JP2017032427A - 定電位電解式ガスセンサ - Google Patents

定電位電解式ガスセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2017032427A
JP2017032427A JP2015153282A JP2015153282A JP2017032427A JP 2017032427 A JP2017032427 A JP 2017032427A JP 2015153282 A JP2015153282 A JP 2015153282A JP 2015153282 A JP2015153282 A JP 2015153282A JP 2017032427 A JP2017032427 A JP 2017032427A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
electrode
gas sensor
constant potential
counter electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015153282A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6752558B2 (ja
Inventor
克典 近藤
Katsunori Kondo
克典 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Cosmos Electric Co Ltd
Original Assignee
New Cosmos Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Cosmos Electric Co Ltd filed Critical New Cosmos Electric Co Ltd
Priority to JP2015153282A priority Critical patent/JP6752558B2/ja
Priority to CN201680045156.9A priority patent/CN107850563A/zh
Priority to PCT/JP2016/072872 priority patent/WO2017022812A1/ja
Publication of JP2017032427A publication Critical patent/JP2017032427A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6752558B2 publication Critical patent/JP6752558B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/403Cells and electrode assemblies
    • G01N27/404Cells with anode, cathode and cell electrolyte on the same side of a permeable membrane which separates them from the sample fluid, e.g. Clark-type oxygen sensors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/26Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating electrochemical variables; by using electrolysis or electrophoresis
    • G01N27/416Systems

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

【課題】少なくとも対極の表面に気泡が形成されるのを抑制することができる定電位電解式ガスセンサを提供する。
【解決手段】ガスを検知するガス電極10として被検知ガスを電気化学反応させる反応極11、反応極11に対する対極12および反応極11の電位を制御する参照極13を、電解槽30に収容した電解液20に接触するように備えた定電位電解式ガスセンサXであって、少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制する気泡形成抑制手段50を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスを検知するガス電極として被検知ガスを電気化学反応させる反応極、前記反応極に対する対極および前記反応極の電位を制御する参照極を、電解槽に収容した電解液に接触するように備えた定電位電解式ガスセンサに関する。
