JP2017041490A - 搬送装置および制御方法 - Google Patents

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博晶 山内
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Abstract

【課題】サーボモータを用いた搬送において上昇時および下降時の双方で適切なトルクリミットを設定可能な、搬送装置および制御方法を提供する。
【解決手段】異常判定基準としてのトルクリミットに関して、制御部は、サーボモータの第1トルク値を上昇時のトルクリミットとして設定し、第1トルク値よりも小さいサーボモータの第2トルク値を下降時のトルクリミットとして設定する。一般に、上下方向に沿って対象物を搬送する搬送装置では、サーボモータのトルクは下降時に比べて上昇時の方が大きくなる。このため、本発明では、トルクリミットが上昇時と下降時とで同じ大きさの値となるよう設定される他の態様とは異なり、上昇時および下降時の双方で適切なトルクリミットが設定される。その結果、搬送上昇時または搬送下降時のいずれのタイミングで異常が発生したとしても短い期間で緊急停止をすることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、サーボモータを用いて対象物を昇降させる搬送装置およびサーボモータの制御方法に関する。
サーボモータの駆動力を用いて、上下方向に沿って対象物を搬送する搬送装置が知られている。例えば、特許文献1は、この種の搬送装置において、正常な下降搬送時の下降用トルクを正常な上昇搬送時の上昇用トルクに比べて小さくする技術を開示している。
特開2000−114342号公報
サーボモータの制御においては、トルク値が異常値に達した際に保持部の搬送を緊急停止するためのトルクリミットが制御部で設定される場合がある。この場合、一般に、特定のトルク率(例えば、トルク率80%)がトルクリミットとして設定される。ここで、トルク率とは、サーボモータの最大トルク値に対する実際のトルク値の割合を意味する。トルク値は非負値であるため、トルク率は0〜100%のいずれかとなり、トルクリミットは上昇搬送時と下降搬送時とで同じ大きさの値となる。
より具体的には、正常な上昇時における上昇用トルクの最大値よりも大きな値が上昇時のトルクリミットとして設定され、上昇時のトルクリミットと同じトルク値となるように下降時のトルクリミットも設定される。
その結果、搬送上昇時に異常が発生した場合には比較的短い期間で搬送を緊急停止できるのに対し、搬送下降時に異常が発生した場合には長い期間の経過後でなければ搬送を緊急停止することができないといった問題が生じていた。これにより、搬送下降時に異常が発生した場合には、搬送が緊急停止されるまでの間に各部が衝突して故障が生じたり作業者がケガをしたりするリスクが高くなっていた。
このような状況に鑑み、本発明の目的は、サーボモータを用いた搬送において上昇時および下降時の双方で適切なトルクリミットを設定可能な、搬送装置および制御方法を提供することである。
本発明の第1の態様にかかる搬送装置は、上下方向に沿って対象物を搬送可能な搬送装置であって、対象物を保持可能な保持部と、上下方向に沿って伸びる昇降軸と、前記昇降軸に沿って前記保持部を上昇または下降させるサーボモータと、前記サーボモータの駆動を制御する制御部と、を備え、異常判定基準としてのトルクリミットに関して、前記制御部は、前記サーボモータの第1トルク値を上昇時のトルクリミットとして設定し、前記第1トルク値よりも小さい前記サーボモータの第2トルク値を下降時のトルクリミットとして設定することを特徴とする。
本発明の第2の態様にかかる搬送装置は、本発明の第1の態様にかかる搬送装置であって、正常下降時において、前記サーボモータは、上向きの力を前記保持部に与える下降用トルクを発生することを特徴とする。
本発明の第3の態様にかかる搬送装置は、本発明の第2の態様にかかる搬送装置であって、前記第2トルク値は、上向きの力を前記保持部に与えるトルク値であり、前記下降用トルクの最小値よりも小さいことを特徴とする。
本発明の第4の態様にかかる搬送装置は、本発明の第1の態様ないし第3の態様のいずれかにかかる搬送装置であって、前記対象物は複数の基板を収容した少なくとも1つの収容体であることを特徴とする。
