JP2017017158A - リアクトル - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱性を高めることが可能なリアクトルを提供する。【解決手段】第1冷却器41および第2冷却器42に突起部41a、42aを設け、突起部41a、42aが第1領域51および第2領域52に噛み合わせられるようにする。これにより、コイル20および磁心を第1冷却器41および第2冷却器42によって挟み込んだときに、コイル20を構成する導体板23が厚い場合であっても、突起部41a、42aを磁心に近づけることが可能となる。このため、コイル20と磁心の両方を共に第1冷却器41および第2冷却器42によって直接冷却することが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、折り返し形状のコイルの間に磁心を配置したリアクトルに関するものであり、特に電気自動車やハイブリッド車両などに搭載されるリアクトルに適用されて好適なものである。
近年、スイッチング電源や電力変換器において、高周波化や高出力化が求められており、それに伴って磁気部品であるリアクトルの磁性コア材やコイルでの損失が増大している。このような損失の増大の懸念点として、リアクトルの熱破壊の問題が挙げられる。このため、リアクトルには、放熱性の向上が求められており、その手段の一つとして、リアクトルの薄型化が行われている。リアクトルは、磁心の周囲にコイルが巻回された構造とされ、一面側に放熱用の冷却器が配置された構造とされる。このような構成において、磁心の厚みを薄くし、コイルや磁心の中心部から冷却器までの距離を短くすることで、放熱性を向上させている。
ところが、リアクトルを薄型化した場合、磁心の断面積減少に伴うインダクタンスの低下が問題となる。
このため、特許文献1では、蛇行状に折り返した銅板をつなぎ合わせてコイルを形成し、磁心の代わりとなる磁性フィラーを含む充填材でコイルの凹凸内を含めてコイルを覆う構造を採用している。これにより、平面方向に複数の磁気回路を連結した構造のリアクトルを構成している。このような構成とすることで、リアクトルのインダクタンス確保と薄型化を両立している。
特開2011−40529号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたリアクトルのように、磁気フィラーを含む充填材によってコイルを覆った構造とする場合、コイルと冷却器との間に熱伝導率が低い充填材が挟み込まれた構造となる。例えば、銅で構成されるコイルの熱伝導率が398[W/mK]、材質によるがアルミニウムや銅などの高熱伝導体で構成される冷却器の熱伝導率が296〜398[W/mK]、樹脂を含むポッティング材料などで構成される充填材が9[W/mK]以下となる。
この場合、高周波化や高出力化によって大きな銅損が発生すると、薄型化だけではコイルなどの冷却を十分に行えなくなる可能性がある。
ここで、本発明者らは、高周波化や高出力化が行われても放熱性を高められる構造として、図8に示す構造について検討を行った。
図8に示すように、冷却器J1の上に蛇行状に折り返したコイルJ2が直接接するように配置しつつ、コイルJ2の凹凸内に熱伝導率の高い材料で構成したブロック状の磁心J3を配置した構造としている。このような構造とする場合、冷却器J1に対してコイルJ2が接しているため、コイルJ2の直接冷却が可能となるが、磁心J3と冷却器J1との間に隙間が空き、空気領域が挟み込まれることになる。空気の熱伝導率は0.026[W/mK]で非常に低く、高周波化や高出力化によって大きな銅損が発生すると、結局、コイルJ2などを十分に冷却することができない。
また、本発明者らは、図9に示すように、冷却器J11の上に蛇行状に折り返したコイルJ12が直接接するように配置しつつ、コイルJ12の凹凸内にフィラーを含む充填材J13を埋め込む構造についても検討を行った。このような構成においても、冷却器J11に対してコイルJ12が接しているため、コイルJ12の直接冷却が可能となるが、図8において空気領域であった場所にも充填材J13が埋め込まれることになる。つまり、コイルJ12の厚み分、充填材J13の厚みが増えることになる。このため、コイルJ12が充填材J13と比較して十分に薄いという限定的な条件でしか放熱性を得ることができない。また、充填材J13の熱伝導率については改善されないため、コイルJ12と充填材J13の両方を直接冷却したとしても、十分な放熱性を得ることができない。
本発明は上記点に鑑みて、より放熱性を高めることが可能なリアクトルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1凹部(21)と第1凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第1構造体と、第2凹部(21)と第2凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第2構造体と、を含む複数の構造体を有し、第1構造体と第2構造体が隣り合って配置されていると共に、第1凹部と第2凸部とが並び、かつ、第1凸部と第2凹部とが並ぶようにして配置されたコイル(20)と、第1凹部の内側空間および第2凸部の内側空間を貫通する部分と第1凸部の内側空間と第2凹部の内側空間とを貫通する部分とを有する磁心(30)と、コイルおよび磁心を挟んだ両側の少なくとも一方に配置され、コイルおよび磁心からの熱が伝えられて放熱を行う放熱部材(40、60)と、を有し、放熱部材のうちコイルおよび磁心側の一面には、コイルに対して磁心が配置された部分に形成されるコイルと磁心との間の段差による領域(51、52)に嵌り込む突起部(41a、42a)が備えられていることを特徴としている。
