JP2017013529A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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康彦 蓮田
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Abstract

【課題】転舵アクチュエータに要求される出力を低減できる車両用操舵装置を提供する。【解決手段】車両用操舵装置1は、車輪3と、車輪3を回転駆動させる車輪駆動用アクチュエータ6と、車輪3を転舵するための転舵機構8と、転舵機構8に接続された転舵アクチュエータ9とを含む。車両用操舵装置1は、車輪駆動用アクチュエータ6の回転駆動力を車輪3に伝達する第1動力伝達機構40と、車輪駆動用アクチュエータ6の回転駆動力を転舵力として転舵機構8に伝達する第2動力伝達機構48とを含む。第1動力伝達機構40は、車輪3への車輪駆動用アクチュエータ6の回転駆動力の伝達・遮断を行う第1クラッチ43を含み、第2動力伝達機構48は、転舵機構8への車輪駆動用アクチュエータ6の回転駆動力の伝達・遮断を行う第2クラッチ49を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用操舵装置に関する。
特許文献1は、車輪と、車輪を独立して転舵可能な転舵機構と、車輪を回転駆動させるための車輪駆動用モータ(車輪駆動用アクチュエータ)とを含む自動車を開示している。転舵機構は、転舵モータ(転舵アクチュエータ)と、転舵モータの回転を車輪に伝達する伝達機構とからなる。
特開2013−112102号公報 特開2013−147084号公報 特開2010−23809号公報 特開2012−158311号公報
特許文献1の構成では、たとえば車両の停車中に車輪を操舵する据え切り操舵時に、転舵アクチュエータに大きな出力を発生させる必要がある。このため、転舵アクチュエータとして大出力のものが要求される。
そこで、本発明は、転舵アクチュエータに要求される出力を低減できる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、車輪(3;3FL,3FR,3RL,3RR)と、前記車輪に回転駆動力を付与する車輪駆動用アクチュエータ(6;6FL,6FR,6RL,6RR)と、前記車輪を転舵するための転舵機構(8;8FL,8FR)と、前記車輪を転舵するための転舵力を前記転舵機構に付与する転舵アクチュエータ(9;9FL,9FR)とを含む車両用操舵装置(1)であって、前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力を前記車輪に伝達する第1動力伝達機構(40)と、前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力を転舵力として前記転舵機構に伝達する第2動力伝達機構(48)とを含み、前記第1動力伝達機構は、前記車輪への前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力の伝達・遮断を行う第1クラッチ(43)を含み、前記第2動力伝達機構は、前記転舵機構への前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力の伝達・遮断を行う第2クラッチ(49)を含む、車両用操舵装置(1)である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、第1クラッチが締結状態にされ、かつ、第2クラッチが解放状態にされた状態で、車輪駆動用アクチュエータが駆動されると、車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力は、第1動力伝達機構を介して車輪に伝達される。これにより、車輪を回転駆動させることができる。一方、第1クラッチが解放状態にされ、かつ、第2クラッチが締結状態にされた状態で、車輪駆動用アクチュエータが駆動されると、車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力は、第2動力伝達機構を介して転舵機構に伝達される。これにより、車輪が転舵(操舵)される。
この構成によれば、車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力を、車輪を転舵するための転舵力として転舵機構に与えることが可能となる。つまり、転舵アクチュエータの転舵力に加えて、車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力を転舵力として転舵機構に与えることができる。これにより、転舵アクチュエータに要求される出力を低減できる。その結果、転舵アクチュエータの小型化を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、前記第1動力伝達機構は、前記車輪駆動用アクチュエータにより回転駆動される回転軸(31)と、前記回転軸に連結され、前記回転軸の回転力を増加させる減速機(41)と、前記減速機と前記車輪とを連結する前記第1クラッチとを含み、前記第2動力伝達機構は、前記回転軸と、前記回転軸に連結された前記第2クラッチと、前記第2クラッチを介して前記回転軸に連結された動力伝達軸(50)と、前記動力伝達軸の回転力を前記転舵機構に伝達する動力伝達手段(51)とを含む、請求項1に記載の車両用操舵装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置が搭載された車両の駆動系を図解的に示す平面図である。 図2は、図1に示す右前輪の車両用操舵装置を図解的に示す断面図である。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用操舵装置1が搭載された車両2の駆動系を図解的に示す平面図である。本実施形態では、車両用操舵装置1は、四輪駆動式車両の車両用操舵装置である。
