JP2017034256A - レジスト基板前処理組成物及びレジスト基板の製造方法 - Google Patents

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睦 中西
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Abstract

【課題】レジストインク塗工前の基板に本発明のレジスト基板前処理液を用いて前処理を行うことで、インクジェット方式でレジストインクを塗工した後の濡れ広がりを抑制することができ、したがって微細なレジストパターンを高精度に形成することができるレジスト基板前処理液、ならびに該レジスト基板前処理液を用いたレジスト基板の製造方法を提供する。【解決手段】下記式(1)で表される化合物(A1)、下記式(2)で表される化合物(A2)、下記式(3)で表される化合物及びその塩(A3)、下記式(4)で表される化合物(A4)、下記式(5)で表される化合物(A5)及び下記式(6)で表される化合物(A6)からなる群から選ばれる1種以上の化合物からなる表面処理剤(A)と、水とを含んでなるレジスト基板前処理組成物であって、前記表面処理剤(A)の溶解度パラメーターが8〜12(cal/cm3)1/2であって、前記表面処理剤(A)の含有量が0.01〜10重量%であるレジスト基板前処理組成物。[R1O−(A1O)n−]CH2COO−M+(1)[式中R1は炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、A1は炭素数2〜4のアルキレン基、nは0〜20の整数、nが2以上の場合のA1は同一でも異なっていてもよく、M+は対イオンを表す。]【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト基板前処理組成物及びレジスト基板の製造方法に関する。
近年配線板に形成された導体回路を保護するソルダーレジストにおいて、インクジェット法を用いたパターン形成が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。従来法であるスクリーン印刷法ではパターンを形成するために絶縁膜を塗工した後、予備乾燥、塗膜の現像、ポストキュア、未硬化レジスト除去の工程の作業が必要になる。一方、インクジェット法を用いると絶縁膜インクを吐出、パターニング後に感光、硬化させることでパターン形成できるので、従来のスクリーン印刷法と比べて作業が簡易になり、製造コストを大幅に削減できる。
しかしながらインクジェット法を用いるには従来のスクリーン印刷法に使用する光硬化性樹脂組成物と比べて粘度の低い樹脂組成物を使用する必要があり、また硬化工程時にはにじみが発生するという課題があった。
これらの課題に対してインクジェット法に用いられるレジストインクの反応性向上や密着性向上などの対応がとられているがいずれも基板上でのぬれ広がりが大きく、細かいパターニングを行うには不十分であった(特許文献3、特許文献4参照)。
特開平7−263845号公報 特開平9−18115号公報 特開2007−227715号公報 特開2012−64640号公報
基板上にインクジェット方式でレジストインクを塗工すると、インクが硬化するまでの間にレジストインクが濡れひろがり、微細なレジストパターンを高精細に形成することが困難であるという問題がある。
レジストインク塗工前の基板に本発明のレジスト基板前処理組成物を用いて前処理を行うことで、インクジェット方式でレジストインクを塗工した後の濡れ広がりを抑制することができ、したがって微細なレジストパターンを高精度に形成することができるレジスト基板前処理組成物、ならびに該レジスト基板前処理組成物を用いたレジスト基板の製造方法を提供することである。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、 下記式(1)で表される化合物(A1)、下記式(2)で表される化合物(A2)、下記式(3)で表される化合物及びその塩(A3)、下記式(4)で表される化合物(A4)、下記式(5)で表される化合物(A5)及び下記式(6)で表される化合物(A6)からなる群から選ばれる1種以上の化合物からなる表面処理剤(A)と、水とを含んでなるレジスト基板前処理組成物であって、前記表面処理剤(A)の溶解度パラメーターが8〜12(cal/cm1/2であって、前記表面処理剤(A)の含有量が0.01〜10重量%であるレジスト基板前処理組成物である。
[RO−(AO)−]CHCOO (1)
[式中Rは炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは0〜20の整数、nが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、Mは対イオンを表す。]
[R2O−(A2O)−]rPO(O3−r (2)
[式中R2は炭素数1〜25の飽和炭化水素基、炭素数2〜25の不飽和炭化水素基又は(メタ)アクリロイル基、A2は炭素数2〜12のアルキレン基、mは0〜20の整数、mが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、rは1又は2でありMは対イオンを表す。]
3−N[−(A3O)−H] (3)
[式中R3は炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、A3は炭素数2〜4のアルキレン基、pは0〜20の整数、pが2以上の場合のA3は同一でも異なっていてもよい。]
[−COO] (4)
[式中Rは炭素数2〜25の飽和又は不飽和炭化水素からq個の水素原子を除いた残基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、qは1又は2、Mは対イオンを表す。]
5−NH[−(R6−NH)x―R7―]COO (5)
[式中R5は炭素数1〜25の1価の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の1価の不飽和炭化水素基、R6、R7は炭素数1〜25の2価の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の2価の不飽和炭化水素基、xは0〜20の整数、xが2以上の場合のR6は同一でも異なっていてもよい。]
