JP2017021288A - 光書き込み制御装置、画像形成装置、光書き込み装置の制御方法及び制御プログラム - Google Patents

光書き込み制御装置、画像形成装置、光書き込み装置の制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の形成位置の位置ずれ補正に際して、画像を搬送する機構が含む周期的な誤差の影響を解消するために繰り返し描画される補正用パターンの繰り返し間隔を簡易な構成で効率的に決定すること。
【解決手段】Lによって搬送ベルト105の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンの検知結果を取得し、補正用パターンの総数を割り切ることのできる約数Mを設定し、繰り返し形成された補正用パターンから約数M毎に1つ補正用パターンを選択して補正用パターンを組分けし、各組に含まれる補正用パターンの検知結果を平均化することによって夫々の組の位置ずれ量を算出し、一の約数Mについて複数算出された組毎の位置ずれ量に基づき、約数Mに対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出し、複数のパターン間隔における位置ずれ量の指標値に基づき、パターン間隔を決定することを特徴とする。
【選択図】図13

Description

光書き込み制御装置、画像形成装置、光書き込み装置の制御方法及び制御プログラムに関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、電子化された書類の出力に用いられる画像形成装置においては、電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光することにより静電潜像を形成し、トナー等の顕色剤を用いてその静電潜像を現像してトナー画像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写することによって紙出力を行う。
このような電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光して静電潜像を描画するタイミングと用紙の搬送タイミングとを合わせることにより、用紙の正しい範囲に画像が形成されるように調整が行われる。また、複数の感光体を用いてカラー画像を形成するタンデム式の画像形成装置においては、各色の感光体において現像された画像が正確に重ね合わされるように、各色の感光体における露光タイミングの調整が行われる。以降、これらの調整処理を総じて位置ずれ補正とする。
上述したような位置ずれ補正を実現するための具体的な方法として、出力するべき画像を位置ずれに応じて調整することにより最終的に好適な位置に画像が形成されるようにする画像処理による方法がある。この画像処理による方法の場合、プリントエンジンによって形成された補正用のパターンが搬送されて読み取られたタイミングを取得し、設計上定まるタイミングと実際にパターンが読み取られたタイミングとの差異に基づいて補正が行われる。その結果、所望の位置に画像が形成されるようになる。
このような位置ずれ補正の方法を用いる場合、補正用のパターンが形成されてから読み取られるまでの搬送態様は、装置のあらゆる駆動状態において一定であることが求められる。例えば、補正用パターンが中間転写ベルト状に形成されてから搬送される場合を考える。その場合、中間転写ベルトを回転駆動するための駆動系の偏芯やローラの形状誤差により中間転写ベルトの搬送速度が周期的な誤差を含むと、補正用パターンを正確なタイミングで検知することが出来ない。その結果、位置ずれ補正を正確に行うことが出来なくなる。
そのような課題に対して、駆動系及び駆動ムラ周波数の2種類以上からなる合成波に対して色ずれ量を算出する際の合成波による算出誤差が画像のずれの補正可能な範囲以下となるように設定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された発明においては、駆動系及び駆動ムラ周波数を把握するための解析が必要である。しかしながら、それらの値は同一機種の画像形成装置であっても各個体によって異なるため、個別の装置について行う必要があり、大量の画像形成装置を製造、販売するにあたって大きな製造上のデメリットとなる。
また、特許文献1においては、感光体ドラムの偏芯による色ずれ誤差を低減するため、同一マークを感光体の1/2周のピッチで2個形成して、基準位置に対するそれらの位置ずれ量を検出して平均値を算出する方法が開示されている。このように、周期的に発生する誤差に対しては、周期内に複数のパターンを形成し、夫々のパターンによって求められる位置ずれ量を平均化する方法を用いることが出来る。
しかしながら、どのような周期で誤差が発生するかを予め知ることは上述した通り難しい。可能な限り狭い間隔でパターンを形成することにより、より多くの周期誤差に対応することが可能であるが、その分、位置ずれ補正のために消費される現像剤の量が多くなってしまうため非効率である。また、パターンの間隔が周期誤差の周期に同期してしまうと、平均化することによる誤差の低減効果を得ることは出来ない。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、画像の形成位置の位置ずれ補正に際して、画像を搬送する機構が含む周期的な誤差の影響を解消するために繰り返し描画される補正用パターンの繰り返し間隔を簡易な構成で効率的に決定することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み制御装置であって、画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、前記搬送経路を構成する無端状の回転体の少なくとも一周にわたって形成された補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号を取得し、前記光源を発光制御するタイミングを補正するための補正値を、前記補正用パターン毎の検知結果を平均して生成する補正値算出部と、前記補正用パターンが前記回転体の少なくとも一周にわたって形成される際の間隔であるパターン間隔を決定するパターン間隔決定部とを含み、前記パターン間隔決定部は、基準となる間隔によって前記回転体の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンの検知結果を取得し、前記回転体に形成された補正用パターンの総数を割り切ることのできる約数を設定し、前記回転体に繰り返し形成された補正用パターンから前記約数毎に1つ補正用パターンを選択して前記補正用パターンを組分けし、夫々の組に含まれる補正用パターンの検知結果を平均化することによって夫々の組の位置ずれ量を算出し、一の前記約数について複数算出された前記組毎の位置ずれ量に基づき、前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出し、複数の前記約数を設定することにより算出された複数の前記パターン間隔における位置ずれ量の指標値に基づき、前記パターン間隔を決定することを特徴とする。
本発明によれば、画像の形成位置の位置ずれ補正に際して、画像を搬送する機構が含む周期的な誤差の影響を解消するために繰り返し描画される補正用パターンの繰り返し間隔を簡易な構成で効率的に決定することが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み制御部及びLEDAの構成を示すブロック図である。 従来技術に係る位置ずれ補正用パターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正用パターンの検知タイミングの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る搬送機構の周期的搬送誤差例を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正動作において搬送ベルトの一周にわたって形成されるパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る搬送機構の周期的搬送誤差によって生じる影響の例を示す図である。 周期的誤差の発生態様に対して補正用パターンの検知間隔の例を示す図である。 周期的誤差の発生態様に対して補正用パターンの検知間隔の例を示す図である。 