本発明の第5の態様にかかる制御方法は、対象物を保持可能な保持部と上下方向に沿って伸びる昇降軸と前記昇降軸に沿って前記保持部を上昇または下降させるサーボモータとを備える搬送装置に対して、前記サーボモータの駆動を制御する制御方法であって、異常判定基準としてのトルクリミットに関して、前記サーボモータの第1トルク値を上昇時のトルクリミットとして設定する第1設定工程と、前記第1トルク値よりも小さい前記サーボモータの第2トルク値を下降時のトルクリミットとして設定する第2設定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の第6の態様にかかる制御方法は、本発明の第5の態様にかかる制御方法であって、正常下降時において、前記サーボモータは、上向きの力を前記保持部に与える下降用トルクを発生することを特徴とする。
本発明の第7の態様にかかる制御方法は、本発明の第6の態様にかかる制御方法であって、前記第2トルク値は、上向きの力を前記保持部に与えるトルク値であり、前記下降用トルクの最小値よりも小さいことを特徴とする。
本発明の第1の態様ないし第7の態様では、異常判定基準としてのトルクリミットに関して、サーボモータの第1トルク値が上昇時のトルクリミットとして設定され、第1トルク値よりも小さいサーボモータの第2トルク値が下降時のトルクリミットとして設定される。
一般に、上下方向に沿って対象物を搬送する搬送装置では、サーボモータのトルクは下降時に比べて上昇時の方が大きくなる。このため、本発明では、トルクリミットが上昇時と下降時とで同じ大きさの値となるよう設定される他の態様とは異なり、上昇時および下降時の双方で適切なトルクリミットが設定される。その結果、搬送上昇時または搬送下降時のいずれのタイミングで異常が発生したとしても短い期間で緊急停止をすることができる。
搬送装置の構成を図解的に示す図である。 搬送装置がカセットを保持して下降し載置台に載置する様子を示す模式的な正面図である。 搬送装置がカセットを保持して下降し載置台に載置する様子を示す模式的な正面図である。 搬送装置がカセットを保持して下降し載置台に載置する様子を示す模式的な正面図である。 搬送装置がカセットを保持して下降する際に、該カセットと障害物とが衝突する様子を示す模式的な正面図である。 比較例における下降異常時のトルク制御の一例を示す図である。 本実施形態における下降異常時のトルク制御の一例を示す図である。 比較例および本実施形態における上昇異常時のトルク制御の一例を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<1 実施形態>
<1.1 搬送装置1の概要>
図1は、搬送装置1の構成を図解的に示す図である。図2〜図4は、搬送装置1がカセット70を保持して下降し載置台80に載置する様子を示す模式的な正面図である。図5は、搬送装置1がカセット70を保持して下降する際に、該カセット70と障害物90とが衝突する様子を示す模式的な正面図である。
搬送装置1は、鉛直方向に沿って搬送の対象物を搬送可能な装置である。以下では、搬送装置1が、複数の基板W(例えば、200枚の半導体ウエハ)を収容したカセット70を保持して搬送する場合について説明する。なお、以下では、搬送装置1が鉛直方向に沿って昇降駆動する動作を主として説明するが、搬送装置1は鉛直方向とは別に水平方向に沿って駆動可能な装置でも構わない。また、搬送装置1は上下方向を含む斜め方向に沿って駆動可能な装置でも構わない。
搬送装置1は、カセット70を保持可能な保持部10と、鉛直方向に沿って伸びる昇降軸11と、昇降軸11に沿って保持部10を上昇または下降させるサーボモータ12と、搬送装置1の各部の駆動を制御する制御部20と、を備える。図1では簡略化して描かれているが、昇降軸11は、例えば、ボールネジ機構およびリニアガイド機構を含んで構成される。
カセット70は、その内部において複数の基板Wを水平方向(図2〜図5における紙面前後方向)に一定間隔で収容する本体部71と、正面視において本体部71の上方両側に突設された2つの突起部72と、2つの突起部72において下面から上向きに窪んだ2つの凹部73と、を有する。なお、図2〜図5においては、カセット70に収容される複数枚の基板Wのうち図示手前側の1枚の基板Wのみが描かれている。
保持部10は、昇降軸11と連結して設けられサーボモータ12の駆動によって昇降されるアーム101と、アーム101から下方に向けて設けられる2つのハンド102と、を有する。
2つのハンド102はいずれも側面視においてU字状の部材である。以下では、U字状のハンド102の各部を特定して説明する際には、U字の鉛直方向に相当する部分を第1部分102aと呼び、U字の水平方向に相当する部分を第2部分102bと呼ぶ。
