JP2017053061A - 不織布への塗工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、不揮発分を媒体に分散又は溶解させた塗工液を不織布に塗工する不織布への塗工方法において、塗工液の裏抜けに起因するピンホール等の欠陥の発生を、多量の廃棄物を生じさせることなく、高度に回避できる塗工方法を提供することにある。
【解決手段】不織布(A)と搬送支持体とを積層し、不織布(A)の搬送支持体と接していない側に塗工液(I)を付与し、媒体の少なくとも一部を乾燥除去した後に、不織布(A)と搬送支持体とを剥離する不織布への塗工方法であって、搬送支持体が不織布(B)であり、不織布(A)から剥離された不織布(B)に塗工液(II)を付与することを特徴とする不織布への塗工方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、不織布への塗工方法に関する。
不揮発分を媒体に分散又は溶解させた塗工液を、不織布に塗工して機能性を付与することが行われている。例えば、リチウムイオン電池用セパレータ、分離膜等の用途では、不揮発分である樹脂、無機粒子、有機粒子等を媒体に分散又は溶解させた塗工液を、不織布に塗工してリチウムイオン電池用セパレータ、分離膜が製造されている。リチウムイオン電池用セパレータとしては、厚さ30μm以下という薄いセパレータが要求される。また、分離膜においても、濾過性能を向上させるために、モジュール内に収める分離膜の量を増やすために、分離膜を薄くすることが求められている。リチウムイオン電池用セパレータ、分離膜等の製品の厚さを薄くするためには、薄い不織布を使用する必要がある。薄い不織布を使用する場合、塗工液の裏抜け、すなわち、塗工液が不織布の反対面に滲み出す現象によって、塗工装置中での搬送が困難になる問題、塗工液の搬送ロールへの付着と不織布への再付着に起因する塗工均一性の低下という問題やピンホール生成の問題等を生じていた。特に、リチウムイオン電池用セパレータや分離膜等においては、所望の物質又はイオン以外の物質又はイオンを透過させないことが要求されるため、ピンホールの生成による製品性能の低下が問題になる場合が多い。
塗工液の裏抜け(以下、「塗工液の裏抜け」を「裏抜け」と記す場合がある)に伴うこれら諸問題を解決するために、以下のような技術が提案されている。例えば、不織布と、塗工液を塗工してなる塗工層とを、搬送支持体と積層し、乾燥後に搬送支持体を剥離して製品を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。搬送支持体としては、裏抜けが発生しない、緻密な紙や樹脂フィルムが開示されている。また、2層の不織布を積層し、双方の不織布に塗工液を含浸し、片面から塗工液を凝固させた後、2層の不織布を剥離してその一方を製品として得る方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。しかし、これらの方法には、使用後の搬送支持体や一方の不織布を廃棄することから、コストが高くなるのみならず、大量の廃棄物が生じる等の問題があった。
また、塗工液を付与した後の不織布を特定のロールを用いて搬送することによって、裏抜けに伴う面質の悪化を回避する方法も提案されている(例えば、特許文献6〜8参照)。しかし、これらの方法では、ピンホール等の欠点が発生する場合があった。
特定の物性の不織布を使用する方法(例えば、特許文献9及び10参照)、特定の物性の塗工液を使用する方法(例えば、特許文献11参照)によって、裏抜けを回避する方法も提案されている。しかし、これらの方法では、不織布や塗工液の選択の幅が狭いために、製品性能やコストの観点から最適な不織布や塗工液が選択できなくなる場合があった。とりわけ、裏抜けが少ない不織布は、必然的に液体や気体の透過性が低い不織布となってしまうため、リチウムイオン電池用セパレータや分離膜と言った、物質やイオンの透過を目的とした製品においては、著しい制約となる場合が多い。
