JP2017042251A - 歩行支援白杖 - Google Patents
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Abstract
【課題】視覚障害者が障害物を回避して行う歩行をスムーズ且つ確実に支援できること。【解決手段】視覚障害者の歩行を支援する歩行支援白杖10であって、視覚障害者の手が把持する把持部21を上端に備えた長尺形状の杖本体11と、この杖本体の下端に設けられ、地面または床に接触して転動すると共に左右方向に操舵可能に設けられた車輪12と、杖本体の把持部に左右方向に沿って複数設けられた誘導指標部13と、杖本体に設置されて、この杖本体の周囲の情報を取得するカメラ14及び距離センサ15と、これらのカメラ、距離センサからの周囲情報に基づいて障害物の位置を判定し、この位置に基づき障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、この歩行すべき方向に車輪12を操舵すると共に、この歩行すべき方向に誘導指標部13を指標として機能させるよう制御する制御ユニット18と、を有して構成されたものである。【選択図】 図2
Description
本発明は、視覚障害者が障害物を回避して行う歩行を支援する歩行支援白杖に関する。
視覚障害者の方向を支援する歩行支援装置が特許文献1及び2に開示されている。特許文献1に記載の歩行支援装置は白杖に設置され、障害物を検知した距離センサからの検知情報に基づいて複数の振動子を選択的に振動させ、これにより、障害物の存在とその距離とを視覚障害者に通知するものである。
また、特許文献2に記載の歩行支援装置は白杖に適用可能に構成され、障害物検知センサが障害物を検知したときにアクチュエータが振動等することで、視覚障害者(ユーザ)に触覚刺激を与えて障害物の存在を提示するものである。
上述の特許文献1及び2に記載の歩行支援装置では、障害物の存在、または障害物の存在とその距離を視覚障害者に通知するものの、その障害物を回避する方向を提示するものではない。従って、視覚障害者が障害物を回避してスムーズ且つ確実に歩行できることを支援するものではない。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、視覚障害者が障害物を回避して行う歩行をスムーズ且つ確実に支援できる歩行支援白杖を提供することにある。
本発明に係る歩行支援白杖は、視覚障害者の歩行を支援する歩行支援白杖であって、前記視覚障害者の手が把持する把持部を上端に備えた長尺形状の杖本体と、この杖本体の下端に設けられ、地面または床に接触して転動すると共に左右方向に操舵可能に設けられた車輪と、前記杖本体の前記把持部に左右方向に沿って複数設けられた誘導指標部と、前記杖本体に設置されて、この杖本体の周囲の情報を取得する周囲情報取得手段と、この周囲情報取得手段からの周囲情報に基づいて障害物の位置を判定し、この位置に基づき前記障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、この歩行すべき方向に前記車輪を操舵すると共に、この歩行すべき方向に対応する前記誘導指標部を指標として機能させるよう制御する制御ユニットと、を有して構成されたことを特徴とするものである。
本発明によれば、歩行支援白杖の周囲に障害物が存在する場合でも、この歩行支援白杖の制御ユニットは、周囲情報取得手段からの周囲情報に基づいて障害物の位置を判定し、この位置に基づき障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、この歩行すべき方向に車輪を操舵すると共に、この歩行すべき方向に対応する誘導指標部を指標として機能させるよう制御する。このため、歩行支援白杖によって視覚障害者の歩行が支援され、視覚障害者は障害物をスムーズ且つ確実に回避しながら歩行することができる。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る歩行支援白杖の一実施形態を示す斜視図である。また、図2は、図1の歩行支援白杖の内部構造を透視して示す斜視図である。これらの図1及び図2に示す歩行支援白杖10は、視覚障害者が使用することでその視覚障害者の歩行を支援するものであり、杖本体11、車輪12、誘導指標部13、周囲情報取得手段としてのカメラ14及び距離センサ15、点字情報伝達部16、落差検知手段としての落差センサ17、制御ユニット18、並びにバッテリ19を有して構成される。
