JP2017073364A - 導電性ペーストおよび導電膜 - Google Patents

導電性ペーストおよび導電膜 Download PDF

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雅永 田邊
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Abstract

【課題】衣服型のウェアラブルデバイスの実用化を可能にする、導電性ペーストおよび導電膜を提供する。
【解決手段】導電性ペーストおよびこの導電性ペーストを用いて形成される導電膜は、ガラス転移点が−43℃より高く、かつ、+4℃より低い樹脂と、樹脂中に分散され、銅粉の表面に銀がコーティングされた鱗状の銀コート銅粉とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、伸縮性を有する導電膜およびその導電膜の材料として好適な導電性ペーストに関する。
最近、スマートフォンと連携するウェアラブルデバイスが注目されている。ウェアラブルデバイスは、人体に装着して使用されるデバイスであり、心拍数などの生体データを測定して、その生体データや移動速度、加速度、これらに基づく活動量などをスマートフォンに送信する機能を有する。
市場に提供されているウェアラブルデバイスは、現在のところ、頭部に装着されるヘッドマウント型と腕に装着されるリストバンド型(腕時計型)との2種類である。研究開発レベルでは、スポーツウェア型のウェアラブルデバイスも提案されているが、スポーツウェアなどの衣服型のウェアラブルデバイスは、その実用化には至っていない。
衣服型のウェアラブルデバイスが実用化に至っていない理由の1つに、ウェアラブルデバイスに適した伸縮性および導電性を有する導電膜の開発が不十分なことが挙げられる。たとえば、導電材料とエラストマーとを混合してなる導電性ペーストを用いて導電膜を形成する手法が提案されているが、ウェアラブルデバイスに適した伸縮性および導電性を有する導電膜を形成可能な導電性ペーストが未開発であるゆえ、衣服型のウェアラブルデバイスの実用化には至っていないのが現状である。
特開2015−65139号公報 特開2015−79724号公報 特開2015−79725号公報
本発明の目的は、衣服型のウェアラブルデバイスの実用化を可能にする、導電性ペーストおよび導電膜を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明の一の局面に係る導電性ペーストは、樹脂および樹脂中に分散された導電材を含む導電性ペーストであって、樹脂は、ガラス転移点が−43℃より高く、かつ、+4℃より低く、導電材は、銅粉の表面に銀がコーティングされた鱗状の銀コート銅粉を少なくとも含む。
この導電性ペーストには、ガラス転移点が−43℃〜+4℃の範囲内(上限値、下限値を含まず。)である樹脂が用いられている。樹脂のガラス転移点が−43℃よりも高いことにより、たとえば、基材上に導電性ペーストを膜状に塗布し、これを乾燥させて得られる導電膜において、その表面がべたつくことを抑制できる。一方、樹脂のガラス転移点が+4℃よりも低いことにより、当該導電膜(導電性ペーストからなる導電膜)に良好な伸縮性を付与することができる。
そして、鱗状の銀コート銅粉が導電材に含まれることにより、導電性ペーストからなる導電膜が伸長されたときの導電性を確保することができながら、導電材に銀粉のみを含む導電性ペーストと比較して、コストを低く抑えることができる。
よって、導電膜の材料として導電性ペーストが用いられることにより、導電膜に衣服型のウェアラブルデバイスに適した伸縮性および導電性を確保することができ、かつ、導電膜の材料コストの低減を図ることができる。その結果、衣服型のウェアラブルデバイスの実用化が可能となる。
導電材は、銀コート銅粉よりも粒径が小さい銀粉を含んでいてもよい。
本発明の他の局面に係る導電膜は、ガラス転移点が−43℃より高く、かつ、+4℃より低い樹脂と、樹脂中に分散され、銅粉の表面に銀がコーティングされた鱗状の銀コート銅粉とを含む。
この導電膜には、ガラス転移点が−43℃〜+4℃の範囲内(上限値、下限値を含まず。)である樹脂が用いられている。樹脂のガラス転移点が−43℃よりも高いことにより、導電膜の表面がべたつくことを抑制できる。一方、樹脂のガラス転移点が+4℃よりも低いことにより、導電膜に良好な伸縮性を付与することができる。
そして、鱗状の銀コート銅粉が導電材に含まれることにより、導電膜が伸長されたときの導電性を確保することができながら、導電材に銀粉のみを含む導電性ペーストと比較して、コストを低く抑えることができる。
よって、導電膜に衣服型のウェアラブルデバイスに適した伸縮性および導電性を確保することができ、かつ、導電膜の材料コストの低減を図ることができる。その結果、衣服型のウェアラブルデバイスの実用化が可能となる。
導電膜は、銀コート銅粉よりも粒径が小さい銀粉をさらに含んでいてもよい。
なお、ウェアラブルデバイスは、それが用いられる分野はとくに限定されず、たとえば、医療分野に用いられるものであってもよいし、スポーツ分野に用いられるものであってもよい。
また、本発明に係る導電性ペーストおよび導電膜は、ウェアラブルデバイスに好適に用いることができるだけでなく、たとえば、工業用ロボットの関節部分に跨がって配設される通信用信号線に用いることも可能である。