特開2005−268096号公報 特開2005−302341号公報 特開2013−186958号公報 特開2013−229118号公報 国際特許公報WO2008/153117号パンフレット 特開2014−192027号公報 特開2014−192147号公報 特開2015−8109号公報 特開2013−154304号公報 特開2013−154341号公報 特開2014−44857号公報
本発明の課題は、不揮発分を媒体に分散又は溶解させた塗工液を不織布に塗工する不織布への塗工方法において、塗工液の裏抜けに起因するピンホール等の欠陥の発生を、多量の廃棄物を生じさせることなく、高度に回避できる塗工方法を提供することにある。
(1)不織布(A)と搬送支持体とを積層し、不織布(A)の搬送支持体と接していない側に塗工液(I)を付与し、媒体の少なくとも一部を乾燥除去した後に、不織布(A)と搬送支持体とを剥離する不織布への塗工方法であって、搬送支持体が不織布(B)であり、不織布(A)から剥離された不織布(B)に塗工液(II)を付与することを特徴とする不織布への塗工方法。
(2)不織布(A)と不織布(B)が同種である(1)記載の不織布への塗工方法。
(3)塗工液(I)を塗工液(II)が同種である(1)又は(2)記載の不織布への塗工方法。
(4)不織布(A)と不織布(B)が連続したウェブである(2)記載の不織布への塗工方法。
不織布への塗工方法(1)〜(2)により、不織布への塗工における、裏抜けに起因する悪影響を、多量の廃棄物を生じさせることなく、高度に回避できるようになる。
不織布への塗工方法(3)により、不織布(A)に塗工した塗工液(I)の裏抜けによる不織布(B)への汚染が、不織布(B)に塗工液(II)を塗工して得られる製品の品質に影響を及ぼしにくいため、品質の高い製品を得ることができる。
不織布への塗工方法(4)により、塗工装置及び塗工の操業を簡略化することができる。
本発明の不織布への塗工方法に用いる塗工装置の一例を示した概略図である。 本発明の不織布への塗工方法に用いる塗工装置の一例を示した概略図である。 図2に示した塗工装置に用いるウェブ横取り装置の一例を示した概略図である。
本発明は、不織布への塗工方法(以下、単に「塗工方法」と記す場合がある)である。より詳しくは、不織布(A)に不揮発分を媒体に分散又は溶解させた塗工液を塗工するための方法である。本発明は、基材である不織布(A)と搬送支持体とを積層し、不織布(A)の搬送支持体と接していない側に塗工液を付与し、媒体の少なくとも一部を乾燥除去した後に、不織布(A)と搬送支持体とを剥離する不織布への塗工方法であって、搬送支持体が不織布(B)であり、不織布(A)から剥離された不織布(B)に塗工液(II)を付与することを特徴とする
本発明では、不織布(A)の表面に、不揮発分を媒体に溶解又は分散させた塗工液(I)を付与し、塗工液の媒体を乾燥除去させることによって、不織布(A)に塗工層を形成させた製品を得る。本発明において、搬送支持体とは、工程上、不織布(A)の搬送を補助するために用いられるウェブ状の材料である。搬送支持体は、塗工液(I)を不織布(A)に付与した際に、塗工液を付与された面と反対側の面から滲み出す塗工液が、不織布(A)の搬送に用いられるロールに付着することを防ぎ、塗工層にピンホール等の欠陥を生じることを抑制する。
従来、搬送支持体としては、緻密な紙や樹脂フィルムが使用されてきた。本発明では、搬送支持体として、不織布(B)を使用する。従来の技術と比較して、本発明は以下の点で相違しており、この相違に基づく効果を有する。第一に、搬送支持体が不織布(B)であることによって、不織布(A)と搬送支持体間での不均一な塗工液の分配が起こりにくく、より高度にピンホール等の欠陥を生じることを抑制することができる。第二に、搬送支持体である不織布(A)から剥離された不織布(B)を使い捨てとせず、不織布(B)に塗工液(II)を付与して他の製品を得ることによって、無為に廃棄物を発生することが無く、経済的であるのみならず、環境保全の観点からも好ましいという効果が得られる。
本発明において、不織布(A)と不織布(B)が同種であることが好ましい。これによって、不織布(A)と不織布(B)間での不均一な塗工液の分配が非常に起こりにくく、更に高度に裏抜けに起因する悪影響を回避することができる。
また、本発明において、塗工液(I)と塗工液(II)が同種であることが好ましい。この場合、不織布(A)に塗工した塗工液(I)の裏抜けによる不織布(B)への汚染が、不織布(B)に塗工液(II)(=塗工液(I))を塗工して得られる製品の品質に影響を及ぼしにくいためである。