図1は、本発明に係る歩行支援白杖の一実施形態を示す斜視図である。また、図2は、図1の歩行支援白杖の内部構造を透視して示す斜視図である。これらの図1及び図2に示す歩行支援白杖10は、視覚障害者が使用することでその視覚障害者の歩行を支援するものであり、杖本体11、車輪12、誘導指標部13、周囲情報取得手段としてのカメラ14及び距離センサ15、点字情報伝達部16、落差検知手段としての落差センサ17、制御ユニット18、並びにバッテリ19を有して構成される。
杖本体11は、上端に把持部21を備えた長尺形状に構成され、把持部21を視覚障害者の手が把持する。また、杖本体11の下端には、車輪12を支持するための支持プレート22が固定されている。
車輪12は、球または円板形状(本実施形態では球形状)に形成され、車軸23により回転自在に支持され、地面または床1に接触することで転動する。車軸23の両端は車輪操舵用アクチュエータ27に支持され、この車輪操舵用アクチュエータ27が杖本体11の支持プレート22の下面に取り付けられる。車輪12は、車軸23を介し車輪操舵用アクチュエータ27によって、左右方向(図2の矢印P)に操舵可能に構成される。
誘導指標部13は、杖本体11の把持部21の天面、特に視覚障害者の指の第1関節近傍が位置する部分に、左右方向に沿って複数個(例えば3個)設けられる。本実施形態では、左右方向中央位置に中央誘導指標部13Aが、左右方向の左位置に左誘導指標部13Bが、左右方向の右位置に右誘導指標部13Cがそれぞれ設けられる。これらの誘導指標部13A、13B、13Cは、それぞれが別個の誘導指標用アクチュエータ28を用いて、把持部21の天面に対し出入可能に構成される。この誘導使用部13は、歩行の進行方向を示す指標であり、正面前方向X(図1)へ誘導する場合には中央誘導指標部13Aが突出し、左方向へ誘導する場合には左誘導指標部13Bが突出し、右方向へ誘導する場合には右誘導指標部13Cが突出する。なお、1つのアクチュエータを用いて3つの誘導指標部13A、13B、13Cのそれぞれを動作させてもよい。
カメラ14は、杖本体11の任意の位置、例えば把持部21に距離センサ15を挟んで2個設置される。それぞれのカメラ14は画角の広い広角カメラである。これら2個のカメラ14は、歩行支援白杖10の杖本体11における前側周囲の視覚情報、特に視覚画像を取得する。このように2個のカメラ14が杖本体11の前側周囲の視覚画像を取得することで、障害物や目標物(目印)などの対象物の有無と、その対象物までの距離(概算値)及び方向とが認識される。
ここで、障害物としては路上のごみ箱や駐輪状態の自転車などであり、目標物(目印)としてはバス停やコンビニエンスストアなどの店舗である。
距離センサ15は、杖本体11の任意の位置、例えば把持部21に走査用アクチュエータ29を介して1個設置される。この距離センサ15は、超音波や光、赤外線などの反射波を利用して、対象物(障害物や目標物(目印)など)までの距離及び方向を、周囲情報として計測する。この距離センサ15の鉛直方向の検出範囲を図3に示す角度αで示す。この距離センサ15は、走査用アクチュエータ29によって左右方向(図2の矢印R)に走査されることで、歩行支援白杖10を左右に振ることなく車輪12を転動させて前側へ押し進めるだけで、歩行支援白杖10の前側周囲の対象物までの距離及び方向を計測する。
点字情報伝達部16は、杖本体11の把持部21において視覚障害者の指が位置する部分に設置される。この点字情報伝達部16は、障害物及び目標物(目印)に関する情報を点字で表示して伝達する。障害物及び目標物(目印)に関する情報としては、障害物、目標物(目印)の名称と、その障害物、目標物(目印)までの距離及び方向等である。例えば、左方向すぐの距離(例えば、5m以内の所要距離)にバス停があれば「すぐ左バス停」、右方向まもなくの距離(例えば、5m〜8mの所要距離)にコンビニエンスストアがあれば「まも右コンビニ」」、正面前方まもなくの距離(例えば、5m〜8mの所要距離)に自転車が駐輪していれば「まも前自転車」とそれぞれ点字で表示する。
