低い。また、放射線検出装置は、プライマリのガンマ線および散乱ガンマ線のみでなく、宇宙線などの異常に高いエネルギーが検出されるノイズも検出する。
このように、目的のガンマ線もノイズとなるガンマ線も両方を検出するため、SPECT装置は、検出された信号のうちのノイズの信号と、プライマリのガンマ線の信号とをエネルギー弁別によってフィルタリングする。
ここで、単板のシンチレータを備える場合のシンチレーション光の進路について説明する。図7におけるaに示すように、シンチレータ190は単板であるため、放射線により発生したシンチレーション光は、シンチレータ190内で拡散して撮像面(光電子増倍管193の受光面)に到達する。図7におけるaでは、プライマリのガンマ線(矢印182)により発生したシンチレーション光が、矢印182の矢先付近を起点とする実線の矢印により示されている。
このように、シンチレータ190が区画分けされていない一枚板の場合には、シンチレーション光は、複数の光電子増倍管193によって同時に検出される。なお、光電子増倍管193が位置検出型光電子増倍管である場合には、複数のアノードによって同時に検出される。データ処理部195は、光電子増倍管193の出力の総和からガンマ線のエネルギー量を特定する。このエネルギー量の特定により、プライマリのガンマ線と散乱ガンマ線とのエネルギー弁別が行われる。また、データ処理部195は、光電子増倍管193の出力の重心位置からガンマ線の入射位置を特定する。このようにしてプライマリのガンマ線の検出結果が蓄積されて、ガンマ線源の体内分布が同定される。
なお、シンチレータ190は単板のシンチレータであるため、シンチレーション光は拡散して複数の光電子増倍管193に入射する。このため、シンチレータ板200の近い位置に複数の放射線が入射した場合には、シンチレーション光が入射する画素の範囲が重なり、シンチレーション光の検出結果を放射線ごとに適切に集積することができない。すなわち、1個(1光子)の強いエネルギーの放射線(ガンマ線)が入射したのか、複数の弱いエネルギーの放射線が入射したのかが識別できない。
図7におけるbには、人体(人体180)に取り込まれたガンマ線源(ガンマ線源181)を検出する放射線検出装置の構成として、放射線検出装置10が示されている。なお、放射線検出装置10については、シンチレータ板200の各シンチレータの縁の位置からガンマ線の入射面に垂直に伸びるコリメータ101が追加されている以外は、図1において示したものと同様のものであるため、ここでの説明を省略する。
ここでは、プライマリのガンマ線(矢印182)により発生したシンチレーション光(矢印182の矢先付近を起点とする実線の矢印)について説明する。
図7におけるbに示すように、シンチレータ板200に入射した放射線により発生したシンチレーション光は、放射線が入射した区画(シンチレータ210)の径ほどにしか拡散せずに撮像面(撮像素子110の受光面)に到着する。このように、シンチレータ板200では、シンチレーション光の拡散の度合いが、図7におけるaに示した単板のシンチレータ(シンチレータ190)よりも小さく、区画の径ほどにしか拡散しない。
このため、シンチレータの断面に面する画素を特定するための情報を予め用意しておくことにより、撮像素子110の出力データから、シンチレータごとにシンチレーション光の検出結果を集積することができる。すなわち、シンチレータの断面を放射線の入射領域の単位(空間解像度の単位)として、入射した放射線ごとにシンチレーション光の検出結果を集積することができ、放射線ごとのフォトンカウンティングを行うことができる。
このように、区画化されたシンチレータを用いて放射線のフォトンカウンティングを行うことにより放射線ごと(区画ごと)にシンチレーション光の検出結果を分けられるため、放射線のカウント精度を向上させることができる。また、放射線ごと(区画ごと)にシンチレーション光の検出結果を集積できるため、放射線ごとのエネルギーの算出の精度も向上させることができる。また、区画化の度合いに応じて、1フレームで数えられる放射線の数(カウント数)も増やすことができる。
すなわち、区画化されたシンチレータを用いて放射線のフォトンカウンティングを行うことにより、放射線のフォトンカウンティングにおける検出分解能を向上させることができる。
なお、シンチレータ板200は、シンチレーション光が入射する画素の領域が区画(シンチレータ)ごとに予めわかるとともに、シンチレーション光が区画の径ほどにしか拡散せずにシンチレーション光の密度が高い。このため、撮像素子110を間引き読み出しで駆動しても精度良く放射線を検出することができる。なお、間引き読み出しを行うと、信号の読み出し対象の画素のライン数(行数)が少なくなり、行単位で読み出される撮像素子において露光頻度が上昇する。露光頻度が上昇すると、単位時間当たりの検出回数が上昇して時間分解能が向上する。
次に、シンチレータ板200の時間分解能に対する効果について、図8を参照して説明する。
図8は、本技術の第1の実施の形態のシンチレータ板200を備える場合における間引き読み出しと、他のシンチレータ板(図7におけるaのシンチレータ190)を備える場合における間引き読み出しとを模式的に示す図である。
図8におけるaには、他のシンチレータ板(図7におけるaのシンチレータ190)が配置された撮像素子におけるシンチレーション光の入射位置の範囲と間引き読み出しとの関係を説明するための図が示されている。また、図8におけるbには、本技術の第1の実施の形態のシンチレータ板200が配置された撮像素子(撮像素子110)におけるシンチレータの光出力面の縁(シンチレーション光の入射範囲)と間引き読み出しとの関係を説明するための図が示されている。
なお、図8のaおよび図8のbでは、撮像素子における画素として、48行×48列の画素を示す。また、図8のaおよび図8のbでは、間引き読み出しにおける読み出し対象の画素を、細かい点を付した矩形により示し、読み出さない画素を、中抜きの矩形により示す。
