JP2017078302A - 斜面施工機械支持機構及び支持方法 - Google Patents

斜面施工機械支持機構及び支持方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017078302A
JP2017078302A JP2015206877A JP2015206877A JP2017078302A JP 2017078302 A JP2017078302 A JP 2017078302A JP 2015206877 A JP2015206877 A JP 2015206877A JP 2015206877 A JP2015206877 A JP 2015206877A JP 2017078302 A JP2017078302 A JP 2017078302A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slope
circuit
relief
relief circuit
construction machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015206877A
Other languages
English (en)
Inventor
原 将 中
Osamu Nakahara
原 将 中
田 直 人 桑
Naoto Kuwata
田 直 人 桑
竹 元 志 大
Motoyuki Otake
竹 元 志 大
孝 之 端
Takayuki Hata
孝 之 端
藤 圭 祐 伊
Keisuke Ito
藤 圭 祐 伊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Road Co Ltd
Original Assignee
Kajima Road Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Road Co Ltd filed Critical Kajima Road Co Ltd
Priority to JP2015206877A priority Critical patent/JP2017078302A/ja
Publication of JP2017078302A publication Critical patent/JP2017078302A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Road Paving Machines (AREA)
  • Road Repair (AREA)
  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

【課題】斜面で作業中の斜面施工機械を保持しつつ、斜面施工機械を保持するワイヤロープに一定の張力を付与することが出来る斜面施工支持機構及び支持方法を提供する。
【解決手段】斜面施工支持機構100は、斜面を施工する切削機などの斜面施工機械1を張力部材15(例えばワイヤロープ)及び油圧ウインチなどの支持装置3により斜面上で支持する。支持装置3は張力部材15の張力Tに応じて油圧回路SCを流れる圧油を逃がすリリーフ回路CC1を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばダム堤や貯水池斜面の様な斜面に、当該斜面を施工する切削機その他の建設機械等(斜面施工機械)を斜面上に支持する斜面施工機械支持機構と、当該支持機構の使用方法に関する。
図4〜図6を参照して従来技術について説明する。
ダム堤や貯水池斜面において、遮水のため特殊アスファルト合材による舗装施工を行う場合には、斜面上での舗設作業、或いは修繕の為の切削作業等において、斜面施工機械の保持が必要となる。
斜面角度が緩く、斜面施工機械1が斜面Sを滑落することがなく安全作業が充分に確保できる場合を除き、一般的には図4で示すように、安全を確保するため斜面施工機械1を斜面Sの上方から支持している。斜面施工機械1を支持するためには、斜面施工機械1を引き上げるか、或いは下方に滑落しない様にすることが必要である。そして斜面角度がきつく(大きく)なるに従って、斜面施工機械1を斜面Sの上方から確実に支持して、斜面S上に保持する必要がある。
図4において、斜面Sの上端部近傍にウインチ3を装備(搭載)した自走式台車が配置され、斜面施工機械である切削機1が、ウインチ3によりワイヤロープ15を介して斜面S上に支持されている。
例えば切削作業を施工しながら斜面Sを上昇する場合は、切削機1はウインチ3に巻き上げられて斜面を上方に移動する(斜面Sを上昇しながら斜面を切削する)。
一方、切削作業を施工しながら斜面Sを下降する場合は、切削機1はウインチ3に巻き下げられて斜面を下方に移動する。なお、切削機1は、自走して斜面を上昇或いは下降する動力源(エンジン等)を備えているが、ウインチ3の巻き下げにより斜面を移動する際には走行輪の駆動を中立にし、ウインチ3により斜面上を自在に牽引できる状態にある。
図5を参照して、従来技術において油圧ウインチ3に圧油を供給する回路の一例について説明する。図5において、油圧ウインチ3に圧油を供給する圧油供給回路SCには、油圧モータ5、切替バルブ9、油圧ポンプ13、回路保護用メインリリーフバルブ11が介装されている。
油圧ポンプ13は、作動油タンク12から作動油を吸入し、圧油供給回路SCに圧油を供給(吐出)する。
油圧ポンプ13から供給された圧油は切替バルブ9を介して油圧モータ5に供給されて、油圧モータ5はウインチ3を正転或いは逆転する。そして油圧モータ5から排出された圧油は、切替バルブ9を介して作動油タンク12に戻される。
切替バルブ9は、圧油供給回路SCを流れる圧油の方向を切り替える機能を有しており、ウインチ3の回転(正転、逆転)を切り替えることが出来る。
切削機1を巻き上げる場合には、切替バルブ9を「正転」側に切り替える。その結果、圧油供給回路SCの圧油は油圧モータ5において矢印R1の方向に(図5では左側から右側に)流れてウインチ3を正転し、ワイヤロープ15を介して斜面施工機械1を引き上げる方向に牽引力が発生する。
