JP2017046368A - モータ過負荷異常検出装置、モータ駆動制御装置、画像形成装置、およびモータ過負荷異常検出方法 - Google Patents

モータ過負荷異常検出装置、モータ駆動制御装置、画像形成装置、およびモータ過負荷異常検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータが破損したり温度規格値を超えないように異常検知を行いつつ、使用可能条件の限界付近までモータの駆動を継続できるようにする。【解決手段】モータMの回転速度をエンコーダ35が検知し、その回転速度に応じて指示値演算部36がトルク指示値を演算する。モータ過負荷異検出部40の移動平均値算出部41が、そのトルク指示値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間までの所定区間数でのトルク指示値の移動平均値を算出する。判定部42がその移動平均値と閾値とを比較して過負荷異常の有無を判定し、過負荷異常なしと判定した場合は、指示値切替部43が入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値を出力し、過負荷異常ありと判定した場合は電圧指示値を例えばゼロに切り替えて出力する。その電圧指示値がPWM変換部37でPWM指示値に変換され、モータ駆動回路33を制御してモータMを駆動する。【選択図】 図3

Description

この発明は、モータ過負荷異常検出装置、モータ駆動制御装置、画像形成装置、およびモータ過負荷異常検出方法に関する。
各種機器の駆動源としてモータが多用されている。モータは巻線温度の上昇に注意して使用しなければならない。モータ使用条件が想定使用条件の範囲外となり、過負荷状態になった場合は、巻線温度が上昇してモータが破損したり、安全規格上の温度規格を超える恐れがあることが知られている。
この問題に対処するため、モータの過負荷状態を検知して、モータの運転を停止したり、モータ駆動電圧のデューティを下げて実質的なモータ駆動電流を減少させることなどが行われている。
例えば、特許文献1には、モータが過負荷状態であると判定した場合は、モータの回転速度を所定の速度に低下させ、さらに危険な過電流状態と判定した場合には、所定の時間モータの回転を停止させることが開示されている。
しかしながら、このような従来の方法では、モータの過負荷検知を巻線温度の上昇を抑制するために行う場合に、モータの駆動電流やモータへの電圧指示値がある閾値を超えたところで運転を停止したり、モータ駆動電流の制限を行っていた。そのため、モータの実際の巻線温度が温度規格を満足できない状態になる前に、異常として検知してしまうという問題があった。
ユーザが機器を使用できないダウンタイムを低減するためには、動作可能な範囲のぎりぎりまでモータの運転を継続することが望ましい。しかし、過負荷を検知してすぐにモータを停止したり、必要以上にモータ駆動電流を制限することにより、ダウンタイムが長くなる状況になっていた。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、モータが破損したり温度規格値を超えないように異常検知を行いつつ、使用可能条件の限界付近までモータの駆動を継続できるようにして、モータ使用機器のダウンタイムを短くすることを目的とする。
この発明によるモータ過負荷異常検出装置は上記の目的を達成するため、モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値に基づいてモータの過負荷異常を検出し、その検出結果に応じたモータ駆動指示値を出力するモータ過負荷異常検出装置であって、
上記モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動指示値の移動平均値を算出する移動平均値算出手段と、その移動平均値算出手段が算出した移動平均値と予め設定された閾値とを比較して、過負荷異常の有無を判定する判定手段と、その判定手段が過負荷異常なしと判定した場合は、上記モータの回転速度に応じて演算されたモータ駆動指示値に相当するモータ駆動指示値を出力し、上記判定手段が過負荷異常ありと判定した場合は、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は上記演算されたモータ駆動指示値より低い値に切り替える指示値切替手段とを有することを特徴とする。
この発明によれば、モータが破損したり温度規格値を超えないように異常検知を行いつつ、使用可能条件の限界付近までモータの駆動を継続できるようにして、モータ使用機器のダウンタイムを短くすることができる。
この発明によるモータ駆動制御装置及びそれによって駆動されるモータを備えた画像形成装置の一実施形態の概略構成を示す全体図である。 図1に示した画像形成装置内の給紙・搬送機構21における搬送ローラとその駆動部の一例を示す斜視図である。 この発明によるモータ過負荷異常検出装置及びモータ駆動制御装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。 この発明によるモータ過負荷異常検出装置及びモータ駆動制御装置の他の実施形態の構成を示すブロック図である。 一定のトルク指示値を与えたときのモータの巻線温度上昇の推移を示す線図である。 この発明において使用する閾値とトルク平均値等のパラメータを説明するための線図である。 図3に示したモータ過負荷異常検出部40による動作例を説明するための線図である。 図7に示した動作を実現するための図3におけるモータ過負荷異常検出部40による処理のメインルーチンのフローチャートである。 図8におけるステップS2(過負荷判定処理)のサブルーチンのフローチャートである。 図3に示したモータ過負荷異常検出部40による他の動作例を説明するための線図である。 図10に示した動作を実現するための図3におけるモータ過負荷異常検出部40による処理のメインルーチンのフローチャートである。 図11におけるステップS2′(過負荷判定処理)のサブルーチンのフローチャートである。 図8に示したモータ過負荷異常検出動作に過負荷状態を通知するための処理を追加したメインルーチンのフローチャートである。 図11に示したモータ過負荷異常検出動作に過負荷状態を通知するための処理を追加したメインルーチンのフローチャートである。
以下、この発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
〔画像形成装置の実施形態〕
図1は、この発明によるモータ駆動制御装置によって駆動されるモータを備えた画像形成装置の一実施形態の概略構成を示す全体図である。
この画像形成装置は、カラー複写機、スキャナ装置、カラープリンタ等の複数の機能を実現するデジタル複合機であり、画像形成部(プリンタ部)1、給紙部2、画像読取部(スキャナ部)3,および自動原稿給送装置(「ADF」と略称する)4等からなる。
画像形成部1の一方の側面には排紙トレイ5が、他方の側面には手差し原稿を挿入するための手差しトレイ6が設けられている。
画像形成部1内には、カラー画像を形成するための4組の作像ユニットからなる作像部10と、画像書き込みユニット14、中間転写ベルト15、位置決めローラ対16、二次転写ローラ17、搬送ベルト18、および定着装置19等が設けられている。
