JP2017058051A - 受液器およびそれを備えた凝縮器 - Google Patents

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Toshihisa Naito
壽久 内藤
沖ノ谷 剛
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Abstract

【課題】新たな構造によってフィルタが異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタの小型化を図ることが可能な受液器、およびその受液器を備えた凝縮器を提供する。【解決手段】フィルタ16においてフィルタメッシュ164は内部流路161bに配置されている。また、フィルタメッシュ164は、受液器軸方向DRamに延びる円筒形状の筒状部164aと、内部流路161bを形成する流路壁面161cに設けられた溝161dに嵌合して固定された鍔状部164bと、筒状部164aの軸方向一方側を覆う底部164cとを有している。更に、連通路形成部163の保持用突起163bは、筒状部164aの軸方向一方側にてフィルタメッシュ164を保持している。従って、新たな構造によって、フィルタ16が異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタ16の小型化を図ることが可能である。【選択図】図2

Description

本発明は、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を流出させる受液器、およびその受液器を備える凝縮器に関するものである。
冷凍サイクルに含まれる熱交換器の1つとして凝縮機能を有する凝縮器が従来から知られている。例えば特許文献1に記載された凝縮器がそれである。その特許文献1の凝縮器は、コア部とその両側にそれぞれ配置された一対のヘッダタンクとを備えている。そのコア部は、冷凍サイクルを循環する冷媒の通路として機能する多穴管である複数のチューブと、そのチューブ外側の空気との熱交換をする複数のアウターフィンとを有し、そのチューブおよびアウターフィンは上下方向に交互に積層されている。そして、複数のチューブの両端には、一対のヘッダタンクがそれぞれ接合されている。
また、特許文献1の凝縮器は、冷凍サイクル中の冷媒保持のために液溜め機能と気液分離機能とを有する受液器としてモジュレータタンクを備えている。そのモジュレータタンクは、一対のヘッダタンクのうちの一方に接合され、その一方のヘッダタンクの側方に隣接して配置されている。
そのモジュレータタンクは圧力容器としても機能するので、耐圧性を備える為に一般的には単円筒形状を成している。また、モジュレータタンクの内部には、冷凍サイクル内の水分吸収を行なう乾燥剤と冷凍サイクル内の異物を捕捉し回収するフィルタとが収納されている。
そのフィルタは、モジュレータタンクの下端を構成するサポート部品に対して取外し可能に取り付けられている。具体的には、フィルタは雄ネジを有する一方でサポート部品は雌ネジを有し、フィルタはサポート部品に対して螺合されることによって取り付けられている。
特許第5488551号公報
特許文献1の凝縮器は例えば車両のエンジンルーム内に配置されるものであるが、近年、エンジンルーム内のスペースは縮小化される傾向にある。そのため、凝縮器およびそれに付属する受液器に対しても省スペース化の要求すなわち小型化の要求がある。
例えば凝縮器の中でも受液器は車両前方側へ突出しており、受液器まわりに配置された車両の周辺部品と受液器との間に十分な隙間を設けることが困難になりつつある。そして、受液器が小型化されると、それに応じて受液器内に収容されるフィルタも小型化される必要がある。
しかし、フィルタが単純に小型化されたとすれば、その小型化に応じて、フィルタで異物を捕捉するのに有効に作用するフィルタメッシュの濾過面積が減少する。その結果、例えば、そのフィルタメッシュの上流側の流入面に異物が堆積しやすくなり、それに起因してフィルタでの冷媒圧力の損失が拡大すると共に、異物が凝縮器の下流側へとフィルタを超えて流れるおそれが生じる。
また、特許文献1でも種々のフィルタ構造が提案されてはいるが、フィルタメッシュの有効な濾過面積の拡大を図るため、新たなフィルタ構造を案出する必要があった。
本発明は上記点に鑑みて、新たな構造によってフィルタが異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタの小型化を図ることが可能な受液器、およびその受液器を備えた凝縮器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、冷媒を凝縮させる凝縮部(2a)から流入した冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させる受液器であって、
一軸線(CLm)の軸方向一方側において開口した開口端部(321)を有し、凝縮部から冷媒が流入する受液器本体部(32)と、
開口端部に設けられ、一軸線まわりに雌ネジ(341a)が形成された雌ネジ形成部(341)とその雌ネジ形成部から軸方向一方側へ延設され一軸線の軸方向(DRam)に延びる筒状部(342)とを有する雌ネジ部材(34)と、
雌ネジに螺合する雄ネジ(161a)が形成された雄ネジ部(161)とその雄ネジ部よりも軸方向一方側に配置され筒状部内に挿入される筒内挿入部(162)とを有し、冷媒中の異物を捕捉してからその冷媒を受液器本体部の外部へ流出させるフィルタ(16)と、
筒内挿入部と筒状部との間の径方向隙間をシールするシール部材(36)とを備え、
雄ネジ部の内側には、一軸線の軸方向他方側にて受液器本体部内へ連通する内部流路(161b)が形成され、
フィルタは、軸方向において雄ネジ部と筒内挿入部との間に配置され内部流路の軸方向一方側に連通すると共に受液器本体部の外部にも連通した連通路(163a)が形成された連通路形成部(163)と、内部流路に配置されその内部流路を通過する冷媒中の異物を捕捉する網状のフィルタメッシュ(164)とを有し、
フィルタメッシュは、軸方向に延びる筒形状の筒状部(164a)と、筒状部の軸方向他方側において鍔状に張り出し、内部流路を形成する流路壁面(161c)に設けられた溝(161d)に嵌合して固定された鍔状部(164b)と、筒状部の軸方向一方側を覆う底部(164c)とを有し、
連通路形成部は、筒状部の軸方向一方側にてフィルタメッシュを保持する保持用突起(163b、163e)を有することを特徴とする。
上述の請求項1に記載の発明によれば、フィルタメッシュは内部流路に配置され、軸方向に延びる筒形状の筒状部と、その筒状部の上記軸方向他方側において鍔状に張り出し、内部流路を形成する流路壁面に設けられた溝に嵌合して固定された鍔状部と、筒状部の上記軸方向一方側を覆う底部とを有し、連通路形成部の保持用突起は、筒状部の上記軸方向一方側にてフィルタメッシュを保持するので、新たな構造によってフィルタが異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタの小型化を図ることが可能である。
また、請求項5に記載の発明は、冷媒を凝縮させる凝縮部(2a)から流入した冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させる受液器であって、
一軸線(CLm)の軸方向一方側において開口した開口端部(321)を有し、凝縮部から冷媒が流入する受液器本体部(32)と、
開口端部に設けられ、一軸線まわりに雌ネジ(341a)が形成された雌ネジ形成部(341)とその雌ネジ形成部から軸方向一方側へ延設され一軸線の軸方向(DRam)に延びる筒状部(342)とを有する雌ネジ部材(34)と、
雌ネジに螺合する雄ネジ(161a)が形成された雄ネジ部(161)とその雄ネジ部よりも軸方向一方側に配置され筒状部内に挿入される筒内挿入部(162)とを有し、受液器本体部から冷媒が流入しその冷媒中の異物を捕捉してからその冷媒を受液器本体部の外部へ流出させるフィルタ(16)と、
筒内挿入部と筒状部との間の径方向隙間をシールするシール部材(36)とを備え、
雄ネジ部の内側には、一軸線の軸方向他方側にて受液器本体部内へ連通する内部流路(161b)が形成され、
フィルタは、軸方向において雄ネジ部と筒内挿入部との間に配置され内部流路の軸方向一方側に連通すると共に受液器本体部の外部にも連通した連通路(163a)が形成された連通路形成部(163)と、内部流路に配置されその内部流路を通過する冷媒中の異物を捕捉する網状の複数のフィルタメッシュ(165a、165b、165c)とを有し、
