JP2019070503A - 受液器およびこれを用いたコンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】受液器本体の一端開口の閉鎖時に、内部の第1空間と第2空間との間をシールするOリングの切れを防止しうる受液器を提供する。【解決手段】受液器4の内部に、冷媒が流入する第1空間24および冷媒が流出する第2空間25を形成し、両空間24,25間に仕切部材26を配置する。受液器本体22の周壁に、第1空間24を外部に通じさせる冷媒流入穴29と第2空間25を外部に通じさせる冷媒流出穴31とを形成する。受液器本体22内における冷媒流出穴31よりも内側部分に、受液器本体22の周壁から径方向内方に突出した環状突出部32を全周にわたって設け、環状突出部32と冷媒流出穴31との間の部分に仕切部材26を配置する。第1空間24と第2空間25との間をシールするOリング27を、環状突出部32の前記開口端側を向いた面と、仕切部材26の環状突出部32側を向いた面との間に配置する。【選択図】図3

Description

この発明は、たとえば自動車に搭載される冷凍サイクルであるカーエアコンにおいて、気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する受液器およびこれを用いたコンデンサに関する。
この明細書および特許請求の範囲において、図1の上下、左右を上下、左右というものとする。
また、この明細書において、「液相冷媒」という用語には、微量の気相冷媒が混入した液相主体混相冷媒を含むものとする。
カーエアコンのコンデンサに用いられかつ気液混相冷媒が気相と液相とに分離する受液器として、下端が開口するとともに上端が閉鎖された筒状である受液器本体と、内周面にめねじ部が形成された筒状であり、かつ受液器本体の下端部内に嵌め入れられて受液器本体に固定されためねじリングと、外周面におねじ部が形成されるとともにめねじリング内にねじ嵌められ、かつ受液器本体の下端開口を閉鎖する下側キャップと、下側キャップの上端に固定されたサブキャップとを備えており、内部に、上方に位置しかつ冷媒が流入する第1空間と、第1空間よりも下方に位置しかつ冷媒が流出する第2空間とが、両空間の間に配置された仕切部材により互いに離隔するように形成され、受液器本体の周壁に、第1空間を外部に通じさせかつ冷媒が第1空間に流入する冷媒流入穴と、第2空間を外部に通じさせかつ冷媒が第2空間から流出する冷媒流出穴とが形成され、冷媒流出穴よりも上方において、めねじリングの内周面とサブキャップの外周面との間が内側Oリングによりシールされ、冷媒流出穴よりも下方において、めねじリングの内周面と下側キャップの外周面との間が外側Oリングによりシールされている受液器が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1記載の受液器において、2つのOリングを下側キャップおよびサブキャップの外周に装着した後に、両キャップをめねじリング内に挿入するとともに下側キャップをめねじリング内にねじ嵌めることによって、受液器本体の下端開口が閉鎖されるようになっている。
しかしながら、内側Oリングの線径が冷媒流出穴の穴径よりも小さいので、内側Oリングが冷媒流出穴を通過する際に、冷媒流出穴内に入り込み、内側Oリングが切れるおそれがある。
特開2004−69272号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、受液器本体の一端開口の閉鎖時に、内部の第1空間と第2空間との間をシールするOリングの切れを防止しうる受液器およびこれを用いたコンデンサを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)一端が開口するとともに他端が閉鎖された筒状である受液器本体と、前記一端開口を通して受液器本体内に嵌め入れられて受液器本体の前記一端開口を閉鎖するプラグとからなり、内部に、受液器本体の閉鎖端側に位置しかつ冷媒が流入する第1空間と、受液器本体の開口端側に位置しかつ冷媒が流出する第2空間とが、両空間の間に配置された仕切部材により互いに離隔するように形成され、受液器本体の周壁に、第1空間を外部に通じさせかつ冷媒が第1空間に流入する冷媒流入穴と、第2空間を外部に通じさせかつ冷媒が第2空間から流出する冷媒流出穴とが形成されており、第1空間と第2空間との間がOリングによりシールされ、第2空間と外部との間がシール部材によりシールされている受液器であって、
受液器本体内における冷媒流出穴よりも前記閉鎖端側の部分に、受液器本体の周壁から径方向内方に突出した環状突出部が全周にわたって設けられ、受液器本体内における環状突出部と冷媒流出穴との間の部分に仕切部材が配置され、環状突出部の前記開口端側を向いた面と、仕切部材の環状突出部側を向いた面との間がOリングによってシールされている受液器。
2)環状突出部の前記開口端側を向いた面および仕切部材の環状突出部側を向いた面のうちのいずれか一方にOリング収容溝が形成され、当該Oリング収容溝内にOリングが装着されている上記1)記載の受液器。
3)プラグにおける冷媒流出穴よりも前記開口端側に位置する部分の外周面と、受液器本体の内周面との間に外側Oリングが配置され、当該外側Oリングが、第2空間と外部との間をシールするシール部材となっている上記1)または2)記載の受液器。
4)受液器本体が、一端が開口するとともに他端が閉鎖されたタンク部材と、両端が開口した筒状でありかつタンク部材の開口端部に接合された筒状エンド部材とよりなり、エンド部材に冷媒流出穴および環状突出部が形成され、エンド部材内にプラグおよび仕切部材が配置されている上記1)〜3)のうちのいずれかに記載の受液器。
5)プラグと仕切部材とが別個に形成されるとともに両者がエンド部材の長手方向に間隔をおいて配置され、エンド部材内におけるプラグと仕切部材との間に第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴と環状突出部との間の部分に、第1のめねじ部が形成されるとともに、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分に第2のめねじ部が形成され、仕切部材の外周面に形成されたおねじ部が第1のめねじ部にねじ嵌められるとともにプラグの外周面に形成されたおねじ部が第2のめねじ部にねじ嵌められている上記4)記載の受液器。
