JP2017061979A - 磁気粘性流体緩衝器 - Google Patents

磁気粘性流体緩衝器 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気粘性流体の温度変化に関わらず要求される減衰力を発生させる。
【解決手段】緩衝器100は、磁気粘性流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に配置されるピストン20と、ピストン20に連結されるピストンロッド21と、を備える。ピストン20は、外周にコイル33aが設けられるピストンコア30と、ピストンコア30の外周を取り囲みピストンコア30との間に流路22を形成するフラックスリング35と、フラックスリング35を支持し流路22の幅を規定する環状のプレート40と、プレート40に形成されるポート24aと、ポート24aに対抗してピストンコア30に設けられ、温度に応じて伸縮することによってポート24aに対して進退して流路22の開度を変化させる温度補償部60と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁界の作用によって見かけの粘度が変化する磁気粘性流体を利用した磁気粘性流体緩衝器に関するものである。
自動車等の車両に搭載される緩衝器として、磁気粘性流体が通過する流路に磁界を作用させ、磁気粘性流体の見かけの粘度を変化させることによって、減衰力を変化させるものがある。特許文献1には、外周にコイルが巻回されたピストンコアと、ピストンコアの外周に配置されたピストンリングと、を備えるピストンアッセンブリがシリンダ内を摺動する際に、ピストンコアとピストンリングとの間に形成された流路を磁気粘性流体が通過する磁気粘性流体緩衝器が開示されている。
特開2014−181808号公報
しかしながら、磁気粘性流体は、磁界の変化だけではなく、温度の変化によっても粘性が変化する。このため、特許文献1に記載される磁気粘性流体緩衝器では、磁気粘性流体の温度に応じて減衰力が変化することになり、磁界を変化させるだけでは要求される減衰力を発生させることが困難になるおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、磁気粘性流体の温度変化に関わらず要求される減衰力を発生させることを目的とする。
第1の発明は、シリンダと、ピストンと、ピストンロッドと、を備え、ピストンは、外周にコイルが設けられるピストンコアと、ピストンコアの外周を取り囲みピストンコアとの間に流路を形成するリング体と、リング体を支持し、流路の幅を規定する環状のプレートと、プレートに形成され、流路を通じて一対の流体室の間を行き来する磁気粘性流体が流通するポートと、ポートに対向してピストンコアに設けられ、温度に応じて伸縮することによってポートに対して進退して流路の開度を変化させる温度補償部と、を有することを特徴とする。
第1の発明では、温度補償部が、温度に応じてポートに対して進退して流路の開度を変化させることによって、流通抵抗を変化させる。このように、温度に応じて流通抵抗が変化するため、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する磁気粘性流体緩衝器の減衰力の変化は補償される。
第2の発明は、ピストンコアには、ピストンコアの径方向への温度補償部の膨張を制限するガイド部が形成されることを特徴とする。
第2の発明では、ガイド部がピストンコアの径方向への温度補償部の膨張を制限するので、温度補償部の膨張方向が分散されない。したがって、膨張または収縮による温度補償部の体積の変化を流通抵抗の変化に効率的に反映させることができる。
第3の発明は、温度補償部の外部に設けられるガイド部材を更に備え、ピストンコアが、リング体との間に流路を形成する大径部と、外周に温度補償部が設けられる小径部と、を有し、ガイド部材は、小径部の外周面に配置されて大径部の端面との間に温度補償部を挟むと共に、温度補償部の進退に伴って小径部の外周面に沿って摺動する第1環状部と、第1環状部の外周縁から大径部へ環状に延び、小径部の外周面との間に温度補償部を挟む第2環状部と、を有することを特徴とする。
第3の発明では、第1環状部が小径部の外周面に沿って摺動し第2環状部が第1環状部から延びるので、ピストンコアの径方向への温度補償部の膨張が第2環状部により制限される。また、第1及び第2環状部が、それぞれ、大径部との間及び小径部との間に温度補償部を挟むので、温度補償部への磁気粘性流体の接触を防ぐ。このように、ガイド部材は、ピストンコアの径方向への温度補償部の膨張を制限する機能と、温度補償部への磁気粘性流体の接触を防ぐ機能と、を有する。
第4の発明は、ポートが、軸方向に設けられかつ流路に対して径方向内側に偏って配置されており、温度補償部がポートに部分的に対向することを特徴とする。
第4の発明では、温度補償部がポートに部分的に対向するので、温度補償部の最大膨張時でもポートは完全に塞がれない。したがって、ポートを通じた一対の流体室間の連通を維持することができる。