図8におけるaには、シンチレータ190を備える場合における撮像素子での間引き読み出しの一例として、1行の読み出し対象の行と3行の読み出し非対象の行とを交互にして読み出す例が示されている。また、図8におけるaには、放射線により発生したシンチレーション光が入射する領域が、破線で示す円形の領域(領域R1および領域R2)により示されている。なお、図8におけるaでは、2個の放射線が入射したことを想定して2つのシンチレーション光の入射領域が2つ(領域R1、領域R2)示されている。また、図8におけるaでは、2つのシンチレーション光の入射領域の一部が重なっていることを想定している。
図8におけるbには、3行×3列(9個)のシンチレータ210の縁(縁211)と、間引き読み出しとの関係を説明するための図が示されている。なお、図8におけるbでは、シンチレータ210の中心付近の画素を駆動する4行が読み出し対象の行とされている例を示す。
ここで、シンチレータ板200の時間分解能に対する効果について説明する。まず、図8におけるaで示す単板のシンチレータ(図7におけるaのシンチレータ190)が備えられる場合における時間分解能について説明する。
図8におけるaの例では、シンチレーション光の拡散を制限するものがないため、シンチレーション光を受光する画素の領域(領域R1、領域R2)が広範囲になる。このようにシンチレーション光が広範囲に拡散すると、同じタイミングで近い位置に入射した放射線によるシンチレーション光を受光した画素の領域と重なる可能性が高くなる。また、広範囲に拡散した状態で間引き読み出しを行うと、シンチレーション光を受光した画素の数が少なくなり、重心の算出の精度や、放射線のエネルギーの算出の精度などが低下する。特に、シンチレーション光の発生数が少ない(放射線のエネルギーが小さい)場合においてシンチレーション光が広範囲に拡散すると、重心の算出の精度や、放射線のエネルギーの算出の精度などは非常に難しくなる。
このように、図8におけるaに示すようにシンチレーション光が広く拡散する単板のシンチレータ(図7におけるaのシンチレータ190)では、多くの行を間引くことと、精度の良い放射線の検出とを両立させるのは難しい。すなわち、単板のシンチレータ(図7におけるaのシンチレータ190)を画素が行列状に配置された撮像素子に設ける場合は、放射線検出における時間分解能を上げることが難しい。
これに対し、図8におけるbに示すようにシンチレータが区画化されていると、シンチレーション光の拡散が区画内(シンチレータ210内)に制限され、シンチレーション光を受光する画素の領域が、シンチレータ210の光出力面に面する画素の領域となる。なお、同じタイミングで近い位置に入射した放射線があっても、別のシンチレータ210に入射したものであれば、シンチレーション光を受光した画素の領域が重ならず、容易に識別が可能である。
また、シンチレータが区画化されていると、間引き読み出しを行う際に、1つの区画(シンチレータ210)に入射した放射線により発生したシンチレーション光に対する読み出し対象の画素の数をシンチレータ210ごとに同一数にすることができる。また、シンチレーション光が広範囲に拡散しないため、間引かれる行の数が多くても、シンチレーション光を検出する確率は高くなる。すなわち、区画化されているシンチレータは、単板のシンチレータの場合と比較して、間引かれる行の数を多くしても重心の算出や放射線のエネルギーの算出を精度よく行うことができる。
このように、区画化されているシンチレータ(シンチレータ板200)では、多くの行を間引くことと、精度の良い放射線の検出とを両立させることができる。すなわち、シンチレータ板200では、時間分解能を容易に上げることができる。
また、光検出セルにAPDからなるシリコンPMTではなく、APD以外のフォトダイオードを用いるCMOSセンサ(撮像素子110)を使用したため、放射線の検出ユニット305を超小型化することができる。ただし、このCMOSセンサにおける画素は出力信号が非常に微弱であるため、参照信号REFを用いて信号をデジタル化する判定回路400が別途オンチップで必要となり、かつ個々の信号判定には時間がかかる。しかし、光検出セルを微細化し、それに伴って個々の検出ユニット305を超小型化することで、各検出ユニット305への放射線入射頻度は劇的に緩和される。例えば1秒間に100万個/mmの放射線が入射しても、シンチレータを50μm角ごとに区画化し、それに応じて細分化された検出ユニット305を形成すれば、各ユニットに入射する放射線の個数は1/400、即ち毎秒2,500個となる。シンチレータ間の隔壁に反射性の物質や低屈折率の物質を用いて発光パルスをユニット内に閉じ込め、これをユニットごとに検出していけば、各ユニットの時間分解能の要求は1/400に緩和され、もはやシンチレータのパイルアップや発光パルス形状を気にする必要もない。5V以下の低電圧で動作するので常温でも暗電流は小さく、開口率や量子効率も高い。特に時間分解能と空間分解能に厳しいスペックを要求されるX線透過撮像装置やCT装置においては、CMOSセンサ使用による微細化のメリット顕著であり、この際のシンチレータの各区画の面積は200μm角以下であることが望ましく、さらに望ましくは100μm角以下である。
このように、本技術の第1の実施の形態によれば、区画化されたシンチレータを用いて放射線のフォトンカウンティングを行うことにより、放射線のフォトンカウンティングにおける精度を向上させることができる。
<2.第2の実施の形態>
図1乃至図8で示した本技術の第1の実施の形態では、画素アレイ部に配置されている全ての画素が受光可能な画素であることを想定して説明した。なお、シンチレータ板の個々の区画(シンチレータ)と画素との関係については、種々の例が考えられる。
そこで、図9乃至図11では、シンチレータ板の個々の区画(シンチレータ)と画素との関係について、図1乃至図8で示した本技術の第1の実施の形態で示したものとは異なるものを本技術の第2乃至第5の実施の形態として説明する。
[シンチレータの断面と接する画素のみに受光可能な画素が配置される例]
図9は、本技術の第2の実施の形態における画素アレイ部(シンチレータの断面と接する画素のみに受光可能な画素が配置される画素アレイ部)を模式的に示す図である。
