JP2013251451A - インダクタの複合フェライトコアとそれを用いたインダクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】インダクタの大容量化に簡易に対処することが可能で、かつ発生熱の抜熱性にも優れたエネルギ−密度の高いインダクタを実現することができるフェライトコア、並びにそれを用いたインダクタを安価に提供する。
【解決手段】インダクタのフェライトコアを、中央部に中脚3が立設されると共にその中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる形状の基底2を有し、かつ基底の両端部に“対向面が曲面とされた側脚4”が立設されたE型フェライトコア1の複数個を、磁路が平行となるように併置して複合させた構成とする。また、この複合フェライトコアの中脚3と側脚4の間に、オ−バル状コイルを外方から押圧して中脚3と側脚4の間の形状になじむように形成したくびれを有するコイルを装着してインダクタを構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、良好なエネルギ−密度(電気エネルギ−及び磁気エネルギ−の密度)を保持しつつインダクタの大容量化に簡易に対処することができ、かつ発生熱の抜熱性にも優れたインダクタのフェライトコア、並びにそれを用いたインダクタに関するものである。
電子機器の基本素子として用いられるインダクタは電気エネルギ−と磁気エネルギ−との変換機能を有するものであり、“磁束を発生するコイル部分”と“磁束が流れる磁性体製の磁路(コア部)”とで構成されているが、高いエネルギ−密度を確保すべく前記磁性体としてフェライトを用いることが多い。
また、インダクタのエネルギ−は磁束を発生するコイル部と磁束が流れる磁路の断面積に比例するので、それに適用するフェライト製のコアではコイル収納部の収納密度と磁路の断面積が極力大きくなるように形状の工夫がなされている。
このようなフェライト製のコアとして、例えば特許文献1には、図6に示すような「フェライト製のE型部材11(E型フェライトコア)を向かい合わせの状態で組み合わせ、そのE型部材の中脚12(絶縁電線巻線の芯部となる部位)と側脚13間に絶縁電線巻線(コイル)を装着するようにしたフェライトコア」が紹介されている。
このE型フェライトコアは磁束の均一な流れを確保するため横断面が円形の中脚12を採用したものであるが、その側脚13の“中脚との対向面”は、横断面が円形の中脚12に合致するリング形状のコイルを装着しても磁路となる側脚の横断面積をできるだけ多く確保でるように“中脚横断面と同心円を成す曲面”に構成されている。
なお、このE型部材の一方をI型の板状部材としたものも一般的に使用されている。
ところで、近年、車載用を始めとしてインダクタにはより大きな電力容量のものが求められるようになり、このような要望に対応すべくインダクタにはエネルギ−密度を高く保ちつつ大型化するための検討が盛んに行われるようになった。
しかし、インダクタを大型化するためにはその構成要素であるフェライトコアの大型化が必要であるものの、フェライトコアは焼結体であることから大型のものを寸法精度良く量産するのが難しいという問題があった。即ち、フェライトコアには、大型化すればするほど焼成時に反りなどの変形を生じやすくなって製造歩留りが大幅に低下する傾向があった。
そこで、本発明者は、前記図6に示したようなE型フェライトコアの複数個を、図7に示す如く磁路が平行となるように併置し複合させることにより必要な磁路の断面積を確保して大型化することを試みたが、次の問題が“望まれる大型フェライトコア”を実現するための障害となった。
a)電子機器中に占めるインダクタの物理的容積を極力有効活用して高エネルギ−密度を保つためには、使用するE型フェライトコアの側脚の“中脚に対抗する面”を中脚横断面と同心円状の曲面とすることが要求されるが、このようなE型フェライトコアを複数個並べて各々の中脚を一体に囲む共用のコイルを密に掛け渡そうとすると、各側脚が成す波形の内側面形状の故にその作業が極めて困難で、量産には適しない。
b)インダクタを大型化すると中脚やコイルからの発熱量も大きくなり、それを適用する電子機器類の性能を劣化するという懸念が拭えない。
特開平9−246060号公報
上述のような事情を踏まえて本発明が課題としたのは、インダクタの大容量化に簡易に対処することが可能で、かつ発生熱の抜熱性にも優れたエネルギ−密度の高いインダクタを実現することができるフェライトコア、並びにそれを用いたインダクタを安価に提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく更に研究を行い次の知見を得ることができた。