本発明によれば、磁気粘性流体の温度変化に関わらず要求される減衰力を発生させることができる。
本発明の第1実施形態に係る磁気粘性流体緩衝器の断面図である。 図1におけるピストンの左側面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 温度補償部の周辺の拡大断面図であり、磁気粘性流体の温度が高い状態を示す。 温度補償部の周辺の拡大断面図であり、磁気粘性流体の温度が低い状態を示す。 温度補償部の他の形態を図3に対応して示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る磁気粘性流体緩衝器の拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る磁気粘性流体緩衝器(以下、単に「緩衝器」と称することもある。)ついて説明する。
<第1実施形態>
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る緩衝器100の全体構成について説明する。
緩衝器100は、磁界の作用によって見かけの粘度が変化する磁気粘性流体を用いることで減衰係数が変化可能なダンパである。緩衝器100は、例えば、自動車等の車両において車体と車軸との間に介装される。緩衝器100は、伸縮作動によって車体の振動を抑える減衰力を発生する。
緩衝器100は、内部に磁気粘性流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に配置されるピストン20と、ピストン20に連結されてシリンダ10の外部へ延在するピストンロッド21と、を備える。ピストンロッド21は、ピストン20の摺動に伴ってシリンダ10に対して進退する。
シリンダ10は、有底円筒状に形成される。シリンダ10内に封入される磁気粘性流体は、磁界の作用によって見かけの粘度が変化するものであり、油等の液体中に強磁性を有する微粒子を分散させた液体である。磁気粘性流体の見かけの粘度は、作用する磁界の強さに応じて変化し、磁界の影響がなくなると元の状態に戻る。
シリンダ10内には、ガスが封入されるガス室(図示省略)が、フリーピストン(図示省略)を介して画成される。ピストンロッド21の進退によるシリンダ10内の容積変化は、ガス室によって補償される。
ピストン20は、シリンダ10内に流体室11と流体室12とを画成する。流体室11と流体室12とは、ピストン20に形成される流路22及びバイパス流路23を通じて連通する。ピストン20の構成については、後で詳細に説明する。
ピストンロッド21は、ピストン20と同軸に形成され、ピストンロッド21の一端21aがピストン20に固定される。ピストンの他端21bはシリンダ10の外部に延出する。
ピストンロッド21は、一端21aと他端21bとに渡って貫通孔21cが形成される円筒形状である。ピストンロッド21の外周面には、ピストン20と螺合する雄ねじ21dが形成される。
次に、図1及び図2を参照して、ピストン20の構成について説明する。図2は、ピストン20の左側面図である。
ピストン20は、ピストンロッド21に取り付けられるピストンコア30と、ピストンコア30の外周を取り囲むリング体としての環状のフラックスリング35と、ピストンコア30に設けられると共にフラックスリング35を支持する環状のプレート40と、ピストンコア30の外周面に取り付けられプレート40をピストンコア30に固定する固定ナット50と、を有する。
ピストンコア30は、コイル33aが設けられるコイルアセンブリ33と、コイルアセンブリ33を挟持する第1及び第2コア31,32と、に分割して形成される。第1及び第2コア31,32は、コイルアセンブリ33を挟持した状態で、一対のボルト(図示省略)によって締結される。
第1コア31は、円筒状の第1小径部31aと、第1小径部31aと比較して大径に形成される円筒状の第2小径部31bと、第2小径部31bと比較して大径に形成される円筒状の大径部31cと、を有する。大径部31cの端面31dの外周縁には、円筒部31eが形成される。第1コア31は、磁性材によって形成される。
第1小径部31aの内周面には、ピストンロッド21の雄ねじ21dと螺合する雌ねじ31fが形成される。第1小径部31aの雌ねじ31fとピストンロッド21の雄ねじ21dとの螺合により、第1コア31がピストンロッド21に締結される。第1小径部31aの先端の外周面には、固定ナット50が螺合する雄ねじ31gが形成される。
第2小径部31bは、第1小径部31aに軸方向に連続して同軸に形成され、第1小径部31aとの間に段部31hを形成する。段部31hは、プレート40の端面の内側が当接し固定ナット50との間にプレート40を挟持するものである。
大径部31cは、第2小径部31bに軸方向に連続して同軸に形成され、コイルアセンブリ33と当接する。
円筒部31eは、大径部31cの端面31dの外周縁からプレート40に向かって延在する。円筒部31eの内周面31iと第2小径部31bの外周面31jとの間には温度補償部60が配置される。円筒部31e及び温度補償部については、後で詳細に説明する。