本実施形態に係るパターン間隔の決定動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るパターン毎の位置ずれ量の算出結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る約数Mの設定に応じたパターンの組分けの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る約数Mの設定に応じたパターンの組分けの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る約数Mの設定に応じたパターンの組分けの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るパターン間隔毎の位置ずれ量の指標値の算出動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る約数毎の誤差指数の算出結果の例を示す図である。 本発明の実施形態に係る必要パターン数情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るパターン数に応じた誤差指数のプロットの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るパターン間隔の決定方針の例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)としての画像形成装置を例として説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真方式による画像形成装置であり、感光体の露光タイミングを補正するための位置ずれ補正動作において描画されるパターンの描画態様に特徴を有する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12に格納されたプログラムや、HDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体からRAM11に読み出されたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)110、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙トレイ25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、所定のプログラムに従ったCPU10の演算によって構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づいてプリントエンジン26を制御し、給紙トレイ25から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。即ち、プリントエンジン26が画像形成部として機能する。プリントエンジン26によって画像形成が施された文書は排紙トレイ27に排紙される。
画像形成装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル24の操作若しくはネットワークI/F28を介して外部のPC等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部34若しくは入出力制御部32が主制御部30にスキャン実行信号を転送する。主制御部30は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部31を制御する。
エンジン制御部31は、ADF21を駆動し、ADF21にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット22に搬送する。また、エンジン制御部31は、スキャナユニット22を駆動し、ADF21から搬送される原稿を撮像する。また、ADF21に原稿がセットされておらず、スキャナユニット22に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット22は、エンジン制御部31の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット22が撮像部として動作する。
撮像動作においては、スキャナユニット22に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部31は、スキャナユニット22が生成した撮像情報を画像処理部33に転送する。画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、エンジン制御部31から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部33が生成した画像情報はHDD14等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存される。即ち、スキャナユニット22、エンジン制御部31及び画像処理部33が連動して、原稿読み取り部として機能する。
画像処理部33によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD14等に格納され若しくは入出力制御部32及びネットワークI/F28を介して外部の装置に送信される。即ち、ADF21及びエンジン制御部31が画像入力部として機能する。
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部31がスキャナユニット22から受信した撮像情報若しくは画像処理部33が生成した画像情報に基づき、画像処理部33が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部31がプリントエンジン26を駆動する。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、無端状移動手段である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。搬送ベルト105は、給紙トレイ101から給紙ローラ102により分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである。
この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106Y、106M、106C、106K(以降、総じて画像形成部106とする)が配列されている。また、給紙トレイ101から給紙された用紙104は、レジストローラ103によって一度止められ、画像形成部106における画像形成のタイミングに応じて搬送ベルト105からの画像の転写位置に送り出される。
複数の画像形成部106Y、106M、106C、106Kは、形成するトナー画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106Kはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106Kは画像形成部106Yと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Kの各構成要素については、画像形成部106Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡された回転体であり、エンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106Yが、イエローのトナー画像を転写する。画像形成部106Yは、感光体としての感光体ドラム109Y、この感光体ドラム109Yの周囲に配置された帯電器110Y、現像器112Y、感光体クリーナ113Y及び図示しない除電器等から構成されている。また、感光体ドラム109Yに対して光を照射可能な位置に光書き込み装置111が配置されている。光書き込み装置111は、夫々の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にて帯電器110Yにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのイエロー画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109Y上にイエローのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109Yと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115Yの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナ113Yにより払拭された後、除電器により除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106Yにより搬送ベルト105上に転写されたイエローのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたイエロー、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Kに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109K上に形成されたブラックのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、その搬送経路が搬送ベルト105と接触する位置若しくは最も接近する位置において、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像がその紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