また、本発明において、不織布(A)と不織布(B)が連続したウェブであることが好ましい。言い換えれば、不織布(A)から剥離された不織布(B)を、そのまま不織布(A)として連続的に用いることが好ましい。これによって、不織布(B)の取り扱いに必要な独立した巻き出し装置、巻き取り装置が不要になり、塗工装置が簡略化されるばかりでなく、不織布(B)のロール交換作業が不要となり、塗工装置の操業に必要な手間も少なくできるからである。
図1及び図2は、本発明の不織布への塗工方法に用いる塗工装置の一例を示した概略図である。図1は、不織布(A)と不織布(B)が独立したウェブである場合の塗工装置の一例を示している。不織布(A)の巻き出し装置1から送り出された不織布(A)は、不織布(B)の巻き出し装置2から送り出された不織布(B)と、不織布(A)と不織布(B)の積層装置3によって積層される。積層された不織布の不織布(A)側の表面に、塗工液(I)の付与装置4によって塗工液(I)が付与され、乾燥装置5によって、媒体が乾燥除去される。その後、不織布(A)と不織布(B)の剥離装置6によって、不織布(A)と不織布(B)が剥離され、不織布(A)から剥離された不織布(B)は、不織布(B)の巻き取り装置7によって巻き取られる。そして、後で、不織布(B)に塗工液(II)が付与されて製品となる。不織布(A)に塗工液(I)が塗工されて、塗工層が形成された製品は、製品の巻き取り装置8によって巻き取られ、そのままで又は更なる加工が施されて、用いられる。図1において、符号が付いていないロールは、搬送に用いられるロールである。
図2は、不織布(A)と不織布(B)が連続したウェブである場合の塗工装置の一例を示している。不織布(B)は、不織布(B)の巻き出し装置2から送り出され、不織布(A)と不織布(B)の積層装置3によって、不織布(A)と積層される。積層された不織布の不織布(A)側の表面に、塗工液(I)の付与装置4によって塗工液(I)が付与され、乾燥装置5によって、媒体が乾燥除去される、その後、不織布(A)と不織布(B)の剥離装置6によって、不織布(A)と不織布(B)が剥離される。塗工液(I)が塗工されて塗工層が形成された不織布(A)は製品の巻き取り装置8によって巻き取られ、そのままで、又は更なる加工を施して、用いられる。不織布(A)から剥離された不織布(B)は、2台のウェブの横取り装置9を使用することで、不織布(B)の経路の外側に導かれ、不織布(A)と不織布(B)の積層装置3を経由して、今度は、直ちに不織布(A)として用いられる。図2において、符号が付いていないロールは、搬送に用いられるロールである。
図3には、図2に示した塗工装置に用いる、ウェブ横取り装置の概略図の一例を示している。不織布(B)であるウェブ11は、2本の方向変換ロール10によって、その経路を水平方向に移動され、不織布(A)となる。
本発明において、塗工液(I)又は(II)の付与装置に特に制限は無い。ただし、余りにも多量の塗工液(I)又は(II)が裏抜けした場合、本発明によっても裏抜けに起因する悪影響を回避することが困難になることから、多量の裏抜けが発生しにくい塗工液の付与装置を用いることが好ましい。具体的には、キスタッチグラビアコーター、キスロールコーター、ダイコーター、スプレーコーター等の塗工液の付与装置が好ましく用いられる。
本発明において、乾燥装置にも特に制限は無い。不織布の表面に熱風や乾燥空気を吹きつけて乾燥するエアドライヤー、加熱した金属製円筒の表面に不織布を接触させることで加熱乾燥するシリンダードライヤー、赤外線により不織布を加熱する赤外線ドライヤー等の乾燥装置を用いることができる。
本発明において、不織布(A)及び(B)にも特に制限は無い。ただし、厚い不織布を用いる場合には、そもそも裏抜けが生じにくく、本発明の技術を使用する動機に乏しい。逆に、薄い不織布、具体的には、その厚さが30μm以下である不織布を用いる場合には、本発明によって、塗工の均一性を大幅に向上させられる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
[不織布1]