複数のフィルタメッシュは、内部流路内の冷媒流れ方向に相互間隔を空けて順に積層され、内部流路内の冷媒流れにおいて下流側に配置されるものほど細かい網目で構成されていることを特徴とする。
上述の請求項5に記載の発明によれば、複数のフィルタメッシュは、内部流路内の冷媒流れ方向に相互間隔を空けて順に積層され、その内部流路内の冷媒流れにおいて下流側に配置されるものほど細かい網目で構成されているので、新たな構造によってフィルタが異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタの小型化を図ることが可能である。
また、請求項7に記載の発明は、冷媒を凝縮させる凝縮部(2a)から流入した冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させる受液器であって、
一軸線(CLm)の軸方向一方側において開口した開口端部(321)を有し、凝縮部から冷媒が流入する受液器本体部(32)と、
開口端部に設けられ、一軸線まわりに雌ネジ(341a)が形成された雌ネジ形成部(341)とその雌ネジ形成部から軸方向一方側へ延設され一軸線の軸方向(DRam)に延びる筒状部(342)とを有する雌ネジ部材(34)と、
雌ネジに螺合する雄ネジ(161a)が形成された雄ネジ部(161)とその雄ネジ部よりも軸方向一方側に配置され筒状部内に挿入される筒内挿入部(162)とを有し、受液器本体部から冷媒が流入しその冷媒中の異物を捕捉してからその冷媒を受液器本体部の外部へ流出させるフィルタ(16)と、
筒内挿入部と筒状部との間の径方向隙間をシールするシール部材(36)とを備え、
雄ネジ部の内側には、一軸線の軸方向他方側にて受液器本体部内へ連通する内部流路(161b)が形成され、
フィルタは、軸方向において雄ネジ部と筒内挿入部との間に配置され内部流路の軸方向一方側に連通すると共に受液器本体部の外部にも連通した連通路(163a)が形成された連通路形成部(163)と、軸方向に延びる筒形状に形成されると共にその連通路形成部に配置され連通路を通過する冷媒中の異物を捕捉する筒形フィルタエレメント(168)とを有し、
その筒形フィルタエレメントは、
内部流路から冷媒が流入する流入口(168c)が形成されその筒形フィルタエレメントの軸方向他方側に設けられた他方側端部(168b)と、筒形フィルタエレメントの外周側面を構成するフィルタメッシュ(168d)と、そのフィルタメッシュを筒形状に保持する保持リブ部(168e)とを有し、
連通路形成部に対して一体化され、
流入口に流入した冷媒をフィルタメッシュの径方向内側から径方向外側へ通過させることによって冷媒中の異物を捕捉することを特徴とする。
上述の請求項7に記載の発明によれば、筒形フィルタエレメントは、内部流路から冷媒が流入する流入口が形成された他方側端部と、その筒形フィルタエレメントの外周側面を構成するフィルタメッシュとを有し、流入口に流入した冷媒をフィルタメッシュの径方向内側から径方向外側へ通過させることによって冷媒中の異物を捕捉するので、新たな構造によってフィルタが異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタの小型化を図ることが可能である。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した括弧内の各符号は、後述する実施形態に記載の具体的内容との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の凝縮器1を模式的に示した模式図である。 第1実施形態において、図1のII部を拡大図示すると共にフィルタ16も断面図示した部分詳細図である。 図2のフィルタメッシュ164を単体で示した斜視図である。 図2のIV矢視図である。 第2実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。 図5のVI矢視図であって、第1実施形態の図4に相当する図である。 第3実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。 図7のVIII部を拡大図示した部分詳細図である。 第4実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。 図9の筒形フィルタエレメント168を単体で示した斜視図である。 第5実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第4実施形態の図9に相当する図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本実施形態に係る凝縮器1は、車両用の空調装置に適用される蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成する熱交換器である。冷凍サイクルは、圧縮機、凝縮器1、減圧機構、蒸発器等を順次配管接続した閉回路として構成される。本実施形態の冷凍サイクルは、圧縮機として、エンジンからの動力により駆動するエンジン駆動式の圧縮機を採用している。なお、冷凍サイクルの圧縮機として、電動モータからの動力により駆動する電動圧縮機が採用されてもよい。
凝縮器1は、不図示の圧縮機から吐出された高温高圧の気相冷媒を外部流体である車室外空気(すなわち、外気)と熱交換させて凝縮させる。凝縮器1は、その内部で凝縮した冷媒を、不図示の減圧機構を介して、冷媒を蒸発させる不図示の蒸発器側へ導出する。
凝縮器1は、車両を駆動するエンジンが設置されたエンジンルーム内に配置されている。凝縮器1は、例えば、エンジンルーム内の最前部に形成された走行風の導入路に配置されている。
まず、本実施形態の凝縮器1の全体構成について、図1を参照して説明する。ここで、図1は、本実施形態の凝縮器1を模式的に示した模式図である。図1では、コア部2を構成するチューブ3およびアウターフィン4の全体は図示されておらず、そのチューブ3およびアウターフィン4の図示が簡略化または省略されている。そして、ヘッダタンク5、6およびモジュレータタンク10は断面図示されている。
また、図1の各矢印DR1、DR2および後述の図4の矢印DR3は凝縮器1が搭載される車両の向きを示す。すなわち、図1の両端矢印DR1は車両上下方向DR1を示し、両端矢印DR2は車両左右方向DR2すなわち車両幅方向DR2を示し、図4の両端矢印DR3は車両前後方向DR3を示している。
図1に示すように、凝縮器1は、モジュレータタンク一体型の冷媒凝縮器である。凝縮器1は、冷凍サイクルの圧縮機から吐出された冷媒を冷却して凝縮させる凝縮部2aと、凝縮部2aから流出する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する気液分離機能を備え冷凍サイクル中の余剰冷媒を液相冷媒として一時的に蓄えるとともに液相冷媒を流出するモジュレータタンク10と、モジュレータタンク10から流出する液相冷媒を冷却して冷媒の過冷却度を高めるサブクール部としての過冷却部2bとを備え、これらを一体にして形成されている。
また、凝縮器1を構成する主な部材は、アルミニウムやアルミニウム合金等のアルミニウム製の金属材料で構成されている。凝縮器1は、金属材料で構成される各部材が組み付けられた状態で、各部材の必要な部位に予め設けられたロウ材によりロウ付け接合されている。
本実施形態のモジュレータタンク10はL字状の筒状体を呈し、凝縮器1のうち車両幅方向DR2の端部に配されるメインモジュレータ11と、凝縮器1のうち上端部に配されるサブモジュレータ12とから構成されている。そして、そのメインモジュレータ11の内部空間111とサブモジュレータ12の内部空間121とは互いに連通している。これにより、メインモジュレータ11の内部空間111に加えサブモジュレータ12の内部空間121も液相冷媒を蓄える空間として利用できるので、その分、メインモジュレータ11の小径化が図られている。
凝縮器1は、所定間隔を開けて配置された一対のヘッダタンクである円筒状の第1ヘッダタンク5及び第2ヘッダタンク6を有する。第1ヘッダタンク5および第2ヘッダタンク6は冷媒が流れる圧力容器である。その第1ヘッダタンク5と第2ヘッダタンク6との間には熱交換用のコア部2が配置され、コア部2は第1ヘッダタンク5と第2ヘッダタンク6とによって固定されている。
コア部2は凝縮部2aと過冷却部2bを含んでいる。凝縮器1は、第1ヘッダタンク5に流入した冷媒が複数本の冷媒通路に分かれて第2ヘッダタンク6に向けて流れる、いわゆるマルチフロータイプと称されるものである。なお、本実施形態では、コア部2のうち図1の実線DLよりも上方側に位置する部位が凝縮部2aを構成し、その実線DLよりも下方側に位置する部位が過冷却部2bを構成している。
