JP2017059669A - 貫通孔形成基板、貫通電極基板、及び基板。 - Google Patents

貫通孔形成基板、貫通電極基板、及び基板。 Download PDF

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Hiromasa Nagano
浩正 永野
恵大 笹生
Keita Sasao
恵大 笹生
崇史 岡村
Takashi Okamura
崇史 岡村
浅野 雅朗
Masaaki Asano
雅朗 浅野
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Abstract

【課題】信頼性の高い貫通孔形成基板を提供すること。【解決手段】貫通孔形成基板は、第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、第1貫通孔は、基板の第1面と第1面の反対側の第2面との中間である基板中間位置よりも第1面側に、孔径が第1貫通孔の他の孔径より小さい第1領域を有し、第2貫通孔は、基板中間位置よりも第2面側に、孔径が第2貫通孔の他の孔径より小さい第2領域を有する。第1領域は、第1面の開口端に設けられ、第2領域は、第2面の開口端に設けられ、第1貫通孔の孔径は、第2面から第1面に向かって徐々に小さくなり、第2貫通孔の孔径は、第1面から第2面に向かって徐々に小さくなってもよい。【選択図】図1B

Description

本発明は貫通孔形成基板、貫通電極基板、及び基板に関する。開示される一実施形態は、基板に形成された貫通孔の形状又は貫通孔に配置された構造体の形状に関する。
近年、集積回路の高性能化に伴い、集積回路はより微細化・複雑化している。このような集積回路には、回路動作のために必要な電源やロジック信号を外部装置(チップ)から入力するための接続端子が配置されている。しかしながら、集積回路の微細化・複雑化によって集積回路上の接続端子は非常に狭いピッチで配置されており、チップの接続端子のピッチと比較して数倍から数十倍程度小さい。
上記のように、各々の接続端子のピッチが異なる集積回路とチップとを接続する場合に、接続端子のピッチサイズを変換するための仲介基板となるインターポーザが用いられる。インターポーザでは、基板の一方の面に配置された配線には集積回路が実装され、他方の面に配置された配線にはチップが実装され、基板の両面にそれぞれ配置された配線同士は当該基板を貫通する貫通電極によって接続されている。
また、インターポーザとしては、シリコン基板を使用した貫通電極基板であるTSV(Through-Silicon Via)やガラス基板を使用した貫通電極基板であるTGV(Through-Glass Via)が開発されている(例えば、特許文献1)。特に、TGVの場合、例えば4.5世代と呼ばれる、ガラス基板の縦横サイズが730mm×920mmの大型のガラス基板を使用して製造することができるため、製造コストを下げることができる点で有利である。また、TGVの場合、ガラス基板の特性である透明性を利用した部品への展開を図ることができる点で有利である。
特開2013−110347号公報
上記のインターポーザにおいて、貫通孔に充填される貫通電極の埋め込み性又は貫通電極に用いられる薄膜の付き回り性は重要な要素の一つである。貫通電極の埋め込み性又は付き回り性が悪くなると、上記の基板の両面にそれぞれ配置された配線同士の電気的接続を確保することができなくなる。又は、当該配線同士の電気的接続がかろうじて確保された場合であっても、貫通電極が貫通孔の一部の領域にしか形成できなくなってしまう。このような場合、貫通孔の一部の領域に形成された貫通電極に電流が集中するため、過剰な自己発熱による貫通電極の破壊などの問題が発生してしまう。また、基板に形成される貫通孔の密度が上昇すると、基板の剛性が損なわれてしまう問題がある。いずれの場合であっても、インターポーザを構成する基板の信頼性を低下させる要因の一つとなってしまう。
本発明は、そのような課題に鑑みてなされたものであり、信頼性の高い基板を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板は、第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、第1貫通孔は、基板の第1面と第1面の反対側の第2面との中間である基板中間位置よりも第1面側に、孔径が第1貫通孔の他の孔径より小さい第1領域を有し、第2貫通孔は、基板中間位置よりも第2面側に、孔径が第2貫通孔の他の孔径より小さい第2領域を有する。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができる。
また、第1領域は、第1面の開口端に設けられ、第2領域は、第2面の開口端に設けられ、第1貫通孔の孔径は、第2面から第1面に向かって徐々に小さくなり、第2貫通孔の孔径は、第1面から第2面に向かって徐々に小さくてもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性を向上させることができる。
また、第1貫通孔は、第1面側に第1領域よりも孔径が大きい第1開口端を有し、第2面側に第1領域及び第1開口端よりも孔径が大きい第2開口端を有し、第2貫通孔は、第2面側に第2領域よりも孔径が大きい第3開口端を有し、第1面側に第2領域及び第3開口端よりも孔径が大きい第4開口端を有してもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性を向上させつつ貫通電極が貫通孔からの脱離を抑制することができる。
また、第1貫通孔及び第2貫通孔は、基板中間位置に対して対称であってもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を相殺することができる。
本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板は、第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、第1貫通孔は、基板の第1面と第1面の反対側の第2面との中間である基板中間位置よりも第1面側に、孔径が第1貫通孔の他の孔径より大きい第3領域を有し、第2貫通孔は、基板中間位置よりも第2面側に、孔径が第2貫通孔の他の孔径より大きい第4領域を有するを有する。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極が貫通孔からの脱離を抑制することができる。
また、第3領域は、第1面の開口端に設けられ、第4領域は、第2面の開口端に設けられていてもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の形成と同時に貫通電極形成基板の表裏面にパッドを形成することができる。
また、第1貫通孔は、第1面側に第3領域よりも孔径が小さい第1開口端を有し、第2面側に第3領域及び第1開口端よりも孔径が小さい第2開口端を有し、第2貫通孔は、第2面側に第4領域よりも孔径が小さい第3開口端を有し、第1面側に第4領域及び第3開口端よりも孔径が小さい第4開口端を有してもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性を向上させつつ貫通電極が貫通孔からの脱離を抑制することができる。
また、第1貫通孔及び第2貫通孔は、基板中間位置に対して対称であってもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を相殺することができる。
本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板は、第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、第1貫通孔は、基板の第1面に直交する方向に対して傾斜した第1傾斜部を有し、第2貫通孔は、第1面に直交する方向に対して傾斜した第2傾斜部を有し、第1傾斜部又は第2傾斜部のいずれか一方は、第1面から第2面に向かって基板の中央から離れる方向に傾斜している。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができる。
また、第1貫通孔は、第1面と第2面との中間である基板中間位置よりも第1面側に、孔径が第1貫通孔の他の孔径より小さい第1領域を有し、第2貫通孔は、基板中間位置よりも第2面側に、孔径が第2貫通孔の他の孔径より小さい第2領域を有してもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができる。