落差センサ17は、杖本体11における支持プレート22の下面に設置される。この落差センサ17は例えば接触センサであり、図3に示すように、歩行支援白杖10が車輪12の転動により前側へ推し進められている状態で、地面または床1における溝や窪みなどの落差箇所2に車輪12が移動して落下したときに地面または床1に接触して、この落差箇所2の存在を検知する。落差センサ17は接触センサに限らず、例えば赤外線の送受信時間差を利用することで、落差箇所2の深さを計測する距離センサを用いてもよい。
バッテリ19は、図2に示すように、カメラ14、距離センサ15、点字情報伝達部16、落差センサ17、制御ユニット18、車輪操舵用アクチュエータ27、誘導指標用アクチュエータ28及び走査用アクチュエータ29へ電力を供給するものである。更に、このバッテリ19は、杖本体11の下部に内蔵されて、歩行支援白杖10の重心を低く設定する。
制御ユニット18は、杖本体11の任意の位置、例えば杖本体11の上部と把持部21との少なくとも一方(本実施形態では把持部21)に内蔵される。この制御ユニット18は、図4に示すように、センサ等データ入力部31、障害物・目標物位置判定部32、障害物・目標物判定用データベース33、杖方向決定部34、車輪操舵方向決定部35、誘導指標決定部36、点字情報決定部37及び落差判定部38を有して構成される。把持部21や杖本体11上部には、視覚障害者の手首や指に巻き掛けたり、保持させるサポート紐(図示略)が取り付けられ、歩行支援白杖10の紛失等が防止される。
センサ等データ入力部31は、カメラ14からの画像情報、距離センサ15からの距離情報、及び落差センサ17からの検知情報を入力して、必要な場合にはアナログデータをデジタルデータに変換して、障害物・目標位置判定部32、落差判定部38へ出力する。
障害物・目標位置判定部32は、まず、カメラ14からの画像情報をセンサ等データ入力部31を経て入力し、障害物・目標物判定用データベース33からの判定用データを用いて、カメラ14が取得した歩行支援白杖10の前側周囲の対象物が障害物であるのか、目標物(目印)であるのかを判定する。障害物・目標物判定用データベース33には、障害物、目標物(目印)のそれぞれにおける特徴箇所に関するデータが判定用データとして格納されている。障害物・目標物位置判定部32は、カメラ14が取得した対象物の画像情報を、障害物・目標物判定用データベース33の判定データと比較することで、カメラ14が取得した対象物が障害物であるのか、目標であるのかを、それらの名称と共に判定する。
このとき、2個のカメラ14からのそれぞれの画像情報に基づいて、障害物・目標物位置判定部32は、障害物または目標物(目印)までの距離(概算値)及び方向、つまり、障害物または目標物(目印)の位置(概算値)を判定する。更に、障害物・目標物位置判定部32は、センサ等データ入力部31を経て入力された距離センサ15からの距離情報に基づいて、障害物の距離及び方向、つまり障害物の位置を正確に判定する。
杖方向決定部34は、障害物・目標物位置判定部32が判定した正確な障害物の位置に基づいて、障害物を回避して歩行すべき方向を決定する。
車輪操舵方向決定部35は、杖方向決定部34が決定した歩行すべき方向に基づいて車輪12を操舵すべき方向を決定し、車輪操舵用アクチュエータ27に指令信号を出力して、車輪12を歩行すべき方向に操舵する。例えば、歩行すべき方向が左方向であれば、車輪操舵方向決定部35は、車輪12を左方向に操舵させるよう車輪操舵用アクチュエータ27へ指令信号を出力する。
誘導指標決定部36は、杖方向決定部34が決定した歩行すべき方向に基づいて、この歩行すべき方向に対応する誘導指標部13(中央誘導指標部13A、左誘導指標部13B、右誘導指標部13C)を決定し、この誘導指標部13を指標として機能させるよう誘導指標用アクチュエータ28に指令信号を出力して、杖本体11における把持部21の天面から突出させる。例えば、歩行すべき方向が左方向であれば、誘導指標決定部36は、左誘導指標部13Bを突出させるように誘導指標用アクチュエータ28へ指令信号を出力する。
点字情報決定部37は、杖方向決定部34を通して、障害物・目標物位置判定部32が判定した情報、つまり障害物の名称、距離及び方向と、目標物(目印)の名称、距離(概算値)及び方向とを取り込み、その情報を点字情報伝達部16に表示させて伝達する。例えば、障害物・目標物位置判定部32が、障害物としての自転車が正面前方まもなくの距離(例えば、5m〜8mの所要距離)に存在すると判定したときには、点字情報決定部37は、点字情報伝達部16に「まも前自転車」と点字で表示させて伝達する。