図1に示すように、コア部2は、第1ヘッダタンク5と第2ヘッダタンク6の間で車両幅方向DR2に冷媒を流す断面扁平状の複数のチューブ3と、コルゲート状の複数のアウターフィン4と有している。コア部2は凝縮部2aと過冷却部2bとの何れでも、チューブ3とアウターフィン4とが交互に積層された積層構造になっている。この複数のチューブ3と複数のアウターフィン4とは、車両上下方向DR1へ交互に積層されており、互いにロウ付け接合されている。すなわち、チューブ3の積層方向であるチューブ積層方向は、本実施形態では車両上下方向DR1に一致する。
チューブ3の長手方向であるチューブ長手方向は本実施形態では車両幅方向DR2に一致しており、そのチューブ長手方向におけるチューブ3の一端部は第1ヘッダタンク5内に連通するように配置され、チューブ3の他端部は第2ヘッダタンク6内に連通するように配置されている。コア部2を構成する各チューブ3は、内部に複数の小通路が形成された多穴管である。このような多穴管は、例えば押出成形により形成することができる。
第1ヘッダタンク5の上端側には、冷凍サイクルに含まれる圧縮機から吐出された冷媒を流入させる外部入口配管が接続される入口側配管コネクタ7が配置されている。また、第1ヘッダタンク5の下端側には、冷凍サイクルに含まれる減圧機構へ冷媒を流出させる外部出口配管が接続される出口側配管コネクタ8が配置されている。その入口側配管コネクタ7および出口側配管コネクタ8はそれぞれ第1ヘッダタンク5に接合されている。
図1に示すように、第1ヘッダタンク5の内部には上下に内部空間を仕切る2枚のセパレータ51、52が配置されている。これらのセパレータ51、52により、第1ヘッダタンク5の内部は、車両上下方向DR1に並んだ3つの内部空間53、54、55に仕切られることになる。この第1ヘッダタンク5と同様に、第2ヘッダタンク6の内部にも2枚のセパレータ61、62が配置されている。これらのセパレータ61、62により、第2ヘッダタンク6の内部も、車両上下方向DR1に並んだ3つの内部空間63、64、65に仕切られることになる。このため、コア部2は車両上下方向DR1に並ぶ4つの流路群を有する。そして、凝縮部2aは、その4つの流路群のうちの上側3つの流路群により構成され、過冷却部2bは最も下部の流路群により構成される。
さらに、本実施形態の凝縮器1では、第2ヘッダタンク6の3つの内部空間63、64、65のうち車両上下方向DR1の中央に位置する中央内部空間64とメインモジュレータ11の内部空間111との間は、連通路66が設けられることにより連通している。また、上記3つの内部空間63、64、65のうち車両上下方向DR1にて最も下方に位置する下側内部空間65とメインモジュレータ11の内部空間111との間は、連通路67が設けられることによりフィルタ16を介して連通している。
従って、入口側配管コネクタ7から流入した冷媒は、「第1ヘッダタンク5の3つの内部空間53、54、55のうち最も上方に位置する上側内部空間53→凝縮部2aの最も上方に位置する流路群→第2ヘッダタンク6の3つの内部空間63、64、65のうち最も上方に位置する上側内部空間63→凝縮部2aの2番目に上方に位置する流路群→第1ヘッダタンク5の3つの内部空間53、54、55のうち車両上下方向DR1の中央に位置する中央内部空間54→凝縮部2aの最も下方に位置する流路群→第2ヘッダタンク6の中央内部空間64→メインモジュレータ11の内部空間111→フィルタ16→第2ヘッダタンク6の下側内部空間65→過冷却部2bを構成する流路群→第1ヘッダタンク5の3つの内部空間53、54、55のうち最も下方に位置する下側内部空間55」の順に流通した後、出口側配管コネクタ8から凝縮器1の外部に流出する。このため、冷媒は凝縮部2aにおいて一往復と一往路する流れすなわちS字状の流れ形成し、凝縮部2aを3回横断する。
モジュレータタンク10に含まれるメインモジュレータ11は円筒状であり、第2ヘッダタンク6に対して車両幅方向DR2でのコア部2側とは反対側に一体に設けられている。このメインモジュレータ11は、凝縮部2aから流入した冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させると共に余剰の液相冷媒を一時的に蓄える第1の受液器である。
メインモジュレータ11と第2ヘッダタンク6は、上記の連通路66及び連通路67によって互いの内部空間64、65、111同士が連通する関係にある。凝縮部2a、過冷却部2b、及びメインモジュレータ11の各部は、アルミニウム材もしくはアルミニウム合金材でプレス加工、押出成形等により成形され、一体ロウ付け、例えば炉中ロウ付けにて組み付けられる。
モジュレータタンク10に含まれるサブモジュレータ12は、メインモジュレータ11の内部に連通する第2の受液器である。サブモジュレータ12は、コア部2の上側の側部である上端部に沿うように、車両上下方向DR1においてコア部2の最上部に配置されている。
サブモジュレータ12は、例えば断面矩形状の筒状体であり、少なくともコア部2の最上部に位置するアウターフィン4との接合部位が平坦をなす平坦部124を含んでいる。サブモジュレータ12は、車両幅方向DR2においてコア部2の全体に亘る長さを有している。そして、サブモジュレータ12の両端部はそれぞれ、第2ヘッダタンク6の上部に配された中継タンク101と、第1ヘッダタンク5の上部に配された端部タンク102とに接続されている。
なお、サブモジュレータ12は、第1ヘッダタンク5と一体に構成された端部タンク102に接続されているが、サブモジュレータ12の内部空間121と第1ヘッダタンク5の上側内部空間53とは仕切り部材21a等により連通しないように構成されている。また、サブモジュレータ12は、第2ヘッダタンク6と一体に構成された中継タンク101に接続されているが、サブモジュレータ12の内部空間121と第2ヘッダタンク6の上側内部空間63とは仕切り部材21b等により連通しないように構成されている。
このような構成により、サブモジュレータ12は、その両端部が他の部材により支持されるため、振動等に対しても所望の強度を維持し、実使用時間が経過してもコア部2に対する補強機能を発揮することができる。また、サブモジュレータ12が接続されている端部タンク102は、サブモジュレータ12の内部空間121とともにモジュレータ機能を有する。
また、凝縮部2aの最上部に位置するアウターフィン4とサブモジュレータ12は、アルミニウム材もしくはアルミニウム合金材でプレス加工、押出成形等により成形され、一体ロウ付け、例えば、炉中ロウ付けにて接合される。これにより、サブモジュレータ12は、凝縮部2aの最上部に位置するアウターフィン4を上方から支持し、振動や熱による変形からコア部2を保護し、コア部2を補強する機能を発揮する。
また、図1に示すように、凝縮器1は、サブモジュレータ12とメインモジュレータ11とを連通させる部材として機能する上述の中継タンク101を備える。中継タンク101は第2ヘッダタンク6の上部に一体に設けられている。その中継タンク101の内部空間101aは、筒状体であるサブモジュレータ12の開口端部122にてサブモジュレータ12の内部空間121と連通している。
更に、メインモジュレータ11と中継タンク101との間には、連通部材20が介在している。連通部材20には貫通孔201が形成されている。メインモジュレータ11には中継タンク101と対向する壁部に冷媒流出口112が形成されている。中継タンク101には、メインモジュレータ11の冷媒流出口112と対向する位置に冷媒流入口101bが形成されている。連通部材20は、中継タンク101とメインモジュレータ11との間に配置されることにより、冷媒流入口101b、貫通孔201、及び冷媒流出口112を繋げる機能を果たす。それに加えて、連通部材20は、中継タンク101とメインモジュレータ11との間に連通部材20の軸方向寸法と同等の隙間を形成するので、中継タンク101とメインモジュレータ11との間に断熱の空気層を形成している。これにより、連通部材20は、中継タンク101とメインモジュレータ11との間の熱の授受を抑制する機能を果たしている。
また、メインモジュレータ11、第2ヘッダタンク6、中継タンク101、及び連通部材20は、アルミニウム材もしくはアルミニウム合金材で成形され、一体ロウ付け、例えば、炉中ロウ付けにて接合される。
次に、メインモジュレータ11の内部構造について図1および図2を用いて詳述する。図2は、図1におけるII部を拡大図示すると共にフィルタ16も断面図示した部分詳細図である。図1および図2に示すように、メインモジュレータ11は、受液タンク32、雌ネジ部材34、メインモジュレータ11の下方を塞ぐキャップとしても機能するフィルタ16、乾燥剤14、および複数のOリング36を備えている。