また、第1領域は、第1面の開口端に設けられ、第2領域は、第2面の開口端に設けられ、第1貫通孔の孔径は、第2面から第1面に向かって徐々に小さくなり、第2貫通孔の孔径は、第1面から第2面に向かって徐々に小さくてもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性を向上させることができる。
また、第1貫通孔は、第1面側に第1領域よりも孔径が大きい第1開口端を有し、第2面側に第1領域及び第1開口端よりも孔径が大きい第2開口端を有し、第2貫通孔は、第2面側に第2領域よりも孔径が大きい第3開口端を有し、第1面側に第2領域及び第3開口端よりも孔径が大きい第4開口端を有してもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性を向上させつつ貫通電極が貫通孔からの脱離を抑制することができる。
また、第1貫通孔及び第2貫通孔は、基板中間位置に対して対称であってもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を相殺することができる。
また、第1貫通孔は、第1面と第2面との中間である基板中間位置よりも第1面側に、孔径が第1貫通孔の他の孔径より大きい第3領域を有し、第2貫通孔は、基板中間位置よりも第2面側に、孔径が第2貫通孔の他の孔径より大きい第4領域を有してもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極が貫通孔からの脱離を抑制することができる。
また、第3領域は、第1面の開口端に設けられ、第4領域は、第2面の開口端に設けられていてもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の形成と同時に貫通電極形成基板の表裏面にパッドを形成することができる。
また、第1貫通孔は、第1面側に第3領域よりも孔径が小さい第1開口端を有し、第2面側に第3領域及び第1開口端よりも孔径が小さい第2開口端を有し、第2貫通孔は、第2面側に第4領域よりも孔径が小さい第3開口端を有し、第1面側に第4領域及び第3開口端よりも孔径が小さい第4開口端を有してもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができ、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性を向上させつつ貫通電極が貫通孔からの脱離を抑制することができる。
また、第1貫通孔及び第2貫通孔は、基板中間位置に対して対称であってもよい。
上記の貫通孔形成基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を相殺することができる。
本発明の一実施形態に係る貫通電極基板は、第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板と、第1貫通孔の内部に配置され、基板の第1面に配置された第1配線と第1面の反対側の第2面に配置された第2配線とを接続する第1貫通電極と、第2貫通孔の内部に配置され、第1面に配置された第3配線と第2面に配置された第4配線とを接続する第2貫通電極と、を有し、第1貫通電極と第2貫通電極とは形状が異なる。
上記の貫通電極基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができる。
また、第1貫通電極は、第1貫通孔の孔径方向に導電物質が充填された第1導電部と、第1貫通孔の内部に空洞を有するように導電性物質が配置された第2導電部とを有し、第2貫通電極は、第2貫通孔の孔径方向に導電物質が充填された第3導電部と、第2貫通孔の内部に空洞を有するように導電性物質が配置された第4導電部とを有し、第1導電部は、第1面側に配置され、第2導電部は、第2面側に配置されてもよい。
上記の貫通電極基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができる。
本発明の一実施形態に係る基板は、第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板と、第1貫通孔の内部に配置された第1構造体と、第2貫通孔の内部に配置された第2構造体と、を有し、第1構造体と第2構造体とは形状が異なる。
上記の基板によれば、基板の加工形状に起因する基板の表裏面での熱膨張率の差を緩和することができる。
本発明によれば、信頼性の高い基板を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板のA−A’断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の製造方法において、基板内部にレーザ光を照射する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の製造方法において、基板内部に変質領域を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の製造方法において、薬液を使用して基板の変質領域をエッチングする工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板を用いた貫通電極基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板のB−B’断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、シード層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、めっき層を形成し、貫通孔の一方の端部を塞ぐ工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、めっき層を形成し、貫通孔の一部の領域にめっき層を充填させる工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通孔のめっき層が充填されていない領域に導電層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通孔の第1面の端部を塞ぎ、貫通孔の第2面側から貫通電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通孔の第2面の端部を塞ぎ、貫通孔の第1面側から貫通電極を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通電極に接続する配線を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。 本発明の一実施形態に係る基板の断面図である。 本発明の一実施形態に係る基板の断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る貫通孔形成基板、貫通電極基板、及び基板について説明する。但し、本発明の貫通孔形成基板、貫通電極基板、及び基板は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。
以下の実施形態では、例えばガラスインターポーザのように、基板の表裏面を貫通する貫通孔が形成された貫通孔形成基板、及び貫通孔に貫通電極が形成された貫通電極基板の構造について説明する。ここで、基板に形成する貫通孔の密度が高くなると、基板の剛性が低下し、基板が反りやすくなってしまう。例えば、複数のガラスインターポーザをマザーガラス基板上に形成する場合、その製造工程においてマザーガラスが自重又は熱処理工程の影響によって規定値以上反ってしまうと、マザーガラス基板の表裏面が製造装置のステージ等と接触し、傷や汚れの原因となってしまう。また、個々のガラスインターポーザにおいても、基板が反ってしまうと組み立て精度が悪くなり、ガラスインターポーザとしての性能及び信頼性が低下してしまう。
さらに、発明者らの鋭意研究の結果により、光学センサ用途のインターポーザの場合、インターポーザに要求される特性としては、該光学センサの取り付け基板としての役割と、基板の表裏に配置された配線間の信号の送受信を行う貫通電極としての役割がある。インターポーザへの貫通電極の形成によって基板に反りが生じている場合、基板の反り量が僅かな場合であっても、光学センサを基板に取り付けた際に、該基板の反りによる光軸のずれが発生してしまう問題が起きることが判明した。したがって、従来では問題にならなかったような微量の反りであっても、製品を組み立てた際に製品の性能を低下させてしまう。
〈実施形態1〉
図1及び図2を用いて、本発明の実施形態1に係る貫通孔形成基板10の構成について説明する。
[貫通孔形成基板10の構成]
