JP2017084115A - 車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラム - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】自車両と他の車両との衝突可能性を適切に判定することができる車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供することを目的の一つとする。
【解決手段】本発明は、自車両の将来の所定時刻ごとの位置による自車軌道を生成する自車軌道生成部と、他車両の将来の所定時刻ごとの位置による他車軌道を生成する他車軌道生成部と、自車軌道生成部により生成された自車軌道上の位置のそれぞれと、他車軌道生成部により生成された他車軌道上の位置のうち自車軌道上の位置と時刻に関して対応する判定対象の他車軌道上の位置との距離に基づいて、自車両と他車両との衝突可能性について判定する衝突判定部とを備える車両制御装置である。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラムに関する。
近年、自車両と周辺車両との相対関係によって走行時に車線変更を自動で行う技術が望まれている。これに関連して、運転者の操作により自車両の自動運転の開始を指示する指示手段と、自動運転の目的地を設定する設定手段と、運転者により前記指示手段が操作された場合に、前記目的地が設定されているか否かに基づいて自動運転のモードを決定する決定手段と、前記決定手段により決定された前記自動運転のモードに基づいて車両走行制御する制御手段と、を備え、前記決定手段は、前記目的地が設定されていない場合は、前記自動運転のモードを、前記自車両の現在の走行路に沿って走行する自動運転または自動停車に決定する、運転支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2011/158347号
しかしながら、従来の技術では、自車両と他の車両との衝突可能性を適切に判定できない場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、自車両と他の車両との衝突可能性を適切に判定することができる車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラムを提供することを目的の一つとする。
請求項1、5、6に記載の発明は、自車両の将来の所定時刻ごとの位置による自車軌道を生成する自車軌道生成部(第2軌道生成部126)と、他車両の将来の所定時刻ごとの位置による他車軌道を生成する他車軌道生成部(外界認識部104)と、前記自車軌道生成部により生成された自車軌道上の位置のそれぞれと、前記他車軌道生成部により生成された他車軌道上の位置のうち前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する判定対象の他車軌道上の位置との距離に基づいて、前記自車両と前記他車両との衝突可能性について判定する衝突判定部(128)とを備える車両制御装置(100)である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両制御装置において、前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する他車軌道上の位置は、前記他車軌道生成部により生成された他車軌道上の位置のうち前記自車軌道上の位置が対応する時刻に対して前後する所定の時刻範囲に含まれる位置である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両制御装置において、前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する他車軌道上の位置は、他車軌道上の隣り合う位置の間を補間して得られる位置をさらに含むものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のうちいずれか一項に記載の車両制御装置において、前記衝突判定部は、前記自車軌道上の位置ごとに対応して設定された自車対応仮想円と、前記他車軌道上の位置ごとに対応して設定された他車対応仮想円とが重複するか否かに基づいて、衝突可能性について判定するものである。
請求項1、5、6に記載の発明によれば、自車軌道における自車両の将来の所定時刻ごとの位置と、他車軌道における他車両の将来の所定時刻ごとの位置との距離に基づいて、自車両と他車両とについての衝突可能性についての判定が行われるため、自車両と他の車両との衝突可能性を適切に判定することができる。
請求項2に記載の発明によれば、或る判定対象の時刻に対応して、判定対象の他車両の他車軌道上の位置は、判定対象の時刻に前後する時間範囲に応じて複数となるため、衝突可能性をさらに適切に判定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、判定対象の他車両の他車軌道上の位置は、判定対象の時刻に前後する時間範囲において補間が行われるため、衝突可能性をさらに適切に判定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、自車軌道上の位置ごとに対応して設定された自車対応仮想円と、前記他車軌道上の位置ごとに対応して設定された他車対応仮想円とが重複するか否かに基づいて衝突可能性について判定するため、衝突判定にあたって容易な演算によりながらも、適切に衝突に関するマージンを確保して衝突可能性についての判定を行うことができる。
本実施形態に係る車両制御装置100が搭載された車両の有する構成要素を示す図である。 本実施形態に係る車両制御装置100を中心とした自車両Mの機能構成図である。 本実施形態に係る自車位置認識部102により走行車線に対する自車両Mの相対位置が認識される様子を示す図である。 本実施形態に係る行動計画生成部106によって生成された行動計画の一例を示す図である。 本実施形態に係る第1軌道生成部112により生成される第1軌道の一例を示す図である。 本実施形態に係る第1軌道生成部112または第2軌道生成部126により生成される軌道上の各目標位置に対して設定される目標速度の一例を示す図である。 本実施形態に係るターゲット位置設定部122がターゲット領域TAを設定する様子を示す図である。 本実施形態に係る第2軌道生成部126が軌道を生成する様子を示す図である。 本実施形態の衝突判定における自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの設定例を示す図である。 本実施形態における自車対応仮想円Cと対象車両Moとの関係を示す図である。 本実施形態において、衝突可能性無しとの判定結果が得られる場合に応じた自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの位置関係の一例を示す図である。 本実施形態において、衝突可能性有りとの判定結果が得られる場合に応じた自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの位置関係の一例を示す図である。 本実施形態における車両制御装置100が車線変更に関連して実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御装置、車両制御方法、および車両制御プログラムの実施形態について説明する。
[車両構成]
図1は、本実施形態に係る車両制御装置100が搭載された車両(以下、自車両Mと称する)の有する構成要素を示す図である。車両制御装置100が搭載される車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の自動車であり、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関を動力源とした自動車や、電動機を動力源とした電気自動車、内燃機関および電動機を兼ね備えたハイブリッド自動車等を含む。また、上述した電気自動車は、例えば、二次電池、水素燃料電池、金属燃料電池、アルコール燃料電池等の電池により放電される電力を使用して駆動する。