即ち、車載用等のインダクタでは大型化指向が強まってはいるものの、必要な機能を確保した上で出来るだけコンパクト化することが望まれていることに変わりはない。
しかしながら、E型フェライトコアの複数個を併置・複合させてコアの大型化を図るにしても、それを構成する個々のE型フェライトコアにおいて磁束の循環流路に中脚の横断面積より小さい部分があると生成した磁束が流れにくくなってロスが生じるため“側脚の横断面積の総和”を“中脚の横断面積”よりも大きくしなければならないというコンパクト化に沿わない要因があり、図6に示すようなE型フェライトコアでは側脚の肉厚減少に限界があってコアの外郭寸法を無闇に小さくすることはできない。
しかるに、図1に示すように、E型フェライトコア1の基底(座板)2の形状を中脚3が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がるような蝶の如き形状とし、その両端部に側脚4,4が立設された形態とすれば、磁束流路となる側脚4の幅を増加することができて各側脚4,4の横断面積の総和は側脚4の厚さを薄くしたとしても十分に中脚3の横断面積に対応し得る面積となるので、磁束の流れに支障を来たすことはない。そのため、このようなフェライトコアでは図6に示すようなE型フェライトコアに比べて側脚4の厚さを薄くすることができ、その分だけコイル容量(絶縁電線巻線容量)を増加することができるのでエネルギ−密度を高めることができるか、あるいは高いエネルギ−密度を確保しながらそのコンパクト化を達成することができる。
なお、図1の(a)は上記E型フェライトコアの平面図であり、(b)はその斜視図である。
しかも、上述のような“コア基底(座板)が蝶形状のフェライトコア”の複数個を磁路が平行となるように併置して複合させると、図2に示すようにコア間に空隙部5が生じて雰囲気の流通路が形成され、コアの効果的な空冷機能が得られる。
また、このような“複数の側脚によって波形の内側面形状を成す複合フェライトコア”であっても、次の手法を採用すれば、その複数の中脚3を一体に囲む共用のコイルを密に掛け渡すことが容易であってインダクタの量産性を害することがないということも見いだした。
つまり、図3に示す「“中脚の外径を内径とし側脚の内径を外径とする弧状の部位”と“平行直線部”とからなるオ−バル状(楕円状)コイル6」は通常の方法で極く容易に作成することができるが、このようなオ−バル状コイル6の平行直線部を矢印の如く外方から押圧してその外側が側脚内径に沿う弧の形状となるように成形することによって、図4に示したような上記複合フェライトコアの中脚と側脚との間に密接に嵌合する形状の“くびれを有したコイル7”を生産性良く得ることができ、“コア基底(座板)が蝶形状のフェライトコア”の複数個を複合させた図2に示す如きフェライトコアにも容易に密着させて装着することが可能となる。
本発明は上記知見事項等を基に完成されたものであり、フェライトコア並びにインダクタを次の構成とした点に特徴を有するものである。
1)中央部に横断面円形の中脚が立設されると共にその中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる形状の基底(座板)を有し、かつ当該基底の両端部に“中脚との対向面が中脚横断面と同心円を成す曲面とされた側脚”が立設されたE型フェライトコアの複数個を、磁路が平行となるように併置して成ることを特徴とする、インダクタの複合フェライトコア。
2)前記 1)項に記載の複合フェライトコアの中脚と側脚との間に、“中脚の外径を内径とし側脚の内径を外径とする弧状の部位”と“平行直線部”とからなるオ−バル状コイルの平行直線部を外方から押圧してその外側を側脚内径の弧形状に形成したところの、くびれを有するコイルを装着して成ることを特徴とするインダクタ。
本発明に係る複合フェライトコアは、コイルを収納してからフェライト製の蓋体(本発明に係る複合フェライトコアと同様形状のフェライトコアから成る蓋体であっても良い)を被せてインダクタとして使用するものであるが、コイルを流れる電流によって生じた磁束が中脚の上端面から蓋体を介してコイルの芯となる中脚を挟んで立設されている側脚に至り、更に前記フェライトコアの構成要素である基底(座板)を通って中脚に戻るという磁束の循環流路が形成される。