2つのハンド102における各第1部分102a(合計4つの第1部分102a)の上端は、いずれも水平方向に伸びるアーム101の下面に取り付けられており、固定端となっている。他方、2つのハンド102における各第1部分102a(合計4つの第1部分102a)の下端および各第2部分102b(合計2つの第2部分102b)は、自由端となっている。このため、図示しない駆動機構によって2つのハンド102を駆動することにより、両ハンド102の第2部分102b同士を近づけた閉状態(図1に実線で図示)と、両ハンド102の第2部分102b同士を遠ざけた開状態(図1に二点鎖線で図示)とが、切替えられる。2つのハンド102が閉状態とされて、2つの第2部分102bがそれぞれ2つの凹部73に引っ掛かることにより、カセット70が保持部10によって保持される。他方、2つのハンド102が開状態とされていれば、2つの第2部分102bがそれぞれ2つの凹部73に引っ掛かることはなく、保持部10がカセット70を保持していない状態となる。
アーム101の基端の下面は、昇降軸11の上端に固定されている。昇降軸11には、アーム101を昇降させる昇降駆動機構としてのサーボモータ12が結合されている。サーボモータ12には、サーボモータ12を駆動するためのドライバ22が接続されている。
搬送装置1の各部は制御部20に電気的に接続されている。制御部20は、サーボモータ12の駆動を制御するためのモータ制御部21を備えている。モータ制御部21は、ドライバ22に対して、搬送動作に係る情報(昇降の向き、昇降距離、および、昇降速度など)を指定するデータを発信する。ドライバ22は、モータ制御部21から発信されたデータを受信して、該データを基に生成した制御信号をサーボモータ12に付与する。そして、サーボモータは、この制御信号を基に、保持部10の昇降速度を維持しつつ、指定された昇降の向きに沿って指定された昇降距離だけ保持部10を昇降させるようトルクを自動調整する。
また、実際の昇降中におけるトルク値等の各情報は、サーボモータ12からドライバ22を介してモータ制御部21に送信される。また、モータ制御部21には、搬送動作に先立って、異常判定基準としてのトルクリミットが設定されている。このため、サーボモータ12から送信される情報を基にモータ制御部21が異常を検出した場合(サーボモータ12のトルクがトルクリミットに達していた場合)には、制御部20により保持部10の搬送が緊急停止される。トルクリミットの設定に関しては、後ほど詳細に説明する。
制御部20のハードウエアとしての構成は、一般的なコンピュータと同様のものを採用できる。すなわち、制御部20は、例えば、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM、制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク、等を備えている。制御部20において、プログラムに記述された手順に従って主制御部としてのCPUが演算処理を行うことにより、搬送装置1の各部を制御する各種の機能部が実現される。もっとも、制御部20において実現される一部あるいは全部の機能部は、専用の論理回路などでハードウエア的に実現されてもよい。
また、搬送装置1は、マウス、キーボード、タッチパネル等を含む構成の入力部30を備えている。このため、装置の操作者は、入力部30を用いて、上記搬送動作に係る情報を入力することができる。
次に、搬送装置1がカセット70を保持し下降する際の正常な動作について説明する。
図2に示すように、2つのハンド102が閉状態とされて、2つの第2部分102bがそれぞれカセット70の2つの凹部73に引っ掛かることにより、カセット70が保持部10によって保持される。
また、図2の状態からサーボモータ12を駆動して保持部10を下降させることにより、カセット70が載置台80上に載置される(図3)。カセット70が載置台80上に載置された後もさらに保持部10を下降させることにより、2つのハンド102の第2部分102bがそれぞれカセット70の2つの凹部73よりも下方に移動する。すなわち、第2部分102bが、凹部73に引っ掛かった状態から解放される。
その後、2つのハンド102が開状態とされ、サーボモータ12の駆動により保持部10が上昇する。この一連の動作により、カセット70が搬送装置1によって下降され、載置台80上に載置される。
次に、搬送装置1がカセット70を保持し下降する際に異常が発生するケースについて説明する。
このケースとしては、例えば、搬送装置1が保持中のカセット70を下降しながら載置台80に置こうとした際に、その載置台80に本来存在すべきでない障害物90(例えば、先行して処理をうけた複数の基板Wを収容するカセット)が存在するような場合がある(図5)。この場合、各部の故障等を最小限に抑えるため、カセット70と障害物90とが衝突してから速やかに搬送が緊急停止されることが望ましい。
<1.2 搬送装置1の緊急停止動作>
以下では、異常時に搬送を緊急停止するためのトルク制御に関して、比較例(従来例)と本実施形態とを比較しつつ詳細に説明する。
