JP2017072670A - 波長変換装置、照明装置およびプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】低コスト化と面ブレや偏心の発生を抑制できる、波長変換装置、照明装置およびプロジェクターを提供する。【解決手段】回転蛍光板30は、モーター50と、モーター50により回転する円板40と、円板40に設けられた蛍光体層と、円板40とは別体で設けられたヒートシンク51と、を備え、モーター50は、回転軸50aを中心に回転するハブ55を有し、円板40は、ハブ55に嵌合する第1の開口部43を有し、ヒートシンク51は、ハブ55に嵌合する第2の開口部54を有し、第1の開口部43を形成する第1の内壁面43aの少なくとも一部が、ハブ55の周面55aと面接触すると共に、第2の開口部54を形成する第2の内壁面54aの少なくとも一部が、ハブ55の周面55aと面接触する。【選択図】図3
Description
本発明は、波長変換装置、照明装置およびプロジェクターに関する。
近年、プロジェクター用の照明装置として、蛍光体が用いられている。
下記特許文献1の照明装置では、蛍光体を支持する基材の裏面に冷却フィンが設けられている。基材と冷却フィンは、一体に形成されている。
ところで、基材の蛍光体を支持する面には、高精度な平面粗さ及び平面度が要求される。上記従来技術では、基材と冷却フィンとを一体に形成する場合にはダイカスト等の製造方法を採用しなければならないため、要求された平面粗さ及び平面度を得るには研磨等の2次加工が必要であり、コストが嵩んでしまっていた。
一方で、基材と冷却フィンを別体とした場合、回転するモーターのハブに対し、基材と冷却フィンのそれぞれを精度良く組み付けなければならない。基材や冷却フィンの組み付け精度が悪いと、面ブレや偏心が発生し、蛍光体から励起光を効率良く取り出すことが困難になる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、低コスト化と面ブレや偏心の発生を抑制できる、波長変換装置、照明装置およびプロジェクターを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に従えば、回転装置と、前記回転装置により回転する基材と、前記基材に設けられた波長変換素子と、前記基材とは別体で設けられたヒートシンクと、を備え、前記回転装置は、回転軸を中心に回転するハブを有し、前記基材は、前記ハブに嵌合する第1の開口部を有し、前記ヒートシンクは、前記ハブに嵌合する第2の開口部を有し、前記第1の開口部を形成する第1の内壁面の少なくとも一部が、前記ハブの周面と面接触すると共に、前記第2の開口部を形成する第2の内壁面の少なくとも一部が、前記ハブの周面と面接触する波長変換装置が提供される。
第1態様に係る波長変換装置によれば、基材とヒートシンクとが別体であるため、ダイカスト等を用いて製造する必要が無い。よって、製造コストが抑えられ、コスト低減が図られる。また、基材は、回転装置のハブに嵌合する第1の開口部を有し、この第1の開口部を形成する第1の内壁面の少なくとも一部が、ハブの周面と面接触する。さらに、ヒートシンクは、回転装置のハブに嵌合する第2の開口部を有し、この第2の開口部を形成する第2の内壁面の少なくとも一部が、ハブの周面と面接触する。このように、第1の内壁面と第2の内壁面とが、それぞれ所定幅でハブの周面に面接触することで、基材とヒートシンクのそれぞれが傾くことなくハブに精度良く組み付けられる。よって、面ブレや偏心の発生を抑制でき、波長変換素子から光を効率よく取り出すことができる。
また、上記第1態様において、前記第1の開口部と前記第2の開口部は、同一の径を有する、という構成を採用する。
この構成によれば、第1の開口部と第2の開口部が同一の径を有するため、基材とヒートシンクをそれぞれ略同一の圧力でハブに組み付けることができる。
この構成によれば、第1の開口部と第2の開口部が同一の径を有するため、基材とヒートシンクをそれぞれ略同一の圧力でハブに組み付けることができる。
また、上記第1態様において、前記第1の内壁面と前記第2の内壁面は、前記回転軸の軸方向に沿って延びる切欠き部を、前記回転軸の周方向において間隔をあけて複数有する、という構成を採用する。
この構成によれば、第1の内壁面と第2の内壁面が、回転軸の軸方向に延びる切欠き部を、回転軸の周方向に間隔をあけて複数有するため、基材とヒートシンクを軽い圧力でハブに組み付けることができ、組み付け時に発生する部品の変形を抑制することができる。
この構成によれば、第1の内壁面と第2の内壁面が、回転軸の軸方向に延びる切欠き部を、回転軸の周方向に間隔をあけて複数有するため、基材とヒートシンクを軽い圧力でハブに組み付けることができ、組み付け時に発生する部品の変形を抑制することができる。
また、上記第1態様において、前記第1の内壁面は、前記ハブの周面と、前記回転軸の軸方向において第1の幅で面接触し、前記第2の内壁面は、前記ハブの周面と、前記回転軸の軸方向において前記第1の幅よりも大きい第2の幅で面接触する、という構成を採用する。