磁束の循環流路に中脚の横断面積より小さい部分があると生成した磁束が流れにくくロスが生じるが、前述のように、本発明に係る複合フェライトコアを構成するE型フェライトコアは基底(座板)の形状が“中脚が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がるような蝶の形状”とされると共にその両端部に側脚が立設された形態とされているので、磁束流路となる側脚の幅を増加することができて側脚の厚さを薄くしたとしても側脚横断面積の総和を十分に確保できるので磁束の流れに支障を来たすことはない。
また、上記E型フェライトコアは、側脚の“中脚と対向する面”が“中脚横断面と同心円を成す曲面”とされているので中脚と側脚との間に無駄なスペ−スを生じさせることなく高密度でコイルを装着することができ、高いエネルギ−密度を確保することが可能である。
そして、本発明に係るフェライトコアはこのようなE型フェライトコアの複数を磁路が平行となるように並列に併置して複合したものであるので、磁路の断面積が増えて磁束が増し、直列に接合する場合と違って電気抵抗少なくインダクタンスが増加する。
しかも、本発明に係る複合フェライトコアでは、蝶形状の基底(座板)を有したE型フェライトコアの複数を併置したものであるので併置した基底(座板)の間に空隙部が生じて雰囲気の流通路が形成され、複合コア内部からの効果的な空冷が可能である。
また、本発明に係る複合フェライトコアはコイル装着部の側脚側の内側面形状が波状を成すことから、通常手段で作成される円形やオ−バル状のコイルでは密に装着することが困難であり、このような複合フェライトコアを用いたインダクタは量産に不向きであると考えられた。しかし、装着するコイルを“中脚の外径を内径とし側脚の内径を外径とする弧状の部位”と“平行直線部”とからなるオ−バル状コイルの平行直線部を外方から押圧しその外側を側脚内径の弧形状に成形した“くびれを有するコイル”とすることにより、密な装着を円滑に行えるようになって、量産性にも優れたインダクタが実現される。
この場合、複数並んだ中脚を一体に囲むコイルが装着されたとしても、コイルにより前記“基底(座板)間の空隙部”が閉塞されることはなく、複合コアやコイルの内部からの空冷機能に支障を来たすことはない。
このように、本発明によれば、エネルギ−密度が高く発熱による弊害を回避できる大型のフェライトコア,インダクタを安価に提供することができ、大容量で高性能の電気磁気エネルギ−変換機(トランス,インバ−タ等といった電気磁気エネルギ−変換機器)の実現に大きく寄与することができる。
図1は、本発明に係る複合フェライトコアの構成要素であるE形フェライトコアの説明図であって、(a)は平面図、(b)はその斜視図である。 図2は、本発明に係る複合フェライトコアの1例に関する説明図である。 図3は、本発明に係るインダクタに装着するコイルの成形手法を説明した概念図である。 図4は、本発明に係るインダクタに装着するコイルの1例に関する説明図である。 図5は、本発明に係るインダクタの1例に関する説明図である。 図6は、既知のE型フェライトコアの説明図である。 図7は、図6に示すE型フェライトコアの複数個を並置して複合させた状態の説明図である。
図2は、本発明に係る複合フェライトコアの1例を示した説明図である。
このインダクタの複合フェライト製コアは、図1に示したような「中脚3が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる蝶形状の基底(座板)2の両端部に側脚4,4が立設されたE型フェライトコア1」を2個、磁路が平行となるように密着併置して成るものである。
なお、本発明に係る複合フェライトコアの構成要素であるE型フェライトコア1は、側脚4,4の“中脚3と対向する面”が“中脚横断面と同心円を成す曲面”とされているので、中脚3と側脚4との間に無駄なスペ−スを生じさせることなく高密度でコイルを装着することができ高いエネルギ−密度を確保することができる。また、上記E型フェライトコア1の基底(座板)2は、中脚3が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる蝶の形状を成しているので磁路断面確保の点でも非常に有利である。
このように、本発明に係る複合フェライトコアの構成要素であるE型フェライトコア1はコンパクトであっても高いエネルギ−密度を有したものであるので、このようなE型フェライトコア1を磁路が平行となるように並列に併置して複合し図2に示す如き複合フェライトコアとすると、非常に高いインダクタンスを備えたインダクタ用フェライトコアが実現する。