受液タンク32は受液器本体部を成すものであり、受液タンク32の内部にメインモジュレータ11の内部空間111を形成している。受液タンク32は、車両上下方向DR1に延びる一軸線CLmである受液器軸線CLmを中心軸線とし、受液タンク32の長手方向の一方側すなわち受液器軸線CLmの軸方向一方側が開口した有底筒形状を成している。具体的には、その受液器軸線CLmの軸方向一方側とは車両上下方向DR1の下側であり、受液タンク32は、その受液器軸線CLmの軸方向一方側において開口した開口端部321を有している。また、受液タンク32は第2ヘッダタンク6に対して一体となるように接合されている。
受液タンク32の外周面において、第2ヘッダタンク6の中央内部空間64に開いた流出孔64aに対応する位置には、流入孔322が穿設されている。この流出孔64aおよび流入孔322は連通路66を介して互いに接続されている。従って、受液タンク32内には、凝縮部2aから第2ヘッダタンク6の中央内部空間64を介して冷媒が流入する。
また、受液タンク32の外周面において、第2ヘッダタンク6の下側内部空間65に開いた流入孔65aに対応する位置には、流出孔323が穿設されている。この流入孔65aおよび流出孔323は連通路67を介して互いに接続されている。
雌ネジ部材34は、フィルタ16を保持するための部材であり、雌ネジ形成部341と筒状部342とを有している。本実施形態では雌ネジ部材34は、受液タンク32とは別部材として構成され、受液タンク32に固定されている。雌ネジ部材34は受液タンク32の開口端部321に設けられ、その開口端部321内に挿入されている。受液タンク32と雌ネジ部材34との境界部分は気密に構成されている。雌ネジ部材34は、雌ネジ部材34の内側にフィルタ16をネジ締結するための円筒状の部材である。
また、受液器軸線CLmの軸方向DRam(以下、受液器軸方向DRamと呼ぶ)は車両上下方向DR1に一致しており、雌ネジ部材34のうち受液器軸方向DRamにおける中間位置には、その受液器軸方向DRamに直交する流出孔343が穿設されている。この流出孔343は、受液タンク32の流出孔323と対向するように配置されている。これにより、フィルタ16を通過した冷媒が雌ネジ部材34内から連通路67へ流れるようになっている。
雌ネジ部材34の雌ネジ形成部341は、流出孔343に対し車両上下方向DR1の上側すなわち受液器軸線CLmの軸方向他方側に設けられている。雌ネジ形成部341の内側には、受液器軸線CLmを中心とした雌ネジ341aが形成されている。
雌ネジ部材34の筒状部342は、雌ネジ形成部341から受液器軸線CLmの軸方向一方側へ延設された一方側延設部である。筒状部342は、受液器軸方向DRamに延びた円筒形状を成している。
フィルタ16は、冷媒中の異物を捕捉してから冷媒を受液タンク32外へ流出させる濾過器である。フィルタ16は、図1および図2に示すように、雄ネジ部161と筒内挿入部162と連通路形成部163とフィルタメッシュ164とを有している。フィルタ16は、雌ネジ部材34内に挿入されることで受液タンク32の開口端部321を閉塞する円柱状の蓋部材としても機能する。フィルタ16は、冷凍サイクル内を流通する圧縮機潤滑オイルおよび冷媒に対する耐劣化性および耐熱性に優れた樹脂、例えばポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂等から成る。また、雄ネジ部161、筒内挿入部162、および連通路形成部163は一体に成形され、フィルタ16の外殻を成すフィルタ外殻部材を構成している。
フィルタ16の雄ネジ部161は、雌ネジ部材34の雌ネジ形成部341に対して螺合される部位である。すなわち、この雄ネジ部161の外周面には、雌ネジ部材34の雌ネジ341aに螺合する雄ネジ161aが形成されている。また、雄ネジ部161は円筒形状を成しており、その雄ネジ部161の内側には、受液器軸線CLmの軸方向他方側(言い換えれば、車両上下方向DR1の上側)にて受液タンク32内へ連通する内部流路161bが形成されている。この内部流路161bは受液器軸方向DRamに延びて雄ネジ部161を貫通している。
フィルタ16の筒内挿入部162は、雄ネジ部161に対し受液器軸線CLmの軸方向一方側に配置されている。筒内挿入部162は雌ネジ部材34の筒状部342内に挿入されている。この筒内挿入部162の外周面には3列に並んだOリング溝162aが形成され、その3列のOリング溝162aにはそれぞれOリング36が嵌め入れられている。この3つのOリング36は、フィルタ16の筒内挿入部162と雌ネジ部材34の筒状部342との間の径方向隙間をシールするシール部材である。
フィルタ16の連通路形成部163は、受液器軸方向DRamにおいて雄ネジ部161と筒内挿入部162との間に配置されている。連通路形成部163には、受液タンク32の外部に連通した連通路163aが形成されている。その連通路163aは更に、受液器軸方向DRamにおける雄ネジ部161の内部流路161bの一方側でその内部流路161bに連通している。
フィルタ16のフィルタメッシュ164は、細かな網目を有する網を主要部品として構成された網状の部材である。フィルタメッシュ164は雄ネジ部161の内部流路161bに配置されており、その内部流路161bを通過する冷媒中の異物を捕捉する。
具体的にフィルタメッシュ164は、図3に示すような形状を成している。図3は、フィルタメッシュ164を単体で示した斜視図である。この図3および図2に示すように、フィルタメッシュ164は全体として有底円筒形状を成しており、言い換えれば籠形のフィルタメッシュである。フィルタメッシュ164は、筒状部164aと鍔状部164bと底部164cとを有している。
フィルタメッシュ164の筒状部164aは受液器軸方向DRamに延びる円筒形状を成している。鍔状部164bは、受液器軸方向DRamにおける筒状部164aの他方側にて鍔状に張り出し、筒状部164aの全周にわたって設けられている。そして、鍔状部164bは、内部流路161bを形成する流路壁面161cに設けられた溝161dに嵌合して固定されている。例えばフィルタ16の雄ネジ部161を2回に分けて樹脂成形することで、フィルタメッシュ164の鍔状部164bが溝161dに嵌合された状態で雄ネジ部161を成形することが可能である。
また、フィルタメッシュ164の底部164cは、筒状部164aの底を構成している。すなわち、底部164cは、受液器軸方向DRamにおける筒状部164aの一方側を覆っている。その一方で、受液器軸方向DRamにおける筒状部164aの他方側は、網で覆われてもおらず開放されている。従って、図2の矢印FLaのように筒状部164aの内側に流入した冷媒は、矢印FLbのように筒状部164aを通過し、或いは、矢印FLcのように底部164cを通過する。この矢印FLa、FLb、FLcはフィルタ16内の冷媒流れを表し、このことは後述の実施形態でも同様である。
また、連通路形成部163は、フィルタメッシュ164の鍔状部164b側とは反対側を支持するために、保持用突起163bを有している。この保持用突起163bは、図2および図4に示すようにリブ形状を成して複数に分割されている。図4は、図2のIV矢視図である。
そして、その複数の保持用突起163bは、受液器軸方向DRamにおける筒状部164aの一方側にて、その筒状部164aを囲むように相互に並んで配置されている。このような配置により、複数の保持用突起163bは、その筒状部164aの一方側にてフィルタメッシュ164を保持している。
また、複数の保持用突起163bは受液器軸線CLmの周方向に間隔を空けて配置されているので、その保持用突起163bの相互間には突起間通路163cが形成されている。それに加え、フィルタメッシュ164の底部164cは、連通路形成部163が有する対向壁面163dには密着せず軸方向間隔を空けて配置されている。また、その対向壁面163dは、保持用突起163bの基部を構成し、フィルタメッシュ164の底部164cに対向する。そのため、フィルタメッシュ164の底部164cを通過した冷媒は、突起間通路163cを通り抜けてメインモジュレータ11外へ流出する。
また、フィルタメッシュ164の筒状部164aは、内部流路161bを形成する流路壁面161cに対して隙間を空けて内部流路161bに配置されている。要するに、その筒状部164aと流路壁面161cとの間には受液器軸線CLmまわりの全周にわたって径方向隙間が空いている。従って、フィルタ16では、内部流路161bへ流入する冷媒をフィルタメッシュ164の筒状部164aおよび鍔状部164bも通過させ、それによりその冷媒を濾過することが可能である。このように、フィルタメッシュ164は、そのフィルタメッシュ164の有効な濾過面積ができるだけ拡大するように配置されている。