従来の定電位電解式ガスセンサは、電極を電解液が密に収容される電解槽の電解液収容部内に臨んで設けて構成してあり、例えば電極としては、ガスを検知するガス電極として被検知ガスを電気化学反応させる反応極、当該反応極に対する対極、反応極の電位を制御する参照極の3電極を設けてあり、また、これらが接触自在な電解液を収容した電解槽と、各電極の電位を設定するポテンシオスタット回路等を接続してある。前記3電極の材料としては撥水性を有するガス透過性の多孔質PTFE膜に白金や金、パラジウム等の貴金属触媒等を塗布したものが、電解液としては、硫酸やリン酸等の酸性水溶液等が用いられていた。
また、定電位電解式ガスセンサは、周囲の環境変化に対して反応極の電位を制御して一定に維持することによって、反応極と対極との間に周囲の環境変化に相当する電流を生じさせる。そして、反応極の電位が変化せず、またガス種によって酸化還元電位が異なることを利用することにより、ポテンシオスタット回路の設定電位によってはガスの選択的な検知が可能になる。また、ガス電極に用いる触媒を変えることで、目的とするガスに対して高い選択性を持たすことができる。
尚、本発明における従来技術となる上述した定電位電解式ガスセンサは、一般的な技術であるため、特許文献等の従来技術文献は示さない。
上述した定電位電解式ガスセンサにおいて、対極および参照極の側に形成したガス通気部には、空気層および酸素を透過する酸素透過膜を配設してあるものがあった。
例えば低温から高温に急激に温度が変化した場合、空気層が膨張してガス通気部の側に形成した貫通孔を介して気泡がセンサ内部に混入する虞がある。混入した気泡が電極の表面に到達し、例えば対極の表面に気泡が形成されれば、電解液および対極の接触面積(濡れ面積)が減少してセンサの指示値が突発的に上昇する虞がある。この場合、対極の表面に形成された気泡が消失してセンサ出力が安定化するまで時間を要することとなるため、センサの運用上、不都合であった。
従って、本発明の目的は、少なくとも対極の表面に気泡が形成されるのを抑制することができる定電位電解式ガスセンサを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る定電位電解式ガスセンサは、ガスを検知するガス電極として被検知ガスを電気化学反応させる反応極、前記反応極に対する対極および前記反応極の電位を制御する参照極を、電解槽に収容した電解液に接触するように備えた定電位電解式ガスセンサであって、その第一特徴構成は、少なくとも前記対極の表面に気泡が形成されるのを抑制する気泡形成抑制手段を備えた点にある。
本構成によれば、気泡形成抑制手段を設けることで、外乱の影響でセンサの温度が急激に変化した場合であっても、例えば対極の側に形成された貫通孔から気泡が混入し難くなり、また、当該貫通孔を介して気泡が混入した場合であっても、少なくとも対極の表面に混入した気泡が到達し難くなる。従って、少なくとも対極の表面に気泡が形成されるのを抑制することができるため、センサの指示値が急激に変化するのを抑制することができる。
本発明に係る定電位電解式ガスセンサの第二特徴構成は、前記気泡形成抑制手段を、前記電解液を吸水して保持する保水部材とした点にある。
本構成によれば、気泡形成抑制手段を保水部材とすれば、電解液収容部に臨む少なくとも対極の表面に混入した気泡がより到達し難くなり、対極の表面に気泡が形成されるのを確実に抑制することができる。
本発明に係る定電位電解式ガスセンサの第三特徴構成は、前記対極および前記参照極の側に形成したガスを排出するガス通気部に、酸素を透過する酸素透過膜を配設した点にある。
本構成によれば、酸素透過膜を配設することで、周囲の干渉ガス(酸素以外)がガス通気部から対極および参照極に入り込むのを防ぐことができる。
本発明に係る定電位電解式ガスセンサの第四特徴構成は、前記保水部材の充填率を90%以上とした点にある。
本構成によれば、各ガス電極の表面を確実に覆うことができるため、混入した気泡が各ガス電極の表面により到達し難くなり、各ガス電極の表面に気泡が形成されるのを確実に抑制することができる。これにより、各ガス電極における電極反応等で発生した気泡や、急激な温度変化に伴い電解液中に溶解していた空気が発生した場合や、急激な加圧状態における空気の侵入により、直接、各ガス電極の表面が空気で覆われて各ガス電極の反応面積が減少し、指示が不安定になることを回避することができる。
本発明に係る定電位電解式ガスセンサの第五特徴構成は、前記保水部材の嵩密度を
0.05〜0.30g/cmとした点にある。
本構成によれば、保水部材を電解液収容部に配設したとき、保水部材が各ガス電極をある程度押圧するように配置することができるため、保水部材と各ガス電極との接触状態を確実に確保することができる。これにより、少なくとも対極の表面に混入した気泡がより到達し難くなる。