この場合、並列に併置する各E型フェライトコア1,1間は必ずしも密着状態となっていなくても良く、多少の隙間が生じていても差し支えはない。
その上、上記複合フェライトコアでは、蝶形状の基底(座板)を有した2個のE型フェライトコア1,1を併置したものであるので両基底(座板)間に空隙部5が生じており、これを通じた複合コア内部からの空冷が可能となる。
また、図5は、図2に示す複合フェライトコアを用いて作成された本発明に係るインダクタの1例を示した説明図である。
このインダクタには、図3に示す形状のオ−バル状コイル6の平行直線部を矢印の如く押圧してその外側が側脚内径に沿う弧の形状となるように成形したところの、図4に示した如き“くびれを有したコイル7”が装着されている。
上記“くびれを有したコイル7”は上述のように簡単に作成することができる上、前記複合フェライトコアの内側面形状が波状を成すコイル装着部に円滑にかつ密に装着することができるので、インダクタの生産性や性能を害する要因になることはない。
しかも、“図2に示す複合フェライトコア”に“図4に示すくびれを有したコイル7”を装着しても、図5が示すように空隙5が閉塞されることはなく、複合コアやコイルの内部からの空冷機能は十分に維持されるので、エネルギ−密度が高く発熱による弊害を回避できる大型のインダクタが得られる。
ところで、図2や図5には、2個のE型フェライトコアを組み合わせた複合フェライトコアの例や、両側のくびれが1箇所だけの横断面が8の字状のコイルを装着したインダクタの例のみを示しているが、本発明はこれらに限定されるものではなく、3個以上のE型フェライトコアを組み合わせて複合フェライトコアとしても良いし、インダクタを、このような複合フェライトコアにこれと合致する数のくびれが形成されたコイルを装着した構成としても良いことは言うまでもない。
以上に説明した通り、本発明によると、高いエネルギ−密度を有した容量が大きくて使用時の発熱による不都合を軽減できるインダクタ用のフェライトコアや、このフェライトコアを用いた高性能のインダクタを安価に提供することが可能となり、各種電子機器類等に適用することによってそれらの小型化,高性能化に大きく寄与できるなど、産業上有用な効果がもたらされる。
1 E形フェライトコア
2 基底(座板)
3 中脚
4 側脚
5 空隙部
6 オ−バル状コイル
7 くびれを有したコイル
11 E型部材
12 中脚
13 側脚
そこで、本発明者は、前記図6に示したようなE型フェライトコアの複数個を、図7に示す如く磁路が平行となるように置し複合させることにより必要な磁路の断面積を確保して大型化することを試みたが、次の問題が“望まれる大型フェライトコア”を実現するための障害となった。
a)電子機器中に占めるインダクタの物理的容積を極力有効活用して高エネルギ−密度を保つためには、使用するE型フェライトコアの側脚の“中脚に対抗する面”を中脚横断面と同心円状の曲面とすることが要求されるが、このようなE型フェライトコアを複数個並べて各々の中脚を一体に囲む共用のコイルを密に掛け渡そうとすると、各側脚が成す波形の内側面形状の故にその作業が極めて困難で、量産には適しない。
b)インダクタを大型化すると中脚やコイルからの発熱量も大きくなり、それを適用する電子機器類の性能を劣化するという懸念が拭えない。
しかも、上述のような“コア基底(座板)が蝶形状のフェライトコア”の複数個を磁路が平行となるように置して複合させると、図2に示すようにコア間に空隙部5が生じて雰囲気の流通路が形成され、コアの効果的な空冷機能が得られる。
本発明は上記知見事項等を基に完成されたものであり、フェライトコア並びにインダクタを次の構成とした点に特徴を有するものである。
1)中央部に横断面円形の中脚が立設されると共にその中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる形状の基底(座板)を有し、かつ当該基底の両端部に“中脚との対向面が中脚横断面と同心円を成す曲面とされた側脚”が立設されたE型フェライトコアの複数個を、磁路が平行となるように置して成ることを特徴とする、インダクタの複合フェライトコア。
2)前記 1)項に記載の複合フェライトコアの中脚と側脚との間に、“中脚の外径を内径とし側脚の内径を外径とする弧状の部位”と“平行直線部”とからなるオ−バル状コイルの平行直線部を外方から押圧してその外側を側脚内径の弧形状に形成したところの、くびれを有するコイルを装着して成ることを特徴とするインダクタ。
