JP2017083388A - 漏電検出装置および漏電検出方法 - Google Patents

漏電検出装置および漏電検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】低周波ノイズが発生している場合でも、漏電判定を行うことができる漏電検出装置および漏電検出方法を提供する。【解決手段】絶縁抵抗によって絶縁された高電圧回路へ検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して検査信号を出力する信号出力部と、検出抵抗とカップリングコンデンサとの間の結節点における検査信号を調整し、抽出信号を出力する信号抽出部と、抽出信号の振幅に基づいて高電圧回路の漏電を検知する漏電判定部と、を有し、漏電判定部は、抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にある場合に現在の周期における振幅に基づいた漏電検出結果を出力し、差分が所定の許容範囲外にある場合に現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電検出結果を出力しない。【選択図】図4

Description

本発明は、高電圧回路の漏電を検出する漏電検出装置および漏電検出方法に関する。
例えば電気自動車等の車両には、動力源として、蓄電池等の高電圧電源を含む高電圧回路が搭載される。このような高電圧回路は、車両利用者の安全のため、グランドに接地した車体や、車載機器駆動用の低電圧回路等とは絶縁されている。しかし、何らかの原因で高電圧電源とグランドあるいは低電圧回路との間で漏電が生じる場合がある。このような漏電は利用者の危険に繋がるため、漏電を検出する装置が普及している。
このような漏電検出装置では、例えば、カップリングコンデンサを介して交流信号を高電圧回路に印加し、交流信号の振幅変動量から漏電を検出している。しかしながら、ノイズ等に起因して交流信号の振幅変動量が変化することで、実際には漏電していないにもかかわらず、漏電検出装置が漏電していると誤検知してしまう場合がある。このような誤検知を回避する漏電検知装置が、例えば特許文献1に開示されている。
特開2007−108074号公報
特許文献1には、検出抵抗とカップリングコンデンサとの間の接続点の電圧値の高位側のピーク値と低位側のピーク値との中央値を算出し、当該中央値と所定の基準値との差分が所定の上限値以上である場合に、漏電検知部は誤検知が発生したとの判定を行う漏電検知装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された漏電検出装置では、誤検知か否かの判定を行う基準となる基準値が所定の固定値である。このため、特許文献1に開示された漏電検出装置では、例えば電圧値が当該基準値から所定の上限値以上離れた状態が複数の振幅周期に亘って連続した場合、その間、誤検知と判定し続け、漏電判定を行うことができない、という不利益がある。このような不利益は、例えば低周波ノイズが高電圧回路側に発生し、その影響で接続点の電圧値が変動した場合等に生じうる。しかしながら、低周波ノイズによる電圧値の変動は、漏電検出を妨げるほど大きな変動とはならない場合(振幅波形が崩れない場合)が多いため、低周波ノイズが発生した場合でも漏電検知を行うことが要望されている。
本発明は、このような不利益を解消するためになされたものであり、低周波ノイズが発生している場合でも、漏電判定を行うことができる漏電検出装置および漏電検出方法を提供することを目的とする。
本発明の漏電検出装置は、絶縁抵抗によって絶縁された高電圧回路へ検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して検査信号を出力する信号出力部と、前記検出抵抗と前記カップリングコンデンサとの間の結節点における前記検査信号を調整し、抽出信号を出力する信号抽出部と、前記抽出信号の振幅に基づいて前記高電圧回路の漏電を検知する漏電判定部と、を有し、前記漏電判定部は、前記抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、前記抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にある場合に前記現在の周期における振幅に基づいた漏電検出結果を出力し、前記差分が所定の許容範囲外にある場合に前記現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電検出結果を出力しない。