本発明の定電位電解式ガスセンサを示す概略図である。 別実施形態の定電位電解式ガスセンサを示す概略図である。 実施例1において本発明の定電位電解式ガスセンサにおける指示値の変動を調べたグラフである。 実施例1において比較例の定電位電解式ガスセンサにおける指示値の変動を調べたグラフである。 実施例2において本発明の定電位電解式ガスセンサにおける指示値の変動を調べたグラフである。 実施例2において比較例の定電位電解式ガスセンサにおける指示値の変動を調べたグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、定電位電解式ガスセンサXは、ガスを検知するガス電極10として被検知ガスを電気化学反応させる反応極11、当該反応極11に対する対極12、反応極11の電位を制御する参照極13を、電解槽30に収容した電解液20に接触するように備えている。この定電位電解式ガスセンサXは、少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制する気泡形成抑制手段50を備える。
反応極11、対極12及び参照極13は、撥水性を有する多孔質のガス透過膜14の表面に、公知の電極材料より作製したペーストを塗布・焼成して形成してある。ガス透過膜14は、例えば疎水性でガスを透過する性質を有するものであればどのような膜でもよく、例えば耐薬品性を有する多孔質PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)膜などを使用することができる。
反応極11、対極12及び参照極13は、触媒および疎水性樹脂(ガス透過膜14)を含むガス拡散電極からなり、触媒としては、白金(Pt)、金(Au)、ルテニウム(Ru)、酸化ルテニウム(RuO2)、パラジウム(Pd)、白金担持カーボン(Pt/C)などが好適に用いられる。
本実施形態の対極12及び参照極13は、一枚のガス透過膜14において上半分に対極12を形成し、下半分に参照極13を形成した態様としてあるが、このような態様に限定されるものではない。対極12及び参照極13の間には、電極が形成されないスリット14aが形成してある。
反応極11と参照極13とは対向して配置してあり、また、ガス通気部33の側に対極12および参照極13を配設してある。反応極11と、対極12および参照極13との間の空間が電解液20を収容する電解液収容部31となる。電解液20は硫酸やリン酸等の酸性水溶液等を使用することができるが、これらに限定されるものではない。被検知ガスはガス導入部32よりセンサの内部に導入され、反応極11上で反応する。
反応極11におけるガス導入部32の側、および、対極12および参照極13におけるガス通気部33の側には、それぞれ2枚のバッファーフィルター35が配設してある。当該バッファーフィルター35は、各電極の変形防止や電解液20の漏洩を防止する緩衝膜であり、例えば空孔率80%程度の多孔質テフロン(登録商標)膜を使用することができるが、これに限定されるものではない。
それぞれのガス電極10、ガス透過膜14、バッファーフィルター35、Oリング15aは電解槽30の蓋部材16(16A、16B)によって固定される。
電解槽30の一端には、0.5〜2mm程度の小径とした内圧調整孔17が形成されている。内圧調整孔17における電解液収容部31の側には、多孔質シート18が配設してある。電解液収容部31は、小径の流路31aを介して大径の二つの収容部31bを有する態様とする。当該流路31aを2〜4mm程度の小径とした場合、電解液20の表面張力で電解液20が一方の収容部31bから他方の収容部31bに逆流し難くなる。筐体を構成する電解槽30および蓋部材16は、耐食性を有する合成樹脂、例えば硬質塩化ビニル或いはニッケル合金等の金属で構成すればよい。
ガス導入部32の側に形成した蓋部材16A、および、ガス通気部33の側に形成した蓋部材16Bにそれぞれ貫通孔16a,16bが形成してあり、当該貫通孔16aを介してガスの導入が行われ、貫通孔16bを介してガスの排出や導入が行われる。当該貫通孔16bが形成される位置は、電極が形成されないスリット14aの位置に対応しているため、当該スリット14aおよび貫通孔16bを介してガスの排出や導入を行うことができる。
対極12および参照極13の側に形成したガスを排出するガス通気部33には、空気層40および酸素を透過する酸素透過膜41を配設してある。酸素透過膜41は酸素透過性能を有するものであれば、特に限定されず、例えば4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等、従来公知のものが適用可能である。
本構成のように酸素透過膜41を配設することで、周囲の干渉ガス(酸素以外)がガス通気部33から対極12および参照極13に入り込むのを防ぐことができる。
本発明の定電位電解式ガスセンサXは、少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制する気泡形成抑制手段50を備える。当該気泡形成抑制手段50は、対極12以外に、他のガス電極10(反応極11、参照極13)の表面に気泡が形成されるのを抑制するように構成してもよい。