一方、切削機1を巻き下げる場合には、切替バルブ9を「逆転」側に切り替える。その結果、圧油供給回路SCの圧油は油圧モータ5において矢印R2の方向に(図5では右側から左側に)流れ、ウインチ3を逆回転させる。
図5において、回路保護用メインリリーフバルブ11は、圧油供給回路SCの保護の為のバルブであり、圧油供給回路SCの油圧が過大な負荷により上昇し過ぎた場合に開弁して、油圧を作動油タンク12に逃がす機能を有している。
図5において、符号19は油圧ポンプ13の動力源(エンジン或いは電気モータ)を示し、符号16は圧力計を示し、符号4は非常時にウインチ3の回転の停止させるブレーキを示している。
図4、図5を参照して説明した従来技術を用いた場合、切削機1の移動はウインチ3の巻き上げ速度と巻き下げ速度に拘束され、切削機1が自由に移動作業(例えば、切削作業)をすることを制約する可能性がある。
例えば、切削機1が斜面を上昇しながら切削作業を行なう場合、ウインチ3により巻き上げる速度が速いと、切削機1が斜面を切削する際に掛かる抵抗力を考慮することなく斜面Sを上昇させてしまうので、斜面に対して行うべき施工(切削機1であれば切削)が実行されずに、切削機1が斜面上方へ移動してしまう。
また、切削機1(斜面施工機械)が斜面を下降しようとする場合に、ワイヤロープ15の張力は切削機1の下降移動に対する抵抗となるので、ワイヤロープ15の巻き下げ速度が遅いと、切削機1の施工速度が遅くなり、巻き下げ速度が速いとワイヤロープ15を弛ませてしまう。
ここで、図6で示すように、斜面施工機械1の重量Wの斜面方向分力FHと同じ力fh(FH=fh)の反力を発生させるウエイトwを滑車Pの先端に設置すれば、斜面施工機械1の斜面分力FHはウエイトwの重力により相殺されるので、斜面施工機械1は、斜面方向分力FHが抵抗力とならずに、斜面S上を自由に移動することが出来る。なお、符号FVは重量Wの斜面垂直方向分力を示す。
そのため、図5で示す場合において、ワイヤロープ15に常に一定の張力(例えば、切削機1の重量の斜面方向分力FHに相当する張力)が作用すれば、上述した様な問題を解消することが出来る。
しかし、斜面施工機械吊り下げ用のワイヤロープ15に一定の張力を付加する様に調整する機能を有する油圧回路を備えた斜面施工機械は、未だに提案されていない。
その他の従来技術としては、例えば、建設機械を搭載した台車に取り付けられたウインチによりワイヤロープを巻き取り、以って、建設機械を斜面上方に移動する建設機械用昇降台車が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る先行技術は単に建設機械を斜面上方に運搬する台車に係るものであり、斜面で作業中の斜面施工機械を当該斜面で保持しつつ、必要な施工を行うことを可能にするため、当該斜面施工機械を保持するワイヤロープに一定の張力を付与するという上述した課題を解決することは出来ない。
特開2009−46903号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、斜面で作業中の斜面施工機械を(当該斜面で)保持しつつ、当該斜面施工機械を保持するワイヤロープに一定の張力を付与することが出来る斜面施工機械支持機構及び支持方法の提供を目的としている。
本発明の斜面施工機械支持機構(100、101、102)は、(例えばダム堤や貯水池斜面の様な)斜面(S)を施工する(切削機その他の建設機械等の)斜面施工機械(1)を張力部材(15:例えばワイヤロープ)及び支持装置(3:例えば油圧ウインチ)により斜面上で支持する斜面施工機械支持機構(100、101、102)において、
前記張力部材(15)の張力に応じて油圧回路(SC:圧油供給回路)を流れる圧油を逃がすリリーフ回路(CC1、CC2:定張力回路)を備えることを特徴としている。
また本発明の斜面施工機械支持機構(100、101、102)の支持方法は、(例えばダム堤や貯水池斜面の様な)斜面(S)を施工する(切削機その他の建設機械等の)斜面施工機械(1)を張力部材(15:例えばワイヤロープ)及び支持装置(3:例えば油圧ウインチ)により斜面で支持する斜面施工機械支持機構(100、101、102)の支持方法において、
リリーフ回路(CC1、CC2)を介して、斜面施工機械支持機構(100、101、102)の油圧回路(SC)を流れる圧油を張力部材(15)の張力に応じて逃がすことを特徴としている。
本発明の斜面施工機械支持機構(101)において、前記リリーフ回路(CC2)は、斜面施工機械(1)が斜面を上昇する場合に圧油を逃がす上昇用リリーフ回路(CC2U)と、斜面施工機械が斜面を下降する場合に圧油を逃がす下降用リリーフ回路(CC2D)と、上昇用リリーフ回路(CC2U)と下降用リリーフ回路(CC2D)を切り替えるリリーフ回路切替装置(7:リリーフ回路切替バルブ)を有しており、上昇用リリーフ回路(CC2U)及び下降用リリーフ回路(CC2D)にはそれぞれ可変リリーフバルブ(6、10)が介装されており、上昇用リリーフ回路(CC2U)に介装された可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1:開放開始圧力)は下降用リリーフ回路(CC2D)に介装された可変リリーフバルブ(10)の設定圧力(F2:開放開始圧力)よりも大きいことが好ましい。
そして本発明の斜面施工機械支持機構(101)の支持方法において、
斜面施工機械(1)が斜面を上昇する場合に、リリーフ回路切替装置(7)を上昇用リリーフ回路側に切り替える工程と、
斜面施工機械(1)が斜面を下降する場合に、上昇用リリーフ回路(CC2U)に介装された可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1:開放開始圧力)よりも小さな設定圧力(F2:開放開始圧力)の可変リリーフバルブ(10)が介装されている下降用リリーフ回路側にリリーフ回路切替装置(7)を切り替える工程、
を有するのが好ましい。
ここで本発明の斜面施工機械支持機構(102)は、前記リリーフ回路切替装置(7)は張力部材(15:例えばワイヤロープ)に作用する張力により上昇用リリーフ回路(CC2U)と下降用リリーフ回路(CC2D)を切り替える機能を有しているのが好ましい。