6)プラグと仕切部材とが別個に形成されるとともに、プラグの内端が仕切部材に当接させられ、プラグに第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分にめねじ部が形成され、プラグの外周面に形成されたおねじ部がめねじ部にねじ嵌められている上記4)記載の受液器。
7)プラグと仕切部材とが別個に形成されるとともに、両者がエンド部材の長手方向に間隔をおいて配置され、プラグと仕切部材との間に両者により挟着される被挟着部材が配置され、被挟着部材に第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分にめねじ部が形成され、プラグの外周面に形成されたおねじ部がめねじ部にねじ嵌められている上記4)記載の受液器。
8)仕切部材がプラグの内端に一体に形成され、プラグに第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分にめねじ部が形成され、プラグの外周面に形成されたおねじ部がめねじ部にねじ嵌められている上記4)記載の受液器。
9)エンド部材の周壁における前記閉鎖端側の部分に、受液器本体のタンク部材内に嵌る小径部が設けられ、小径部における前記閉鎖端側の端部に前記環状突出部が設けられている上記4)〜8)のうちのいずれかに記載の受液器。
10)エンド部材が、タンク部材の外周面における前記開口端側の部分を覆う被覆部を有しており、当該被覆部と前記小径部とによりタンク部材の周壁が挟着されている上記9)記載の受液器。
11)凝縮部と、凝縮部の上方または下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられた受液器とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が、受液器を経て過冷却部に流入するようになっているコンデンサであって、
受液器が上記1)〜10)のうちのいずれかに記載された受液器からなり、凝縮部から冷媒流入穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、第2空間に流入し、さらに冷媒流出穴を通って過冷却部に流出するようになされているコンデンサ。
12)凝縮部と、凝縮部の上方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられた受液器とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が、受液器を経て過冷却部に流入するようになっているコンデンサであって、
受液器が上記5)〜8)のうちのいずれかに記載された受液器からなり、受液器の第1空間内に、上下両端が開口し、かつ下端開口が第1空間に通じるとともに上端開口が第2空間に通じる吸い上げ管が配置され、吸い上げ管の上端部が仕切部材の連通穴内に挿入されて仕切部材に固定され、凝縮部から冷媒流入穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、吸い上げ管を通って第2空間に入り、冷媒流出穴を通って過冷却部に流出するようになされているコンデンサ。
上記1)〜10)の受液器によれば、受液器本体内における冷媒流出穴よりも前記閉鎖端側の部分に、受液器本体の周壁から径方向内方に突出した環状突出部が全周にわたって設けられ、受液器本体内における環状突出部よりも前記開口端側の部分に仕切部材が配置され、環状突出部の第2空間側を向いた面と、仕切部材の環状突出部側を向いた面との間がOリングによってシールされているので、第1空間と第2空間との間をシールするOリングを仕切部材に装着した後に仕切部材を受液器本体内に嵌め入れること、またはプラグおよび仕切部材を受液器本体内に嵌め入れる前に前記Oリングを環状突出部に配置することによって、Oリングを決められた所定の位置に設置することができる。そして、いずれの場合にも、受液器本体の一端開口の閉鎖時に、内部の第1空間と第2空間との間をシールするOリングの冷媒流出穴に起因する切れが防止される。
上記11)および12)のコンデンサによれば、受液器本体の一端開口の閉鎖時に、内部の第1空間と第2空間との間をシールするOリングの冷媒流出穴に起因する切れが防止される。
上記12)のコンデンサによれば、第1空間内の冷媒は吸い上げ管だけを通って第2空間内に流入するので、液相冷媒を確実に受液器の第2空間内に流入させ、その後冷媒流出穴を通して過冷却部に流入させることができ、コンデンサの性能を向上させることが可能になる。すなわち、凝縮部から第1空間内に流入した気液混相の冷媒は、第1空間内において気液に分離され、液相冷媒が第1空間内の下端部に溜まり、液相冷媒が吸い上げ管を通って第2空間に入るので、液相冷媒を確実に受液器の第2空間内に流入させ、その後冷媒流出穴を通して過冷却部に流入させることができ、コンデンサの性能を向上させることが可能になる。
この発明の受液器を用いたコンデンサの全体構成を具体的に示す正面図である。 図1に示すコンデンサを模式的に示す正面図である。 図1に示すコンデンサの左側ヘッダタンクおよび受液器を拡大して示す正面から見た一部切り欠き垂直断面図である。 図1に示すコンデンサの受液器に用いられるプラグおよび仕切部材を示す斜視図である。 図1に示すコンデンサに用いられるこの発明の受液器の第2の実施形態を示す図3相当の図である。 図1に示すコンデンサに用いられるこの発明の受液器の第3の実施形態を示す図3相当の図である。 図1に示すコンデンサに用いられるこの発明の受液器の第4の実施形態を示す図3相当の図である。 この発明による受液器を用いたコンデンサの他の実施形態の全体構成を具体的に示す正面図である。 図8に示すコンデンサの左側ヘッダタンクおよび受液器を拡大して示す正面から見た一部切り欠き垂直断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
全図面を通じて同一物および同一部分には同一符号を付す。
また、以下の説明において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
図1はこの発明の受液器を用いたコンデンサの全体構成を具体的に示し、図2は図1のコンデンサを模式的に示し、図3および図4は図1のコンデンサの要部の構成を示す。図2においては、個々の熱交換管の図示は省略されるとともに、コルゲートフィン、サイドプレート、冷媒入口部材および冷媒出口部材の図示も省略されている。