ピストンコア30の第2コア32は、円柱状の大径部32aと、大径部32aと比較して小径に形成される円柱状の小径部32bと、を有する。大径部32aは、流体室12に臨む端面32cを有する。小径部32bは、大径部32aに軸方向に連続して同軸に形成される。
大径部32aの端面32cには複数の工具穴32dが形成される。工具穴32dは、ピストン20をピストンロッド21に螺着する際に工具が嵌められる穴であり、90°間隔で4つ形成される。
第2コア32は、第1コア31と同様に、磁性材によって形成される。
ピストンコア30のコイルアセンブリ33は、内部にコイル33aが設けられる円筒状のコイルモールド部33bと、コイルモールド部33bの一端から径方向内側に延在する連結部33cと、連結部33cから軸方向に延在する円柱部33dと、を有する。コイルアセンブリ33は、コイル33aが挿入された状態で樹脂をモールドすることで形成される。
円筒状のコイルモールド部33bは、内径が小径部32bの外径と略同径に形成され、小径部32bの外周面に嵌合する。コイルモールド部33b及び連結部33cが第1及び第2コア31,32により挟持される。
円柱部33dは、連結部33cに対してコイルモールド部33bとは反対側に位置する。円柱部33dは、外径が円筒状の大径部31cの内径と略同径に形成され、大径部31cと嵌合する。
また、円柱部33dは、先端部33eがピストンロッド21の貫通孔21cに挿入される。円柱部33dの先端部33eの外周側には、Oリング34が設けられる。
Oリング34は、第1コア31の大径部31cとピストンロッド21とによって軸方向に圧縮され、コイルアセンブリ33の先端部33eとピストンロッド21とによって径方向に圧縮される。これにより、ピストンロッド21と第1コア31との間や、第1コア31とコイルアセンブリ33との間に流入した磁気粘性流体がピストンロッド21の貫通孔21cに漏出することが防止される。
このように、ピストンコア30は、第1コア31と第2コア32とコイルアセンブリ33との3部材に分割して形成される。したがって、コイル33aが設けられるコイルアセンブリ33のみをモールドにて形成し、第1コア31と第2コア32との間にコイルアセンブリ33を挟持すればよい。3部材に分割して形成されるピストンコア30は、ピストンコア30を単体で形成してモールド作業を行う場合と比較して、ピストンコア30を容易に形成することができる。
ピストンコア30において、第1コア31は雌ねじ31fと雄ねじ21dとの螺合によりピストンロッド21に固定されるが、コイルアセンブリ33と第2コア32とは軸方向に嵌められているのみである。一対のボルトを用いることにより、第2コア32及びコイルアセンブリ33が第1コア31に押し付けられるように固定される。したがって、ピストンコア30を容易に組み立てることができる。
第2コア32の大径部32a及びコイルモールド部33bは、外径が第1コア31の大径部31cと同径に形成される。大径部31c,32a及びコイルモールド部33bの外径が同一であるので、以下において、大径部31c,32a及びコイルモールド部33bからなる部分を、ピストンコア30の「大径部30a」と称する。
ピストン20のフラックスリング35は、磁性材によって形成される。フラックスリング35の一端35aには、軸方向にくぼむ環状凹部35eが設けられる。フラックスリング35の他端35bは、大径部32aの端面32cと面一となるように形成される。
環状のフラックスリング35は、外径が円筒状のシリンダ10の内径と略同径に形成され、内径がピストンコア30の大径部30aの外径よりも大径に形成される。したがって、フラックスリング35の内周面35cとピストンコア30の大径部30aの外周面30bとの間には、軸方向全長に渡って環状の隙間が形成される。この隙間は、磁気粘性流体が流通する流路22として機能する。
コイルモールド部33bは、流路22に臨む。そのため、コイル33aが発生する磁界は流路22を流れる磁気粘性流体に作用する。つまり、流路22は、コイル33aのまわりに生じる磁束が通過する磁気ギャップとして機能する。
コイル33aは、外部から供給される電流によって磁界を形成する。この磁界の強さは、コイル33aに供給される電流が大きくなるほど強くなる。コイル33aに電流が供給されて磁界が形成されると、流路22を流れる磁気粘性流体の見かけの粘度が変化する。磁気粘性流体の見かけの粘度は、コイル33aによる磁界が強くなるほど高くなる。
コイル33aへ電流を供給するための一対の配線(図示省略)は、連結部33c及び円柱部33dの内部に配索される。この一対の配線は、円柱部33dの先端から引き出され、ピストンロッド21の貫通孔21cに通される。
ピストンコア30には、コイル33aが発生する磁場の影響が流路22と比較して小さい位置に、軸方向に貫通するバイパス流路23が形成される。バイパス流路23は、180°間隔で2つ形成される。これに限らず、バイパス流路23の数は任意であり、また、バイパス流路23を設けなくてもよい。
バイパス流路23は、第1コア31を貫通する第1貫通孔23aと、第2コア32とコイルアセンブリ33とを貫通する第2貫通孔23bと、を有する。