図1に示すように、自車両Mには、ファインダ20−1から20−7、レーダ30−1から30−6、およびカメラ40等のセンサと、ナビゲーション装置50と、上述した車両制御装置100とが搭載される。ファインダ20−1から20−7は、例えば、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を測定するLIDAR(Light Detection and Ranging、あるいはLaser Imaging Detection and Ranging)である。例えば、ファインダ20−1は、フロントグリル等に取り付けられ、ファインダ20−2および20−3は、車体の側面やドアミラー、前照灯内部、側方灯付近等に取り付けられる。ファインダ20−4は、トランクリッド等に取り付けられ、ファインダ20−5および20−6は、車体の側面や尾灯内部等に取り付けられる。上述したファインダ20−1から20−6は、例えば、水平方向に関して150度程度の検出領域を有している。また、ファインダ20−7は、ルーフ等に取り付けられる。ファインダ20−7は、例えば、水平方向に関して360度の検出領域を有している。
上述したレーダ30−1および30−4は、例えば、奥行き方向の検出領域が他のレーダよりも広い長距離ミリ波レーダである。また、レーダ30−2、30−3、30−5、30−6は、レーダ30−1および30−4よりも奥行き方向の検出領域が狭い中距離ミリ波レーダである。以下、ファインダ20−1から20−7を特段区別しない場合は、単に「ファインダ20」と記載し、レーダ30−1から30−6を特段区別しない場合は、単に「レーダ30」と記載する。レーダ30は、例えば、FM−CW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体を検出する。
カメラ40は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の個体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ40は、フロントウィンドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ40は、例えば周期的に繰り返し自車両Mの前方を撮像する。
なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、さらに別の構成が追加されてもよい。
図2は、第1の実施形態に係る車両制御装置100を中心とした自車両Mの機能構成例を示す図である。自車両Mには、ファインダ20、レーダ30、およびカメラ40の他、ナビゲーション装置50と、車両センサ60と、操作デバイス70と、操作検出センサ72と、切替スイッチ80と、走行駆動力出力装置90、ステアリング装置92、ブレーキ装置94と、車両制御装置100とが搭載される。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。
ナビゲーション装置50は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機や地図情報(ナビ地図)、ユーザインターフェースとして機能するタッチパネル式表示装置、スピーカ、マイク等を有する。ナビゲーション装置50は、GNSS受信機によって自車両Mの位置を特定し、その位置からユーザによって指定された目的地までの経路を導出する。ナビゲーション装置50により導出された経路は、経路情報154として記憶部150に格納される。自車両Mの位置は、車両センサ60の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、車両制御装置100が手動運転モードを実行している際に、目的地に至る経路について音声やナビ表示によって案内を行う。なお、自車両Mの位置を特定するための構成は、ナビゲーション装置50とは独立して設けられてもよい。また、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の一機能によって実現されてもよい。この場合、端末装置と車両制御装置100との間で無線または通信によって情報の送受信が行われる。なお、自車両Mの位置を特定するための構成は、ナビゲーション装置50とは独立して設けられてもよい。
車両センサ60は、車速を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
走行駆動力出力装置90は、例えば、自車両Mが内燃機関を動力源とした自動車である場合、エンジンおよびエンジンを制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)を備え、自車両Mが電動機を動力源とした電気自動車である場合、走行用モータおよび走行用モータを制御するモータECUを備え、自車両Mがハイブリッド自動車である場合、エンジンおよびエンジンECUと走行用モータおよびモータECUを備える。走行駆動力出力装置90がエンジンのみを含む場合、エンジンECUは、後述する走行制御部132から入力される情報に従って、エンジンのスロットル開度やシフト段等を調整し、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を出力する。また、走行駆動力出力装置90が走行用モータのみを含む場合、モータECUは、走行制御部132から入力される情報に従って、走行用モータに与えるPWM信号のデューティ比を調整し、上述した走行駆動力を出力する。また、走行駆動力出力装置90がエンジンおよび走行用モータを含む場合、エンジンECUおよびモータECUの双方は、走行制御部132から入力される情報に従って、互いに協調して走行駆動力を制御する。
ステアリング装置92は、例えば、電動モータと、ステアリングトルクセンサと、操舵角センサ等を備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機能等に力を作用させてステアリングホイールの向きを変更する。ステアリングトルクセンサは、例えば、ステアリングホイールを操作したときのトーションバーのねじれをステアリングトルク(操舵力)として検出する。操舵角センサは、例えば、ステアリング操舵角(または実舵角)を検出する。ステアリング装置92は、走行制御部132から入力される情報に従って、電動モータを駆動させ、ステアリングホイールの向きを変更する。
ブレーキ装置94は、ブレーキペダルになされたブレーキ操作が油圧として伝達されるマスターシリンダー、ブレーキ液を蓄えるリザーバータンク、各車輪に出力される制動力を調節するブレーキアクチュエータ等を備える。制動制御部44は、走行制御部132から入力される情報に従って、マスターシリンダーの圧力に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるように、ブレーキアクチュエータ等を制御する。なお、ブレーキ装置94は、上記説明した油圧により作動する電子制御式ブレーキ装置に限らず、電動アクチュエーターにより作動する電子制御式ブレーキ装置であってもよい。
操作デバイス70は、例えば、アクセルペダルやステアリングホイール、ブレーキペダル、シフトレバー等を含む。操作デバイス70には、運転者による操作の有無や量を検出する操作検出センサ72が取り付けられている。操作検出センサ72は、例えば、アクセル開度センサ、ステアリングトルクセンサ、ブレーキセンサ、シフト位置センサ等を含む。操作検出センサ72は、検出結果としてのアクセル開度、ステアリングトルク、ブレーキ踏量、シフト位置等を走行制御部132に出力する。なお、これに代えて、操作検出センサ72の検出結果が、直接的に走行駆動力出力装置90、ステアリング装置92、またはブレーキ装置94に出力されてもよい。
切替スイッチ80は、運転者等によって操作されるスイッチである。切替スイッチ80は、例えば、ステアリングホイールやガーニッシュ(ダッシュボード)等に設置される機械式のスイッチであってもよいし、ナビゲーション装置50のタッチパネルに設けられるGUI(Graphical User Interface)スイッチであってもよい。切替スイッチ80は、運転者等の操作を受け付け、走行制御部132による制御モードを自動運転モードまたは手動運転モードのいずれか一方に指定する制御モード指定信号を生成し、制御切替部140に出力する。自動運転モードとは、上述したように、運転者が操作を行わない(あるいは手動運転モードに比して操作量が小さい、または操作頻度が低い)状態で、自動的に走行する運転モードであり、より具体的には、行動計画に基づいて走行駆動力出力装置90、ステアリング装置92、およびブレーキ装置94の一部または全部を制御する運転モードである。
[車両制御装置]
