JP2017053419A - シール部材、高圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】公差や熱膨張によって軸方向の両端に応力がかかってしまうのを抑制でき、シール溝内において軸方向に動いてしまうのを抑制でき、軸部材の外周面との間で安定した接触状態を確保できるシール部材を提供する。
【解決手段】シール部材15は、プランジャ5の対向位置に形成されたシール溝24に装着され、内周面28bがプランジャ5の外周面に接触し、外周面28aが溝底面241に接触する環状のシール本体28を備える。シール本体28は、中間部28cと中間部28cの両端における径方向内側から軸方向に突出した内側リップ部28dと径方向外側から軸方向に突出した外側リップ部28fとを有する。外側リップ部28fの先端につぶし代をもって溝側面242、243に接触するつぶし代設定部28kが形成される。つぶし代設定部28kは径方向内側に歪曲した突起状に形成される。内側リップ部28dは溝側面242、243に非接触状態で設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、往復移動する軸部材の外周面に対向する位置に形成された環状のシール溝に装着され、シール溝より軸方向の一方の側から他方の側への媒体の漏洩を抑制するシール部材、及びそのシール部材を備えた高圧ポンプに関する。
従来、内燃機関に燃料を供給する燃料供給系統に設けられ、燃料を加圧圧送する高圧ポンプが知られている。高圧ポンプは、シリンダに収容されたプランジャの往復移動により、供給通路から加圧室に燃料を吸入し、加圧する。また、内燃機関のカムシャフトの回転によってプランジャが往復移動するタイプの高圧ポンプも知られている。
この種の高圧ポンプにおいては、プランジャとシリンダとの隙間から内燃機関への燃料の漏出を抑制し、かつ、内燃機関から高圧ポンプ内へのエンジンオイルの侵入を抑制する必要がある。高圧ポンプから内燃機関へ燃料漏れが生じると、燃料がエンジンオイルに混入して、内燃機関の潤滑悪化及び燃費悪化が懸念される。一方、内燃機関から高圧ポンプ内にエンジンオイルが混入すると、高圧ポンプから吐出される燃料の性状が悪化する懸念がある。
そこで、通常、プランジャとシリンダとの摺動部には、軸方向の一方の側から他方の側への媒体(燃料やエンジンオイル)の漏洩を抑制するシール部材が設けられる。シール部材は、環状に形成され、プランジャの外周面に対向する位置に形成された環状のシール溝に設けられる(例えば特許文献1参照)。環状のシール部材の内周面及び外周面は、プランジャの外周面及びシール溝の底面(溝底面)に液密に接触する。また、特許文献1には、シール部材の径方向内側に形成された内周リップ部の先端からシール溝の側面に向かって弾性突片を突設し、シール部材をシール溝に装着した際に、弾性突片を撓んだ状態でシール溝の側面に当接させる構成が記載されている。
特許第4705138号公報
ところで、シール部材はシール溝から抜けないように設ける必要がある。シール部材の抜けを防ぐために、シール部材の軸方向における両端をシール溝の側面に固定する方法が考えられる。しかし、この方法では、シール部材の公差や熱膨張によりシール部材の両端に応力がかかり、その応力によりシール部材の形状が変形して、シール性能が低下する懸念がある。また、両端に応力がかかるのを防ぐために、シール部材の軸方向における端部とシール溝の側面との間に十分な隙間を設けることが考えられる。しかし、この場合には、軸部材の往復移動により、シール部材がシール溝内で軸方向に動いてしまい、シール部材が摩耗したり、形状が変化したりする懸念がある。特に、シール溝の底面に接触するシール部材の外周面は摺動されることを想定していないので、その外周面の摩耗が懸念される。
この点、特許文献1のシール部材によれば、内周リップ部の先端から突設した弾性突片を撓ませた状態でシール溝の側面に当接させているので、両端にかかる応力を吸収でき、シール溝内でのシール部材の移動を抑制できると思われる。しかし、特許文献1の構成では、弾性突片による弾性力が、シール部材の内周面と軸部材の外周面との接触状態に影響を及ぼす懸念がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされ、公差や熱膨張によって軸方向の両端に応力がかかってしまうのを抑制でき、かつ、シール溝内において軸方向に動いてしまうのを抑制でき、かつ、軸部材の外周面との間で安定した接触状態を確保できるシール部材、及びそのシール部材を備えた高圧ポンプを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明のシール部材は、軸方向に往復移動する軸部材の外周面である軸外周面に対向する位置に形成された環状のシール溝に設けられるシール部材であって、
前記シール溝より軸方向の一方の側から他方の側への媒体の漏洩を抑制するよう前記軸外周面に接触する内周面と、前記軸外周面の方を向いた前記シール溝の面である溝底面に接触する外周面とを有した環状のシール本体を備え、
前記シール溝の軸方向に向いた面を溝側面として、
前記シール本体は、軸方向の両端のうち少なくとも一方における径方向外側の位置に、つぶし代をもって前記溝側面に接触するつぶし代設定部を有する。
本発明によれば、シール本体の軸方向の両端のうち少なくとも一方に、つぶし代をもって溝側面に接触するつぶし代設定部を有するので、シール溝内において軸方向にシール部材が動いてしまうのを抑制できるとともに、公差や熱膨張によるシール部材の形状変化を、つぶし代設定部に設定されたつぶし代により吸収できる。よって、両端に応力がかかるのを抑制でき、その応力によってシール部材の形状が変化してしまうのを抑制できる。さらに、つぶし代設定部は径方向外側の位置に形成されているので、つぶし代設定部の弾性力が、シール部材の内周面(径方向内側)に影響を及ぼすのを抑制できる。よって、シール本体の内周面と軸部材の外周面との間で安定した接触状態を確保できる。
本発明の高圧ポンプは、
プランジャと、
そのプランジャを軸方向に往復移動可能かつ摺動可能に収容するとともに、前記プランジャの外周面に対向する位置に環状のシール溝が形成されたシリンダと、
前記プランジャの端面と前記シリンダの内壁面との間に形成される加圧室への液体の吸入口を開閉する吸入弁部と、