図6は、比較例における下降異常時のトルク制御の一例を示す図である。図7は、本実施形態における下降異常時のトルク制御の一例を示す図である。図8は、比較例および本実施形態における上昇異常時のトルク制御の一例を示す図である。なお、図6〜図8では、横軸が時間を意味し、縦軸がサーボモータ12におけるトルクの負荷率を意味する。ここで、サーボモータ12におけるトルクの負荷率とは、サーボモータ12の回転の向きも考慮した上での、サーボモータ12の最大トルク値に対する実際のトルク値の割合である。トルクの負荷率は、−100%〜100%の値のいずれかであり、正の負荷率は実際のトルクが上向きの力を保持部10に与えることを示し、負の負荷率は実際のトルクが下向きの力を保持部10に与えることを示す。
以下では、説明の便宜上、アーム101に対して下向きに作用する力(カセット70、アーム101、およびハンド102の重量の合計値)と、アーム101に対して上向きに作用する力(サーボモータ12の駆動により昇降軸11から付与される上向きの力)と、が釣り合う際のサーボモータ12のトルクの負荷率を+50%とする。また、同様に、説明の便宜上、保持部10を上向きに加速させる際のサーボモータ12のトルクの負荷率を+65%とし、保持部10を下向きに加速させる際のサーボモータ12のトルクの負荷率を+35%とする。
<1.2.1 比較例における搬送下降時の緊急停止動作>
図6に示す比較例(従来例)では、搬送動作に先立って、異常判定基準としてのトルクリミットが上昇時と下降時とで同じ大きさの値となるよう設定される。具体的には、サーボモータ12の負荷率80%が上昇時のトルクリミットとして設定され、サーボモータ12の負荷率−80%が下降時のトルクリミットとして設定されている。このため、サーボモータ12のトルクの負荷率が±80%に達すると、モータ制御部21が異常を検出し、搬送を緊急停止する。
この比較例では、時刻0から時刻t10までの期間中は、トルクの負荷率が50%とされており、搬送装置1がカセット70を保持して静止している。
そして、時刻t10から時刻t20までの期間中は、トルクの負荷率が35%付近とされており、搬送装置1がカセット70を保持しつつ下向きに加速している。
そして、時刻t20において、搬送装置1が保持して下降するカセット70と障害物90とが衝突し、図5に示す状態となる。
上述のように、サーボモータ12は、保持部10の昇降速度を維持しつつ、指定された昇降の向きに沿って指定された昇降距離だけ保持部10を昇降させるようトルクを自動調整するモータである。このため、図5に示す異常時のケースでは、カセット70と障害物90とが衝突した後も、サーボモータ12は指示された下降速度を維持しようとしてトルクを低下させる。その結果、サーボモータ12のトルクの負荷率は、時刻t20における35%付近から、一旦0になり、さらに低下して時刻t30における−80%に達する。これにより、モータ制御部21が異常を検出し、搬送装置1の搬送動作を緊急停止する。
<1.2.2 本実施形態における搬送下降時の緊急停止動作>
図7に示す本実施形態の例では、搬送動作に先立って、異常判定基準としてのトルクリミットが、上昇時では第1トルク値に設定され(第1設定工程)、下降時では第1トルク値よりも小さい第2トルク値に設定される(第2設定工程)。具体的には、サーボモータ12の負荷率80%が上昇時のトルクリミットとして設定され、サーボモータ12の負荷率10%が下降時のトルクリミットとして設定されている。このため、サーボモータ12のトルクの負荷率が上昇時に80%に達した場合、或いは、サーボモータ12のトルクの負荷率が下降時に10%に達した場合、モータ制御部21が異常を検出し、搬送を緊急停止する。
この本実施形態の例では、時刻0から時刻t10までの期間中は、トルクの負荷率が50%とされており、搬送装置1がカセット70を保持して静止している。
そして、時刻t10から時刻t20までの期間中は、トルクの負荷率が35%付近とされており、搬送装置1がカセット70を保持しつつ下向きに加速している。
そして、時刻t20において、搬送装置1が保持して下降するカセット70と障害物90とが衝突し、図5に示す状態となる。
上述のように、サーボモータ12は、保持部10の昇降速度を維持しつつ、指定された昇降の向きに沿って指定された昇降距離だけ保持部10を昇降させるようトルクを自動調整するモータである。このため、図5に示す異常時のケースでは、カセット70と障害物90とが衝突した後も、サーボモータ12は指示された下降速度を維持しようとしてトルクを低下させる。その結果、サーボモータ12のトルクの負荷率は、時刻t20における35%付近から、時刻t21における10%に達する。これにより、モータ制御部21が異常を検出し、搬送装置1の搬送動作を緊急停止する。
<1.2.3 比較例および本実施形態における搬送上昇時の緊急停止動作>