以下、車両制御装置100について説明する。車両制御装置100は、例えば、自車位置認識部102と、外界認識部104と、行動計画生成部106と、走行態様決定部110と、第1軌道生成部112と、車線変更制御部120と、目標速度算出部130と、走行制御部132と、制御切替部140と、記憶部150とを備える。自車位置認識部102、外界認識部104、行動計画生成部106、走行態様決定部110、第1軌道生成部112、車線変更制御部120、目標速度算出部130、走行制御部132、および制御切替部140のうち一部または全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらのうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。また、記憶部150は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等で実現される。プロセッサが実行するプログラムは、予め記憶部150に格納されていてもよいし、車載インターネット設備等を介して外部装置からダウンロードされてもよい。また、プログラムを格納した可搬型記憶媒体が図示しないドライブ装置に装着されることで記憶部150にインストールされてもよい。
自車位置認識部102は、記憶部150に格納された地図情報152と、ファインダ20、レーダ30、カメラ40、ナビゲーション装置50、または車両センサ60から入力される情報とに基づいて、自車両Mが走行している車線(走行車線)、および、走行車線に対する自車両Mの相対位置(以下、単に「位置」とも記載する)を認識する。地図情報152は、例えば、ナビゲーション装置50が有するナビ地図よりも高精度な地図情報であり、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。より具体的には、地図情報152には、道路情報と、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報等が含まれる。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブ路の曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。交通規制情報には、工事や交通事故、渋滞等によって車線が封鎖されているといった情報が含まれる。
図3は、自車位置認識部102により走行車線L1に対する自車両Mの相対位置が認識される様子を示す図である。自車位置認識部102は、例えば、自車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央CLからの乖離OS、および自車両Mの進行方向の走行車線中央CLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する自車両Mの相対位置として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部102は、自車線L1のいずれかの側端部に対する自車両Mの基準点の位置などを、走行車線に対する自車両Mの相対位置として認識してもよい。
外界認識部104は、ファインダ20、レーダ30、カメラ40等から入力される情報に基づいて、周辺車両の位置、速度、および加速度等の状態を認識する。本実施形態における周辺車両とは、自車両Mの周辺を走行する車両であって、自車両Mと同じ方向に走行する車両である。周辺車両の位置は、他車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、他車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、上記各種機器の情報に基づいて周辺車両の加速度、車線変更をしているか否か(あるいは車線変更をしようとしているか否か)を含んでもよい。また、外界認識部104は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者その他の物体の位置を認識してもよい。
行動計画生成部106は、所定の区間における行動計画を生成する。所定の区間とは、例えば、ナビゲーション装置50により導出された経路のうち、高速道路等の有料道路を通る区間である。なお、これに限らず、行動計画生成部106は、任意の区間について行動計画を生成してもよい。
行動計画は、例えば、順次実行される複数のイベントで構成される。イベントには、例えば、自車両Mを減速させる減速イベントや、自車両Mを加速させる加速イベント、走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させるレーンキープイベント、走行車線を変更させる車線変更イベント、自車両Mに前走車両を追い越させる追い越しイベント、分岐ポイントにおいて所望の車線に変更させたり、現在の走行車線を逸脱しないように自車両Mを走行させたりする分岐イベント、車線合流ポイントにおいて自車両Mを加減速させ、走行車線を変更させる合流イベント等が含まれる。例えば、有料道路(例えば高速道路等)においてジャンクション(分岐点)が存在する場合、車両制御装置100は、自動運転モードにおいて、自車両Mを目的地の方向に進行するように車線を変更したり、車線を維持したりする必要がある。従って、行動計画生成部106は、地図情報152を参照して経路上にジャンクションが存在していると判明した場合、現在の自車両Mの位置(座標)から当該ジャンクションの位置(座標)までの間に、目的地の方向に進行することができる所望の車線に車線変更するための車線変更イベントを設定する。なお、行動計画生成部106によって生成された行動計画を示す情報は、行動計画情報156として記憶部150に格納される。
図4は、ある区間について生成された行動計画の一例を示す図である。図示するように、行動計画生成部106は、目的地までの経路に従って走行した場合に生じる場面を分類し、個々の場面に即したイベントが実行されるように行動計画を生成する。なお、行動計画生成部106は、自車両Mの状況変化に応じて動的に行動計画を変更してもよい。
行動計画生成部106は、例えば、生成した行動計画を、外界認識部104によって認識された外界の状態に基づいて変更(更新)してもよい。一般的に、車両が走行している間、外界の状態は絶えず変化する。特に、複数の車線を含む道路を自車両Mが走行する場合、他車両との距離間隔は相対的に変化する。例えば、前方の車両が急ブレーキを掛けて減速したり、隣の車線を走行する車両が自車両M前方に割り込んで来たりする場合、自車両Mは、前方の車両の挙動や、隣接する車線の車両の挙動に合わせて速度や車線を適宜変更しつつ走行する必要がある。従って、行動計画生成部106は、上述したような外界の状態変化に応じて、制御区間ごとに設定したイベントを変更してもよい。
具体的には、行動計画生成部106は、車両走行中に外界認識部104によって認識された他車両の速度が閾値を超えたり、自車線に隣接する車線を走行する他車両の移動方向が自車線方向に向いたりした場合に、自車両Mが走行予定の運転区間に設定されたイベントを変更する。例えば、レーンキープイベントの後に車線変更ベントが実行されるようにイベントが設定されている場合において、外界認識部104の認識結果によって当該レーンキープイベント中に車線変更先の車線後方から車両が閾値以上の速度で進行してきたことが判明した場合、行動計画生成部106は、レーンキープイベントの次のイベントを車線変更から減速イベントやレーンキープイベント等に変更する。これによって、車両制御装置100は、自車両Mが車線変更先の車両に衝突することを回避することができる。この結果、車両制御装置100は、外界の状態に変化が生じた場合においても、安全に自車両Mを自動走行させることができる。
[レーンキープイベント]
走行態様決定部110は、行動計画に含まれるレーンキープイベントが走行制御部132により実施される際に、定速走行、追従走行、減速走行、カーブ走行、障害物回避走行などのうちいずれかの走行態様を決定する。例えば、走行態様決定部110は、自車両の前方に他車両が存在しない場合に、走行態様を定速走行に決定する。また、走行態様決定部110は、前走車両に対して追従走行するような場合に、走行態様を追従走行に決定する。また、走行態様決定部110は、外界認識部104により前走車両の減速が認識された場合や、停車や駐車などのイベントを実施する場合に、走行態様を減速走行に決定する。また、走行態様決定部110は、外界認識部104により自車両Mがカーブ路に差し掛かったことが認識された場合に、走行態様をカーブ走行に決定する。また、走行態様決定部110は、外界認識部104により自車両Mの前方に障害物が認識された場合に、走行態様を障害物回避走行に決定する。