図9には、図4の画素アレイ部300の代わりに撮像素子(撮像素子110)に設けられる画素アレイ部(画素アレイ部510)が示されている。なお、本技術の第2の実施の形態では、シンチレーティングファイバーにより実現される個々のシンチレータの径は約40μmであり、8行×8列のシンチレータによりシンチレータ板が構成されることを想定する。また、画素は2.5μm角の大きさであることとする。
画素アレイ部510では、2.5μm角の画素(画素513)が10行×10列のアレイを構成して配置されている領域(検出ユニット512)が、8行×8列のシンチレータのピッチに合わせて配置されている。すなわち、画素アレイ部510では、8行×8列の検出ユニット512が約40μmのピッチで配置される。なお、図9では、画素アレイ部510に配置される一部(2行×2列)の検出ユニット512が、画素アレイ部510に装着されるシンチレータの縁を示す破線の円(縁511)とともに示されている。
画素アレイ部510では、検出ユニット512に配置されている画素のみが駆動される。すなわち、検出ユニット512の外側の領域に配置される画素は、駆動および信号の読み出しが行われない。例えば、この検出ユニット512の外側の領域(図9の領域514)には、フローティングディフュージョンの電位が常にリセット電位にされるダミー画素が配置される。なお、領域514の画素は使用されないため、遮光してしまってもよい。
ここで、画素アレイ部510を備える撮像素子110の性能について説明する。撮像素子110にシンチレータ板を装着(接続)する際には、検出ユニット512の中心と、シンチレータの断面(光出力面)の中心(縁511の内側の中心)とが略一致するようにアライメントする必要がある。このような手間がかかるが、撮像素子110を駆動する際には無駄な領域に配置されている画素を駆動しないため、フレームレートを上げることができる。すなわち、無駄な駆動しないことにより、時間分解能を向上させることができる。なお、図9に示すように、シンチレータの光出力面より狭い領域に画素を配置することにより、シンチレーション光が入射する画素のみを駆動対象とすることができ、時間分解能を向上させることができる。
例えば、図4と同様に、2個の垂直駆動回路で駆動(制御)する場合、それぞれの垂直駆動回路が駆動する検出ユニット512の行方向の数は4個となる。すなわち、それぞれの垂直駆動回路が駆動する画素の行数は、40行(4個×10行)となる。すなわち、1行の読み出し手順の実行に5μ秒を費やす場合において読み出しが一巡する時間(1フレームの時間)は、200μ秒(5μ秒×40行)であり、フレームレートは5000fps(1秒/200μ秒)となる。なお、8行×8列のシンチレータは320μm角であるため、この時の平方ミリメートル当たりの放射線のカウント回数(C)の上限は、次の式2のようになる。
=5000×64/0.32=3.12×10(個/秒・mm)・・・式2
上述の式2を図4において示した式1と比較してわかるように、シンチレータの断面に面する画素のみが駆動可能なように画素アレイ部を構成することにより放射線のカウント回数(カウント能力)を向上させることができる。すなわち、本技術の第2の実施の形態によれば、放射線のフォトンカウンティングの検出分解能を向上させることができる。
なお、ここでは、2個の垂直制御回路で駆動(制御)する場合を想定して説明したが、検出ユニット512の外側の余剰な領域(領域514)に垂直制御回路や判定回路を検出ユニット512ごとに設けることも考えられる。この場合には、それぞれの垂直制御回路が駆動する画素の行数は10行であり、読み出しが一巡する時間(1フレームの時間)は50μ秒(5μ秒×10行)であり、フレームレートは20000fps(1秒/50μ秒)となる。この時の平方ミリメートル当たりの放射線のカウント回数(C)の上限は、次の式3のようになる。
=20000×64/0.32=1.25×10(個/秒・mm)・・・式3
上述の式3を式2と比較してわかるように、垂直制御回路を検出ユニット512ごとに設けると放射線のカウント回数を向上させることができる。
図9では、シンチレータの断面に面する領域にのみ受光可能な画素を配置して、駆動対象の画素の行の数を少なくして時間分解能を向上させる例について説明したが、1個の画素を大きくしても時間分解能を向上させることができる。次に、広い受光面の画素を配置する例について、第3の実施の形態として図10を参照して説明する。
<3.第3の実施の形態>
[シンチレータの断面の面積に近いサイズの画素が配置される例]
図10は、本技術の第3の実施の形態における画素アレイ部(シンチレータの断面の面積に近いサイズの画素が配置される画素アレイ部)を模式的に示す図である。
図10には、図4の画素アレイ部300の代わりに撮像素子(撮像素子110)に設けられる画素アレイ部(画素アレイ部520)が示されている。なお、画素アレイ部520は、図9において示した画素アレイ部510の変形例であり、図9の検出ユニット512ほどのサイズのフォトダイオードを備える画素〈画素522)が検出ユニット512の代わりに設けられる点が異なる。そこで、図10では、図9と同じ構成には同じ符号を付して説明を省略する。
図10で示す画素522は、例えば、約25μm角の単一のフォトダイオードを備える画素である。この画素522は、多くの電子を蓄積し、1画素で出力階調を得ることができるアナログ蓄積画素である。なお、画素522のフローティングディフュージョンやリセットトランジスタなどは、図9で示した領域514に配置される。このため、図10では、これらの回路(図10では付属回路と称する)が、画素522に隣接する領域514における矩形(付属回路523)により模式的に示されている。
画素522は、画素アレイ部520において、8行×8列のシンチレータと同じピッチ(約40μm)でアレイ状に配置されている。なお、画素の出力信号をAD変換する回路(AD変換回路)は、アレイ状に配置される画素522に対して行単位で配置して複数画素で共有させても、画素522ごとに設けてもよい。なお、画素522ごとにAD変換回路を設ける場合には、全ての画素を略同時に露光(蓄積)を開始させ、略同時に終了させることができる。