この構成によれば、回転軸の軸方向において、ハブの周面と面接触する第2の内壁面の第2の幅が、第1の内壁面の第1の幅より大きいため、基材よりも体積及び重量が大きく面ブレや偏心の発生に影響が大きいヒートシンクを精度良くハブに取り付けることができる。
この構成によれば、回転軸の軸方向において、ハブの周面と面接触する第2の内壁面の第2の幅が、第1の内壁面の第1の幅より大きいため、基材よりも体積及び重量が大きく面ブレや偏心の発生に影響が大きいヒートシンクを精度良くハブに取り付けることができる。
また、上記第1態様において、前記ヒートシンクは、平板と複数のフィンとを含み、前記平板は、前記複数のフィンが設けられる薄肉部と、前記第2の開口部が設けられる厚肉部と、を有する、という構成を採用する。
この構成によれば、ヒートシンクの平板に、複数のフィンが設けられる薄肉部と、第2の開口部が設けられる厚肉部とが設けられるため、第2の内壁面が回転軸の軸方向においてハブの周面に面接触する幅を大きく確保することができる。
この構成によれば、ヒートシンクの平板に、複数のフィンが設けられる薄肉部と、第2の開口部が設けられる厚肉部とが設けられるため、第2の内壁面が回転軸の軸方向においてハブの周面に面接触する幅を大きく確保することができる。
また、上記第1態様において、前記波長変換素子と前記基材との間に設けられた反射部材を有する、という構成を採用する。
この構成によれば、反射型の波長変換装置が提供される。
この構成によれば、反射型の波長変換装置が提供される。
また、上記第1態様において、前記基材は、透光性部材によって形成されている、という構成を採用する。
この構成によれば、透過型の波長変換装置が提供される。
この構成によれば、透過型の波長変換装置が提供される。
本発明の第2態様に従えば、第1の波長帯の光を射出する光源と、前記第1の波長帯の前記光を受けて第2の波長帯の光を射出する、上記第1態様に係る波長変換装置と、を備える照明装置が提供される。
第2態様に係る照明装置は、上記第1態様に係る波長変換装置を備えるので、低コスト化と面ブレや偏心の抑制を実現でき、明るい照明光を生成することができる。
本発明の第3態様に従えば、上記第2態様に係る照明装置と、前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投写する投写光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第3態様に係るプロジェクターは、上記第2態様に係る照明装置を備えるので、低コスト化と面ブレや偏心の抑制を実現でき、明るく画像品質に優れた表示を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR(被投写面)上にカラー映像を表示する投写型画像表示装置である。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の光学系を示す上面図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、第1照明装置100(照明装置)、第2照明装置102、色分離導光光学系200、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した液晶光変調装置400R,400G,400B(光変調装置)、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。
プロジェクター1は、図1に示すように、第1照明装置100(照明装置)、第2照明装置102、色分離導光光学系200、赤色光、緑色光、青色光の各色光に対応した液晶光変調装置400R,400G,400B(光変調装置)、クロスダイクロイックプリズム500及び投写光学系600を備える。
第1照明装置100は、第1光源10(光源)、コリメート光学系70、ダイクロイックミラー80、コリメート集光光学系90、回転蛍光板30(波長変換装置)、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、偏光変換素子140及び重畳レンズ150を備える。
第1光源10は、励起光としてレーザー光からなる第1の波長帯の青色光(発光強度のピーク:約445nm)Eを射出する半導体レーザー(発光素子)からなる。第1光源10は、1つの半導体レーザーからなるものであってもよいし、多数の半導体レーザーからなるものであってもよい。
なお、第1光源10は、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
なお、第1光源10は、445nm以外の波長(例えば、460nm)の青色光を射出する半導体レーザーを用いることもできる。
本実施形態において、第1光源10は、光軸が照明光軸100axと直交するように配置されている。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74とを備え、第1光源10からの光を略平行化する。第1レンズ72及び第2レンズ74は、凸レンズからなる。
コリメート光学系70は、第1レンズ72と、第2レンズ74とを備え、第1光源10からの光を略平行化する。第1レンズ72及び第2レンズ74は、凸レンズからなる。