本発明の漏電検出方法は、絶縁抵抗によって絶縁された高電圧回路へ検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して検査信号を出力する検査信号出力ステップと、前記検出抵抗と前記カップリングコンデンサとの間の結節点における前記検査信号を調整し、抽出信号を出力する抽出信号出力ステップと、前記抽出信号の振幅に基づいて前記高電圧回路の漏電を検知する漏電検知ステップと、を有し、前記漏電検知ステップは、前記抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、前記抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にあるか否かの判定を行う判定ステップと、前記差分が所定の許容範囲内にあると判定された場合に前記現在の周期における振幅に基づいた漏電検出結果を出力し、前記差分が所定の許容範囲外にあると判定された場合に前記現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電検出結果を出力しない判定結果出力ステップと、を有する。
本発明によれば、低周波ノイズが発生している場合でも、漏電判定を行うことができる。
本発明の実施の形態の漏電検出装置の構成の一例を示すブロック図 漏電の影響がなく、高電圧回路がすべて正常に作動している場合の抽出信号の波形の一例を示す図 漏電が発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す図 低周波ノイズが発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す図 高周波ノイズが発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す図 漏電検出装置の動作例について説明するためのフローチャート 低周波ノイズがない場合の、ある周期における中央値Vの算出方法について説明するための図 低周波ノイズの影響で、本来の振幅よりも抽出信号の振幅が小さく算出される場合を説明するための図 低周波ノイズの影響で、本来の振幅よりも抽出信号の振幅が大きく算出される場合を説明するための図 漏電判定周期の開始が抽出信号の増加タイミングである場合を示す図 漏電判定周期の開始が抽出信号の減少タイミングである場合を示す図 ノイズ検出用しきい値Vthnの設定方法について説明するための図
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<構成説明>
図1は、本発明の実施の形態に係る漏電検出装置10の構成の一例を示す構成図である。
本発明の実施の形態に係る漏電検出装置10は、例えば車両に搭載され、高電圧回路100の漏電を検出する装置である。高電圧回路100は、高電圧を供給する電池110と、高電圧により駆動する負荷(例えば電気自動車の駆動用モータなど)120とを備えている。高電圧回路100は、絶縁抵抗111を介してアースと分離されている。高電圧回路100では、低周波ノイズおよび高周波ノイズが発生することが予め想定される。
漏電検出装置10は、カップリングコンデンサC0、信号出力部11、検出抵抗R0、信号抽出部12、ノイズ判定部13、および、漏電判定部14を備えている。
カップリングコンデンサC0は、漏電検出装置10と高電圧回路100とを交流的に接続し、漏電検出装置10と高電圧回路100とを直流的に絶縁する。カップリングコンデンサC0の一端は、高電圧回路100(例えば電池110の負極)に接続される。
信号出力部11は、交流の検査信号を出力する。信号出力部11には、漏電判定部14の電源電圧の中間の電圧であるオフセット電圧が供給される。信号出力部11は、オフセット電圧を中心に電圧が変化する交流電圧(例えば、正弦波)を、検査信号として出力する。信号出力部11は、検出抵抗R0を通して、カップリングコンデンサC0の他端に、検査信号を出力する。
検出抵抗R0は、カップリングコンデンサC0を介して高電圧回路100へ電流が流れたときに、検査信号に電圧降下を生じさせるための抵抗である。
信号抽出部12は、検出抵抗R0とカップリングコンデンサC0との間の結節点n1に出力される検査信号を調整し、抽出信号を出力する。信号抽出部12は、例えば、ローパスフィルタ・ハイパスフィルタ・増幅回路(何れも不図示)等で構成される。信号抽出部12は、結節点n1に出力される検査信号からローパスフィルタ・ハイパスフィルタにより高周波ノイズ・低周波ノイズを除去し、増幅回路によりノイズ判定部13で判定可能な信号(抽出信号)へ調整する。なお、信号抽出部12のフィルタの構成(種類・数)は適宜選択しても良く、さらに、フィルタを有することなく、増幅回路のみを有する構成であってもよい。