その場合、本発明の斜面施工機械支持機構(102)の支持方法は、
張力部材(15:例えばワイヤロープ)に作用する張力を計測する工程と、
計測された張力に基づいてリリーフ回路切替装置(7)を上昇用リリーフ回路側或いは下降用リリーフ回路側に切り替える工程、
を有するのが好ましい。
上述の構成を具備する本発明によれば、圧油供給回路(SC:メイン回路)を流れる圧油の一部或いは全量が、リリーフ回路(CC1、CC2:定張力回路)を介して(作動油タンク12に)逃げることにより、(油圧モータ5への圧油供給量が減少し、)張力部材(15:例えばワイヤロープ)の張力(T)が低下し、斜面施工機械(1:例えば切削機)が自走により下降する際の抵抗が小さくなって、下降し易くなる。その際、支持装置(例えば油圧ウインチ3)は逆転する。
一方、斜面施工機械(1:例えば切削機)が上昇する場合に張力部材(15)に作用する張力(T)が大き過ぎると、斜面施工機械(1)が強制的に上方へ移動する(ウインチ3に巻き上げられる)ため、斜面(S)に対して行うべき施工(例えば切削)が実行されずに斜面上方へ移動してしまうことになる。
本発明において、支持機構(3)の油圧回路(圧油供給回路SC:メイン回路)を流れる圧油の一部がリリーフ回路(CC1、CC2:定張力回路)を介して(作動油タンク12に)逃げることにより(油圧モータ5への圧油供給量が減少し)、張力部材(15:例えばワイヤロープ)の張力(T)が低下し、斜面施工機械(1)が自走により上昇する速度が低下しても、斜面施工機械(1)が設定した施工速度により斜面(S)上で必要な切削作業を行うことが出来る。
ここで、斜面施工機械(1)が下降しながら斜面(S)を切削する場合には、張力部材(15:例えばワイヤロープ)に作用する張力(T)は、全て斜面施工機械(1)が下降する抵抗になるので、リリーフ回路(CC2)を介して圧油が逃げる設定圧力は出来る限り小さくしたい。一方、斜面施工機械(1)を上昇する場合において、張力(T)が抵抗にならないので、リリーフ回路(CC2)を介して圧油が逃げる設定圧力は或る程度高い圧力値に設定したい。
この様に相反する要請に対して、本発明において、斜面施工機械(1)が斜面(S)を上昇する場合に圧油を逃がす上昇用リリーフ回路(CC2U)と、斜面施工機械(1)が斜面(S)を下降する場合に圧油を逃がす下降用リリーフ回路(CC2D)と、上昇用リリーフ回路(CC2U)と下降用リリーフ回路(CC2D)を切り替えるリリーフ回路切替装置(7)を有することにより、対処することが出来る。
すなわち、上昇用リリーフ回路(CC2U)及び下降用リリーフ回路(CC2D)にはそれぞれ可変リリーフバルブ(6、10)が介装されており、上昇用リリーフ回路(CC2U)に介装された可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1:開放開始圧力)は下降用リリーフ回路(CC2D)に介装された可変リリーフバルブ(10)の設定圧力(F2:開放開始圧力)よりも大きくすれば、斜面施工機械(1)を上昇する場合には、上昇用リリーフ回路(CC2U)に介装された可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1:開放開始圧力)は下降用リリーフ回路CC2Dに介装された可変リリーフバルブ10の設定圧力F2よりも大きいので、可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1)に到達するまでは、支持機構(3)の油圧回路(SC)を流れる圧油はリリーフ回路(CC2:定張力回路)を介して(作動油タンク12に)逃げることがないため、可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1)に到達するまでは張力部材(例えばワイヤロープ)の張力(T)は低下せず、斜面施工機械(1)が上昇する速度も低下しない。
しかし、可変リリーフバルブ(6)の設定圧力(F1)に到達すれば、支持機構(3)の油圧回路(SC)を流れる圧油はリリーフ回路(CC2)を介して(作動油タンク12に)逃げるので、それ以上は張力部材の張力(T)は上昇せず、斜面施工機械(1)は任意の施工速度で、斜面(S)を上昇しつつ必要な切削作業を行うことが出来る。この際、リリーフ回路切替装置(7)は閉じられており(B側)、下降用リリーフ回路(CC2D)へ圧油は流れない。
また、下降用リリーフ回路(CC2D)に介装された可変リリーフバルブ(10)の設定圧力(F2)は上昇用リリーフ回路CC2Uに介装された可変リリーフバルブ6の設定圧力(F1)に比較して小さいので、斜面施工機械(1)が下降して張力部材の張力(T)が上昇すれば、直ちに可変リリーフバルブ(10)の設定圧力(F2)に到達して、支持機構(3)の油圧回路(SC)を流れる圧油はリリーフ回路(CC2D)を介して(作動油タンク12に)逃げるので、張力部材(15)の張力(T)は上昇せず、斜面施工機械(1)が下降する抵抗にはならない。その際、油圧モータ(5)は逆転し、不足する圧油は作動油タンク(12)からチェックバルブ(8)を介して吸い上げられる。チェックバルブ(8)は油圧モータ(5)が逆転するときにのみ作動し、それ以外は閉じられており、回路内の正常な流れを保っている。
そのため、斜面施工機械(1)が急速に上昇して斜面(S)の施工が出来ないという事態を防止するという要請と、斜面施工機械(1)の下降時に張力部材(15)の張力(T)が下降の抵抗にならないようにしたいという要請を、充足することが出来る。
さらに本発明において、前記リリーフ回路切替装置(7)は張力部材(15:例えばワイヤロープ)に作用する張力(T)により上昇用リリーフ回路(CC2U)と下降用リリーフ回路(CC2D)を切り替える機能を有する様に構成すれば、切削機上昇時にリリーフ回路切替装置(7)を上昇用リリーフ回路側(B側)に切り替え、切削機下降時にリリーフ回路切替装置(7)を下降用リリーフ回路側(A側)に切り替える制御を自動化することが出来る。
そのため、リリーフ回路切替装置(7)近傍の作業者、斜面施工機械(1)近傍の作業者等が手作業でリリーフ回路切替装置(7)を切り替える制御を実行する必要がなくなり、作業員の労力を軽減することが出来る。