前記加圧室にて加圧された液体を吐出する吐出通路に設けられ、前記吐出通路を開閉する吐出弁と、
前記シール溝に設けられた本発明のシール部材と、
を備える。
本発明の高圧ポンプによれば、上記シール部材の効果と同様の効果を得ることができる。
高圧ポンプの要部断面図である。 第1実施形態における図1のA部の拡大図である。 第2実施形態における図1のA部の拡大図である。 第3実施形態における図1のA部の拡大図である。 第4実施形態における図1のA部の拡大図である。 第5実施形態における図1のA部の拡大図である。 第6実施形態における図1のA部の拡大図である。 第7実施形態における図1のA部の拡大図である。 第8実施形態における図1のA部の拡大図である。 第9実施形態における図1のA部の拡大図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1、図2を参照して説明する。図1の高圧ポンプ100は、車両に搭載されて用いられ、燃料タンクから低圧ポンプ(フィードポンプ)によって供給される燃料を加圧し、インジェクタが接続されるコモンレールへ吐出する。コモンレールに貯留された高圧燃料は内燃機関(ディーゼルエンジン)の気筒内に噴射される。高圧ポンプ100の燃料入口の上流側には低圧ポンプからの配管が接続される。
高圧ポンプ100は、外郭を構成するシリンダ3を備える。そのシリンダ3の内部には、図1の上下方向に延びる形に形成された筒状の収容室16(シリンダ)が形成されている。収容室16には棒状のプランジャ5が、プランジャ5の軸線L1(図2参照)の方向(以下、軸方向という)に往復移動可能かつ収容室16の壁面に対して摺動可能に収容されている。なお、プランジャ5の外周面と収容室16の壁面とは完全に接触しているわけではなく、微小な隙間(数μm程度の隙間)が形成されている。
プランジャ5は、加圧室17側に設けられる大径部51と、その大径部51の加圧室17側の端面53と反対側の端面に接続して大径部51よりも小径の小径部52とを有する。大径部51及び小径部52は同軸に形成される。小径部52及び大径部51の一部は、エンジンブロック12に形成された凹部121に配置されている。詳しくは、エンジンブロック12には、内燃機関のカムシャフト13に臨む位置まで凹んだ凹部121が形成されている。シリンダ3の一部31は凹部121に嵌る凸形状に形成されている。そして、大径部51の一部及び小径部52は、シリンダ3の凸形状部31に形成された収容室16の端部からカムシャフト13側に突出する形に設けられる。なお、プランジャ5が軸部材に相当する。
カムシャフト13にはカム14が接続されている。そのカム14は凹部121に臨む位置に設けられる。カム14よりプランジャ5側には、カム14の面に対して摺動可能に、かつ、カム14の回転状態(カムプロフィール)に応じて上下動可能にローラ9が設けられている。そのローラ9は、ピン10及びブッシュ11により支持されている。また、凹部121におけるプランジャ5とローラ9の間には、カム14からプランジャ5へ向かう方向及びその反対方向(つまり図1の上下方向)に移動可能にタペットボデー8が設けられている。そのタペットボデー8は、図1の断面視でH型の断面形状に形成されている。詳しくは、タペットボデー8は、凹部121の内壁に摺動する形に設けられる側面81と、カム14側の端面からプランジャ5側に凹んだ下側凹部82と、プランジャ5側の端面からカム14側に凹んだ上側凹部83とを有する。ローラ9は下側凹部82内に配置されている。
小径部52は、上側凹部83内に設けられる。小径部52の端部54は、上側凹部83の底面に接触する形に設けられる。また、上側凹部83には、端部54に形成された段差面に接触する形でロアシート7が配置されている。そして、端部54は、ロアシート7を介して、プランジャスプリング6により上側凹部83の底面側(カム14側)に付勢されている。つまり、プランジャ5はカム14側に常時付勢されている。
カム14の回転によりローラ9がプランジャ5側に移動すると、ローラ9と下側凹部82の底面とが接触し、タペットボデー8がプランジャ5側に移動する。その移動により、プランジャ5は、プランジャスプリング6の付勢力に抗して上側に移動する。一方、カム14の回転により、ローラ9がカム14側に移動して下側凹部82の底面から離れると、プランジャスプリング6の付勢力により、プランジャ5、ロアシート7及びタペットボデー8はカム14側に移動する。このように、プランジャ5は、カム14の回転により、軸方向に往復移動する。
プランジャ5の上側の端面53に臨む形で加圧室17が形成されている。加圧室17は、端面53とシリンダ3の内壁との間で形成された空間である。また、加圧室17は、プランジャ5の往復移動によって容積が変化する空間である。
高圧ポンプ100は、加圧室17への燃料の吸入を制御する吸入弁部1を備えている。また、シリンダ3内には、低圧ポンプから燃料入口に供給された燃料を、吸入弁部1に導く供給通路21が形成されている。本実施形態では、吸入弁部1は、プランジャ5の軸方向における加圧室17の外側に配置されているが、径方向外側に配置されたとしても良い。
吸入弁部1は、筒状の弁ボディ18、吸入弁19、ニードル20及び電磁弁2を備えている。弁ボディ18には、加圧室17に連通する貫通孔が形成されており、その貫通孔に吸入弁19が配置されている。弁ボディ18の貫通孔の開口にはテーパー状のシート部181が形成されている。そのシート部181に吸入弁19の先端部191が配置される。また、弁ボディ18には、供給通路21が接続された吸入室22が形成されている。その吸入室22は、吸入弁19が配置された貫通孔を介して加圧室17に連通している。吸入弁19の先端部191と反対側の端部には棒状のニードル20が当接されている。そのニードル20は、電磁弁2の内部にまで延びている。
電磁弁2は、ニードル20を軸方向に駆動する部分である。具体的には、電磁弁2は、コイル、スプリング、固定コア及び可動コアを備える。可動コアはニードル20と一体に固定されている。コイルに通電が行われると、固定コアと可動コアとの間に磁気吸引力が発生する。その結果、可動コアが固定コアの側へ移動し、これに伴ってニードル20が加圧室17から離れる方向へ移動する。このとき、吸入弁19の移動はニードル20によって規制されないため、吸入弁19がシート部181に着座する。吸入弁19の着座により、吸入室22と加圧室17とが遮断される。