作像部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の4色のトナー画像を形成するための4組の作像ユニットが、中間転写体である中間転写ベルト15の移動方向に沿って配置されている。その各作像ユニットは、感光体ドラム11とその周囲に配置された帯電ローラ12及び現像器13等によって構成されている。
各色用の作像ユニットは、現像器13に収納されているトナーの色がイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックと相違しているだけである。
給紙部2には、4種類のサイズや向きの転写紙(記録媒体、用紙)を収納するための4段の給紙カセット20と、その各給紙カセット20に収納された転写紙のいずれかを、順次繰り出して画像形成部1へ搬送する給紙・搬送機構21が設けられている。
その給紙・搬送機構21には、それぞれモータによって回転駆動される給紙ローラや搬送ローラが多数設けられている。
この画像形成装置の内部には、画像形成動作等をシーケンス制御するコントローラ及び各部に電源を供給する電源装置等も備えている。また、各感光体ドラム11、中間転写ベルト15の駆動ローラ、位置決めローラ対16、搬送ベルト18の駆動ローラ、定着装置19内の各ローラ、給紙・搬送機構21の給紙ローラや搬送ローラ等を駆動する各モータ及びそのモータ駆動制御回路も設けられている。
この画像形成装置の外部の見易い位置に、ユーザが各種機能の選択や動作指示等を入力したり、装置の状態、例えば後述する過負荷異常やモータ強制停止などが表示される操作パネルが設けられている。
ここで、この画像形成装置を複写機として機能させる場合の動作を簡単に説明する。
ユーザが複写したい原稿をADF4にセットするか、ADF4を開いて画像読取部3のコンタクトガラス上に原稿を載置して、ADF4を閉じた後、操作パネルのスタートボタンを押すと、この画像形成装置が複写動作を開始する。
ADF4に原稿がセットされている場合は、その原稿をADF4が1枚ずつ画像読取部3の原稿読取位置を通して搬送する。そして、画像読取部3がその原稿に光を照射しながら走査して、原稿からの反射光により、その画像をカラー読み取り用のCCDラインセンサによって読み取る。コンタクトガラス上に原稿が載置された場合は、画像読取部3がその原稿に光を照射しながら走査して、同様にその原稿の画像を読み取る。
CCDラインセンサによって読み取った画像データは、画像読取部3の画像処理ユニットでスキャナγ補正、RGB3色からYMCBk4色への色変換、画像分離、階調補正処理等の画像処理がなされた後、画像形成部1の画像書き込みユニット14へ送られる。
画像書き込みユニット14では、YMCBk4色の画像データに応じて各色用のLD(レーザーダイオード)の駆動を変調する。
作像部10の各色用の作像ユニットは、各感光体ドラム11が図1で左回転しながら、その外周面が帯電ローラ12によって一様に帯電され、画像書き込みユニット14のLDから照射されるレーザービームによって露光走査され、静電潜像が書き込まれる。
その静電潜像が、各現像器13によって各色のトナーが付着されて顕像化され、各感光体ドラム11の外周面に各色のトナー像が形成される。その各色のトナー像が所定のタイミングで、一次転写部において中間転写ベルト15上に順次重ねて転写され、フルカラーのトナー像が形成される。
その間に、原稿の大きさに応じて選択された転写紙が、給紙部2の給紙カセット20のいずれかから、給紙・搬送機構21によって画像形成部1へ搬送され、その転写紙の先端が位置決めローラ対16に到達した状態で停止される。
そして、中間転写ベルト15上のフルカラーのトナー像が二次転写ローラ17と対向する二次転写部に到達するタイミングに合わせて、位置決めローラ対16を起動させて転写紙を二次転写部へ送り込み、フルカラーのトナー像をその転写紙に一括転写する。
フルカラーのトナー像が転写された転写紙は、搬送ベルト18によって定着装置19へ送られ、そこで定着ローラと加圧ローラによってトナー像が熱定着された後、排紙トレイ5上へ排紙される。
白黒画像を形成する場合は、画像形成部1は作像部10のブラック用の作像ユニットのみを動作させて、白黒画像を形成する。
この画像形成装置をプリンタとして機能させる場合は、パーソナルコンピュータ等のホスト装置から送信される印刷データをこの画像形成装置で受信して、その印刷データに基づいて画像形成部1が、上述と同様にカラー画像又は白黒画像を作成する。
この画像形成装置をスキャナとして動作させる場合は、画像読取部3とADF4のみを動作させて、原稿の画像を読み取って、その画像データを内部のメモリに記憶し、必要に応じて外部のパーソナルコンピュータ等のホスト装置へ送信する。
図2は、図1に示した画像形成装置内の給紙・搬送機構21における搬送ローラとその駆動部の一例を示す斜視図である。
図2に示す搬送ローラ25は、モータ22の回転力が小歯車23と平歯車24の噛み合いによって伝達されて、矢示A方向に回転される。この搬送ローラ25と平行に、且つ互いの外周面が一部接触するように従動ローラ26が回転自在に設けられている。その搬送ローラ25と従動ローラ26とのニップ部で記録媒体である転写紙Pを挟んで、矢示B方向へ搬送する。
給紙・搬送機構21には、このような搬送ローラ25が多数設けられており、その各搬送ローラ25を駆動するモータ22は、この発明による後述するモータ駆動制御装置によって駆動制御される。
この発明を適用する画像形成装置は、上記実施形態に示したカラー複合機に限らず、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の単機能の画像形成装置でもよいし、モノクロの画像形成装置でもよい。カラーの場合も、フルカラーでなくてもよいし、タンデム方式や中間転写方式に限るものでもない。
また、以下に説明するこの発明によるモータ過負荷異常検出装置及びモータ駆動制御装置は、画像形成装置に限らず、モータによって回転駆動される部材を備えた各種の装置に適用可能である。
〔モータ過負荷異常検出装置及びモータ駆動制御装置の構成例〕
図3は、この発明によるモータ過負荷異常検出装置及びモータ駆動制御装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
このモータ駆動制御装置は、モータMの回転速度を検出する速度検出手段であるエンコーダ35と、モータ制御部32及びそのモータ制御部32に制御されてモータMを駆動するモータ駆動回路33とを備えている。そのモータ制御部32とモータ駆動回路33とによって、モータ駆動制御ユニット31を構成している。
この実施形態のモータ制御部32には、指示値演算部36とPWM変換部37及びモータ過負荷異常検出部40が設けられ、モータ過負荷異常検出部40は、移動平均値算出部41、判定部42、および指示値切替部43を有している。このモータ過負荷異常検出部40が、この発明によるモータ過負荷異常検出装置の一実施形態である。
そして、モータMは、例えば図2に示した搬送ローラ25を回転駆動するモータ22である。
メイン制御部30は、モータ駆動制御ユニット31によってモータMを起動・停止(START/STOP)させると共に、このモータ駆動制御ユニット31及びモータMを搭載した画像形成装置全体の制御を行う制御部(コントローラ)である。