図1(図1A及び図1B)を用いて、貫通孔形成基板10の構成について説明する。図1Aは、本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の概要を示す平面図である。また、図1Bは、本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板のA−A’断面図である。図1Aに示すように、本発明の実施形態1に係る貫通孔形成基板10では、基板100に第1貫通孔110及び第2貫通孔120が設けられている。第1貫通孔110及び第2貫通孔120は、図1Bに示すように基板100の板厚方向に孔径が異なる形状を有している。
基板100は、上面102及び下面104を有する。また、基板100には、上面102と下面104とを貫通する第1貫通孔110及び第2貫通孔120が設けられている。図1Bに示すように、第1貫通孔110は上面102の上部開口端112から下面104の下部開口端114に向かって孔径が小さくなるテーパ形状を有する。一方、第2貫通孔120は第1貫通孔110とは逆に、下面104の下部開口端124から上面102の上部開口端122に向かって孔径が小さくなるテーパ形状を有する。
上記の構造を換言すると、第1貫通孔110は、上面102と下面104との中間である基板中間位置106よりも下面104側に、孔径が他より小さい第1領域116を有する。ここで、図1Bに示すように、第1領域116は下面104の下部開口端114に設けられている。また、第1領域116は第1貫通孔110における最も小さい孔径(内径)に相当する。第2貫通孔120は、基板中間位置106よりも上面102側に、孔径が他より小さい第2領域126を有する。ここで、第2領域126は上面102の上部開口端122に設けられている。また、第2領域126は第2貫通孔120における最も小さい孔径(内径)に相当する。第1貫通孔110の孔径は、上面102から下面104に向かって徐々に小さくなる。第2貫通孔120の孔径は、下面104から上面102に向かって徐々に小さくなる。
上記の構造をさらに換言すると、第1貫通孔110と第2貫通孔120とは上下対称の形状を有している、ということもできる。また、第1貫通孔110と第2貫通孔120とは、基板中間位置106に対して線対称な形状である、ということもできる。また、第1貫通孔110と第2貫通孔120とはそれらの中心に対して点対称な形状である、ということもできる。図1Bでは、第1貫通孔110と第2貫通孔120とが対称な関係にある構造を例示したが、これらは対称な形状ではなくてもよい。
基板100としては、ガラス基板を使用することができる。また、ガラス基板の他にも、石英基板、サファイア基板、樹脂基板などの絶縁基板、シリコン基板、炭化シリコン基板、化合物半導体基板などの半導体基板、ステンレス基板などの導電性基板を使用することができる。また、基板に使用する材料として、熱膨張係数が2×10−6[/K]以上17×10−6[/K]以下の範囲の材料を使用することができる。また、これらが積層されたものであってもよい。基板100の厚さは、特に制限はないが、例えば、100μm以上800μm以下の厚さの基板を使用することができる。基板100の厚さは、より好ましくは、200μm以上400μm以下であるとよい。上記の基板の厚さの下限よりも基板が薄くなると、基板のたわみが大きくなる。その影響で、製造過程におけるハンドリングが困難になるとともに、基板上に形成する薄膜等の内部応力により基板が反ってしまう。また、上記の基板の厚さの上限よりも基板が厚くなると貫通孔の形成工程が長くなる。その影響で、製造工程が長期化し、製造コストも上昇してしまう。
以上のように、本発明の実施形態1に係る貫通孔形成基板10によると、隣接する第1貫通孔110及び第2貫通孔120が異なる形状を有していることで、ガラス基材の加工形状に起因する表裏での熱膨張率の差を緩和することができる。具体的には、例えば貫通孔形成基板に形成された貫通孔が全て第1貫通孔110と同じ形状であった場合、貫通孔形成基板の上面102側は下面104側に比べて基板材料の量が少ない状態になる。この状態の貫通孔形成基板に熱を加えると基板材料が膨張するため、基板材料の量が少ない上面102側に比べて基板材料の量が多い下面104側は大きく膨張する。その影響で、貫通孔形成基板は下面104側に向かって凸形状に反ってしまう。しかし、貫通孔形成基板10によると、上記のような表裏の熱膨張の差に起因した基板の反りを抑制することができる。その結果、信頼性の高い基板を提供することができる。
[貫通孔形成基板10の製造方法]
図2(図2A乃至図2C)を用いて、本発明の実施形態1に係る貫通孔形成基板10の製造方法を説明する。図2において、図1に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。ここで、貫通孔形成基板としてガラス基板を使用したガラスインターポーザの製造方法について説明する。
図2Aは、本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の製造方法において、基板内部にレーザ光を照射する工程を示す断面図である。図2Aでは、フェムト秒レーザを基板100に照射することで、貫通孔を形成したい領域の基板の材料を変質させ、エッチングする方法について説明する。ここで、光源600から出射されたレーザ光601は基板100の上面102側から入射され、基板100の内部の貫通孔を形成したい領域で焦点を結ぶ。レーザ光601が焦点を結んだ位置では、高いエネルギーが基板100に供給され、基板の材料が変質する。例えば、第1貫通孔110のように、上面102の上部開口端112から下面104の下部開口端114に向かって徐々に孔径が小さくなる形状を形成したい場合、レーザ光601の焦点サイズを変化させながら光源600を基板の板厚方向に走査すればよい。
また、レーザ光の焦点サイズを変化させなくとも、1回のレーザ照射にて、上記の貫通孔形状を得ることが可能である。具体的には、基板100の下面104側にレーザ光の焦点を合わせてレーザ照射することで、図2Bに示す第1変質領域130を形成することができる。詳細に説明すると、レーザ光の焦点を基板100の下面104側に合わせることで、下面104側の焦点位置の照射領域が狭く(すなわち硝子の変質部分が狭く)、下面104側の焦点位置から、上面102側に向かうほど、照射領域は広がっていく(すなわち硝子の変質部分が広くなる)。
図2Bは、本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の製造方法において、基板内部に変質領域を形成する工程を示す断面図である。図2Bに示すように、上記のレーザ照射によって基板100には上面102から下面104に向かって孔径が小さくなる第1変質領域130と、下面104から上面102に向かって孔径が小さくなる第2変質領域140とが形成される。第1変質領域130及び第2変質領域140は所望の貫通孔の形状に合わせて、適宜形状を変更することができる。ここで、第1変質領域130及び第2変質領域140の領域が、それぞれ後の第1貫通孔110及び第2貫通孔120になるため、所望の貫通孔の形状に合わせて変質領域を調整すればよい。ここで、上記のようにレーザ光の焦点を下面104側に合わせてレーザ照射を行った場合、レーザ光が焦点を結んでいない領域、つまり、照射領域が広がっている上面102側の領域でも、基板100はレーザ光を吸収して変質領域が形成される。
図2Cは、本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板の製造方法において、薬液を使用して基板の変質領域をエッチングする工程を示す断面図である。第1変質領域130及び第2変質領域140は変質していない領域と比べて薬液によるエッチングレートが早い。つまり、基板100全体を薬液611に浸漬させることで第1変質領域130及び第2変質領域140が選択的に又は変質していない領域に比べて早い速度でエッチングされる。図2Cでは、容器610に入れられた薬液611に基板100を浸漬することで上面102側及び下面104側の両面側からエッチングを行う方法を示す。ここで、エッチングに使用する薬液611として、基板100がガラス基板であれば、フッ酸(HF)、バッファードフッ酸(BHF)、界面活性剤添加バッファードフッ酸(LAL)などを使用することができる。エッチングに使用する薬液は基板の材質によって適宜選択することができる。また、エッチングの方法は浸漬させる方法以外にも、スピンコート式のエッチング方法でもよい。スピンコート式のエッチングを行う場合は、片面ずつ処理を行う。
上記のようにして、第1変質領域130及び第2変質領域140を全てエッチングすることで、図1Bに示す第1貫通孔110及び第2貫通孔120が形成された貫通孔形成基板10を得ることができる。ここで、第1貫通孔110及び第2貫通孔120の平面視における形状には特に制限はなく、例えば円形でもよく、それ以外にも矩形や多角形であってもよい。もちろん、角に丸みを帯びた矩形や多角形であってもよい。