落差判定部38は、落差センサ17による検知情報をセンサ等データ入力部31を経て取り込んで、地面または床1に落差箇所2が存在していると判定したとき、この落差箇所2の存在を視覚障害者に告知する。この告知は、落差判定部38が例えば誘導指標用アクチュエータ28へ指令信号を出力して、全ての誘導指標部13(中央誘導指標部13A、左誘導指標部13B及び右誘導指標部13Cの全て)を把持部21の天面から突出させることでなされる。また、前記告知は、落差判定部38によって、杖本体11の把持部21に設けられた専用指標(不図示)を突出または振動させるものでもよい。
次に、歩行支援白杖10の使用状況を、制御ユニット18による制御動作と共に、図3〜図5を用いて説明する。
視覚障害者が歩行支援白杖10の図示しない電源スイッチをON動作すると、カメラ14、距離センサ15、点字情報伝達部16、落差センサ17、制御ユニット18、車輪操舵用アクチュエータ27、誘導指標用アクチュエータ28及び走査用アクチュエータ29に、バッテリ19から電力が供給されて電源が投入される。このとき、車輪12及び誘導指標部13が初期状態になって、車輪12が正面前方向Xに操舵されると共に、全ての誘導指標部13が下降して把持部21に収納される(S1)。
視覚障害者が歩行支援白杖10の図示しない電源スイッチをON動作すると、カメラ14、距離センサ15、点字情報伝達部16、落差センサ17、制御ユニット18、車輪操舵用アクチュエータ27、誘導指標用アクチュエータ28及び走査用アクチュエータ29に、バッテリ19から電力が供給されて電源が投入される。このとき、車輪12及び誘導指標部13が初期状態になって、車輪12が正面前方向Xに操舵されると共に、全ての誘導指標部13が下降して把持部21に収納される(S1)。
視覚障害者は、歩行支援白杖10の把持部21を手で把持し、車輪12を地面または床1に接触させ、歩行支援白杖10を左右に振ることなく正面前方向Xへ押し進めながら歩行する。このとき、カメラ14が動作し、歩行支援白杖10の前側周囲の画像を取得し、距離センサ15が左右方向に走査(スキャン)する(S2)。
この状態で、制御ユニット18の障害物・目標物位置判定部32は、カメラ14及び距離センサ15が取得した情報に基づいて、歩行支援白杖10の正面前方に障害物があるか否かを判断する(S3)。歩行支援白杖10の正面前方に障害物及び目標物(目印)が共に存在しない場合には、制御ユニット18の杖方向決定部34が歩行支援白杖10の方向を正面前方向Xに決定し、車輪操舵方向決定部35が車輪操舵用アクチュエータ27を介して車輪12を正面前方向Xに操舵し、誘導指標決定36が誘導指標用アクチュエータ28を介して中央誘導指標部13Aを突出状態とする(S4)。
ステップS3において、制御ユニット18の障害物・目標物位置判定部32が歩行支援白杖10の正面前方に目標物(目印)が存在していると判定したときには、制御ユニット18の杖方向決定部34が歩行すべき方向を正面前方向Xに決定し、車輪操舵方向決定部35が車輪操舵用アクチュエータ27を介して車輪12を正面前方向Xに操舵し、誘導指標決定部36が誘導指標用アクチュエータ28を介して中央誘導指標部13Aを突出状態にすると共に(S4)、点字情報決定部37が目標物の名称、距離(概算値)及び方向を点字情報伝達部16に点字で表示させて伝達する(S5)。
ステップS3において、制御ユニット18の障害物・目標物位置判定部32が歩行支援白杖10の正面前方に障害物が存在していると判定したときには、この障害物・目標物位置判定部32は、次に、カメラ14及び距離センサ15が取得した情報に基づいて、障害物が左方向にも存在しているか否かを判定する(S6)。
ステップS6において、制御ユニット18の障害物・目標物位置判定部32が、歩行支援白杖10の左方向に障害物が存在していると判定し且つ右方向に障害物が存在していないと判定したときに、制御ユニット18の杖方向決定部34が、障害物を回避して歩行すべき方向を右方向に決定し、車輪操舵方向決定部35が、車輪操舵用アクチュエータ27を介して車輪12を右方向に操舵し、誘導指標決定部36が、誘導指標用アクチュエータ28を介して右誘導指標部13Cを突出状態とする(S7)。このとき、点字情報決定部37は、障害物の名称、距離及び方向を点字情報伝達部16に点字で表示させて伝達する(S5)。