繊度0.1dtex、カット長3mmの延伸結晶化ポリエチレンテレフタレートステープル70質量部及び繊度0.2dtex、カット長3mmの非延伸ポリエチレンテレフタレートステープル30質量部からなり、表面温度200℃の熱カレンダーにより強度の付与及び厚み調整を行った、坪量10g/m、厚み18μmの湿式抄造不織布を、不織布1とした。
[不織布2]
繊度0.3dtex、カット長3mmの延伸結晶化ポリエチレンテレフタレートステープル70質量部及び繊度0.2dtex、カット長3mmの非延伸ポリエチレンテレフタレートステープル30質量部からなり、表面温度200℃の熱カレンダーにより強度の付与及び厚み調整を行った、坪量10g/m、厚み18μmの湿式抄造不織布を、不織布2とした。
[塗工液]
不揮発分の質量構成比が、アルミナ水和物(ベーマイト):アクリル系ポリマーのラテックス:マレイン酸−アクリル酸共重合体のナトリウム塩:1質量%水溶液の粘度が7000mPa・secであるカルボキシメチルセルロース=40.0:2.0:0.4:0.2である、固形分濃度20質量%の塗工液を調製した。
[実施例1]
不織布(A)及び不織布(B)として不織布1を用い、図1に概略を示す塗工装置によって、前記塗工液を、媒体(水)を含むWET塗工量が50g/mとなるように塗工した。塗工液の付与装置4としては、ダイコーターを使用した。乾燥装置5としては、塗工液を付与しない面をロールで支持する、有効長100cmの両面エアドライヤーを用いた。不織布(A)及び不織布(B)の幅は200mm、塗工速度は2m/minとした。
[実施例2]
不織布(A)及び不織布(B)として不織布2を用いた以外は、実施例1と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[実施例3]
不織布(A)として不織布2を用い、不織布(B)として不織布1を用いた以外は、実施例1と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[実施例4]
不織布(A)として不織布1を用い、不織布(B)として不織布2を用いた以外は、実施例1と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[実施例5]
不織布(A)として、実施例1の不織布(B)として一度使用された不織布1を用いた以外は、実施例1と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[実施例6]
不織布(A)として、実施例2の不織布(B)として一度使用された不織布2を用いた以外は、実施例2と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[実施例7]
塗工装置として、図2に概略を示す装置を使用し、不織布(B)(塗工装置内で、そのまま不織布(A)として使用される)として不織布1を用いた以外は、実施例1と同様にして塗工を行った。
[比較例1]
不織布(A)として不織布1を用い、搬送支持体として、不織布(B)の代わりに表面をポリエチレン樹脂でラミネートした紙を用いた以外は、実施例1と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[比較例2]
搬送支持体として、比較例1で一度使用されたポリエチレン樹脂でラミネートした紙を用いた以外は、比較例1と同様にして、不織布(A)への塗工を行った。
[評価]
塗工後の不織布(A)の100mm×100mmの領域を、解像度600dpiの透過式スキャナでスキャンし、得られたヒストグラムの主たるピークから、5σ以上高い輝度を有するピクセルをピンホールとみなし、そのピクセル数により、均一性を判断した。ピクセル数が少ない程、均一性の高い塗工になったと判断できる。結果を表1に示す。
Figure 2017053061
搬送支持体として不織布(B)を用いた実施例1〜7のピンホールのピクセル数が9〜36個であったのに対し、搬送支持体としてポリエチレン樹脂でラミネートした紙を用いた比較例1〜2のピンホールのピクセル数は51〜620個であり、搬送支持体として不織布(B)を用いる本発明により、ピンホール等の欠陥が少ない良好な塗工品質を得ることができることが分かる。