図1および図2において、コンデンサ(1)は、凝縮部(2)と、凝縮部(2)の上方に設けられた過冷却部(3)と、長手方向を上下方向に向けた状態で凝縮部(2)と過冷却部(3)との間に設けられ、かつ凝縮部(2)で凝縮した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して、液相冷媒を貯留するとともに液相冷媒を過冷却部(3)に供給する気液分離機能を有するタンク状受液器(4)とを備えている。
コンデンサ(1)は、幅方向を通風方向に向けるとともに長手方向を左右方向に向けた状態で上下方向に間隔をおいて配置された複数のアルミニウム製扁平状熱交換管(5)と、長手方向を上下方向に向けるとともに左右方向に間隔をおいて配置され、かつ熱交換管(5)の左右両端部がろう材により接合された2つのアルミニウム製ヘッダタンク(6)(7)と、隣り合う熱交換管(5)どうしの間および上下両端の熱交換管(5)の外側に配置されて熱交換管(5)にろう材により接合されたアルミニウム製コルゲートフィン(8)と、上下両端のコルゲートフィン(6)の外側に配置されてコルゲートフィン(8)にろう材により接合されたアルミニウム製サイドプレート(9)とを備えている。以下、ろう材による接合をろう付というものとする。
コンデンサ(1)の凝縮部(2)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(5)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)が設けられている。また、コンデンサ(1)の過冷却部(3)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(5)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P2)が設けられている。そして、各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(5)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パス(P1)(P2)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(2)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(3)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。
両ヘッダタンク(6)(7)内は、それぞれ第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間でかつ上側の同一高さ位置に設けられたアルミニウム製仕切板(11)により上下方向に並んだ2つの区画(6a)(6b)(7a)(7b)に仕切られており、コンデンサ(1)における両仕切板(11)よりも下方に位置する部分が凝縮部(2)となり、両仕切板(11)よりも上方に位置する部分が過冷却部(3)となっている。
右側ヘッダタンク(6)における仕切板(11)よりも下方の区画(6a)は、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる凝縮部入口ヘッダ(12)となっており、同じく上方の区画(6b)は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる過冷却部出口ヘッダ(13)となっている。また、左側ヘッダタンク(7)における仕切板(11)よりも下方の区画(7a)は、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ(14)となっており、同じく上方の区画(7b)は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ(15)となっている。
右側ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ(12)の上下方向の中間部に冷媒入口(10)が形成され、右側ヘッダタンク(6)に冷媒入口(10)に通じるアルミニウム製冷媒入口部材(16)が接合されている。また、右側ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ(13)に冷媒出口(17)が形成され、右側ヘッダタンク(6)に冷媒出口(17)に通じるアルミニウム製冷媒出口部材(18)が接合されている。左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(14)の下端寄りの部分にヘッダ側冷媒流出口(19)が形成され、同じく過冷却部入口ヘッダ(15)の下側部分にヘッダ側冷媒流入口(21)が形成されている。
図3に示すように、受液器(4)は、軸線方向が上下方向を向き、かつ一端、ここでは上端が開口するとともに他端、ここでは下端が閉鎖された円筒状である受液器本体(22)と、上端開口を通して受液器本体(22)内に着脱自在に嵌め入れられて受液器本体(22)の上端開口を閉鎖するプラグ(23)とを備えている。
受液器(4)の内部には、受液器本体(22)の下端側に位置し、かつ冷媒が凝縮部出口ヘッダ(14)から流入する第1空間(24)と、受液器本体(22)の上端側に位置し、かつ冷媒が過冷却部入口ヘッダ(15)に流出する第2空間(25)とが、両空間(24)(25)の間に配置されたアルミニウム製仕切部材(26)により互いに離隔するように形成されている。第1空間(24)と第2空間(25)との間がOリング(27)によりシールされ、第2空間(25)と外部との間がシール部材によりシールされている。
第1空間(24)の上端は凝縮部出口ヘッダ(14)の上端近傍に位置し、第2空間(25)の下端は過冷却部入口ヘッダ(15)の下端近傍に位置している。受液器本体(22)の周壁に、第1空間(24)を凝縮部出口ヘッダ(14)のヘッダ側冷媒流出口(19)に通じさせかつ冷媒が凝縮部出口ヘッダ(14)から第1空間(24)に流入する冷媒流入穴(29)と、第2空間(25)を過冷却部入口ヘッダ(15)のヘッダ側冷媒流入口(21)に通じさせかつ冷媒を第2空間(25)から過冷却部入口ヘッダ(15)内に流出させる冷媒流出穴(31)とが形成されている。