一方、コイルに通電が行われないと磁気吸引力が発生しないため、スプリングによって、可動コア及びニードル20が加圧室17側へ移動する。そして、ニードル20によって吸入弁19が加圧室17側に保持される。その結果、吸入弁19がシート部181から離座することとなり、吸入室22と加圧室17とが連通する。
加圧室17の径方向外側には、加圧室17と連通する形で吐出通路23が形成されている。その吐出通路23には吐出弁4が配置されている。吐出弁4は、吐出通路23を開閉可能に設けられるボール部と、吐出通路23を閉塞する方向にボール部を付勢するスプリングとを備える。吐出弁4は、加圧室17の燃圧が作用する力が、吐出弁4の下流側からの燃圧が吐出弁4に作用する力及びスプリングの付勢力よりも大きくなると、開弁する。吐出弁4が開弁すると、加圧室17と吐出通路23とが開通し、加圧室17にて加圧された燃料は吐出通路23を流れて燃料吐出口から吐出される。
加圧室17に吸入された燃料の一部は、プランジャ5の外周面と、シリンダ3(収容室16)の内壁面との隙間を小径部52側に向かって流れることがある。プランジャ5の外周面と、シリンダ3の内壁面との隙間を流れてきたオーバーフロー燃料が内燃機関側にリークするのを抑制するために、シリンダ3にはオーバーフロー燃料を、OF燃料出口に導く回収通路25が形成されている。その回収通路25は、後述するシール溝24の上部側面(加圧室17側の側面)に連通する形に形成されている。
高圧ポンプ100はシール部材15を備えている。そのシール部材15の詳細は後述する。
次に、高圧ポンプ100の作動について説明する。カム14の回転によりプランジャ5が上死点から下死点に向かって下降すると、加圧室17の容積が増加し、燃料が減圧される。この減圧により、吐出弁4は閉弁する。このとき、電磁弁2のコイルへの通電は停止されており、吸入弁19は開弁状態を維持する。これにより、吸入室22から加圧室17に燃料が吸入される(吸入工程)。
カム14の回転によりプランジャ5が下死点から上死点に向かって上昇すると、加圧室17の容積が減少する。このとき、所定の時期までは電磁弁2のコイルへの通電が停止され、吸入弁19は開弁状態となっている。このため、一度加圧室17に吸入された低圧燃料が吸入室22に戻される。プランジャ5が上昇する途中の所定の時期にコイルへの通電を開始することにより、吸入弁19は閉弁状態となる(調量工程)。
吸入弁19が閉弁した後、加圧室17の燃圧は、プランジャ5の上昇と共に高くなる。加圧室17の燃圧が吐出弁4に作用する力が、吐出弁4の下流側からの燃圧が吐出弁4に作用する力及び吐出弁4に作用するスプリングの付勢力よりも大きくなると、吐出弁4が開弁する。これにより、加圧室17で加圧された燃料が燃料吐出口から吐出される(加圧工程)。
このように、高圧ポンプ100は、上記吸入工程、調量工程及び加圧工程を繰り返すことにより、吸入した燃料を加圧して吐出する。また、調量工程において、吸入弁19を閉弁させる時期を調整することで、燃料の吐出量を調整することができる。
ここで、高圧ポンプ100は、一部(プランジャ5を往復移動させる機構部)がエンジンブロック12内(凹部121)に配置されている。エンジンブロック12内はエンジンオイルの環境下にあり、高圧ポンプ100のうち凹部121に配置された部分は、エンジンオイルによりオイル潤滑されている。これによって、ローラ9とカム14との摺動部など、プランジャ5を往復移動させるための機構部の潤滑性を確保している。
このように、高圧ポンプ100の一部はオイル環境下にあるため、エンジンオイルが高圧ポンプ100内(加圧室17側)に漏洩する懸念がある。一方、高圧ポンプ100の加圧室17、吸入弁部1等が形成された部分は燃料の環境下にあるため、燃料が内燃機関の側に漏洩する懸念がある。特に、燃料及びエンジンオイルの漏洩は、プランジャ5とシリンダ3(収容室16)の内壁面との隙間から行われる。このような漏洩を抑制するため、高圧ポンプ100にはシール部材15が備えられている。以下、このシール部材15の詳細を説明する。
シール部材15は、プランジャ5の大径部51の、加圧室17とは反対側の端部(以下下側端部という)付近の位置において大径部51の外周部を取り囲むように配置されている。詳しくは、シリンダ3には、大径部51の下側端部より若干上側の位置、かつ大径部51の外周面に対向する位置に環状のシール溝24が形成されている。より詳しくは、エンジンブロック12内に配置されるシリンダ3の凸形状部31の下端側には小径凸形状部32(図2参照)が形成されている。その小径凸形状部32には、下端面33から軸方向上側(加圧室17側)に凹んだ凹部32aが形成されている。また、小径凸形状部32にはカバー部材26が装着されている。
図2に示すように、カバー部材26は、小径凸形状部32の外径と同等の内径を有する第1筒状部261と、その第1筒状部261のカム14側に配置される端部に接続されて第1筒状部261の内径よりも小さい内径を有する第2筒状部262とを有する。第1筒状部261の内周面と、第2筒状部262の内周面とは、軸方向に直角に形成された段差面243を介して繋がっている。第1筒状部261の内周面と小径凸形状部32の外周面とが接触している。また、第2筒状部262の内径は、プランジャ5の径よりも大きい値に設定されている。これにより、第2筒状部262の内周面と、プランジャ5の外周面との間には隙間27が形成される。その隙間27は、シリンダ3の内壁面とプランジャ5の外周面との間の隙間よりも大きい。また、小径凸形状部32の下端面33は段差面243に接触している。段差面243の内径側の一部は下端面33に非接触となっており、つまり凹部32a内から見て露出している。
シール溝24は、凹部32a及び露出した段差面243の一部とから構成されている。シール溝24は、プランジャ5の外周面55の方を向いた(言い換えると外周面55に平行に形成された)底面241と、その底面241の軸方向における両端から径方向内側に起立した両側面242、243とを有する。側面242、243は、プランジャ5の軸方向に向く形(言い換えると、外周面55に直角な角度)に形成されている。軸方向に直角な平面でシール溝24を切ったときの底面241の断面線は円形状となっている。