ここで、図2では、基板100において貫通孔を形成したい領域にレーザ光を照射して変質領域を形成し、薬液によってウェットエッチングすることで貫通孔を形成する方法を説明したが、この方法に限定されない。例えば、高出力のレーザを基板100に照射し、基板を融解することで貫通孔を形成してもよい。例えば、ガラス基板を加工するレーザとしてはCOレーザなどを使用することができる。上記のようにして、本発明の実施形態1に係る貫通孔形成基板10を製造することができる。
図1及び図2に示した貫通孔形成基板10に形成された第1貫通孔110及び第2貫通孔120は、単に反りを抑制する目的のために形成されてもよく、基板100の上面102及び下面104に形成された各々の配線を接続するための貫通電極を配置するために形成されてもよい。図3は、本発明の一実施形態に係る貫通孔形成基板を用いた貫通電極基板の断面図である。図3に示すように、貫通電極基板19では、図1の第1貫通孔110及び第2貫通孔120のそれぞれの内部に第1貫通電極210及び第2貫通電極220が配置されている。また、第1貫通電極210は上面102において第1配線212に接続され、下面104において第2配線214に接続されている。第2貫通電極220は上面102において第3配線222に接続され、下面104において第4配線224に接続されている。
基板100の板厚方向に孔径が異なる第1貫通孔110及び第2貫通孔120のそれぞれが第1貫通電極210及び第2貫通電極220によって充填されている場合、熱処理によって第1貫通電極210及び第2貫通電極220が膨張すると孔径が大きい領域と孔径が小さい領域とで、膨張した貫通電極が基板を基板の面方向(上面102及び下面104に平行な方向)に押す力が異なる。しかし、図3に示す貫通電極によると、第2貫通電極220が第1貫通電極210を上下方向に反転させた形状を有することで、上面102付近においては、第1貫通電極210が基板100を面方向に強く押圧するが、第2貫通電極220は基板を弱く押圧する。一方、上記とは逆に、下面104付近においては、第1貫通電極210が基板100を面方向に弱く押圧するが、第2貫通電極220は基板を強く押圧する。したがって、貫通孔の充填物が基板100を面方向に押圧する力の偏りを抑制することができ、基板の反りが抑制される。その結果、信頼性の高い基板を提供することができる。
上記の効果について具体的に説明する。例えば、ガラスインターポーザに光学センサを設置する際に基板が加熱される。その加熱の際に、既に形成された第1貫通電極210及び第2貫通電極220が基板100を面方向に押圧する。本発明の構成によれば、その押圧の力の偏りを抑制することができ、基板100の反りを抑制することができる。また、第1貫通電極210及び第2貫通電極220を電解めっき法によって形成する場合、基板100が加熱された状態で第1貫通電極210及び第2貫通電極220が形成される。第1貫通電極210及び第2貫通電極220の形成が終了すると、基板は過熱状態から室温に冷却され、その際に加熱によって膨張していた第1貫通電極210及び第2貫通電極220が収縮する。本発明の構成によれば、その収縮によって基板100が面方向に引っ張られる力の偏りを抑制することもでき、基板100の反りを抑制することができる。
図3では、第1貫通電極210及び第2貫通電極220がそれぞれの貫通孔の内部を充填する構造を例示したが、この構造に限定されない。例えば、貫通電極が貫通孔の側壁部のみに配置され、貫通電極の内部に空間が設けられていてもよい。また、第1貫通電極210と第1配線212又は第2配線214とが一体で形成されていてもよい。同様に、第2貫通電極220と第3配線222又は第4配線224とが一体で形成されていてもよい。
〈実施形態1の変形例〉
図4乃至図8を用いて実施形態1の変形例について説明する。実施形態1の変形例では、図1Bとは異なる形状の貫通孔が形成されている。以下に、図4乃至図8のそれぞれの貫通孔の形状について詳細に説明する。図4乃至図8は、いずれも本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板の断面図である。
[貫通孔形成基板10Aの構成]
図4に示すように、本発明の実施形態1の変形例1に係る貫通孔形成基板10Aでは、基板100Aに第1貫通孔110A及び第2貫通孔120Aが設けられている。第1貫通孔110A及び第2貫通孔120Aは、図4に示すように基板100Aの板厚方向に孔径が異なる形状を有している。
第1貫通孔110Aは、上部開口端112Aから基板100Aの上面102Aに平行な方向(基板100Aの平面方向)に突出した頭頂部118Aを備えた、いわゆる鼓形状を有している。同様に、第2貫通孔120Aは、上部開口端122Aから基板100Aの平面方向に突出した頭頂部128Aを備えた鼓形状を有している。つまり、第1貫通孔110Aの孔径は上面102A又は下面104Aから頭頂部118Aに向かって徐々に小さくなる形状を有している。同様に、第2貫通孔120Aの孔径は上面102A又は下面104Aから頭頂部128Aに向かって徐々に小さくなる形状を有している。
上記の構造を換言すると、第1貫通孔110Aは、上面102A側に第1領域116Aよりも孔径が大きい上部開口端112Aを有し、下面104A側に第1領域116A及び上部開口端112Aよりも孔径が大きい下部開口端114Aを有する。また、第2貫通孔120Aは、下面104A側に第2領域126Aよりも孔径が大きい下部開口端124Aを有し、上面102A側に第2領域126A及び下部開口端124Aよりも孔径が大きい上部開口端122Aを有する。第1貫通孔110Aの孔径が他より小さい第1領域116Aは基板中間位置106Aよりも上面102A側に設けられている。第2貫通孔120Aの孔径が他より小さい第2領域126Aは基板中間位置106Aよりも下面104A側に設けられている。
上記の構造を換言すると、第1貫通孔110A及び第2貫通孔120Aの各々において、互いに対向する側壁の間隔は、上面102A及び下面104Aから頭頂部118A及び頭頂部128Aのそれぞれに向かって徐々に狭くなっている。ここで、第1領域116Aは第1貫通孔110Aにおける最も小さい孔径(内径)に相当する。同様に、第2領域126Aは第2貫通孔120Aにおける最も小さい孔径(内径)に相当する。
図3では、第1貫通孔110Aと第2貫通孔120Aとが上下対称な形状を有する構造を例示した。つまり、図3は、基板中間位置106Aから頭頂部118Aまでの距離と、基板中間位置106Aから頭頂部128Aまでの距離とが同じである構造である。ただし、この構造に限定されず、例えば、基板中間位置106Aから頭頂部118Aまでの距離と、基板中間位置106Aから頭頂部128Aまでの距離とが異なっていてもよい。
[貫通孔形成基板10Bの構成]
図5に示すように、本発明の実施形態1の変形例2に係る貫通孔形成基板10Bでは、基板100Bに第1貫通孔150B及び第2貫通孔160Bが設けられている。第1貫通孔150B及び第2貫通孔160Bは、図5に示すように基板100Bの板厚方向に孔径が異なる形状を有している。
第1貫通孔150B及び第2貫通孔160Bは、断面構造がT字型の貫通孔である。換言すると、第1貫通孔150Bは、基板100Bの基板中間位置106Bよりも上面102B側に、孔径が他より大きい第3領域156Bを有している。また、第2貫通孔160Bは、基板中間位置106Bよりも下面104B側に、孔径が他より大きい第4領域166Bを有している。ここで、図5に示すように、第3領域156Bは上面102Bの上部開口端152Bに設けられている。また、第4領域166Bは下面104Bの下部開口端164Bに設けられている。
[貫通孔形成基板10Cの構成]
図6に示すように、本発明の実施形態1の変形例3に係る貫通孔形成基板10Cでは、基板100Cに第1貫通孔150C及び第2貫通孔160Cが設けられている。第1貫通孔150C及び第2貫通孔160Cは、図6に示すように基板100Cの板厚方向に孔径が異なる形状を有している。
第1貫通孔150Cは、上部開口端152Cから基板100Cの上面102Cに平行な方向(基板100Cの平面方向)に凹んだ陥没部158Cを備える樽形状を有している。同様に、第2貫通孔160Aは、上部開口端162Cから基板100Cの平面方向に凹んだ陥没部168Cを備える樽形状を有している。つまり、第1貫通孔150Cの孔径は上面102C又は下面104Cから陥没部158Cに向かって徐々に大きくなる形状を有している。同様に、第2貫通孔160Cの孔径は上面102C又は下面104Cから陥没部168Cに向かって徐々に大きくなる形状を有している。