第1軌道生成部112は、走行態様決定部110により決定された走行態様に基づいて、軌道を生成する。軌道とは、自車両Mが現在の車速を維持した状態で走行する場合に、到達することが想定される将来の目標位置を所定時間ごとにサンプリングした点の集合である。以下、第1軌道生成部112により生成される軌道を、第1軌道と称して説明する。
図5は、第1軌道生成部112により生成される第1軌道の一例を示す図である。図中(A)に示すように、例えば、第1軌道生成部112は、自車両Mの現在位置を基準に、現時刻から所定時間Δt経過するごとに、K(1)、K(2)、K(3)、…といった将来の目標位置を自車両Mの第1軌道として設定する。これら目標位置K(1)、K(2)、K(3)、…の集合が第1軌道に相当する。以下、これら目標位置を区別しない場合、単に「目標位置K」と表記する。例えば、目標位置Kの個数は、目標時間Tに応じて決定される。例えば、第1軌道生成部112は、目標時間Tを5秒とした場合、この5秒間において、所定時間Δt(例えば0.1秒)刻みで目標位置Kを走行車線の中央線上に設定し、これら複数の目標位置Kの配置間隔を走行態様に基づいて決定する。第1軌道生成部112は、例えば、走行車線の中央線を、地図情報152に含まれる車線の幅員等の情報から導出してもよいし、予め地図情報152に含まれている場合に、この地図情報152から取得してもよい。
例えば、上述した走行態様決定部110により走行態様が定速走行に決定された場合、第1軌道生成部112は、図中(A)に示すように、等間隔で複数の目標位置Kを設定して第1軌道を生成する。また、走行態様決定部110により走行態様が減速走行に決定された場合、第1軌道生成部112は、図中(B)に示すように、到達する時刻がより早い目標位置Kほど間隔を広くし、到達する時刻がより遅い目標位置Kほど間隔を狭くして第1軌道を生成する。これにより、自車両Mから遠ざかるのに応じて目標位置Kの間隔が詰まるため、車両制御装置100は、自車両Mの減速をスムーズに実現することができる。
また、図中(C)に示すように、道路がカーブ路である場合に、走行態様決定部110は、走行態様をカーブ走行に決定する。この場合、第1軌道生成部112は、例えば、道路の曲率に応じて、複数の目標位置Kを自車両Mの進行方向に対する横位置(車線幅方向の位置)を変更しながら配置して、第1軌道を生成する。また、図中(D)に示すように、自車両Mの前方の道路上に人間や停止車両等の障害物OBが存在する場合、走行態様決定部110は、走行態様を障害物回避走行に決定する。この場合、第1軌道生成部112は、この障害物OBを回避して走行するように、複数の目標位置Kを配置して第1軌道を生成する。
図6は、第1軌道生成部112により生成される第1軌道の各目標位置Kに対して設定される速度νの一例を示す図である。図示するように、第1軌道の各目標位置Kには、次の目標位置までの間において、自車両Mが出力すべき速度νが設定される。例えば、目標位置K(0)には速度ν0、目標位置K(1)には速度ν1、目標位置K(2)には速度ν2、といったように目標位置Kごとに速度νが割り当てられる。この速度νは、後述する目標速度算出部130の処理に用いられる。
[車線変更イベント]
車線変更制御部120は、行動計画に含まれる車線変更イベントが走行制御部132により実施される際の制御を行う。車線変更制御部120は、例えば、ターゲット位置設定部122と、車線変更可否判定部124と、第2軌道生成部126と、衝突判定部128とを備える。なお、車線変更制御部120は、分岐イベントや合流イベントが走行制御部132により実施される際に、後述する処理を行ってもよい。
ターゲット位置設定部122は、自車両Mが走行する車線(自車線)に対して隣接する隣接車線を走行し、且つ自車両Mよりも前方を走行する車両と、隣接車線を走行し、且つ自車両Mよりも後方を走行する車両とを特定し、これら車両の間にターゲット領域TAを設定する。以下、隣接車線を走行し、且つ自車両Mよりも前方を走行する車両を、前方基準車両と称し、隣接車線を走行し、且つ自車両Mよりも後方を走行する車両を、後方基準車両と称して説明する。
車線変更可否判定部124は、ターゲット位置設定部122により設定されたターゲット領域TA上に周辺車両が存在せず、且つ前方基準車両との仮想的な衝突余裕時間TTC(Time-To Collision)と後方基準車両との仮想的な衝突余裕時間TTCが、閾値以上であるといった所定の設定条件を満たす場合に、隣接車線上に設定されたターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更可能であると判定する。衝突余裕時間TTCは、例えば、ターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更したと仮定し、このターゲット領域TA上の仮想的な自車両Mと、前方基準車両(あるいは後方基準車両)との車間距離を、自車両Mの速度および前方基準車両(あるいは後方基準車両)の相対速度で除算することで導出される。
図7は、第1の実施形態におけるターゲット位置設定部122がターゲット領域TAを設定する様子を示す図である。図中、mAは前走車両を表し、mBは前方基準車両を表し、mCは後方基準車両を表している。また、矢印dは自車両Mの進行(走行)方向を表し、L1は自車線を表し、L2は隣接車線を表している。
図7の例の場合、ターゲット位置設定部122は、隣接車線L2上において、前方基準車両mBと後方基準車両mCとの間にターゲット領域TAを設定する。このような場合、車線変更可否判定部124は、ターゲット位置設定部122により設定されたターゲット領域TA上に自車両Mを仮想的に配置し、この仮想的な自車両Mを基準に前方基準車両mBに対する衝突余裕時間TTC(B)と、後方基準車両mCに対する衝突余裕時間TTC(C)とを導出する。車線変更可否判定部124は、導出したこれら2つの衝突余裕時間TTCが共に所定の設定条件を満たすか否かを判定し、両方の衝突余裕時間TTCが共に所定の設定条件を満たす場合(例えば前方、後方それぞれに設定された閾値以上である場)、隣接車線L2上に設定されたターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更可能であると判定する。なお、ターゲット位置設定部122は、隣接車線L2上において、後方基準車両mCの後方(後方基準車両mCと、その後方に存在する車両との間)にターゲット領域TAを設定してもよい。
また、車線変更可否判定部124は、前走車両mAの速度、加速度、または躍度(ジャーク)等を加味して、ターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更可能であるか否かを判定してもよい。例えば、前走車両mAの速度よりも前方基準車両mBおよび後方基準車両mCの速度が大きい場合、すなわち、前方基準車両mBおよび後方基準車両mCが前走車両mAを追い抜くような場合、車線変更可否判定部124は、前方基準車両mBおよび後方基準車両mCの間に設定されたターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更可能でないと判定する。
第2軌道生成部126は、上述した車線変更可否判定部124によりターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更可能であると判定された場合、このターゲット領域TA上に車線変更するための軌道を生成する。以下、第2軌道生成部126により生成される軌道を、第2軌道と称して説明する。
図8は、第1の実施形態における第2軌道生成部126が第2軌道を生成する様子を示す図である。例えば、第2軌道生成部126は、前方基準車両mBおよび後方基準車両mCを所定の速度モデルで走行するものとして仮定し、これら3台の車両の速度モデルと自車両Mの速度とに基づいて、将来のある時刻において自車両Mが前方基準車両mBおよび後方基準車両mCの間、または後方基準車両mCの後方に存在するように第2軌道を生成する。例えば、第2軌道生成部126は、現在の自車両Mの位置から、将来のある時刻における前方基準車両mBの位置までをスプライン曲線等の多項式曲線を用いて滑らかに繋ぎ、この曲線上に等間隔あるいは不等間隔で目標位置Kを所定個数配置する。この際、第2軌道生成部126は、目標位置Kの少なくとも1つがターゲット領域TA上に配置されるように第2軌道を生成する。この第2軌道の各目標位置Kには、上述の図6に示した第1軌道に設定される速度と同様に、速度νが割り当てられる。以下の説明にあたり、第1軌道または第2軌道に設定される速度νを、初期設定速度νと称する。