不織布(A)が不織布1の場合、不織布(A)として塗工液の成分が付着していない不織布1を用いた実施例1のピンホールのピクセル数12個に対し、不織布(A)として、搬送支持体である不織布(B)として使用され、塗工液の成分が付着した不織布1を使用した実施例5のピンホールのピクセル数は9個であり、不織布(B)として使用された不織布を不織布(A)として用いたことの悪影響は見られないばかりか、むしろピンホールのピクセル数が減少する傾向にあった。
不織布(A)が不織布2の場合も、不織布(A)として塗工液の成分が付着していない不織布2を用いた実施例2のピンホールのピクセル数20個に対し、不織布(A)として、搬送支持体である不織布(B)として使用され、塗工液の成分が付着した不織布2を使用した実施例6のピンホールのピクセル数は16個であり、やはり不織布(B)として使用された不織布を不織布(A)として用いたことの悪影響は見られないばかりか、むしろピンホールのピクセル数が減少する傾向にあった。
一方、搬送支持体としてポリエチレン樹脂でラミネートした紙を用いた場合には、塗工液の成分が付着していないポリエチレン樹脂でラミネートした紙を用いた比較例1のピンホールのピクセル数51個に対し、搬送支持体として使用され、塗工液の成分が付着したポリエチレン樹脂でラミネートした紙を、再度搬送支持体として使用した比較例2ではピンホールのピクセル数が620個と大幅に増えている。
不織布(A)が不織布1の場合、不織布(B)も不織布1である実施例1及び5のピンホールのピクセル数が9〜12個であったのに対し、不織布(B)が不織布2である実施例4のピンホールのピクセル数は21個であった。また、不織布(A)が不織布2の場合、不織布(B)も不織布2である実施例2及び6のピンホールのピクセル数が16〜20個であったのに対し、不織布(B)が不織布1である実施例3のピンホールのピクセル数は36個であった。これらより、本発明の好ましい実施態様である、不織布(A)と搬送支持体である不織布(B)が同種であることにより、ピンホール等の欠陥がより少ない、非常に良好な塗工品質を得ることができることが分かる。
また、不織布(A)と不織布(B)が連続したウェブであり、不織布(A)から剥離された不織布(B)を、装置内で直ちに不織布(A)として用いる実施例7のピンホールのピクセル数は7個であり、不織布1を不織布(B)として用いた後一旦巻き取り、その後、不織布(A)として再利用する実施例5のピンホールのピクセル数(9個)よりも少なくなっている。
なお、本実施例では、乾燥装置の有効長の関係で塗工速度が2m/minに制限されているが、塗工液の裏抜けは経時で進む(悪化する)現象であるため、塗工速度が高速になることはむしろ有利であり、有効長の長いエアドライヤーを使用すれば、高速化は容易である。
本発明の不織布への塗工方法は、不織布に各種の塗工液を塗工してなる製品の製造、例えば、不織布に無機粒子を塗工してなるリチウムイオン二次電池用セパレータの製造に用いる不織布への塗工方法として好適に使用できる。
1 不織布(A)の巻き出し装置
2 不織布(B)の巻き出し装置
3 不織布(A)と不織布(B)の積層装置
4 塗工液(I)の付与装置
5 乾燥装置
6 不織布(A)と不織布(B)の剥離装置
7 不織布(B)の巻き取り装置
8 製品の巻き取り装置
9 ウェブの横取り装置
10 方向変換ロール
11 ウェブ

Claims (4)

  1. 不織布(A)と搬送支持体とを積層し、不織布(A)の搬送支持体と接していない側に塗工液(I)を付与し、媒体の少なくとも一部を乾燥除去した後に、不織布(A)と搬送支持体とを剥離する不織布への塗工方法であって、搬送支持体が不織布(B)であり、不織布(A)から剥離された不織布(B)に塗工液(II)を付与することを特徴とする不織布への塗工方法。
  2. 不織布(A)と不織布(B)が同種である請求項1記載の不織布への塗工方法。
  3. 塗工液(I)と塗工液(II)が同種である請求項1又は2記載の不織布への塗工方法。
  4. 不織布(A)と不織布(B)が連続したウェブである請求項2記載の不織布への塗工方法。
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