[R8O−(A4O)y−]SO3 ) (6)
[式中Rは炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜12のアルキレン基、yは0〜20の整数、yが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、Mは対イオンを表す。]
本発明のレジスト基板前処理組成物はレジスト基板の製造工程において、インクジェット用レジストの濡れ広がりを抑制することができるといった特徴を有する。そのため、微細なレジストパターンを高精度に作成することができ、配線を高密度化することが可能になる。
本発明においてレジスト基板とは特に基板材料を限定するものではなく、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレンテレフタラート、ポリテトラフルオロエチレン、セラミックなどの単体基材や、それらにガラスや紙などを組み合わせた複合基材を絶縁基材の上に、銅やアルミニウムなどの金属で配線が接着されたものが挙げられる。
本発明のレジスト基板前処理組成物は、下記式(1)で表される化合物(A1)、下記式(2)で表される化合物(A2)、下記式(3)で表される化合物及びその塩(A3)並びに下記式(4)で表される化合物(A4)、下記式(5)で表される化合物(A5)、下記式(6)で表される化合物(A6)からなる群から選ばれる1種以上の化合物からなる表面処理剤(A)と、水とを含んでなるレジスト基板前処理組成物であって、前記表面処理剤(A)の溶解度パラメーターが8〜12(cal/cm1/2であって、前記表面処理剤(A)の含有量が0.01〜10重量%であるレジスト基板前処理組成物である。
[RO−(AO)−]CHCOO (1)
[式中Rは炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは0〜20の整数、nが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、Mは対イオンを表す。]
[R2O−(A2O)−]rPO(O3−r (2)
[式中R2は炭素数1〜25の飽和若しくは炭素数2〜25の不飽和炭化水素基又は(メタ)アクリロイル基、A2は炭素数2〜12のアルキレン基、mは0〜20の整数、mが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、rは1又は2でありMは対イオンを表す。]
3−N[−(A3O)−H] (3)
[式中R3は炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、A3は炭素数2〜4のアルキレン基、pは0〜20の整数、pが2以上の場合のA3は同一でも異なっていてもよい。]
[−COO] (4)
[式中Rは炭素数2〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素からq個の水素原子を除いた残基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、qは1又は2、Mは対イオンを表す。]
なお、(メタ)アクリロイル基とは、メタクリロイル基又はアクリロイル基を意味する。
5−NH[−(R6−NH)x―R7―]COO (5)
[式中R5は炭素数1〜25の1価の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の1価の不飽和炭化水素基、R6、R7は炭素数1〜25の2価の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の2価の不飽和炭化水素基、xは0〜20の整数、xが2以上の場合のR6は同一でも異なっていてもよい。]
[R8O−(A4O)y−]SO3 ) (6)
[式中Rは炭素数1〜25の飽和若しくは炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜12のアルキレン基、yは0〜20の整数、yが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、Mは対イオンを表す。]
本発明において溶解度パラメーター(SP)とは凝集エネルギー密度[CohesiveEnengy Density(以下CEDと略記)]の平方根を示す。またこのCEDは下記の通り物理化学的に1cmの物質を蒸発せしめるのに必要なエネルギー量を示す(単位は(cal/cm1/2)。
(SP)=CED=ΔE/V=(ΔH−RT)/V
ΔE : 蒸発エネルギー(Cal/モル)
V : モル容量(Cm/ モル)
ΔH : 蒸発潜熱(Cal/モル)
R : ガス恒数(1.987/モル・°K)
T : 絶対温度(°K)
SPは分子の極性の程度を示し、すなわちSPの値が溶液の熱力学的性性質を支配し、この値から溶解度等を定常的に予測したり、説明したりすることができる。SPの計算方法はロバート・エフ・フェーダース等「 ポリマーエンジニアリングアンドサイエンス」 1974年2月発行、第14巻、No2あるいは「 溶液と溶解度」 篠田耕三郎著、丸善(株)、発行P92〜106に記載されている。
表面処理剤(A)の含有量は、レジスト基板前処理組成物全体に対して0.01〜10重量%である場合、レジストインクの濡れ広がりを抑制し、レジストインクと基板との密着性が高い。なお、同様の効果の観点から前記表面処理剤(A)の含有量は好ましくは0.1〜10%、特に好ましくは0.1〜5%、最も好ましくは0.1〜1.0%である。
(A)の溶解度パラメーターはレジストの濡れ広がりを抑制する観点から8〜12(cal/cm1/2、好ましくは9〜11(cal/cm1/2である。溶解度パラメーターが12(cal/cm1/2以上であるとレジストが濡れ広がるためにパターニングの精細性が得られず、溶解度パラメーターが8(cal/cm1/2未満であると水への溶解性に劣る。