第1貫通孔23aの穴径は、磁気粘性流体に十分な抵抗を付与する程度に小さい。第2貫通孔23bは、第1貫通孔23aと比較して大径に形成される。したがって、ピストン20の摺動時の減衰特性は、第1貫通孔23aの穴径によって決定される。第2貫通孔23bの穴径は、ピストン20の摺動時の減衰特性に影響を及ぼさない。
第2コア32の端面32cに形成される前述の4つの工具穴32dのうち2つは、第2貫通孔23bの端部に形成される。このように、工具穴32dは、第2貫通孔23bと共用される。
プレート40は、非磁性材によって形成される円環状の平板部材である。プレート40は、外縁である外周面40bがフラックスリング35の環状凹部35eに圧入されることによって、環状凹部35e内に収容され、フラックスリング35を支持する。
プレート40には、流路22に連通する貫通孔である複数の流路24が形成される。流路24は、円弧状に形成されて等角度間隔に配置される。具体的には、流路24は、90°間隔で4つ形成される。流路24は、円弧状に限られず、例えば円形の貫通孔であってもよい。
流路24は、プレート40の一端面に開口するポート24aを有する。ポート24aは、大径部31cの端面31dと対向する。具体的には、ポート24aは、軸方向に設けられ、流路22に対して径方向内側に偏って配置されている。
プレート40と第1コア31の大径部31cとの間には、環状の空隙が形成される。この空隙は、流路24から流入した磁気粘性流体を流路22とバイパス流路23とに分岐して導くバイパス分岐路25として機能する。バイパス分岐路25が第2小径部31bの周りに環状に形成されるので、ピストン20の組立時に流路24とバイパス流路23との周方向の位置を合わせる必要がなく、ピストン20を容易に組み立てることができる。
プレート40には、第1コア31の第1小径部31aが嵌合する貫通孔40aが形成される。貫通孔40aに第1小径部31aが嵌合することによって、プレート40と第1コア31との同軸度が確保される。その結果、プレート40により、フラックスリング35の内周面35cと大径部30aの外周面30bとの間の間隔(流路22の幅)が規定される。
また、プレート40は、ピストンコア30の第1小径部31aに対する固定ナット50の締結力によって段部31hに押し付けられて挟持される。これにより、プレート40に固定されるフラックスリング35のピストンコア30に対する軸方向の位置が規定されることとなる。
固定ナット50は、略円筒状に形成され、ピストンコア30の第1小径部31aの外周に取り付けられる。固定ナット50は、先端部50aがプレート40と当接する。固定ナット50は、基端部50bの内周に、第1コア31の雄ねじ31gに螺合する雌ねじ50cが形成される。これにより、固定ナット50は、第1小径部31aに螺着される。
このように、フラックスリング35とピストンコア30とは、フラックスリング35の中心軸とピストンコア30の中心軸とが一致するように、フラックスリング35の一端35a側に設けられるプレート40を介して結合される。さらに、ピストンコア30に対するフラックスリング35の軸方向の位置は、プレート40によって規定される。このため、フラックスリング35の他端35b側には、フラックスリング35とピストンコア30とを結合し、フラックスリング35の軸方向位置を規定する部材を設ける必要がない。したがって、緩衝器100のピストン20の全長を短くすることができる。
また、フラックスリング35の他端35b側にはフラックスリング35とピストンコア30とを結合する部材が配置されないため、流路22は、流体室12に対して環状に連続して開口する。この結果、流路22の流通抵抗が低減され、流路22を通過する磁気粘性流体に付与される抵抗を低減することができる。
次に、図1から図5を参照して、円筒部31e及び温度補償部60について説明する。図3は、図1のIII−III線に沿う断面図である。図3では、説明のため、ピストン20以外の部材については省略して示している。
円筒部31eは、大径部31cの端面31dの外周縁からプレート40に向けて延在する。円筒部31eはプレート40まで達しておらず、円筒部31eとプレート40との間には空隙が設けられる。したがって、磁気粘性流体は、この空隙を通じてバイパス分岐路25と流路22との間を行き来する。
円筒部31eは、剛性が高く熱膨張率が低い材料、例えばステンレス鋼といった金属により形成される。円筒部31eは、第1コア31と一体に形成されていてもよいし、第1コア31とは別体に形成され第1コア31に取付けられていてもよい。
温度補償部60は、熱膨張部材61と保護部材62とを有する。熱膨張部材61は、第1コア31と比較して熱膨張率が大きい材料、例えばポリエチレン及びポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料、又はアルミニウム等の金属材料により形成される。保護部材62は、耐摩耗性を有する材料、例えばステンレス等の金属材料により形成される。