また、このような画像形成装置1においては、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの軸間距離の誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの平行度誤差、光書き込み装置111内でのLEDA130の設置誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kへの静電潜像の書き込みタイミング誤差等により、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならず、各色間で位置ずれが生ずることがある。
また、同様の原因により、転写対象である用紙において本来画像が転写される範囲から外れた範囲に画像が転写されることがある。このような位置ずれの成分としては、主にスキュー、副走査方向のレジストずれ等が知られている。また、装置内温度変化や経時劣化による搬送ベルトの伸縮が知られている。
このような位置ずれを補正するため、パターン検知センサ117が設けられている。パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kによって搬送ベルト105上に転写された位置ずれ補正用パターン、及び濃度補正用パターンを読み取るための光学センサであり、搬送ベルト105の表面に描画されたパターンを照射するための発光素子及び補正用パターンからの反射光を受光するための受光素子を含む。図3に示すように、パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの下流側において、搬送ベルト105の搬送方向と直行する方向に沿って同一の基板上に支持されている。
また、画像形成装置1においては、画像形成部106Y、106M、106C、106Kの状態変化や、光書込み装置111の状態変化により、用紙104上に転写される画像の濃度が変動する可能性がある。このような濃度変動を補正するため、所定のルールに従って形成された濃度補正用パターンを検知し、その検知結果に基づいて画像形成部106Y、106M、106C、106Kの駆動パラメータや光書込み装置111の駆動パラメータを補正する濃度補正が実行される。
このような描画パラメータ補正において搬送ベルト105上に描画された補正用パターンのトナーを除去し、搬送ベルト105によって搬送される用紙が汚れないようにするため、ベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図3に示すように、パターン検知センサ117及び用紙104への転写位置の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードであり、搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる顕色剤除去部である。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111について説明する。図4は、本実施形態に係る光書き込み装置111と感光体ドラム109との配置関係を示す図である。図4に示すように、各色の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K夫々に照射される照射光は、光源であるLEDA(Light‐emitting diode Array)130Y、130M、130C、130K(以降、総じてLEDA130とする)から照射される。
LEDA130は、発光素子であるLEDが、感光体ドラム109の主走査方向に並べられて構成されている。光書き込み装置111に含まれる制御部は、主走査方向に並べられている夫々のLEDの点灯/消灯状態を、コントローラ20から入力された描画情報に基づいて主走査ライン毎に制御することにより、感光体ドラム109の表面を選択的に露光し、静電潜像を形成する。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111の制御ブロックについて、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る光書き込み装置111を制御する光書き込み装置制御部120の機能構成と、LEDA130及びパターン検知センサ117との接続関係を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、発光制御部121、カウント部122、センサ制御部123、補正値算出部124、基準値記憶部125、補正値記憶部126及びパターン間隔決定部127を含む。尚、本実施形態に係る光書き込み装置111は、図1において説明したようなCPU10、RAM11、ROM12及びHDD14等の情報処理機構を含み、図5に示すような光書き込み装置制御部120は、画像形成装置1のコントローラ20と同様に、CPU10が所定のプログラムに従って演算を行うことにより構成される。
発光制御部121は、コントローラ20のエンジン制御部31から入力される画像情報、即ち、画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいてLEDA130を制御する光源制御部である。即ち、発光制御部121が、画素情報取得部としても機能する。発光制御部121は、所定のライン周期でLEDA130を発光させることにより、感光体ドラム109への光書き込みを実現する。また、発光制御部121は、エンジン制御部31から入力される描画情報に基づいてLEDA130を駆動する他、上述した描画パラメータ補正の処理において補正用のパターンを描画するために、LEDA130を発光制御する。
図4において説明したように、LEDA130は夫々の色に対応して複数設けられる。従って、図5に示すように、発光制御部121も、複数のLEDA130夫々に対応するように複数設けられる。描画パラメータ補正処理のうち位置ずれ補正処理の結果生成される補正値は、図5に示す補正値記憶部126に位置ずれ補正値として記憶される。発光制御部121は、この補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値に基づき、LEDA130を駆動するタイミングを補正する。
発光制御部121によるLEDA130の駆動タイミングの補正は、具体的には、エンジン制御部31から入力された描画情報に基づいてLEDA130を発光駆動するタイミングをライン周期単位で遅らせる、即ちラインをシフトさせることによって実現される。これに対して、エンジン制御部31からは、所定の周期に従って次々に描画情報が入力されるため、ラインをシフトさせて発光タイミングを遅らせるためには、入力された描画情報を保持しておき、読み出すタイミングを遅らせる必要がある。
そのため、発光制御部121は、主走査ライン毎に入力される描画情報を保持するための記憶媒体であるラインメモリを有し、エンジン制御部31から入力された描画情報をラインメモリに記憶させることによって保持する。
カウント部122は、上記位置ずれ補正処理において、発光制御部121がLEDA130を制御して感光体ドラム109Kの露光を開始すると同時にカウントを開始する。そしてカウント部122は、予め定められた期間をカウントすると、センサ制御部123に対して読取開始信号を出力する。これにより、センサ制御部123が、パターン検知センサ117が出力する検知信号の取得を開始する。
尚、カウント部122がカウントする予め定められた期間とは、LEDA130がパターンのための露光を開始した後、搬送ベルト105に転写されたパターンがパターン検知センサ117による検知位置に到達する前のタイミングまでの期間である。詳細は後述する。
センサ制御部123は、パターン検知センサ117を制御する制御部であり、上述したように、カウント部122から入力される読取開始信号に応じてパターン検知センサ117の出力信号を所定のサンプリング周期で取得して補正値算出部124に入力する。即ち、センサ制御部123が、パターン検知センサ117によるパターンの検知信号を取得する検知信号取得部として機能する。
本実施形態に係るパターン検知センサ117は、搬送ベルト105の表面を読み取り用に露光する発光素子と、その露光による反射光を受光する受光素子とを含む。搬送ベルト105の表面は、例えば白色等の反射率の高い色で形成されており、搬送ベルト105表面が露光されている感、パターン検知センサ117の受光素子が受光する光の光量は最大である。