ダイクロイックミラー80は、コリメート光学系70からコリメート集光光学系90までの光路中に、第1光源10の光軸及び照明光軸100axのそれぞれに対して45°の角度で交わるように配置されている。ダイクロイックミラー80は、青色光を反射し、赤色光及び緑色光を含む黄色の蛍光を通過させる。
コリメート集光光学系90は、ダイクロイックミラー80からの青色光Eを略集光した状態で回転蛍光板30の蛍光体層42に入射させる機能と、回転蛍光板30から射出される蛍光を略平行化する機能とを有する。コリメート集光光学系90は、第1レンズ92及び第2レンズ94を備える。第1レンズ92及び第2レンズ94は、凸レンズからなる。
回転蛍光板30は、モーター50(回転装置)と、円板40(基材)と、反射膜41(反射部材)と、蛍光体層(波長変換素子)42と、ヒートシンク51と、を備える。蛍光体層42は、第1光源10からの第1の波長の青色光Eによって励起されて第2の波長帯の蛍光Yを射出する。蛍光体層42の青色光Eが入射する面は、蛍光Yが射出される射出面でもある。蛍光Yは、赤色光及び緑色光を含む黄色の光である。
第2照明装置102は、第2光源710、集光光学系760、散乱板732及びコリメート光学系770と、を備える。
第2光源710は、第1照明装置100の第1光源10と同一の半導体レーザーから構成される。
集光光学系760は、第1レンズ762及び第2レンズ764を備える。集光光学系760は、第2光源710からの青色光を散乱板732付近に集光する。第1レンズ762及び第2レンズ764は、凸レンズからなる。
集光光学系760は、第1レンズ762及び第2レンズ764を備える。集光光学系760は、第2光源710からの青色光を散乱板732付近に集光する。第1レンズ762及び第2レンズ764は、凸レンズからなる。
散乱板732は、第2光源710からの青色光Bを散乱し、回転蛍光板30から射出される蛍光Yの配光分布に似た配光分布を有する青色光Bとする。散乱板732としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスを用いることができる。
コリメート光学系770は、第1レンズ772と、第2レンズ774とを備え、散乱板732からの光を略平行化する。第1レンズ772及び第2レンズ774は、凸レンズからなる。
本実施形態において、第2照明装置102からの青色光Bはダイクロイックミラー80で反射され、回転蛍光板30から射出されダイクロイックミラー80を透過した蛍光Yと合成されて白色光Wとなる。当該白色光Wは第1レンズアレイ120に入射する。
第1レンズアレイ120は、ダイクロイックミラー80からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する。複数の第1小レンズ122は、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配列されている。
第2レンズアレイ130は、第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応する複数の第2小レンズ132を有する。第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍に結像させる。複数の第2小レンズ132は照明光軸100axに直交する面内にマトリクス状に配列されている。
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束を、直線偏光光に変換する。偏光変換素子140は、偏光分離層と、反射層と、位相差板とを有している。偏光分離層は、回転蛍光板30からの光に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過させるとともに他方の直線偏光成分を反射層に向けて反射させる。
反射層は、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する。位相差板は、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する。
反射層は、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する。位相差板は、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する。
重畳レンズ150は、偏光変換素子140からの各部分光束を集光して液晶光変調装置400R,400G,400Bの画像形成領域近傍で互いに重畳させる。第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び重畳レンズ150は、回転蛍光板30からの光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210,220、反射ミラー230,240,250及びリレーレンズ260,270を備える。色分離導光光学系200は、第1照明装置100および第2照明装置102からの白色光Wを赤色光R、緑色光G及び青色光Bに分離し、赤色光R、緑色光G及び青色光Bをそれぞれが対応する液晶光変調装置400R,400G,400Bに導光する。