このように、放熱部材に突起部を設け、突起部がコイルと磁心との間の段差による領域に嵌り込むようにしている。このため、コイルおよび磁心に対して放熱部材を配置したときに、コイルを構成する導体が厚い場合であっても、突起部を磁心に近づけることが可能となる。したがって、磁心と放熱部材との距離を短くすることができ、好ましくはこれらを接触させることが可能となる。また、コイルについては、放熱部材との間に何も介在することなく配置されていることから、放熱部材にて直接冷却することが可能となっている。このため、コイルと磁心の両方を共に放熱部材によって直接冷却することが可能となり、より放熱性の高いリアクトルとすることが可能となる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかるリアクトルの断面図である。 図1に示すリアクトルの分解斜視図である。 図1に示すリアクトルに備えられるコイル20の製造工程を示した図である。 第1実施形態の変形例にかかるリアクトルの断面図である。 第1実施形態の変形例にかかるリアクトルの断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるリアクトルの断面図である。 本発明の第3実施形態にかかるリアクトルに備えられるコイルの分解斜視図である。 高周波化や高出力化が行われても放熱性を高められる構造として検討を行った一例を示す断面図である。 高周波化や高出力化が行われても放熱性を高められる構造として検討を行った一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態のリアクトル10は、コイル20と磁心30および冷却器40を有した構成とされている。このリアクトル10は、電気自動車やハイブリッド車両などに搭載される昇圧コンバータ用リアクトル等のように、例えば高出力を発生させるものとして適用される。
コイル20は、凹部21と凸部22が交互に繰り返された複数の構造体を連結することで構成されている。本実施形態の場合、コイル20は、銅板などの例えば金属にて構成される導体板23を蛇行状に曲げ加工することで構成されている。導体板23の長手方向、つまり繰り返し形成された凹部21と凸部22の並び方向をx方向、導体板23の幅方向をy方向、導体板23の厚み方向、つまりx方向およびy方向に対する垂直方向をz方向とすると、コイル20は次のように構成されている。
具体的には、図2に示すように、x方向を長手方向とするライン状とされた複数枚の導体板23の1枚1枚がy方向に沿った線上において折り曲げられている。このように曲げ加工が施されることで、導体板23は凹部21と凸部22とが交互に繰り返された蛇行状の構造体とされている。本実施形態の場合は、導体板23を90度に山折りおよび谷折りすることで蛇行状の構造体を構成していることから、凹部21や凸部22のうちこれらの内部空間内に磁心30が貫通させられる方向を法線方向とする面での断面形状が共に矩形状とされた矩形波状の構造体となっている。なお、以下において特に説明なく断面形状というときには、凹部21や凸部22のうちこれらの内部空間内に磁心30が貫通させられる方向を法線方向とする面での断面形状を意味しているものとする。
このように構成された構造体がy方向に沿って複数個並べられている。そして、各導体板23の一方の先端を始端、他方の先端を終端として、隣り合う構造体の一方の先端同士、具体的には始端と終端が連結されることで、コイル20が構成されている。具体的には、図2中において矢印で示した方向に電流が流れることとなり、各導体板23のうち電流の流れの上流側を始端、下流側を終端としている。そして、図2中最も手前側の構造体を構成する第1導体板23aの終端と手前から2番目の構造体を構成する第2導体板23bの始端、つまり紙面右側の先端同士が連結されている。また、第2導体板23bの終端と手前から3番目の構造体を構成する第3導体板23cの始端、つまり紙面左側の先端同士が連結されている。さらに、第3導体板23cの終端と手前から4番目の構造体を構成する第4導体板23dの始端、つまり紙面右側の先端同士が連結されている。なお、図2については、図を見易くするために各導体板23a〜23dの間を空けて記載してあるが、図中一点鎖線で示した部位において接続されている。
例えば、図3(a)に示すように、複数の導体板23を並べ、第1導体板23aの一端側の側面と第2導体板23bの一端の側面とを連結させ、第2導体板23bの他端のうち第1導体板23aとは反対側の側面と第3導体板23cの一端の側面とを連結させる。このとき、連結部の寸法は、凹部21や凸部22を形成した後の構造体の高さ、つまりz方向寸法相当とされている。このように複数の導体板23を各端部で連結すると、図3(b)に示す構造となる。