受液器本体(22)内における冷媒流出穴(31)よりも受液器本体(22)の閉鎖端側、ここでは下方でかつ冷媒流入穴(29)よりも受液器本体(22)の開口端側、ここでは上方の部分に、受液器本体(22)の周壁から径方向内方に突出した環状突出部(32)が全周にわたって設けられている。仕切部材(26)は、受液器本体(22)内における環状突出部(32)と冷媒流出穴(31)との間の部分に配置されており、環状突出部(32)の上面(受液器本体(22)の開口端側を向いた面)と仕切部材(26)の下面(環状突出部(32)側を向いた面)との間がOリング(27)によってシールされている。また、Oリング(27)よりも上側において、プラグ(23)における冷媒流出穴(31)よりも上側に位置する部分の外周面と、受液器本体(22)の周壁内周面との間に外側Oリング(28)が配置され、当該外側Oリング(28)が、第2空間(25)と外部との間をシールするシール部材となっている。以下、第1空間(24)と第2空間(25)との間をシールするOリング(27)を内側Oリングと称する。
受液器本体(22)は、長手方向を上下方向を向けて配置され、かつ上端が開口するとともに下端が閉鎖されたタンク部材(33)と、タンク部材(33)の上端にろう付され、かつ長手方向が上下方向を向くとともに上下両端が開口した円筒状のエンド部材(34)とよりなる。受液器本体(22)のタンク部材(33)は、上下両端が開口したアルミニウム製円筒体(35)と、円筒体(35)の下端にろう付されて下端開口を閉鎖する閉鎖部材(36)とよりなる。受液器本体(22)のタンク部材(33)の円筒体(35)の下端寄りの部分に冷媒流入穴(29)が形成され、受液器本体(22)のエンド部材(34)の仕切板(11)よりも上方の高さ位置に冷媒流出穴(31)が形成されている。受液器本体(22)のタンク部材(33)の円筒体(35)およびエンド部材(34)は左側ヘッダタンク(6)にろう付されている。
エンド部材(34)の周壁における受液器本体(22)の閉鎖端側(下端側)の部分に、受液器本体(22)のタンク部材(33)内に嵌る小径部(37)が連接部(38)を介して一体に設けられている。小径部(37)の下端は第1空間(24)と第2空間(25)との間でかつ冷媒流出穴(31)よりも下側、ここでは仕切板(11)よりも下方に位置しており、小径部(37)の下端部に環状突出部(32)が一体に設けられている。また、エンド部材(34)は、タンク部材(33)の外周面における上端側の一定長さ部分を覆う被覆部(39)を有している。エンド部材(34)の被覆部(39)と小径部(37)の周壁とによりタンク部材(33)の周壁上端部が挟着されるとともに、受液器本体(22)のタンク部材(33)の上端面が連接部(38)に当接しており、この状態でエンド部材(34)がタンク部材(33)にろう付されている。
受液器本体(22)のエンド部材(34)内に、プラグ(23)と仕切部材(26)とが、上下方向(エンド部材(34)の長手方向)に離隔して配置されている。プラグ(23)が冷媒流出穴(31)よりも上方に配置されるとともに、仕切部材(26)が冷媒流出穴(31)よりも下方に位置する小径部(37)内に配置されており、第1空間(24)が仕切部材(26)よりも下方において冷媒流入穴(29)に通じるように形成され、第2空間(25)がプラグ(23)と仕切部材(26)との間において冷媒流出穴(31)に通じるように形成されている。また、仕切部材(26)には上下方向に延びかつ第1空間(24)と第2空間(25)とを通じさせる貫通状連通穴(41)が形成されている。
エンド部材(34)の小径部(37)の周壁内周面に第1のめねじ部(34a)が形成されるとともに、エンド部材(34)の周壁内周面における冷媒流出穴(31)よりも上側の部分に第2のめねじ部(34b)が形成されており、仕切部材(26)の外周面に形成されたおねじ部(26a)が第1のめねじ部にねじ嵌められるとともにプラグ(23)の外周面に形成されたおねじ部(23a)が第2のめねじ部(34b)にねじ嵌められている。
内側Oリング(27)は、仕切部材(26)の下面(環状突出部(32)側を向いた面)および環状突出部(32)の上面のうちのいずれか一方、ここでは仕切部材(26)の下面に形成された環状のOリング収容溝(42)内に装着されており、内側Oリング(27)により仕切部材(26)の下面と環状突出部(32)の上面との間がシールされている。外側Oリング(28)は、プラグ(23)の外周面におけるおねじ部(23a)よりも下方の部分に形成された環状のOリング収容溝(43)内に装着されており、外側Oリング(28)によりプラグ(23)の外周面とエンド部材(34)の周壁内周面における冷媒流出穴(31)よりも上方の部分との間がシールされている。
図4に示すように、内側Oリング(27)は、仕切部材(26)のOリング収容溝(42)内に装着された状態で、仕切部材(26)を小径部(37)内にねじ嵌めることによって、仕切部材(26)の下面と環状突出部(32)の上面との間に配置される。外側Oリング(28)は、プラグ(23)のOリング収容溝(43)内に装着された状態で、プラグ(23)をエンド部材(34)内にねじ嵌めることによって、プラグ(23)の外周面とエンド部材(34)の周壁内周面との間に配置される。したがって、内側Oリング(27)および外側Oリング(28)を受液器(4)内の所定の位置に配置する際に、冷媒流出穴(31)に起因するOリング切れを防止することができる。
受液器(4)内の第1空間(24)に、上下両端が開口し、かつ第1空間(24)の下端寄りの部分と第2空間(25)とを通じさせる横断面円形の吸い上げ管(44)が配置されている。吸い上げ管(44)の上端部は、環状突出部(32)に囲まれた部分を通って上方に延びており、仕切部材(26)の連通穴(41)内に嵌め入れられて仕切部材(26)に固定されている。吸い上げ管(44)の下端部には、第1空間(24)から吸い上げ管(44)内に流入する冷媒から異物を除去する異物除去部材(45)が設けられている。なお、図示は省略したが、第1空間(24)内には通気性および通液性を有するとともに乾燥剤が収容された乾燥剤バッグが配置されている。
コンデンサ(1)は、圧縮機、膨張弁(減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。