他方、搬送ベルト105上に補正用のパターンが形成された部分が発光素子によって露光された場合、受光素子が受光する光の光量は補正用のパターンの濃度に応じて低下する。パターン検知センサ117は、このように受光素子が受光する光の強度に応じた信号を検知信号として出力する。
補正値算出部124は、センサ制御部123から取得した時系列の検知信号に基づき、基準値記憶部125に記憶された基準値との比較を行って補正値記憶部126に記憶するための補正値を生成する。基準値記憶部125には、このような計算に用いるための基準値が格納されている。このような構成により、光書き込み装置制御部120が、光書き込み制御装置として機能する。
次に、位置ずれ補正用パターンを用いた位置ずれ補正動作について説明する。図6は、位置ずれ補正動作において、発光制御部121によって制御されたLEDA130によって搬送ベルト105上に描画されるマーク(以降、位置ずれ補正用マークとする)を示す図である。
図6に示すように、位置ずれ補正用マーク400は、副走査方向に様々なパターンが並べられている位置ずれ補正用パターン列401が、主走査方向に複数(本実施形態においては3つ)並べられて構成されている。尚、図6において、実線が感光体ドラム109K、点線は感光体ドラム109Y、破線は感光体ドラム109C、一点鎖線は感光体ドラム109Mによって夫々描画されたパターンを示す。
図6に示すように、パターン検知センサ117は、主走査方向に複数(本実施形態においては3つ)のセンサ素子170を有し、夫々の位置ずれ補正用パターン列401は、夫々のセンサ素子170に対応した位置に描画されている。これにより、光書き込み装置制御部120は、主走査方向の複数の位置でパターンの検出を行うことが可能となり、描画される画像のスキューを補正することが可能となる。また、複数のセンサ素子170に基づく検知結果を平均することにより、補正精度を向上することができる。
図6に示すように、位置ずれ補正用パターン列401は、全***置補正用パターン411とドラム間隔補正用パターン412を含む。また、図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、繰り返し描画されている。
全***置補正用パターン411は、図6に示すように、感光体ドラム109Yによって描画された線であって主走査方向に平行な線である。全***置補正用パターン411は、画像の全体の副走査方向のずれ、即ち用紙に対する画像の転写位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。また、全***置補正用パターン411は、センサ制御部123が、ドラム間隔補正用パターン412や、後述する濃度補正用のパターンを検知する際の検知タイミングを補正するためにも用いられる。
全***置補正用パターン411を用いた全***置補正においては、光書き込み装置制御部120が、パターン検知センサ117による全***置補正用パターン411の読取信号に基づき、書き込み開始タイミングの補正動作を行う。
ドラム間隔補正用パターン412は、各色の感光体ドラム109における描画タイミングのずれ、即ち、各色の画像が重ね合わせられる重ね合わせ位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414を含む。図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、CMYK各色のパターンが一組となって構成される副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414が繰り返されることによって構成される。
光書き込み装置制御部120は、パターン検知センサ117による、副走査方向補正用パターン413の読取信号に基づき、感光体ドラム109K、109M、109C、109Y夫々の副走査方向の位置ずれ補正を行う。また、主走査方向補正用パターン414の読取信号に基づき、上記各感光体ドラムの主走査方向の位置ずれ補正を行う。
補正値算出部124は、図6に示すようなパターンそれぞれが検知されたタイミングと、基準値記憶部125に記憶された基準値との差分値に基づいて補正値を生成する。ここで、基準値記憶部125に記憶されている各色のタイミング基準値について、図7を参照して説明する。図7は、全***置補正用パターン411及びドラム間隔補正用パターン412の検知タイミングを示す図である。
図7に示すように、全***置補正用パターン411の検知期間tY0は、感光体ドラム109Yによって描画された夫々の線が読み取られる手前のタイミングである検知開始タイミングtからの検知期間である。この検知開始タイミングtは、上述した読取開始信号によって判断されるタイミングである。
従って、センサ制御部123は、検知開始タイミングtから所定期間におけるパターン検知センサ117の出力信号を、所定のサンプリング周期で取得して補正値算出部124に入力する。これにより、図7に示すように、副走査方向に2つ配置された全***置補正用パターン411の配置に応じて信号強度が低下する信号が得られる。
また、ドラム間隔補正用パターン412に含まれる副走査方向補正用パターン413の検知期間tY1、tK1、tM1、tC1は、一組のパターンが読み取られる手前のタイミングである検知開始タイミングtからの検知期間である。この検知開始タイミングtも、上述した読取開始信号によって判断されるタイミングである。
また、ドラム間隔補正用パターン412に含まれる主走査方向補正用パターン414の検知期間tY2、tK2、tM2、tC2は、一組のパターンが読み取られる手前のタイミングである検知開始タイミングtからの検知期間である。この検知開始タイミングtも、上述した読取開始信号によって判断されるタイミングである。
基準値記憶部125には、図7に示す全***置補正用パターン411の検知期間tY0や、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414の検知期間tY1、tK1、tM1、tC1及びtY2、tK2、tM2、tC2に対する基準値である。換言すると、基準値記憶部125には、画像形成装置各部の詳細な構成が設計通りである場合の全***置補正用パターン411の検知期間や、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414の検知期間の理論値が基準値として格納されている。
即ち、補正値算出部124は、基準値記憶部125に記憶されている夫々の基準値と、図7に示す検知期間tY0、tY1、tK1、tM1、tC1、tY2、tK2、tM2、tC2との差異を計算する。これにより、自身が搭載されている画像形成装置における各色の画像の描画タイミングの設計値からのずれを求め、そのずれに基づいてLEDA130の発光タイミングを補正するための補正値を算出する。このようにして算出された補正値が、補正値記憶部126に記憶される。
また、本実施形態に係る位置ずれ補正動作においては、図3に示すように無端状に構成されている搬送ベルト105の1周分にわたって繰り返しドラム間隔補正用パターン412が描画される。これにより、感光体ドラム109や搬送ベルト105の回転に応じて周期的に発生する位置ずれによる影響を排除する。
図8は、光書き込み装置111によって感光体ドラム109上に静電潜像が形成された後、その静電潜像が現像されて搬送ベルト105に転写され、パターン検知センサ117の検知位置に到達するまでの搬送速度の時間変化を示すグラフである。図8においては、上述した搬送速度が、搬送ベルト105の1周分にわたって示されている。
図8に示すように、形成されたパターンがパターン検知センサ117に到達するまでの搬送速度は周期的な誤差を含む。周期的な誤差の要因としては、搬送ベルト105の変形、駆動ローラ107及び従動ローラ108の偏芯、感光体ドラム109の偏芯等が挙げられる。
図8に示すような誤差により、感光体ドラム109から搬送ベルト105にパターンが転写される際の搬送ベルト105の位置に応じて、パターンがパターン検知センサ117の検知位置に搬送されるまでの期間が異なってしまう。その結果、例えば図8のAのポイントでパターンが検知される場合の検知期間と、図8のBのポイントでパターンが検知される場合とでは、図7において説明した検知期間が異なることとなる。
図9は、搬送ベルト105の一周にわたってパターンが形成された状態を概念的に示す図である。図9においては、便宜的に副走査方向補正用パターン413のみを示している。図9に示すように、搬送ベルト105の一周にわたってパターンが形成され、夫々のパターンの検知結果が平均されることにより、図8に示すように搬送ベルト105の回転に応じて周期的に発生する誤差をキャンセル事が可能となる。