本発明の第1実施形態で用いられる油圧回路を示す回路図である。 本発明の第2実施形態で用いられる油圧回路を示す回路図である。 本発明の第3実施形態で用いられる油圧回路を示す回路図である。 斜面施工機械の概要を示す説明図である。 従来技術における油圧回路の一例を示す回路図である。 斜面施工機械の斜面における釣り合いを説明する説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に図1を参照して、本発明の第1実施形態における油圧回路であって、斜面施工機械1を保持するワイヤロープ15に一定の張力を付与することが出来る油圧回路について説明する。
なお、図4〜図6で説明した部材については、同一符号を用いて重複説明は省略する。
図1において、全体を符号100で示す第1実施形態に係る斜面施工機械支持機構は、斜面施工機械1(例えば切削機)をワイヤロープ15(張力部材)により斜面S上で支持する油圧ウインチ3(支持装置)、油圧ウインチ3に圧油を供給する圧油供給回路SC(メイン回路)、圧油供給回路SCから分岐するリリーフ回路CC1(定張力回路)を有している。
図1において、圧油供給回路SCにおける第1の分岐点D1から第2の分岐点D2には分岐回路が設けられ、当該分岐回路はウインチ正逆切替バルブ9(ウインチ3の正転と逆転とを切り替える切替バルブ)をバイパスしており、第2の分岐点D2側から第1の分岐点D1側への圧油の流れのみを許容する逆止弁8が介装されている。
逆止弁8は、油圧モータ5の正転時に、可変リリーフバルブ10から圧油が流れた際、ウインチ3が逆転する場合に、油圧モータ5の吐出側(第1の分岐点D1側)の圧油が存在しない状態にならない様に、油圧モータ5の正転時にウインチ3が逆転した場合に油圧モータ5の吐出側(第1の分岐点D1側)に圧油を供給する機能を有している。
圧油供給回路SCにおける第3の分岐点D3からリリーフ回路CC1が分岐しており、リリーフ回路CC1には、リリーフ回路切替バルブ7(リリーフ回路切替装置)、可変リリーフバルブ10が介装される。
リリーフ回路切替バルブ7は、例えば手動等によりA側に切り替えると、圧油供給回路SCの圧油の一部或いは全量をリリーフ回路CC1の可変リリーフバルブ10側に流すことが出来る。一方、リリーフ回路切替バルブ7をB側に切り替えると、圧油供給回路SCの圧油はリリーフ回路CC1の可変リリーフバルブ10側に流れず、圧油供給回路SCの圧油は全量が油圧モータ5側に流れる。
可変リリーフバルブ10は、そこに流れる作動流体(圧油)の圧力に対応して開度が変化する機能を有している。
リリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替えると、圧油供給回路SCの圧油の一部或いは全量が可変リリーフバルブ10に到達する。その場合、可変リリーフバルブ10に到達した圧油の圧力(圧油供給回路SCの圧力に対応)が、可変リリーフバルブ10に予め設定された所定圧力(開放圧力)以上ならば(ワイヤロープ15の張力Tが所定値よりも大きいならば)、可変リリーフバルブ10は圧油供給回路SCの圧力に対応した開度(一定の開度)だけ開放され、圧油供給回路SCの圧油の一部は可変リリーフバルブ10を介して作動油タンク12に逃がされる。その結果、圧油供給回路SCから油圧モータ5に供給される圧油の流量が所定の流量まで低下し、それに伴いワイヤロープ15の張力Tも所定値まで低下する。
図1において、符号17はリリーフ回路CC1の圧力を検出、表示する圧力計を示している。
図1において、斜面施工機械1が切削機であり、自力で下降しながら斜面Sを切削する場合に、ワイヤロープ15に作用する張力Tは、切削機1が下降する抵抗になる。その様な場合に、圧油供給回路SCを流れる圧油の一部が、リリーフ回路CC1を介して作動油タンク12に逃げることにより、油圧モータ5への圧油供給量が減少し、油圧モータ5の出力及び張力Tが低下するので、切削機1が下降する際の抵抗が減少する。
また、切削機1が斜面Sを上昇している場合に、ワイヤロープ15に作用する張力Tが大き過ぎると、切削機1が油圧ウインチ3に強制的に巻き上げられて急速に斜面上方に移動し、斜面Sを切削することが出来ない場合がある。その様な場合において、圧油供給回路SCを流れる圧油の一部がリリーフ回路CC1を介して作動油タンク12に逃げることにより、油圧モータ5の圧油供給量及び出力が減少し、油圧ウインチ3の巻上力及びワイヤロープ15の張力Tも低下し、切削機1が上昇する速度が低下する。そのため、切削機1が斜面Sを上昇する際に、切削作業を行うことが可能である。
第1実施形態に係る切削機1の支持方法をさらに説明する。
切削機1が斜面Sを下降する際に、圧油供給回路SCを流れる圧油の圧力が高く、ワイヤロープ15に作用する張力Tが切削機1(斜面施工機械)の下降の抵抗になっている場合には、リリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替える。
或いは、切削機1が斜面Sを上昇する際に、圧油供給回路SCを流れる圧油の圧力が高く、ワイヤロープ15に作用する張力Tが大き過ぎ、切削機1(斜面施工機械)による必要な斜面Sの切削が行われない場合にも、リリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替える。
ここで、リリーフ回路CC1を機能させるためにはウインチ正逆切替バルブ9及びリリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替える必要があり、係る切替作業は作業員により行なわれる。明確には図示されていないが、ウインチ正逆切替バルブ9及びリリーフ回路切替バルブ7の切り替えを行うための切替機構(図示せず)は油圧ウインチ3及び/又は切削機1に設けられており、作業者が当該図示しない切替機構を操作する。また、ウインチ正逆切替バルブ9及びリリーフ回路切替バルブ7の切替機構(図示せず)は圧油供給回路SCから隔離した位置から遠隔操作が可能であり、作業員が図示しない遠隔操作部を操作するによりA側、B側を切り替えることが出来る。さらに、図示しない切替機構は切削機1(斜面施工機械)の運転席や油圧ウインチ3の運転席等からも行なうことが出来る。