なお、図10で示すように、画素にアナログ蓄積画素を用い、1個のシンチレータに対して1個の画素522を設ける場合には、1つのフォトダイオードが多くの電子を蓄積し、この蓄積に応じた電位の信号をAD変換回路に供給する必要がある。すなわち、アナログの信号をAD変換回路に供給する必要がある。なお、アナログ蓄積画素を用いた際に1個のシンチレータに割り当てられる画素の数は、アナログ信号に乗ったアンプのノイズやAD変換器の量子化ノイズなどの観点から考えると、できるだけ少ない方が望ましい。すなわち、1個の検出ユニットに対して1個の画素が配置されている場合が、ノイズの観点からは最良になる。
しかしながら、画素の数が少ない分、画素のフォトダイオードの面積が大きくなる。フォトダイオードの面積が大きくなると、蓄積された電荷をフローティングディフュージョンに転送することが困難になる。そこで、電荷の転送が適切に行われるようにする必要がある。
ここで、弱いエネルギーのX線(軟X線)がシンチレータに入射することを想定して説明する。軟X線1光子によって発生するシンチレーション光の光子数は100個程度であるため、シンチレータから25μm角の画素に入射する光子の数は数十個である。すなわち、正しく光強度を測定するためには、25μm角のフォトダイオードに蓄積された数十個の電子を速やかに転送し、高い変換効率で電圧に変換してAD変換器に伝達する必要がある。なお、図5で示したような回路構成の場合には、転送トランジスタ312の端子の幅を広げて転送を容易にすることが考えられるが、フローティングディフュージョン(FD322)の寄生容量が巨大化し、アンプトランジスタ314における変換効率が悪化する。また、端子の幅を広げてFD322の拡散層部分が広くなると、ジャンクションリークによる暗電流も問題となる。
そこで、25μm角のフォトダイオードに蓄積された数十個の電子を適切に転送するために、転送トランジスタ312とFD322との間に、CCD(Charge Coupled Device)や埋め込み拡散層による転送専用の中間ノードを設置することが考えられる。なお、この転送専用のノードは、幅が広い転送トランジスタ312から極小のFD322への電荷転送を媒介するために、レイアウト形状や不純物分布が最適化されて設けられる。
図10では、1個の検出ユニットに1個の大きなアナログ画素を配置して放射線のフォトンカウンティングの検出分解能を向上させる例について説明したが、各検出ユニットを複数のアナログ画素から構成し、個々のアナログ画素からの出力を検出ユニット単位で加算することによっても放射線のフォトンカウンティングの検出分解能を向上させることができる。次に、検出ユニット単位で加算する例について、本技術の第4の実施の形態として図11を参照して説明する。
<4.第4の実施の形態>
[検出ユニット単位で画素の出力を加算する例]
図11は、本技術の第4の実施の形態における検出ユニット(シンチレータの断面に面して配置されている複数の画素の出力を加算して検出ユニット単位の信号を出力する検出ユニット)を模式的に示す図である。
なお、図11において示す検出ユニット(検出ユニット532)は、図9において示した検出ユニット512の代わりに画素アレイ部に設けられる。
図11には、シンチレータの断面に接する位置に配置されている4行×4列の画素の出力を加算して検出ユニット単位の信号を出力する例が示されている。検出ユニット532は、インターライン型のCCD(Charge Coupled Device)により電荷が転送される複数の画素が配置されている。なお、図11では、画素が16個の正方形(画素534)により示され、垂直転送用のCCD(垂直転送レジスタ)が、下向きの矢印が付された長方形により示され、水平転送用のCCD(水平転送レジスタ)が右向きの矢印が付された長方形により示されている。
検出ユニット532における各画素に蓄積された電荷は一斉に垂直転送レジスタに読み出され、そして、垂直転送される。垂直転送されると、各列の垂直転送レジスタと水平転送レジスタとのノード(図11のノード535)において集められ、列単位の加算データとなる。
そして、列ごとのノード535において集められた画素データは、水平転送されて単一のノード(ノード536)に集められ、全画素の加算データとなる。そして、ソースフォロアアンプ537によって電圧変換され、さらに検出判定回路538によって閾値判定或いはAD変換されて、デジタルデータとして出力される。
検出ユニット532は、画素アレイ部に面して接着される複数のシンチレータに対応して複数設けられ、複数の検出ユニット532は同じタイミングで同時に動作される。
このように、個々のアナログ画素からの電荷をCCD転送で一つのノードに集め、それをソースフォロアで電圧変換してAD変換する検出ユニット532は、シンチレータの断面に面して複数のアナログ画素を配置する場合には最も低ノイズとなる。すなわち、検出ユニット532が設けられた撮像素子は、超低照度での高精度光強度判定に有利な撮像素子となる。
<5.第5の実施の形態>
[FD加算を行う例]
第1の実施の形態では、検出ユニット512において画素310ごとにFD322およびアンプトランジスタ314(ソースフォロワ)を1つずつ設けていた。しかし、複数の画素が1つのFD(フローティングディフュージョン)と1つのアンプトランジスタとを共有する構成であってもよい。第5の実施の形態の検出ユニット512は、複数の画素が1つのFDと1つのアンプトランジスタとを共有する点において第1の実施の形態と異なる。
図12は第5の実施の形態における検出ユニット512の一例を示す模式図である。第5の実施の形態の検出ユニット512は、複数の画素310の代わりに、サブユニット541を一定数(例えば、4つ)備える。サブユニット541は、複数(例えば、4個)の画素542と、中間ノード543と、FD544と、アンプトランジスタ545とを備える。
画素542のそれぞれは、FD322およびアンプトランジスタ314を備えない点において第1の実施の形態の画素310と異なる。中間ノード543は、画素542のそれぞれのリセットトランジスタ313および転送トランジスタ312が接続されるノードである。
FD544は、サブユニット541内の各画素542により光電変換された電荷を集めて蓄積するものである。このFD544は、寄生容量が極小となるようにレイアウト設計されている。この構成により、各画素542からの電荷が一旦、中間ノード543に一斉に転送され、次いでFD544に転送され、サブユニット541の単位で電荷の量が加算される。これらの転送は、各ノード間のポテンシャル走査によって実施され、完全転送が可能である。