例えば低温から高温に急激に温度が変化した場合、空気層40が大きく膨張してガス通気部33の側に形成した貫通孔16bを介して気泡が混入する虞がある。混入した気泡が電極の表面に到達し、例えば対極12の表面に気泡が形成されれば、電解液20および対極12の接触面積が減少してセンサの指示値が突発的に上昇する虞がある。本発明の気泡形成抑制手段50を設けることで、外乱の影響でセンサの温度が急激に変化した場合であっても貫通孔16bから気泡が混入し難くなり、また、貫通孔16bを介して気泡が混入した場合であっても、少なくとも対極12の表面に混入した気泡が到達し難くなる。従って、少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制することができるため、センサの指示値が急激に変化するのを抑制することができる。
本実施形態では、気泡形成抑制手段50として、電解液20を吸水して保持する保水部材37を電解液収容部31に配設する場合について説明するが、これに限定されるものではない。
気泡形成抑制手段50を保水部材37とすれば、電解液収容部31に臨む少なくとも対極12の表面に混入した気泡がより到達し難くなり、対極12の表面に気泡が形成されるのを確実に抑制することができる。
保水部材37は、少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制できるように配設すればよく、好ましくは反応極11および参照極13の表面に気泡が形成されるのを抑制できるように配設すればよい。このとき、各ガス電極10の全面(或いは大部分)を覆うように保水部材37を配設するのがよい。
例えば保水部材37は、本実施形態のように、電解液収容部31において一方の収容部31b(ガス電極10が配設してある側)の全面(100%)に充填することができる。しかし、このような態様に限定されず、保水部材37を、一方の収容部31b(ガス電極10が配設してある側)の例えば90%以上、具体的には90〜95%程度の充填率となるように充填してあればよい。このような割合で保水部材37を充填することで、各ガス電極10の表面を確実に覆うことができるため、混入した気泡が各ガス電極10の表面により到達し難くなり、各ガス電極10の表面に気泡が形成されるのを確実に抑制することができる。これにより、各ガス電極10における電極反応等で発生した気泡や、急激な温度変化に伴い電解液中に溶解していた空気が発生した場合や、急激な加圧状態における空気の侵入により、直接、各ガス電極10の表面が空気で覆われて各ガス電極10の反応面積が減少し、指示が不安定になることを回避することができる。
保水部材37は電解液20を吸水して保持する態様であるため、その内部に電解液20を保持できる空間を有する。そのため、仮に保水部材37を収容部31bの全面に充填した場合であっても、各ガス電極10および電解液20の接触状態を良好に維持することができる。
保水部材37は、例えば保水性の繊維(例えばガラス繊維、セラミックス繊維など)、吸水性の高分子等、電解液20を保持できる吸水性の部材であれば、特に限定されるものではない。保水部材37の嵩密度は0.05〜0.30g/cmとするのがよい。例えば保水部材37の嵩密度を0.22g/cm程度、空間率を90%程度とした場合、具体的にはMGP(日本板硝子株式会社製)を使用することができ、保水部材37の嵩密度を0.18g/cm程度、空間率を90%程度とした場合、具体的にはMCペーパー(日本板硝子株式会社製)を使用することができ、保水部材37の嵩密度を0.08g/cm程度、空間率を90%程度とした場合、具体的にはOR−125(アサヒ繊維工業株式会社製)を使用することができる。しかし、保水部材37の嵩密度や実施品は、これらに限定されるものではない。このような保水部材37を、例えば複数枚重ねて電解液収容部31に配設してもよい。上述した保水部材37の構造により、保水部材37をある程度押し込んで収容部31bに充填することができ、保水部材37が各ガス電極10をある程度押圧するように配置することができるため、保水部材37と各ガス電極10との接触状態を確実に確保することができる。これにより、少なくとも対極12の表面に混入した気泡がより到達し難くなる。
このような定電位電解式ガスセンサXは、被検知ガスの反応によって反応極11上で生じた電子に基づく電流を検知自在な電流測定部と、反応極11の電位制御自在な電位制御部とを備えたガス検知回路(図外)に接続して、ガス検知装置として用いられる。本発明の定電位電解式ガスセンサXは、例えば酸素ガスや、シラン、ホスフィン、ゲルマン、アルシン、ジボランなどの水素化物ガスの検知や、一酸化炭素、硫化水素等の毒性ガスの検知に用いられる。
ガス導入部32の側には、蓋部材16Aに、干渉ガスをフィルタリングするフィルタ手段60を備えてある。当該フィルタ手段60は、蓋部材16Aに形成した枠体16cに配設してある。具体的にはフィルタ手段60の構造は、円筒状の容器60aに、干渉ガスをフィルタリングする活性炭やシリカゲルを備えた複数のフィルタ層61を収納し、これらフィルタ層61の両側をメッシュ等の保持部材62で挟むように配設して構成してあるが、このような態様に限定されるものではない。
〔別実施の形態〕