図8に示す比較例および本実施形態の例では、搬送動作に先立って、サーボモータ12の負荷率80%が上昇時のトルクリミットとして設定される。このため、サーボモータ12のトルクの負荷率が上昇時に80%に達した場合、モータ制御部21が異常を検出し、搬送を緊急停止する。なお、図8では、下降時のトルクリミットの記載を省略している。
この例では、時刻0から時刻t10までの期間中は、トルクの負荷率が50%とされており、搬送装置1がカセット70を保持して静止している。
そして、時刻t10から時刻t25までの期間中は、トルクの負荷率が65%付近とされており、搬送装置1がカセット70を保持しつつ上向きに加速している。
そして、時刻t25において、搬送装置1が保持して上昇するカセット70と、該カセット70の上昇を妨げる場所に位置する障害物90とが衝突する。なお、この衝突に関しては図示を省略している。
上述のように、サーボモータ12は、保持部10の昇降速度を維持しつつ、指定された昇降の向きに沿って指定された昇降距離だけ保持部10を昇降させるようトルクを自動調整するモータである。このため、このような衝突時(異常時)のケースでは、カセット70と障害物90とが衝突した後も、サーボモータ12は指示された上昇速度を維持しようとしてトルクを増加させる。その結果、サーボモータ12のトルクの負荷率は、時刻t25における65%付近から、時刻t26における80%に達する。これにより、モータ制御部21が異常を検出し、搬送装置1の搬送動作を緊急停止する。
<1.3 効果>
一般に、保持部10およびカセット70の重量の影響により、サーボモータ12のトルクは下降時に比べて上昇時の方が大きくなる(図6〜図8)。このため、比較例のように、トルクリミットが上昇時と下降時とで同じ大きさの値となるよう設定される態様では、よりトルクの大きい上昇時のトルクリミットと対応させて、下降時のトルクリミットも設定されることになる。具体的には、図6に示すように、正常な上昇時における上昇用トルク(負荷率65%付近のトルク)の最大値よりも大きな値が上昇時のトルクリミット(負荷率80%)として設定され、これと同じ大きさで逆向きのトルクが下降時のトルクリミット(負荷率−80%)として設定される。
その結果、比較例の態様では、搬送上昇時に異常が発生したとしても短い期間(図8における時刻t25から時刻t26までの期間)で緊急停止をすることができるが、搬送下降時に異常が発生した場合には長い期間(図6における時刻t20から時刻t30までの期間)の経過後でなければ緊急停止をすることができない。また、緊急停止される直前では、アーム101の重量、ハンド102の重量、カセット70の重量、および、サーボモータ12によって付与される下向きの力(負荷率−80%)が、障害物90に対して作用する。
これに対して、本実施形態の態様では、モータ制御部21が、サーボモータ12の第1トルク値(負荷率80%)を上昇時のトルクリミットとして設定し、第1トルク値よりも小さいサーボモータ12の第2トルク値(負荷率10%)を下降時のトルクリミットとして設定する。
このように、上昇時および下降時の双方で適切なトルクリミットが設定されることにより、搬送上昇時に異常が発生したとしても短い期間(図8における時刻t25から時刻t26までの期間)で緊急停止をすることができ、搬送下降時に異常が発生したとしても短い期間(図7における時刻t20から時刻t21までの期間)で緊急停止をすることができる。また、緊急停止される直前では、アーム101の重量、ハンド102の重量、および、カセット70の重量の合計値からサーボモータ12によって付与される上向きの力(負荷率10%)を除いた力しか障害物90に対して作用せず、比較例に比べて衝突後の作用力が小さい。このため、各部の故障や作業者のけが等のリスクも低減される。
本実施形態の態様において、サーボモータ12は、正常下降時において、上向きの力を保持部10に与える下降用トルク(負荷率35%付近のトルク)を発生する。そして、第2トルク値(負荷率10%)は、上向きの力を保持部10に与えるトルク値であり、下降用トルクの最小値(図7から分かるように、負荷率約26%)よりも小さい。また、上述のように、上昇時のトルクリミット(第1トルク値)は正常上昇時の上昇用トルクの最大値よりも大きく設定される。このように、正常な昇降における上昇用トルクおよび下降用トルクのぶれ幅を考慮して、上昇時のトルクリミットおよび下降時のトルクリミットが設定されることにより、正常な昇降時に誤って搬送が緊急停止される可能性を低減できる。
また、本実施形態では、搬送の対象物が複数の基板Wを収容した1つの収容体(カセット70)であり、搬送の対象物が1枚の基板Wである態様に比べて搬送重量が大きくなる。このように搬送重量が大きい場合には、各部の故障等を最小限に抑えるという観点から特に速やかに緊急停止する必要が生じ、上昇時および下降時の双方で適切なトルクリミットを設定する本実施形態の技術が特に好適である。