上述した構成のコンデンサ(1)において、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(16)および冷媒入口(10)を通って右側ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ(12)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)内を左方に流れる間に凝縮させられて左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(14)内に流入する。左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(14)内に流入した冷媒は、ヘッダ側冷媒流出口(19)および冷媒流入穴(29)を通って受液器(4)内の第1空間(24)に入る。
受液器(4)内の第1空間(24)に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相主体混相冷媒は重力により受液器(4)内の下部に溜まる。受液器(4)内の下部に溜まった液相主体混相冷媒は、異物除去部材(45)を通過して異物が除去された後に吸い上げ管(44)内に入り、吸い上げ管(44)を通って第2空間(25)内に流入する。
受液器(4)内の第2空間(25)に流入した液相主体混相冷媒は、冷媒流出穴(31)およびヘッダ側冷媒流入口(21)を通って左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(15)内に入る。
左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(15)内に入った冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)内を右方に流れる間に過冷却された後、右側ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ(13)内に入り、冷媒出口(17)および冷媒出口部材(18)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
図5〜図7は図1に示すコンデンサに用いられるこの発明の受液器の第2〜第4の実施形態を示す。
図5に示す受液器(50)の場合、受液器本体(22)のエンド部材(34)の小径部(37)の周壁内周面にはめねじ部は形成されておらず、小径部(37)内に配置された仕切部材(26)の外周面にはおねじ部は形成されていない。また、プラグ(23)と仕切部材(26)との間に、両者により挟着される被挟着部材(51)が配置され、仕切部材(26)は、プラグ(23)により被挟着部材(51)を介して下方に押圧されており、これにより内側Oリング(27)が環状突出部(32)上面に押し付けられている。
冷媒が過冷却部入口ヘッダ(15)に流出する第2空間(25)は、被挟着部材(51)に形成されている。すなわち、被挟着部材(51)の外周面における冷媒流出穴(31)と対応する高さ位置に、冷媒流出穴(31)が臨む環状溝(52)が全周にわたって形成されており、第2空間(25)は、被挟着部材(51)の下端面と環状溝(52)の底面とを通じさせるように形成されるとともに、環状溝(52)を介して冷媒流出穴(31)に通じている。吸い上げ管(44)の上端は第2空間(25)の下端開口に臨んでいる。
その他の構成は上述した実施形態の受液器(4)と同様である。
図6に示す受液器(55)の場合、受液器本体(22)のエンド部材(34)の小径部(37)内に配置された仕切部材(26)がプラグ(23)の内端に一体に形成されている。すなわち、図5に示す受液器(50)における被挟着部材(51)がプラグ(23)および仕切部材(26)と一体化されており、これにより仕切部材(26)が被挟着部材(51)を介してプラグ(23)の内端に一体に形成されている。
その他の構成は、図5に示す受液器(50)と同様である。
図7に示す受液器(60)の場合、受液器本体(22)のエンド部材(34)の周壁には小径部(37)は設けられておらず、被覆部(39)の上端部に径方向内方に突出した環状突出部(32)が全周にわたって一体に設けられている。受液器本体(22)のタンク部材(33)の上端面は環状突出部(32)の下面に当接しており、この状態でエンド部材(34)がタンク部材(33)にろう付されている。
プラグ(23)と別個に形成された仕切部材(26)は、エンド部材(34)内における環状突出部(32)よりも上方でかつ冷媒流出穴(31)よりも下方の部分に配置されていおり、プラグ(23)の内端が仕切部材(26)に当接させられ、プラグ(23)に冷媒が過冷却部入口ヘッダ(15)に流出する第2空間(25)が形成されている。ここでは、プラグ(23)の内端に、図5に示す受液器(50)の被挟着部材(51)が一体に設けられており、被挟着部材(51)の下端(内端)が仕切部材(26)に当接することによりプラグ(23)の内端が仕切部材(26)に当接させられている。
受液器本体(22)のエンド部材(34)の周壁内周面にはめねじ部は形成されておらず、仕切部材(26)の外周面にはおねじ部は形成されていない。また、仕切部材(26)の下面にはOリング収容溝は形成されておらず、内側Oリング(27)は仕切部材(26)の下面と環状突出部(32)の上面との間に配置されている。したがって、仕切部材(26)は、プラグ(23)により被挟着部材(51)を介して下方に押圧されており、これにより内側Oリング(27)が環状突出部(32)上面に押し付けられている。
その他の構成は、図5に示す受液器(50)と同様である。
図8および図9はこの発明による受液器を用いたコンデンサの他の実施形態を示す。図8は当該コンデンサの全体構成を示し、図9は図8のコンデンサの要部の構成を示す。
図8および図9において、コンデンサ(70)は、凝縮部(2)と、凝縮部(2)の下方に設けられた過冷却部(3)と、長手方向を上下方向に向けた状態で凝縮部(2)と過冷却部(3)との間に設けられ、かつ凝縮部(2)で凝縮した気液混相冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して、液相冷媒を貯留するとともに液相冷媒を過冷却部(3)に供給するアルミニウム製タンク状受液器(71)とを備えている。
コンデンサ(70)の凝縮部(2)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(5)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P1)が設けられている。また、コンデンサ(70)の過冷却部(3)には、上下に連続して並んだ複数の熱交換管(5)からなる少なくとも1つ、ここでは1つの熱交換パス(P2)が設けられている。そして、各熱交換パス(P1)(P2)を構成する全ての熱交換管(5)の冷媒流れ方向が同一となっているとともに、隣り合う2つの熱交換パス(P1)(P2)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向が異なっている。ここで、凝縮部(2)の熱交換パス(P1)を第1熱交換パスといい、過冷却部(3)の熱交換パス(P2)を第2熱交換パスというものとする。