上記の構造を換言すると、第1貫通孔150Cは、上面102C側に第3領域156Cよりも孔径が小さい上部開口端152Cを有し、下面104C側に第3領域156C及び上部開口端152Cよりも孔径が小さい下部開口端154Cを有する。また、第2貫通孔160Cは、下面104C側に第4領域166Cよりも孔径が小さい下部開口端164Cを有し、上面102C側に第4領域166C及び下部開口端164Cよりも孔径が小さい上部開口端162Cを有する。第1貫通孔150Cの孔径が他より大きい第3領域156Cは基板中間位置106Cよりも上面102C側に設けられている。第2貫通孔160Cの孔径が他より大きい第4領域166Cは基板中間位置106Cよりも下面104C側に設けられている。
上記の構造を換言すると、第1貫通孔150C及び第2貫通孔160Cの各々において、互いに対向する側壁の間隔は、上面102C及び下面104Cから陥没部158C及び陥没部168Cのそれぞれに向かって徐々に広くなっている。ここで、第3領域156Cは第1貫通孔150Cにおける最も大きい孔径(最外径)に相当する。同様に、第4領域166Cは第2貫通孔160Cにおける最も大きい孔径(最外径)に相当する。
図6では、第1貫通孔150Cと第2貫通孔160Cとが上下対称な形状を有する構造を例示した。つまり、図6は、基板中間位置106Cから陥没部158Cまでの距離と、基板中間位置106Cから陥没部168Cまでの距離とが同じである構造である。ただし、この構造に限定されず、例えば、基板中間位置106Cから陥没部158Cまでの距離と、基板中間位置106Cから陥没部168Cまでの距離とが異なっていてもよい。
[貫通孔形成基板10Dの構成]
図7に示すように、本発明の実施形態1の変形例4に係る貫通孔形成基板10Dでは、基板100Dに第1貫通孔170D、第2貫通孔180D、第1凹部172D、及び第2凹部182Dが設けられている。第1貫通孔170D及び第2貫通孔180Dは、図7に示すように基板100Dの板厚方向に孔径が同じ形状を有している。第1貫通孔170D及び第2貫通孔180Dの近傍において、第1凹部172Dと第2凹部182Dとが、それぞれ異なる面に配置されている。第1凹部172Dは第1貫通孔170Dに対応して設けられている。第2凹部182Dは第2貫通孔180Dに対応して設けられている。
ここで、第1貫通孔170D及び第1凹部172Dを1つの構造体(第1構造体とする)と見なし、第2貫通孔180D及び第2凹部182Dを1つの構造体(第2構造体とする)と見なした場合、第1構造体と第2構造体とは上下対称な形状を有しているということができる。
[貫通孔形成基板10Eの構成]
図8に示すように、本発明の実施形態1の変形例5に係る貫通孔形成基板10Eでは、基板100Eに第1貫通孔310E及び第2貫通孔320Eが設けられている。第1貫通孔310E及び第2貫通孔320Eは、図8に示すように基板100Eの平面方向に直交する方向に対して傾斜する形状を有している。
第1貫通孔310Eは、基板100Eの上面102E又は下面104Eに直交する方向に対して傾斜した第1傾斜部315Eを有している。第2貫通孔320Eは、上面102E又は下面104Eに直交する方向に対して、第1傾斜部315Eとは異なる方向に傾斜した第2傾斜部325Eを有している。図8では、第1傾斜部315Eと第2傾斜部325Eとが反対方向に傾斜した構造を示した。
ここで、第1傾斜部315E及び第2傾斜部325Eは、マザーガラス基板又は個々のインターポーザにおいて、一部の領域に設けられている。つまり、基板の全域で反りを抑制する効果を得るために、マザーガラス基板又は個々のインターポーザの基板端部に近い領域にも第1傾斜部315E及び第2傾斜部325Eが対になって設けられている。換言すると、第1傾斜部315E又は第2傾斜部325Eのいずれか一方は、上面102Eから下面104Eに向かって基板100Eの中央から離れる方向に傾斜している、ということもできる。
図8では、第1貫通孔310E及び第2貫通孔320Eは、基板100Eの板厚方向に孔径が変わらない形状を例示したが、この形状に限定されない。例えば、以下に示すように、第1貫通孔310E及び第2貫通孔320Eは、基板100Eの板厚方向に孔径が異なる形状であってもよい。図9乃至図12に本発明の一実施形態の変形例に係る貫通孔形成基板を示す。
[貫通孔形成基板10Fの構成]
図9は、図1Bの貫通孔と図8の貫通孔とを組み合わせた形状の貫通孔である。図9に示すように、第1貫通孔110Fは、基板中間位置106Fよりも下面104F側に孔径が他より小さい第1領域116Fを有する。同様に、第2貫通孔120Fは、基板中間位置106Fよりも上面102F側に孔径が他より小さい第2領域126Fを有する。第1領域116Fは下面104Fの下部開口端114Fに設けられている。第2領域126Fは上面102Fの上部開口端122Fに設けられている。換言すると、第1貫通孔110Fの孔径は、上面102Fから下面104Fに向かって徐々に小さくなる。また、第2貫通孔120Fの孔径は、下面104Fから上面102Fに向かって徐々に小さくなる。なお、図9では、第1貫通孔110Fと第2貫通孔120Fとが上下対称である例を示したが、これに限定されない。
[貫通孔形成基板10Gの構成]
図10は、図4の貫通孔と図8の貫通孔とを組み合わせた形状の貫通孔である。図10に示すように、第1貫通孔110Gは、上面102G側に第1領域116Gよりも孔径が大きい上部開口端112Gを有し、下面104G側に第1領域116G及び上部開口端112Gよりも孔径が大きい下部開口端114Gを有している。同様に、第2貫通孔120Gは、下面104G側に第2領域126Gよりも孔径が大きい下部開口端124Gを有し、上面102G側に第2領域126G及び下部開口端124Gよりも孔径が大きい上部開口端122Gを有している。なお、図10では、第1貫通孔110Gと第2貫通孔120Gとが上下対称である例を示したが、これに限定されない。
[貫通孔形成基板10Hの構成]
図11は、図5の貫通孔と図8の貫通孔とを組み合わせた形状の貫通孔である。図11に示すように、第1貫通孔150Hは、基板中間位置106Hよりも上面102H側に、孔径が他より大きい第3領域156Hを有している。同様に、第2貫通孔160Hは、基板中間位置106Hよりも下面104H側に、孔径が他より大きい第4領域166Hを有している。第3領域156Hは上面102Hの上部開口端152Hに設けられ、第4領域166Hは下面104Hの下部開口端164Hに設けられている。なお、図11では、第1貫通孔150Hと第2貫通孔160Hとが上下対称である例を示したが、これに限定されない。
[貫通孔形成基板10Lの構成]
図12は、図6の貫通孔と図8の貫通孔とを組み合わせた形状の貫通孔である。図12に示すように、第1貫通孔150Lは上面102L側に第3領域156Lよりも孔径が小さい上部開口端152Lを有し、下面104L側に第3領域156L及び上部開口端152Lよりも孔径が小さい下部開口端154Lを有している。同様に、第2貫通孔160Lは下面104L側に第4領域166Lよりも孔径が小さい下部開口端164Lを有し、上面102L側に第4領域166L及び下部開口端164Lよりも孔径が小さい上部開口端162Lを有している。なお、図12では、第1貫通孔150Lと第2貫通孔160Lとが上下対称である例を示したが、これに限定されない。
〈実施形態2〉
図13及び図14を用いて、本発明の実施形態2に係る貫通電極基板20の構成について説明する。
[貫通電極基板20の構成]
図13(図13A及び図13B)を用いて、貫通電極基板20の構成について説明する。図13Aは、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。また、図13Bは、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板のB−B’断面図である。図13A及び図13Bに示すように、本発明の実施形態2に係る貫通電極基板20は、基板400、第1貫通電極430、及び第2貫通電極440を有する。
基板400には、第1貫通孔410及び第2貫通孔420が設けられている。第1貫通電極430は、第1貫通孔410の内部に配置されており、上面402に配置された第1配線412と下面404に配置された第2配線414とを接続する。第2貫通電極440は、第2貫通孔420の内部に配置されており、上面402に配置された第3配線422と下面404に配置された第4配線424とを接続する。ここで、第1貫通電極430の断面形状は第2貫通電極440の断面形状と異なる形状である。なお、図13Bでは、第1貫通電極430と第2貫通電極440とが上下対称である例を示したが、これに限定されない。