図10は、そのような周期的な誤差によって生じるパターンの位置ずれを示す図である。図9に示すように搬送ベルト105の一周にわたって形成されたパターンの検知結果を平均化すると、その結果は図8に示すような周期的な誤差がキャンセルされた値となる。これに対して、各パターンの検知結果は図10に示すように、平均値よりも遅れる場合や、平均値よりも早まる場合がある。
図9に示すように搬送ベルト105の一周にわたってパターンを形成し、その検知結果の平均値を算出することによって周期的誤差の影響を排除することは既に述べた通りであるが、その際、形成されるパターンの数は可能な限り少なくすることが好ましい。これは、搬送ベルト105の一周にわたって繰り返し形成されるパターンの間隔Lを可能な限り長くすることに等しい。これにより、位置ずれ補正動作に際して消費されるトナー量を低減することが可能である。
ここで、周期的な誤差を相殺する機能を実現するためには、誤差が発生する周期の少なくとも半分の周期でパターンが形成される必要がある。従って、パターンの間隔Lを長くし過ぎて、図8に示すように発生する周期的な誤差の周期の2分の1を超えてしまうと、その周期で発生する誤差を低減することはできなくなる。
但し、パターンの間隔Lが、誤差が発生する周期の2分の1を超えた場合であっても、複数周期にわたって発生する誤差から適切な点がサンプリング出来れば、周期的な誤差を低減することが出来る。尚、ここでいうサンプリングとは、パターンを形成して位置ずれ補正結果、即ち補正値の算出結果を得ることである。
図11は、周期Tで発生する誤差に対して、その1.5倍の間隔Lでパターンを形成することにより、間隔Lで位置ずれ補正結果が得られる場合を示す。図11の場合、周期的誤差の正負のピーク夫々の位置におけるサンプリングが可能であり、サンプリング数が偶数であれば周期的誤差がキャンセルされることとなる。
即ち、パターンの間隔Lは、周期的誤差の周期Tよりも必ず小さい必要があるわけではない。従って、図11に示すように、周期的誤差がキャンセルされるような間隔Lを選ぶことにより、位置ずれ補正動作において形成されるパターン数を低減し、トナー消費量を低減することが可能となる。
しかしながら、パターンの周期Lが、誤差が発生する周期の整数倍に近いと、誤差の発生に同期してパターンを形成することとなる。図12は、周期Tで発生する誤差に対して、その2倍の間隔Lでパターンが形成される場合を示す図である。図12の場合、周期的誤差の正のピークの位置におけるサンプリングのみを行うこととなり、周期的誤差はキャンセルされない。
このように、搬送ベルト105の一周にわたってパターンを形成する場合には、トナー消費量低減のために間隔Lを可能な限り広くすると共に、図11、図12において説明した事項を考慮して最適な間隔Lを決定することが求められる。このような間隔Lの決定は、プリントエンジン26が含む周期的な誤差の周波数解析することにより実現可能であるが、そのためには個別の装置毎に周波数解析を行う必要があり、装置の製造に際して大きなデメリットとなる。
これに対して、本実施形態に係る画像形成装置1は、上述した最適な間隔Lを容易に求めるための機能を有することが特徴である。そのような機能は、パターン間隔決定部127によって提供される。以下、本実施形態に係る画像形成装置1による最適な間隔Lの決定機能について説明する。
図13は、本実施形態に係る間隔Lの決定動作を示すフローチャートである。図13に示す動作は、主に光書き込み装置制御部120によって実行される。図13に示すように、パターン間隔決定部127は、まずは図9に示すように搬送ベルト105の一周にわたってパターンを形成する際の、パターン間の間隔である最短間隔Lを決定する(S1301)。
最短間隔Lとは、間隔Lの決定動作において補正用パターンを繰り返し形成する際の間隔、即ち基準となる間隔である。また、最短間隔Lは、可能な限り狭い間隔であって、且つ搬送ベルト105の全長を割り切れる値である必要がある。間隔Lは、図6において、繰り返し形成されるドラム間隔補正用パターン412のうち、1つの副走査方向補正用パターン413の先頭から次の副走査方向補正用パターン413の先頭までの間隔に等しい。従って、その間にはドラム間隔補正用パターン412が1つ分入るスペースが必要であり、間隔Lが取り得る最小の値は必然的に定まる。その結果、搬送ベルト105の一周にわたって形成可能なパターン形成数Nの最大値NMAXも定まる。
また、搬送ベルト105の一周にわたってパターンを形成することによって周期的誤差をキャンセルするためには、搬送ベルト105の一周にわたって等間隔でパターンが形成されることが好ましい。従って、間隔Lは、搬送ベルト105の全長を割り切れる値であることが好ましい。
更に、最短間隔Lによって搬送ベルト105の一周にわたってパターンが形成された結果、形成されるパターン数Nは、素因数分解によって異なる複数の素数を含むことが好ましい。これは、最短間隔Lで搬送ベルト105の一周にわたって形成されたパターンから、等間隔にパターンを選択することによって最終的な間隔Lを決定するからであり、異なる複数の素因数を含むことにより、その選択肢が多くなるからである。図9の例においては、搬送ベルト105の一周にわたって合計30個のパターンが形成されており、30を素因数分解すると2×3×5である。
N=30の場合、上述したように素因数は2、3、5である。ここで、Nの値の素因数は、本実施形態に係る間隔Lの決定動作によって決定される間隔Lを拘束する値となる。そのため、計算対象となるNの値には、様々な素数が含まれることが好ましい。従って、本実施形態に係る間隔Lの決定動作においては、搬送ベルト105の一周にわたって形成されるパターン数が様々な素数を含むように、複数の間隔Lを選択して処理を繰り返す。
N=30の場合、素因数として7が含まれていない。従って、パターン間隔決定部127は、S1301の処理が複数回繰り返される中で、素因数として7が含まれるようなパターン形成数となる最短間隔Lを選択する。例えば、パターン形成数が28の場合、その素因数には7が含まれる。
最短間隔Lが決定されると、発光制御部121がLEDA130を制御して感光体ドラム109を露光させ、最短間隔Lで、搬送ベルト105の一周にわたって副走査方向補正用パターン413を形成する(S1302)。このように最短間隔Lによって搬送ベルト105の一周にわたってパターンが形成されることにより、光書き込み装置制御部120においては、センサ制御部123が、通常の位置ずれ補正動作と同様にパターン検知センサ117の検知出力を取得する。そして、補正値算出部124は、センサ制御部123が取得した各パターンの検知期間と、基準値記憶部125に記憶された基準値との差分値、即ち位置ずれ量を算出する(S1303)。
図14は、S1303の処理によって算出された各パターンについての位置ずれ量の例を示す図である。図14においては、各パターンについて1つの位置ずれ量が算出されている例を示しているが、図6において説明したように、各パターンにはYMCK夫々のパターンが含まれるため、実際には位置ずれ量もYMCK夫々について算出される。
補正値算出部124は、各パターンについての位置ずれ量を算出すると、その値をパターン間隔決定部127に入力する。パターン間隔決定部127は、搬送ベルト105の一周にわたって形成されたパターン数Nを割り切ることのできる約数Mを1つ選択する(S1304)。S1304においてパターン間隔決定部127は、1及びNそのもの以外の値を約数として順次選択する。
図15は、約数Mとして2を選択した場合の例を示す図である。M=2の場合、搬送ベルト105の一周にわたって形成されたパターンを2つに1つずつ選択し、パターンの組とする。図15においては、点線で囲んだパターンと破線で囲んだパターンとでパターンの組を示している。
図15において点線で囲んだパターン、破線で囲んだパターン夫々に着目すると、パターンの形成間隔は最短間隔Lの倍であり、パターン形成数は15である。即ち、このように組分けされたパターンに基づいて周期的誤差の低減効果を解析することにより、間隔L=2×Lの場合における周期的誤差の低減効果を把握することが出来る。
図16は、約数Mとして3を選択した場合の例を示す図である。M=3の場合、搬送ベルト105の一周にわたって形成されたパターンを3つに1つずつ選択し、パターンの組とする。図16においては、点線で囲んだパターン、破線で囲んだパターン、一点鎖線で囲んだパターンで夫々のパターンの組を示している。
図16において点線で囲んだパターン、破線で囲んだパターン、一点鎖線で囲んだパターン夫々に着目すると、パターンの形成間隔は最短間隔Lの3倍であり、パターン形成数は10である。即ち、このように組分けされたパターンに基づいて周期的誤差の低減効果を解析することにより、間隔L=3×Lの場合における周期的誤差の低減効果を把握することが出来る。