車線変更可否判定部124により車線変更可能であると判定された場合であっても、周囲の前走車両mA、前方基準車両mB、後方基準車両mCなどの他車両の速度などの状態によっては、自車両Mが車線変更のための走行を行った際に他車両と衝突する場合がある。
そこで、衝突判定部128は、車線変更可否判定部124により車線変更が可能であると判定されたことに応じて、自車両Mが第2軌道生成部126により生成された第2軌道に沿って車線変更のための走行を行った場合の他車両との衝突可能性について判定する。ここで、「衝突可能性について判定する」とは、自車両Mと他車両とが衝突する可能性があるか否かについて判定することをいう。また、以降の説明にあたり、衝突可能性について判定することについては、単に衝突可能性ともいう。
衝突判定部128により衝突可能性があると判定された場合には、車線変更制御部120において、ターゲット位置設定部122によるターゲット領域TAの設定、車線変更可否判定部124による車線変更の可否判定が再度行われる。そして、車線変更可否判定部124により車線変更が可能であると判定されれば、第2軌道生成部126によって新たに第2軌道が生成され、生成された第2軌道に応じた衝突判定が衝突判定部128により再度行われる。
目標速度算出部130は、第1軌道生成部112により生成された第1軌道、または第2軌道生成部126により生成された第2軌道の各目標位置Kに設定された初期設定速度νに基づいて、自車両Mの目標速度ν#を算出する。
例えば、目標速度算出部130は、ある目標位置K(i)に設定された初期設定速度νiと、この目標位置K(i)の次に位置する目標位置K(i+1)に設定された初期設定速度νi+1との平均値を算出し、この算出した平均値を、目標位置K(i)から目標位置K(i+1)までの自車両Mの目標速度ν#iに設定する。
[走行制御]
走行制御部132は、制御切替部140による制御によって、制御モードを自動運転モードあるいは手動運転モードに設定し、設定した制御モードに従って、走行駆動力出力装置90、ステアリング装置92、およびブレーキ装置94の一部または全部を含む制御対象を制御する。走行制御部132は、自動運転モード時において、行動計画生成部106によって生成された行動計画情報156を読み込み、読み込んだ行動計画情報156に含まれるイベントに基づいて制御対象を制御する。
例えば、このイベントがレーンキープイベントである場合、走行制御部132は、第1軌道生成部112により生成された第1軌道に従い、ステアリング装置92における電動モータの制御量(例えば回転数)と、走行駆動力出力装置90におけるECUの制御量(例えばエンジンのスロットル開度やシフト段等)と、を決定する。具体的には、走行制御部132は、第1軌道の目標位置Kから算出された所定時間Δtごとの目標速度ν#に従って、走行駆動力出力装置90におけるECUの制御量を決定する。また、走行制御部132は、目標位置Kごとの自車両Mの進行方向と、この目標位置を基準とした次の目標位置の方向とのなす角度に応じて、ステアリング装置92における電動モータの制御量を決定する。
また、上記イベントが車線変更イベントである場合、走行制御部132は、第2軌道生成部126により生成された第2軌道に従い、ステアリング装置92における電動モータの制御量と、走行駆動力出力装置90におけるECUの制御量と、を決定する。具体的には、上述した例と同様に、走行制御部132は、第2軌道の目標位置Kから算出された所定時間Δtごとの目標速度ν#に従って、走行駆動力出力装置90におけるECUの制御量を決定する。また、走行制御部132は、目標位置Kごとの自車両Mの進行方向と、この目標位置を基準とした次の目標位置の方向とのなす角度に応じて、ステアリング装置92における電動モータの制御量を決定する。
走行制御部132は、イベントごとに決定した制御量を示す情報を、対応する制御対象に出力する。これによって、制御対象の各装置(90、92、94)は、走行制御部132から入力された制御量を示す情報に従って、自装置を制御することができる。また、走行制御部132は、車両センサ60の検出結果に基づいて、決定した制御量を適宜調整する。
また、走行制御部132は、手動運転モード時において、操作検出センサ72により出力される操作検出信号に基づいて制御対象を制御する。例えば、走行制御部132は、操作検出センサ72により出力された操作検出信号を、制御対象の各装置にそのまま出力する。
制御切替部140は、行動計画生成部106によって生成され、記憶部150に格納された行動計画情報156に基づいて、走行制御部132による自車両Mの制御モードを自動運転モードから手動運転モードに、または手動運転モードから自動運転モードに切り換える。また、制御切替部140は、切替スイッチ80から入力される制御モード指定信号に基づいて、走行制御部132による自車両Mの制御モードを自動運転モードから手動運転モードに、または手動運転モードから自動運転モードに切り換える。すなわち、走行制御部132の制御モードは、運転者等の操作によって走行中や停車中に任意に変更することができる。
また、制御切替部140は、操作検出センサ72から入力される操作検出信号に基づいて、走行制御部132による自車両Mの制御モードを自動運転モードから手動運転モードに切り換える。例えば、制御切替部140は、操作検出信号に含まれる操作量が閾値を超える場合、すなわち、操作デバイス70が閾値を超えた操作量で操作を受けた場合、走行制御部132の制御モードを自動運転モードから手動運転モードに切り換える。例えば、自動運転モードに設定された走行制御部132によって自車両Mが自動走行している場合において、運転者によってステアリングホイール、アクセルペダル、またはブレーキペダルが閾値を超える操作量で操作された場合、制御切替部140は、走行制御部132の制御モードを自動運転モードから手動運転モードに切り換える。これによって、車両制御装置100は、人間等の物体が車道に飛び出して来たり、前走車両が急停止したりした際に運転者により咄嗟になされた操作によって、切替スイッチ80の操作を介さずに直ぐさま手動運転モードに切り替えることができる。この結果、車両制御装置100は、運転者による緊急時の操作に対応することができ、走行時の安全性を高めることができる。
[衝突判定]
以下、図9〜図12を参照して、本実施形態の衝突判定部128による衝突判定の手法の一例について説明する。
図9は、本実施形態の衝突判定における自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの設定例を示している。同図においては、第2軌道生成部126(自車軌道生成部の一例)により生成された自車両Mの第2軌道における3つの目標位置K(i)、K(i+1)、K(i+2)が示されている。目標位置K(i)は、第2軌道における或る時刻(i)に対応して設定された目標位置である。目標位置K(i+1)は、目標位置K(i)から或る時間を経過した時刻(i+1)において設定された目標位置である。目標位置K(i+2)は、目標位置K(i+1)からさらに或る時間を経過した時刻(i+2)において設定された目標位置である。これらの時刻のうち、今回の衝突判定の対象としているのは時刻(i+1)である。
また、同図においては、衝突判定の対象となる他車両である対象車両Moに対応して、予測位置P(i)、P(i+1)、P(i+2)が示されている。予測位置P(i)、P(i+1)、P(i+2)は、それぞれ、時刻(i)、(i+1)、(i+2)において予測される対象車両Moの位置である。そして、これらの予測位置P(i)、P(i+1)、P(i+2)は、他車軌道において、判定対象となる自車両Mの時刻(i+1)における目標位置K(i+1)に関して対応する対象車両Moの位置である。つまり、衝突判定にあたっては、判定対象となる自車両Mの位置が対応する時刻に対して前後する所定の時刻範囲に含まれる位置が対象車両Moの予測位置として取得される。衝突判定部128は、外界認識部104(他車軌道生成部の一例)により予測(生成)された他車両についての将来の軌道(他車軌道)のうちから、対象車両Moの他車軌道において、判定対象の時刻(i)に対応する時刻範囲に含まれる他車軌道として、予測位置P(i)、P(i+1)、P(i+2)を取得する。なお、以降の説明にあたり、予測位置P(i)、予測位置P(i+1)、予測位置P(i+2)について特に区別しない場合には、予測位置Pと記載する。
予測位置Pについては、外界認識部104が対象車両Moについてファインダ20、レーダ30、カメラ40等から入力される情報に基づいて予測すればよい。また、外界認識部104は、予測位置Pについて、必ずしも目標位置K(i)、K(i+1)、K(i+2)が対応するのと同じ時刻(i)、時刻(i+1)、時刻(i+2)で予測しなくともよい。