第1貫通電極430は第1充填部432及び第1コンフォーマル部434を有する。第1充填部432は第1配線412と一体で形成されている。第1コンフォーマル部434は第2配線414と一体で形成されている。ここで、第1充填部432とは、基板400の一方の面側において、第1貫通孔410の内部を満たすように配置された導電材料を指す。また、第1コンフォーマル部434は、基板400の他方の面側において、第1貫通孔410の側壁部のみに配置され、内部に空間が設けられた導電材料を指す。図13Bに示すように、第1コンフォーマル部434の内部には空間436が設けられている。第2貫通電極440は第2充填部444及び第2コンフォーマル部442を有する。第2充填部444及び第2コンフォーマル部442は上記の第1充填部432及び第1コンフォーマル部434と同様であるので、ここでは説明を省略する。
第1充填部432及び第2充填部444は、熱処理によって第1充填部432及び第2充填部444の導電材料が膨張すると、逃げ場がないため第1貫通孔410及び第2貫通孔420の内壁を強く押圧する。一方、第1コンフォーマル部434及び第2コンフォーマル部442では、熱処理によって第1コンフォーマル部434及び第2コンフォーマル部442の導電材料が膨張しても、空間436、446が設けられているため第1貫通孔410及び第2貫通孔420の内壁を押圧する力は上記に比べると弱い。
以上のように、本発明の実施形態2に係る貫通電極基板20によると、第1貫通孔410の内壁は上面402側で強く押圧され、下面404側で弱く押圧される。一方、上記とは逆に、第2貫通孔420の内壁は下面404側で強く押圧され、上面402側で弱く押圧される。したがって、貫通孔の貫通電極が基板400を面方向に押圧する力の偏りを抑制することができ、基板の反りが抑制される。その結果、信頼性の高い基板を提供することができる。
図13Bでは、充填部及びコンフォーマル部によって貫通孔の内壁を押圧する強さを調整したが、この方法に限定されない。例えば、高密度材料及び低密度材料によって貫通孔の内壁を押圧する強さを調整してもよい。低密度材料としては、例えば、内部に気泡を含有するポーラスな材料を用いてもよい。また、熱膨張率が異なる材料によって貫通孔の内壁を押圧する強さを調整してもよい。
[貫通電極基板20の製造方法]
図14(図14A乃至図14D)を用いて、本発明の実施形態2に係る貫通電極基板20の製造方法を説明する。図14において、図13に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。ここで、貫通電極基板としてガラス基板を使用したガラスインターポーザの製造方法について説明する。
図14Aは、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、シード層を形成する工程を示す断面図である。図14Aに示すように、第1貫通孔410及び第2貫通孔420が設けられた基板400の上面402側に第1シード層452を形成し、下面404側に第2シード層464を形成する。第1シード層452及び第2シード層464は、例えば、銅(Cu)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、PVD法(真空蒸着法およびスパッタリング法等)又はCVD法等により形成することができる。
第1シード層452に使用する材料は、後にシード層上に形成する第1めっき層458と同じ材質を選択することができる。また、第2シード層464に使用する材料は、後にシード層上に形成する第2めっき層468と同じ材質を選択することができる。第1シード層452及び第2シード層464は、後の工程で電解めっき法におけるシードとして利用するために設けられる。ここで、第1シード層452及び第2シード層464は、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、第1シード層452及び第2シード層464は、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。
図14Bは、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、めっき層を形成し、貫通孔の一方の端部を塞ぐ工程を示す断面図である。第1めっき層458は、第1シード層452上にレジストマスク620を形成し、第1シード層452に通電する電解めっき法によって形成される。第1めっき層458は、レジストマスク620から露出した第1シード層452上に形成され、第1貫通孔410の上面402側を塞ぐように形成される。第2めっき層468は第2シード層464上にレジストマスク630を形成し、第2シード層464に通電する電解めっき法によって形成される。第2めっき層468は、レジストマスク630から露出した第2シード層464上に形成され、第2貫通孔420の下面404側を塞ぐように形成される。
第1めっき層458及び第2めっき層468によって第1貫通孔410の上面402側及び第2貫通孔420の下面404側が塞がれると、レジストマスク620、630を除去し、第1めっき層458及び第2めっき層468から露出した第1シード層452及び第2シード層464をエッチングする。当該エッチングは、全面エッチングによって行われる。
図14Cは、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、めっき層を形成し、貫通孔の一部の領域にめっき層を充填させる工程を示す断面図である。第1充填めっき層472は、第1めっき層458に通電する電解めっき法によって形成される。第2充填めっき層484は、第2めっき層468に通電する電解めっき法によって形成される。ここでは、第1貫通孔410及び第2貫通孔420の各々の内部にめっき層が形成されればいいので、めっき層を形成したい側だけにめっき液を供給してもよい。例えば、第1充填めっき層472を形成する工程においては、第1貫通孔410の開口側である下面404側にだけめっき液を供給して電解めっきを行ってもよい。もちろん、上面402及び下面404の両側にめっき液を供給して、第1充填めっき層472及び第2充填めっき層484を同一工程で形成してもよい。
第1充填めっき層472及び第2充填めっき層484は、第1貫通孔410及び第2貫通孔420の各々の一部を充填するように形成する。図14Cでは、第1充填めっき層472及び第2充填めっき層484が第1貫通孔410及び第2貫通孔420を充填する割合は、各々の貫通孔の深さの半分未満である例を示したが、この例に限定されない。上記の充填めっき層が貫通孔を充填する割合は、各々の貫通孔の深さの半分以上であってもよい。充填めっき層が貫通孔を充填する割合は、後の工程で形成するコンフォーマル層の付き回り性に応じて調整すればよい。
図14Dは、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通孔のめっき層が充填されていない領域に導電層を形成する工程を示す断面図である。第1コンフォーマル層476は、下面404側から導電層を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって形成される。同様に、第2コンフォーマル層486は、上面402側から導電層を形成し、フォトリソグラフィ及びエッチングによって形成される。第1コンフォーマル層476及び第2コンフォーマル層486は、上記のシード層と同様の材料及び方法で形成することができる。
上記の方法により、図13Bに示す構造と同様の構造を形成することができる。ここで、図14Dの第1シード層452及び第1めっき層458が図13Bの第1配線412に相当する。また、図14Dの第1コンフォーマル層476のうち下面404に接して配置された部分が図13Bの第2配線414に相当する。また、図14Dの第1充填めっき層472が図13Bの第1充填部432に相当する。また、図14Dの第1コンフォーマル層476のうち第1貫通孔410内部に配置された部分が図13Bの第1コンフォーマル部434に相当する。
図15乃至図18を用いて実施形態2の変形例について説明する。実施形態2の変形例では、図13Bとは異なる貫通孔形状又は充填構造を有する貫通電極基板について説明する。
[貫通電極基板20Aの構成]
図15は、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。実施形態2の変形例1に係る貫通電極基板20Aの構造は、図4に示す貫通孔と図13Bに示す充填構造とを組み合わせた構造である。図15に示すように、第1貫通孔410Aにおいて、上面402A側には第1充填部432Aが配置され、下面404A側には第1コンフォーマル部434Aが配置されている。第1充填部432Aと第1コンフォーマル部434Aとは、第1貫通孔410Aの頭頂部118Aで接続されている。また、第2貫通孔420Aについても、上面402A側に配置された第2コンフォーマル部442Aと下面404A側に配置された第2充填部444Aとは、第2貫通孔420Aの頭頂部128Aで接続されている。