本発明によれば、衣服型のウェアラブルデバイスの実用化が可能となる。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る導電性ペーストおよびその導電性ペーストを用いて形成される導電膜は、樹脂と、樹脂中に分散された導電材とを含む。
<樹脂>
樹脂は、−43℃〜+4℃の範囲内(上限値、下限値を含まず。)のガラス転移点(Tg温度)を有する樹脂である。この樹脂としては、たとえば、−43℃〜+4℃の範囲内のガラス転移点を有するアクリルゴム、ポリエステル樹脂またはポリエステルウレタン樹脂を挙げることができる。
導電性ペーストの状態において、樹脂は、溶媒と混合されている。溶媒としては、たとえば、トルエン(TOL)、メチルエチルケトン(MEK)、トルエンおよび/またはメチルエチルケトンと酢酸エチル、シクロヘキサノン(CHX)、SOL150(SOL:ソルベッソ(登録商標))およびイソホロン(IPH)から選択される1つまたは複数とを混合してなる溶媒を挙げることができる。
<導電材>
導電材(フィラー)は、銅粉の表面に銀がコーティングされた銀コート銅粉を少なくとも含む。銀コート銅粉は、鱗状(フレーク状)をなしている。
導電材には、1種類の銀コート銅粉のみが用いられていてもよいし、2種類以上の銀コート銅粉が用いられることにより、2種類以上の金属粉が含まれてもよい。2種類以上の銀コート銅粉は、銅粉にコーティングされている銀量が同じであって、それらの粒子径が互いに異なるものであってもよいし、それらの粒子径が同じであって、銅粉にコーティングされている銀量が異なるものであってもよいし、それらの粒子径および銅粉にコーティングされている銀量の両方が互いに異なるものであってもよい。
また、導電材には、銀コート銅粉が含まれていれば、銀粉、金粉などの他の金属粉が含まれることにより、2種類以上の金属粉が含まれてもよい。
導電材に2種類以上の金属粉が含まれる場合、一方の金属粉である銀コート銅粉の粒子径と他方の金属粉の粒子径とが異なることが好ましい。たとえば、一方の金属粉である銀コート銅粉は、粒子径(D50:レーザ回折法による粒度分布測定での累積50%の粒子径)が約40〜60μmの範囲内であって、アスペクト比が約45〜50の範囲内であり、他方の金属粉は、粒子径(D50)が約6〜10μmの範囲内であって、アスペクト比が約70〜80の範囲内であることが好ましい。
なお、アスペクト比とは、銀コート銅粉の厚さ方向の形状を囲む最小長方形における短辺の長さに対する長辺の長さの比を意味する。短辺および長辺の各長さは、レーザ回折法による粒度分布測定により得られる。
粒子径が互いに異なる2種類以上の金属粉の組合せとしては、たとえば、以下の組合せを挙げることができる。
(1)福田金属箔粉工業株式会社製の品番「C3」の銅粉の表面にその銅粉に対する10質量%の銀をコーティングした銀コート銅粉(以下、「10%AgコートC3」という。)と、福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉との組合せ
(2)10%AgコートC3と、福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301」の銀粉との組合せ
(3)10%AgコートC3と、福田金属箔粉工業株式会社製の品番「10%AgコートFCC−2000」の銀コート銅粉との組合せ
(4)福田金属箔粉工業株式会社製の品番「10%AgコートCu−HWQ」の銀コート銅粉と、福田金属箔粉工業株式会社製の品番「10%Agコート2L3」の銀コート銅粉(以下、「10%Agコート2L3」という。)との組合せ
(5)福田金属箔粉工業株式会社製の品番「10%AgコートCu−HWQ」の銀コート銅粉と、福田金属箔粉工業株式会社製の品番「E3」の銅粉の表面にその銅粉に対する10質量%の銀をコーティングした銀コート銅粉との組合せ
(6)10%AgコートC3と、福田金属箔粉工業株式会社製の品番「10%Agコート2L3F」の銀コート銅粉
これらの組合せに用いられる銀粉および銀コート銅粉の粒子径(D50)およびアスペクト比を表1に示す。
Figure 2017073364
導電材に粒子径が互いに異なる2種類以上の金属粉が含まれる場合、導電膜が屈曲またはその表面に平行な方向に伸張されたときに、相対的に大きな粒子径の金属粉同士の接触が保たれるか、または、相対的に大きな粒子径の金属粉の間に相対的に小さな粒子径の金属粉が介在されることにより、導電材の接触が確保される。よって、導電膜が屈曲または伸張されたときの導電性を良好に確保することができる。
導電性ペースト中の導電材の含有量は、たとえば、30〜35質量%である。
<その他の成分>
導電性ペーストおよび導電膜は、必要に応じて、ビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名「DISPERBYK−180」の湿潤分散剤などを添加剤としてさらに含有してもよい。
また、導電性ペーストは、必要に応じて、希釈溶剤をさらに含有してもよい。希釈溶剤は、導電性ペーストを用いて導電膜を形成する方法(成膜方法)に応じて適宜選択されるとよい。たとえば、成膜方法がロール・ツー・ロール塗工である場合、希釈溶剤に速乾性が望まれ、スクリーン印刷の場合、希釈溶剤に遅乾性が望まれる。希釈溶剤として、乾燥が早い順に、たとえば、酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸ブチル、キシレン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PMA/PGMAC)、イソホロン、ブチルカルビトールアセテート(BCA)などを挙げることができる。