上述の様にウインチ正逆切替バルブ9をA側に切り替え、リリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替えた際に、可変リリーフバルブ10に作用する圧力(圧油供給回路SCの圧力に対応)の開放圧力(所定圧力)以上の場合(ワイヤロープ15の張力Tが大きい場合)、可変リリーフバルブ10は、圧油の圧力に対応する開度だけ開放する。そのため、上述した様に圧油供給回路SC(メイン回路)の圧油の一部がリリーフ回路CC1の可変リリーフバルブ10を介して作動油タンク12に逃げるので、油圧モータ5の出力(圧力)は逃げた圧油の流量に対応して低下し、ウインチ3の巻上力及びワイヤロープ15の張力Tも低下する。
下降する際の抵抗として作用する張力Tが低下するため、切削機1は下降し易くなる。また、切削機1が上昇する際に張力Tが低下すれば、切削機1が強制的に引き上げられることはなく、斜面Sを上昇しつつ必要な切削作業を行うことが出来る。
図1において、分岐点D1、D2を連通する分岐回路に逆止弁8を介装し、第2の分岐点D2側から第1の分岐点D1側への圧油の流れのみを許容している。
油圧モータ5の正転時であってウインチ正逆切替バルブ9がA側に切り替わっている場合にウインチ3が逆転すると、圧油供給回路SCの油圧モータ5の吐出側(第1の分岐点D1側)には圧油が流れない。しかし、逆止弁8を介装しているので、圧油供給回路SCの油圧モータ5の吐出側(第1の分岐点D1側)の圧力が負圧になった場合、逆止弁8を介して第2の分岐点D2側から圧油が吸い込まれる。そのため、圧油供給回路SCの油圧モータ5の吐出側(第1の分岐点D1側)に圧油が存在しないという事態が回避される。
次に図2を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
上述した様に、切削機1(斜面施工機械)が斜面Sを下降しながら斜面Sを切削する場合には、ワイヤロープ15に作用する張力Tは、全て切削機1が下降する抵抗になる。そのため、切削機1が下降する際には、張力Tが小さいことが好ましい。
一方、切削機1が上昇する場合には、切削機1が油圧ウインチ3により急速に巻き上げられて、斜面Sの切削が出来ない程度に急速に斜面Sを上昇することは避けなければならない。
ここで、切削機1が油圧ウインチ3により急速に巻き上げられて、斜面Sの切削が出来ない程度に急速に斜面Sを上昇する場合における油圧モータ5への圧油供給量は、ワイヤロープ15の張力Tが切削機1の下降の抵抗になる場合の油圧モータ5への圧油供給量に比較して遙かに多い。
これに対して、図1のリリーフ回路CC1では、切削機1が上昇する場合も下降する場合も、可変リリーフバルブ10が開放し、圧油供給回路SC(メイン回路)の圧油の一部を作動油タンク12に逃がす圧力(開放圧力、所定圧力)は同一である。
係る問題に対処するため、図2で示すリリーフ回路CC2では、切削機1が上昇する場合と下降する場合で、圧油供給回路SC(メイン回路)の圧油の一部を(リリーフ回路CC2を介して)作動油タンク12に逃がす圧力(開放圧力、所定圧力)が異なる様に構成されている。すなわち、図2で示すリリーフ回路CC2では、切削機1が斜面Sを上昇する場合における圧油供給回路SCの圧油の一部をリリーフ回路CC2を介して逃がす圧力(開放圧力)が、切削機1が下降する場合の開放圧力よりも大きくなる様に構成されている。
図2において、全体を符号101で示す第2実施形態に係る斜面施工機械支持機構は、図1の斜面施工機械支持機構100と同様に、切削機1(斜面施工機械)をワイヤロープ15により斜面S上で支持する油圧ウインチ3(支持装置)、油圧ウインチ3に圧油供給する圧油供給回路SC、圧油供給回路SCから分岐するリリーフ回路CC2(定張力回路)を備えている。
ただし、リリーフ回路CC2(定張力回路)の構造が、図1のリリーフ回路CC1(定張力回路)とは異なっている。
図2において、圧油供給回路SC(メイン回路)における第3の分岐点D3から分岐しているリリーフ回路CC2において、最も圧油供給回路SC側の領域にリリーフ回路導入バルブ2が介装される。
リリーフ回路CC2は、リリーフ回路導入バルブ2の下流の第4の分岐点D4で、上昇用リリーフ回路CC2Uと下降用リリーフ回路CC2Dに分岐する。
上昇用リリーフ回路CC2Uには可変リリーフバルブ6が介装されており、下降用リリーフ回路CC2Dにはリリーフ回路切替バルブ7を介して可変リリーフバルブ10が介装されている。
なお、符号18はリリーフ回路CC2の圧力を検出、表示する圧力計である。
リリーフ回路導入バルブ2を(手動等により)A側に切り替えると、圧油供給回路SCを流れる圧油の一部或いは全量をリリーフ回路切替バルブ7側或いは可変リリーフバルブ6側に流すことが出来る。
一方、リリーフ回路導入バルブ2をB側に切り替えると、圧油供給回路SCの圧油はリリーフ回路CC2側に流れず、圧油供給回路SCを流れる圧油は全量が油圧モータ5に供給される。
リリーフ回路切替バルブ7はリリーフ回路導入バルブ2と同様な構造であり、(手動等により)B側に切り替えることでリリーフ回路切替バルブ7は閉鎖する。リリーフ回路切替バルブ7が閉鎖すると、リリーフ回路導入バルブ2を介して圧油供給回路SC側からリリーフ回路CC2側に流れてきた圧油は、上昇用リリーフ回路CC2Uに流れる。すなわち、リリーフ回路切替バルブ7をB側に切り替えると上昇用リリーフ回路CC2Uに切り替わり、圧油は上昇用リリーフ回路CC2U側に流れる。
一方、リリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替えると、圧油供給回路SCからリリーフ回路CC2側に流れてきた圧油は、下降用リリーフ回路CC2D側に流れる。すなわち、リリーフ回路切替バルブ7をA側に切り替えると下降用リリーフ回路CC2D側に切り替わり、圧油は下降用リリーフ回路CC2D側に流れる。
上昇用リリーフ回路CC2Uに介装された可変リリーフバルブ6は、圧油の圧力(圧油供給回路SCを流れる圧油の圧力に対応)が、可変リリーフバルブ6に予め設定された所定圧力F1(開放圧力)以上の場合には、その圧力に対応する開度まで開放する。そして、圧油供給回路SCの圧油の一部あるいは全量が、可変リリーフバルブ6を介して作動油タンク12に逃がされる。