ここで、同図に示される目標位置K(i)、K(i+1)、K(i+2)による自車両Mの軌道(自車軌道)と、予測位置P(i)、予測位置P(i+1)、予測位置P(i+2)による他車両の軌道(他車軌道)とは、ほぼ直交するような状態となっている。このような状態は、車線変更に際しては生じにくいが、ここでは、衝突判定の手法についての説明を分かりやすくするための便宜として、自車軌道と他車軌道とがほぼ直交する状態を示している。
そのうえで、本実施形態の衝突判定部128は、予測位置P(i)、予測位置P(i+1)、予測位置P(i+2)により形成される他車軌道に沿って、同図のように、同じ所定の半径による他車対応仮想円を配置していく。同図においては、予測位置P(i)から予測位置P(i+1)にかけて、他車対応仮想円C(−6)、C(−5)、C(−4)、C(−3)、C(−1)、C(0)が配置された状態が示されている。また、予測位置P(i+1)から予測位置P(i+2)にかけては、他車対応仮想円C(0)、C(1)、C(2)、C(3)、C(4)、C(5)、C(6)が配置された状態が示されている。なお、以降において、他車対応仮想円C(−6)、C(−5)、C(−4)、C(−3)、C(−1)、C(0)、C(1)、C(2)、C(3)、C(4)、C(5)、C(6)について特に区別しない場合には、他車対応仮想円Cと記載する。
図10は、自車対応仮想円Cと対象車両Moとの関係を示す図である。同図においては、図9における他車対応仮想円C(−6)、C(−5)、C(−4)の部分を拡大して示している。他車対応仮想円C(−6)は、その中心が予測位置P(i)に一致するように設定される。ここで、予測位置Pと対象車両Moとの位置関係は以下のようになっている。つまり、同図の予測位置P(i)として例示されているように、予測位置Pは、対象車両Moの後輪軸中心AXr上において、対象車両Moの幅方向における中央の位置が対応する。
また、衝突判定部128は、他車対応仮想円Cの半径rについて以下のように設定する。つまり、衝突判定部128は、同図の他車対応仮想円C(−6)により表されているように、直径(2r)が対象車両Moの車幅Wよりも大きくなるような半径rを設定する。直径(2r)を対象車両Moの車幅Wよりも大きく設定するにあたっては、例えば車幅Wに予め定めた所定値(例えば1m程度)を加算した値を直径(2r)とすればよい。あるいは、車幅Wに対して予め定めた1より大きな所定の係数を乗算することによっても対象車両Moの車幅Wよりも直径(2r)を大きく設定することができる。
上記のように他車対応仮想円Cの半径rを設定するにあたって、衝突判定部128は対象車両Moの幅を利用している。衝突判定部128は、例えば外界認識部104が判定した対象車両Moの幅を取得すればよい。この場合において、外界認識部104は、例えばファインダ20やカメラ40などにより取得された対象車両Moに関する情報に基づいて、対象車両Moの車幅Wを求めることができる。
そして、衝突判定部128は、上記のように半径rを設定した他車対応仮想円Cを、隣り合う予測位置Pの間において等間隔に配置する。ここでの等間隔とは、同図に示されるように、隣り合う他車対応仮想円Cの中心同士の距離rdが等しくなるように他車対応仮想円Cを配置することである。
このように他車対応仮想円Cを設定するにあたり、衝突判定部128は、隣り合う2つの予測位置Pの間に等間隔で他車対応仮想円Cの中心に対応する点を設定する。このように他車対応仮想円Cの中心としての点を設定することは、隣り合う2つの予測位置Pの間において対象車両Moの軌道上の位置を補間していることに相当する。
ここで、衝突判定部128は、以下のように隣り合う2つの予測位置Pの間において等間隔の距離rdを設定して、他車対応仮想円Cの中心を隣り合う2つの予測位置Pの間に配置することができる。つまり、例えば、距離rdについての標準値を予め設定しておく。そして、衝突判定部128は、隣り合う2つの予測位置Pにおける等間隔の距離rdが最も標準値に近くなる隣り合う2つの予測位置Pの距離に対する等分数を特定する。衝突判定部128は、特定された当分数に対応する等間隔の距離rdにより隣り合う2つの予測位置Pの間に他車対応仮想円Cの中心を配置すればよい。なお、或る隣り合う2つの予測位置Pによる区間と、これとは異なる隣り合う2つの予測位置Pによる区間とでは、互いに距離が異なっている可能性がある。このため、上記のように距離rdを設定する場合、複数の異なる区間の間では等間隔の距離rdが異なる場合がある。
このように対象車両Moに対応して他車対応仮想円Cが形成されることで、他車対応仮想円Cの配列により形成される輪郭は、ほぼ対象車両Moを覆うようにされる。これにより、例えば対象車両Moが直進せずに方向を変えながら走行するような場合であっても、対象車両Moの本体が他車対応仮想円Cの配列により形成される輪郭の外からはみ出ないようにすることができる。
また、衝突判定部128は、自車両Mについても、図9に示すように、判定対象の時刻に対応する目標位置Kにおいて、自車両Mに対応させて複数の仮想円(自車対応仮想円)を設定する。同図においては、判定対象の時刻が時刻(i+1)であることに対応して、目標位置K(i+1)に対応する自車対応仮想円が設定された状態が示されている。また、ここでは、目標位置K(i+1)に対応して3つの自車対応仮想円C(1)、C(2)、C(3)が設定された例を示している。自車対応仮想円C(2)は目標位置K(i+1)に中心が位置するように配置されている。自車対応仮想円C(1)は、自車両Mに対応して自車対応仮想円C(2)よりも前方に位置するように配置されている。自車対応仮想円C(3)は、自車両Mに対応して自車対応仮想円C(2)よりも後方に位置するように配置されている。これら自車対応仮想円C(1)、C(2)、C(3)も互いに隣接する自車対応仮想円Cの中心が等間隔となるように配置される。また、自車対応仮想円Cについても、直径が自車両Mの車幅より大きくなるように設定される。これにより、同図に示されるように、自車両Mについても、自車対応仮想円C(1)、C(2)、C(3)の連結により形成される輪郭から本体がはみ出ることがないようにされる。なお、以降の説明にあたり、自車対応仮想円C(1)、C(2)、C(3)について特に区別しない場合には、自車対応仮想円Cと記載する。
図11は、衝突判定部128が衝突可能性無しと判定する場合に応じた自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの位置関係を示している。同図を参照して、衝突判定部128が衝突可能性無しと判定する場合の衝突判定処理の過程の一例について説明する。同図においては、図9から自車両Mと対象車両Moとを省略し、目標位置K、自車対応仮想円C、予測位置P及び他車対応仮想円Cを抜き出して示している。
衝突判定部128は、衝突可能性の有無について判定するにあたり、自車対応仮想円C(1)〜C(3)と他車対応仮想円C(−6)〜C(6)とによる組み合わせごとに、重複判定を行う。ここでの重複判定とは、1つの自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとによる組み合わせについて、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとが重複する位置関係にあるか否かについて判定することである。ここでの「重複」には、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとが接する状態も含まれる。
同図においては、自車対応仮想円C(1)〜C(3)と他車対応仮想円C(−6)〜(6)とによる組み合わせのうち、自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)との組み合わせを対象として重複判定を行う場合が示されている。この場合、衝突判定部128は、例えば以下のようにして自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)とが重複しているか否かについて判定することができる。
まず、衝突判定部128は、自車対応仮想円C(1)の中心から他車対応仮想円C(2)の中心までの距離Dを求める。距離Dについては、自車対応仮想円C(1)の中心の座標と、他車対応仮想円C(2)の中心の座標とにより求めることができる。そのうえで、衝突判定部128は、自車対応仮想円Cの半径をr、他車対応仮想円Cの半径をrとして、以下の式1が成立するか否かについて判定する。