(A1)としては、炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和アルキル基とポリオキシアルキレン基を持つポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸(塩)(A1−1)等が挙げられる。
炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和アルキル基と炭素数2〜4のポリオキシアルキレン基を持つポリオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸(塩)(A1−1)としては第1級および第2級アルコールのアルキレンオキサイド付加物の末端カルボン酸化物及びその塩が挙げられる。
(A1−1)の原料となる第1級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第1級アルコールの具体例としてはヘキサン−1−オール、ヘプタン−1−オール、オクタン−1−オール、ノナン−1−オール、デカン−1−オール、ドデカン−1−オール、テトラデカン−1−オール、ヘキサデカン−1−オール、オクタデカン−1−オール、イコサン−1−オール直鎖アミン、イソデシルアルコールなどの分岐アルコール、シクロヘキサノールなどの環状アルコール、これらの混合物である牛脂アルコール、硬化牛脂アルコールおよびヤシ油アルコール等動植物油由来の第1級アルコールを挙げることができる。
(A1−1)の第2級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第2級アルコールとしてはプロパン−2−オール、ブタン−2−オール、シクロヘキサノール、デカン−2−オールなどが挙げられる。第2級アルコールは1種又は2種以上の混合物を用いてもよい。
本発明の(A1−1)におけるアルキレンオキサイドとしては炭素数2〜12のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン並びに3-メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。付加するアルキレンオキサイドの数が2以上の場合、オキシアルキル基は同一でも異なっていてもよく、ランダム結合でもブロック結合でも良い。
(A1)の対イオンMとしてはアニオンを電気的に中和し、アニオンと共に水溶性の塩を形成し得るものであればよく、たとえばアルカリ金属又はアルカリ土類金属から形成されるカチオン、プロトン、プロトン化されたアミン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
(A2)の[R2O−(A2O)−]部分の溶解度パラメーターはレジストの濡れ広がりを抑制する観点から8〜12(cal/cm1/2、好ましくは9〜11(cal/cm1/2である。溶解度パラメーターが12(cal/cm1/2以上であるとレジストが濡れ広がるためにパターニングの精細性が得られない場合もあり、溶解度パラメーターが8(cal/cm1/2未満であると水への溶解性に劣る場合もある。
(A2)としては、炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基を持つアルキルリン酸エステル(塩)(A2−1)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル(塩)(A2−2)、(メタ)アクリロイルリン酸エステル(塩)(A2−3)及び(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシアルキレンリン酸エステル(塩)(A2−4)が挙げられる。
炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基を持つアルキルリン酸エステル(塩)(A2−1)はプロパノール、カプリルアルコール、ラウリルアルコールやオレイルアルコール等のモノ及びジエステルおよびその塩等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル(塩)(A2−2)としては、第1級および第2級アルコールのアルキレンオキサイド付加物のモノおよびジリン酸エステル化物及びその塩等が挙げられる。
(A2−2)の原料となる第1級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第1級アルコールの具体例としてはヘキサン−1−オール、ヘプタン−1−オール、オクタン−1−オール、ノナン−1−オール、デカン−1−オール、ドデカン−1−オール、テトラデカン−1−オール、ヘキサデカン−1−オール、オクタデカン−1−オール、イコサン−1−オール直鎖アミン、イソデシルアルコールなどの分岐アルコール、シクロヘキサノールなどの環状アルコール、これらの混合物である牛脂アルコール、硬化牛脂アルコールおよびヤシ油アルコール等動植物油由来の第1級アルコール等を挙げることができる。
(A2−2)の原料となる第2級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第2級アルコールとしてはプロパン−2−オール、ブタン−2−オール、シクロヘキサノール、デカン−2−オールなどが挙げられる。第2級アルコールは1種又は2種以上の混合物を用いてもよい。
本発明の(A2−2)におけるアルキレンオキサイドとしては炭素数2〜12のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,2−へキシレンオキサイド、テトラヒドロフラン並びに3-メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。付加するアルキレンオキサイドの数が2以上の場合、オキシアルキル基は同一でも異なっていてもよく、ランダム結合でもブロック結合でも良い。
(メタ)アクリロイルリン酸エステル(塩)(A2−3)としては、(A2−1)のアルキル基を(メタ)アクリロイル基に置き換えたもの等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシアルキレンリン酸エステル(塩)(A2−4)としては、(A2−2)のアルキル基を(メタ)アクリロイル基に置き換えたもの等が挙げられる。