乾燥剤14は、袋体の内部に吸水用の粒状ゼオライトが収納されたものであり、冷媒中の水分を吸収するようになっている。これは、冷媒中の水分により冷凍サイクルを構成する各機能部品が腐食したり、膨張弁の細孔で凍結して冷媒流れが滞ったりするのを防止するためのものである。乾燥剤14は、受液タンク32内において、雌ネジ部材34およびフィルタ16よりも上側の空間内に収容されている。
次に、本実施形態の凝縮器1における冷媒流れについて説明する。
冷凍サイクルの圧縮機から吐出された冷媒は、先ず、図1に示す入口側配管コネクタ7へ流入する。そして、その入口側配管コネクタ7へ流入した冷媒は、入口側配管コネクタ7から第1ヘッダタンク5の上側内部空間53に流入した後、矢印FL1のように凝縮部2aの最上部の流路群を流通して第2ヘッダタンク6の上側内部空間63に流入する。更に、冷媒は、その上側内部空間63から、凝縮部2aの真ん中の流路群、第1ヘッダタンク5の中央内部空間54、凝縮部2aの最下部の流路群を順に流通して、第2ヘッダタンク6の中央内部空間64に流入する。この中央内部空間64内の冷媒は、それまでの経路で外気との熱交換により冷却されて凝縮しているので、気相冷媒を一部含む飽和液冷媒になっている。そして、中央内部空間64内の冷媒は、その中央内部空間64から連通路66を通過して、メインモジュレータ11の内部空間111へ流入し、気液分離される。これと同時に、その内部空間111内に流入した冷媒の水分は、乾燥剤14によって吸収される。
メインモジュレータ11の内部空間111内で気液分離された冷媒のうち、液相冷媒は、図2に示すフィルタ16の内部流路161bへ流入しフィルタメッシュ164で濾過されてから、図1に示す連通路67を経て第2ヘッダタンク6の下側内部空間65に至る。その下側内部空間65に流入した液相冷媒は、過冷却部2b、第1ヘッダタンク5の下側内部空間55、出口側配管コネクタ8を順に経て凝縮器1の外部へ流れる。また、メインモジュレータ11の内部空間111に流入した冷媒は、サブモジュレータ12の内部空間121にも流入し得るので、モジュレータタンク10の容積拡大が図られ、凝縮器1の冷媒充填性が向上している。
上述したように、本実施形態によれば、フィルタ16においてフィルタメッシュ164は内部流路161bに配置されている。また、フィルタメッシュ164は、受液器軸方向DRamに延びる円筒形状の筒状部164aと、内部流路161bを形成する流路壁面161cに設けられた溝161dに嵌合して固定された鍔状部164bと、受液器軸方向DRamにおける筒状部164aの一方側すなわち下側を覆う底部164cとを有している。更に、連通路形成部163の保持用突起163bは、筒状部164aの上記一方側にてフィルタメッシュ164を保持している。従って、例えば平板状のフィルタメッシュと比較して本実施形態のフィルタメッシュ164は立体的であるので、有効な濾過面積が拡大されている。そして、特許文献1等に開示されていない新たな構造によって、フィルタ16が異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタ16の小型化を図ることが可能である。
例えば、メインモジュレータ11の小径化に伴ってフィルタ16が小径化されたとしても、フィルタメッシュ164の有効な濾過面積の減少を抑えることが可能である。従って、そのフィルタメッシュ164の有効な濾過面積を、例えばサブモジュレータ12を備えない従来品と同等またはそれ以上に確保することができる。そして、フィルタ16における冷媒の圧損を抑え且つ凝縮器1の下流へ異物を流さないというフィルタ16の異物トラップ能力を十分に確保し易くなる。
また、本実施形態によれば、図2および図4に示すように、複数の保持用突起163bは、受液器軸方向DRamにおける筒状部164aの一方側にて、その筒状部164aを囲むように相互に並んで配置されている。そして、保持用突起163bの相互間には、フィルタメッシュ164の底部164cを通過した冷媒が通り抜ける突起間通路163cが形成されている。従って、フィルタメッシュ164の底部164cも濾過面積の拡大に寄与させることが可能である。また、突起間通路163cが形成されていない構成と比較して、底部164cを通過する冷媒の圧損を抑えることが可能である。
また、本実施形態によれば、フィルタメッシュ164の筒状部164aと内部流路161bを形成する流路壁面161cとの間には隙間があるので、その筒状部164aの面積を冷媒濾過のために有効に活用できる。また、受液器軸方向DRamにおけるフィルタメッシュ164の一方側の端は連通路形成部163の保持用突起163bによって保持されているので、冷媒流れなどによる動圧の影響を受けてもフィルタメッシュ164自体が動くことなく、フィルタメッシュ164の位置が保持される。
また、本実施形態によれば、従来品である特許文献1に記載の凝縮器と比較して、本実施形態におけるフィルタ16の組付け工程が同じであるので、そのフィルタ16の交換方法も同じである。また、特許文献1に記載の凝縮器に含まれるフィルタと比較して、本実施形態のフィルタ16は略同等の形状であるので、そのフィルタ16の製造方法がおおよそ従来通りであり、凝縮器1の大幅なコスト増加を招かないようにすることが可能である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。また、前述の実施形態と同一または均等な部分については省略または簡略化して説明する。このことは後述の第3実施形態以降でも同様である。
図5は、本実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。また、図6は、図5のVI矢視図であって、第1実施形態の図4に相当する図である。図5および図6に示すように、本実施形態ではフィルタ16が有する保持用突起163eが第1実施形態の保持用突起163bと異なる。
具体的に、本実施形態の保持用突起163eは複数設けられている。その複数の保持用突起163eは、フィルタ16内のうちフィルタメッシュ164が配置されている空間内に突き出た突起である。詳細には、複数の保持用突起163eは、フィルタ16の対向壁面163dからフィルタメッシュ164の底部164cへ向かって突き出て、その底部164cへ突き当たっている。そして、保持用突起163eは、その保持用突起163eの先端にてフィルタメッシュ164の底部164cへ接合されることによってフィルタメッシュ164を保持している。例えばそのフィルタメッシュ164の底部164cと保持用突起163eとの接合は溶着などによって為されている。これにより、フィルタメッシュ164の底部164cがフィルタ16内で固定され、冷媒流れの動圧などに対しての強度確保が可能である。
また、保持用突起163eは複数設けられているので、その保持用突起163eの相互間に冷媒が流れる冷媒通路が形成される。従って、フィルタメッシュ164の底部164cも濾過面積の拡大に寄与させることが可能である。そして、第1実施形態の突起間通路163cと同様に、底部164cを通過する冷媒の圧損を抑えることが可能である。
また、本実施形態では、第1実施形態の流路壁面161cに溝161dは設けられていない。その替わりに、フィルタ16の雄ネジ部161は段差部161eを有している。その段差部161eは、受液器軸方向DRamにおける内部流路161bの他方側の端部まわりに形成されている。
そして、フィルタメッシュ164の鍔状部164bは、その段差部161eへ嵌め入れられて、例えば溶着などにより固定されている。図5では、フィルタメッシュ164の溶着箇所は、二点鎖線Wmで囲んで示されている。
本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図7は、本実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。また、図8は、図7のVIII部を拡大図示した部分詳細図である。図7および図8に示すように、本実施形態ではフィルタ16が有するフィルタメッシュ165a、165b、165cが第1実施形態と異なる。
本実施形態のフィルタメッシュ165a、165b、165cの形状は、第1実施形態のフィルタメッシュ164と異なるものの、本実施形態のフィルタメッシュ165a、165b、165cの機能は第1実施形態のフィルタメッシュ164と同じである。すなわち、本実施形態のフィルタメッシュ165a、165b、165cは、細かな網目を有する網を主要部品として構成された網状の部材であり、雄ネジ部161の内部流路161bに配置され、その内部流路161bを通過する冷媒中の異物を捕捉する。