メイン制御部30からモータ駆動制御ユニット31のモータ制御部32に起動信号(モータSTART信号)が送られると、モータ制御部32がモータMの起動を開始する。
モータMの起動後は、エンコーダ35によってモータMの現在の回転速度を検出して、モータ制御部32へフィードバックする。
そのフィードバックされた回転速度を、指示値演算部36が目標速度と比較し、目標速度より遅い場合はトルク指示値を増加し、目標速度より速い場合はトルク指示値を減少するように、トルク指示値を演算して出力する。そのトルク指示値はモータ駆動指示値であり、モータMへの電圧指示値に相当する。目標速度は、モータ制御部32に保存しているか、もしくはメイン制御部30から指示される。
モータ制御部にモータ過負荷異常検出部を設けていない一般的なモータ駆動制御回路の場合は、指示値演算部36が出力するトルク指示値(又は電圧指示値)がそのままPWM変換部37に入力され、PWM指示値に変換される。
そして、モータ駆動制御ユニット31内のモータ駆動回路33の6個のドライバ(図示の例出はFET)S1〜S6のON/OFFを、そのPWM指示値で制御することにより、モータMの巻線であるステータコイルに三相(U,V,W相)の駆動電圧が与えられる。それによって、ステータコイルの2相ずつに順次駆動電流が流れ、モータMが回転する。
そのモータMの回転速度を、エンコーダ35が検出してモータ制御部32へフィードバックする。このようにして、モータMの実際の回転速度に応じてモータの駆動電圧が変化し、フィードバック制御が行われ、モータMを一定の目標速度で回転させる。モータ駆動回路33の各ドライバはバイポーラトランジスタでもよい。
このモータ駆動回路33は、インバータ回路とも称され、直流電源VDDとアースとの間に、2個ずつ直列接続したドライバS1とS2、S3とS4、S5とS6の3組を並列に接続している。そして、それぞれ2個のドライバの接続点を、モータMのスター接続された3本の各ステータコイルの開放端に接続している。R1は、モータ駆動回路33とアースとの間に介挿された保護抵抗である。
このように、速度検出手段であるエンコーダ35によってモータMの回転速度を検知し、その回転速度が一定の目標速度になるように制御するモータ駆動制御装置において、負荷が大きくなって回転速度が遅くなった場合は、モータ駆動指示値を大きくする。それによって、モータMに流す駆動電流を増やすことになるが、モータ駆動指示値(トルク指示値又は電圧指示値)を大きくし過ぎると、モータMの巻き線温度が上昇し、モータが発煙や破損したりする場合がある。それを防止するために、モータの過負荷状態を検出してモータ駆動指示値を制限し、駆動電流の増加を制限する手段を設ける必要がある。
この実施形態のモータ駆動制御装置では、そのためにモータ制御部32にモータ過負荷異常検出部40を設けている。
このモータ過負荷異常検出部40は、モータの巻線温度を、モータMの回転速度の検出値に応じて演算されるモータ駆動指示値(トルク指示値又は電圧指示値)の一定時間の区間ごとの演算値の移動平均値に基づいて推定し、モータ過負荷異常の有無を判定する。そして、モータ過負荷異常と判定した場合には、次の区間だけモータの駆動を停止するか駆動電流を低下させる。それによって、必要以上にモータを停止させたり、間欠時間を長くすることを防止し、使用可能条件の限界付近までモータを駆動できるようにする。
そこで、このモータ過負荷異常検出部40の機能について、さらに詳細に説明する。
モータMの回転速度に基いて、指示値演算部36が算出したトルク指示値をモータ過負荷異常検出部40へ入力して過負荷の判定を行い、その判定結果によって、電圧指示値を切り替えてPWM変換部37へ出力する。前述したように、トルク指示値と電圧指示値はいずれもモータ駆動指示値であって対応しており、いずれでもよい。以下の説明では、モータ過負荷異常検出部40に入力するモータ駆動指示値をトルク指示値とし、モータ過負荷異常検出部40から出力するモータ駆動指示値を電圧指示値として区別して説明する。
そのモータ過負荷異常検出部40には、移動平均値算出部41と判定部42と指示値切替部43とが設けられている。移動平均値算出部41は移動平均値算出手段、判定部42は判定手段、指示値切替部43は指示値切替手段である。
移動平均値算出部41は、指示値演算部36の演算結果であるトルク指示値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間までの予め設定した区間数でのトルク指示値の移動平均値を演算する。その詳細については後述する。
判定部42は、移動平均値算出部41が算出したトルク指示値の移動平均値と、予め設定した閾値とを比較して過負荷異常の有無を判定する。その閾値についても後述する。
指示値切替部43は、判定部42が過負荷異常なしと判定した場合は、指示値演算部36から入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値をそのまま出力し、過負荷異常ありと判定した場合は電圧指示値を例えばゼロ(0)に切り替えて出力する。しかし、ゼロに切り替えずに、指示値演算部36から入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値の例えば1/2にするなど所定の比率で低下させたり、上記電圧指示値より低い一定の小さい値に切り替えたりしてもよい。
また、判定部42が異常ありと判定した場合は、メイン制御部30へ過負荷異常が発生したことを通知することもできる。
モータ過負荷異常検出部40の指示値切替部43から出力される電圧指示値がPWM変換部37に入力し、PWM指示値に変換される。そのPWM指示値によって、モータ駆動回路33の6個のドライバS1〜S6のON/OFFを制御して、モータMを駆動する。
なお、この実施形態ではメイン制御部30とモータ制御部32が分離して構成されており、それぞれCPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンビュータを備えている。しかし、メイン制御部30とモータ制御部32を、同じマイクロコンビュータ(CPU)で動作する一体の制御部として構成してもよい。
また、PWM変換部37は、モータ過負荷異常検出部40の指示値切替部43から出力される電圧指示値に応じてモータ駆動回路33を制御する手段である。この手段はPWM変換部に限るものではなく、PFM変換部でもよいし、その他の変換回路でもよい。
図4は、この発明によるモータ過負荷異常検出装置及びモータ駆動制御装置の他の実施形態の構成を示すブロック図である。
この図4に示すモータ駆動制御装置が、図3に示したモータ駆動制御装置と相違するのは、モータMの駆動電流を検出するモータ駆動電流検出手段38を備えており、そのモータ駆動電流の検出値もモータ過負荷異常検出部40′に入力している点である。この実施形態では、図3における保護抵抗R1をモータ駆動電流検出手段38に兼用している。その抵抗R1に流れる電流値に比例して発生する電圧を、モータ駆動電流の検出値(モータ駆動電流値)として、モータ制御部32のモータ過負荷異常検出部40′に入力する。
このモータ過負荷異常検出部40′が、この実施形態におけるモータ過負荷異常検出装置である。
そして、このモータ過負荷異常検出部40′の移動平均値算出部41′は、モータ駆動電流検出手段38によって検出されるモータ駆動電流値をA/D変換して一定区間(時間)ごとに取り込んで保存する。そして、最新の区間までの予め設定された区間数でのモータ駆動電流値の移動平均値を演算する。