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、フィールドレンズ300R,300G,300Bが配置されている。
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、フィールドレンズ300R,300G,300Bが配置されている。
ダイクロイックミラー210は、赤色光成分を通過させ、緑色光成分及び青色光成分を反射するダイクロイックミラーである。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー220は、緑色光成分を反射して、青色光成分を通過させるダイクロイックミラーである。
反射ミラー230は、赤色光成分を反射する反射ミラーである。
反射ミラー240,250は青色光成分を反射する反射ミラーである。
ダイクロイックミラー210を通過した赤色光は、反射ミラー230で反射され、フィールドレンズ300Rを通過して赤色光用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、フィールドレンズ300Bを経て青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光は、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
ダイクロイックミラー220を通過した青色光は、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、射出側の反射ミラー250、フィールドレンズ300Bを経て青色光用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
液晶光変調装置400R,400G,400B各々は、入射された色光を画像情報に応じて変調して各色光に対応する画像を形成するものである。なお、図示を省略したが、各フィールドレンズ300R,300G,300Bと各液晶光変調装置400R,400G,400Bとの間には、それぞれ入射側偏光板が配置され、各液晶光変調装置400R,400G,400Bとクロスダイクロイックプリズム500との間には、それぞれ射出側偏光板が配置される。
クロスダイクロイックプリズム500は、各液晶光変調装置400R,400G,400Bから射出された各画像光を合成してカラー画像を形成する光学素子である。
このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
クロスダイクロイックプリズム500から射出されたカラー画像は、投写光学系600によって拡大投写され、スクリーンSCR上で画像を形成する。
次に、図2〜図4を参照して、回転蛍光板30の構成について説明する。
図2は、本実施形態に係る回転蛍光板30の(a)蛍光体層42側の構成図、(b)ヒートシンク51側の構成図である。図3は、本実施形態に係る回転蛍光板30の構成を示す分解斜視図である。図4は、本実施形態に係る回転蛍光板30の断面図である。
図2は、本実施形態に係る回転蛍光板30の(a)蛍光体層42側の構成図、(b)ヒートシンク51側の構成図である。図3は、本実施形態に係る回転蛍光板30の構成を示す分解斜視図である。図4は、本実施形態に係る回転蛍光板30の断面図である。
回転蛍光板30は、蛍光体層42を有する円板40をモーター50によって回転させる。モーター50は、例えば、アウターロータ型のモーターである。蛍光体層42は、図2(a)に示すように、円板40の第1の面40aの周方向に沿って設けられている。ヒートシンク51は、図2(b)に示すように、円板40の第1の面40aとは反対の第2の面40bに設けられている。
モーター50は、図4に示すように、回転軸50aを中心に回転するハブ55を有する。ハブ55は、回転軸50aに軸心が一致する円筒形状を有する。
円板40は、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属製の円板から構成されている。円板40は、第1の開口部43を有する。第1の開口部43は、図2(a)に示すように、円板40の中心に形成され、ハブ55と略同一の径を有し、ハブ55が嵌合可能な構成となっている。
円板40は、例えば、アルミや銅といった放熱性に優れた金属製の円板から構成されている。円板40は、第1の開口部43を有する。第1の開口部43は、図2(a)に示すように、円板40の中心に形成され、ハブ55と略同一の径を有し、ハブ55が嵌合可能な構成となっている。
蛍光体層42は、例えば、YAG系蛍光体である(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ceを含有する層からなる。
反射膜41は、蛍光体層42と円板40との間に設けられており、蛍光体層42によって励起された蛍光Y(図1参照)を高い効率で反射するように設計されている。
反射膜41および蛍光体層42は、リング形状を持つ。