<導電性ペーストの調製>
導電性ペーストは、樹脂(溶媒を含む。)および導電材、必要に応じて添加剤および/または希釈溶剤を攪拌機または混練機(混合機)を用いて撹拌(混練)することにより調製される。
<導電性ペーストの使用方法>
導電性ペーストは、たとえば、公知の膜形成方法、すなわち、スクリーン印刷法などによって、対象物の表面に直接塗布される。塗布された導電性ペーストは、たとえば、50〜80℃で数分間加熱することによって導電膜となる。なお、加熱温度および加熱時間は、これに限らず、加熱により樹脂を架橋させるタイプのバインダ樹脂(たとえば、熱反応型エポキシ系インクなど)が用いられる場合、100〜150℃で焼成することによって導電膜が形成されてもよい。
<作用効果>
以上のように、導電性ペーストには、ガラス転移点が−43℃〜+4℃の範囲内である樹脂が用いられている。樹脂のガラス転移点が−43℃よりも高いことにより、たとえば、基材上に導電性ペーストを膜状に塗布し、これを乾燥させて得られる導電膜において、その表面がべたつくことを抑制できる。一方、樹脂のガラス転移点が+4℃よりも低いことにより、当該導電膜(導電性ペーストからなる導電膜)に良好な伸縮性を付与することができる。
そして、鱗状の銀コート銅粉が導電材に含まれることにより、導電性ペーストからなる導電膜が伸長されたときの導電性を確保することができながら、導電材に銀粉のみを含む導電性ペーストと比較して、コストを低く抑えることができる。
なお、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
次に、より具体的な実施例について説明する。本発明は、本実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例中の「%」は、「質量%」を示す。また、その割合を示す数値は、小数点第二位で四捨五入した数値である。
<実施例1〜8>
実施例1
下記の樹脂、希釈剤、添加剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
根上工業株式会社製の商品名「パラクロン(登録商標)W−116.3」:41.4%(アクリルゴム5.4%、溶媒(トルエン、メチルエチルケトン)36.0%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(添加剤)
ビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名「DISPERBYK−180」:0.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.5%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.5%
実施例2
下記の樹脂、希釈剤、添加剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
ナガセケムテックス株式会社製の商品名「テイサンレジン(登録商標)SG−600TEA」:41.2%(アクリルゴム6.2%、溶媒(メチルエチルケトン、酢酸エチル)35.0%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(添加剤)
ビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名「DISPERBYK−180」:0.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.5%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.5%
実施例3
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
ナガセケムテックス株式会社製の商品名「テイサンレジン(登録商標)SG−600TEA」:41.7%(アクリルゴム6.3%、溶媒(メチルエチルケトン、酢酸エチル)35.4%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:33.3%
実施例4
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。なお、実施例3,4では、実施例2の場合と同一商品の樹脂が用いられているが、添加剤を含まないため、実施例2と比較して、導電性ペースト全体に対する樹脂の割合が高くなっている。
(樹脂)
ナガセケムテックス株式会社製の商品名「テイサンレジン(登録商標)SG−600TEA」:41.7%(アクリルゴム6.3%、溶媒(メチルエチルケトン、酢酸エチル)35.4%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「10%Agコート2L3」の銀コート銅粉:16.6%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.6%
実施例5
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