このような構造を用意する用意工程を行ったのち、曲げ加工による加工工程を行う。まず、第1工程として、図3(a)に示したように、第1導体板23aについてはプレス(1)の箇所で谷折りし、第2導体板23bについてはプレス(2)の箇所で谷折りし、第3導体板23cについてはプレス(3)の箇所で谷折りする。プレス(1)の箇所は、第2導体板23bの先端と対応する位置とされ、プレス(2)の箇所は第1導体板23aの先端や第3導体板23cの先端と対応する位置とされている。このようなプレス位置でプレスを行って各導体板23を谷折りすると、図3(c)に示す構造が得られる。この図3(c)に示す構造を上側から見ると、図3(d)のように、各導体板23がy方向に隣接して配置された構造となる。
この後、第2工程として、図3(d)中において破線で示した山折線と一点鎖線で示した谷折線それぞれにおいて山折りおよび谷折りが行われるように一括プレスを行う。これにより、図3(e)に示すように、本実施形態の構造のコイル20を形成することができる。すなわち、y方向から見て、各構造体それぞれが凹部21と凸部22とによって蛇行状に構成され、かつ、z方向から見て各構造体自身も互いの先端同士で連結されることで蛇行状に連結された構造が得られる。このような製造工程によってコイル20を製造すれば、成形後に各構造体を接続するための作業が必要にならないため、簡単な製造工程によってコイル20を製造できる。なお、図3(e)については、図を見易くするために各導体板23a〜23dの間を空けて記載してあるが、図中一点鎖線で示した部位において接続されている。
このように構成されるコイル20では、z方向において、隣り合う構造体は、互いの凹部21と凸部22とが並ぶように配置される。具体的には、任意の構造体を第1構造体として、第1構造体の凹部21を第1凹部、凸部22を第1凸部とする。また、第1構造体の隣に配置された構造体を第2構造体として、第2構造体の凹部21を第2凹部、凸部22を第2凹部とする。この場合において、y方向において、第1構造体の第1凹部と第2構造体の第2凸部が並び、第1構造体の第1凸部と第2構造体の第2凸部が並ぶように配置されている。したがって、z方向から見て、コイル20を構成する各構造体の凹部21や凸部22はそれぞれ千鳥状に配置された状態となっている。
磁心30は、鉄系金属(例えば鉄系アモルファス材料)などのコア材料によって構成されブロック状のもので構成されている。例えば、磁心30は、厚み方向の寸法(図1の紙面上下方向)の寸法がコイル20を構成する導体板23の長手方向(図1の紙面左右方向)やそれに対する垂直方向(図1の紙面垂直方向)の寸法よりも小さくされた長方体のブロックを組み合わせることで構成されている。磁心30は、図1に示すように、コイル20に形成された凹部21の上方や凸部22の下方に配置されている。具体的には、図2に示すように、y方向において、隣り合う構造体の凹部21の内側空間および凸部22の内側空間を貫通するように磁心30が挿入される。
磁心30の厚みは、凹部21や凸部22の段差、つまり導体板23のうち凹部21の上面から凸部22の上面までの距離よりも導体板23の板厚分薄くされている。このため、磁心30を凸部22の下面に接するように配置すると、凹部21の下面が磁心30の下面よりも下方に位置する。また、磁心30を凹部21の上面に接するように配置すると、凸部22の上面よりも磁心30の上面が下方に位置する。以下、磁心30を凸部22の下面に接するように配置したときに、磁心30の下面と凹部21の下面との間の段差によって構成される領域を第1領域51という。また、磁心30を凹部21の上面に接するように配置したときに、磁心30の上面と凸部22の上面との間の段差によって構成される領域を第2領域52という。
冷却器40は、放熱部材を構成するものである。本実施形態の場合、コイル20および磁心30を直接挟み込むように、これらの両側に1つずつ配置されている。以下、コイル20および磁心30の下方に配置されている冷却器40を第1冷却器41、上方に配置されている冷却器40を第2冷却器42という。
第1冷却器41および第2冷却器42は、例えば単なる高熱伝導体板で構成されていても良いし、コイル20や磁心30裏面側に放熱フィンが備えられた構成であっても良い。また、第1冷却器41および第2冷却器42の少なくとも一方の内部に冷媒通路を構成し、冷媒通路内に冷媒が流動させられる構造であっても良い。
第1冷却器41および第2冷却器42のうちコイル20および磁心30側の一面には、複数の突起部41a、42aが形成されている。第1冷却器41に形成された複数の突起部41aについては、凸部22と対応する位置に形成されている。また、第2冷却器42に形成された複数の突起部42aについては、凹部21と対応する位置に形成されている。第1冷却器41および第2冷却器42それぞれの一面からの各突起部41a、42aの高さは、コイル20を構成する導体板23の板厚程度とされている。
このため、第1冷却器41および第2冷却器42の間にコイル20および磁心30を挟み込むと、突起部41aが第1領域51に嵌り込み、突起部42aが第2領域52に嵌り込む。