本発明に係る複合フェライトコアは、コイルを収納してからフェライト製の蓋体(本発明に係る複合フェライトコアと同様形状のフェライトコアから成る蓋体であっても良い)を被せてインダクタとして使用するものであるが、コイルを流れる電流によって生じた磁束が中脚の上端面から蓋体を介してコイルの芯となる中脚を挟んで立設されている側脚に至り、更に前記フェライトコアの構成要素である基底(座板)を通って中脚に戻るという磁束の循環流路が形成される。
磁束の循環流路に中脚の横断面積より小さい部分があると生成した磁束が流れにくくロスが生じるが、前述のように、本発明に係る複合フェライトコアを構成するE型フェライトコアは基底(座板)の形状が“中脚が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がるような蝶の形状”とされると共にその両端部に側脚が立設された形態とされているので、磁束流路となる側脚の幅を増加することができて側脚の厚さを薄くしたとしても側脚横断面積の総和を十分に確保できるので磁束の流れに支障を来たすことはない。
また、上記E型フェライトコアは、側脚の“中脚と対向する面”が“中脚横断面と同心円を成す曲面”とされているので中脚と側脚との間に無駄なスペ−スを生じさせることなく高密度でコイルを装着することができ、高いエネルギ−密度を確保することが可能である。
そして、本発明に係るフェライトコアはこのようなE型フェライトコアの複数を磁路が平行となるように並列に置して複合したものであるので、磁路の断面積が増えて磁束が増し、直列に接合する場合と違って電気抵抗少なくインダクタンスが増加する。
しかも、本発明に係る複合フェライトコアでは、蝶形状の基底(座板)を有したE型フェライトコアの複数を置したものであるので併置した基底(座板)の間に空隙部が生じて雰囲気の流通路が形成され、複合コア内部からの効果的な空冷が可能である。
図2は、本発明に係る複合フェライトコアの1例を示した説明図である。
このインダクタの複合フェライト製コアは、図1に示したような「中脚3が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる蝶形状の基底(座板)2の両端部に側脚4,4が立設されたE型フェライトコア1」を2個、磁路が平行となるように密着置して成るものである。
なお、本発明に係る複合フェライトコアの構成要素であるE型フェライトコア1は、側脚4,4の“中脚3と対向する面”が“中脚横断面と同心円を成す曲面”とされているので、中脚3と側脚4との間に無駄なスペ−スを生じさせることなく高密度でコイルを装着することができ高いエネルギ−密度を確保することができる。また、上記E型フェライトコア1の基底(座板)2は、中脚3が立設された中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる蝶の形状を成しているので磁路断面確保の点でも非常に有利である。
このように、本発明に係る複合フェライトコアの構成要素であるE型フェライトコア1はコンパクトであっても高いエネルギ−密度を有したものであるので、このようなE型フェライトコア1を磁路が平行となるように並列に置して複合し図2に示す如き複合フェライトコアとすると、非常に高いインダクタンスを備えたインダクタ用フェライトコアが実現する。
この場合、並列に置する各E型フェライトコア1,1間は必ずしも密着状態となっていなくても良く、多少の隙間が生じていても差し支えはない。
その上、上記複合フェライトコアでは、蝶形状の基底(座板)を有した2個のE型フェライトコア1,1を置したものであるので両基底(座板)間に空隙部5が生じており、これを通じた複合コア内部からの空冷が可能となる。

Claims (2)

  1. 中央部に横断面円形の中脚が立設されると共にその中央部から端部方向に向かうに従って幅が広がる形状の基底を有し、かつ当該基底の両端部に中脚との対向面が中脚横断面と同心円を成す曲面とされた側脚が立設されたE型フェライトコアの複数個を、磁路が平行となるように併置して成ることを特徴とする、インダクタの複合フェライトコア。
  2. 請求項1に記載の複合フェライトコアの中脚と側脚との間に、中脚の外径を内径とし側脚の内径を外径とする弧状の部位と平行直線部とからなるオ−バル状コイルの平行直線部を外方から押圧してその外側を側脚内径の弧形状に形成したところの、くびれを有するコイルを装着して成ることを特徴とするインダクタ。
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