上述した実施形態では、ガス通気部33には、空気層40および酸素を透過する酸素透過膜41を配設する態様について説明した。しかし、このような態様に限らず、空気層40および酸素透過膜41を設けず、ガス通気部33の側における貫通孔16bに、ピンホール34aを形成した筒部材34を配設するように構成してもよい(図2)。
筒部材34は、例えばアルミナ、ジルコニア等のセラミックスが挙げられるが、これらに限定されるものではない。筒部材の長寸は2.0mm以上であり、好ましくは2.0〜6.0mmとするのがよい。また、ピンホール34aの直径は0.05mm程度とするのがよい。
貫通孔16bに筒部材34を配設した後、ピンホール34a以外の気密性を確保するため接着剤あるいはパッキンなどの封止手段36でガス通気部33の側を封止するとよい。
本構成のように筒部材34を設けることにより、ガス通気部33の側におけるガスの流通をピンホール34aのみとすることができる。これにより、温度の急変時に空気層40の膨張によってセンサ内部へ気泡が浸入するのを未然に防止することができる。また、ガス通気部33の側の貫通孔16bを小径かつ長くすることでセンサの内部(電解液収容部31など)に干渉ガス等が混入し難くなる。これにより、貫通孔16bから気泡が混入しに難くなるため、ピンホール34aを形成した筒部材34を気泡形成抑制手段50とすることができる。
そのため、ピンホール34aを形成した筒部材34を設けた場合は、上述した実施形態における保水部材37は設けてもよいし、設けない場合であっても、当該筒部材34によって少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制することができるため、センサの指示値が急激に変化するのを抑制することができる。
筒部材34および保水部材37を両方設けた場合は、より確実に対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制することができる。
筒部材34の形状は円柱状とするのがよいが、これに限定されるものではなく、角柱状等の態様であってもよい。
筒部材34に設けるピンホール34aは、一つでもよいし、複数設けてもよい。ピンホール34aの数については、特に制限はしない。本実施形態では、それぞれの筒部材34に、一つのピンホール34aが形成してある場合について説明する。
ピンホール34aを複数設けることで、導入されるガスの量をピンホール34aの数によって調節することができる。仮にガス導入部32において結露が発生した場合であっても、ピンホール34aを複数形成してあれば、全てのピンホール34aが結露によって塞がれ難くなり、ガス反応によるガス排出あるいは導入の妨げになることを未然に防止することができる。尚、ピンホールの数だけでなく、ピンホールの長さや直径によっても導入されるガスの量を調節することができるため、抑制したい干渉ガスごとに応じて適宜設定すればよい。
〔実施例1〕
本発明の実施例について説明する。
本実施例の定電位電解式ガスセンサXを以下の態様とした。
即ち、図1の態様の定電位電解式ガスセンサXにおいて、厚さ1mmのバッファーフィルター35を多孔質テフロン(登録商標)膜(PTFE膜)とし、保水部材37をガラス繊維製の部材とし、酸素透過膜41を4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)とし、フィルタ層61を四層の活性炭層とし、保持部材62をSUSメッシュとした。また、貫通孔16a,16bの直径を2mmとし、対極12及び参照極13の間に形成したスリット14aの幅を1.5mmとした。
このような定電位電解式ガスセンサXを使用して、外乱の影響でセンサの温度が急激に変化(−10℃から50℃へ急変)した場合にセンサの指示値がどのように変化するか、調べた。尚、比較例の定電位電解式ガスセンサとして、気泡形成抑制手段50(保水部材37)を設けないセンサを使用した。
この結果、本発明の定電位電解式ガスセンサX(図3)では、急激な温度変化を与えても、保水部材37によって少なくとも対極12の表面に気泡が形成されるのを抑制することができるため、センサの指示値は大きな変動は認められず、安定していると考えられた。
一方、比較例の定電位電解式ガスセンサ(図4)では、急激な温度変化を与えると、保水部材37を設けないため、気泡がセンサ内部に侵入し、外乱の影響によって当該気泡が電極に触れたり離れたりするためセンサの指示値は大きく変動し、センサ出力は不安定であると考えられた。
〔実施例2〕
上述した別実施形態の定電位電解式ガスセンサXにおいて、外乱の影響でセンサの温度が急激に変化(−10℃から50℃へ急変)した場合にセンサの指示値がどのように変化するか、調べた。
本実施例の定電位電解式ガスセンサXは、保水部材37および酸素透過膜41を使用せず、ピンホール34aを形成した筒部材34を配設した態様とした。当該筒部材34の長寸を3.0mmとし、ピンホール34aの直径を0.05mmとした。
尚、比較例の定電位電解式ガスセンサとして、ピンホールを設けないセンサを使用した。即ち、このセンサにおけるガス通気部33の側における貫通孔16bの直径は2.0mm、長寸は2.0mmであった。