そして、突起部41a、42aがそれぞれ磁心30に接触させられる。もしくは、突起部41a、42aと磁心30との間がほぼ隙間無い状態とされる。なお、図1では、便宜的にコイル20と磁心30および突起部41a、42aを含む第1冷却器41および第2冷却器42との間に隙間を示してあるが、これらは密着した状態もしくはほぼ隙間無く配置された状態となる。
以上のようにして、本実施形態にかかるリアクトル10が構成されている。なお、図示していないが、複数の導体板23が連結されることで構成されたコイル20の両端が配線に接続されることでリアクトル10が電気回路に組み込まれる。例えば、電気自動車やハイブリッド車両などに搭載される昇圧コンバータ用リアクトルとしてリアクトル10を適用する場合には、図示しないバッテリからの電力供給に基づいて、図中においてコイル20内に示した矢印のようにコイル20に電流が流される。これにより、y方向に沿った磁束が流れ、隣り合う磁心30同士の間においてはy方向における逆方向の磁束が流れ、リアクトル10にエネルギーが蓄積される。このリアクトル10に蓄積されたエネルギーに基づいて、モータなどの負荷に対して、バッテリ電圧を昇圧した電圧を印加することが可能となる。
そして、本実施形態のリアクトル10では、第1冷却器41および第2冷却器42に突起部41a、42aを設け、突起部41a、42aが第1領域51および第2領域52に噛み合わせられるようにしている。このため、コイル20および磁心30を第1冷却器41および第2冷却器42によって挟み込んだときに、コイル20を構成する導体板23が厚い場合であっても、突起部41a、42aを磁心30に近づけることが可能となる。したがって、磁心30と第1冷却器41および第2冷却器42との距離を短くすることができ、好ましくはこれらを接触させることが可能となる。また、コイル20については、第1冷却器41および第2冷却器42との間に何も介在することなく配置されていることから、第1冷却器41および第2冷却器42にて直接冷却することが可能となっている。このため、コイル20と磁心30の両方を共に第1冷却器41および第2冷却器42によって直接冷却することが可能となり、より放熱性の高いリアクトル10とすることが可能となる。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、コイル20を矩形波状としたが、必ずしも矩形波状にする必要はない。例えば、図4に示すように、コイル20を凹部21および凸部22の境界位置が丸められて半楕円状の波形が繰り返される構造としても良い。その場合、図4に示したように、第1冷却器41のうち凹部21の下面が位置する面を凹部21の形状に合わせて半楕円状とし、第2冷却器42のうち凸部22の上面が位置する面を凸部22の形状に合わせて半楕円状にすると好ましい。このようにすれば、よりコイル20の冷却を効率よく行うことが可能となる。勿論、楕円形状には円形状も含まれるし、長円形状としても良い。
また、磁心30についても長方体のブロックを用いており、断面矩形状となっているが、必ずしも断面矩形状である必要はない。例えば、図5に示すように、磁心30の断面形状が楕円形状となるようにしたり、長円形状となるようにしても良い。勿論、楕円形状には円形状も含まれる。これらの場合にも、第1冷却器41および第2冷却器42のうち磁心30が位置する面を磁心30の形状に合わせて半楕円状もしくは半長円形状に凹んだ形状にすると好ましい。このようにすれば、より磁心30の冷却を効率よく行うことが可能となる。さらに、磁心30の断面形状を楕円形状もしくは長円形状とすると、磁心30に角部が無くなるため、角部での磁界集中が起こらないようにできるという効果も得られる。勿論、図4に示すようなコイル20を半楕円状などの凹部21および凸部22の繰り返しとする構造と、図5に示したような磁心30を断面形状が楕円形状などとする構造を組み合わせることもできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して冷却器40などを変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図6に示すように、本実施形態では、コイル20および磁心30とが筐体60に収容された状態で第1冷却器41および第2冷却器42の間に挟み込まれた構造としている。筐体60は、冷却器40と共に放熱部材を構成するものであり、例えばアルミニウムや銅などの熱伝達率の高い材料で構成されている。本実施形態の場合、筐体60は、コイル20および磁心30を囲むように配置されている。具体的には、筐体60は、コイル20および磁心30を挟んだ一方と他方にそれぞれ配置された第1板状部61および第2板状部62と、これら第1板状部61および第2板状部62におけるx方向両端に配置された側面部63とを有した構成とされている。そして、筐体60における第1板状部61および第2板状部62に対してコイル20や磁心30と反対側にそれぞれ第1冷却器41や第2冷却器42が配置されている。
このような構成において、第1板状部61および第2板状部62におけるコイル20および磁心30側の一面に、図1に示した突起部41a、42aと同様の構造の突起部61a、62aが形成されている。