信号抽出部12が、このようにローパスフィルタ・ハイパスフィルタ等のフィルタを使用して高周波および低周波ノイズを除去しようとしても、全ての高周波ノイズ・低周波ノイズを除去することは困難であり、抽出信号にはノイズが重畳され得る。
ノイズ判定部13は、ノイズが発生しているか否かの判定を行う。例えば高電圧回路100にノイズが発生している場合、ノイズに影響により抽出信号の電圧値が変動する。ノイズ判定部13は、この抽出信号の電圧変動に基づいてノイズ発生の有無を判定する。ノイズ判定部13によるノイズの発生を判定する方法の詳細については後述する。
漏電判定部14は、ノイズ判定部13により、ノイズが発生していると判定されなかった場合に、信号抽出部12の調整した抽出信号に基づいて、漏電が発生しているか否かの判定を行う。この判定を、以下では漏電判定と称する。漏電判定は、具体的には、漏電判定部14を構成するマイクロコンピュータ等が、抽出信号をA/D(アナログ/デジタル)変換し、抽出信号の電圧値と所定のしきい値との比較等により行う。そして、漏電判定部14は、判定結果を外部、例えば漏電検出装置10が搭載された車両の制御システム(図示せず)等に出力する。すなわち、漏電判定部14は、漏電が発生したと判定したか否かを漏電検出結果として出力する。漏電判定部14が漏電が発生したとの漏電検出結果を出力した場合には、図1に図示しない車両の制御システムが、高電圧回路100と車体等とを電気的に遮断することで、車体に接した人等が感電する事態を防止することができる。
<動作説明>
以下、漏電検出装置10の動作について説明する。信号出力部11が所定周期の交流信号である検査信号を出力すると、検出抵抗R0によって電圧降下が生じた検査信号を、信号抽出部12が調整し、抽出信号としてノイズ判定部13および漏電判定部14に出力する。ノイズ判定部13は抽出信号に基づいてノイズが発生しているか否かの判定を行う。また、漏電判定部14は、抽出信号の電圧変動量に基づいて、漏電の有無の判定を行う。
図2に、抽出信号の波形の例を示す。図2Aは、漏電およびノイズの影響がなく、高電圧回路がすべて正常に作動している場合の抽出信号の波形の一例を示す図である。図2Aに示すように、漏電が発生していない場合、抽出信号の波形は正弦波であり、その振幅は一定となる。
図2Bは、漏電が発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す図である。図2Bにおいて、時刻t1までと時刻t1以降とで振幅が異なっており、時刻t1以降の方が振幅が小さい。これは、漏電の影響によって抽出信号の電圧値が減衰しているからである。
図2Bに示すように、漏電が発生している場合、抽出信号の波形は、発生していない場合と比較して減衰する。漏電判定部14は、このような性質に基づいて、抽出信号の振幅の変動量が所定のしきい値以上に大きくなった場合に、漏電が発生したと判定する。
次に、回路にノイズが発生した場合の漏電検出装置10の挙動について説明する。図3に、ノイズが発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す。図3Aは、低周波ノイズが発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す図である。図3において、「×」は抽出信号の振幅の中央値を示しており、図3Aに示すように、低周波ノイズによって、抽出信号の振幅の中央値は時間の経過とともに上下している。
しかしながら、低周波ノイズによる抽出信号の電圧値の変動量は小さく(ノイズによって抽出信号の振幅の波形は崩れず)、漏電判定部14による漏電の判定を妨げない場合が多い。このような低周波ノイズが発生した場合、抽出信号の振幅の中央値は緩やかに変動する。このため、本実施の形態において、ノイズ判定部13は、低周波ノイズによる電圧値の変動を許容するため、抽出信号の振幅の中央値の変動量が所定の許容範囲内であれば、ノイズが発生していないと判定する。この所定の許容範囲を、本実施の形態ではノイズ許容範囲と称する。なお、低周波ノイズとは、抽出信号と比較して低周波であるノイズを意味している。