なお、図8においては、凝縮部(2)および過冷却部(3)にそれぞれ1つの熱交換パスが設けられているが、熱交換パスの数はこれに限定されるものではなく、凝縮部(2)の冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスの熱交換管(5)における冷媒流れ方向下流側端部と、過冷却部(3)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスの熱交換管(5)における冷媒流れ方向上流側端部端部とが、左右いずれか同じ側に位置するのであれば、適宜変更可能である。ここでは、凝縮部(2)および過冷却部(3)のそれぞれ1つの熱交換パス(P1)(P2)が設けられているので、第1熱交換パス(P1)が、凝縮部(2)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスであると同時に、冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスとなり、第2熱交換パス(P2)が、過冷却部(3)の冷媒流れ方向最上流側の熱交換パスであると同時に、冷媒流れ方向最下流側の熱交換パスとなっている。
両ヘッダタンク(6)(7)内は、それぞれ第1熱交換パス(P1)と第2熱交換パス(P2)との間でかつ下側の同一高さ位置に設けられたアルミニウム製仕切板(11)により上下方向に並んだ2つの区画(6c)(6d)(7c)(7d)に仕切られており、コンデンサ(70)における両仕切板(11)よりも上方に位置する部分が凝縮部(2)となり、両仕切板(11)よりも下方に位置する部分が過冷却部(3)となっている。
右側ヘッダタンク(6)における仕切板(11)よりも上方の区画(6c)は、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる凝縮部入口ヘッダ(12)となっており、同じく下方の区画(6d)は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる過冷却部出口ヘッダ(13)となっている。また、左側ヘッダタンク(7)における仕切板(11)よりも上方の区画(7c)は、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向下流側端部が通じる凝縮部出口ヘッダ(14)となっており、同じく下方の区画(7d)は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)の冷媒流れ方向上流側端部が通じる過冷却部入口ヘッダ(15)となっている。
右側ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ(12)の上下方向の中間部に冷媒入口(図示略)が形成され、右側ヘッダタンク(6)に冷媒入口に通じる冷媒入口部材(16)が接合されている。また、右側ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ(13)に冷媒出口(図示略)が形成され、右側ヘッダタンク(6)に冷媒出口に通じる冷媒出口部材(18)が接合されている。左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(14)の下端寄りの部分にヘッダ側冷媒流出口(19)が形成され、同じく過冷却部入口ヘッダ(14)の下側部分にヘッダ側冷媒流入口(21)が形成されている。
図9に示すように、受液器(71)は、軸線方向が上下方向を向き、かつ一端、ここでは下端が開口するとともに他端、ここでは上端が閉鎖された円筒状である受液器本体(72)と、下端開口を通して受液器本体(72)内に着脱自在に嵌め入れられて受液器本体(72)の下端開口を閉鎖するプラグ(73)とを備えている。
受液器(71)の内部には、受液器本体(72)の上側に位置し、かつ冷媒が凝縮部出口ヘッダ(14)から流入する第1空間(74)と、受液器本体(72)の下側に位置し、かつ冷媒が過冷却部入口ヘッダ(15)に流出する第2空間(75)とが、両空間(74)(75)の間に配置されたアルミニウム製仕切部材(76)により互いに離隔するように形成されており、第1空間(74)と第2空間(75)との間がOリング(77)によりシールされ、第2空間(75)と外部との間がシール部材によりシールされている。
第1空間(74)の下端は凝縮部出口ヘッダ(14)の下端近傍に位置し、第2空間(75)の上端は過冷却部入口ヘッダ(15)の上端近傍に位置している。受液器本体(72)の周壁に、第1空間(74)を凝縮部出口ヘッダ(14)のヘッダ側冷媒流出口(19)に通じさせかつ冷媒が凝縮部出口ヘッダ(14)から第1空間(74)に流入する冷媒流入穴(79)と、第2空間(75)を過冷却部入口ヘッダ(15)のヘッダ側冷媒流入口(21)に通じさせかつ冷媒を第2空間(75)から過冷却部入口ヘッダ(15)内に流出させる冷媒流出穴(81)とが形成されている。
受液器本体(72)内における冷媒流出穴(81)よりも上方でかつ冷媒流入穴(79)よりも下方の部分に、受液器本体(72)の周壁から径方向内方に突出した環状突出部(82)が全周にわたって設けられ、受液器本体(72)内における冷媒流出穴(81)と環状突出部(82)との間に、プラグ(73)と一体に形成された仕切部材(76)が配置され、環状突出部(82)の下側(受液器本体(72)の開口端側)を向いた面と仕切部材(76)の環状突出部(82)側を向いた面との間がOリング(77)によってシールされている。また、Oリング(77)よりも下側において、プラグ(73)における冷媒流出穴(81)よりも下側に位置する部分の外周面と、受液器本体(72)の周壁内周面との間に2つの外側Oリング(78)が上下方向に間隔をおいて配置され、当該外側Oリング(78)が、第2空間(75)と外部との間をシールするシール部材となっている。以下、第1空間(74)と第2空間(75)との間をシールするOリング(77)を内側Oリングと称する。