このように、筐体60を介してコイル20および磁心30を冷却器40で冷却する構成においては、筐体60に突起部61a、62aを形成することで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態に対してコイル20の構造を変更したものであり、その他については第1、第2実施形態と同様であるため、第1、第2実施形態と異なる部分についてのみ説明する。なお、ここでは第1実施形態の構造に対して本実施形態の構成を適用する場合について説明するが、第2実施形態の構造に対しても同様に適用できる。
図7に示すように、本実施形態では、コイル20を導体板23の曲げ加工によって形成するのではなく、導体板23を凹部21と凸部22とが形作られたコイルパターンを構成する構造体を形成している。例えば、導体板23の打ち抜きなどによって、矩形波状のコイルパターンとなる構造体を切り出すことができる。そして、このように構成された構造体がy方向、つまり各導体板23の厚み方向に複数個積層され、隣り合う構造体の一方の先端同士(図中一点鎖線参照)がはんだ付けやネジ止めなどによって接続されることで、第1実施形態と同様の構造のコイル20が構成されている。
このように、導体板23を折り曲げるのではなく、導体板23をコイルパターンとなるように形成するようにしても、第1実施形態と同様の構造を実現できる。なお、このような構造のコイル20は、導体板23が厚く、導体板23をプレス加工などによって容易に曲げ加工できないような場合に有効である。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、コイル20を導体板23を曲げ加工することによって形成したが、型成形によって形成しても良い。ただし、導体板23を曲げ加工によって形成すれば、均一の厚みのコイル20を簡単に製造することができる。
また、コイル20や磁心30、冷却器40および筐体60の材質や形状についても一例を示したに過ぎず、上記各実施形態で説明した材質や形状以外も、適宜適用することが可能である。例えば、磁心30を長方体のブロックによって構成する場合を例に挙げたが、U字形状のブロックによって構成することもできる。
10 リアクトル
20 コイル
21 凹部
22 凸部
23(23a〜23d) 導体板
30 磁心
40(41、42) 冷却器
41a、42a 突起部
60 筐体

Claims (10)

  1. 第1凹部(21)と第1凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第1構造体と、第2凹部(21)と第2凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第2構造体と、を含む複数の構造体を有し、前記第1構造体と前記第2構造体が隣り合って配置されていると共に、前記第1凹部と前記第2凸部とが並び、かつ、前記第1凸部と前記第2凹部とが並ぶようにして配置されたコイル(20)と、
    前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する部分と前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する部分とを有する磁心(30)と、
    前記コイルおよび前記磁心を挟んだ両側の少なくとも一方に配置され、前記コイルおよび前記磁心からの熱が伝えられて放熱を行う放熱部材(40、60)と、を有し、
    前記放熱部材のうち前記コイルおよび前記磁心側の一面には、前記コイルに対して前記磁心が配置された部分に形成される前記コイルと前記磁心との間の段差による領域(51、52)に嵌り込む突起部(41a、42a)が備えられていることを特徴とするリアクトル。
  2. 蛇行状とされた前記第1構造体および前記第2構造体は、前記第1凹部、前記第2凹部、前記第1凸部および前記第2凸部が矩形とされることで矩形波状とされていることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記磁心は、前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する方向を法線方向とする面での断面形状および前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する方向を法線方向とする面での断面形状が矩形状とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
  4. 前記突起部は、前記磁心が前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する方向を法線方向とする面での断面形状および前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する方向を法線方向とする面での断面形状が矩形状とされていることを特徴とする請求項3に記載のリアクトル。
  5. 前記磁心は、前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する方向を法線方向とする面での断面形状および前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する方向を法線方向とする面での断面形状が楕円形状もしくは半長円形状とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のリアクトル。