(A2)の対イオンMとしてはアニオンを電気的に中和し、アニオンと共に水溶性の塩を形成し得るものであればよく、たとえばアルカリ金属又はアルカリ土類金属から形成されるカチオン、プロトン、プロトン化されたアミン及びアンモニウムイオンなどが挙げられる。
(A2)の溶解度パラメーターはレジストの濡れ広がりを抑制する観点から8〜12(cal/cm1/2、好ましくは9〜11(cal/cm1/2である。溶解度パラメーターが12(cal/cm1/2以上であるとレジストが濡れ広がるためにパターニングの精細性が得られない場合もあり、溶解度パラメーターが8(cal/cm1/2未満であると水への溶解性に劣る場合もある。
(A3)としては、第1級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物(A3−1)および第2級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物(A3−2)及びそれらの塩が挙げられる。
第1級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物(A3−1)の第1級アルキルアミンとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第1級アルキルアミンの具体例としてはラウリルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミンなどの直鎖アミン、イソデシルアミンなどの分岐アミン、シクロヘキシルアミンなどの環状アミン、これらの混合物である牛脂アミン、硬化牛脂アミン、ヤシ油アミン、パーム油アミン及び大豆油アミン等動植物油由来の第1級アミンを挙げることができる。
第2級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物(A3−2)の第2級アルキルアミンとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第2級アルキルアミンの具体例としてはジオクチルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジペンタデシルアミンなどを挙げることができる。第2級アルキルアミンは1種又は2種以上の混合物を用いてもよい。
(A3−1)および(A3−2)におけるアルキレンオキサイドとしては炭素数2〜12のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン並びに3-メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。付加するアルキレンオキサイドの数が2以上の場合、オキシアルキル基は同一でも異なっていてもよく、ランダム結合でもブロック結合でも良い。
(A3)の溶解度パラメーターはレジストの濡れ広がりを抑制する観点から8〜12(cal/cm1/2、好ましくは9〜11(cal/cm1/2である。溶解度パラメーターが12(cal/cm1/2以上であるとレジストが濡れ広がるためにパターニングの精細性が得られない場合もあり、溶解度パラメーターが8(cal/cm1/2未満であると水への溶解性に劣る場合もある。
(A3−1)および(A3−2)の塩としては、(A3−1)および(A3−2)と有機酸又は無機酸との塩等が挙げられる。有機酸及び無機酸としては、後述する有機酸(C1)と無機酸(C2)が挙げられる。
(A4)としては、炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和脂肪酸(塩)(A4−1)、炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和アルキル基を持つアルケニルコハク酸(塩)(A4−2)等が挙げられる。
炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和脂肪酸(塩)(A4−1)は、炭素数2〜25、好ましくは炭素数8〜22の脂肪酸(塩)である。本発明で使用できる脂肪酸としては、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であっても、またイソステアリン酸などの分岐脂肪酸、ダイマー酸などの環状脂肪酸でもよく、好ましくは飽和脂肪酸であり、例えばカプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸及びアラキジン酸から選択される飽和脂肪酸等を挙げることができる。
炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和アルキル基を持つアルケニルコハク酸(塩)(A4−2)としてはヘキサデセニルコハク酸、ドデセニルコハク酸及びその塩などが挙げられる。
(A4)の対イオンMとしてはアニオンを電気的に中和し、アニオンと共に水溶性の塩を形成し得るものであればよく、たとえばアルカリ金属又はアルカリ土類金属から形成されるカチオン、プロトン、プロトン化されたアミン及びアンモニウムイオンなどが挙げられる。
(A5)としては、炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和アルキル基を持つアルキルカルボン酸(塩)(A5)等が挙げられる。
炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和アルキル基を持つアルキルカルボン酸(塩)(A5)としては第1級および第2級アミンのアルキレンイミン付加物の末端カルボン酸化物及びその塩が挙げられる。
(A5)の原料となる第1級アミンとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第1級アルコールの具体例としてはヘキサン−1−アミン、ヘプタン−1−アミン、オクタン−1−アミン、ノナン−1−アミン、デカン−1−アミン、ドデカン−1−アミン、テトラデカン−1−アミン、ヘキサデカン−1−アミン、オクタデカン−1−アミン、イソデシルアミンなどの分岐アルコール等を挙げることができる。