アンプトランジスタ545は、FD544に蓄積された電荷の量に応じた電圧を増幅して判定回路400へ出力するものである。なお、図12において、各アンプトランジスタ545から判定回路400への配線は、記載の便宜上、省略されている。判定回路400は第1の実施の形態と同様に、画素を形成する半導体素子の周辺領域あるいは画素アレイ間の余剰領域にオンチップ形成される。
図13は、第5の実施の形態における画素542の回路構成の一例を示す模式図である。第5の実施の形態の画素542は、FD322およびアンプトランジスタ314を備えない点において第1の実施の形態の画素310と異なる。また、第5の実施の形態の転送トランジスタ312およびリセットトランジスタ313のドレイン端子は、中間ノード543に接続される。
このように、本技術の第5の実施の形態によれば、FD322を複数の画素で共有して、それらの画素により生成された電荷の量を加算するため、信号電圧を高くすることができる。これにより、撮像素子110は、高い精度で光子を検出することができる。
<6.第6の実施の形態>
[判定回路および画素を積層した例]
第1の実施の形態では、撮像素子110において、画素310および判定回路400を同一の基板に設けていた。ここで、近年では、ウエファー張り合わせ技術等を用いて、半導体製造の前処理工程で、二つの基板上に形成した回路を積層し、かつ接続する技術が実用化されている。この積層技術を採用すれば、通常のオンチップで集積した回路と同様の低抵抗および低寄生容量で積層形成した回路を互いに接続し、微小な信号を伝達することが可能になる。換言すれば、オンチップで回路積層を実現できる。この積層技術を用いると、画素310を設けた基板と、判定回路400を設けた基板とを積層することができる。これにより、各基板上の回路の独立動作、独立制御が可能になるとともに、撮像素子110の周辺回路エリアを極小化することができ、判定回路400の広範囲の敷き詰めが容易になる。第6の実施の形態の撮像素子110は、画素310を設けた基板と、判定回路400を設けた基板とを積層した点において第1の実施の形態と異なる。
図14は、第6の実施の形態の撮像素子110の基本構成例の一例を示す概念図である。第6の実施の形態の撮像素子110は、画素駆動回路550と、複数の受光部551と、複数の検出回路555と、出力回路118とを備える。ただし、検出回路555は、受光部551が設けられた基板と別の基板に設けられているため、図14においては図示されていない。
受光部551は、それぞれ1つ以上(例えば、16個)の画素を備える。この受光部551は、撮像素子110において、二次元格子状に複数(例えば、4行×4列の16個)配置される。受光部551内に配置する画素として、例えば、フォトダイオードが配置された裏面に光が照射される裏面照射型の画素が用いられる。
画素駆動回路550は、受光部551の単位で画素を順に選択走査するものである。画素駆動回路550による受光部551の制御の詳細は、第1垂直駆動回路112が行単位で画素を選択していたのに対し、画素駆動回路550が受光部551の単位で画素を選択する点以外は、第1垂直駆動回路112と同様である。また、画素駆動回路550は、受光部551ごとに個別に露光時間を設定することができる。
第6の実施の形態の出力回路118の構成は、第1の実施の形態と同様である。なお、図14の出力回路118は、受光部551と接続されているように記載されているが、実際には、光の入射方向を上方向として、受光部551の下部に配置された検出回路555と接続されている。
図15は、第6の実施の形態におけるシンチレーション素子560および検出ユニット512の斜視図の一例である。第6の実施の形態では、放射線検出装置10は、シンチレーティングファイバーの代わりに、四角柱形状のシンチレーション素子560を備える。それぞれのシンチレーション素子560において、放射線の入射方向を上方向として、上側の入射面と下側の接着面とを除く側面に隔壁561が配置される。ただし、記載の便宜上、図15においては、隔壁561は省略されている。なお、シンチレーション素子の形状は、四角柱に限定されず、三角柱や円柱などであってもよい。
また、それぞれの検出ユニット512は、受光部551および検出回路555を備える。受光部551は、シンチレーション素子560の接着面に接続され、検出回路555は、受光部551が設けられた基板の下層の基板に設けられる。検出回路555は、第1の実施の形態の判定回路400およびレジスタ114を備える回路である。
受光部551および検出回路555は各々異なる半導体基板上に形成されているが、半導体製造の前処理工程において、ウエファー張り合わせ技術等を用いて積層され、オンチップで一体化されている。また、各検出ユニット512には個別に検出回路555が設置されているので、例えば全検出ユニット一斉での同時並列動作が可能である。
図16は、第6の実施の形態における検出ユニット512の断面図の一例である。同図において点線は放射線を示し、実線はシンチレーション光を示す。同図に例示するように、シンチレーション素子560の側面は、隔壁561に覆われている。この隔壁561は、反射物質または低屈折率物質により形成される。また、シンチレーション素子560の下面(接着面)には、受光部551が接続され、その下層には検出回路555が設けられる。
図17は、第6の実施の形態の受光部551の構成の一例を示す模式図である。受光部551は、複数(例えば、16個)の画素552と、画素ごとに設けられた選択トランジスタ553と、電極パッド554とを備える。
画素552の構成は、第1の実施の形態における画素310と同様である。選択トランジスタ553は、対応する画素552を選択して、その画素信号を検出回路555に供給するトランジスタである。
また、選択トランジスタ553のゲートは、画素駆動回路550に接続され、ソースは対応する画素552に接続され、ドレインは電極パッド554を介して検出回路555に接続される。画素駆動回路550は、選択トランジスタ553を制御して、16個の画素552のそれぞれの画素信号を順に検出回路555に供給させる。