また、判定部42′は、移動平均値算出部41′が算出したモータ駆動電流の移動平均値と、予め設定した閾値とを比較して過負荷異常の有無を判定する。
指示値切替部43は、判定部42′が過負荷異常なしと判定した場合は、指示値演算部36から入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値をそのまま出力し、異常ありと判定した場合は電圧指示値を例えばゼロ(0)に切り替えて出力する。その他の切り替え例も、図3におけるモータ過負荷異常検出部40の指示値切替部43について説明したのと同様である。その他の変更例についても同様である。
図4におけるモータ駆動制御ユニット31及びモータ制御部32は、図3に示したモータ駆動制御ユニット31及びモータ制御部32とはその構成が幾分異なることになるが、同様な機能を果すので便宜上同一の符号を付している。
〔モータ過負荷異常検出部の動作例〕
以下に、図3に示したモータ過負荷異常検出部40の動作例について、図5以降の各図によって説明する。
図5は、一定のトルク指示値を与えたときのモータの巻線温度上昇の推移を示す線図である。図5における横軸はモータ起動時からの経過時間、縦軸はトルク指示値(電圧指示値)及び巻線の温度を示している。
この例では、太線で示す一定のトルク指示値Aを図3に示したPWM変換部37に与え続けている。このときの巻線の温度上昇は曲線で示すような上昇カーブとなり、最終的にX℃で一定になる。
これは、一般的な温度上昇の式1からも明らかである。
〔式1〕
温度上昇=熱輸送量(熱流量)[W]・R・{1−exp{−t/(RC)}}
(R:熱抵抗(℃/W) C:熱容量(J/℃) t:時間(S))
上記の式1で現わされる温度上昇の特性を簡単に説明する。
モータの巻線温度が低いときは周囲温度との温度差が小さいため、周囲に放出される熱流が小さいので巻線温度がどんどん上昇していく。しかし、巻線温度の上昇に伴って周囲温度との温度差が大きくなり、周囲に放出される熱流が大きくなるため、最終的に巻線に与えられる熱量と周囲に放出される熱量とが平衡するところで、巻線温度は一定になる。
図6は、この発明において使用する閾値とトルク平均値等のパラメータを説明するための線図である。横軸はモータ起動時からの経過時間、縦軸はトルク指示値(電圧指示値)の区間ごとの平均値であるトルク平均値(電圧平均値)及び巻線の温度を示している。
図6のAは、通常使用条件の最大負荷でのトルク平均値である。このトルク平均値Aが継続した場合に、式1に基づいてモータの巻線温度が最終的に一定となる温度をZ℃とする。一方、安全規格の規格値や巻線の仕様等により、絶対に超えてはならない温度をW℃とする。
ここで、この発明の前提となるトルク平均値の閾値A、B、温度W℃、トルク指示値の平均値ΔUについて説明する。
まず、ΔTの時間内でZ℃からW℃に到達しない範囲に閾値Bを設定する。この状態は通常使用条件の最大負荷でのトルク指示値A(閾値A)を超えた値であり、平均的に閾値Bを超えている場合は過負荷状態を示すことになる。
各ΔTの区間内においては、その区間内のトルク指示値を累積して累積数で割ることにより、トルク指示値の平均値であるトルク平均値ΔU(ΔU1,ΔU2,ΔU3,・・・・・・,ΔUm,ΔUm+1,・・・・・)を取得する。
各区間データにおいて、トルク指示値の瞬時値を取らずΔTの区間平均値を取る理由は、モータへの電圧指示値に相当するトルク指示値は瞬時的なばらつきが大きく、瞬時値では負荷の状態を正しく判定できない恐れがあるためである。
また、巻線温度がZ℃の状態から、区間内のトルク指示値の平均値であるトルク平均値ΔUが閾値Bとなる状況が継続した場合に、温度がW℃になるまでの時間を予め導出しておく。
熱流量、熱抵抗、熱容量が分かっている場合は、前述の式1からその時間tを求められる。それらのパラメータが分かっていない場合は、温度測定によりその時間tを求めておく。
図7は、図3に示したモータ過負荷異常検出部40による動作例を説明するための線図であり、トルク平均値(電圧平均値)ΔUと巻線温度の推移を示す。
これは、図3に示したモータ制御部32のモータ過負荷異常検出部40において、以下の演算及び判定を行う。
まず、モータ過負荷異常検出部40が図6で説明したトルク平均値(電圧平均値)ΔUを取得する。そのトルク平均値ΔUの取得は、移動平均値算出部41によってなされる。
モータMの起動時から、図3に示した速度検出手段であるエンコーダ35によって検出されるモータMの回転速度に基づいて、指示値演算部36がモータMに対するトルク指示値を演算してモータ過負荷異常検出部40に入力させる。そのトルク指示値を、移動平均値算出部41が受け取って、時間ΔT毎にその区間でのトルク指示値の平均値であるトルク平均値ΔUを算出し、それを各区間用の格納バッファに順次格納していく。
そして、その格納バッファに格納した平均値ΔUの移動平均値を算出する。例えば、最新区間のトルク平均値の取得データがΔUmのとき、その最新区間までの所定数の区間分の移動平均を求める。ここでは、4区間分の移動平均値を求める場合の例を示し、(ΔUm+ΔUm−1+ΔUm−2+Um−3)/4で移動平均値Umを算出する。
その算出ごとに、判定部42が移動平均値Um+αと閾値Bを比較して、過負荷による異常の有無を判定する。
その判定部42が、移動平均値Um+αが閾値Bを超えていない(過負荷異常なし)と判定した場合は、指示値切替部43が指示値演算部36から入力するトルク指示値に対応する電圧指示値をそのまま出力する。判定部42が、移動平均値Um+αが閾値Bを超えた(過負荷異常あり)と判定した場合は、電圧指示値を0に切り替て出力する。すなわち、次のΔT時間の区間は、間欠区間としてモータMを停止させる。
そして、停止している期間のΔTも含めて引き続き、4区間分ずつのトルク平均値の移動平均値(Um+1,Um+2,Um+3,・・・・)を算出し、移動平均値Um+αが閾値Bを下回ったら、再び電圧指示値を出力してモータMを駆動させる。
図7の場合は移動平均値Um+1、Um+4、Um+6が閾値Bを超えた状態となっており、次の区間でモータを停止させている。
このようにすることによって、巻線温度は図7に実線の曲線で示す鋸歯波状に推移し、移動平均値が閾値Bを超えた状態でも、巻線温度が規格値及び仕様を超えない範囲でモータの駆動を継続させることができる。点線の曲線は、トルク平均値が閾値Bを維持した場合の巻線温度の上昇カーブを示している。
詳細な制御処理は、図8及び図9のフローチャートによって説明する。
〔図7の動作を実現するためのフローチャートの説明〕
図8及び図9は、図7に示した動作を実現するための図3におけるモータ過負荷異常検出部40による処理のフローチャートである。図8はメインルーチン、図9は図8におけるステップS2(過負荷判定処理)のサブルーチンである。
このフローチャートに示す処理は、図3に示したモータ制御部32が備えているマイクロコンピュータを、モータ過負荷異常検出部40の移動平均値算出部41、判定部42及び指示値切替部43として機能させるためのプログラムによる処理である。以下の説明では、そのマイクロコンピュータを「CPU」と略称する。