(A5)の第2級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第2級アルコールとしてはプロパン−2−アミン、ブタン−2−アミン、シクロヘキシルアミン、デカン−2−アミンなどが挙げられる。第2級アルコールは1種又は2種以上の混合物を用いてもよい。
(A5)の対イオンMとしてはアニオンを電気的に中和し、アニオンと共に水溶性の塩を形成し得るものであればよく、たとえばアルカリ金属又はアルカリ土類金属から形成されるカチオン、プロトン、プロトン化されたアミン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。
(A5)のR5−NH[−(R6−NH)x―R7―]部分の溶解度パラメーターはレジストの濡れ広がりを抑制する観点から8〜12、好ましくは9〜11である。溶解度パラメーターが12(cal/cm1/2以上であるとレジストが濡れ広がるためにパターニングの精細性が得らない場合もあり、溶解度パラメーターが8(cal/cm1/2未満であると水への溶解性に劣る場合もある。
(A6)としては、炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基を持つアルキル硫酸エステル(塩)(A6−1)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル(塩)(A6−2)等が挙げられる。
炭素数1〜25の飽和又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基を持つアルキル硫酸エステル(塩)(A6−1)はプロパノール、カプリルアルコール、ラウリルアルコールやオレイルアルコール等のモノ及びジエステル及びその塩等が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル(塩)(A6−2)としては、第1級および第2級アルコールのアルキレンオキサイド付加物のモノおよびジリン酸エステル化物及びその塩等が挙げられる。
(A6−2)の原料となる第1級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第1級アルコールの具体例としてはヘキサン−1−オール、ヘプタン−1−オール、オクタン−1−オール、ノナン−1−オール、デカン−1−オール、ドデカン−1−オール、テトラデカン−1−オール、ヘキサデカン−1−オール、オクタデカン−1−オール、イコサン−1−オール直鎖アミン、イソデシルアルコールなどの分岐アルコール、シクロヘキサノールなどの環状アルコール、これらの混合物である牛脂アルコール、硬化牛脂アルコールおよびヤシ油アルコール等動植物油由来の第1級アルコールを挙げることができる。
(A6−2)の原料となる第2級アルコールとしては直鎖、分岐鎖又は環状でもよく、飽和又は不飽和結合を持っていてもよい。第2級アルコールとしてはプロパン−2−オール、ブタン−2−オール、シクロヘキサノール、デカン−2−オールなどが挙げられる。第2級アルコールは1種又は2種以上の混合物を用いてもよい。
本発明の(A6−2)におけるアルキレンオキサイドとしては炭素数2〜12のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、1,2−へキシレンオキサイド、テトラヒドロフラン並びに3-メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。付加するアルキレンオキサイドの数が2以上の場合、オキシアルキル基は同一でも異なっていてもよく、ランダム結合でもブロック結合でも良い。
(A6)の対イオンMとしてはアニオンを電気的に中和し、アニオンと共に水溶性の塩を形成し得るものであればよく、たとえばアルカリ金属又はアルカリ土類金属から形成されるカチオン、プロトン、プロトン化されたアミン及びアンモニウムイオンなどが挙げられる。
(A6)の溶解度パラメーターはレジストの濡れ広がりを抑制する観点から8〜12(cal/cm1/2、好ましくは9〜11(cal/cm1/2である。溶解度パラメーターが12(cal/cm1/2以上であるとレジストが濡れ広がるためにパターニングの精細性が得られない場合もあり、溶解度パラメーターが8(cal/cm1/2未満であると水への溶解性に劣る場合もある。
本発明の必須成分である水は、超純水、イオン交換水、逆浸透(RO)水、及び蒸留水が挙げられ、清浄度の観点から超純水が好ましい。
本発明のレジスト基板前処理組成物は、(A)と水以外に、下記式(7)で表されるノニオン界面活性剤(B)を含んでいてもよい。
[−O(AO)−R10 (7)
[式中Rは炭素数2〜25の炭化水素からd個の水素原子を除いた残基、R10は水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、sは1〜20の整数、sが2以上の場合のA4は同一でも異なっていてもよく、dは1〜6の整数である。]
ノニオン性界面活性剤(B)としては、アルキレンオキサイド付加型非イオン性界面活性剤(B1)及び多価アルコール型非イオン界面活性剤(B2)等が挙げられる。2種以上用いる場合のアルキレンオキサイドの付加方法は、ランダム付加、ブロック付加、いずれであっても良く、特に限定されるものではない。
(B1)としては、高級アルコール(炭素数8〜18)アルキレン(炭素数2〜4)オキサイド付加物、アルキル(炭素数1〜12)フェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸(炭素数8〜18)エチレンオキサイド付加物、脂肪族アミン(炭素数6〜24)のアルキレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコール(分子量200〜4000)エチレンオキサイド付加物、及びポリオキシエチレンアルキル(炭素数1〜20)アリルエーテル、ソルビタンモノラウレートエチレンオキサイド(付加モル数1〜30)付加物、ソルビタンモノオレートエチレンオキサイド(付加モル数1〜30)付加物等の多価(2〜8価又はそれ以上)アルコール(炭素数2〜30)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステルエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