熱膨張部材61及び保護部材62は環状に形成される。熱膨張部材61は、円筒部31eの内周面31iと第2小径部31bの外周面31jとの間に配置される。保護部材62は、大径部31cの端面31dとの間で熱膨張部材61を挟み、ポート24aに部分的に対向する。バイパス分岐路25は、プレート40と保護部材62との間に形成される。
熱膨張部材61及び保護部材62は軸方向に貫通する貫通孔23cを有する。貫通孔23cにより、バイパス分岐路25とバイパス流路23とが連通する。貫通孔23cの内径は、熱膨張部材61の最膨張時において、バイパス流路23の内径よりも大きいことが好ましい。貫通孔23cを大きくすることにより、貫通孔23cの大きさの変化に起因する減衰特性の変化を抑制することができる。
熱膨張部材61は、端面が大径部31cに固定される一方で、外周面及び内周面のそれぞれが円筒部31e及び第2小径部31bには固定されていない。したがって、熱膨張部材61は、温度変化に伴って軸方向に伸縮する。
保護部材62は、端面が熱膨張部材61に固定される一方で、外周面及び内周面のそれぞれが円筒部31e及び第2小径部31bには固定されていない。したがって、保護部材62は、熱膨張部材61の伸縮に伴って、大径部31cに対して相対移動し、ポート24aに対して進退する。保護部材62の進退に伴って、流路22の開度が変化し、流通抵抗が変化する。
保護部材62は、樹脂製の熱膨張部材61が磁気粘性流体に直接接触し、摩耗することを防止するために設けられる。熱膨張部材61が磁気粘性流体によって摩耗するおそれがなければ、保護部材62を設ける必要はなく、ポート24aに対して熱膨張部材61が直接進退する構成としてもよい。また、保護部材62は、平坦な部材のため、熱膨張部材61の進退によって開度の調整が容易になる。
磁気粘性流体の温度が高くなると熱膨張部材61の体積が膨張するため、保護部材62は、図4に示される矢印Aの方向に沿ってポート24aに向かって進出する。保護部材62がポート24aに向かって進出することによって、流路22の開度が小さくなり、流路22が絞られ、結果として流通抵抗が上昇する。
第2小径部31b及び円筒部31eは、剛性が高く熱膨張率が低い材料により形成されるので、径方向への熱膨張部材61の膨張を制限するガイド部として機能する。そのため、熱膨張部材61の膨張は、ポート24aに向かう方向にのみ許容される。このように、熱膨張部材61の膨張方向が分散されず、一方向に規制されるため、熱膨張部材61の体積の変化を流路22の開度の変化に効率的に反映させることができる。
温度補償部60(熱膨張部材61)は、ポートに対して進退する方向のみに伸縮する形態に限られない。例えば、温度補償部60は、ポートに対して進退する方向に伸縮するとともに、ピストンコア30の径方向に伸縮する形態であってもよい。つまり、温度補償部60(熱膨張部材61)の「伸縮」とは、少なくともポートに対して進退する方向に膨張及び収縮することを意味する。
保護部材62は、ポート24aに部分的に対向するので、熱膨張部材61が膨張して保護部材62がプレート40に達してもポート24aは完全に塞がれない。ポート24aが完全に塞がれないため、熱膨張部材61の最大膨張時であってもポート24aを通じた流体室11,12間の連通を維持することができる。
磁気粘性流体の温度が低くなると熱膨張部材61の体積が収縮するため、保護部材62は図5に示される矢印Bの方向に沿ってポート24aから大径部31cに向けて後退する。保護部材62がポート24aから後退することによって、流路22の開度が大きくなり、流路22が絞られなくなり、結果として流通抵抗が低下する。
温度補償部60は、環状の部材に限られない。図6は、温度補償部60の他の形態を図3に対応して示す断面図である。図6に示すように、温度補償部60は、円弧状に形成されていてもよい。また、円弧状の複数の温度補償部60が周方向に並べられていてもよい。
温度補償部60が円弧状に形成される場合には、周方向における温度補償部60の端面60aに隣接するガイド部31kを大径部31cの端面31dに設けることが好ましい。ガイド部31kにより、周方向への温度補償部60の膨張が規制されるため、温度補償部60の体積の変化を流路22の開度の変化に効率的に反映させることができる。
次に、緩衝器100の作用について説明する。
緩衝器100が伸縮作動して、ピストンロッド21がシリンダ10に対して進退すると、磁気粘性流体は、プレート40に形成された流路24とバイパス分岐路25とを通じて流路22とバイパス流路23とを流れる。これにより、磁気粘性流体が流体室11と流体室12との間を流通することで、ピストン20はシリンダ10内を摺動する。
このとき、磁性材によって形成される第1コア31と第2コア32とフラックスリング35とは、コイル33aのまわりに生じる磁束を導く磁路を構成する。また、プレート40は非磁性材によって形成されるため、ピストンコア30とフラックスリング35との間の流路22は、コイル33aのまわりに生じる磁束が通過する磁気ギャップとなる。これにより、緩衝器100の伸縮作動時に、流路22を流れる磁気粘性流体にはコイル33aの磁場が作用する。