ステップS6において、制御ユニット18の障害物・目標物位置判定部32が、歩行支援白杖10の左方向に障害物が存在していないと判定したときには、制御ユニット18の杖方向決定部34が、障害物を回避して歩行すべき方向を左方向に決定し、車輪操舵方向決定部35が、車輪操舵用アクチュエータ27を介して車輪12を左方向に操舵し、誘導指標決定部36が、誘導指標用アクチュエータ28を介して左誘導指標部13Bを突出状態とする(S8)。このとき、点字情報決定部37は、障害物の名称、距離及び方向を点字情報伝達部16に点字で表示させて伝達する(S5)。
ステップS7またはS8のように歩行支援白杖10における車輪12の向きが変更され、突出する誘導指標部13が変更されることで、視覚障害者は、車輪12の向きと突出した誘導指標部13との誘導に従って歩行の向きを変え、これにより障害物を回避して歩行する。障害物が回避された後には、歩行支援白杖10の制御ユニット18は、ステップS2以降の手順を再度実行して、正面前方に障害物があるか否かを判定する。
以上のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果(1)〜(3)を奏する。
(1)図2及び図4に示すように、歩行支援白杖10の前側周囲に障害物が存在する場合に、歩行支援白杖10の制御ユニット18は、障害物・目標物位置判定部32がカメラ14、距離センサ15からそれぞれ視覚画像、距離情報に基づいて障害物の位置(距離及び方向)を判定し、杖方向決定部34が障害物の位置に基づいて障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、車輪操舵方向決定部35がこの歩行すべき方向に車輪12を操舵すると共に、誘導指標決定部36がこの歩行すべき方向に対応する誘導指標部13を突出して誘導指標として機能させるよう制御する。
(1)図2及び図4に示すように、歩行支援白杖10の前側周囲に障害物が存在する場合に、歩行支援白杖10の制御ユニット18は、障害物・目標物位置判定部32がカメラ14、距離センサ15からそれぞれ視覚画像、距離情報に基づいて障害物の位置(距離及び方向)を判定し、杖方向決定部34が障害物の位置に基づいて障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、車輪操舵方向決定部35がこの歩行すべき方向に車輪12を操舵すると共に、誘導指標決定部36がこの歩行すべき方向に対応する誘導指標部13を突出して誘導指標として機能させるよう制御する。
このように障害物を回避する方向に車輪12が向けられると共に誘導指標部13が突出することで、視覚障害者は、歩行支援白杖10を左右に振って障害物を確認することなく、歩行支援白杖10を押し進めて歩行するだけで歩行が支援され、障害物をスムーズ且つ確実に回避して歩行することができる。
(2)歩行支援白杖10の制御ユニット18は、歩行支援白杖10の前側周囲に障害物が存在したとき、車輪操舵方向決定部35が歩行すべき方向に車輪12を操舵させ、誘導指標決定部36が歩行すべ方向に対応する誘導指標部13を突出させて歩行を誘導するだけでなく、点字情報決定部37が、障害物に関する情報(障害物の名称、距離及び方向)を点字で点字情報伝達部16に表示させて伝達する。この結果、視覚障害者は、障害物に関する情報を点字で取得し、その障害物を具体的に把握して回避歩行を行うので、この回避する歩行動作を緊張することなく安心して実行できる。
(3)地面または床1に落差箇所2が存在し、視覚障害者が歩行支援白杖10を押し進めて歩行する過程で、歩行支援白杖10の車輪12が落差箇所2に移動して落下したとき、歩行支援白杖10の落差センサ17が落差箇所2の存在を検知し、歩行支援白杖10の制御ユニット18の落差判定部38が、例えば誘導指標用アクチュエータ28を介して全ての誘導指標部13を突出して告知するよう構成されている。このため、視覚障害者は、落差箇所2の存在を迅速に認識して歩行できるので、落差箇所2に落ちる危険を確実に防止できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