より詳細には、ノイズ判定部13は、抽出信号の周期毎に、低周波ノイズによる電圧値の変動を許容するためのノイズ許容範囲を設定し、ある周期における抽出信号の振幅の中央値がノイズ許容範囲内である場合にはノイズが発生していないと判定する。すなわち、ノイズが全く発生していない場合、および、波形が崩れない程度の低周波ノイズが発生している場合には、抽出信号の振幅の中央値がノイズ許容範囲内となるので、ノイズ判定部13は、ノイズが発生していないと判定する。この場合、漏電判定部14は、抽出信号に基づいて漏電の判定を行う。一方、ノイズ判定部13は、当該周期における抽出信号の振幅の中央値がノイズ許容範囲外である場合には、ノイズが発生したと判定する。この場合、漏電判定部14は、ノイズの影響による漏電の誤判定を防止するため、漏電判定を行わない。
図3Bは、高周波ノイズが発生した場合の抽出信号の波形の一例を示す図である。図3Bに示すピークPnは、高周波ノイズにより電圧値が変動したピークである。このように短時間で急峻な電圧値の変動量を伴う(抽出信号の振幅の波形が崩れる)ノイズが発生した場合、漏電判定部14は、実際には漏電が発生していないのに、漏電が発生したと誤判定してしまう可能性がある。このような高周波ノイズが発生した場合、抽出信号の振幅の中央値が大きく変動し、図3Bに示すように、その周期の抽出信号の振幅の中央値がノイズ許容範囲外に存在する。このため、このような電圧値の変動を検出した場合、ノイズ判定部13は、ノイズが発生したと判定し、漏電判定部14は、ノイズ判定部13の判定に基づいて漏電判定を行わない。なお、高周波ノイズとは、検査信号と比較して高周波であるノイズを意味している。ノイズ許容範囲は、ノイズ判定部13により抽出信号の一周期毎に設定される。
次に、漏電検出装置10の動作例について説明する。図4は、漏電検出装置10の動作例について説明するためのフローチャートである。
ステップS1において、ノイズ判定部13は、抽出信号の一周期毎に、ノイズが発生しているか否かの判定を行う。この判定は、ある周期における抽出信号の振幅の中央値の変動量が、図3に示すノイズ許容範囲内にあるか否かを判定することにより行う。より具体的には、ある周期における抽出信号の振幅の中央値をV、ノイズ検出用基準値をVc_std、ノイズ検出用しきい値をVthnとしたとき、ノイズ判定部13は、以下の数式(1)が満たされる場合には抽出信号の電圧値の変動量がノイズ許容範囲内であるとし、ノイズが発生していないと判定する。そして、ノイズ判定部13は、数式(1)が満たされない場合には、抽出信号の振幅の中央値の変動量がノイズ許容範囲外であるとし、ノイズが発生したと判定する。これらのパラメータの設定方法については、後に詳しく説明する。
Figure 2017083388
換言すれば、数式(1)は、抽出信号の振幅の中央値Vがノイズ検出範囲Vc_std±Vthn内にあるか否かを判定するための式である。
図4に示すように、ステップS1において、ノイズ判定部13がノイズは発生していないと判定した場合、フローはステップS2に進む。一方、ステップS1において、ノイズ判定部13がノイズが発生したと判定した場合、フローはステップS6に進む。
なお、上述したように、ステップS1におけるノイズ判定では、例えば図3Aに例示したような低周波ノイズが発生していたとしても、ノイズが発生していると判定しない。そして、図3Bに例示するような短時間で急峻な波形の変化をもたらすノイズが発生していた場合に、ノイズが発生していると判定する。詳しくは後述するが、上記数式(1)のノイズ検出用しきい値Vthnは、図3Aに例示するような低周波ノイズに起因する波形の変化よりも大きくなるように設定される。このため、ステップS1においては、低周波ノイズが発生している場合には、その低周波ノイズによる電圧値の変動がしきい値Vthnよりも小さくなるので、ノイズ判定部13はノイズが発生していないと判定する。
ステップS1においてノイズが発生していないと判定された場合、ステップS2において、漏電判定部14は、回路に漏電が発生しているか否かの判定を行う。漏電判定部14による漏電の判定は、現在の周期における抽出信号の振幅が、図2Bに示すように、漏電が発生していない場合と比較して減衰しているか否かを検知することによって行う。具体的には、漏電判定部14は、予め漏電(およびノイズ)が発生していない状態で高電圧回路100および漏電検出装置10を動作させ、抽出信号の振幅を予め取得してその値を保持しておき、漏電判定の際には、現在の周期における振幅を、予め取得した値と比較し、現在の周期の抽出信号の振幅と、漏電が発生していない場合の振幅との差が、漏電検出用しきい値Vthl以上である場合に、漏電が発生していると判定する。ここで、漏電判定の判定基準となる、漏電検出用しきい値Vthlは、例えば高電圧回路100において実験的に漏電を発生させた場合の抽出信号の電圧値等に基づいて、予め決定されればよい。