具体的には図7および図8に示すように、本実施形態のフィルタメッシュ165a、165b、165cは複数設けられており、その複数のフィルタメッシュ165a、165b、165c、すなわち、第1フィルタメッシュ165a、第2フィルタメッシュ165b、および第3フィルタメッシュ165cは何れも板状に形成されている。
そして、第1フィルタメッシュ165a、第2フィルタメッシュ165b、および第3フィルタメッシュ165cは、内部流路161b内の冷媒流れ方向すなわち受液器軸方向DRamに、相互間隔を空けて順に積層されている。詳細には、フィルタ16の雄ネジ部161は、フィルタメッシュ165a、165b、165cを固定するために、第1凹部161fと第2凹部161hと第3凹部161jとを有している。
この3つの凹部161f、161h、161jは何れも、雄ネジ部161において受液器軸線CLmの軸方向他方側から一方側へ凹んだ凹部である。すなわち、第1凹部161fは、受液器軸方向DRamにおける雄ネジ部161の他方側の端面161mから凹んだ凹部である。また、第2凹部161hは、受液器軸方向DRamの投影面積が第1凹部161fよりも小さい凹部であって、その第1凹部161fの底面161gから凹んだ凹部である。また、第3凹部161jは、受液器軸方向DRamの投影面積が第2凹部161hよりも小さい凹部であって、その第2凹部161hの底面161iから凹んだ凹部である。従って、3つの凹部161f、161h、161jは全体として、雄ネジ部161の他方側の端面161mから階段状に凹んだ凹部を構成している。
そして、第1フィルタメッシュ165aは第1凹部161fに嵌め入れられ、その第1フィルタメッシュ165aの周縁部分が例えば溶着により固定されている。また、第2フィルタメッシュ165bは第2凹部161hに嵌め入れられ、その第2フィルタメッシュ165bの周縁部分が例えば溶着により固定されている。また、第3フィルタメッシュ165cは第3凹部161jに嵌め入れられ、その第3フィルタメッシュ165cの周縁部分が例えば溶着により固定されている。
また、フィルタメッシュ165a、165b、165cの網目の大きさは相互に異なっている。詳細には、3枚のフィルタメッシュ165a、165b、165cは、内部流路161b内の冷媒流れにおいて下流側に配置されるものほど細かい網目で構成されている。すなわち、第2フィルタメッシュ165bは第1フィルタメッシュ165aよりも細かい網目で構成され、第3フィルタメッシュ165cは第2フィルタメッシュ165bよりも細かい網目で構成されている。
このような網目の差異により、粒径が大きい異物は、3枚のフィルタメッシュ165a、165b、165cのうち冷媒流れ上流側のフィルタメッシュで捕捉され、その上流側の粗い網目を抜けた細かい粒径の異物は冷媒流れ下流側のフィルタメッシュで捕捉される。従って、フィルタ16が小径化された場合に、例えばフィルタメッシュが1枚である構成と比較して、必要とされるフィルタメッシュ165a、165b、165cの有効な濾過面積を確保することが容易である。すなわち、特許文献1等に開示されていない新たな構造によって、フィルタ16が異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタ16の小型化を図ることが可能である。
また、本実施形態によれば、3つの凹部161f、161h、161jは全体として、雄ネジ部161の他方側の端面161mから階段状に凹んだ凹部を構成しており、3枚のフィルタメッシュ165a、165b、165cはその3つの凹部161f、161h、161jにそれぞれ嵌め入れられる。従って、雄ネジ部161に対しフィルタメッシュ165a、165b、165cを取り付ける作業を容易に行うことが可能である。
また、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第1実施形態と異なる点を主として説明する。
図9は、本実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第1実施形態の図2に相当する図である。また、図10は、図9の筒形フィルタエレメント168を単体で示した斜視図である。図9および図10に示すように、本実施形態のフィルタ16は、第1実施形態のフィルタメッシュ164に替えて、円板状の板状フィルタメッシュ167と筒形フィルタエレメント168とを有している。
本実施形態の板状フィルタメッシュ167と筒形フィルタエレメント168に含まれるフィルタメッシュ168dとの各々の形状は、第1実施形態のフィルタメッシュ164と異なるものの、本実施形態のフィルタメッシュ167、168dの機能は第1実施形態のフィルタメッシュ164と同じである。すなわち、本実施形態のフィルタメッシュ167、168dはそれぞれ、細かな網目を有する網を主要部品として構成された網状の部材であり、そのフィルタメッシュ167、168dを通過する冷媒中の異物を捕捉する。
具体的には図9および図10に示すように、板状フィルタメッシュ167は、第3実施形態の第1フィルタメッシュ165aと同じ物である。そして、フィルタ16の雄ネジ部161は、第3実施形態の第1凹部161fと同様に形成された凹部161nを有している。板状フィルタメッシュ167は、第3実施形態の第1フィルタメッシュ165aと同様に、凹部161nに嵌め入れられ、その板状フィルタメッシュ167の周縁部分が例えば溶着により固定されている。
本実施形態の筒形フィルタエレメント168は、受液器軸方向DRamに延びる円筒形状に形成され、連通路形成部163に配置されている。そして、筒形フィルタエレメント168は、連通路形成部163の連通路163aを通過する冷媒中の異物を捕捉する。筒形フィルタエレメント168は、連通路形成部163に対して一体化されている。これにより、冷媒流れの動圧などに対しての筒形フィルタエレメント168の強度を確保することが可能である。
例えばフィルタ16の雄ネジ部161を2回に分けて樹脂成形することで、筒形フィルタエレメント168を連通路形成部163に組み入れた状態で連通路形成部163に一体化させることができる。その雄ネジ部161の樹脂成形では、筒形フィルタエレメント168が連通路形成部163に設置された後に2回目の樹脂成形が行われるが、そのとき、筒形フィルタエレメント168の流入口168cの形状を崩さないように留意する必要がある。その流入口168cの形状を崩すこととは、例えば流入口168cを樹脂で閉塞させること、または、流入口168cの開口面積を縮小化することである。
筒形フィルタエレメント168は、詳細には、一方側端部168aと他方側端部168bとフィルタメッシュ168dと保持リブ部168eとを有している。その一方側端部168aは、受液器軸方向DRamにおける筒形フィルタエレメント168の一方側に設けられている。そして、その一方側端部168aはフィルタ16の筒内挿入部162の端面に突き当てられ、それにより、冷媒が一方側端部168aを通過できないようになっている。
筒形フィルタエレメント168の他方側端部168bは、受液器軸方向DRamにおける筒形フィルタエレメント168の他方側に設けられている。そして、その他方側端部168bには冷媒の流入口168cが形成されており、その流入口168cには、内部流路161bから冷媒が流入する。なお、筒形フィルタエレメント168は、内部流路161bから流出する冷媒の全量が筒形フィルタエレメント168の流入口168cへ流入するように連通路形成部163に接合されている。
フィルタメッシュ168dは上記したように網状の部材であるが、フィルタ16での冷媒流れにおいて板状フィルタメッシュ167よりも下流側に配置されるので、板状フィルタメッシュ167よりも細かい網目で構成されている。フィルタメッシュ168dは、筒形フィルタエレメント168の外周側面を構成する。例えば、フィルタメッシュ168dは、その外周側面において筒形フィルタエレメント168の周方向全長にわたって設けられている。従って、フィルタメッシュ168dは筒形状を成している。
筒形フィルタエレメント168の保持リブ部168eは例えば樹脂製であり、筒形フィルタエレメント168の骨組みを構成している。保持リブ部168eに対して、例えばフィルタメッシュ168dは受液器軸線CLmまわりに巻回されるようにして取り付けられている。そして、保持リブ部168eは、そのフィルタメッシュ168dを円筒形状に保持している。