+r<D・・・(式1)
式1が成立する場合には、同図に示されるように自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)とは離間している状態である。従って、同図の場合の衝突判定部128は、式1が成立することにより、自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)とが重複していないと判定する。
衝突判定部128は、上記のように自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)との組み合わせを例に挙げて説明した重複の有無についての判定を、自車対応仮想円C(1)と、残りの他車対応仮想円Cとの組み合わせごとに行う。さらに、衝突判定部128は、自車対応仮想円C(2)と各他車対応仮想円Cとの組み合わせごとに重複の有無についての判定を行う。さらに、衝突判定部128は、自車対応仮想円C(3)と各他車対応仮想円Cとの組み合わせごとに重複の有無についての判定を行う。つまり、衝突判定部128は、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとによる組みあわせごとに、重複の有無についての判定を行う。
そして、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとによる全ての組みあわせごとに、重複の有無についての判定を行った結果に基づいて、衝突判定部128は、以下のように自車両Mと対象車両Moとの衝突可能性についての判定を行う。つまり、衝突判定部128は、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとによる全ての組みあわせのうちで、重複すると判定された組みあわせが少なくとも1つあった場合には、衝突可能性が有ると判定する。これに対して、衝突判定部128は、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとによる全ての組みあわせについて重複しないと判定された場合には、衝突可能性が無いと判定する。
図11に示される自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの位置関係では、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとによるいずれの組み合わせにおいても重複することがない。そこで、この場合の衝突判定部128は、衝突可能性は無いと判定することができる。
一方、式1が成立しない場合、自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)とは重複する状態(接している状態を含む)である。図12は、図11との対比として、衝突判定部128が衝突可能性有りと判定する場合に応じた自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの位置関係を示している。同図においては、時刻(i)に対応する自車両Mの位置が図11とは異なっており、これに伴って、他車対応仮想円C(2)に対する自車対応仮想円C(1)、C(2)、C(3)の位置が異なっている。
同図に示される自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)との位置関係の場合には、式1が成立しない。そこで、この場合の衝突判定部128は、自車対応仮想円C(1)と他車対応仮想円C(2)とが、同図においても示されているように重複するものと判定する。
前述のように、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの組み合わせにおいて少なくとも1つの組み合わせにおいて重複の有ることが判定された場合には、衝突可能性有りとの判定が行われることになる。従って、この場合の衝突判定部128は、衝突可能性が有ると判定する。このようにして衝突判定部128は、判定対象タイミングである時刻(i)における自車両Mと対象車両Moとの衝突可能性の有無を判定することができる。
続いて図13のフローチャートを参照して、車線変更に関連して本実施形態における車両制御装置100が実行する処理手順の一例について説明する。車線変更制御部120は、自車両Mが現時点以降において走行する予定の区間について車線変更イベントが設定されているか否かについて判定する(ステップS100)。車線変更イベントが設定されていないことが判定された場合(ステップS100−NO)、車線変更制御部120は、同じステップS100により、次の区間について車線変更イベントが設定されているか否かについて判定する。
車線変更イベントが設定されていることが判定されると(ステップS100−YES)、前述のように、車線変更制御部120におけるターゲット位置設定部122は、ターゲット領域TAを設定する(ステップS102)。
次に、車線変更可否判定部124は、ステップS102により設定されたターゲット領域TA上に自車両Mが車線変更可能であるか否かについて判定する(ステップS104)。車線変更可能でないと判定された場合(ステップS104−NO)、例えば、ステップS102に処理が戻されることでターゲット領域TAについての再設定が行われる。再設定されたターゲット領域TAに基づいて、ステップS104による判定が再度行われる。一方、車線変更可能であることが判定されると(ステップS104−YES)、第2軌道生成部126が改めて第2軌道を生成(修正)する(ステップS106)。
上記のように第2軌道が生成されると、衝突判定部128は、以下のように衝突判定を行う。まず、衝突判定部128は、衝突判定の対象となる対象車両Moが存在しているか否かについて判定する(ステップS108)。ここで、対象車両Moとしては、現在において外界認識部104により認識される他車両である。対象車両Moとしては、現在において外界認識部104により認識される他車両としてもよいし、その一部としてもよい。外界認識部104により認識される他車両の一部を対象車両Moとする場合の例として、前述の前走車両mA、前方基準車両mBおよび後方基準車両mCを対象車両Moとすることができる。
対象車両Moが存在していないことが判定された場合(ステップS108−NO)、衝突可能性の有る他車両は周囲に存在していない。従って、この場合には衝突判定を行う必要がない。そこで、この場合には、走行制御部132が第2軌道に従った車線変更が行われるように走行制御を行う(ステップS122)。
対象車両Moが存在していることが判定された場合(ステップS108−YES)、例えば衝突判定部128は、外界認識部104により予測された対象車両Moごとの他車軌道の位置から、判定対象タイミングとしての時刻に前後する所定の時刻範囲に対応する他車軌道を取得する(ステップS110)。ステップS110の処理により、例えば、図9にて説明したように、判定対象タイミングが時刻(i)である場合に応じて、時刻(i)、(i+1)、(i+2)ごとに対応する予測位置P(i)、P(i+1)、P(i+2)の各位置が他車軌道として取得される。
次に、衝突判定部128は、ステップS110により取得した対象車両Moごとの軌道上に、図9に示した他車対応仮想円Cを設定する(ステップS112)。また、衝突判定部128は、判定対象タイミングとしての時刻(i)における自車両Mの目標位置K(i)に対応する自車対応仮想円Cを設定する(ステップS114)。
そして、衝突判定部128は、ステップS112により設定した他車対応仮想円CとステップS114により設定した自車対応仮想円Cとの組みあわせごとに重複判定を行う(ステップS116)。ステップS116の判定は、対象車両Moが複数である場合には、対象車両Moごとに対応して行われる。ここで、ステップS116により、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとの組みあわせごとに重複判定を順に行っていく過程において、或る組みあわせについて重複有りと判定される場合がある。これまでの説明から理解されるように、少なくとも1つの組み合わせについて重複有りと判定された段階で、衝突可能性が有るとの判定結果が導かれる。そこで、ステップS116としては、重複判定を順に行っていく途中において、或る組み合わせについて重複有りと判定されたのであれば、この段階で以降の残りの組み合わせについての重複判定を行わなくともよい。