反射膜41は、蛍光体層42と円板40との間に設けられており、蛍光体層42によって励起された蛍光Y(図1参照)を高い効率で反射するように設計されている。
反射膜41および蛍光体層42は、リング形状を持つ。
ヒートシンク51は、例えば、アルミ、銅、銀、鉄などといった放熱性に優れた金属材料から構成されている。ヒートシンク51は、図2(b)に示すように、複数のフィン52と、平板53とを含んでいる。
複数のフィン52は、平板53と一体に形成されている。複数のフィン52は、ハブ55の周囲を囲むように配置されている。複数のフィン52は、図2(b)に示す平面視で、円板40の径方向外側から内側に向かって渦状となるように湾曲した突状部材から構成されている。この構成によれば、円板40の回転時に、径方向内側から外側に空気の流れを形成することができる。
平板53は、円板形状を有し、図3に示すように、第2の開口部54を有する。第2の開口部54は、平板53の中心に形成され、第1の開口部43と同一の径を有し、ハブ55が嵌合可能な構成となっている。
ヒートシンク51は、円板40の第2の面40bに接着剤56を介して固着される。接着剤56は、ヒートシンク51の平板53と対向する領域に塗布される。また、ヒートシンク51は、図4に示すように、モーター50に対しても接着剤57を介して固着される。接着剤57は、モーター50のハブ55周りと対向する領域に塗布される。接着剤56,57としては、熱伝導性が高いシリコン系接着剤等を用いることができる。
上記構成の回転蛍光板30は、図3に示すように、モーター50のハブ55に、第2の開口部54を介してヒートシンク51を嵌合させると共に、第1の開口部43を介して円板40を嵌合させることで組み立てられる。第1の開口部43と第2の開口部54は、同一の径を有するため、円板40とヒートシンク51をそれぞれ略同一の圧力でハブ55に組み付けることができる。
ハブ55に円板40及びヒートシンク51が組み付けられると、第1の開口部43を形成する第1の内壁面43aの少なくとも一部(本実施形態では全部)が、ハブ55の周面55aと所定幅で面接触する。また、第2の開口部54を形成する第2の内壁面54aの少なくとも一部(本実施形態では全部)が、ハブ55の周面55aと所定幅で面接触する。
図4に示すように、第1の内壁面43aは、ハブ55の周面55aと、回転軸50aの軸方向において第1の幅W1で面接触する。また、第2の内壁面54aは、ハブ55の周面55aと、回転軸50aの軸方向において第2の幅W2で面接触する。第2の幅W2は、第1の幅W1よりも大きい。本実施形態では、第2の幅W2は、第1の幅W1よりも1.5倍以上の大きさを有する。
平板53は、複数のフィン52が設けられる薄肉部53aと、第2の開口部54が設けられる厚肉部53bとを有する。厚肉部53bは、薄肉部53aよりも3倍以上の厚みを有する。厚肉部53bは、図3に示すように、突出したリング形状を持つ。厚肉部53bは、複数のフィン52よりも径方向内側に設けられる。この厚肉部53bは、モーター50と円板40の軸方向における組み付け位置を規定するスペーサとしての機能も有する。
上記構成の回転蛍光板30によれば、円板40とヒートシンク51とが別体であるため、ダイカスト等を用いて製造する必要が無い。すなわち、ヒートシンク51を固着した円板40に、要求される平面粗さ及び平面度を得るための2次加工(研磨等)は必要とされない。このように、円板40に2次加工をすることなく、要求される平面粗さ及び平面度が得られるため、反射膜41及び蛍光体層42を良好に形成することができる。よって、製造コストが抑えられ、コスト低減が図られる。
また、円板40は、モーター50のハブ55に嵌合する第1の開口部43を有し、この第1の開口部43を形成する第1の内壁面43aが、ハブ55の周面55aの全周と所定幅で面接触する。さらに、ヒートシンク51は、モーター50のハブ55に嵌合する第2の開口部54を有し、この第2の開口部54を形成する第2の内壁面54aが、ハブ55の周面55aの全周と所定幅で面接触する。このように、第1の内壁面43aと第2の内壁面54aとが、ハブ55の周面55aに面接触することで、円板40とヒートシンク51のそれぞれが傾くことなくハブ55に精度良く組み付けられる。よって、面ブレや偏心の発生を抑制でき、蛍光体層42から光を効率よく取り出すことができる。
また、本実施形態では、図4に示すように、第1の内壁面43aは、ハブ55の周面55aと、回転軸50aの軸方向において第1の幅W1で面接触し、第2の内壁面54aは、ハブ55の周面55aと、回転軸50aの軸方向において第1の幅W1よりも大きい第2の幅W2で面接触する。この構成によれば、回転軸50aの軸方向において、ハブ55の周面55aと面接触する第2の内壁面54aの第2の幅W2が、第1の内壁面43aの第1の幅W1より大きいため、円板40よりも体積及び重量が大きく面ブレや偏心の発生に影響が大きいヒートシンク51を精度良くハブ55に取り付けることができる。