図18は、第6の実施の形態の検出回路555の構成の一例を示す模式図である。この検出回路555は、定電流回路556、電極パッド557、判定回路400およびレジスタ114を備える。
定電流回路556は、一定の電流を供給するものである。この定電流回路556と、画素552内のアンプトランジスタとにより、ソースフォロワ回路が構成される。
判定回路400は、電極パッド557を介して受光部551から画素信号を受け取り、デジタル値を生成してレジスタ114に保持させる。
このように、第6の実施の形態によれば、画素を設けた基板に検出回路555を設けた基板を積層したため、画素を設けた基板において検出回路555を設ける必要がなくなる。これにより、画素をさらに微細化することができる。
<7.本技術の適用例>
本技術の第1乃至第6の実施の形態において示したような区画化されたシンチレータ板が装着された撮像素子は、光電子増倍管やアバランシェフォトダイオード、或いはフォトダイオードなどがシンチレータとともに設けられていた従来の放射線検出機器に幅広く適用することができる。
そこで、放射線検出機器の一例として、X線スキャナーの例を図12で示し、X線CT装置の例を図19で示し、ガンマカメラの例を図20で示す。
[X線スキャナーへの適用例]
図19は、本技術の実施の形態を適用してフォトンカウント型の検出を行うX線スキャナー(フォトンカウント型X線スキャナー)の一例を示す模式図である。
図19におけるaには、フォトンカウント型X線スキャナーの概念図として、X線源611と、スリット612と、被写体613と、X線検出器614とが示されている。
X線源611から放射されたX線は、スリット612を介して被写体613にライン状に照射される。そして、被写体613を透過したX線(透過光)がX線検出器614に入射する。X線検出器614では、スリット612を通過したX線が照射する位置に、本技術の実施の形態を適用した放射線の検出部(検出部620)が所定間隔で設けられている。被写体613を透過したX線が検出部620に入射すると、この入射したX線の光子によりシンチレーション光が発生し、この発生したシンチレーション光の検出が行われる。検出部620における検出結果は、デジタルデータとして出力され、記憶装置に蓄積されて、蓄積されたデータが解析装置において解析に用いられる(記憶装置および解析装置は図示を省略)。
なお、X線検出器614において検出部620が所定間隔で配置されているため、スリット612が開いている方向(長手方向)にX線検出器614を移動させることで、そのスリットの位置での検出を完了させる。その後、まだ検出を行っていない位置へスリットおよびX線検出器614を移動させて、その移動させた位置での検出を行う。なお、これらの移動の一例については、図19におけるbにおいて説明する。
このように、X線検出器614を移動させて取得されたシンチレーション光の検出結果により二次元的にデータが取得され、二次元のX線透過画像が構築される。なお、本技術の実施の形態を適用した放射線の検出部(検出部620)では、区画化されたシンチレータの個々のシンチレータにおける断面(光射出面)のサイズが空間分解能の限界となる。
図19におけるbは、検出部620を受光面側から示した図が示されている。また、図19におけるbには、検出時の検出部620の動きの一例を示す矢印および破線の矩形が示されている。本技術の実施の形態を適用した検出部620のシンチレータは、シンチレーティングファイバーの束からなっており、シンチレーティングファイバーの断面が受光面となっている。
X線検出器614では、検出部620が一つ飛ばしで横方向(スリット612において長く開口している方向(長手方向))に並んでいて、検出の際には、横にスライドさせて隙間無く検出させる。そして、隙間無く検出させてこのスリットの位置での検出が終了すると、スリット612およびX線検出器614を縦方向に移動させて再びスキャンを実施する。
なお、図19では、所定間隔置き(一つ飛ばし)で検出部620が設けられているX線検出器614を想定して説明したが、これに限定されるものではない。隙間無く検出部620を配置できる場合には、X線検出器614の横方向の移動を省くことができ、検出時間を短縮することができる。
例えば、図9において示した画素アレイ部510において、垂直駆動回路や判定回路等の回路を検出ユニット512の外側の余剰な領域(図9の領域514)に配置する。そして、個々の検出ユニットに対して信号を送受信するためのパットを、スリットの長く開口している方向(長手方向)と直交する方向(図19におけるbの上下方向)に配置する。この画素アレイ部510を備える撮像素子をスリットの長手方向に連続して配置することにより、X線検出器614において、スリットの長手方向における画素が配置できない領域を無くすことができる。このように、画素アレイ部510を備える撮像素子を連続して配置したX線検出器614によれば、スリットを移動させる方向(縦方向)のみにX線検出器614を移動させて撮像することができ、検出速度を高速にすることができる。
[X線CT装置への適用例]
図20は、本技術の実施の形態を適用したX線CT装置の検出器の一例を示す模式図である。
なお、図20におけるaでは、本技術の実施の形態を適用したX線CT装置の検出器(検出器630)について、コリメータを撮像素子から外した状態が示されている。
検出器630は、散乱光をカットするための鉛製のコリメータ631と、図2のシンチレータ板200と同様に区画化されているシンチレータ板633と、撮像素子634とを備える。
撮像面に対して垂直に入射したX線(プライマリのX線)は、コリメータ631において除去されずに、シンチレータ板633に入射する。X線の光子がシンチレータ板633の個々のシンチレータに入射すると、その入射したシンチレータにおいてシンチレーション光を発生させ、そして、この発生したシンチレーション光が撮像素子634により検出される。なお、別々のシンチレータに入射したX線光子は、それぞれが独立して撮像素子634により検出される。検出結果は、図19と同様にデジタルデータとして出力され、記憶装置に蓄積されて、蓄積されたデータが解析装置において解析に用いられる(記憶装置および解析装置は図示を省略)。