[貫通電極基板20Bの構成]
図16は、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。図16に示すように、実施形態2の変形例2に係る貫通電極基板20Bは第1貫通電極510B及び第2貫通電極520Bを有している。第1貫通電極510Bは第1電極512B、第1コンフォーマル部514B、及び第1底部516Bを有する。第1電極512B、第1コンフォーマル部514B、及び第1底部516Bは一体で形成されている。ここで、第1底部516Bは第1貫通孔410Bの上面402B側の開口端を塞いでいる。同様に、第2貫通電極520Bは第2電極522B、第2コンフォーマル部524B、及び第2底部526Bを有する。第2電極522B、第2コンフォーマル部524B、及び第2底部526Bは一体で形成されている。ここで、第2底部526Bは第2貫通孔420Bの下面404B側の開口端を塞いでいる。なお、第1貫通電極510B及び第2貫通電極520Bは、上記のシード層と同様の材料及び方法で形成することができる。
[貫通電極基板20Bの製造方法]
図17(図17A乃至図17C)を用いて、本発明の実施形態2の変形例2に係る貫通電極基板20Bの製造方法を説明する。図17において、図16に示す要素と同じ要素には同一の符号を付した。ここで、貫通電極基板としてガラス基板を使用したガラスインターポーザの製造方法について説明する。
図17Aは、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通孔の第1面の端部を塞ぎ、貫通孔の第2面側から貫通電極を形成する工程を示す断面図である。図17Aに示すように、基板400Bの上面402B側にフィルム状シート640Bを貼り付け、下面404B側から第1貫通電極510Bを形成する。第1貫通電極510Bを形成した後にフィルム状シート640Bを剥離する。
図17Bは、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通孔の第2面の端部を塞ぎ、貫通孔の第1面側から貫通電極を形成する工程を示す断面図である。図17Bに示すように、基板400Bの下面404B側にフィルム状シート650Bを貼り付け、上面402B側から第2貫通電極520Bを形成する。第2貫通電極520Bを形成した後にフィルム状シート650Bを剥離する。フィルム状シート650Bを剥離することで図16に示す構造を得ることができる。
図17Cは、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の製造方法において、貫通電極に接続する配線を形成する工程を示す断面図である。図17Cに示すように、基板400Bの上面402B側に第1底部516Bに接続される第1配線532Bを形成し、基板400Bの下面404B側に第1電極512Bに接続される第2配線534Bを形成する。同様に、基板400Bの上面402B側に第2電極522Bに接続される第3配線542Bを形成し、基板400Bの下面404B側に第2底部526Bに接続される第4配線544Bを形成する。
[貫通電極基板20Cの構成]
図18は、本発明の一実施形態の変形例に係る貫通電極基板の断面図である。実施形態2の変形例3に係る貫通電極基板20Cは、図16に示す貫通電極基板20Bと類似しているが、貫通電極基板20Cは第2貫通電極520Cの内部に充填材550Cが設けられている点において貫通電極基板20Bと相違する。充填材550Cは第2貫通電極520Cの内部に形成されており、第1貫通電極510Cの内部には形成されていない。上記の構造を換言すると、第1貫通孔410Cの内部に配置された構造体(第1コンフォーマル部514C及び第1底部516C)と、第2貫通孔420Cの内部に配置された構造体(第2コンフォーマル部524C、第2底部526C、及び充填材550C)とは形状が異なる、ということもできる。
上記のように、実施形態2の変形例に係る貫通電極基板においても、実施形態2の貫通電極基板20と同様に、第1貫通孔410が強く押圧される箇所と第2貫通孔420が強く押圧される箇所とは、それぞれ基板400の異なる面側に位置している。したがって、貫通電極基板20と同様に、貫通孔の貫通電極が基板400を面方向に押圧する力の偏りを抑制することができ、基板の反りが抑制される。その結果、信頼性の高い基板を提供することができる。
〈実施形態3〉
図19を用いて、本発明の実施形態3に係る基板30の構成について説明する。実施形態3に示す基板30は基板自体の構造を示すものであり、上記の実施形態1及び実施形態2と併用することで、基板の反りの抑制をより効果的にすることができる。
図19は、本発明の一実施形態に係る基板の断面図である。図19に示すように、実施形態3の基板30では、第1厚板部710が基板700の上面702側に設けられており、第2厚板部720が基板700の下面704側に設けられている。第1厚板部710及び第2厚板部720は基板700に一体的に形成されている。このように、基板700の異なる面に第1厚板部710及び第2厚板部720を設けることで、第1厚板部710に起因した基板700の上面702側の膨張と第2厚板部720に起因した基板700の下面704側の膨張とによって、ガラス基材の形状に起因する表裏での熱膨張率の差を緩和することができる。したがって、基板700の反りを抑制しつつ、基板700の反りに対する剛性を向上させることができる。その結果、信頼性の高い基板を提供することができる。
〈実施形態4〉
図20を用いて、本発明の実施形態4に係る基板40の構成について説明する。実施形態4に示す基板40は基板に配置された導電層の構造を示すものであり、上記の実施形態1乃至実施形態3と併用することで、基板の反りの抑制をより効果的にすることができる。
図20は、本発明の一実施形態に係る基板の断面図である。図20に示すように、基板40において、第1導電層812は基板800の上面802側に埋め込まれている。また、第4導電層824は基板800の下面804側に埋め込まれている。一方、第2導電層814は、基板800の下面804側において、基板800の表面に配置されている。また、第3導電層822は、基板800の上面802側において、基板800の表面に配置されている。ここで、第1導電層812及び第2導電層814は少なくとも一部の領域が重畳するように配置されている。また、第3導電層822及び第4導電層824は少なくとも一部の領域が重畳するように配置されている。
以上のように、基板40によると、熱処理等によって上記の導電層が膨張すると、第1導電層812は基板800の上面802を面方向に押圧し第4導電層824は基板800の下面804を面方向に押圧する。したがって、貫通孔の貫通電極が基板800を面方向に押圧する力の偏りを抑制することができ、基板の反りが抑制される。その結果、信頼性の高い基板を提供することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10:貫通孔形成基板、 19、20:貫通電極基板、 30、40、100、400、700、800:基板、 102、402、702、802:上面、 104、404、704、804:下面、 106:基板中間位置、 110、150、170、310、410:第1貫通孔、 112、122、152、162:上部開口端、 114、124、164、154:下部開口端、 116:第1領域、 118、128:頭頂部、 120、160、180、320:第2貫通孔、 126:第2領域、 130:第1変質領域、 140:第2変質領域、 156:第3領域、 158、168:陥没部、 166:第4領域、 172:第1凹部、 182:第2凹部、 210、430、510:第1貫通電極、 212、412、532:第1配線、 214、414、534:第2配線、 220、440、520:第2貫通電極、 222、422、542:第3配線、 224、424、544:第4配線、 315:第1傾斜部、 325:第2傾斜部、 420:第2貫通孔、 432:第1充填部、 434:第1コンフォーマル部、 436、446:空間、 444:第2充填部、 452:第1シード層、 458:第1めっき層、 464:第2シード層、 468:第2めっき層、 472:第1充填めっき層、 476:第1コンフォーマル層、 484:第2充填めっき層、 486:第2コンフォーマル層、 512:第1電極、 514:第1コンフォーマル部、 516:第1底部、 522:第2電極、 524:第2コンフォーマル部、 526:第2底部、 550C:充填材、 600:光源、 601:レーザ光、 610:容器、 611:薬液、 620、630:レジストマスク、 640、650:フィルム状シート、 710:第1厚板部、 720:第2厚板部、 812:第1導電層、 814:第2導電層、 822:第3導電層、 824:第4導電層