緩衝器100が発生する減衰力の調節は、コイル33aへの通電量を変化させ、流路22を流れる磁気粘性流体に作用する磁場の強さを変化させることによって行われる。具体的には、コイル33aに供給される電流が大きくなるほど、コイル33aのまわりに発生する磁場の強さが大きくなる。よって、流路22を流れる磁気粘性流体の見かけの粘度が高くなって、緩衝器100が発生する減衰力が大きくなる。
減衰力を大きくするために、コイル33aへの通電量を急激に変化させると磁気粘性流体の見かけの粘度が急激に高くなり圧力変動が生じることがある。緩衝器100において、バイパス流路23は、コイル33aの磁場の影響を受けにくい場所に設けられている。このため、コイル33aへの通電量を変化させてもバイパス流路23を流れる磁気粘性流体の見かけの粘度はあまり変化しない。この結果、コイル33aへの通電量を変化させることによって減衰力を変化させる際に生じる圧力変動は、バイパス流路23が設けられることによって緩和される。
また、緩衝器100の伸縮作動に伴い磁気粘性流体の温度が上昇すると、磁気粘性流体の粘度が低下するため、流路22にて発生する減衰力が低下してしまう。緩衝器100では、磁気粘性流体の温度が上昇すると、温度補償部60がポート24aに向かって進出し、流路22の開度を小さくして流路22を絞って流通抵抗を大きくする。つまり、温度補償部60は、磁気粘性流体の温度が高いときには、減衰力の低下を抑制する。
一方、磁気粘性流体の温度が低いときには、磁気粘性流体の粘度が高いため、流路22にて発生する減衰力が上昇してしまう。緩衝器100では、磁気粘性流体の温度が低いときには、温度補償部60がポート24aから後退し、流路22の開度を大きくして流路22の絞りを解除し流通抵抗を小さくする。つまり、温度補償部60は、磁気粘性流体の温度が低いときには、減衰力の上昇を抑制する。
このように、温度補償部60が設けられることによって、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
緩衝器100では、磁気粘性流体の温度に応じて温度補償部60が、ポート24aに対して進退し、流通抵抗を変化させる。このため、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
また、円筒部31eは、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張を制限する。このため、温度補償部60の変位方向が分散されないため、膨張または収縮による温度補償部60の体積の変化を流路22の開度の変化に効率的に反映させることができる。
さらに、温度補償部60は、ポート24aに部分的に対向する。このため、温度補償部60は、最大膨張時であってもポート24aを完全に塞がない。このように、ポート24aが完全に塞がれないため、ポート24aを通じた一対の流体室11,12間の連通を維持することができる。
<第2実施形態>
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る磁気粘性流体緩衝器200について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成には、同一の符号を付し説明を省略する。図7は、第1実施形態の図4に相当する拡大断面図である。
第1実施形態では、径方向への温度補償部60の膨張を制限するガイド部として円筒部31eがピストンコア30に設けられる(図4参照)。緩衝器200は、第1実施形態の円筒部31eに代えて、温度補償部60の進退に伴ってピストンコア30に対して相対移動するガイド部材としての環状部材70を備える。環状部材70は、剛性が高く熱膨張率が低い材料、例えばステンレス鋼といった金属により形成される。
環状部材70は、内周面が第2小径部31bの外周面31jに沿って配置される第1環状部71と、第1環状部71の外周縁から突出して形成され内周面が大径部31cの外周面に沿って延びる第2環状部72と、を有する。第1コア31の大径部31cの外周面31nには周方向に沿って段部31mが形成され、第2環状部72の端面は段部31mに対向する。
第2環状部72の厚みは段部31mの厚み以下であることが好ましく、このように第2環状部72の厚みを設定することによって、第2環状部72による流路22の妨げを防止することができる。第2環状部72の厚みは段部31mの厚みと等しいことが最も好ましく、このように第2環状部72の厚みを設定することによって、流路22の開度の変化に効率的に反映させつつ第2環状部72による流路22の妨げを防止することができる。
第1環状部71は、大径部31cの端面31dとの間に温度補償部60を挟む。第2小径部31bの外周面31jとの間に温度補償部60を挟む。つまり、環状部材70は、温度補償部60を覆い、温度補償部60への磁気粘性流体の接触を防ぐ。したがって、温度補償部60が樹脂材料により形成されていても磁気粘性流体による温度補償部60の摩耗を防ぐことができる。
第1環状部71は、端面が温度補償部60に固定される一方で、内周面が第2小径部31bには固定されていない。第2環状部72の内周面は、第1環状部71に結合される一方で、大径部31cには固定されていない。したがって、第1及び第2環状部71,72は、熱膨張部材61の伸縮に伴って、それぞれ、第2小径部31bの外周面31j及び大径部31cの外周面31nに沿って摺動する。