画像形成装置の電源が投入されると、CPUは図8のメインルーチンの処理を開始し、まずステップS1でモータ起動中か否かを判断する。これは、図3に示したメイン制御部30からモータ制御部32にモータ起動(START)信号が入力されてモータMを起動しているか、モータ停止(STOP)信号が入力されてモータMを停止するかを判断する。
モータ制御部32によるモータ起動処理については、従来と同様であるので説明は省略する。そして、CPUがステップS1でモータ起動中と判断すると、ステップS2で図9に示す過負荷判定処理を実行する。
この過負荷判定処理では、CPUはまずステップS201で、Ta=Tx(時間ΔTが経過した)か否かを判断する。Taは、図7に示した各区間の時間ΔTを計測するための時間計測カウンタのカウント値であり、Txは1区間の時間ΔTに相当するカウント値(Tx=ΔT)である。
始めは当然Ta=Txにはなっていないので、CPUはNOと判断してステップS202へ進み、指示値演算部36から入力するトルク指示値の累積値Ua(最初は0)に今回のトルク指示値を加算して、新たな累積値Uaとする。その後、ステップS203で、時間計測カウンタをカウントアップし、カウント値Taを+1して、ステップS201へ戻る。CPUがステップS201でTa=Txと判断するまで、このS202,S203の処理を繰り返して、毎回のトルク指示値を1区間分累積加算していく。
CPUがステップS201でTa=Txと判断すると、1区間の時間ΔTが経過したので、ステップS204へ進み、ΔU=Ua/Txを演算する。この演算は、トルク指示値の累積値Uaをこの区間の時間ΔTに相当するカウント値Txで除して、この区間のトルク平均値ΔUを求めることである。
そして、CPUはステップS205で、ステップS204で求めたトルク平均値ΔUを格納バッファΔUmに格納し、ステップS206で格納バッファカウンタをカウントアップし、そのカウント値mをm+1にする。
次に、CPUはステップS207で、今回の区間を含む所定区間分の格納バッファに格納したトルク指示値の平均値ΔUの移動平均値を算出する。その区間数は装置の設計時に予め決めてメモリに設定しておく。
例えば、最新の格納バッファに格納した今回のトルク平均値をΔUmとして、それまでの4区間分の移動平均値を求める場合は、ステップS207に括弧書きで示すように、
(ΔUm+ΔUm−1+ΔUm−2+ΔUm−3)/4
の演算によってトルク平均値ΔUの移動平均値Umを算出する。
なお、モータ起動直後の初期段階における移動平均値は、4区間移動平均の場合次の演算によって求める。
最初の1区間では他の3区間は0として(ΔUm+0+0+0)/4、2区間目では2つ前と3つ前の区間は0として(ΔUm+ΔUm−1+0+0)/4の演算を行う。3区間目では3つ前の区間は0として(ΔUm+ΔUm−1+ΔUm−2+0)/4の演算を行う。このように、モータ起動前の区間はトルク平均値を「0」として演算する。
ここまでが、図3における移動平均値算出部41の機能又は手順に相当する処理である。
その後、CPUはステップS208で、今回算出した移動平均値Umが図7に示した閾値Bを超えたか否かを判断する。その結果、CPUが移動平均値Umが閾値Bを超えた(過負荷異常あり)と判断すると、ステップS209で間欠停止中フラグをセットする。また、CPUが移動平均値Umが閾値Bを超えていない(過負荷異常なし)と判断すると、ステップS210で間欠停止中フラグをクリアする。
このステップS208〜S210の処理が、図3に示した判定部42の機能又は手順に相当する処理である。
そして、いずれの場合も次のステップS211で、時間計測カウンタのカウント値Ta及びトルク指示値の累積値Uaを0にクリアして、図8のメインルーチンへリターンする。
なお、トルク平均値ΔUの移動平均をとる区間数(時間)は、負荷の最悪条件でも移動平均値算出中にモータMの巻線温度が、図7に示したZ℃からW℃に到達しない範囲で設定する。
この移動平均値を算出するための区間数は、予め設定しておくが、その後変更可能にしてもよい。例えば、画像形成装置の使用後に、設置条件や使用状況等に応じてサービスマンが変更できるようにしてもよい。
CPUが図8のフローチャートの処理にリターンすると、ステップS3で間欠停止中フラグがセットされているか否かを判断する。その結果、間欠停止中フラグがセットされていたら、ステップS4でモータへの電圧指示値を、指示値演算部36からのトルク指示値に関わらず0にセットする。間欠停止中フラグがセットされていない場合は、ステップS5でモータへの電圧指示値として、指示値演算部36からのトルク指示値に対応する値をセットする。このステップS3〜S5の処理が、図3に示した指示値切替部43の機能又は手順に相当する処理である。
CPUがステップS1でモータ起動中でない(停止中)と判断した場合は、ステップS6で間欠停止中フラグをクリアする。さらに、ステップS7で時間計測カウンタのカウント値Ta及びトルク指示値の累積値Uaを0にクリアし、ステップS8でバッファΔUm等をすべて0にクリアする。
CPUは、ステップS4,S5,S8の処理を行った後、ステップS1へ戻って上述した処理を繰り返す。
このようにして、CPUがセットした電圧指示値をモータ過負荷異常検出部40の指示値切替部43からPWM変換部37へ出力し、そこでPWM指示値に変換してモータ駆動回路33を制御し、モータMを駆動する。
それによって、図7によって説明した動作を実現でき、温度の規格値及び仕様を超えない範囲で、使用可能条件の限界付近までモータの駆動を継続させることができるようになる。
〔モータ過負荷異常検出部の他の動作例〕
図3に示したモータ過負荷異常検出部による他の動作例を図10〜図12によって説明する。
前述の動作例では、所定区間数のトルク平均値の移動平均値Um+αが閾値Bを超えたら、次の区間のモータへの電圧指示値を0に設定して間欠停止区間としていた。しかし、このモータ駆動制御装置で駆動制御しているモータの使用状況によっては、すぐに間欠停止できない場合も考えられる。例えば、画像形成装置の搬送ローラを回転させるモータの場合、その搬送ローラが現に転写紙を搬送中であるときには、間欠停止させることはできない。
このような場合には、モータMを停止してもよいタイミング(例えば、モータMが図2に示した搬送ローラを回転駆動する場合、その搬送ローラが転写紙を搬送中でなくなった後)までモータMの駆動を継続させる。その後、モータMへの電圧指示値を0に設定して、規格値を超えない温度まで間欠的に停止させる。このようにすることによって、巻線温度の規格値及び製品仕様を満足させつつ、モータMを使用している装置を異常停止させずに、限界付近まで動作を継続させることが可能になり、画像形成装置のダウンタイムを短くすることができる。
なお、モータMが画像形成装置における転写紙(用紙ともいう)の搬送に係わる部材を駆動する場合、その停止可能なタイミングを、機内から用紙搬出後、もしくは機内で用紙を一時的に停止させることができる退避位置まで搬送させた後などにするとよい。
図10は、その動作例を説明するための図7と同様な線図である。
図7によって説明した動作例の場合は、時間ΔTの区間ごとのトルク指示値の平均値であるトルク平均値の4区間分の移動平均値Umが閾値Bを超えると、常に次の区間は電圧指示値を0にしてモータMを間欠停止させた。
それと同様に制御すると、図10では移動平均値がUm+1で閾値Bを超えるため、次の斜線を施して示す区間は電圧指示値を0にしてモータMを間欠停止させることになる。