受液器本体(72)は、長手方向が上下方向を向けて配置され、かつ下端が開口するとともに上端が閉鎖されたタンク部材(83)と、タンク部材(83)の下端にろう付され、かつ長手方向が上下方向を向くとともに上下両端が開口した円筒状のエンド部材(84)とよりなる。受液器本体(72)のタンク部材(83)は、上下両端が開口したアルミニウム製円筒体(85)と、円筒体(85)の上端にろう付されて上端開口を閉鎖するアルミニウム製閉鎖部材(86)とよりなる。受液器本体(72)のエンド部材(84)の上端寄りの部分に冷媒流入穴(79)が形成され、受液器本体(72)のエンド部材(84)の仕切板(11)よりも下方の部分に冷媒流出穴(81)が形成されている。受液器本体(72)のタンク部材(83)の円筒体(85)およびエンド部材(84)は左側ヘッダタンクにろう付されている。
受液器本体(72)のエンド部材(84)内に、プラグ(73)と仕切部材(76)とが配置されている。プラグ(73)の上端は冷媒流出穴(81)の上端以上の高さ位置にあり、仕切部材(76)は、上端が冷媒流出穴(81)よりも上方に位置するようにプラグ(73)の上端に一体に設けられている。第1空間(74)が仕切部材(76)よりも上方において冷媒流入穴(79)に通じるように形成され、第2空間(75)が、仕切部材(26)よりも下方において、冷媒流出穴(81)に通じるようにプラグ(73)に形成されている。また、仕切部材(76)には上下方向に延びかつ第1空間(74)と第2空間(75)とを通じさせる貫通状連通穴(87)が形成されている。エンド部材(84)の周壁内周面における冷媒流出穴(81)よりも下側の部分にめねじ部(84a)が形成されており、プラグ(73)の外周面に形成されたおねじ部(73a)がめねじ部にねじ嵌められている。仕切部材(76)は、プラグ(73)により被挟着部材(51)を介して上方に押圧されており、これにより内側Oリング(77)が環状突出部(72)下面に押し付けられている。
冷媒が過冷却部入口ヘッダ(15)に流出する第2空間(75)は、プラグ(73)に形成されている。すなわち、プラグ(73)の外周面における冷媒流出穴(81)と対応する高さ位置に、冷媒流出穴(81)が臨む環状溝(88)が全周にわたって形成されており、第2空間(75)は、仕切部材(76)の連通穴(87)と環状溝(88)とを通じさせるように形成されるとともに、環状溝(88)を介して冷媒流出穴(81)に通じている。
プラグ(73)における第2空間(75)の周壁部分に、複数の貫通穴(89)が周方向に間隔をおいて形成されており、メッシュ状のフィルタ(91)が、貫通穴(89)を塞ぐようにプラグ(73)に固定されている。
内側Oリング(77)は、仕切部材(76)の上面(環状突出部(82)側を向いた面)および環状突出部(82)の下面のうちのいずれか一方、ここでは仕切部材(76)の上面に形成された環状のOリング収容溝(92)内に装着されており、仕切部材(76)がプラグ(73)により上方に押圧されることにより内側Oリング(77)が環状突出部(72)下面に押し付けられ、その結果内側Oリング(77)により仕切部材(76)の上面と環状突出部(82)の下面との間がシールされている。外側Oリング(78)は、プラグ(73)の外周面におけるおねじ部(73a)よりも下方の部分に、上下方向に間隔をおいて形成された2つのOリング収容溝(93)内に装着されており、外側Oリング(78)によりプラグ(73)の外周面とエンド部材(84)の周壁内周面における冷媒流出穴(81)よりも下方の部分との間がシールされている。したがって、内側Oリング(77)および外側Oリング(78)を受液器(71)内の所定の位置に配置する際に、冷媒流出穴(81)に起因するOリング切れを防止することができる。
図示は省略したが、受液器(71)内のプラグ(73)よりも上方の部分に、通気性および通液性を有するとともに乾燥剤が収容され、かつ長手方向が上下方向を向いた乾燥剤バッグが配置されている。
コンデンサ(70)は、圧縮機、膨張弁(減圧器)およびエバポレータとともに冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両に搭載される。
上述した構成のコンデンサ(70)において、圧縮機により圧縮された高温高圧の気相冷媒が、冷媒入口部材(16)および冷媒入口を通って右側ヘッダタンク(6)の凝縮部入口ヘッダ(12)内に流入し、第1熱交換パス(P1)の熱交換管(5)内を左方に流れる間に凝縮させられて左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(14)内に流入する。左側ヘッダタンク(7)の凝縮部出口ヘッダ(14)内に流入した冷媒は、ヘッダ側冷媒流出口(19)および冷媒流入穴(79)を通って受液器(71)内の第1空間(74)に入る。
受液器(71)内の第1空間(74)に流入した冷媒は気液混相冷媒であり、当該気液混相冷媒のうち液相主体混相冷媒は重力により受液器(71)内の下部に溜まる。受液器(71)内の第1空間(74)の下部に溜まった液相主体混相冷媒は、環状突出部(82)に囲まれた部分および仕切部材(76)の連通穴(87)を通って第2空間(75)内に流入する。
受液器(71)内の第2空間(75)に流入した液相主体混相冷媒は、貫通穴(89)を塞ぐフィルタ(91)、環状溝(88)、冷媒流出穴(81)およびヘッダ側冷媒流入口(21)を通って左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(15)内に入る。
左側ヘッダタンク(7)の過冷却部入口ヘッダ(15)内に入った冷媒は、第2熱交換パス(P2)の熱交換管(5)内を右方に流れる間に過冷却された後、右側ヘッダタンク(6)の過冷却部出口ヘッダ(12)内に入り、冷媒出口および冷媒出口部材(18)を通って流出し、膨張弁を経てエバポレータに送られる。
この発明によるコンデンサは、自動車に搭載されるカーエアコンに好適に用いられる。
(1)(70):コンデンサ
(2):凝縮部
(3):過冷却部
(4)(50)(55)(60)(71):受液器
(22)(72):受液器本体
(23)(73):プラグ
(23a)(73a):おねじ部
(24)(74):第1空間
(25)(75):第2空間
(26)(76):仕切部材
(26a):おねじ部
(27)(77):内側Oリング
(28)(78):外側Oリング(シール部材)
(29)(79):冷媒流入穴
(31)(81):冷媒流出穴
(32)(82):環状突出部