図17は、約数Mとして5を選択した場合の例を示す図である。M=5の場合、搬送ベルト105の一周にわたって形成されたパターンを5つに1つずつ選択し、パターンの組とする。図17においては、点線で囲んだパターン、破線で囲んだパターン、一点鎖線で囲んだパターン、二点鎖線で囲んだパターン、囲んでいないパターンで夫々のパターンの組を示している。
図17において夫々の組のパターンに着目すると、パターンの形成間隔は最短間隔Lの5倍であり、パターン形成数は6である。即ち、このように組分けされたパターンに基づいて周期的誤差の低減効果を解析することにより、間隔L=5×Lの場合における周期的誤差の低減効果を把握することが出来る。
このように、本実施形態に係る間隔Lの決定動作においては、パターン間隔決定部127が、最短間隔Lによって形成されたパターンの総数Nに対して様々な約数を適用し、それによって擬似的に再現された複数の間隔Lについて夫々周期的な誤差の影響を解析する。これにより、可能な限り大きな値であって且つ周期的な誤差の低減効果の高い間隔Lを決定することが、本実施形態に係る要旨の1つである。
約数Mを選択し、図15〜図17に示すように擬似的な間隔Lを得ると、パターン間隔決定部127は、図14に示すように夫々のパターンについて算出された位置ずれ量に基づき、その約数Mにおける誤差指数を算出する(S1305)。以下、本実施形態に係る誤差指数の算出方法について説明する。
図18は、S1305における処理の詳細を示すフローチャートである。図18に示すように、パターン間隔決定部127は、まず約数Mによって定まる各組に含まれるパターンの位置ずれ量の平均値を算出する。各組の位置ずれ量の平均値ΔYは、例えばイエローの場合、k番目の組に含まれるi番目のパターンの位置ずれ量をΔYkiとして、以下の式(1)により求められる。尚、以降の説明においてはイエローの場合のみ説明するが、MCKについても同様である。

例えば図15のように約数Mとして2が選択されている場合、各組に含まれるパターン数であるiはN/Mで15であり、kは1若しくは2である。また、図16のように約数Mとして3が選択されている場合、各組に含まれるパターン数であるiはN/Mで10であり、kは1〜3である。また、図16のように約数Mとして5が選択されている場合、各組に含まれるパターン数であるiはN/Mで6であり、kは1〜5である。
パターン間隔決定部127は、図14に示すように夫々のパターンについて算出された位置ずれ量から、各組に含まれるパターンの位置ずれ量を選択して式(1)におけるΔYkiとし、ΔYを算出する。例えば、M=2の場合、パターン1、パターン3、パターン5、・・・パターン29というように奇数を選択してΔYを算出すると共に、パターン2、パターン4、パターン6、・・・パターン30というように偶数を選択してΔYを算出する。
また、M=3の場合、パターン間隔決定部127は、パターン1、パターン4、パターン7・・・パターン28と選択してΔYを算出する。また、パターン2、パターン5、パターン8・・・パターン29と選択してΔYを算出する。更に、パターン3、パターン6、パターン9・・・パターン30と選択してΔYを算出する。
このようにして各組の平均値を算出することにより、その際の間隔Lによってキャンセルされる周期的誤差はキャンセルされることとなる。従って、S1801の計算結果は、その約数Mによって定まる間隔Lによる周期的誤差のキャンセル効果を示す一定の指標となる。他方、図8や図11、図12に示すような周期的誤差の発生態様と、サンプリングポイントによっては、間隔Lが週的誤差のキャンセルのために適切でなかったとしても、周期的誤差が発生しないポイントに偶然合致してしまう場合もある。例えば、間隔Lが周期的誤差の周期の整数場合に同期しているような場合において、サンプリング点が周期的誤差の振幅が小さいポイントに偶然合致した場合である。
そのような態様は、各組の位置ずれ量の平均値を参照し、いずれの組においても安定して位置ずれ量の平均値が小さい値となっているか否かにより解析することが可能である。そのため、本実施形態に係るパターン間隔決定部127は、各組について位置ずれ量の平均値を算出すると、算出した各組の値について二乗平均平方根、即ち、二乗じた値の平均値の平方根を算出することにより、その約数における誤差指数ΔYを算出する(S1802)。S1802においてパターン間隔決定部127は、以下の式(2)の計算により誤差指数ΔYを求める。

式(2)の計算によれば、各組の平均値ΔYは2乗された上で合算される。そのため、各組の平均値の算出結果の符号が正であっても負であっても、合算された際に相殺されることはなく、各組における算出結果を指標値の元として、約数Mにおける位置ずれ量の算出結果の指標値が求められることとなる。上述したように、搬送ベルト105の一周にわたって、どこにパターンが形成された場合であっても周期的誤差が低減されている場合には上記式(2)の算出結果は小さな値となる。
他方、搬送ベルト105上におけるパターンの形成位置によって偶然周期的誤差の影響が小さい組が含まれている場合であっても、上記式(2)の計算結果は小さい値にはならない。図15〜図17に示すように、搬送ベルト105上の様々な位置において形成されたパターンの位置ずれ量に基づいて上記式(2)の計算が行われるため、ある組において偶然位置ずれ量が小さかった場合であっても、最終的な算出結果は大きくなるからである。
尚、本実施形態においては、夫々の約数Mに対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値の算出方法として、上記式(2)の計算を用いる場合を例として説明するが、これは一例である。この他、例えば同一の約数Mについて複数算出された各組の位置ずれ量のうち、最も絶対値の大きい値を採用しても良い。いずれの場合においてもパターン間隔決定部127は、1つの約数Mについて複数算出された組毎の位置ずれ量に基づき、その約数Mに対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出する。
パターン間隔決定部127は、このようなS1305の処理を、最短間隔Lによって形成されるパターン数Nに対して取り得る全てのMの値の分繰り返す(S1306/NO)。N=30の場合、パターン間隔決定部127は、M=2、3、5、6、15についてS1305の処理を実行する。これにより、図19に示すように、夫々の約数Mについて誤差指数が算出される。
図19に示すように約数毎に誤差指数が得られているということは、その約数Mによって定まる搬送ベルト105上に形成されるパターン数N/Mについて誤差指数が得られていることに等しい。また、間隔Lは、搬送ベルト105の全長をパターン数N/Mで割った値である。従って、約数毎に誤差指数が得られているということは、間隔Lの候補値毎に誤差指数が得られていることに等しい。
そして、全てのMについて処理が完了すると(S1306/YES)、パターン間隔決定部127は、同一の最短間隔Lについて予め定められた所定の回数(以降、「繰り返し回数」とする)の繰り返しを行ったか否か判断する(S1307)。そして、光書き込み装置制御部120は、繰り返し回数に達するまでS1302からの処理を繰り返す。この際、パターン間隔決定部127は、発光制御部121に通知を行って再度パターン形成のための発光制御を実行させる。
このように、同一の最短間隔Lについてパターン形成を複数回行うことにより、繰り返し毎に搬送ベルト105上の異なる位置においてパターンが形成されることとなる。そのようにして誤差指数を算出することにより、上述したように偶然にパターンの形成タイミングと周期的誤差の発生タイミングとが重なり、実際よりも誤差指数が小さく算出されてしまうことを回避できる。
尚、同一の最短間隔Lについてパターン形成が繰り返し行われて再度誤差指数が算出される際、同一の約数Mについての誤差指数は、前回のパターン形成において算出された値、即ち既に算出されている値と平均化される。これにより、異なるパターン形成位置における検知結果が加味された誤差指数が算出されることとなる。
そして、パターン間隔決定部127は、同一の約数Mについて繰り返し回数分の処理を完了すると(S1307)、予め定められた複数のパターン数について、図19に示すように誤差指数が得られたか否か判断する(S1308)。上述したように、約数M毎に得られた誤差指数は、その約数Mによって定まるパターン形成数N/Mや、パターン間隔Lについての誤差指数を示す。
パターン間隔決定部127は、図19に示すように約数M毎に誤差指数を算出した上で、位置ずれ補正動作において搬送ベルト105の一周にわたって形成するべきパターン数に基づいて間隔Lを決定する。そのため、可能な限り多くの約数Mについて誤差指数が得られていることが好ましい。
他方、上述したように最短間隔Lが取り得る最小の値には限度があり、それに伴ってパターン形成数Nの最大値NMAXも定まる。従って、光書き込み装置制御部120は、NMAXを限度として、誤差指数を算出するべきパターン数が予め定められた必要パターン数情報を保持している。そして、必要パターン数情報において定められたパターン数について誤差指数が得られるまで、最短間隔Lの値を変更しながらS1301からの処理を繰り返す(S1308/NO)。