しかし、その区間が「停止禁止タイミング」であるため、図3における指示値演算部36から入力されたトルク指示値に応じた電圧指示値にして、モータMの駆動を継続する。
その後、「停止可能タイミング」となった区間でモータMへの電圧指示値を0にする。図10の例では、「停止可能タイミング」になるまでに移動平均値が3回(Um+1、Um+2、Um+3)閾値Bを超えていたが、「停止禁止タイミング」であったため電圧指示値を0にできなかった。そのため、その区間数(3区間)に亘ってモータへの電圧指示値を0にする。その後、移動平均値Um+6が閾値Bを超えなくなり、電圧指示値を指示値演算部36から入力されるトルク指示値に応じた通常の値に復帰させ、モータMを駆動する。
それによって、モータMの巻線温度は図10に実線に示す鋸歯波状に推移し、移動平均値が閾値Bを超えた状態でも、巻線温度が規格値及び仕様を超えない範囲でモータの駆動を継続させることができる。点線の曲線は、トルク平均値が閾値Bを維持した場合の巻線温度の上昇カーブを示している。
〔図10の動作を実現するためのフローチャートの説明〕
図11は、図10に示した動作を実現するための図3におけるモータ過負荷異常検出部40による処理のメインルーチンのフローチャートであり、図12は、図11におけるステップS2′(過負荷判定処理)のサブルーチンのフローチャートである。
このフローチャートに示す処理も、図3に示したモータ制御部32が備えているマイクロコンピュータ(CPU)を、モータ過負荷異常検出部40の移動平均値算出部41、判定部42及び指示値切替部43として機能させるためのプログラムによる処理である。
図11及び図12において、図8及び図9と同じ判断又は処理を行うステップには同じステップ符号を付し、それらの説明は簡単にするか省略する。
CPUが図11に示すフローチャートの処理を開始し、ステップS1でモータ起動中と判断すると、ステップS2′で図12のサブルーチンに示す過負荷判定処理を行う。
そのステップS201〜S208の判断及び処理は、図9のサブルーチンの場合と同じである。図9では、CPUがステップS208の判断で今回の移動平均値Umが閾値Bを超えたと判断したら、次のステップS209で間欠停止中フラグをセットしていた。
しかし、図12の場合は、CPUはまずステップS221で、間欠停止をキャンセルする区間の数Ncをカウントする間欠停止キャンセル数カウンタをカウントアップし、Ncを+1する。最初はNcは0であるからNc=1にする。
その後、CPUはステップS222で、モータ停止可能タイミングか否かを判断し、停止可能タイミングであれば、ステップS209へ進んで間欠停止中フラグをセットする。
そして、次のステップS211で、時間計測カウンタのカウント値Ta及びトルク指示値の累積値Uaを0にクリアして、図11のメインルーチンへリターンする。
CPUがステップS222でモータ停止可能タイミングではない(モータ停止禁止タイミングである)と判断した場合は、ステップS223へ進む。そこでは間欠停止キャンセル数カウンタのカウント数Ncが、予め設定した最大値Nmaxを超えた(Nc>Nmax)かどうかを判断する。その結果、Nc>Nmax であると判断した場合は、ステップS224でモータ強制停止フラグをセットして、図11のメインルーチンへリターンする。
CPUがステップS223で、Nc>Nmax ではない(Nc≦Nmax )と判断すると、ステップS211で、時間計測カウンタのカウント値Ta及びトルク指示値の累積値Uaを0にクリアして、図11のメインルーチンへリターンする。
CPUはメインルーチンへリターンすると、ステップS9でモータ強制停止フラグがセットされているか否かを判断する。その結果、モータ強制停止フラグがセットされていれば、ステップS10でモータを強制停止させ、モータ強制停止を図3におけるメイン制御部30へ通知(異常通知)して、このフローチャートの処理を終了する。
モータ強制停止がメイン制御部30に通知されると、メイン制御部30は、操作パネルに「モータ強制停止」の文字やマークを表示したり、警報音を発生したりして、ユーザにそれを知らせることができる。
このようにするのは、システム的にモータ停止禁止タイミングであっても、モータを止めないままでいると、温度規格もしくは巻線の部品仕様を越える状況が発生する恐れがあるので、それを防止するためである。図12のステップS223で使用する間欠停止キャンセル数カウンタのカウント数Nc(間欠停止をキャンセルする区間の数)の最大値Nmax は、巻線温度が図10に示したW℃を超えない範囲のカウント値を、予め温度試験を行って求めておく。
CPUがステップS9でモータ強制停止フラグがセットされていないと判断した場合は、次にステップS3で間欠停止中フラグがセットされているか否かを判断する。そして、セットされていれば、ステップS4で電圧指示値を0にセットし、ステップS11で間欠停止キャンセル数カウンタをカウントダウンし、そのカウント数NcをNc−1にする。
その後、CPUはステップS12でNc=0か否かを判断し、Nc=0であればステップS13で間欠停止中フラグをクリアした後、ステップS12でNc=0でなければそのまま、ステップS1へ戻って上述した処理を繰り返す。
CPUがステップS3で間欠停止中フラグがセットされていないと判断した場合は、ステップS5でモータへの電圧指示値として、指示値演算部36からのトルク指示値に対応する値をセットする。そして、ステップS1へ戻って上述した処理を繰り返す。
CPUがステップS1でモータ起動中ではないと判断すると、ステップS14で間欠停止キャンセル数カウンタをクリア(Nc=0)し、その後、図8の場合と同様にステップS6〜S8の各クリア処理を行った後、ステップS1へ戻る。
こうすることによって、図12のステップS221で間欠停止キャンセル数カウンタのカウント数Ncがカウントアップされた区間数だけの時間、モータ停止可能タイミング範囲でモータの電圧指示値を0にセットし、モータを間欠停止させることができる。
この動作例においても、間欠停止中フラグがセットされているときに、電圧指示値を0にセットせずに、図3の指示値演算部36から入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値の例えば1/2にするなど所定の比率で低下させた値をセットしてもよい。あるいは、入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値より低い一定の小さい値をセットして、出力する電圧指示値を切り替えるようにしてもよい。その場合のフラグは、「間欠停止中フラグ」と云うよりは「指示値低下中フラグ」とでも称した方がよい。
〔過負荷状態通知機能を追加したフローチャートの説明〕
次に、上述した各動作例に、過負荷状態をメイン制御部30へ通知するための処理を追加した動作例を、図13及び図14によって説明する。
図13は、図8に示したモータ過負荷異常検出動作に過負荷状態を通知するための処理を追加したメインルーチンのフローチャートであり、図8のステップS4の後に、網掛けを施して示したステップS15とS16を追加しただけである。
この動作例では、ステップS3で間欠停止中フラグがセットされていて、CPUがステップS4で電圧指示値を0にセットしたとき、次のステップS15で、モータ起動後初めての間欠動作か否かを判断する。その結果、モータ起動後初めての間欠動作であると判断すると、ステップS16で過負荷状態であることを、図3のメイン制御部30へ通知(異常通知)してステップS1へ戻る。