(B2)としては、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート等の多価(2〜8価又はそれ以上)アルコール(炭素数2〜30)の脂肪酸(炭素数8〜24)エステル、ラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
(B)のうち、(A)の溶解性の観点から、好ましいのは(B1)であり、更に好ましいのは高級アルコール(炭素数10〜16)アルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物、またはアルキル(炭素数1〜12)フェノールエチレンオキサイド付加物である。
本発明のレジスト基板前処理組成物は、(A)、(B)と水以外に、酸成分(C)、分散剤(D)、防錆剤(F)、防腐剤(G)を含有もしてもよい。
本発明のレジスト基板表面処理組成物に含まれる酸成分(C)としては有機酸(C1)と無機酸(C2)が挙げられる。
有機酸(C1)としてはカルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有する(A)以外の有機酸(C1−1)、ホスホン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を分子内に含有する(A)以外の有機酸(C1−2)、スルホ(塩)基を分子内に含有する有機酸(C1−3)及び(A)以外のその他の有機酸(C1−4)が挙げられる。
カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を分子内に含有する(A)以外の有機酸(C1−1)としては、水酸基を有するヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(C1−1−1)と水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(C1−1−2)がある。ヒドロキシカルボン酸及び/又はその塩(C1−1−1)としては、クエン酸(塩)、乳酸(塩)、没食子酸(塩)等が挙げられる。水酸基を有しないカルボン酸及び/又はその塩(C1−1−2)としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)(塩)、ヒドロキシエチル−イミノ二酢酸(HIDA)(塩)、1,2−ジアミノシクロヘキサンテトラ酢酸(DCTA)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸(TTHA)(塩)、ニトリロ三酢酸(NTA)(塩)、β−アラニンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸ジ酢酸(塩)、メチルグリシンジ酢酸(塩)、イミノジコハク酸(塩)、セリンジ酢酸(塩)、アスパラギン酸(塩)及びグルタミン酸(塩)、ピロメリット酸(塩)、ベンゾポリカルボン酸(塩)、シクロペンタンテトラカルボン酸(塩)等、カルボキシメチルオキシサクシネート、オキシジサクシネート、マレイン酸誘導体、シュウ酸(塩)、マロン酸(塩)、コハク酸(塩)、グルタル酸(塩)、アジピン酸(塩)等が挙げられる。
ホスホン酸(塩)基又はリン酸(塩)基を分子内に含有する(A)以外の有機酸(C1−2)としては、メチルジホスホン酸(塩)、アミノトリ(メチレンホスホン酸)(塩)、1−ヒドロキシエチリデン−1、1−ジホスホン酸(塩)(HEDP)、ニトリロトリスメチレンホスホン酸(塩)(NTMP)、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ヘキサメチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、プロピレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリエチレンテトラミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トリアミノトリエチルアミンヘキサ(メチレンホスホン酸)(塩)、トランス−1、2−シクロヘキサンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)、グリコールエーテルジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)(塩)及びテトラエチレンペンタミンヘプタ(メチレンホスホン酸)(塩)、メタリン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、トリポリリン酸(塩)及びヘキサメタリン酸(塩)等が挙げられる。
スルホ(塩)基を分子内に含有する有機酸(C1−3)としてはメタンスルホン酸(塩)、エタンスルホン酸(塩)、タウリン(塩)、ヒドロキシエタンスルホン酸(塩)、プロパンスルホン酸(塩)、プロパン2−スルホン酸(塩)、アミノプロパンスルホン酸(塩)、ヒドロキシ1−プロパンスルホン酸(塩)等が挙げられる。
(A)以外のその他の有機酸(C1−4)としては、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−エタンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,2−プロパンジアミン、N,N’−ビス(サリチリデン)−1,3−プロパンジアミン及びN,N’−ビス(サリチリデン)−1,4−ブタンジアミン等が挙げられる。
無機酸(C2)としてはケイ酸、ホウ酸、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、リン酸等が挙げられる。