シール部材15は、所定の軸線L2に対して回転対称な形状に形成され、具体的には内側にプランジャ5の挿通孔28bを有した環状(言い換えると筒状)に形成される。また、シール部材15は、軸方向(シール本体28の中心軸線L2の方向)に直角な平面200(図2参照)に対して対称形状に形成されている。シール部材15は、挿通孔28bにプランジャ5が挿通された形でシール溝24に圧入されている。シール部材15は、シール部材15の外郭を構成するシール本体28と、スプリング29とを備えている。
シール本体28は、シール機能を発揮することができるPTFE(ポリテトラフルオロチレン)等の樹脂で形成されている。シール本体28は、軸線L2に対して回転対称な形状であり、外周面28aと内周面28b(プランジャ5の挿通孔)とを有した環状(言い換えると筒状)に形成されている。シール本体28は、内周面28bがプランジャ5の外周面55に摺動可能に接触し、外周面28aが溝底面241に接触する形でシール溝24に配置される。このとき、シール本体28の中心軸線L2が、プランジャ5の軸線L1と一致している。以下では、中心軸線L2の方向をシール部材15(シール本体28)の軸方向といい、その軸方向に直角な方向を径方向という。
シール本体28は、詳しくは、軸方向の中間に位置する中間部28cと、その中間部28cの軸方向における端部から軸方向に突出するように設けられたリップ部とを有する。リップ部は、中間部28cの軸方向の端部における径方向内側に形成された内側リップ部28dと、径方向外側に形成された外側リップ部28fとを含む。さらに、内側リップ部28dは、中間部28cの上端部(加圧室17側の端部)から軸方向の上向き(加圧室17側の方向)に突出したリップ部281と、中間部28cの下端部(カム14側の端部)から軸方向の下向き(カム14側の方向)に突出したリップ部282とを含む。同様に、外側リップ部28fは、中間部28cの上端部から軸方向の上向きに突出したリップ部283と、中間部28cの下端部から軸方向の下向きに突出したリップ部284とを含む。
径方向内側に形成された上下リップ部281、282(内側リップ部28d)は軸方向に直角に設定される平面に対して対称形状に形成されている。内側リップ部28dは、シール本体28の円周方向の全周に亘って連続する形に形成、つまり環状に形成されている。内側リップ部28dの内周面は、シール本体28の内周面28bの一部を構成する。内側リップ部28dの内周面には、径方向内側に突出した内向きリップ部28eが形成されている。内向きリップ部28eは、シール本体28の円周方向の全周に亘って連続する形に形成されている。内向きリップ部28eが外周面55に接触している。このとき、内向きリップ部28eを介した媒体の漏洩が抑えられるように、内向きリップ部28eの傾斜角(内側リップ部28dの先端から内向きリップ部28eの頂点に向かう傾斜角及び内側リップ部28dの根本から内向きリップ部28eの頂点に向かう傾斜角)が所定値に設定されている。
内側リップ部28dの径方向における幅は、中間部28cの径方向における幅よりも小さい。また、内側リップ部28dの軸方向における長さは、外側リップ部28fの軸方向における長さ(後述のつぶし代設定部28kを含んだ長さ)よりも短い。すなわち、内側リップ部28dと、溝側面242、243との間には隙間が形成されている。その隙間は、公差や熱膨張によってシール本体28の形状が変化したとしても、内側リップ部28dと溝側面242、243とが接触しないよう十分大きい値に設定されている。このように、内側リップ部28dは溝側面242、243に非接触状態で設けられる。
シール本体28の内周面28bは、内向きリップ部28eのみで外周面55に接触している。つまり、内周面28bのうち内向きリップ部28e以外の部分である内側凹面28hは、内向きリップ部28eよりも径方向の外側に凹む形に形成されている。そのため、内側凹面28hは、外周面55に接触しておらず、外周面55との間で隙間を形成している。内側凹面28hは、上側の内側リップ部281に形成された内向きリップ部28eと、下側の内側リップ部282に形成された内向きリップ部28eとの間に形成される。
このように、内向きリップ部28eのみで外周面55に接触させることで、内周面の全面を外周面55に接触させる構成に比べて、シール面圧の勾配を立たせやすくでき、媒体の漏洩を効果的に抑制できる。また、上下の内向きリップ部28e間の内周面28h(内側凹面)と外周面55との間に隙間を形成することで、仮に一方の内向きリップ部28eを介してその隙間に媒体が流入したとしても、内周面28hが媒体で濡れてしまうのを抑制でき、隙間に流入した媒体が他方の内向きリップ部28eから反対側に漏洩してしまうのを抑制できる。
また、上下の内向きリップ部28e間の間隔は、プランジャ5の移動量よりも長い距離に設定されている。これにより、プランジャ5の上昇時又は下降時に、仮に媒体が内側凹面28hと外周面55との隙間に流入したとしても、その媒体が反対側の内向きリップ部28eから反対側の領域に漏洩してしまうのを抑制できる。
一方、径方向外側に形成された上下のリップ部283、284(外側リップ部28f)も、軸方向に直角に設定される平面に対して対称形状に形成されている。外側リップ部28fは、シール本体28の円周方向の全周に亘って連続する形に形成、つまり環状に形成されている。外側リップ部28fの外周面は、シール本体28の外周面28aの一部を構成する。外側リップ部28fの外周面には、径方向外側に突出した外向きリップ部28gが形成されている。外向きリップ部28gは、シール本体28の円周方向の全周に亘って連続する形に形成されている。外向きリップ部28gが溝底面241に接触している。また、外向きリップ部28gの傾斜角は、内向きリップ部28eと同様の傾斜角に設定されている。
外側リップ部28fの径方向における幅は、中間部28cの径方向における幅よりも小さい。外側リップ部28fの軸方向における長さ及び先端形状については後述する。