また、ヒートシンク51は、平板53と複数のフィン52とを含み、平板53は、複数のフィン52が設けられる薄肉部53aと、第2の開口部54が設けられる厚肉部53bと、を有する。この構成によれば、第2の開口部54が厚肉部53bに設けられるため、第2の内壁面54aがハブ55の周面55aに面接触する第2の幅W2を大きく確保することができ、ヒートシンク51を精度良くハブ55に取り付けることができる。また、複数のフィン52が薄肉部53aに設けられるため、蛍光体層42から複数のフィン52までの熱経路を短くでき、冷却効率を高めることができる。また、厚肉部53bが設けられるため、第2の開口部54の周囲の剛性を向上することができ、ヒートシンク51をハブ55に組み付ける際に生じる応力に対し、ヒートシンク51の変形を抑制することができる。
すなわち、蛍光体層42にはレーザー光からなる青色光Eが入射するため、蛍光体層42において熱が発生する。モーター50は、円板40を回転させることで、蛍光体層42における青色光Eの入射位置を順次変化させる。これにより、蛍光体層42の同じ部分に青色光Bが集中的に照射されて劣化するといった不具合の発生を防止できる。そして、蛍光体層42において発生した熱は、平板53の薄肉部53aを介してヒートシンク51に伝熱され、ヒートシンク51から効率よく放熱される。
以上述べたように、本実施形態によれば、モーター50と、モーター50により回転する円板40と、円板40に設けられた蛍光体層42と、円板40とは別体で設けられたヒートシンク51と、を備え、モーター50は、回転軸50aを中心に回転するハブ55を有し、円板40は、ハブ55に嵌合する第1の開口部43を有し、ヒートシンク51は、ハブ55に嵌合する第2の開口部54を有し、第1の開口部43を形成する第1の内壁面43aの少なくとも一部が、ハブ55の周面55aと面接触すると共に、第2の開口部54を形成する第2の内壁面54aの少なくとも一部が、ハブ55の周面55aと面接触する回転蛍光板30を採用することによって、低コスト化と面ブレや偏心の発生を抑制できる。また、回転蛍光板30を備えた第1照明装置100は、信頼性が高く、かつ低コストで明るい照明光(白色光W)を生成できる。また、この第1照明装置100を備えたプロジェクター1は、低コストで品質に優れた画像を表示することができる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
図5は、一別実施形態に係るヒートシンク51の構成図である。図6は、一別実施形態に係る円板40の構成図である。
図5に示すヒートシンク51は、第2の内壁面54aが、回転軸50aの軸方向に沿って延びる切欠き部54a1を、回転軸50aの周方向において間隔をあけて複数有する点で、上記実施形態と異なる。また、図6に示す円板40は、第1の内壁面43aが、回転軸50aの軸方向に沿って延びる切欠き部43a1を、回転軸50aの周方向において間隔をあけて複数有する点で、上記実施形態と異なる。
図5に示すヒートシンク51は、第2の内壁面54aが、回転軸50aの軸方向に沿って延びる切欠き部54a1を、回転軸50aの周方向において間隔をあけて複数有する点で、上記実施形態と異なる。また、図6に示す円板40は、第1の内壁面43aが、回転軸50aの軸方向に沿って延びる切欠き部43a1を、回転軸50aの周方向において間隔をあけて複数有する点で、上記実施形態と異なる。
この構成によれば、第1の内壁面43aと第2の内壁面54aが、回転軸50aの軸方向に延びる切欠き部43a1,54a1を、回転軸50aの周方向に間隔をあけて複数有するため、円板40とヒートシンク51を軽い圧力でハブ55に組み付けることができ、組み付け時に発生する部品の変形を抑制することができる。なお、図5に示す切欠き部43a1と、図6に示す切欠き部54a1の形状は、互いに異なった形状を有しているが、例えば、同一の形状としてもよい。
図7は、一別実施形態に係る回転蛍光板30の断面図である。
図7に示す回転蛍光板30は、透明性部材によって形成された円板40Aを有する点で、上記実施形態と異なる。
円板40Aは、例えば、ガラス基材によって形成され、第2の面40bに蛍光体層42が設けられる。すなわち、第1の面40aが、青色光Eが入射される入射面となり、第2の面40bが、蛍光Yが射出される射出面となる。第2の面40bに設けられたヒートシンク51は、蛍光Yと干渉しない大きさを有する。この構成においても、円板40Aとヒートシンク51を、モーター50のハブ55に面接触させることで、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
図7に示す回転蛍光板30は、透明性部材によって形成された円板40Aを有する点で、上記実施形態と異なる。
円板40Aは、例えば、ガラス基材によって形成され、第2の面40bに蛍光体層42が設けられる。すなわち、第1の面40aが、青色光Eが入射される入射面となり、第2の面40bが、蛍光Yが射出される射出面となる。第2の面40bに設けられたヒートシンク51は、蛍光Yと干渉しない大きさを有する。この構成においても、円板40Aとヒートシンク51を、モーター50のハブ55に面接触させることで、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、第2の幅W2は、第1の幅W1よりも大きいとしたが、この構成に限らない。例えば、ヒートシンク51または円板40の強度(剛性)を十分確保できれば、第2の幅W2を第1の幅W1以下としてもよい。