(33)(83):タンク部材
(34)(84):エンド部材
(34a)(34b)(84a):めねじ部
(37):小径部
(39):被覆部
(41)(87):連通穴
(42)(92):Oリング収容溝
(44):吸い上げ管
(51):被挟着部材

Claims (12)

  1. 一端が開口するとともに他端が閉鎖された筒状である受液器本体と、前記一端開口を通して受液器本体内に嵌め入れられて受液器本体の前記一端開口を閉鎖するプラグとからなり、内部に、受液器本体の閉鎖端側に位置しかつ冷媒が流入する第1空間と、受液器本体の開口端側に位置しかつ冷媒が流出する第2空間とが、両空間の間に配置された仕切部材により互いに離隔するように形成され、受液器本体の周壁に、第1空間を外部に通じさせかつ冷媒が第1空間に流入する冷媒流入穴と、第2空間を外部に通じさせかつ冷媒が第2空間から流出する冷媒流出穴とが形成されており、第1空間と第2空間との間がOリングによりシールされ、第2空間と外部との間がシール部材によりシールされている受液器であって、
    受液器本体内における冷媒流出穴よりも前記閉鎖端側の部分に、受液器本体の周壁から径方向内方に突出した環状突出部が全周にわたって設けられ、受液器本体内における環状突出部と冷媒流出穴との間の部分に仕切部材が配置され、環状突出部の前記開口端側を向いた面と、仕切部材の環状突出部側を向いた面との間がOリングによってシールされている受液器。
  2. 環状突出部の前記開口端側を向いた面および仕切部材の環状突出部側を向いた面のうちのいずれか一方にOリング収容溝が形成され、当該Oリング収容溝内にOリングが装着されている請求項1記載の受液器。
  3. プラグにおける冷媒流出穴よりも前記開口端側に位置する部分の外周面と、受液器本体の内周面との間に外側Oリングが配置され、当該外側Oリングが、第2空間と外部との間をシールするシール部材となっている請求項1または2記載の受液器。
  4. 受液器本体が、一端が開口するとともに他端が閉鎖されたタンク部材と、両端が開口した筒状でありかつタンク部材の開口端部に接合された筒状エンド部材とよりなり、エンド部材に冷媒流出穴および環状突出部が形成され、エンド部材内にプラグおよび仕切部材が配置されている請求項1〜3のうちのいずれかに記載の受液器。
  5. プラグと仕切部材とが別個に形成されるとともに両者がエンド部材の長手方向に間隔をおいて配置され、エンド部材内におけるプラグと仕切部材との間に第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴と環状突出部との間の部分に、第1のめねじ部が形成されるとともに、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分に第2のめねじ部が形成され、仕切部材の外周面に形成されたおねじ部が第1のめねじ部にねじ嵌められるとともにプラグの外周面に形成されたおねじ部が第2のめねじ部にねじ嵌められている請求項4記載の受液器。
  6. プラグと仕切部材とが別個に形成されるとともに、プラグの内端が仕切部材に当接させられ、プラグに第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分にめねじ部が形成され、プラグの外周面に形成されたおねじ部がめねじ部にねじ嵌められている請求項4記載の受液器。
  7. プラグと仕切部材とが別個に形成されるとともに、両者がエンド部材の長手方向に間隔をおいて配置され、プラグと仕切部材との間に両者により挟着される被挟着部材が配置され、被挟着部材に第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分にめねじ部が形成され、プラグの外周面に形成されたおねじ部がめねじ部にねじ嵌められている請求項4記載の受液器。
  8. 仕切部材がプラグの内端に一体に形成され、プラグに第2空間が形成され、仕切部材に、上下方向に延びかつ第1空間と第2空間とを通じさせる貫通状連通穴が形成され、エンド部材の周壁内周面における冷媒流出穴よりも前記開口端側の部分にめねじ部が形成され、プラグの外周面に形成されたおねじ部がめねじ部にねじ嵌められている請求項4記載の受液器。
  9. エンド部材の周壁における前記閉鎖端側の部分に、受液器本体のタンク部材内に嵌る小径部が設けられ、小径部における前記閉鎖端側の端部に前記環状突出部が設けられている請求項4〜8のうちのいずれかに記載の受液器。
  10. エンド部材が、タンク部材の外周面における前記開口端側の部分を覆う被覆部を有しており、当該被覆部と前記小径部とによりタンク部材の周壁が挟着されている請求項9記載の受液器。
  11. 凝縮部と、凝縮部の上方または下方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられた受液器とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が、受液器を経て過冷却部に流入するようになっているコンデンサであって、
    受液器が請求項1〜10のうちのいずれかに記載された受液器からなり、凝縮部から冷媒流入穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、第2空間に流入し、さらに冷媒流出穴を通って過冷却部に流出するようになされているコンデンサ。
  12. 凝縮部と、凝縮部の上方に設けられた過冷却部と、凝縮部と過冷却部との間に設けられた受液器とを備えており、凝縮部から流出した冷媒が、受液器を経て過冷却部に流入するようになっているコンデンサであって、
    受液器が請求項5〜8のうちのいずれかに記載された受液器からなり、受液器の第1空間内に、上下両端が開口し、かつ下端開口が第1空間に通じるとともに上端開口が第2空間に通じる吸い上げ管が配置され、吸い上げ管の上端部が仕切部材の連通穴内に挿入されて仕切部材に固定され、凝縮部から冷媒流入穴を通って受液器の第1空間に流入した冷媒が、吸い上げ管を通って第2空間に入り、冷媒流出穴を通って過冷却部に流出するようになされているコンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113748302A (zh) * 2020-03-03 2021-12-03 电装空调机器有限公司 受液器一体冷凝器

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