<2 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
上記実施形態では、搬送の対象物が1つのカセット70である態様について説明したが、これに限られるものではない。搬送の対象物は、1枚の基板Wであってもよいし、複数のカセット70であってもよいし、基板Wとは無関係の物体であってもよい。
また、搬送装置の構成も上記実施形態の搬送装置1の構成には限られない。本発明は、サーボモータを用いて上下方向に沿って対象物を搬送可能な種々の搬送装置に適用可能である。
また、上記実施形態では、正常下降時において、サーボモータ12が上向きの力を保持部10に与える下降用トルクを発生する態様について説明したが、これに限られるものではない。例えば、正常下降時において、サーボモータ12が保持部10に回転力を付与しない態様でも構わないし、サーボモータ12が下向きの力を保持部10に与える下降用トルクを発生する態様でも構わない。また、サーボモータ12の下降時のトルクリミットが下向きの力を保持部10に与えるトルク値であっても構わない。
また、上記実施形態では、対象物の搬送を妨げる箇所に位置する障害物90が対象物と同種のもの(カセット70)である態様について説明したが、これに限られるものではない。障害物が対象物とは異なる物である場合や障害物が作業者の身体の一部である場合においても本発明は適用可能である。
また、上記実施形態では、異常時の例として対象物が障害物に衝突する態様を説明したが、これに限られるものではない。本発明は、衝突以外の場合であっても、サーボモータのトルクがトルクリミットに達する種々の異常時に適用可能である。
以上、実施形態およびその変形例に係る、搬送装置および制御方法について説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 搬送装置
10 保持部
11 昇降軸
12 サーボモータ
20 制御部
21 モータ制御部
22 ドライバ
30 入力部
70 カセット
71 本体部
72 突起部
73 凹部
80 載置台
90 障害物
101 アーム
102 ハンド
102a 第1部分
102b 第2部分
W 基板

Claims (7)

  1. 上下方向に沿って対象物を搬送可能な搬送装置であって、
    対象物を保持可能な保持部と、
    上下方向に沿って伸びる昇降軸と、
    前記昇降軸に沿って前記保持部を上昇または下降させるサーボモータと、
    前記サーボモータの駆動を制御する制御部と、
    を備え、
    異常判定基準としてのトルクリミットに関して、前記制御部は、前記サーボモータの第1トルク値を上昇時のトルクリミットとして設定し、前記第1トルク値よりも小さい前記サーボモータの第2トルク値を下降時のトルクリミットとして設定することを特徴とする搬送装置。
  2. 請求項1に記載の搬送装置であって、
    正常下降時において、前記サーボモータは、上向きの力を前記保持部に与える下降用トルクを発生することを特徴とする搬送装置。
  3. 請求項2に記載の搬送装置であって、
    前記第2トルク値は、上向きの力を前記保持部に与えるトルク値であり、前記下降用トルクの最小値よりも小さいことを特徴とする搬送装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の搬送装置であって、
    前記対象物は複数の基板を収容した少なくとも1つの収容体であることを特徴とする搬送装置。
  5. 対象物を保持可能な保持部と上下方向に沿って伸びる昇降軸と前記昇降軸に沿って前記保持部を上昇または下降させるサーボモータとを備える搬送装置に対して、前記サーボモータの駆動を制御する制御方法であって、
    異常判定基準としてのトルクリミットに関して、前記サーボモータの第1トルク値を上昇時のトルクリミットとして設定する第1設定工程と、
    前記第1トルク値よりも小さい前記サーボモータの第2トルク値を下降時のトルクリミットとして設定する第2設定工程と、
    を備えることを特徴とする制御方法。
  6. 請求項5に記載の制御方法であって、
    正常下降時において、前記サーボモータは、上向きの力を前記保持部に与える下降用トルクを発生することを特徴とする制御方法。
  7. 請求項6に記載の制御方法であって、
    前記第2トルク値は、上向きの力を前記保持部に与えるトルク値であり、前記下降用トルクの最小値よりも小さいことを特徴とする制御方法。
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