酸成分(C)における塩の対イオンとしては特に限定無いが、アルカリ金属(ナトリウム及びカリウム)塩、アンモニウム塩、1級アミン(メチルアミン、エチルアミン及びブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノールアミン並びにグアニジン等)塩、2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミン等のジアルキルアミン並びにジエタノールアミン等)塩、3級アミン{トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミン等のトリアルキルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン並びに、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)又は1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1Hイミダゾール、2−メチル−1H−イミダゾール、2−エチル−1H−イミダゾール、4,5−ジヒドロ−1Hイミダゾール、2−メチル−4,5−ジヒドロ−1Hイミダゾール、1,4,5,6−テトラヒドロ−ピリミジン、1,6(4)−ジヒドロピリミジン等}塩及び第4級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム等)塩である。これらの中で、基板への洗浄性の観点から、好ましいのはアルカリ金属塩、1級アミン塩、2級アミン塩、3級アミン塩である。
酸成分(C)としては、有機酸(C1)、及び/又は無機酸(C2)を単独または2種以上併用することができる。
酸成分(C)の含有量は、レジスト基板表面処理組成物の重量に基づいて0.01〜20.0重量%、好ましくは1.0〜10.0重量%である。
分散剤(D)としては、ポリアクリル酸、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリリン酸等が挙げられる
本発明のレジスト基板前処理組成物は、pH調整剤(E)を含有もしてもよい。レジスト基板表面処理組成物の使用時のpHは、耐腐食抑制の観点から好ましくは1.0〜12.0である。
pH調整剤(E)としては、酸(無機酸および有機酸)もしくはアルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリおよびジエタノールアミン、イソプロパノールアミン等のアミン)が挙げられる。
防錆剤(F)として、市販の防錆剤を使用することができる。
防腐剤(G)として、市販の防腐剤を使用することができる。
本発明におけるレジスト基板の製造方法は、本明細書に記載のレジスト基板前処理組成物を用いて、レジスト塗布前に基板前処理を行う工程を含むレジスト基板の製造方法である。
本明細書に記載のレジスト基板前処理組成物を用いて、レジスト塗布前に基板前処理を行う工程を含むレジスト基板は、プリント配線板基板として使用することができる。
以下、実施例および比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に限定がない限り以下において部は重量部を、%は重量%を示す。尚、実施例及び比較例用いる水は比抵抗値が18MΩ以上のものを使用した。
実施例1〜13、及び比較例1〜5
表1に記載の組成となるように、各成分を配合し、25℃、マグネチックスターラーで40rpm、20分間攪拌して、表面処理剤(A)剤を含むレジスト基板前処理組成物(S1)〜(S13)及び比較のレジスト基板前処理組成物(H1)〜(H5)を得た。
<pHの測定>
レジスト基板前処理組成物のpHは、25℃下でpHメーター(堀場製作所製)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
<レジストと表面処理後基板の接触角の測定−1(銅基板の表面処理)>
モデル基板として銅テストピース(C1020無酸素銅、20mm×50mm×1mm)を用いた。
(1)基板1枚を1%クエン酸水溶液100mlに1分間浸漬し表面の酸化銅を除去した後、電気抵抗率が18MΩ・cm以上の純水を10秒間すすぎ流し、純水300mlに30秒浸漬して洗浄を行い、窒素で乾燥させた。
(2)次に基板を25℃のレジスト基板前処理組成物に1分間浸漬した後、電気抵抗率が18MΩ・cm以上の純水を10秒間すすぎ流し、純水300mlに30秒浸漬して洗浄を行った後、窒素で乾燥させて、表面処理後基板とした。
(3)モデルレジストとしてトリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製)及びグリシジルメタクリレート(ダウケミカル社製)を用い、モデルレジストと表面処理後基板との接触角を全自動接触角計(協和界面科学製、「全自動接触角計DM700」)で測定した。結果を表1に示す。
<洗浄後基板の清浄度測定−1>
(1)洗浄剤としてイソプロパノールアミン0.07部、クエン酸0.03部、水酸化カリウム0.80部、高級アルコールエチレンオキサイド付加物(サンノニックDE−70 三洋化成工業株式会社製)0.2部、高級アルコールエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物(エマルミン FL−100 三洋化成株式会社製)0.1部、純水98.8部を混合し洗浄液とした。
(2)表面処理後基板の接触角の測定−1の(1)と同じ方法で作成した基板を前記洗浄剤500mLに浸漬し、10分間静置した。
(3)次に、基板を引き上げ、純水の流水で10秒間軽く濯ぎ流し、窒素で乾燥することで清浄度評価用の基板を作成した。
(4)清浄度評価用の基板表面を、フーリエ変換赤外分光光度計(サーモエレクトロン株式会社製、Nicolet 6700)を用いて分析し、2800〜3200cm−1の範囲に現れるC−H伸縮振動に由来するピークを測定した。
○:ピークは観察されず。
×:ピークが観察された。
<レジストと表面処理後基板の接触角の測定−2(酸化銅で被膜した銅基板の表面処理)>
モデル基板として銅テストピース(C1020無酸素銅、20mm×50mm×1mm)を用いた。
(1)基板1枚を1%クエン酸水溶液100mlに1分間浸漬し表面の酸化銅を除去した後、電気抵抗率が18MΩ・cm以上の純水を10秒間すすぎ流し、純水300mlに30秒浸漬して洗浄を行い、窒素で乾燥させた。
(2)次に基板を5%過酸化水素水に1分間浸漬した後、電気抵抗率が18MΩ・cm以上の純水を10秒間すすぎ流し、純水300mlに30秒浸漬して洗浄を行った後、窒素で乾燥させた。