なお、図20におけるaにおいて示した検出器630は、例えば、リング状に並べて配置されて、CT装置の検出装置(図13におけるbの検出装置635)として用いられる。なお、CT装置によって、図20におけるaで示した検出器630単位で1つの画素として用いられる。この場合には、区画化されているシンチレータは、空間解像度の向上に貢献するわけではない。しかしながら、個々のシンチレータに入射したX線光子により発生したシンチレーション光をそれぞれ独立して検出することで、検出器630に入射したX線光子の個数を正確に検出することができる。検出器630に入射したX線光子の個数を正確に検出することにより、識別できなかった光子の数が減少し、ダイナミックレンジが向上する。
[ガンマカメラへの適用例]
図21は、本技術の実施の形態を適用したガンマカメラの検出器の一例を示す模式図である。
図21におけるaには、本技術の実施の形態を適用したガンマカメラの検出器640について、シンチレータ板641を撮像素子から外した状態が示されている。
ガンマ線はエネルギーが高いため、薄いシンチレータでは突き抜けてしまう。そこで、シンチレータ板641を製造する際に、個々のシンチレータ642の長さ(放射線の入射面と、撮像素子との接着面との間の距離)を長くし、このシンチレータ642を束ねてシンチレータ板641を製造する。例えば、シンチレータ板641は、シンチレータ642の切断面(撮像素子との接着面)が1mmの直径であり、が約1cmのシンチレータ642を撮像素子の大きさに合わせた数(図21におけるaでは8行×8列)ほど束ねてられている。すなわち、図21におけるaの例では、1mmの直径であるシンチレータ642が8行×8列ほど束ねられている8mm角のシンチレータ板641が撮像素子644と接着される検出器の例が示されている。
撮像素子644の画素アレイ部では、図9において示した画素アレイ部510と同様に、シンチレータ642のピッチ(1mm)および配置に合わせて、検出ユニットが8行×8列ほど配置されている。例えば、5μm角の画素を検出ユニットに100行×100列ほど配置すると、撮像素子644は、フォトンカウンティングによって10,001階調(カウント無しを含む)の光検出が可能である。なお、図9および図19において説明したように検出ユニットの外側に垂直駆動回路や判定回路等の回路を配置することにより、8行×8列の検出ユニットを並列駆動することができ、高速に撮像を行うことができる。なお、検出器640では、シンチレータ642の断面の大きさが解像度の単位となり、検出ユニットごとにガンマ線の検出およびエネルギー判定が行われる。
図21におけるaに示したような検出器640を隙間無くアレイ状に複数配置することにより、図21におけるbに示すような広域な撮像面積を実現でき、広域な撮像面積を持つガンマカメラを製造することができる。
このように、本技術の実施の形態によれば、放射線のフォトンカウンティングにおける精度を向上させることができる。特に、非常に高い放射線のカウント能力を備えることができる。また、CMOSイメージセンサやCCDイメージセンサに区画化されたシンチレータを装着するために安値で大量生産することができるため、光電子増倍管の値段が高いために少数の光検出部しか設けられなかった電子機器において多数の光検出部を設けることが可能になり、検出速度を向上させることができる。
なお、大型の検出器を備える電子機器のみで効果があるわけでなく、小型の検出器を用いる電子機器においても同様の効果を得ることができる。例えば、放射線のシンチレーション線量計に本技術を適用すれば、安価な半導体撮像素子を用いて小型軽量でカウント能力が高いポケット線量計を実現することができる。
なお、上述の実施の形態は本技術を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本技術の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本技術は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
また、上述の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disc)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray(登録商標)Disc)等を用いることができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
なお、本技術は以下のような構成もとることができる。
(1) 降伏電圧未満のバイアス電圧が印加された複数のフォトダイオードと、
前記フォトダイオードにより光電変換された電荷を蓄積して当該蓄積した電荷の量に応じた信号電圧の電気信号を生成する電荷蓄積部と、
放射線が入射されるとシンチレーション光を発生して前記複数のフォトダイオードに照射する複数のシンチレータと、
前記電気信号に基づいて前記シンチレータごとに前記シンチレーション光の光量を測定するデータ処理部と
を具備する放射線計数装置。
(2) 前記フォトダイオードごとに当該フォトダイオードに入射された前記光量を示す信号に前記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、
前記データ処理部は、前記変換された前記電気信号に基づいて前記シンチレータごとに前記光量を測定する
前記(1)記載の放射線計数装置。
(3) 前記フォトダイオードごとに当該フォトダイオードに入射された光子の有無を示す信号に前記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、
前記データ処理部は、前記変換された前記電気信号に基づいて前記シンチレータごとに前記光量を測定する
前記(1)記載の放射線計数装置。
(4) 前記光子の数を示す信号に前記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、
前記電荷蓄積部および前記複数のフォトダイオードは、積層された2つの基板の一方に設けられ、
前記変換回路は、前記2つの基板の他方に設けられる