シール本体28の外周面28aは、外向きリップ部28gのみで溝底面241に接触している。つまり、外周面28aのうち外向きリップ部28g以外の部分である外側凹面28iは、外向きリップ部28gよりも径方向の内側に凹む形に形成されている。そのため、外側凹面28iは、溝底面241に接触しておらず、溝底面241との間で隙間を形成している。外側凹面28iは、上側の外側リップ部283に形成された外向きリップ部28gと、下側の外側リップ部284に形成された外向きリップ部28gとの間に形成される。
これによって、シール面圧の勾配を立たせやすくでき、媒体の漏洩を効果的に抑制できる。また、上下の外向きリップ部28g間の外周面28i(外側凹面)と溝底面241との間に隙間を形成することで、仮に一方の外向きリップ部28gを介してその隙間に媒体が流入したとしても、外周面28iが媒体で濡れてしまうのを抑制でき、隙間に流入した媒体が他方の外向きリップ部28gから反対側に漏洩してしまうのを抑制できる。
また、上下の外向きリップ部28g間の間隔は、プランジャ5の移動量よりも長い距離に設定されている。これにより、プランジャ5の上昇時又は下降時に、仮に媒体が外側凹面28iと溝底面241との隙間に流入したとしても、その媒体が反対側の外向きリップ部28gから反対側の領域に漏洩してしまうのを抑制できる。
なお、中間部28cの内周面及び外周面は、上記した内側凹面28h及び外側凹面28iを構成している。つまり、中間部28cの内周面及び外周面にはリップ部が形成されていない。
また、上側に形成された内側リップ部281及び外側リップ部283は、間隔をあけて径方向に対向する位置関係に形成されている。同様に、下側に形成された内側リップ部282及び外側リップ部284は、間隔をあけて径方向に対向する位置関係に形成されている。これにより、上側の内側リップ部281と外側リップ部283との間、及び下側の内側リップ部282と外側リップ部284との間のそれぞれに環状の溝28jを形成している。その溝28jには環状のスプリング29が装着されている。スプリング29は図2の断面視でU字状に形成されている。スプリング29は、内向きリップ部28eに対して径方向内側に押圧力を付与し、かつ、外向きリップ部28gに対して径方向外側に押圧力を付与する。これにより、内向きリップ部28eと外周面55との間のシール面圧及び外向きリップ部28gと溝底面241との間のシール面圧を良好にできる。
次に、外側リップ部28fの先端形状について説明する。外側リップ部28fの軸方向における長さ(後述するつぶし代設定部28kを含んだ長さ)は、内側リップ部28dの軸方向における長さよりも大きい値に設定されており、具体的には、溝側面242、243に接触する長さに設定されている。詳しくは、外側リップ部28fの先端には、つぶし代をもって溝側面242、243に接触するつぶし代設定部28kが形成されている。つぶし代設定部28kは、シール本体28の軸方向における端部において、シール本体28の内周面28bよりも外周面28aに寄った位置に形成されているとも言える。つぶし代設定部28kは、溝側面242、243との接触によって容易に変形できるように、外側リップ部28f(つぶし代設定部28k以外の部分)や内側リップ部28dの厚さに比べて薄肉に形成されている。なお、上側のつぶし代設定部28kと、下側のつぶし代設定部28kとは、軸方向に直角な平面に対して対称形状に形成されている。また、つぶし代設定部28kは、シール本体28の円周方向の全周に亘って連続する形に形成、つまり軸線L2回りに環状に形成されている。
つぶし代設定部28kは、詳しくは、その中心線L3(つぶし代設定部28kの厚さ方向の中心を通る線)が曲線であり、軸方向に突出した形状に形成、すなわち歪曲した突起状に形成されている。なお、つぶし代設定部28kの内周面及び外周面も、中心軸線L3と同様に、つぶし代設定部28kの根本から先端への経路に沿って歪曲した形状となっている。また、つぶし代設定部28kの歪曲方向は径方向内側に設定されている。つまり、シール溝24に装着される前のつぶし代設定部28kの先端は径方向内側の方向を向いている。言い換えると、つぶし代設定部28kの先端は、つぶし代設定部28kの根本よりも径方向内側に位置している。
また、シール部材15がシール溝24に装着される前におけるシール本体28の軸方向における両端間の長さ(つまり上側のつぶし代設定部28kの先端と、下側のつぶし代設定部28kの先端との間の長さ)は、シール溝24の軸方向における幅(つまり、溝側面242、243間の幅)よりも長くなるように、つぶし代設定部28kの根本から先端までの長さが設定されている。このとき、シール本体28の軸方向における両端間の長さと、シール溝24の軸方向における幅との差分に相当するシール本体28の部分が、つぶし代設定部28kとなっている。つぶし代設定部28kの長さは、詳しくは、公差によるシール部材15の形状誤差や、熱膨張によるシール部材15の変形を吸収できる値に設定される。具体的には例えば公差、熱膨張によるシール部材15の形状誤差、変形の想定量が0.5mmであるとすると、上下2つのつぶし代設定部28kの合計長さは0.5mm以上の値(例えば1mm程度)に設定される。上下2つのつぶし代設定部28kの合計長さが1mm程度の場合、各つぶし代設定部28kの長さは0.5mm程度となる。
図2に示すように、シール部材15がシール溝24に装着された状態では、一方のつぶし代設定部28kは、上側(加圧室17側)の溝側面242に変形した状態で接触(つぶし代をもって接触)し、他方のつぶし代設定部28kは、下側(カム14側)の溝側面243に変形した状態で接触(つぶし代をもって接触)する。このとき、つぶし代設定部28kは径方向内側に歪曲した形状に形成されているので、つぶし代設定部28kの外周面が溝側面242、243に接触するとともに、つぶし代設定部28kの先端は径方向内側を向く。つまり、各つぶし代設定部28kは、歪曲方向である径方向内側にさらに歪曲した状態で各溝側面242、243に接触する。
以下、本実施形態の作用効果を説明する。高圧ポンプ100には、内周面側、外周面側の両側、かつ、軸方向の両端側にリップ部28d、28fを備えたシール部材15が備えられるので、シール溝24より加圧室17側である燃料環境領域と、内燃機関側であるオイル環境領域との間で、媒体(燃料、エンジンオイル)が漏洩してしまうのを効果的に抑制できる。また、単一のシール部材15に、燃料の漏洩を抑制する機能とエンジンオイルの漏洩を抑制する機能の両方を備えさせることができ、燃料の漏洩を抑制するためのシール部材と、エンジンオイルを抑制するためのシール部材とを別々に設ける場合に比べて、部品点数を削減できる。