  6. 前記突起部は、前記磁心が前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する方向を法線方向とする面での断面形状および前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する方向を法線方向とする面での断面形状が前記磁心に対応して半楕円形状もしくは半長円形状に凹んだ形状とされていることを特徴とする請求項5に記載のリアクトル。
  7. 前記放熱部材は前記コイルおよび前記磁心の冷却を行う冷却器(40)であり、該冷却器に前記突起部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のリアクトル。
  8. 前記放熱部材は前記コイルおよび前記磁心を囲む筐体(60)と、前記筐体を介して前記コイルおよび前記磁心の冷却を行う冷却器(40)とを備え、前記筐体に前記突起部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のリアクトル。
  9. 第1凹部(21)と第1凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第1構造体と、第2凹部(21)と第2凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第2構造体と、を含む複数の構造体を有し、前記第1構造体と前記第2構造体が隣り合って配置されていると共に、前記第1凹部と前記第2凸部とが並び、かつ、前記第1凸部と前記第2凹部とが並ぶようにして配置されたコイル(20)と、
    前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する部分と前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する部分とを有する磁心(30)と、
    前記コイルおよび前記磁心を挟んだ両側の少なくとも一方に配置され、前記コイルおよび前記磁心からの熱が伝えられて放熱を行う放熱部材(40、60)と、を有し、
    前記放熱部材のうち前記コイルおよび前記磁心側の一面には、前記コイルに対して前記磁心が配置された部分に形成される前記コイルと前記磁心との間の段差による領域(51、52)に嵌り込む突起部(41a、42a)が備えられたリアクトルの製造方法であって、
    前記コイルの製造工程として、
    前記第1構造体を構成する第1導体板と前記第2構造体を構成する第2導体板とが備えられ、前記第1導体板と前記第2導体板の一方の先端を始端、他方の先端を終端として、前記第1導体板の終端と前記第2導体板の始端とが互いの側面において接続されたものを用意する用意工程と、
    前記第1導体板および前記第2構造体を曲げ加工することによって、前記第1導体板に対して前記第1凹部および前記第1凸部を形成すると共に、前記第2導体板に対して前記第2凹部および前記第2凸部を形成する加工工程と、を含んでいることを特徴とするリアクトルの製造方法。
  10. 第1凹部(21)と第1凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第1構造体と、第2凹部(21)と第2凸部(22)とが交互に繰り返して形成され、導体(23)にて構成された蛇行状の第2構造体と、を含む複数の構造体を有し、前記第1構造体と前記第2構造体が隣り合って配置されていると共に、前記第1凹部と前記第2凸部とが並び、かつ、前記第1凸部と前記第2凹部とが並ぶようにして配置されたコイル(20)と、
    前記第1凹部の内側空間および前記第2凸部の内側空間を貫通する部分と前記第1凸部の内側空間と前記第2凹部の内側空間とを貫通する部分とを有する磁心(30)と、
    前記コイルおよび前記磁心を挟んだ両側の少なくとも一方に配置され、前記コイルおよび前記磁心からの熱が伝えられて放熱を行う放熱部材(40、60)と、を有し、
    前記放熱部材のうち前記コイルおよび前記磁心側の一面には、前記コイルに対して前記磁心が配置された部分に形成される前記コイルと前記磁心との間の段差による領域(51、52)に嵌り込む突起部(41a、42a)が備えられたリアクトルの製造方法であって、
    前記コイルの製造工程として、
    前記第1構造体を構成すると共に、一方の先端を始端、他方の先端を終端とする第1導体板を用意し、該第1導体板を切り出すことで前記第1凹部および前記第1凸部を形成する工程と、
    前記第2構造体を構成すると共に、一方の先端を始端、他方の先端を終端とする第2導体板を用意し、該第2導体板を切り出すことで前記第2凹部および前記第2凸部を形成する工程と、
    前記第1導体板と前記第2導体板とを厚み方向に並べ、前記第1導体板の終端と前記第2導体板の始端とを接続する工程と、を含んでいることを特徴とするリアクトルの製造方法。
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