それによって、メイン制御部30は、操作パネルに「過負荷状態」又は「モータ間欠動作中」等の文字やマークを表示したり、警告音を発生するなどして、ユーザにそれを知らせることができる。
CPUがステップS15で、モータ起動後初めての間欠動作ではないと判断した場合は、そのままステップS1へ戻る。
図14は、図11に示したモータ過負荷異常検出動作に過負荷状態を通知するための処理を追加したメインルーチンのフローチャートであり、図11のステップS4とステップS11の間に、網掛けを施して示したステップS15とS16を追加しただけである。そのステップS15の判断とステップS16の処理は、上述した図13のステップS15,S16と同じである。
過負荷状態を検出した場合は、モータを搭載しているシステム(この実施形態では画像形成装置)のメンテナンスが必要な状況と考えられる。そのため、過負荷状態を検知してモータが間欠動作を開始した場合に、それをユーザに通知することによって、モータがまだ動作可能な間欠動作を行っている間に、ユーザあるいはサービス担当者が修理の準備を行うことが可能になる。それによって、ダウンタイムの一層の低減を図ることができる。
〔図4のモータ過負荷異常検出部の動作〕
図4に示した他の実施形態のモータ駆動制御装置におけるモータ過負荷異常検出部40′による動作も、上述した図3に示した実施形態のモータ駆動制御装置におけるモータ過負荷異常検出部40の動作と殆ど同じである。
上述した実施形態の動作と異なる点は、図4の説明で述べたように、モータMの駆動電流を検出するモータ駆動電流検出手段38を備えており、そのモータ駆動電流の検出値をモータ過負荷異常検出部40′に入力している点である。
そして、モータ過負荷異常検出部40′の移動平均値算出部41′は、モータ駆動電流検出手段38によって検出されるモータ駆動電流値をA/D変換して短い周期で連続的に取り込み、その1区間(所定時間)ごとの平均値を算出して保存する。そして、最新の区間までの予め設定した区間数でのモータ駆動電流値の移動平均値を算出する。
判定部42′は、移動平均値算出部41′が算出したモータ駆動電流の移動平均値と、予め設定した閾値とを比較して過負荷異常の有無を判定する。
指示値切替部43は、判定部42′が過負荷異常なしと判定した場合は、指示値演算部36から入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値をそのまま出力する。判定部42′が過負荷異常ありと判定した場合は、指示値切替部43は、電圧指示値を例えばゼロ(0)又は入力されたトルク指示値に対応する電圧指示値よりかなり低い値に切り替えて出力する。
したがって、この実施形態の動作を説明する場合は、図5における「トルク指示値(電圧指示値)」を「モータ駆動電流値」とし、図6、図7及び図10における「トルク平均値(電圧平均値)」を「モータ駆動電流平均値」とする。したがって、図7及び図10におけるΔUは各区間ごとの「モータ駆動電流平均値」、Umは最新の区間を含むそれまでの所定数の区間(実施形態では4区間)のモータ駆動電流平均値の移動平均値である。
図4におけるモータ制御部32のマイクロコンピュータ(CPU)を、モータ過負荷異常検出部40′の各部として機能させるためのプログラムのフローチャートも、図8と図9、あるいは図11と図12の各フローチャートと同様である。また、図8に代えて図13、図11に代えて図14の各フローチャートにしてもよい。
但し、これらの図において、ΔUとUmについては上述のとおりとする。図9及び図12のステップS202におけるUaは、時間ΔTの区間内のモータ駆動電流値の累積加算値であり、「今回のトルク指示値」は「今回のモータ駆動電流値」とする。また、ステップS208でモータ駆動電流の今回の移動平均値と比較する閾値Bは、モータ駆動電流の平均値及び移動平均値の閾値であり、図6、図7等に示したΔTの時間内でZ℃からW℃に到達しない範囲に設定する。
〔モータ過負荷異常検出方法〕
この発明によるモータ過負荷異常検出方法は、モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値あるいは実際のモータ駆動電流値に基づいてモータの過負荷異常を検出し、その検出結果に応じたモータ駆動指示値を出力する方法である。
その実施形態は、上述したモータ過負荷異常検出部40又は40′の各部が実行する移動平均値算出手順、判定手順、および指示値切替手順を有している。その各手順は、モータ制御部31のマイクロコンピュータ(CPU)が、前述した各フローチャートで説明したように実行する。
モータ駆動電流値に基づいてモータの過負荷異常を検出する場合は、上述した図4に示したモータ駆動制御装置におけるモータ過負荷異常検出部40′の各部による動作手順を有し、各フローチャートについて上述のように一部変更する。
〔補足説明〕
以上、この発明の実施形態について説明してきたが、その実施形態の各部の具体的な構成や処理の内容等は、そこに記載したものに限るものではない。
また、この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に記載された技術的特徴を有する以外は、何ら限定されないことは言うまでもない。
さらに、以上説明してきた実施形態の構成例、動作例及び変形例等は、適宜変更又は追加したり一部を削除してもよく、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施することも可能である。
1:画像形成部 2:給紙部 3:画像読取部(スキャナ部)
4:自動原稿給送装置(ADF) 5:排紙トレイ 6:手差しトレイ
10:作像部 11:感光体ドラム 12:帯電ローラ 13:現像器
14:画像書き込みユニット 15:中間転写ベルト 16:位置決めローラ対
17:二次転写ローラ 18:搬送ベルト 19:定着装置
20:給紙カセット 21:給紙・搬送機構 22:モータ 23:小歯車
24:平歯車 25:搬送ローラ 26:従動ローラ
30:メイン制御部 31:モータ駆動制御ユニット 32:モータ制御部
33:モータ駆動回路 35:エンコーダ(速度検知手段) 36:指示値演算部
37:PWM変換部 38:モータ駆動電流検出手段
40,40′:モータ過負荷異常検出部 41,41′:移動平均値算出部
42,42′:判定部 43:指示値切替部
M:モータ P:転写紙(記録媒体)
特開2015−33298号公報

Claims (12)

  1. モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値に基づいてモータの過負荷異常を検出し、その検出結果に応じたモータ駆動指示値を出力するモータ過負荷異常検出装置であって、
    前記モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動指示値の移動平均値を算出する移動平均値算出手段と、
    該移動平均値算出手段が算出した移動平均値と予め設定された閾値とを比較して、過負荷異常の有無を判定する判定手段と、