また、シール部材15は軸方向に直角な平面に対して対称形状に形成されているので、シール部材15をシール溝24に組み付ける際に、シール部材15の両端のどちらを加圧室17側、どちらを内燃機関側にするかの方向性を気にすることなく組み付けることができ、組付け性を向上できる。
また、シール部材15は、溝側面242、243につぶし代をもって接触した状態でシール溝24に装着されるので、プランジャ5の往復移動によってシール溝24内でシール部材15が動いてしまうのを抑制できる。その結果、プランジャ5の外周面に接触する内向きリップ部28eや、溝底面241に接触する外向きリップ部28gの摩耗を抑制でき、長期間にわたって良好なシール性能を確保できる。特に、外向きリップ部28gは溝底面241との間で摺動されることを想定しておらず摺動に対する耐摩耗性が低い場合があるが、この場合であっても、外向きリップ部28gの摩耗を抑制できる。
また、つぶし代設定部28kを積極的に変形させることで、公差による形状誤差や熱膨張による形状変化をつぶし代設定部28kにより吸収できる。よって、シール部材15の両端に応力がかかるのを抑制でき、その応力によってシール部材15の形状が変化してシール性能が低下してしまうのを抑制できる。
また、シール部材15においてはプランジャ5の外周面との間のシール性能が特に重要である。この点、つぶし代設定部28kはシール部材15の径方向外側に形成されているので、つぶし代設定部28kが変形状態から元の状態に戻ろうとする弾性力が、シール部材15の内周面に影響を及ぼすのを抑制できる。よって、シール部材15の内周面とプランジャ5の外周面との間で安定した接触状態を確保でき、良好なシール性能を発揮できる。また、径方向外側につぶし代設定部28kが形成されることで、特にシール部材15の径方向外側の部分が軸方向に動いてしまうのを抑制でき、これにより、シール部材15の外周面の摩耗を抑制できる。
また、内側リップ部28dは、つぶし代が設定されておらず、溝側面242、243に非接触状態で設けられるので、シール部材15の内周面とプランジャ5の外周面との間で安定した接触状態を確保できる。また、上側の内側リップ部28dと溝側面242との間の空間300(図2参照)には、回収通路25(図1参照。図2では不図示)の入口が形成されるが、内側リップ部28dと溝側面242との隙間を十分にとることで、空間300を大きくでき、空間300に流入した燃料を回収通路25に流入させやすくできる。これにより、燃料が内燃機関側に漏洩するのを抑制できる。
さらに、つぶし代設定部28kは、シール部材15の両端に形成されているので、一方の端部のみに形成された場合に比べて、各つぶし代設定部28kの長さを短くできる。長さを短くできることで、つぶし代設定部28kが溝側面242、243以外の想定外の箇所(プランジャ5の外周面や隙間27(図2参照)など)で接触してしまうのを抑制できる。これにより、つぶし代設定部28kの弾性力が想定外の方向に作用してしまうのを抑制でき、想定外の方向に作用することによるシール部材15の形状変化やシール性能の低下を抑制できる。
また、つぶし代設定部28kは径方向内側に歪曲した形状に形成されているので、つぶし代設定部28kの変形方向を制御しやすくでき、具体的にはつぶし代設定部28kを径方向内側にさらに歪曲した変形状態で溝側面242、243に接触させることができる。これによって、つぶし代設定部が想定外の方向に変形することによってつぶし代設定部の弾性力が想定外の方向に作用してしまうのを抑制できる。また、つぶし代設定部28kを径方向内側の歪曲形状とすることで、つぶし代設定部28kの外周面と溝底面242、243とを接触させることができる。これにより、つぶし代設定部28kが元の状態に戻ろうとする弾性力を作用させやくでき、この弾性力によりシール部材15の軸方向における移動を効果的に抑制でき、公差や熱膨張による変形を効果的に吸収できる。また、つぶし代設定部28kを径方向内側に歪曲した形状とすることで、つぶし代設定部28kが溝底面241に接触してしまうのを抑制できる。また、つぶし代設定部28kの変形方向を制御しやすくできることで、つぶし代設定部28kが弾性変形せずにクリープ変形(破壊)してしまうのを抑制できる。
(第2実施形態)
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図3のシール部材15におけるシール本体28は、上側(加圧室側)の溝側面242の側に配置される外側リップ部283のみに第1実施形態と同様のつぶし代設定部28kが形成されており、下側(内燃機関側)の溝側面243の側に配置される外側リップ部284にはつぶし代設定部が形成されていない。下側の外側リップ部284の先端は、つぶし代が無い状態で下側の溝側面243に接触している。また、上側のつぶし代設定部28kの長さ(つぶし代)は、公差による形状誤差や熱膨張による形状変化を吸収できる値に設定されるが、下側につぶし代設定部が設定されていない分、例えば第1実施形態に比べて大きい値に設定される。外側リップ部283、284の先端形状以外は第1実施形態と同じである。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られることに加えて、上側のみにつぶし代設定部が形成されるので、シール部材の加工費を抑えることができる。
(第3実施形態)
次に、図4を参照して、本発明の第3実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図4のシール部材15におけるシール本体28は、下側(内燃機関側)の溝側面243の側に配置される外側リップ部284のみに第1実施形態と同様のつぶし代設定部28kが形成されており、上側(加圧室側)の溝側面242の側に配置される外側リップ部283にはつぶし代設定部が形成されていない。上側の外側リップ部283の先端は、つぶし代が無い状態で上側の溝側面242に接触している。外側リップ部283、284の先端形状以外は第1実施形態と同じである。なお、図3のシール部材15と図4のシール部材15とは形状は同等であり、シール溝への装着方向に違いがある。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