環状部材70が大径部31cに対して相対移動することによって、ポート24aに対して進退する。環状部材70の進退に伴って、流路22の開度が変化し、流通抵抗が変化する。
第1環状部71が第2小径部31bの外周面31jに沿って摺動するので、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張が第2環状部72により制限される。また、第1及び第2環状部71,72が、それぞれ、大径部31cとの間及び第2小径部31bとの間に温度補償部60を挟むので、温度補償部60への磁気粘性流体の接触が防がれる。このように、環状部材70に、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張を制限する機能と、温度補償部60への磁気粘性流体の接触を防ぐ機能と、を持たせることができる。
第2環状部72は、温度補償部60の最膨張時において、温度補償部60よりも長い。そのため、温度補償部60の膨張時においても、温度補償部60が流路22に剥き出しにならない。したがって、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張をより確実に制限することができるとともに、温度補償部60への磁気粘性流体の接触をより確実に防ぐことができる。なお、温度補償部60が金属からなる場合には、第1環状部71を設けなくとも良い。
以上の第2実施形態によっても第1実施形態と同様に、温度補償部60は、磁気粘性流体の温度が高いときには、減衰力を増加させるように作用し、磁気粘性流体の温度が低いときには、減衰力を減少させるように作用する。このため、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器200の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
さらに第2実施形態では、環状部材70が、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張を制限する機能と、温度補償部60への磁気粘性流体の接触を防ぐ機能と、を有するので、緩衝器200の構造を簡素化することができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
緩衝器100,200は、磁界の作用によって見かけの粘度が変化する磁気粘性流体が封入されるシリンダ10と、シリンダ10内に摺動自在に配置され、シリンダ10内に一対の流体室11,12を画成するピストン20と、ピストン20に連結されてシリンダ10の外部へ延在するピストンロッド21と、を備え、ピストン20は、ピストンロッド21の一端21aに取り付けられ、外周にコイル33aが設けられるピストンコア30と、ピストンコア30の外周を取り囲み、ピストンコア30との間に流路22を形成するフラックスリング35と、フラックスリング35を支持し、流路22の幅を規定する環状のプレート40と、プレート40に形成され、流路22を通じて一対の流体室11,12の間を行き来する磁気粘性流体が流通するポート24aと、ポート24aに対向してピストンコア30に設けられ、温度に応じて伸縮することによってポート24aに対して進退して流路22の開度を変化させる温度補償部60と、を有することを特徴とする。
この構成では、磁気粘性流体の温度に応じて温度補償部60が、ポート24aに対して進退して流路22の開度を変化させることによって、流通抵抗を変化させる。このため、温度変化による磁気粘性流体の粘性変化に起因する緩衝器100の減衰力の変化は補償される。この結果、磁気粘性流体の温度変化に関わらず、コイル33aへの通電量を調整することによって、所望の減衰力を発生させることができる。
また、ピストンコア30には、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張を制限する円筒部31eが形成されることを特徴とする。
この構成では、円筒部31eがピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張を制限するので、温度補償部60の変位方向が分散されない。したがって、膨張または収縮による温度補償部60の体積の変化を流通抵抗の変化に効率的に反映させることができる。
また、緩衝器200は、温度補償部60の外部に設けられ、温度補償部60の膨張方向を制限する環状部材70を更に備え、ピストンコア30は、外周にコイル33aが設けられフラックスリング35との間に流路22を形成する大径部30aと、大径部30aと比較して小径に形成され外周に温度補償部60が設けられる第2小径部31bと、を有し、環状部材70は、第2小径部31bの外周面31jに配置されて大径部30aの端面31dとの間に温度補償部60を挟むと共に、温度補償部60の進退に伴って第2小径部31bの外周面31jに沿って摺動する第1環状部71と、第1環状部71の外周縁から大径部30aへ環状に延び、第2小径部31bの外周面31jとの間に温度補償部60を挟む第2環状部72と、を有することを特徴とする。