図20は、必要パターン数情報の例を示す図である。図20の例においては、2〜15のパターン数について誤差指数を得るべきであることが定められている。例えば、N=30により誤差指数が得られたパターン数は図19の通り、N/Mで2、3、5、6、10、15である。これに含まれていないパターン数は、4、7、8、9、11、12、13、14・・・である。例えば、N=28とすれば、その約数として4、7、14が含まれる。また、N=27とすれば、その約数として9が含まれる。
パターン間隔決定部127は、S1301の処理を繰り返す際に、上述したように誤差指数を得るべきパターン数を必要パターン数情報に基づいて判断し、そのパターン数が約数として含まれるようなパターン形成数Nを定める。そのようにして定めたパターン形成数Nで搬送ベルト105の全長を割ることにより、最短間隔Lを決定する。
尚、本実施形態においては、図20に示すように必要パターン数情報に基づいて誤差指数を得るべきパターン数が定められる場合を例としている。これは、本実施形態に係る間隔Lの決定動作の趣旨の1つとして、可能な限りパターン形成数を少なくして、位置ずれ補正動作におけるトナー消費量を低減することが含まれるからである。即ち、図20に示すように、NMAXである30の2分の1のパターン形成数について誤差指数が得られれば良いことが定められていれば、S1308における繰り返し回数を低減し、処理を簡略化することが出来る。
他方、周期的誤差をより効率的に低減するためには、搬送ベルト105上に可能な限り多くのパターンを形成するべきであることは上述した通りである。従って、図20に示すような必要パターン数情報を定めず、NMAX以下の全てのパターン数について誤差指数が得られるようにS1301からの処理を繰り返しても良い。
また、最終的に決定されるパターン数はなるべく大きな素数であれば、周期的誤差の低減効果が高いことが経験的に知られている。従って、図20に示すように必要パターン数情報を定める場合には、7、11、13等、パターン形成数Nとして選択されるのに適した大きさの素数を優先的に設定することが好ましい。
また、上記実施形態においては、図20に示すように必要パターン数情報を用い、必要パターン数が満たされるようにS1301において最短間隔Lを決定する場合を例として説明した。この他、必要パターン数に基づいてS1301において選択されるべき最短間隔Lを予め定めておき、S1308においては、予め定められた複数の最短間隔Lについて全て処理が完了したか否かを判断しても良い。いずれの場合であっても、必要なパターン数について誤差指数を得るための処理として共通である。
必要なパターン数について誤差指数が得られると(S1308/YES)、パターン間隔決定部127は、夫々のMについて算出された誤差指数に基づいて、最適な間隔Lを決定し(S1309)、処理を終了する。換言すると、パターン間隔決定部127は、間隔Lの候補値毎に得られた位置ずれ量の指標値に基づき、最終的な間隔Lを決定する。図21は、S1304の処理により夫々のMについて算出された誤差指数を、夫々のMに応じたパターン形成数、即ちN/Mの値に応じてプロットした例を示す図である。
図21の例においては、全体的にパターン形成数が多くなるほど誤差指数が小さくなる傾向にある。これは、パターン形成数が多いということは、それだけ間隔Lが狭いということであり、ある周期で発生する周期的誤差に対してより多くのパターンによる位置ずれ量の算出結果を平均化可能であることによる。
他方、パターン形成数が3である場合には、誤差指数が大きくなっている。パターン形成数3である場合とは、約数Mが10であり、間隔Lが10×Lである場合である。これは、プリントエンジン26に含まれる周期的誤差の周期として、10×Lに近い周期の周期的誤差が含まれているため、周期的誤差が相殺されていないことを示す。この場合、パターン数として3は選択するべきではないことが分かる。
S1306において、パターン間隔決定部127は、図19、図21に示す誤差指数及びパターン数に基づいて最適な間隔Lを決定する。図22は、間隔Lの決定方針の例を示す図である。例えば、パターン間隔決定部127は、図22に示すように、誤差指数が閾値以下である約数Mのうち、パターン数N/Mが最小となるもの、即ち最も大きなMの値を選択し、その約数Mに対応した間隔L、即ちM×Lを選択する。これにより、閾値によって定められる周期的誤差の低減機能を確保しつつ、トナー消費量を抑えることが出来る。
また、パターン間隔決定部127は、他の例として、誤差指数が最も小さい約数Mを選択し、その約数Mに対応した間隔L、即ちM×Lを選択する。これにより、周期的誤差の低減機能を最大限に高めることが出来る。
以上説明したように、本実施形態に係る光書き込み装置を含む画像形成装置においては、搬送ベルト105の1周にわたって位置ずれ補正パターンを形成し、その検知結果を平均することにより、周期的に発生する誤差の影響を低減する。そして、搬送ベルト105の1周にわたってパターンを形成する際の間隔を決定するため、搬送ベルト105の1周にわたって可能な限り狭い間隔でパターンを形成し、夫々のパターンの検知結果を個別に記憶する。
その上で、形成された全パターン数を割り切ることの可能な約数Mを設定し、繰り返し形成されたパターンから約数M毎に1つパターンを選択して、その位置ずれ量を平均化する。この計算が上記式(1)である。これにより、約数Mによって組分けされたパターンの組毎に位置ずれ量が求められる。更にパターン間隔決定部127は、組毎に求められた位置ずれ量に基づき、約数Mによって定まるパターン数毎の位置ずれ量、即ち、周期的誤差の低減効果を示す誤差指数を算出する。この計算が上記式(2)である。
このようにして複数のパターン数毎に位置ずれ量が求められると、パターン間隔決定部127は、パターン数及び誤差指数に基づき、位置ずれ補正動作においてドラム間隔補正用パターン412を繰り返し形成する際の間隔Lの最適値を決定する。このような動作によって間隔Lを決定することにより、個別の画像形成装置1において生じる周期的誤差に応じた最適な間隔Lを決定することが可能である。
本実施形態に係る間隔Lの決定動作は、画像形成装置1に対して、通常の動作では用いられない特別な装置を接続する等の操作を行うことなく、図13において説明した動作を装置に実行させるだけで実現可能である。従って、画像の形成位置の位置ずれ補正に際して、画像を搬送する機構が含む周期的な誤差の影響を解消するために繰り返し描画される補正用パターンの繰り返し間隔を簡易な構成で効率的に決定することが可能である。そして、間隔Lとして可能な限り大きな値が選択されることにより、位置ずれ補正動作において消費される現像剤の量を低減することが出来る。
1 画像形成装置
10 CPU
11 RAM
12 ROM
13 エンジン
14 HDD
15 I/F
16 LCD
17 操作部
18 バス
20 コントローラ
21 ADF
22 スキャナユニット
23 排紙トレイ
24 ディスプレイパネル
25 給紙トレイ
26 プリントエンジン
27 排紙トレイ
28 ネットワークI/F
30 主制御部
31 エンジン制御部
32 入出力制御部
33 画像処理部
34 操作表示制御部
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 レジストローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106K、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109K、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110K 帯電器
111光書き込み装置
112K、112C、112M、112Y 現像器
113K、113C、113M、113Y 除電器
115K、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
117 パターン検知センサ
120 光書き込み装置制御部
121 発光制御部
122 カウント部
123 センサ制御部
124 補正値算出部
125 基準値記憶部
126 補正値記憶部
130、130K、130C、130M、130Y LEDA
170 センサ素子
特開2004−069767号公報

Claims (10)

  1. 感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み制御装置であって、
    画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、
    前記搬送経路を構成する無端状の回転体の少なくとも一周にわたって形成された補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号を取得し、前記光源を発光制御するタイミングを補正するための補正値を、前記補正用パターン毎の検知結果を平均して生成する補正値算出部と、