例えば、本実施形態では、制御ユニット18が杖本体11の把持部21に内蔵されるものを述べたが、制御ユニット18の例えば障害物・目標物位置判定部32、障害物・目標物判定用データベース33及び杖方向決定部34を別体として外部演算装置40(図2)とし、この外部演算装置40を携帯バック、ベルトまたは基地局に設置し、この外部演算装置40の障害物・目標物位置判定部32、障害物・目標物判定用データベース33及び杖方向決定部34と制御ユニット18の残りの構成要素とを無線または有線で通信可能に構成してもよい。
1 地面または床
2 落差箇所
10 歩行支援白杖
11 杖本体
12 車輪
13 誘導指標部
14 カメラ(周囲情報取得手段)
15 距離センサ(周囲情報取得手段)
16 点字情報伝達部
17 落差センサ(落差検知手段)
18 制御ユニット
21 把持部
2 落差箇所
10 歩行支援白杖
11 杖本体
12 車輪
13 誘導指標部
14 カメラ(周囲情報取得手段)
15 距離センサ(周囲情報取得手段)
16 点字情報伝達部
17 落差センサ(落差検知手段)
18 制御ユニット
21 把持部
本発明に係る歩行支援白杖は、視覚障害者の歩行を支援する歩行支援白杖であって、前記視覚障害者の手が把持する把持部を上端に備えた長尺形状の杖本体と、この杖本体の下端に設けられ、地面または床に接触して転動すると共に左右方向に操舵可能に設けられた車輪と、前記杖本体の前記把持部に左右方向に沿って複数設けられた誘導指標部と、前記杖本体に設置されて、この杖本体の周囲の情報を取得する周囲情報取得手段と、この周囲情報取得手段からの周囲情報に基づいて障害物の位置を判定し、この位置に基づき前記障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、この歩行すべき方向に前記車輪を操舵すると共に、この歩行すべき方向に対応する前記誘導指標部を指標として機能させるよう制御する制御ユニットと、を有して構成され、前記車輪の操舵軸が前記杖本体の中心軸と一致して設定されたことを特徴とするものである。
本発明に係る歩行支援白杖は、視覚障害者の歩行を支援する歩行支援白杖であって、前記視覚障害者の手が把持する把持部を上端に備えた長尺形状の杖本体と、この杖本体の下端に設けられ、地面または床に接触して転動すると共に左右方向に操舵可能に設けられた車輪と、前記杖本体の前記把持部に左右方向に沿って複数設けられた誘導指標部と、前記杖本体に設置されて、この杖本体の周囲の情報を取得する周囲情報取得手段と、この周囲情報取得手段からの周囲情報に基づいて障害物の位置を判定し、この位置に基づき前記障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、この歩行すべき方向に前記車輪を操舵すると共に、この歩行すべき方向に対応する前記誘導指標部を指標として機能させるよう制御する制御ユニットと、を有して構成され、更に、前記杖本体の下端であって、車輪が地面または床に接する箇所よりも上方位置には、前記車輪が前記地面または床から落差箇所へ移動したときに前記落差箇所の存在を検知する落差検知手段が設置され、前記落差箇所の存在を把持部に設けられた指標により視覚障害者に告知するよう構成されたことを特徴とするものである。
Claims (3)
- 視覚障害者の歩行を支援する歩行支援白杖であって、
前記視覚障害者の手が把持する把持部を上端に備えた長尺形状の杖本体と、
この杖本体の下端に設けられ、地面または床に接触して転動すると共に左右方向に操舵可能に設けられた車輪と、
前記杖本体の前記把持部に左右方向に沿って複数設けられた誘導指標部と、
前記杖本体に設置されて、この杖本体の周囲の情報を取得する周囲情報取得手段と、
この周囲情報取得手段からの周囲情報に基づいて障害物の位置を判定し、この位置に基づき前記障害物を回避して歩行すべき方向を決定し、この歩行すべき方向に前記車輪を操舵すると共に、この歩行すべき方向に対応する前記誘導指標部を指標として機能させるよう制御する制御ユニットと、を有して構成されたことを特徴とする歩行支援白杖。 - 前記杖本体の下端には、車輪が地面または床から落差箇所へ移動したときに前記落差箇所の存在を検知する落差検知手段が設置されたことを特徴とする請求項1に記載の歩行支援白杖。
- 前記杖本体の把持部には、障害物に関する情報を点字で伝達する点字情報伝達部が設置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の歩行支援白杖。
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