東洋紡株式会社製の商品名「バイロン(登録商標)BX1001」:38.4%(ポリエステル11.5%、溶媒(メチルエチルケトン)26.9%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:30.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:15.4%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:15.4%
実施例6
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
東洋紡株式会社製の商品名「バイロン(登録商標)550」:38.4%(ポリエステル11.5%、溶媒(メチルエチルケトン)26.9%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:30.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:15.4%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:15.4%
実施例7
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
東洋紡株式会社製の商品名「バイロン(登録商標)URシリーズUR−6100」:41.7%(ポリエステルウレタン18.8%、溶媒(シクロヘキサノン、SOL150、イソホロン)22.9%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:25.0%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.6%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.6%
実施例8
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
東洋紡株式会社製の商品名「バイロン(登録商標)URシリーズUR−8700」:41.7%(ポリエステルウレタン12.5%、溶媒(トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)29.2%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:25.0%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.6%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.6%
<比較例1〜3>
比較例1
下記の樹脂、希釈剤、添加剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
ナガセケムテックス株式会社製の商品名「テイサンレジン(登録商標)SG−708−6」:41.4%(アクリルゴム8.3%、溶媒(メチルエチルケトン)33.1%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(添加剤)
ビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名「DISPERBYK−180」:0.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.5%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.5%
比較例2
下記の樹脂、希釈剤、添加剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
根上工業株式会社製の商品名「パラクロン(登録商標)SN−50」:41.4%(アクリルゴム8.3%、溶媒(トルエン)33.1%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(添加剤)
ビックケミー・ジャパン株式会社製の商品名「DISPERBYK−180」:0.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.5%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.5%
比較例3
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
株式会社トウペ製の品番「XE−1345」:41.7%(アクリルゴム12.5%、溶媒(トルエン)29.2%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:16.6%
福田金属箔粉工業株式会社製の「10%AgコートC3」の銀コート銅粉:16.6%
<参考例>
参考例
下記の樹脂、希釈剤および導電材を下記に示される割合で配合して撹拌することにより導電性ペーストを作製した。
(樹脂)
ナガセケムテックス株式会社製の商品名「テイサンレジン(登録商標)SG−600TEA」:41.7%(アクリルゴム6.3%、溶媒(メチルエチルケトン、酢酸エチル)35.4%)
(希釈剤)
メチルエチルケトン:24.8%
(導電材)
福田金属箔粉工業株式会社製の品番「Ag−XF301S」の銀粉:33.3%
<評価試験>