下降用リリーフ回路CC2Dに介装された可変リリーフバルブ10も、可変リリーフバルブ6と同様に、そこに到達した圧油の圧力が可変リリーフバルブ10に予め設定された所定圧力F2(開放圧力)以上の場合に、そこに作用する圧力に対応する開度まで開放し、圧油供給回路SCの圧油の一部或いは全量が可変リリーフバルブ10を介して作動油タンク12に逃がされる。
そして可変リリーフバルブ6及び10は同様な構造であるが、開放する圧力(設定された所定圧力:開放圧力)が相違しており、可変リリーフバルブ6の開放圧力F1の方が、可変リリーフバルブ10の開放圧力F2よりも高圧である。
次に、第2実施形態に係る斜面施工機械1の支持方法(斜面施工機械支持機構101の支持方法)について説明する。
切削機1(斜面施工機械)が斜面を上昇する場合には、リリーフ回路導入バルブ2をA側(開通側)に切り替え、且つ、リリーフ回路切替バルブ7をB側(上昇用リリーフ回路CC2U側)に切り替える。これにより圧油供給回路SCの圧油の一部或いは全量が、上昇用リリーフ回路CC2Uに介装された可変リリーフバルブ6に流れる。その際、可変リリーフバルブ6は、流入圧油の圧力(圧油供給回路SCの圧力に対応)が可変リリーフバルブ6に予め設定された所定圧力F1(開放圧力)以上の場合に(したがって、ワイヤロープ15の張力が、所定圧力F1に対応する張力より大きい場合に)、作用する圧力に応じた開度だけ開放して、圧油供給回路SCの圧油の一部或いは全量が可変リリーフバルブ6を介して作動油タンク12に逃がされる。
その結果、油圧モータ5の出力(圧力)は逃がされた圧油の流量に対応して低下し、ウインチ3の巻上力及びワイヤロープ15の張力Tも低下するので、切削機1が油圧ウインチ3により急速に巻き上げられて、斜面Sの切削が出来ない程度に急速に斜面Sを上昇することが防止される。
切削機1が斜面を下降する場合には、リリーフ回路導入バルブ2をA側(開通側)に切り替え、且つ、リリーフ回路切替バルブ7をA側(下降用リリーフ回路CC2D側)に切り替える。これにより圧油供給回路SCの圧油の一部或いは全量が、下降用リリーフ回路CC2D、可変リリーフバルブ10を介して作動油タンク12に逃がされる。そのため、ワイヤロープ15の張力Tが大き過ぎて、切削機1の下降を妨げてしまうことが防止される。
ここで、リリーフ回路切替バルブ7をA側(下降用リリーフ回路CC2D側)に切り替えた場合、圧油供給回路SCは上昇用リリーフ回路CC2Uにも連通している。しかし、可変リリーフバルブ10の開放圧力F2は可変リリーフバルブ6の開放圧力F1よりも低圧であるため、下降用リリーフ回路CC2D側の抵抗は上昇用リリーフ回路CC2U側の抵抗よりも小さく、圧油は下降用リリーフ回路CC2D側に流れる。
上述した様に、上昇用リリーフ回路CC2Uに介装された可変リリーフバルブ6の設定圧力F1(開放開始圧力)は、下降用リリーフ回路CC2Dに介装された可変リリーフバルブ10の設定圧力F2(開放開始圧力)よりも高い。換言すれば、「F1>F2」の関係式を満たしている。
切削機1(斜面施工機械)が上昇する場合には、リリーフ回路切替バルブ7をB側に切り替えるので、圧油供給回路SCは、設定圧力F1(開放開始圧力)が比較的高圧の可変リリーフバルブ6側に連通する。そして、可変リリーフバルブ6の設定圧F1は可変リリーフバルブ10の設定圧力F2よりも高圧であるため、圧油供給回路SCから逃げた圧油の圧力が設定圧力F1に到達するまで、圧油供給回路SCの圧油は作動油タンク12に逃げることがない。
そのため、切削機1の上昇時には、設定圧力F1に到達するまではワイヤロープ15の張力Tは低下せず、切削機1(斜面施工機械)が上昇する速度は低下しない。
可変リリーフバルブ6における圧油の圧力が設定圧力F1に到達すれば、油圧ウインチ3(支持機構)の圧油供給回路SCを流れる圧油は上昇用リリーフ回路CC2Uを介して(作動油タンク12に)逃げるので、それ以上はワイヤロープ15(張力部材)の張力Tは上昇せず、切削機1(斜面施工機械)が上昇する速度は速くならない。
そのため、切削機1(斜面施工機械)が斜面Sを切削できない程度に強制的に上昇してしまうことが防止される。
一方、切削機1が下降する場合に、リリーフ回路切替バルブ7はA側に切り替えられ、ワイヤロープ15の張力Tが上昇して可変リリーフバルブ10における圧油の圧力は比較的速い段階で設定圧力F2(比較的低い圧力)に到達する。可変リリーフバルブ10における圧油の圧力が設定圧力F2に到達すれば、圧油供給回路SCを流れる圧油は下降用リリーフ回路CC2Dを介して作動油タンク12に逃げるので、ワイヤロープ15の張力Tは上昇せず、切削機1が下降する抵抗にはならない。
上述した様に、図2の第2実施形態によれば、切削機1がウインチ3により急速に強制的に上昇させられて斜面Sの切削(施工)が出来ない、という事態を防止することが出来る。
さらに、切削機1の下降時には、ワイヤロープ15の張力Tを小さくして、切削機1の下降の抵抗にならない様にすることが出来る。
すなわち図2で示す第2実施形態によれば、切削機1(斜面施工機械)が急速に上昇して斜面Sの切削(施工)が出来ない事態を防止するという要請と、切削機1(斜面施工機械)の下降時にワイヤロープ15(張力部材)の張力Tが下降の抵抗にならないようにしたいという要請を同時に充足することが出来る。
図2の第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1の第1実施形態と同様である。
次に図3を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図2の第2実施形態では、切削機1の上昇時にリリーフ回路切替バルブ7をB側(上昇用リリーフ回路CC2U側)に切り替え、切削機1の下降時にリリーフ回路切替バルブ7をA側(下降用リリーフ回路CC2D側)に切り替える制御は、リリーフ回路切替バルブ7近傍の作業者、切削機1近傍の作業者、油圧ウインチ3の運転席の作業者等が手作業で行っている。