この結果、本実施例の定電位電解式ガスセンサXおよび比較例の定電位電解式ガスセンサの何れのセンサにおいても図3と同様のデータが得られたため(データは示さない)、気泡の侵入は無く、センサの指示値は大きな変動は認められず、安定していると考えられた。
一方、外乱の影響として周囲の干渉ガスの影響があった場合にセンサの指示値がどのように変化するか、調べた。
このとき、干渉ガスの影響を考慮してガス導入部32の側を塞いだ状態で、水素ガス1000ppmを拡散状態としたときの指示値の変動を調べた。結果を図5(本発明の定電位電解式ガスセンサX)および図6(比較例の定電位電解式ガスセンサ)に示した。各センサともに2検体のセンサを使用した。
この結果、本発明の定電位電解式ガスセンサX(図5)では、センサの指示値は大きな変動は認められず、安定していると考えられた。そのため、本発明の定電位電解式ガスセンサXでは、周囲に干渉ガスが存在しても酸素透過膜を用いた場合と同等の性能であることが確認できた。
一方、比較例の定電位電解式ガスセンサ(図6)では、センサの指示値は大きく変動し、センサ出力は不安定であると考えられた。そのため、比較例の定電位電解式ガスセンサでは、貫通孔16bの直径が本発明の定電位電解式ガスセンサXのピンホール34aよりも直径が大きい為、周囲に干渉ガスが存在すると、参照極に干渉ガスが侵入し易く、指示が安定しないことが確認できた。
これより、酸素透過膜41を設けない別実施形態の定電位電解式ガスセンサXにおいては、直径の小さいピンホール34aを形成した筒部材34を配設する必要があると認められた。
本発明は、ガスを検知するガス電極として被検知ガスを電気化学反応させる反応極、前記反応極に対する対極および前記反応極の電位を制御する参照極を、電解槽に収容した電解液に接触するように備えた定電位電解式ガスセンサに利用できる。
X 定電位電解式ガスセンサ
10 ガス電極
11 反応極
12 対極
13 参照極
20 電解液
30 電解槽
37 保水部材
41 酸素透過膜
50 気泡形成抑制手段

Claims (5)

  1. ガスを検知するガス電極として被検知ガスを電気化学反応させる反応極、前記反応極に対する対極および前記反応極の電位を制御する参照極を、電解槽に収容した電解液に接触するように備えた定電位電解式ガスセンサであって、
    少なくとも前記対極の表面に気泡が形成されるのを抑制する気泡形成抑制手段を備えた定電位電解式ガスセンサ。
  2. 前記気泡形成抑制手段が、前記電解液を吸水して保持する保水部材である請求項1に記載の定電位電解式ガスセンサ。
  3. 前記対極および前記参照極の側に形成したガスを通気するガス通気部に、酸素を透過する酸素透過膜を配設した請求項2に記載の定電位電解式ガスセンサ。
  4. 前記保水部材の充填率を90%以上としてある請求項2または3に記載の定電位電解式ガスセンサ。
  5. 前記保水部材の嵩密度を0.05〜0.30g/cmとしてある請求項2〜4の何れか一項に記載の定電位電解式ガスセンサ。
JP2015153282A 2015-08-03 2015-08-03 定電位電解式ガスセンサ Active JP6752558B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015153282A JP6752558B2 (ja) 2015-08-03 2015-08-03 定電位電解式ガスセンサ
CN201680045156.9A CN107850563A (zh) 2015-08-03 2016-08-03 恒电位电解式气体传感器
PCT/JP2016/072872 WO2017022812A1 (ja) 2015-08-03 2016-08-03 定電位電解式ガスセンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015153282A JP6752558B2 (ja) 2015-08-03 2015-08-03 定電位電解式ガスセンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017032427A true JP2017032427A (ja) 2017-02-09
JP6752558B2 JP6752558B2 (ja) 2020-09-09

Family

ID=57943882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015153282A Active JP6752558B2 (ja) 2015-08-03 2015-08-03 定電位電解式ガスセンサ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6752558B2 (ja)
CN (1) CN107850563A (ja)