筒形フィルタエレメント168は、このように円筒形状に保持されたフィルタメッシュ168dを有しているので、流入口168cに流入した冷媒をフィルタメッシュ168dの径方向内側から径方向外側へ通過させることによって冷媒中の異物を捕捉する。そして、フィルタメッシュ168dで濾過された冷媒は、矢印FLbのように連通路形成部163の連通路163aを通ってメインモジュレータ11外へ流出する。
本実施形態によれば、筒形フィルタエレメント168は、内部流路161bから冷媒が流入する流入口168cが形成された他方側端部168bと、その筒形フィルタエレメント168の外周側面を構成するフィルタメッシュ168dとを有している。そして、筒形フィルタエレメント168は、その流入口168cに流入した冷媒をフィルタメッシュ168dの径方向内側から径方向外側へ通過させることによって冷媒中の異物を捕捉する。
従って、例えば受液器軸方向DRamに冷媒が通過する平板状のフィルタメッシュと比較して、フィルタ16が小径化されてもフィルタメッシュ168dの有効な濾過面積を稼ぎ易い。そのため、特許文献1等に開示されていない新たな構造によって、フィルタ16が異物を捕捉する機能の低下を抑えつつフィルタ16の小型化を図ることが可能である。言い換えれば、上述したフィルタメッシュ168dの配置により、フィルタ16において必要とされる濾過面積をフィルタ16が小径化されたとしても容易に確保できるというメリットがある。
また、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、前述の第4実施形態と異なる点を主として説明する。
図11は、本実施形態において図1のII部を拡大図示した部分詳細図であって、第4実施形態の図9に相当する図である。図11に示すように、本実施形態の筒形フィルタエレメント168は、複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gを有している。また、図9の板状フィルタメッシュ167は設けられていない。これらの点が第4実施形態とは異なる。
具体的には図11に示すように、本実施形態の筒形フィルタエレメント168は、第4実施形態のフィルタメッシュ168dと同じ第3フィルタメッシュ168dに加えて、第1フィルタメッシュ168fと第2フィルタメッシュ168gとを有している。この複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gの機能は第4実施形態のフィルタメッシュ168dと同じである。すなわち、本実施形態のフィルタメッシュ168d、168f、168gはそれぞれ、細かな網目を有する網を主要部品として構成された網状の部材であり、そのフィルタメッシュ168d、168f、168gを通過する冷媒中の異物を捕捉する。
その複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gは何れも円筒形状に形成されており、受液器軸線CLmを中心として同心状に配置されている。そして、複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gは、受液器軸線CLmの径方向に相互間隔を空けて積層配置されている。すなわち、受液器軸線CLmの径方向において、第2フィルタメッシュ168gは第1フィルタメッシュ168fの外側に配置され、第3フィルタメッシュ168dは第2フィルタメッシュ168gの外側に配置されている。また、複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gは何れも、溶着等によって保持リブ部168e(図10参照)に固定されている。
また、複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gの網目の大きさは相互に異なっている。詳細には、3つのフィルタメッシュ168d、168f、168gは、筒形フィルタエレメント168内の冷媒流れにおいて下流側に配置されるものほど細かい網目で構成されている。すなわち、それらのフィルタメッシュ168d、168f、168gは、受液器軸線CLmの径方向において外側に配置されるものほど細かい網目で構成されている。
具体的に言えば、第2フィルタメッシュ168gは第1フィルタメッシュ168fよりも細かい網目で構成され、第3フィルタメッシュ168dは第2フィルタメッシュ168gよりも細かい網目で構成されている。
また、流入口168cの口径は第1フィルタメッシュ168fの内径よりも小さくなっている。従って、内部流路161bから筒形フィルタエレメント168内へ流入する冷媒は、矢印FLa、FLbに示すように流入口168cを通って、複数のフィルタメッシュ168d、168f、168gのうちフィルタメッシュ168d、168f、168gの径方向で最も内側に配置された第1フィルタメッシュ168fの内側へ流入する。言い換えれば、筒形フィルタエレメント168は、流入口168cに流入した冷媒を第1フィルタメッシュ168fの内側に流入させる。
このような筒形フィルタエレメント168での冷媒流れおよびフィルタメッシュ168d、168f、168gの網目の差異により、粒径が大きい異物は、3つのフィルタメッシュ168d、168f、168gのうち冷媒流れ上流側すなわち径方向内側のフィルタメッシュで捕捉される。更に、その上流側の粗い網目を抜けた細かい粒径の異物は冷媒流れ下流側すなわち径方向外側のフィルタメッシュで捕捉される。従って、フィルタ16が小径化された場合に、例えばフィルタメッシュが1枚である構成と比較して、必要とされるフィルタメッシュ168d、168f、168gの有効な濾過面積を確保することが容易である。
また、本実施形態では、前述の第1実施形態と共通の構成から奏される効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上述の各実施形態において、冷媒は凝縮器1の中で図1の矢印FL1、FL2、FL3のように流れるが、これとは異なる流れ方であっても差し支えない。また、凝縮器1のコア部2は過冷却部2bを備えていなくても差し支えない。
(2)上述の各実施形態において、フィルタ16は、例えばポリアミド樹脂またはポリエステル樹脂等から成るが、フィルタメッシュ164を含むフィルタ16の材料に特に限定はない。
(3)上述の各実施形態において、メインモジュレータ11は、凝縮器1のうち車両幅方向DR2の端部に配され、サブモジュレータ12は、凝縮器1のうち上端部に配されているが、そのメインモジュレータ11およびサブモジュレータ12の配置には特に限定はない。また、サブモジュレータ12が設けられていなくてもよい。逆に、そのサブモジュレータ12に加えて更に別のサブモジュレータが設けられていても差し支えない。
(4)上述の第1実施形態において、フィルタ16は複数の保持用突起163bを備えているが、その保持用突起163bの数に限定はない。
(5)上述の第1実施形態において、フィルタメッシュ164の鍔状部164bは、流路壁面161cの溝161dに嵌合して固定されているが、その固定方法に限定はない。また、複数の保持用突起163bは、フィルタメッシュ164の筒状部164aの一方側にてフィルタメッシュ164を保持しているが、その保持方法に限定はない。
(6)上述の第2実施形態において、保持用突起163eは図6に示すように4つ設けられているが、その保持用突起163eの数に限定はない。
(7)上述の第3実施形態において、フィルタ16は互いに積層された3枚のフィルタメッシュ165a、165b、165cを有しているが、そのフィルタメッシュ165a、165b、165cの枚数すなわち積層数に限定はない。
(8)上述の第5実施形態において、筒形フィルタエレメント168は、受液器軸線CLmの径方向に互いに積層された3つのフィルタメッシュ168d、168f、168gを有しているが、そのフィルタメッシュ168d、168f、168gの積層数に限定はない。
(9)上述の各実施形態において、凝縮器1のチューブ3は、扁平断面を有する扁平チューブであるが、チューブ3の形状に限定はない。
(10)上述の各実施形態において、凝縮器1のコア部2は、車両幅方向DR2の寸法が車両上下方向DR1の寸法よりも大きい横長形状を成しているが、そのコア部2の形状、幅、および高さに限定はない。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
11 メインモジュレータ(受液器)
16 フィルタ
32 受液タンク(受液器本体部)
34 雌ネジ部材
161 雄ネジ部
161b 内部流路
162 筒内挿入部
321 開口端部
341 雌ネジ形成部
342 筒状部

Claims (10)

  1. 冷媒を凝縮させる凝縮部(2a)から流入した前記冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させる受液器であって、