この構成では、第1環状部71が第2小径部31bの外周面31jに沿って摺動し第2環状部72が第1環状部71から延びるので、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張が第2環状部72により制限される。また、第1及び第2環状部71,72が、それぞれ、大径部31cとの間及び第2小径部31bとの間に温度補償部60を挟むことによって、温度補償部60への磁気粘性流体の接触を防ぐ。このように、環状部材70に、ピストンコア30の径方向への温度補償部60の膨張を制限する機能と、温度補償部60への磁気粘性流体の接触を防ぐ機能と、を持たせることができる。
また、ポート24aは、軸方向に設けられかつ流路22に対して径方向内側に偏って配置されており、温度補償部60がポート24aに部分的に対向することを特徴とする。
この構成では、温度補償部60が、ポート24aに部分的に対向することによって、温度補償部60の最大膨張時にポート24aを完全に塞がない。このように、ポート24aが完全に塞がれないため、ポート24aを通じた一対の流体室11,12間の連通を維持することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
例えば、緩衝器100,200は、コイル33aに電流を供給する一対の配線がピストンロッド21の内周を通過するものである。よって、コイル33aに印加された電流を外部に逃がすアースを廃止することができる。しかしながら、この構成に代えて、コイル33aに電流を印加する一本の配線のみがピストンロッド21の内部を通過するようにして、ピストンロッド21自体を通じて外部にアースされる構成としてもよい。
100,200・・・緩衝器(磁気粘性流体緩衝器)、10・・・シリンダ、11,12・・・流体室、20・・・ピストン、21・・・ピストンロッド、21a・・・一端、22・・・流路、24a・・・ポート、30・・・ピストンコア、30a・・・大径部、31b・・・第2小径部(小径部)、31d・・・端面、31e・・・円筒部(ガイド部)、31i・・・内周面、31j・・・外周面、33a・・・コイル、35・・・フラックスリング(リング体)、40・・・プレート、60・・・温度補償部、70・・・環状部材(ガイド部材)、71・・・第1環状部、72・・・第2環状部

Claims (4)

  1. 磁界の作用によって見かけの粘度が変化する磁気粘性流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動自在に配置され、前記シリンダ内に一対の流体室を画成するピストンと、
    前記ピストンに連結されて前記シリンダの外部へ延在するピストンロッドと、を備え、
    前記ピストンは、
    前記ピストンロッドの端部に取り付けられ、外周にコイルが設けられるピストンコアと、
    前記ピストンコアの外周を取り囲み、前記ピストンコアとの間に流路を形成する環状のリング体と、
    前記リング体を支持し、前記流路の幅を規定する環状のプレートと、
    前記プレートに形成され、前記流路を通じて一対の前記流体室の間を行き来する磁気粘性流体が流通するポートと、
    前記ポートに対向して前記ピストンコアに設けられ、温度に応じて伸縮することによって前記ポートに対して進退して前記流路の開度を変化させる温度補償部と、を有することを特徴とする磁気粘性流体緩衝器。
  2. 前記ピストンコアには、前記ピストンコアの径方向への前記温度補償部の膨張を制限するガイド部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の磁気粘性流体緩衝器。
  3. 前記温度補償部の外部に設けられ、前記温度補償部の膨張方向を制限するガイド部材を更に備え、
    前記ピストンコアは、
    外周に前記コイルが設けられ前記リング体との間に前記流路を形成する大径部と、
    前記大径部と比較して小径に形成され外周に前記温度補償部が設けられる小径部と、を有し、
    前記ガイド部材は、
    前記小径部の外周面に配置されて前記大径部の端面との間に前記温度補償部を挟むと共に、前記温度補償部の進退に伴って前記小径部の外周面に沿って摺動する第1環状部と、
    前記第1環状部の外周縁から前記大径部へ環状に延び、前記小径部の外周面との間に前記温度補償部を挟む第2環状部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気粘性流体緩衝器。
  4. 前記ポートは、軸方向に設けられかつ前記流路に対して径方向内側に偏って配置されており、
    前記温度補償部は、前記ポートに部分的に対向することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の磁気粘性流体緩衝器。
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