Claims (20)

  1. 第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、
    前記第1貫通孔は、前記基板の第1面と前記第1面の反対側の第2面との中間である基板中間位置よりも前記第1面側に、孔径が前記第1貫通孔の他の孔径より小さい第1領域を有し、
    前記第2貫通孔は、前記基板中間位置よりも前記第2面側に、孔径が前記第2貫通孔の他の孔径より小さい第2領域を有することを特徴とする貫通孔形成基板。
  2. 前記第1領域は、前記第1面の開口端に設けられ、
    前記第2領域は、前記第2面の開口端に設けられ、
    前記第1貫通孔の孔径は、前記第2面から前記第1面に向かって徐々に小さくなり、
    前記第2貫通孔の孔径は、前記第1面から前記第2面に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項1に記載の貫通孔形成基板。
  3. 前記第1貫通孔は、前記第1面側に前記第1領域よりも孔径が大きい第1開口端を有し、前記第2面側に前記第1領域及び前記第1開口端よりも孔径が大きい第2開口端を有し、
    前記第2貫通孔は、前記第2面側に前記第2領域よりも孔径が大きい第3開口端を有し、前記第1面側に前記第2領域及び前記第3開口端よりも孔径が大きい第4開口端を有することを特徴とする請求項1に記載の貫通孔形成基板。
  4. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記基板中間位置に対して対称であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の貫通孔形成基板。
  5. 第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、
    前記第1貫通孔は、前記基板の第1面と前記第1面の反対側の第2面との中間である基板中間位置よりも前記第1面側に、孔径が前記第1貫通孔の他の孔径より大きい第3領域を有し、
    前記第2貫通孔は、前記基板中間位置よりも前記第2面側に、孔径が前記第2貫通孔の他の孔径より大きい第4領域を有することを特徴とする貫通孔形成基板。
  6. 前記第3領域は、前記第1面の開口端に設けられ、
    前記第4領域は、前記第2面の開口端に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の貫通孔形成基板。
  7. 前記第1貫通孔は、前記第1面側に前記第3領域よりも孔径が小さい第1開口端を有し、前記第2面側に前記第3領域及び前記第1開口端よりも孔径が小さい第2開口端を有し、
    前記第2貫通孔は、前記第2面側に前記第4領域よりも孔径が小さい第3開口端を有し、前記第1面側に前記第4領域及び前記第3開口端よりも孔径が小さい第4開口端を有することを特徴とする請求項5に記載の貫通孔形成基板。
  8. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記基板中間位置に対して対称であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の貫通孔形成基板。
  9. 第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板であって、
    前記第1貫通孔は、前記基板の第1面に直交する方向に対して傾斜した第1傾斜部を有し、
    前記第2貫通孔は、前記第1面に直交する方向に対して傾斜した第2傾斜部を有し、
    前記第1傾斜部又は前記第2傾斜部のいずれか一方は、前記第1面から前記第1面の反対側の第2面に向かって前記基板の中央から離れる方向に傾斜していることを特徴とする貫通孔形成基板。
  10. 前記第1貫通孔は、前記第1面と前記第2面との中間である基板中間位置よりも前記第1面側に、孔径が前記第1貫通孔の他の孔径より小さい第1領域を有し、
    前記第2貫通孔は、前記基板中間位置よりも前記第2面側に、孔径が前記第2貫通孔の他の孔径より小さい第2領域を有することを特徴とする請求項9に記載の貫通孔形成基板。
  11. 前記第1領域は、前記第1面の開口端に設けられ、
    前記第2領域は、前記第2面の開口端に設けられ、
    前記第1貫通孔の孔径は、前記第2面から前記第1面に向かって徐々に小さくなり、
    前記第2貫通孔の孔径は、前記第1面から前記第2面に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項10に記載の貫通孔形成基板。
  12. 前記第1貫通孔は、前記第1面側に前記第1領域よりも孔径が大きい第1開口端を有し、前記第2面側に前記第1領域及び前記第1開口端よりも孔径が大きい第2開口端を有し、
    前記第2貫通孔は、前記第2面側に前記第2領域よりも孔径が大きい第3開口端を有し、前記第1面側に前記第2領域及び前記第3開口端よりも孔径が大きい第4開口端を有することを特徴とする請求項10に記載の貫通孔形成基板。
  13. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記基板中間位置に対して対称であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一に記載の貫通孔形成基板。
  14. 前記第1貫通孔は、前記第1面と前記第2面との中間である基板中間位置よりも前記第1面側に、孔径が前記第1貫通孔の他の孔径より大きい第3領域を有し、
    前記第2貫通孔は、前記基板中間位置よりも前記第2面側に、孔径が前記第2貫通孔の他の孔径より大きい第4領域を有することを特徴とする請求項9に記載の貫通孔形成基板。
  15. 前記第3領域は、前記第1面の開口端に設けられ、
    前記第4領域は、前記第2面の開口端に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の貫通孔形成基板。
  16. 前記第1貫通孔は、前記第1面側に前記第3領域よりも孔径が小さい第1開口端を有し、前記第2面側に前記第3領域及び前記第1開口端よりも孔径が小さい第2開口端を有し、
    前記第2貫通孔は、前記第2面側に前記第4領域よりも孔径が小さい第3開口端を有し、前記第1面側に前記第4領域及び前記第3開口端よりも孔径が小さい第4開口端を有することを特徴とする請求項14に記載の貫通孔形成基板。
  17. 前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記基板中間位置に対して対称であることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか一に記載の貫通孔形成基板。
  18. 第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板と、
    前記第1貫通孔の内部に配置され、前記基板の第1面に配置された第1配線と前記第1面の反対側の第2面に配置された第2配線とを接続する第1貫通電極と、
    前記第2貫通孔の内部に配置され、前記第1面に配置された第3配線と前記第2面に配置された第4配線とを接続する第2貫通電極と、
    を有し、
    前記第1貫通電極と前記第2貫通電極とは形状が異なることを特徴とする貫通電極基板。
  19. 前記第1貫通電極は、前記第1貫通孔の孔径方向に導電物質が充填された第1導電部と、前記第1貫通孔の内部に空洞を有するように導電性物質が配置された第2導電部とを有し、
    前記第2貫通電極は、前記第2貫通孔の孔径方向に導電物質が充填された第3導電部と、前記第2貫通孔の内部に空洞を有するように導電性物質が配置された第4導電部とを有し、
    前記第1導電部は、前記第1面側に配置され、
    前記第2導電部は、前記第2面側に配置されることを特徴とする請求項18に記載の貫通電極基板。
  20. 第1貫通孔及び第2貫通孔が設けられた基板と、
    前記第1貫通孔の内部に配置された第1構造体と、
    前記第2貫通孔の内部に配置された第2構造体と、
    を有し、
    前記第1構造体と前記第2構造体とは形状が異なることを特徴とする基板。
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