    前記補正用パターンが前記回転体の少なくとも一周にわたって形成される際の間隔であるパターン間隔を決定するパターン間隔決定部とを含み、
    前記パターン間隔決定部は、
    基準となる間隔によって前記回転体の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンの検知結果を取得し、
    前記回転体に形成された補正用パターンの総数を割り切ることのできる約数を設定し、前記回転体に繰り返し形成された補正用パターンから前記約数毎に1つ補正用パターンを選択して前記補正用パターンを組分けし、
    夫々の組に含まれる補正用パターンの検知結果を平均化することによって夫々の組の位置ずれ量を算出し、
    一の前記約数について複数算出された前記組毎の位置ずれ量に基づき、前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出し、
    複数の前記約数を設定することにより算出された複数の前記パターン間隔における位置ずれ量の指標値に基づき、前記パターン間隔を決定することを特徴とする光書き込み制御装置。
  2. 前記パターン間隔決定部は、夫々の組に含まれる補正用パターンの検知タイミングと基準との差分値を平均化することにより、夫々の組の位置ずれ量を算出することを特徴とする請求項1に記載の光書き込み制御装置。
  3. 前記パターン間隔決定部は、一の前記約数について複数算出された前記組毎の位置ずれ量を2乗した値の平均値の平方根を計算することにより、前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の光書き込み制御装置。
  4. 前記発光制御部は、前記回転体の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンに基づいて複数の前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値が算出された後、同一の前記基準となる間隔によって前記回転体の一周にわたって前記補正用パターンが再度繰り返し形成されるように前記光源を発光制御し、
    前記パターン間隔決定部は、
    前記回転体の一周にわたって再度形成された前記補正用パターンの検知結果を取得し、
    複数の前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出し、
    同一の約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値について、既に算出された値との平均値を算出し、
    複数の前記パターン間隔における位置ずれ量の指標値であって複数回の前記補正用パターンの形成によって算出された値の平均値に基づき、前記パターン間隔を決定することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載の光書き込み制御装置。
  5. 前記発光制御部は、前記基準となる間隔によって前記回転体の一周にわたって前記補正用パターンが繰り返し形成されるように前記光源を発光制御すると共に、前記基準となる間隔を変更して前記回転体の一周にわたって前記補正用パターンが繰り返し形成されるように前記光源を発光制御し、
    前記パターン間隔決定部は、前記基準となる間隔が異なる態様で前記回転体の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンの検知結果に基づき、異なる複数の前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出することを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項に記載の光書き込み制御装置。
  6. 前記パターン間隔決定部は、前記位置ずれ量の指標値が算出された前記複数のパターン間隔のうち、前記位置ずれ量の指標値が所定の閾値以下のものであって且つ最も狭いものを選択して前記パターン間隔を決定することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の光書き込み制御装置。
  7. 前記パターン間隔決定部は、前記位置ずれ量の指標値が算出された前記複数のパターン間隔のうち、前記位置ずれ量の指標値が最も小さいものを選択して前記パターン間隔を決定することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の光書き込み制御装置。
  8. 請求項1乃至7いずれか1項に記載の光書き込み制御装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. 感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み装置の制御方法であって、
    前記光書き込み装置は、
    画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、
    前記搬送経路を構成する無端状の回転体の少なくとも一周にわたって形成された補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号を取得し、前記光源を発光制御するタイミングを補正するための補正値を、補正用パターン毎の検知結果を平均して生成する補正値算出部とを含み、
    基準となる間隔によって前記回転体の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンの検知結果を取得し、
    前記回転体に形成された補正用パターンの総数を割り切ることのできる約数を設定して前記回転体に繰り返し形成された補正用パターンから前記約数毎に1つ補正用パターンを選択して前記補正用パターンを組分けし、
    夫々の組に含まれる補正用パターンの検知結果を平均化することによって夫々の組の位置ずれ量を算出し、
    一の前記約数について複数算出された前記組毎の位置ずれ量に基づき、前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出し、
    複数の前記約数を設定することにより算出された複数の前記パターン間隔における位置ずれ量の指標値に基づき、前記補正値の算出のために前記補正用パターンが前記回転体の少なくとも一周にわたって形成される際の間隔であるパターン間隔を決定することを特徴とする光書き込み装置の制御方法。
  10. 感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み装置の制御プログラムであって、
    前記光書き込み装置は、
    画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて光源を発光制御し、前記感光体を露光させる発光制御部と、
    前記感光体上に形成された静電潜像が現像された画像が転写されて搬送される搬送経路において前記画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、
    前記搬送経路を構成する無端状の回転体の少なくとも一周にわたって形成された補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号を取得し、前記光源を発光制御するタイミングを補正するための補正値を、補正用パターン毎の検知結果を平均して生成する補正値算出部とを含み、
    基準となる間隔によって前記回転体の一周にわたって繰り返し形成された補正用パターンの検知結果を取得するステップと、
    前記回転体に形成された補正用パターンの総数を割り切ることのできる約数を設定して前記回転体に繰り返し形成された補正用パターンから前記約数毎に1つ補正用パターンを選択して前記補正用パターンを組分けするステップと、
    夫々の組に含まれる補正用パターンの検知結果を平均化することによって夫々の組の位置ずれ量を算出するステップと、
    一の前記約数について複数算出された前記組毎の位置ずれ量に基づき、前記約数に対応するパターン間隔における位置ずれ量の指標値を算出するステップと、
    複数の前記約数を設定することにより算出された複数の前記パターン間隔における位置ずれ量の指標値に基づき、前記補正値の算出のために前記補正用パターンが前記回転体の少なくとも一周にわたって形成される際の間隔であるパターン間隔を決定するステップとを情報処理装置に実行させることを特徴とする光書き込み装置の制御プログラム。
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