次に、衝突判定部128は、ステップS116の重複判定の結果に基づき、対象車両Moのうちの少なくともいずれか1つと自車両Mとの衝突可能性が有るか否かについて判定する(ステップS118)。
対象車両Moのうちのいずれとも衝突可能性が無いと判定された場合(ステップS118−NO)、走行制御部132は、現在において設定されている第2軌道に従った車線変更が行われるように走行制御を行う(ステップS122)。これに対して、対象車両Moのうちの少なくともいずれか1つと衝突可能性があると判定された場合(ステップS118−YES)、走行制御部132は、自車両Mの走行状態として、例えば速度を減少あるいは上昇させるなどして変更する制御を行う(ステップS120)。ステップS120の制御により、例えばステップS118にて予測された衝突が回避される。そのうえで、ステップS102に処理が戻されることで、車線変更のための第2軌道の更新(修正)が行われる。
以上説明した本実施形態における車両制御装置100によれば、自車軌道における自車両Mの将来の所定時刻ごとの位置と、他車軌道における他車両(対象車両Mo)の将来の所定時刻ごとの位置との距離に基づいて、自車両と他車両とについての衝突可能性についての判定が行われる。これにより、本実施形態によっては、自車両と他の車両との衝突可能性を適切に判定することができる。
そのうえで、本実施形態においては、自車両Mの将来の所定時刻ごとの目標位置Kによる自車軌道としての自車対応仮想円Cと、対象車両Mo(他車両)の将来の所定時刻ごとの予測位置Pによる他車軌道としての他車対応仮想円Cとが重複するか否かに基づいて、自車両Mと対象車両Moとの衝突可能性について判定するようにされている。このように自車軌道と他車軌道とに対応して仮想円としての空間を設定することで、衝突可能性の有無を的確に判定可能となる。また、仮想円としては円形状であるため、例えば長方形などの他の形状による仮想の空間を設定する場合と比較して、容易な演算でありながらも的確な衝突可能性についての判定を行うことができる。
以下、その他の実施形態(変形例)について説明する。これまでの説明では、衝突判定にあたって、自車軌道に自車対応仮想円Cを設定し、他車軌道に他車対応仮想円Cを設定していた。しかしながら、自車対応仮想円Cと他車対応仮想円Cとを設定せずに衝突判定を行うことも可能である。この場合には、例えば、衝突判定部128は、判定対象の時刻に対応する自車軌道上の位置に対応して設定した1以上の点(自車対応仮想円Cの中心に対応する)と、判定対象の時刻に対応する時刻範囲における他車軌道上の予測位置および予測位置間の補間位置(他車対応仮想円Cの中心に対応する)の組みあわせごとの距離を求める。そのうえで、衝突判定部128は、求めた距離ごとに予め定めた閾値と比較する。衝突判定部128は、例えば求めた距離のうちで閾値以下の距離があれば衝突可能性有りと判定し、閾値以下の距離が無ければ衝突可能性無しと判定することができる。
また、例えば自車軌道上の判定時刻の位置に対応させては自車対応仮想円Cを設定することなく点を設定し、一方、他車軌道上には他車仮想円Cを設定してもよい。そのうえで、自車軌道上に設定された点と他車軌道上の他車仮想円Cとの組みあわせごとに、他車仮想円C内に自車軌道上の点が含まれるか否かについて判定した結果に基づいて、衝突可能性の有無を判定するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、判定対象の時刻に対応する目標位置Kとしての1点と、判定対象の時刻に対応する時刻範囲に含まれる予測位置Pとしての複数の点のみ(即ち、補間位置を含まない)に基づいて衝突可能性の有無を判定するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、車線変更が可能であると判定されて第2軌道が生成されたことに応じて、第2軌道上の目標位置Kを利用して衝突判定を行っている。しかしながら、例えば、以下のような手順のもとで衝突判定が行われるようにしてもよい。つまり、車線変更制御部120が、前走車両mAの速度、前走車両mAとの距離などに基づいて車線変更が必要であると判定すると、衝突判定部128は、仮の第2軌道を生成する。仮の第2軌道は、例えば予め定められた第2軌道としての標準的な目標位置Kのパターンであればよい。そして、衝突判定部128は、仮の第2軌道を利用して他車両との衝突判定を行う。ここで、衝突可能性有りと判定された場合には、例えば自車両Mの速度変更などを行ったうえで、再度、仮の第2軌道を生成し、衝突判定を行えばよい。そして、最終的に衝突可能性無しの判定結果が得られたことに応じて、車線変更が可能であるとの判定が行われる。
また、上記実施形態においては、高速道路などの有料道路(自動車専用道路)を走行する際において車線変更を行うべきタイミングで衝突判定を行う例を挙げている。しかしながら、本実施形態における衝突判定は、一般道路においても行うようにされてよい。このように一般道路において本実施形態における衝突判定を行うようにした場合、例えば交差点付近であるとか、路肩の障害物や人をよけるために一時的に車道の中央寄りに自車両Mを移動させるような状況において他車両との衝突回避を有効に図ることができる。
20…ファインダ、30…レーダ、40…カメラ、50…ナビゲーション装置、60…車両センサ、70…操作デバイス、72…操作検出センサ、80…切替スイッチ、90…走行駆動力出力装置、92…ステアリング装置、94…ブレーキ装置、100…車両制御装置、102…自車位置認識部、104…外界認識部、106…行動計画生成部、110…走行態様決定部、112…第1軌道生成部、120…車線変更制御部、122…ターゲット位置設定部、124…車線変更可否判定部、126…第2軌道生成部、128…衝突判定部、132…走行制御部、140…制御切替部、150…記憶部、M…車両

Claims (6)

  1. 自車両の将来の所定時刻ごとの位置による自車軌道を生成する自車軌道生成部と、
    他車両の将来の所定時刻ごとの位置による他車軌道を生成する他車軌道生成部と、
    前記自車軌道生成部により生成された自車軌道上の位置のそれぞれと、前記他車軌道生成部により生成された他車軌道上の位置のうち前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する判定対象の他車軌道上の位置との距離に基づいて、前記自車両と前記他車両との衝突可能性について判定する衝突判定部と、
    を備える車両制御装置。
  2. 前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する他車軌道上の位置は、前記他車軌道生成部により生成された他車軌道上の位置のうち前記自車軌道上の位置が対応する時刻に対して前後する所定の時刻範囲に含まれる位置である、
    請求項1に記載の車両制御装置。
  3. 前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する他車軌道上の位置は、他車軌道上の隣り合う位置の間を補間して得られる位置をさらに含む、
    請求項2に記載の車両制御装置。
  4. 前記衝突判定部は、
    前記自車軌道上の位置ごとに対応して設定された自車対応仮想円と、前記他車軌道上の位置ごとに対応して設定された他車対応仮想円との距離に基づいて、衝突可能性について判定する、
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の車両制御装置。
  5. 車載コンピュータが、
    自車両の将来の所定時刻ごとの位置による自車軌道を生成し、
    他車両の将来の所定時刻ごとの位置による他車軌道を生成し、
    生成された自車軌道上の位置のそれぞれと、生成された他車軌道上の位置のうち前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する判定対象の他車軌道上の位置との距離に基づいて、前記自車両と前記他車両との衝突可能性について判定する、
    車両制御方法。
  6. 車載コンピュータに、
    自車両の将来の所定時刻ごとの位置による自車軌道を生成させ、
    他車両の将来の所定時刻ごとの位置による他車軌道を生成させ、
    生成された自車軌道上の位置のそれぞれと、生成された他車軌道上の位置のうち前記自車軌道上の位置と時刻に関して対応する判定対象の他車軌道上の位置との距離に基づいて、前記自車両と前記他車両との衝突可能性について判定させる、
    車両制御プログラム。
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