また、上記実施形態では、3つの液晶光変調装置400R,400G,400Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの液晶光変調装置でカラー映像を表示するプロジェクターに適用することも可能である。また、光変調装置として、デジタルミラーデバイス(DMD)を用いてもよい。
1…プロジェクター、10…第1光源(光源)、30…回転蛍光板(波長変換装置)、40…円板(基材)、40A…円板(基材)、41…反射膜(反射部材)、42…蛍光体層(波長変換素子)、43…第1の開口部、43a…第1の内壁面、43a1…切欠き部、50…モーター(回転装置)、50a…回転軸、51…ヒートシンク、52…フィン、53…平板、53a…薄肉部、53b…厚肉部、54…第2の開口部、54a…第2の内壁面、54a1…切欠き部、55…ハブ、55a…周面、100…第1照明装置(照明装置)、400R,400G,400B…液晶光変調装置(光変調装置)、600…投写光学系、W1…第1の幅、W2…第2の幅。
Claims (9)
- 回転装置と、
前記回転装置により回転する基材と、
前記基材に設けられた波長変換素子と、
前記基材とは別体で設けられたヒートシンクと、を備え、
前記回転装置は、回転軸を中心に回転するハブを有し、
前記基材は、前記ハブに嵌合する第1の開口部を有し、
前記ヒートシンクは、前記ハブに嵌合する第2の開口部を有し、
前記第1の開口部を形成する第1の内壁面の少なくとも一部が、前記ハブの周面と面接触すると共に、前記第2の開口部を形成する第2の内壁面の少なくとも一部が、前記ハブの周面と面接触する
波長変換装置。 - 前記第1の開口部と前記第2の開口部は、同一の径を有する
請求項1に記載の波長変換装置。 - 前記第1の内壁面と前記第2の内壁面は、前記回転軸の軸方向に沿って延びる切欠き部を、前記回転軸の周方向において間隔をあけて複数有する
請求項1または2に記載の波長変換装置。 - 前記第1の内壁面は、前記ハブの周面と、前記回転軸の軸方向において第1の幅で面接触し、
前記第2の内壁面は、前記ハブの周面と、前記回転軸の軸方向において前記第1の幅よりも大きい第2の幅で面接触する
請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換装置。 - 前記ヒートシンクは、平板と複数のフィンとを含み、
前記平板は、前記複数のフィンが設けられる薄肉部と、前記第2の開口部が設けられる厚肉部と、を有する
請求項1〜4のいずれか一項に記載の波長変換装置。 - 前記波長変換素子と前記基材との間に設けられた反射部材を有する
請求項1〜5のいずれか一項に記載の波長変換装置。 - 前記基材は、透光性部材によって形成されている
請求項1〜5のいずれか一項に記載の波長変換装置。 - 第1の波長帯の光を射出する光源と、
前記第1の波長帯の前記光を受けて第2の波長帯の光を射出する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の波長変換装置と、を備える
照明装置。 - 請求項8に記載の照明装置と、
前記照明装置からの照明光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
前記画像光を投写する投写光学系と、を備える
プロジェクター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015198264A JP2017072670A (ja) | 2015-10-06 | 2015-10-06 | 波長変換装置、照明装置およびプロジェクター |
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JP2015198264A Pending JP2017072670A (ja) | 2015-10-06 | 2015-10-06 | 波長変換装置、照明装置およびプロジェクター |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109683438A (zh) * | 2019-02-02 | 2019-04-26 | 杭州海珀森科技有限公司 | 旋转散热结构及具有该结构的荧光轮和投影仪 |
US12032277B2 (en) | 2021-07-21 | 2024-07-09 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Phosphor wheel, light source device, and projection image display device |
-
2015
- 2015-10-06 JP JP2015198264A patent/JP2017072670A/ja active Pending
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