実施例1〜8、比較例1〜3および参考例の導電性ペーストを離型紙上にスクリーン印刷により450μmの膜厚に塗布し、その導電性ペーストを乾燥させることにより、100mm×100mmのサイズの導電膜を作製した。
そして、株式会社村山化学研究所製の品番「PUE−1000」のウレタンエマルジョンを導電膜上にバーコーターにより360μmの膜厚に塗布し、100℃で5分間加熱することにより、基材層を作製した。乾燥後の基材層の膜厚は、100μmである。
(1)抵抗率測定
株式会社三菱化学アナリテック製の抵抗率計(商品名:ロレスタ(登録商標)AX MCP−T370)を用いて、実施例1〜8、比較例1〜3および参考例に係る導電膜から離型紙を剥離して得られるシート体の伸長前(伸長率0%)、伸長率10%に伸長させた状態、伸長率20%に伸長させた状態、伸長率30%に伸長させた状態、伸長率40%に伸長させた状態、伸長率50%に伸長させた状態、伸長率60%に伸長させた状態、伸長率70%に伸長させた状態、伸長率80%に伸長させた状態、伸長率90%に伸長させた状態および伸長率100%に伸長させた状態の各状態において、各シート体の表面抵抗率を測定した。
(2)収縮性
抵抗率測定に用いた各シート体を伸長率100%または伸長率200%に伸長させた後、その伸長状態を解除して、収縮後の各シート体の伸長方向の寸法を測定した。
(3)引張特性
抵抗率測定に用いた各シート体に加える荷重(引張力)を増大させて、各シートが破断または伸長率333%に達したときの荷重(破断強度)と、伸長率200%に達したときの荷重とを測定した。
これらの評価結果を表2、表3および表4に示す。
Figure 2017073364
Figure 2017073364
Figure 2017073364
表2および表3に示される結果から、実施例1〜8に係る導電膜(シート)は、伸長率を10%から100%まで変化させたときの表面抵抗率の変動量が4倍未満であり、伸長による表面抵抗率の変動が小さいことが理解される。また、表2および表3に示される実施例1〜8に係る導電膜は、表4に示される参考例に係る導電膜と同等の収縮性および引張特性を有することが理解される。
一方、表4に示される結果から、比較例1に係る導電膜は、伸長率を10%から100%まで変化させたときの表面抵抗率の変動量が約19倍であり、実施例1〜8に係る導電膜および参考例に係る導電膜と比較して、その表面抵抗率の変動量がはるかに大きいことが理解される。
また、比較例2に係る導電膜は、伸長率を10%から100%まで変化させたときの表面抵抗率の変動量が4倍未満であるが、表面にべたつき(タック)があり、導電膜から離型紙を剥離したときに、導電膜の一部の離型紙への移行が酷いことが確認された。これに対し、実施例1〜8に係る導電膜では、表面のべたつきが少なく、また、導電膜の一部の離型紙への移行が少ないことが確認された。
比較例3に係る導電膜については、伸長率20%に伸長させたときにクラックが生じ、実施例1〜8に係る導電膜および参考例に係る導電膜と比較して、伸長性が著しく低いことが確認された。
以上により、実施例1〜8に係る導電膜については、参考例に係る導電膜と同様に、伸長率の変化に対する表面抵抗率の変動が小さいことが確認された。そして、実施例1〜8に係る導電膜(導電性ペースト)では、導電材に銀コート銅粉が含まれるので、導電材が銀粉のみからなる参考例に係る導電膜と比較して、材料コストを低く抑えることができながら、同等の伸縮性および導電性を発揮できることが確認された。
衣服型のウェアラブルデバイスでは、その伸長度合いにかかわらず生体データを安定して検出することが望まれるので、伸長率の変化に対する表面抵抗率の変動が小さい実施例1〜8に係る導電性ペーストおよび導電膜は、衣服型のウェアラブルデバイスに適した伸縮性および導電性を有しているといえる。
一方、比較例1および比較例3に係る導電膜は、衣服型のウェアラブルデバイスに用いることができないと考えられる。比較例2に係る導電膜については、表面にべたつきがあるので、その導電膜を衣服型のウェアラブルデバイスに用いる場合、導電膜の表面に樹脂製の保護膜などが必要となり、衣服型のウェアラブルデバイスのコストが高くつく。
また、実施例1〜8に係る導電性ペーストおよび導電膜は、参考例に係る導電性ペーストおよび導電膜よりも材料コストを低く抑えることができる。その結果、実施例1〜8に係る導電性ペーストおよび導電膜は、参考例に係る導電性ペーストよりも衣服型のウェアラブルデバイスに適しており、実施例1〜8に係る導電性ペーストおよび導電膜により、衣服型のウェアラブルデバイスの実用化が可能となる。

Claims (4)

  1. 樹脂および前記樹脂中に分散された導電材を含む導電性ペーストであって、
    前記樹脂は、ガラス転移点が−43℃より高く、かつ、+4℃より低く、
    前記導電材は、銅粉の表面に銀がコーティングされた鱗状の銀コート銅粉を少なくとも含む、導電性ペースト。
  2. 前記導電材は、前記銀コート銅粉よりも粒径が小さい銀粉を含む、請求項1に記載の導電性ペースト。
  3. ガラス転移点が−43℃より高く、かつ、+4℃より低い樹脂と、
    前記樹脂中に分散され、銅粉の表面に銀がコーティングされた鱗状の銀コート銅粉とを含む、導電膜。
  4. 前記銀コート銅粉よりも粒径が小さい銀粉をさらに含む、請求項3に記載の導電膜。
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