これに対して図3の第3実施形態では、リリーフ回路切替バルブ7の切替制御は自動制御で行なわれる。
図3において、全体を符号102で示す斜面施工機械支持機構は、図1、図2と同様に、斜面施工機械1(例えば切削機)をワイヤロープ15(張力部材)により斜面S上で支持する油圧ウインチ3(支持装置)、油圧ウインチ3に圧油供給する圧油供給回路SC、圧油供給回路SCから分岐するリリーフ回路CC2(定張力回路)を備える。
さらにリリーフ回路CC2は図2と同様に、上昇用リリーフ回路CC2Uと下降用リリーフ回路CC2Dに分岐し、上昇用リリーフ回路CC2Uには可変リリーフバルブ6が介装されており、下降用リリーフ回路CC2Dには可変リリーフバルブ10が介装されている。
図3において、斜面施工機械支持機構102はワイヤロープ15の張力Tを計測する荷重計14を設置しており、荷重計14とリリーフ回路切替バルブ7は計測信号ラインSLで接続されている。そして荷重計14の計測結果は、計測信号ラインSLによりリリーフ回路切替バルブ7に入力され、図示しない制御ユニットにより、荷重計14の計測結果に対応してリリーフ回路切替バルブ7を「A側(上昇用リリーフ回路CC2U側)」と「B側(下降用リリーフ回路CC2D側)」で切り替えている。
ここで、切削機1の下降時にはワイヤロープ15に切削機1の重量(切削機1が自走して下降する力も含む)が作用するので、切削機1の下降時のワイヤロープ15の張力Tは、切削機1の上昇時におけるワイヤロープ15の張力Tに比較して大きくなる。
従って、図示しない制御ユニットは、荷重計14の計測結果が大きい場合(所定値よりも大きい場合)は切削機1が下降していると判断して、リリーフ回路切替バルブ7をA側(下降用リリーフ回路CC2D側)に切り替える。一方、荷重計14の計測結果が小さい場合(所定値より小さい場合)は、図示しない制御ユニットは切削機1が上昇していると判断して、リリーフ回路切替バルブ7をB側(上昇用リリーフ回路CC2U側)に切り替える。
図3の第3実施形態では作業者等が手作業でリリーフ回路切替バルブ7を切り替える必要がなくなるので、作業員の労力を軽減することが出来る。
図3の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図2の第2実施形態と同様である。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
1・・・切削機(斜面施工機械)
2・・・リリーフ回路導入バルブ
3・・・油圧ウインチ(支持装置)
4・・・油圧ウインチの非常用ブレーキ
5・・・油圧モータ
6、10・・・可変リリーフバルブ
7・・・リリーフ回路切替バルブ
8・・・逆止弁
9・・・ウインチ正逆切替バルブ
11・・・回路保護用メインリリーフバルブ
12・・・作動油タンク
13・・・油圧ポンプ
14・・・荷重計
15・・・ワイヤロープ(張力部材)
16、17、18・・・圧力計
19・・・油圧ポンプの動力源(エンジン或いは電動モータ)
100、101、102・・・斜面施工機械支持機構
D1、D2、D3、D4・・・圧油回路の分岐点
S・・・斜面
SC・・・圧油供給回路
CC1、CC2・・・リリーフ回路(定張力回路)
CC2D・・・下降用リリーフ回路
CC2U・・・上昇用リリーフ回路
SL・・・計測信号ライン

Claims (6)

  1. 斜面施工機械を張力部材及び支持装置により斜面上で支持する斜面施工機械支持機構において、
    前記張力部材の張力に応じて支持装置の油圧回路を流れる圧油を逃がすリリーフ回路を備えることを特徴とする斜面施工機械支持機構。
  2. 前記リリーフ回路は、斜面施工機械が斜面を上昇する場合に圧油を逃がす上昇用リリーフ回路と、斜面施工機械が斜面を下降する場合に圧油を逃がす下降用リリーフ回路と、上昇用リリーフ回路と下降用リリーフ回路を切り替えるリリーフ回路切替装置を有しており、上昇用リリーフ回路及び下降用リリーフ回路にはそれぞれ可変リリーフバルブが介装されており、上昇用リリーフ回路に介装された可変リリーフバルブの設定圧力は下降用リリーフ回路に介装された可変リリーフバルブの設定圧力よりも大きい請求項1の斜面施工機械支持機構。
  3. 前記リリーフ回路切替装置は張力部材に作用する張力により上昇用リリーフ回路と下降用リリーフ回路を切り替える機能を有している請求項2の斜面施工機械支持機構。
  4. 斜面施工機械を張力部材及び支持装置により斜面で支持する斜面施工機械支持機構の支持方法において、
    リリーフ回路を介して、斜面施工機械支持機構の油圧回路(SC)を流れる圧油を張力部材(15)の張力に応じて逃がすことを特徴とする斜面施工機械支持機構の支持方法。
  5. 斜面施工機械が斜面を上昇する場合に、リリーフ回路切替装置を上昇用リリーフ回路側に切り替える工程と、
    斜面施工機械が斜面を下降する場合に、上昇用リリーフ回路に介装された可変リリーフバルブの設定圧力よりも小さな設定圧力の可変リリーフバルブが介装されている下降用リリーフ回路側にリリーフ回路切替装置を切り替える工程、
    を有する請求項4の斜面施工機械支持機構の支持方法。
  6. 張力部材に作用する張力を計測する工程と、
    計測された張力に基づいてリリーフ回路切替装置を上昇用リリーフ回路側或いは下降用リリーフ回路側に切り替える工程、
    を有する請求項5の斜面施工機械支持機構の支持方法。
JP2015206877A 2015-10-21 2015-10-21 斜面施工機械支持機構及び支持方法 Pending JP2017078302A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015206877A JP2017078302A (ja) 2015-10-21 2015-10-21 斜面施工機械支持機構及び支持方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015206877A JP2017078302A (ja) 2015-10-21 2015-10-21 斜面施工機械支持機構及び支持方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017078302A true JP2017078302A (ja) 2017-04-27