ステップS2において、漏電判定部14が漏電が発生していると判定した場合、フローはステップS3に進む。一方、ステップS2において、漏電判定部14が漏電が発生していないと判定した場合、フローはステップS4に進む。
ステップS3において、漏電判定部14は、漏電が発生しているとの判定結果を出力する。一方、ステップS4において、漏電判定部14は漏電が発生していないとの判定結果を出力する。
ステップS5において、ノイズ判定部13は、ステップS3あるいはS4において判定結果を出力した後、現在の周期の振幅値等に基づいて、次の周期におけるノイズ検出用基準値Vc_stdを設定する。ノイズ検出用基準値Vc_stdの設定方法の詳細については後述する。
ステップS1において、ノイズが発生していると判定された場合、ステップS6において、漏電判定部14は、現在の周期における漏電の判定を行わず、前回の周期における漏電判定の結果を例えば車両の制御システム等に出力する。これにより、ノイズの影響で漏電判定を行うことができない場合でも、直近の漏電判定結果という、ある程度の信頼性がある漏電判定結果を出力することができる。そして、ステップS7において、現在の周期における処理を終え、次の周期に進む。
以上、漏電検出装置10の動作例について説明した。次に、図4に示すステップS1における各パラメータの設定方法について説明する。
まず、低周波ノイズがない場合の抽出信号の振幅の中央値Vの算出方法の一例を図5に示す。図5Aは、低周波ノイズがない場合の、ある周期における中央値Vの算出方法について説明するための図である。上述したように、ノイズ判定部13の動作は、図4に示すように抽出信号の1周期(漏電判定周期)毎に行われており、その周期における抽出信号の電圧値の最大値Vmaxと最小値Vminとの中央値が現在の周期の中央値Vである。具体的には、中央値Vは以下の数式(2)を用いて算出される。
Figure 2017083388
低周波ノイズが発生している場合、図5Bあるいは図5Cに示すように、抽出信号の波形は低周波ノイズの影響により変動する。図5Bは、低周波ノイズの影響で、本来の振幅よりも抽出信号の振幅が小さく算出される場合を説明するための図である。また、図5Cは、低周波ノイズの影響で、本来の振幅よりも抽出信号の振幅が大きく算出される場合を説明するための図である。
このように低周波ノイズの影響で抽出信号の波形が変動している場合、その抽出信号の振幅は本来の値とは異なる値となる。従って、低周波ノイズが発生している場合は、その影響を考慮した振幅に基づいた振幅中央値を算出する必要がある。
図6Aおよび図6Bは、低周波ノイズの影響で抽出信号の波形が変動している場合の振幅中央値の算出方法を説明するための図である。図6Aは、漏電判定周期の開始が抽出信号の増加タイミングである場合を示している。また、図6Bは、漏電判定周期の開始が抽出信号の減少タイミングである場合を示している。
図6Aおよび図6Bにおいて、Vmax_t0は、漏電判定周期t0における最大値である。Vmax_t1は、漏電判定周期t1における最大値である。また、Vmin_t0は、漏電判定周期t0における最小値である。Vmin_t1は、漏電判定周期t1における最小値である。また、VminはVmin_t0とVmin_t1との中央値である。すなわち、Vminは以下の数式(3)を用いて算出される。
Figure 2017083388
図6Aに示す場合、すなわち漏電判定周期の開始が抽出信号の増加タイミングである場合には、中央値Vは、以下の数式(4)を用いて算出される。
Figure 2017083388
一方、図6Bに示す場合、すなわち漏電判定周期の開始が抽出信号の減少タイミングである場合には、中央値Vは、以下の数式(5)を用いて算出される。
Figure 2017083388
なお、上記Vmax、Vmin、Vmax_t0、Vmax_t1、Vmin_t0、Vmin_t1の各パラメータは、例えば実測値を使用すればよい。
次に、ノイズ検出用基準値Vc_stdの設定方法について説明する。ノイズ検出用基準値Vc_stdは、高電圧回路100においてノイズ(あるいは漏電)が発生していない場合の抽出信号の振幅の中央値である。ノイズ検出用基準値Vc_stdの具体的な算出方法としては、例えば以下のような方法がある。