WO (1) WO2017022812A1 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6140557A (ja) * 1984-07-31 1986-02-26 Japan Storage Battery Co Ltd ガルバニ電池式酸素センサ−
GB8430803D0 (en) * 1984-12-06 1985-01-16 Bergman I Electrochemical cell
JP2506458B2 (ja) * 1989-10-11 1996-06-12 新コスモス電機株式会社 電解式ガスセンサ
JPH06242059A (ja) * 1993-02-19 1994-09-02 Gastec:Kk 電気化学式ガスセンサ
JP4507235B2 (ja) * 2003-10-30 2010-07-21 理研計器株式会社 電気化学式ガスセンサ
CN101275923B (zh) * 2007-03-26 2013-04-10 华瑞科学仪器(上海)有限公司 气体传感器
JP6212768B2 (ja) * 2013-03-30 2017-10-18 新コスモス電機株式会社 電気化学式ガスセンサ
JP6315983B2 (ja) * 2013-12-26 2018-04-25 新コスモス電機株式会社 定電位電解式ガスセンサ
CN204142678U (zh) * 2014-10-24 2015-02-04 荆州市爱尔瑞科技有限公司 一种三电极电化学气体传感器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017022812A1 (ja) 2017-02-09
CN107850563A (zh) 2018-03-27
JP6752558B2 (ja) 2020-09-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3403081B1 (en) Electrochemical sensor
US20190323985A1 (en) Using a biased electrochemical sensor for acrylonitrile detection
CN110114665B (zh) 电解质浓度测量的方法和设备
JP2005134248A (ja) 電気化学式ガスセンサ
WO2015060328A1 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6426336B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6576053B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
WO2017022812A1 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6474285B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP4516195B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6330213B2 (ja) 定電位電解式酸素ガスセンサ
JP7474682B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6473351B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6576054B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP6315983B2 (ja) 定電位電解式ガスセンサ
CN111183356B (zh) 用于电化学传感器的改善的基线稳定性的***和方法
JP7266170B2 (ja) 隔膜式ガスセンサ及びセンサユニット
JP2016164508A (ja) 定電位電解式ガスセンサ
JP2015083925A (ja) 定電位電解式ガスセンサ
CN112986363A (zh) 电化学氯乙烯传感器及其使用方法
GB2604460A (en) System and method for improved baseline stability of electrochemical sensor
JP2004205422A (ja) 定電位電解型ガスセンサー

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180802

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200811

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200819

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6752558

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250