前記(1)から(3)のいずれかに記載の放射線計数装置。
(5) 前記データ処理部は、前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ含む複数の画素により生成された前記電気信号を取得し、前記放射線が入射されていないときの前記信号電圧が所定の閾値より高い前記画素を欠陥画素として検出して前記欠陥画素の個数に基づいて前記光量を補正する
前記(1)から(4)のいずれかに記載の放射線計数装置。
(6) 前記複数のシンチレータは、前記放射線の入射方向に対して垂直な垂直面上の互いに異なる領域に前記シンチレーション光を照射し、
前記フォトダイオードは、前記領域ごとに複数設けられる
前記(1)から(5)のいずれかに記載の放射線計数装置。
(7) 前記フォトダイオードは、前記垂直面において前記領域のみに設けられる
前記(6)記載の放射線計数装置。
(8) 前記複数のシンチレータは、前記放射線の入射方向に対して垂直な垂直面上の互いに異なる領域に前記シンチレーション光を照射し、
前記フォトダイオードは、前記領域ごとに1つ設けられる
前記(1)から(5)のいずれかに記載の放射線計数装置。
(9) 前記電荷蓄積部は、前記フォトダイオードをそれぞれ含む複数の画素ごとに設けられ、対応する前記複数の画素により生成された前記電荷の量を加算して蓄積する
前記(1)から(8)のいずれかに記載の放射線計数装置。
(10) 前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ含む複数の画素ごとに設けられ、対応する前記複数の画素により生成された前記信号電圧を加算する加算部をさらに具備し、
前記データ処理部は、前記加算された信号電圧の前記電気信号に基づいて前記光量を測定する
前記(1)から(8)のいずれかに記載の放射線計数装置。
10 放射線検出装置
100 検出部
101、191 コリメータ
110 撮像素子
112 第1垂直駆動回路
114 レジスタ
115 第2垂直駆動回路
118 出力回路
120 データ処理部
190 シンチレータ
193 光電子増倍管
194 変換部
195 データ処理部
200 シンチレータ板
300、510、520 画素アレイ部
310、513、522、534、542、552 画素
311 フォトダイオード
312 転送トランジスタ
313 リセットトランジスタ
314、545 アンプトランジスタ
322、544 FD
400 判定回路
541 サブユニット
543 中間ノード
550 画素駆動回路
551 受光部
553 選択トランジスタ
554、557 電極パッド
555 検出回路
556 定電流回路
560 シンチレーション素子
561 隔壁

Claims (10)

  1. 降伏電圧未満のバイアス電圧が印加された複数のフォトダイオードと、
    前記フォトダイオードにより光電変換された電荷を蓄積して当該蓄積した電荷の量に応じた信号電圧の電気信号を生成する電荷蓄積部と、
    放射線が入射されるとシンチレーション光を発生して前記複数のフォトダイオードに照射する複数のシンチレータと、
    前記電気信号に基づいて前記シンチレータごとに前記シンチレーション光の光量を測定するデータ処理部と
    を具備する放射線計数装置。
  2. 前記フォトダイオードごとに当該フォトダイオードに入射された前記光量を示す信号に前記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、
    前記データ処理部は、前記変換された前記電気信号に基づいて前記シンチレータごとに前記光量を測定する
    請求項1記載の放射線計数装置。
  3. 前記フォトダイオードごとに当該フォトダイオードに入射された光子の有無を示す信号に前記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、
    前記データ処理部は、前記変換された前記電気信号に基づいて前記シンチレータごとに前記光量を測定する
    請求項1記載の放射線計数装置。
  4. 前記光子の数を示す信号に前記電気信号を変換する変換回路をさらに具備し、
    前記電荷蓄積部および前記複数のフォトダイオードは、積層された2つの基板の一方に設けられ、
    前記変換回路は、前記2つの基板の他方に設けられる
    請求項1記載の放射線計数装置。
  5. 前記データ処理部は、前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ含む複数の画素により生成された前記電気信号を取得し、前記放射線が入射されていないときの前記信号電圧が所定の閾値より高い前記画素を欠陥画素として検出して前記欠陥画素の個数に基づいて前記光量を補正する
    請求項1記載の放射線計数装置。
  6. 前記複数のシンチレータは、前記放射線の入射方向に対して垂直な垂直面上の互いに異なる領域に前記シンチレーション光を照射し、
    前記フォトダイオードは、前記領域ごとに複数設けられる
    請求項1記載の放射線計数装置。
  7. 前記フォトダイオードは、前記垂直面において前記領域のみに設けられる
    請求項6記載の放射線計数装置。
  8. 前記複数のシンチレータは、前記放射線の入射方向に対して垂直な垂直面上の互いに異なる領域に前記シンチレーション光を照射し、
    前記フォトダイオードは、前記領域ごとに1つ設けられる
    請求項1記載の放射線計数装置。
  9. 前記電荷蓄積部は、前記フォトダイオードをそれぞれ含む複数の画素ごとに設けられ、対応する前記複数の画素により生成された前記電荷の量を加算して蓄積する
    請求項1記載の放射線計数装置。
  10. 前記フォトダイオードおよび前記電荷蓄積部をそれぞれ含む複数の画素ごとに設けられ、対応する前記複数の画素により生成された前記信号電圧を加算する加算部をさらに具備し、
    前記データ処理部は、前記加算された信号電圧の前記電気信号に基づいて前記光量を測定する
    請求項1記載の放射線計数装置。
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