次に、図5を参照して、本発明の第4実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図5のシール本体28では、第1実施形態と同様に、上下の外側リップ部28fの先端につぶし代設定部28lが形成されるが、そのつぶし代設定部28lの形状が第1実施形態と異なっている。具体的には、つぶし代設定部28lは、第1実施形態の歪曲方向と反対方向、つまり径方向外側に歪曲した形状に形成されている。
図5に示すように、シール部材15がシール溝24に装着された状態では、一方のつぶし代設定部28lは、上側の溝側面242に変形した状態で接触し、他方のつぶし代設定部28lは、下側の溝側面243に変形した状態で接触する。このとき、つぶし代設定部28lは径方向外側に歪曲した形状に形成されているので、つぶし代設定部28lの内周面が溝側面242、243に接触するとともに、つぶし代設定部28lの先端は径方向外側を向く。つまり、各つぶし代設定部28lは、歪曲方向である径方向外側にさらに歪曲した状態で各溝側面242、243に接触する。つぶし代設定部28l以外は第1実施形態と同じである。
本実施形態によれば、上記実施形態と同様の効果が得られることに加えて、つぶし代設定部28lが径方向外側に歪曲した形状となっているので、つぶし代設定部28lがプランジャ5の外周面に接触してしまうのを抑制できる。また、下側のつぶし代設定部28lが隙間27に配置されてしまうのを抑制できる。さらに、空間300に形成される回収通路25(図1参照)の入口を、つぶし代設定部28lで塞いでしまうのを抑制できる。
(第5実施形態)
次に、図6を参照して、本発明の第5実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図6のシール本体28は、上側の外側リップ部283のみに第4実施形態と同様のつぶし代設定部28lが形成されており、下側の外側リップ部284にはつぶし代設定部が形成されていない。下側の外側リップ部284の先端は、つぶし代が無い状態で下側の溝側面243に接触している。外側リップ部283、284の先端形状以外は第1実施形態と同じである。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第6実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図7のシール本体28は、下側の外側リップ部284のみに第4実施形態と同様のつぶし代設定部28lが形成されており、上側の外側リップ部283にはつぶし代設定部が形成されていない。上側の外側リップ部283の先端は、つぶし代が無い状態で上側の溝側面242に接触している。外側リップ部283、284の先端形状以外は第1実施形態と同じである。なお、図6のシール部材と図7のシール部材とは形状は同等であり、シール溝への装着方向に違いがある。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られる。
(第7実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第7実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図8のシール本体28では、第1実施形態と同様に、上下の外側リップ部28fの先端につぶし代設定部28mが形成されるが、そのつぶし代設定部28mの形状が第1実施形態と異なっている。具体的には、つぶし代設定部28mは、歪曲した形状には形成されておらず、その中心線L4が直線となる形状に形成されている。また、図8ではつぶし代設定部28mの向き(中心線L4の向き)はシール部材15の軸方向に平行な方向となっている。言い換えると、つぶし代設定部28mの向きは、溝側面242、243に直角の向きとなっている。なお、図8では、説明を分かりやすくするために、変形前のつぶし代設定部28mを示しているが、実際は、つぶし代設定部28mは溝側面242、243に対して変形した状態で接触する。このとき、つぶし代設定部28mは径方向内側に歪曲した状態で接触する場合もあるし、径方向外側に歪曲した状態で接触する場合もある。つぶし代設定部28m以外は第1実施形態と同じである。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られる。
(第8実施形態)
次に、図9を参照して、本発明の第8実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図9のシール本体28は、上側の外側リップ部283のみに第7実施形態と同様のつぶし代設定部28mが形成されており、下側の外側リップ部284にはつぶし代設定部が形成されていない。下側の外側リップ部284の先端は、つぶし代が無い状態で下側の溝側面243に接触している。外側リップ部283、284の先端形状以外は第1実施形態と同じである。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られる。
(第9実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第9実施形態を上記実施形態と異なる部分を中心に説明する。図10のシール本体28は、下側の外側リップ部284のみに第4実施形態と同様のつぶし代設定部28mが形成されており、上側の外側リップ部283にはつぶし代設定部が形成されていない。上側の外側リップ部283の先端は、つぶし代が無い状態で上側の溝側面242に接触している。外側リップ部283、284の先端形状以外は第1実施形態と同じである。なお、図9のシール部材と図10のシール部材とは形状は同等であり、シール溝への装着方向に違いがある。本実施形態によれば上記実施形態と同様の効果が得られる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で種々の変更が可能である。例えば、図2、図5、図8では、上下のつぶし代設定部を同じ歪曲方向(図2、図5の場合)、又は直線状(図8の場合)としていたが、互いに異なる歪曲方向、又は直線状としても良い。具体的には、上側には、径方向内側に歪曲した形状、径方向外側に歪曲した形状、又は直線状のいずれかのつぶし代設定部を形成し、下側には、上側のつぶし代設定部とは異なる歪曲方向又は直線状のつぶし代設定部を形成しても良い。