第1の方法として、例えばn周期目においてノイズが発生したと判定されなかった場合に、次周期n+1周期目のノイズ検出用基準値Vc_stdを、現在の周期であるn周期目の中央値Vに設定する方法がある。あるいは、第2の方法として、例えば過去数周期分における抽出信号の振幅の中央値を観測し、そのすべての周期においてノイズが発生していないと判定された場合に、当該数周期分の移動平均値を次周期におけるノイズ検出用基準値Vc_stdに設定する方法を採用してもよい。
このように、ノイズ検出用基準値Vc_stdは、抽出信号の周期毎に変更される。なお、ノイズ検出用基準値Vc_stdの初期値は、例えば、高電圧回路100の設計上、ノイズ(あるいは漏電)が発生していない場合の理想的な抽出信号の振幅の中央値を算出し、その値を初期値として採用すればよい。あるいは、高電圧回路100を構成する各部品(図示せず)によるばらつきを考慮して、高電圧回路100および漏電検出装置10の出荷時に、ノイズおよび漏電のない準理想的な環境で測定した抽出信号の実測値から取得した中央値をノイズ検出用基準値Vc_stdの初期値として設定してもよい。
さらに、ノイズ検出用しきい値Vthnの設定方法について説明する。図7は、ノイズ検出用しきい値Vthnの設定方法について説明するための図である。図7において、点線の正弦曲線は低周波ノイズの波形を、実線の曲線は抽出信号の波形を、それぞれ示している。
図7に示すように、抽出信号の波形は、低周波ノイズの影響により変動している。ノイズ検出用しきい値Vthnは、電圧測定範囲を超えない範囲の最大の低周波ノイズによる抽出信号への影響を許容できるように設定される。具体的には、図7において、抽出信号の振幅をVamp、電圧測定範囲をVrange、抽出信号の周期をt、低周波ノイズの周期をTとすると、低周波ノイズの振幅は(Vrange−Vamp)であることから、抽出信号1周期分で許容できる振幅変動量であるノイズ検出用しきい値Vthnは、以下の数式(6)のように算出される。
Figure 2017083388
なお、以上説明したノイズ検出用しきい値Vthnの設定方法は一例であり、本発明はこれに限定されない。一般に、ノイズ検出用しきい値Vthnは、低周波ノイズによる抽出信号の変動をある程度許容するような値に設定されればよい。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る漏電検出装置は、絶縁抵抗によって絶縁された高電圧回路へ検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して検査信号を出力する信号出力部と、検出抵抗とカップリングコンデンサとの間の結節点における検査信号を調整し、抽出信号を出力する信号抽出部と、抽出信号の振幅に基づいて高電圧回路の漏電を検知する漏電判定部と、を有し、漏電判定部は、抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にある場合に現在の周期における振幅に基づいた漏電判定結果を出力し、差分が所定の許容範囲外にある場合に現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電判定結果を出力しない。
このような構成により、抽出信号の振幅の中央値との差分を算出するための基準値を固定値ではなく、抽出信号の過去の周期における振幅の中央値としている。このため、周期が短く波形の変動量が大きいノイズ(例えば、高周波ノイズ)が発生した場合には、差分が所定の許容範囲(ノイズ許容範囲)外となる。一方、周期が長く波形の変動量が短いノイズ(例えば、低周波ノイズ)が発生した場合には、差分が所定の許容範囲内となる。このため、低周波ノイズが発生した場合でも、ノイズ判定部13はノイズが発生したと判定せず、漏電判定部14が漏電判定を行うことができるようになる。
さらに、漏電判定部は、ノイズ判定部がノイズが発生したと判定した場合に、現在の周期における漏電判定の結果として、前回の周期における漏電判定の結果を維持する。このため、例えば高周波ノイズが発生した場合等に漏電判定が行われなかった場合も、的確な漏電判定結果を得ることができる。
なお、ノイズ判定部がノイズが発生したと判定した場合(抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にない場合)、漏電判定部は、現在の周期における漏電の判定を行わないと説明を行ったが、これに限らず、現在の周期における漏電の判定を行っても良い。
この場合、現在の周期における漏電判定結果は誤判定の可能性があるため、現在の周期における漏電判定結果を出力しない(例えば、漏電判定結果そのものを出力しない、あるいは、前回の周期における漏電検出の結果を出力する)、あるいは、現在の周期における漏電判定結果を出力する場合であれば、フラグ等により漏電判定結果が有効でない(誤検知の可能性がある)旨も合わせて出力することが好ましい。