    一軸線(CLm)の軸方向一方側において開口した開口端部(321)を有し、前記凝縮部から前記冷媒が流入する受液器本体部(32)と、
    前記開口端部に設けられ、前記一軸線まわりに雌ネジ(341a)が形成された雌ネジ形成部(341)と該雌ネジ形成部から前記軸方向一方側へ延設され前記一軸線の軸方向(DRam)に延びる筒状部(342)とを有する雌ネジ部材(34)と、
    前記雌ネジに螺合する雄ネジ(161a)が形成された雄ネジ部(161)と該雄ネジ部よりも前記軸方向一方側に配置され前記筒状部内に挿入される筒内挿入部(162)とを有し、前記冷媒中の異物を捕捉してから該冷媒を前記受液器本体部の外部へ流出させるフィルタ(16)と、
    前記筒内挿入部と前記筒状部との間の径方向隙間をシールするシール部材(36)とを備え、
    前記雄ネジ部の内側には、前記一軸線の軸方向他方側にて前記受液器本体部内へ連通する内部流路(161b)が形成され、
    前記フィルタは、前記軸方向において前記雄ネジ部と前記筒内挿入部との間に配置され前記内部流路の前記軸方向一方側に連通すると共に前記受液器本体部の外部にも連通した連通路(163a)が形成された連通路形成部(163)と、前記内部流路に配置され該内部流路を通過する前記冷媒中の異物を捕捉する網状のフィルタメッシュ(164)とを有し、
    前記フィルタメッシュは、前記軸方向に延びる筒形状の筒状部(164a)と、前記筒状部の前記軸方向他方側において鍔状に張り出し、前記内部流路を形成する流路壁面(161c)に設けられた溝(161d)に嵌合して固定された鍔状部(164b)と、前記筒状部の前記軸方向一方側を覆う底部(164c)とを有し、
    前記連通路形成部は、前記筒状部の前記軸方向一方側にて前記フィルタメッシュを保持する保持用突起(163b、163e)を有することを特徴とする受液器。
  2. 前記保持用突起(163b)はリブ形状を成して複数に分割され、前記筒状部の前記軸方向一方側にて該筒状部を囲むように相互に並んで配置されており、
    該分割された保持用突起の相互間には、前記フィルタメッシュの底部を通過した前記冷媒が通り抜ける突起間通路(163c)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の受液器。
  3. 前記保持用突起(163e)は、前記フィルタメッシュが配置されている空間内に突き出た突起であり、前記フィルタメッシュの底部に接合されることによって前記フィルタメッシュを保持していることを特徴とする請求項1に記載の受液器。
  4. 前記筒状部は、前記流路壁面に対して隙間を空けて前記内部流路に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の受液器。
  5. 冷媒を凝縮させる凝縮部(2a)から流入した前記冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させる受液器であって、
    一軸線(CLm)の軸方向一方側において開口した開口端部(321)を有し、前記凝縮部から前記冷媒が流入する受液器本体部(32)と、
    前記開口端部に設けられ、前記一軸線まわりに雌ネジ(341a)が形成された雌ネジ形成部(341)と該雌ネジ形成部から前記軸方向一方側へ延設され前記一軸線の軸方向(DRam)に延びる筒状部(342)とを有する雌ネジ部材(34)と、
    前記雌ネジに螺合する雄ネジ(161a)が形成された雄ネジ部(161)と該雄ネジ部よりも前記軸方向一方側に配置され前記筒状部内に挿入される筒内挿入部(162)とを有し、前記受液器本体部から前記冷媒が流入し該冷媒中の異物を捕捉してから該冷媒を前記受液器本体部の外部へ流出させるフィルタ(16)と、
    前記筒内挿入部と前記筒状部との間の径方向隙間をシールするシール部材(36)とを備え、
    前記雄ネジ部の内側には、前記一軸線の軸方向他方側にて前記受液器本体部内へ連通する内部流路(161b)が形成され、
    前記フィルタは、前記軸方向において前記雄ネジ部と前記筒内挿入部との間に配置され前記内部流路の前記軸方向一方側に連通すると共に前記受液器本体部の外部にも連通した連通路(163a)が形成された連通路形成部(163)と、前記内部流路に配置され該内部流路を通過する前記冷媒中の異物を捕捉する網状の複数のフィルタメッシュ(165a、165b、165c)とを有し、
    前記複数のフィルタメッシュは、前記内部流路内の冷媒流れ方向に相互間隔を空けて順に積層され、前記内部流路内の冷媒流れにおいて下流側に配置されるものほど細かい網目で構成されていることを特徴とする受液器。
  6. 前記雄ネジ部は、該雄ネジ部の前記軸方向他方側の端面(161m)から凹んだ第1凹部(161f)と、該第1凹部の底面(161g)から凹んだ第2凹部(161h)とを有し、
    前記複数のフィルタメッシュはそれぞれ板状に形成され、
    前記複数のフィルタメッシュのうちの第1フィルタメッシュ(165a)は前記第1凹部に嵌め入れられ、前記複数のフィルタメッシュのうちの第2フィルタメッシュ(165b)は前記第2凹部に嵌め入れられ、
    前記第2フィルタメッシュは、前記第1フィルタメッシュよりも細かい網目で構成されていることを特徴とする請求項5に記載の受液器。
  7. 冷媒を凝縮させる凝縮部(2a)から流入した前記冷媒の気液を分離して、気液分離された冷媒のうち液相冷媒を外部へと流出させる受液器であって、
    一軸線(CLm)の軸方向一方側において開口した開口端部(321)を有し、前記凝縮部から前記冷媒が流入する受液器本体部(32)と、
    前記開口端部に設けられ、前記一軸線まわりに雌ネジ(341a)が形成された雌ネジ形成部(341)と該雌ネジ形成部から前記軸方向一方側へ延設され前記一軸線の軸方向(DRam)に延びる筒状部(342)とを有する雌ネジ部材(34)と、
    前記雌ネジに螺合する雄ネジ(161a)が形成された雄ネジ部(161)と該雄ネジ部よりも前記軸方向一方側に配置され前記筒状部内に挿入される筒内挿入部(162)とを有し、前記受液器本体部から前記冷媒が流入し該冷媒中の異物を捕捉してから該冷媒を前記受液器本体部の外部へ流出させるフィルタ(16)と、
    前記筒内挿入部と前記筒状部との間の径方向隙間をシールするシール部材(36)とを備え、
    前記雄ネジ部の内側には、前記一軸線の軸方向他方側にて前記受液器本体部内へ連通する内部流路(161b)が形成され、
    前記フィルタは、前記軸方向において前記雄ネジ部と前記筒内挿入部との間に配置され前記内部流路の前記軸方向一方側に連通すると共に前記受液器本体部の外部にも連通した連通路(163a)が形成された連通路形成部(163)と、前記軸方向に延びる筒形状に形成されると共に該連通路形成部に配置され前記連通路を通過する前記冷媒中の異物を捕捉する筒形フィルタエレメント(168)とを有し、
    該筒形フィルタエレメントは、
    前記内部流路から前記冷媒が流入する流入口(168c)が形成され該筒形フィルタエレメントの前記軸方向他方側に設けられた他方側端部(168b)と、前記筒形フィルタエレメントの外周側面を構成するフィルタメッシュ(168d)と、該フィルタメッシュを筒形状に保持する保持リブ部(168e)とを有し、
    前記連通路形成部に対して一体化され、
    前記流入口に流入した前記冷媒を前記フィルタメッシュの径方向内側から径方向外側へ通過させることによって前記冷媒中の異物を捕捉することを特徴とする受液器。
  8. 前記筒形フィルタエレメントは、前記フィルタメッシュを含む複数のフィルタメッシュ(168d、168f、168g)を有し、
    該複数のフィルタメッシュは、該フィルタメッシュの径方向に相互間隔を空けて積層され、該径方向において外側に配置されるものほど細かい網目で構成され、
    前記筒形フィルタエレメントは、前記流入口に流入した前記冷媒を、前記複数のフィルタメッシュのうち該フィルタメッシュの径方向で最も内側に配置されたフィルタメッシュ(168f)の内側に流入させることを特徴とする請求項7に記載の受液器。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載の受液器(11)と前記凝縮部とを含むことを特徴とする凝縮器。
  10. 前記受液器を第1の受液器として備えると共に、該第1の受液器と連通する第2の受液器(12)を備えることを特徴とする請求項9に記載の凝縮器。
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