Family

ID=58665364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015206877A Pending JP2017078302A (ja) 2015-10-21 2015-10-21 斜面施工機械支持機構及び支持方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017078302A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115198613A (zh) * 2021-04-06 2022-10-18 宝马格有限公司 自行式地面铣刨机和在紧急运行中运行地面铣刨机的方法
US11795664B2 (en) 2021-02-16 2023-10-24 Caterpillar Paving Products, Inc. Four-legged construction machine having slope stability system with locking valves
US11932327B2 (en) 2021-02-16 2024-03-19 Caterpillar Paving Products Inc. Four-legged construction machine having slope stability system with relief valves

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61221092A (ja) * 1985-03-26 1986-10-01 株式会社クボタ 油圧ウインチの張力制御装置
US4699543A (en) * 1986-02-10 1987-10-13 Kajima Corporation Slope paving machine
JPH01260104A (ja) * 1988-04-08 1989-10-17 Nippon Hodo Co Ltd ロープ張力調整装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61221092A (ja) * 1985-03-26 1986-10-01 株式会社クボタ 油圧ウインチの張力制御装置
US4699543A (en) * 1986-02-10 1987-10-13 Kajima Corporation Slope paving machine
JPH01260104A (ja) * 1988-04-08 1989-10-17 Nippon Hodo Co Ltd ロープ張力調整装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11795664B2 (en) 2021-02-16 2023-10-24 Caterpillar Paving Products, Inc. Four-legged construction machine having slope stability system with locking valves
US11932327B2 (en) 2021-02-16 2024-03-19 Caterpillar Paving Products Inc. Four-legged construction machine having slope stability system with relief valves
CN115198613A (zh) * 2021-04-06 2022-10-18 宝马格有限公司 自行式地面铣刨机和在紧急运行中运行地面铣刨机的方法
CN115198613B (zh) * 2021-04-06 2023-11-14 宝马格有限公司 自行式地面铣刨机和在紧急运行中运行地面铣刨机的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2426834C2 (ru) Самоподъемная платформа
JP2017078302A (ja) 斜面施工機械支持機構及び支持方法
EP3438467A1 (en) Hydraulic system and emergency operation method
JP2009126613A (ja) 杭打機
JP2012126508A (ja) エレベーター装置
CN102815633B (zh) 液压绞车的控制装置和工程机械
CN103964332A (zh) 影响作用在绳索驱动器上的绳索绞盘力的方法及装置
KR101741702B1 (ko) 플로팅 기능이 구비된 건설기계
CN106966259B (zh) 一种电梯自动润滑装置
CN106956983B (zh) 一种电梯钢丝绳检测装置
CN105016165A (zh) 一种提升机超速防坠落保护装置
JP7103104B2 (ja) ウインチ制御装置
JP2015139391A (ja) 油圧集材機
CN107200254B (zh) 一种间歇式自动维护电梯
CN103663152B (zh) 桅杆起落控制***、方法、装置及超起装置和起重机
CN208234420U (zh) 施工工地用小型起吊装置
JP2019194404A (ja) 水門開閉装置
CN105271072B (zh) 一种3d建筑打印机的滑动小车互动反复提升装置
JP4188541B2 (ja) 杭打機の掘削作業装置押し込み力制御装置
JP2003322103A (ja) 昇降制御装置
CN105035977B (zh) 腰绳装置、臂架支承装置和起重机
JP6067287B2 (ja) 杭打機
JP6348014B2 (ja) 掘削機
KR101705817B1 (ko) 크레인 장치
CN106185651B (zh) 导向装置、桁架臂及起重机

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180606

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190730