すなわち、ノイズ判定部がノイズが発生したと判定した場合(抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にない場合)、漏電判定部は、前記現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電検出結果を出力しない。
本発明は、例えば車両に搭載される高電圧回路の漏電を検出する漏電検出装置に適用することができる。
10 漏電検出装置
11 信号出力部
12 信号抽出部
13 ノイズ判定部
14 漏電判定部
100 高電圧回路
110 電池
111 絶縁抵抗
C0 カップリングコンデンサ

Claims (8)

  1. 絶縁抵抗によって絶縁された高電圧回路へ検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して検査信号を出力する信号出力部と、
    前記検出抵抗と前記カップリングコンデンサとの間の結節点における前記検査信号を調整し、抽出信号を出力する信号抽出部と、
    前記抽出信号の振幅に基づいて前記高電圧回路の漏電を検知する漏電判定部と、
    を有し、
    前記漏電判定部は、
    前記抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、前記抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にある場合に前記現在の周期における振幅に基づいた漏電検出結果を出力し、
    前記差分が所定の許容範囲外にある場合に前記現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電検出結果を出力しない、
    漏電検出装置。
  2. 前記差分が所定の許容範囲内にある場合にノイズが発生していないと判定し、前記差分が前記許容範囲外である場合にノイズが発生したと判定するノイズ判定部をさらに有する、
    請求項1に記載の漏電検出装置。
  3. 前記許容範囲は、低周波ノイズによる抽出信号の波形変動を許容する範囲である、
    請求項1または2に記載の漏電検出装置。
  4. 前記漏電判定部は、前記差分が前記許容範囲外である場合に、現在の周期における漏電検出結果として、前回の周期における漏電検出結果を維持する、
    請求項1または2に記載の漏電検出装置。
  5. 前記差分が前記許容範囲内である場合に、次周期における基準値は、現在の周期における抽出信号の振幅の中央値である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の漏電検出装置。
  6. 前記差分が前記許容範囲内である場合に、次周期における基準値は、現在の周期より過去の所定数の周期における抽出信号の振幅の中央値の移動平均値である、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の漏電検出装置。
  7. 前記差分が前記許容範囲外である場合に、次周期における基準値は、現在の周期と同一の前記基準値である、
    請求項1から6のいずれか一項に記載の漏電検出装置。
  8. 絶縁抵抗によって絶縁された高電圧回路へ検出抵抗およびカップリングコンデンサを介して検査信号を出力する検査信号出力ステップと、
    前記検出抵抗と前記カップリングコンデンサとの間の結節点における前記検査信号を調整し、抽出信号を出力する抽出信号出力ステップと、
    前記抽出信号の振幅に基づいて前記高電圧回路の漏電を検知する漏電検知ステップと、
    を有し、
    前記漏電検知ステップは、
    前記抽出信号の現在の周期における振幅の中央値と、前記抽出信号の過去の周期における振幅の中央値に基づいて設定される基準値との差分が所定の許容範囲内にあるか否かの判定を行う判定ステップと、
    前記差分が所定の許容範囲内にあると判定された場合に前記現在の周期における振幅に基づいた漏電検出結果を出力し、前記差分が所定の許容範囲外にあると判定された場合に前記現在の周期における振幅に基づいた有効な漏電検出結果を出力しない判定結果出力ステップと、
    を有する、漏電検出方法。
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