    該判定手段が過負荷異常なしと判定した場合は、前記モータの回転速度に応じて演算されたモータ駆動指示値に相当するモータ駆動指示値を出力し、前記判定手段が過負荷異常ありと判定した場合は、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は前記演算されたモータ駆動指示値より低い値に切り替える指示値切替手段とを有することを特徴とするモータ過負荷異常検出装置。
  2. 前記移動平均値算出手段は、前記モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値を一定時間の区間ごとにその平均値を算出して取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動指示値の平均値の移動平均値を算出することを特徴とする請求項1に記載のモータ過負荷異常検出装置。
  3. モータ駆動電流値に基づいてモータの過負荷異常を検出し、その検出結果に応じたモータ駆動指示値を出力するモータ過負荷異常検出装置であって、
    前記モータ駆動電流値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動電流値の移動平均値を算出する移動平均値算出手段と、
    該移動平均値算出手段が算出した移動平均値と予め設定された閾値とを比較して、過負荷異常の有無を判定する判定手段と、
    該判定手段が過負荷異常なしと判定した場合は、モータの回転速度に応じて演算されたモータ駆動指示値に相当するモータ駆動指示値を出力し、前記判定手段が過負荷異常ありと判定した場合は、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は前記演算されたモータ駆動指示値より低い値に切り替える指示値切替手段とを有することを特徴とするモータ過負荷異常検出装置。
  4. 前記移動平均値算出手段は、前記モータ駆動電流値を一定時間の区間ごとにその平均値を算出して取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動電流値の平均値の移動平均値を算出することを特徴とする請求項3に記載のモータ過負荷異常検出装置。
  5. 前記指示値切替手段は、前記判定手段が過負荷異常ありと判定した場合に、モータ停止可能タイミングでなかったときは、前記モータの回転速度に応じて演算されたモータ駆動指示値に相当するモータ駆動指示値を出力すると共に、その状態が継続した区間の数をカウントし、モータ停止可能タイミングになった後前記カウントした数の区間だけ、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は前記演算されたモータ駆動指示値より低い値に切り替えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のモータ過負荷異常検出装置。
  6. 請求項5に記載のモータ過負荷異常検出装置において、
    前記判定手段が過負荷異常ありと判定した場合にモータ停止可能タイミングでなかった区間数が予め設定した区間数を超えた場合には、前記モータを強制停止する手段を設けたことを特徴とするモータ過負荷異常検出装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のモータ過負荷異常検出装置において、
    前記指示値切替手段が、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は前記演算されたモータ駆動指示値より低い値に初めて切り替えた場合に、過負荷状態であることを通知する手段を設けたことを特徴とするモータ過負荷異常検出装置。
  8. モータの回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記モータの駆動制御を行うモータ制御部と、
    該モータ制御部に制御されて前記モータを駆動するモータ駆動回路とを備え、
    前記モータ制御部が、
    前記速度検出手段によって検出される前記モータの回転速度に基づいて、モータ駆動指示値を演算する指示値演算部と、
    請求項1又は2に記載のモータ過負荷異常検出装置と、
    該モータ過負荷異常検出装置の前記指示値切替手段から出力するモータ駆動指示値に応じて前記モータ駆動回路を制御する手段とを有することを特徴とするモータ駆動制御装置。
  9. モータの回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記モータの駆動制御を行うモータ制御部と、
    該モータ制御部に制御されて前記モータを駆動するモータ駆動回路と、
    前記モータの駆動電流を検出するモータ駆動電流検出手段とを備え、
    前記モータ制御部が、
    前記速度検出手段によって検出される前記モータの回転速度に基づいて、モータ駆動指示値を演算する指示値演算部と、
    請求項3又は4に記載のモータ過負荷異常検出装置と、
    該モータ過負荷異常検出装置の前記指示値切替手段から出力するモータ駆動指示値に応じて前記モータ駆動回路を制御する手段とを有することを特徴とするモータ駆動制御装置。
  10. 請求項8又は9に記載のモータ駆動制御装置と該モータ駆動制御装置によって駆動制御されるモータとを備えた画像形成装置。
  11. モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値に基づいてモータの過負荷異常を検出し、その検出結果に応じたモータ駆動指示値を出力するモータ過負荷異常検出方法であって、
    前記モータの回転速度に応じて演算されるモータ駆動指示値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動指示値の移動平均値を算出する移動平均値算出手順と、
    該移動平均値算出手順でが出した移動平均値と予め設定された閾値とを比較して、過負荷異常の有無を判定する判定手順と、
    該判定手順で過負荷異常なしと判定した場合は、前記モータの回転速度に応じて演算されたモータ駆動指示値に相当するモータ駆動指示値を出力し、前記判定手順で過負荷異常ありと判定した場合は、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は前記演算されたモータ駆動指示値より低い値に切り替える指示値切替手順とを有する
    ことを特徴とするモータ過負荷異常検出方法。
  12. モータ駆動電流値に基づいてモータの過負荷異常を検出し、その検出結果に応じたモータ駆動指示値を出力するモータ過負荷異常検出方法であって、
    前記モータ駆動電流値を一定時間の区間ごとに取得し、最新の区間を含む所定数の区間の該モータ駆動電流値の移動平均値を算出する移動平均値算出手順と、
    該移動平均値算出手順で算出した移動平均値と予め設定された閾値とを比較して、過負荷異常の有無を判定する判定手順と、
    該判定手順で過負荷異常なしと判定した場合は、モータの回転速度に応じて演算されたモータ駆動指示値に相当するモータ駆動指示値を出力し、前記判定手順で過負荷異常ありと判定した場合は、出力するモータ駆動指示値をゼロ又は前記演算されたモータ駆動指示値より低い値に切り替える指示値切替手順とを有する
    ことを特徴とするモータ過負荷異常検出方法。
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