また、上記実施形態では、つぶし代設定部を円周方向の全周に亘って連続する形に形成した例を説明したが、円周方向に間隔をあけて複数に分割したつぶし代設定部を形成しても良い。また、コモンレールシステム以外の高圧ポンプに本発明のシール部材を適用しても良いし、高圧ポンプ以外の装置に本発明を適用しても良い。また、上記実施形態では、シリンダ3とカバー部材26(図2参照)との組み合わせでシール溝を形成した例を説明したが、シリンダのみでシール溝を形成しても良いし、カバー部材のみでシール溝を形成しても良い。
また、上記実施形態では、軸方向の両端側の2箇所に、内向きリップ部28e及び外向きリップ部28gが形成された例を説明したが、軸方向に何箇所にリップ部が形成されたとしても良い。
また、図8〜図10では、溝側面242、243に対して直角な方向につぶし代設定部28mが形成された例を説明したが、溝側面242、243に対して傾いた方向に直線状のつぶし代設定部が形成されたとしても良い。具体的には例えば、径方向内側に傾いた直線状のつぶし代設定部が形成されたとしても良いし、径方向外側に傾いた直線状のつぶし代設定部が形成されたとしても良い。これによれば、つぶし代設定部の変形方向を制御しやすくできる。
5 プランジャ(軸部材)
55 プランジャの外周面(軸外周面)
15 シール部材
24 シール溝
241 シール溝の底面(溝底面)
242、243 シール溝の側面(溝側面)
28 シール本体
28a シール本体の外周面(シール外周面)
28b シール本体の内周面(シール内周面)
28k、28l、28m つぶし代設定部

Claims (12)

  1. 軸方向に往復移動する軸部材(5)の外周面(55)である軸外周面に対向する位置に形成された環状のシール溝(24)に設けられるシール部材(15)であって、
    前記シール溝より軸方向の一方の側から他方の側への媒体の漏洩を抑制するよう前記軸外周面に接触する内周面(28b)と、前記軸外周面の方を向いた前記シール溝の面である溝底面(241)に接触する外周面(28a)とを有した環状のシール本体(28)を備え、
    前記シール溝の軸方向に向いた面を溝側面(242、243)として、
    前記シール本体は、軸方向の両端のうち少なくとも一方における径方向外側の位置に、つぶし代をもって前記溝側面に接触するつぶし代設定部(28k、28l、28m)を有するシール部材。
  2. 前記つぶし代設定部は、前記シール本体の軸方向の両端に形成された請求項1に記載のシール部材。
  3. 前記つぶし代設定部は、前記シール本体の軸方向の一端にのみ形成された請求項1に記載のシール部材。
  4. 前記つぶし代設定部(28k、28l)は歪曲した突起状に形成された請求項1〜3のいずれか1項に記載のシール部材。
  5. 前記つぶし代設定部(28k)は、先端が径方向内側の方向に向いた突起状に形成された請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール部材。
  6. 前記つぶし代設定部(28l)は、先端が径方向外側の方向に向いた突起状に形成された請求項1〜4のいずれか1項に記載のシール部材。
  7. 前記シール本体は、
    前記シール本体の内周面であるシール内周面において軸方向に間隔をあけて複数形成され、前記軸外周面に接触する内向きリップ部(28e)と、
    複数の前記内向きリップ部の間における前記シール内周面であって、前記軸外周面との間で隙間を形成する内側凹面(28h)とを有する請求項1〜6のいずれか1項に記載のシール部材。
  8. 前記シール本体は、
    前記シール本体の外周面であるシール外周面において軸方向に間隔をあけて複数形成され、前記溝底面に接触する外向きリップ部(28g)と、
    複数の前記外向きリップ部の間における前記シール外周面であって、前記溝底面との間で隙間を形成する外側凹面(28i)とを有する請求項7に記載のシール部材。
  9. 前記シール本体は、
    内周面及び外周面にリップ部が形成されていない中間部(28c)と、
    前記中間部の軸方向の端部における径方向内側から軸方向に突出するように設けられ、内周面に前記内向きリップ部が形成された環状の内側リップ部(28d)と、
    前記中間部の軸方向の端部における径方向外側から軸方向に突出するように設けられ、外周面に前記外向きリップ部が形成された環状の外側リップ部(28f)とを有し、
    前記つぶし代設定部は前記外側リップ部の先端に形成され、
    前記内側リップ部は前記溝側面に非接触状態で設けられる請求項8に記載のシール部材。
  10. 前記シール本体の、前記内側リップ部と前記外側リップ部の間に形成された溝(28j)に、前記内向きリップ部及び前記外向きリップ部に押圧力を付与するスプリング(29)を備える請求項9に記載のシール部材。
  11. 前記シール部材は、前記軸部材としてのプランジャ(5)と、そのプランジャを往復移動可能かつ摺動可能に収容するシリンダ(3)とを備えた、前記プランジャの端面(53)と前記シリンダの内壁面との間に形成される加圧室(17)にて液体を加圧して、加圧後の液体を吐出する高圧ポンプ(100)に用いられる請求項1〜10のいずれか1項に記載のシール部材。
  12. プランジャ(5)と、
    そのプランジャを軸方向に往復移動可能かつ摺動可能に収容するとともに、前記プランジャの外周面(55)に対向する位置に環状のシール溝(24)が形成されたシリンダ(3)と、
    前記プランジャの端面(53)と前記シリンダの内壁面との間に形成される加圧室(17)への液体の吸入口を開閉する吸入弁部(1)と、
    前記加圧室にて加圧された液体を吐出する吐出通路(23)に設けられ、前記吐出通路を開閉する吐出弁(4)と、
    前記シール溝に設けられた、請求項1〜10のいずれか1項に記載のシール部材(15)と、
    を備えた高圧ポンプ(100)。
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