(3)酸化銅で被膜した銅基板を25℃のレジスト基板前処理組成物に1分間浸漬した後、電気抵抗率が18MΩ・cm以上の純水を10秒間すすぎ流し、純水300mlに30秒浸漬して洗浄を行った後、窒素で乾燥させて、表面処理後基板とした。
(4)モデルレジストとしてトリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製)及びグリシジルメタクリレート(ダウケミカル社製)を用い、モデルレジストと表面処理後基板との接触角を全自動接触角計(協和界面科学製、「全自動接触角計DM700」)で測定した。結果を表1に示す。
<洗浄後基板の清浄度測定−2>
(1)洗浄後テストピースの清浄度測定−1の銅基板と同様にして、酸化銅で被膜した銅基板について清浄度評価用の基板表面を分析し、2800〜3200cm−1の範囲に現れるC−H伸縮振動に由来するピークを測定した。結果を表1に示す。
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜13のレジスト基板前処理組成物で表面処理を行った銅基板は、表面の酸化状態によらず接触角が大きく、かつ洗浄後基板の清浄度が高いことが確認された。一方で表面処理剤(A)の含有量が0.01重量%以下である比較例1、2では表面の酸化状態によらず接触角が小さいことが確認され、SP値が12以上の表面処理剤を使用した比較例3では表面の酸化状態によらず接触角が小さいことが確認され、SP値8(cal/cm1/2以下の表面処理剤を使用した比較例4では洗浄後基板の清浄度が低いことが確認され、表面処理剤(A)の含有量が10重量%以上である比較例5では洗浄後基板の清浄度が低いことが確認され、いずれも表面の酸化状態によらず接触角かつ洗浄後基板の清浄度すべての要求を満たすものが得られなかった。
本発明のレジスト基板前処理組成物を用いてなるレジスト基板は、レジストのぬれ広がりを抑制し細かいパターニングを基板に行うことができる。また、表面処理後に酸又はアルカリ性洗浄剤で洗浄することで、容易に除去できるのでレジストでパターニング後の基板のはんだ密着性に影響を及ぼさない。したがって、本発明のレジスト基板前処理組成物は、レジスト基板、特にプリント配線板基板等の用途に有用である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物(A1)、下記一般式(2)で表される化合物(A2)、下記一般式(3)で表される化合物及びその塩(A3)、下記一般式(4)で表される化合物(A4)、下記一般式(5)で表される化合物(A5)並びに下記一般式(6)で表される化合物(A6)からなる群から選ばれる1種以上の化合物からなる表面処理剤(A)と、水とを含んでなるレジスト基板前処理組成物であって、前記表面処理剤(A)の溶解度パラメーターが8〜12(cal/cm1/2であって、前記表面処理剤(A)の含有量が0.01〜10重量%であるレジスト基板前処理組成物。
    [RO−(AO)−]CHCOO (1)
    [式中Rは炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは0〜20の整数、nが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、Mは対イオンを表す。]
    [R2O−(A2O)−]rPO(O3−r (2)
    [式中R2は炭素数1〜25の飽和炭化水素基、炭素数2〜25の不飽和炭化水素基又は(メタ)アクリロイル基、A2は炭素数2〜12のアルキレン基、mは0〜20の整数、mが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、rは1又は2でありMは対イオンを表す。]
    3−N[−(A3O)−H] (3)
    [式中R3は炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、A3は炭素数2〜4のアルキレン基、pは0〜20の整数、pが2以上の場合のA3は同一でも異なっていてもよい。]
    [−COO] (4)
    [式中Rは炭素数2〜25の飽和又は不飽和炭化水素からq個の水素原子を除いた残基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、qは1又は2、Mは対イオンを表す。]
    5−NH[−(R6−NH)x―R7―]COO (5)
    [式中R5は炭素数1〜25の1価の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の1価の不飽和炭化水素基、R6、R7は炭素数1〜25の2価の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の2価の不飽和炭化水素基、xは0〜20の整数、xが2以上の場合のR6は同一でも異なっていてもよい。]
    [R8O−(A4O)y−]SO3 ) (6)
    [式中Rは炭素数1〜25の飽和炭化水素基又は炭素数2〜25の不飽和炭化水素基、Aは炭素数2〜12のアルキレン基、yは0〜20の整数、yが2以上の場合のAは同一でも異なっていてもよく、Mは対イオンを表す。]
  2. 更に下記一般式(7)で表されるノニオン界面活性剤(B)を含んでなる請求項1記載のレジスト基板前処理組成物。
    [−O(AO)−R10 (7)
    [式中Rは炭素数2〜25の炭化水素からd個の水素原子を除いた残基、R10は水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、sは1〜20の整数、sが2以上の場合のA5同一でも異なっていてもよく、dは1〜6の整数である。]
  3. レジスト基板前処理組成物のpHが1.0〜12.0である請求項1又は2記載のレジスト基板前処理組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のレジスト基板前処理組成物を用いて、レジスト塗布前に基板前処理を行う工程を含むレジスト基板の製造方法。
  5. 請求項4に記載のレジスト基板が、プリント配線板基板であるレジスト基板の製造方法。
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