車両2は、右前輪3FR、左前輪3FL、右後輪3RRおよび左後輪3RLの4つの駆動輪(これらを総称するときには「車輪3」という。)を有する四輪駆動式車両である。各車輪3は、ホイール4とタイヤ5とを含む。右前輪3FR、左前輪3FL、右後輪3RRおよび左後輪3RLは、それぞれ右前輪駆動用アクチュエータ6FR、左前輪駆動用アクチュエータ6FL、右後輪駆動用アクチュエータ6RRおよび左後輪駆動用アクチュエータ6RL(これらを総称するときには「車輪駆動用アクチュエータ6」という。)によって独立に駆動される。
各車輪駆動用アクチュエータ6は、たとえば車輪3のホイール4内に組み込まれたインホイール型の三相交流電動機(電動モータ)である。各車輪駆動用アクチュエータ6は、車両2に搭載された車輪駆動用インバータ7FR,7FL,7RR,7RL(これらを総称するときには「車輪駆動用インバータ7」という。)により駆動される。各車輪駆動用インバータ7は、三相インバータ回路から構成されている。
車両2は、右前輪3FRおよび左前輪3FLを転舵するための右前輪側転舵機構8FRおよび左前輪側転舵機構8FL(これらを総称するときには「転舵機構8」という。)を含む。右前輪側転舵機構8FRおよび左前輪側転舵機構8FLは、右前輪3FRおよび左前輪3FLを独立転舵する左右独立転舵機構の一部を構成している。右前輪側転舵機構8FRおよび左前輪側転舵機構8FLには、右前輪側転舵アクチュエータ9FRおよび左前輪側転舵アクチュエータ9FL(これらを総称するときには「転舵アクチュエータ9」という。)が連結されている。
本実施形態では、右前輪側転舵アクチュエータ9FRおよび左前輪側転舵アクチュエータ9FLは、三相交流電動機(電動モータ)である。右前輪側転舵アクチュエータ9FRおよび左前輪側転舵アクチュエータ9FLは、右前輪3FRおよび左前輪3FLを転舵するための転舵力を、右前輪側転舵機構8FRおよび左前輪側転舵機構8FLに独立に付与する。各転舵アクチュエータ9は、車両2に搭載された転舵インバータ10FR,10FL(これらを総称するときには「転舵インバータ10」という。)により駆動される。各転舵インバータ10は、三相インバータ回路から構成されている。
また、車両2には、各車輪駆動用インバータ7および各転舵インバータ10等を制御するためのECU(電子制御ユニット:Electronic Control Unit)11と、各部に電力を供給するためのバッテリ12とが搭載されている。ECU11は、たとえばCPUおよびメモリ(ROM,RAM,不揮発性メモリ等)を備えたマイクロコンピュータから構成されている。
各車輪駆動用インバータ7は、バッテリ12から供給される直流電力を交流電力に変換して対応する車輪駆動用アクチュエータ6に供給する。これにより、対応する車輪駆動用アクチュエータ6が駆動されて、車輪3が回転する。同様に、各転舵インバータ10は、バッテリ12から供給される直流電力を交流電力に変換して対応する転舵アクチュエータ9に供給する。これにより、対応する転舵アクチュエータ9が駆動されて、転舵機構8を介して車輪3が転舵される。
また、車両2には、ステアリングホイール13の操舵角θを検出する操舵角センサ14が搭載されている。操舵角センサ14によって検出された操舵角θは、ECU11に入力される。各転舵アクチュエータ9は、操舵角センサ14によって検出された操舵角θ等に基づいて制御される。
車輪3、車輪駆動用アクチュエータ6、車輪駆動用インバータ7、転舵機構8、転舵アクチュエータ9、転舵インバータ10、ECU11、バッテリ12等により車両用操舵装置1の一部が構成されている。以下、図2を参照して車両用操舵装置1の具体的な構成について説明する。車両2において、右前輪3FR側および左前輪3FL側の各構成はほぼ同様であるので、以下では、右前輪3FR側の構成を例に取って説明する。また、右後輪3RR側および左後輪3RL側の各構成は、転舵機構8等が接続されていない点で右前輪3FR側および左前輪3FL側の各構成と異なるが、その他の構成は、右前輪3FR側および左前輪3FL側の各構成とほぼ同様であるので、説明を省略する。
図2は、図1に示す右前輪3FRの車両用操舵装置1を図解的に示す断面図である。以下では、車両2の内側の方向を「車内側」といい、車両2の外側の方向を「車外側」という。
車両用操舵装置1は、前述の右前輪3FRと、右前輪3FRを支持するためのアッパアーム15およびロアアーム16とを含む。右前輪3FRは、前述のようにホイール4とタイヤ5とを含む。右前輪3FRのホイール4は、より具体的には、タイヤ5が取り付けられたリム17と、リム17に取り付けられ、その径方向中央部に車軸18が一体的に設けられたディスク19とを含む。アッパアーム15の車内側の端部(図示略)およびロアアーム16の車内側の端部(図示略)は、たとえば車体(図示略)に対して相対的に動くことができるように支持されている。アッパアーム15の車外側の端部15aには、ユニバーサルジョイント20Aを介して前述の右前輪側転舵アクチュエータ9FRが連結されている。
右前輪側転舵アクチュエータ9FRは、ユニバーサルジョイント20Aに回転不能に連結されたシャフト(モータシャフト)21と、シャフト21に対して相対回転可能に設けられたハウジング9Aとを含む。右前輪側転舵アクチュエータ9FRが駆動されると、ハウジング9Aは、シャフト21を回動中心とする回動軸線L回りに回動する。この右前輪側転舵アクチュエータ9FRには、前述の右前輪側転舵機構8FRが連結されている。
右前輪側転舵機構8FRは、より具体的には、右前輪3FRを支持するための車輪支持体22を含む。車輪支持体22は、モータハウジング23と、右前輪側転舵アクチュエータ9FRおよびユニバーサルジョイント20Aを介してアッパアーム15に連結される連結部24と、モータハウジング23をボールジョイントを兼ねるユニバーサルジョイント20Bを介してロアアーム16に連結する連結部25とを含む。右前輪側転舵アクチュエータ9FRのハウジング9Aは、車輪支持体22の連結部24に固定されている。
モータハウジング23は、ディスク19に対向する円板状の円板部26と、円板部26よりも車外側に配置され、円板部26に対向する平板円環状の環状部27と、円板部26および環状部27の外周縁同士を連結する円筒状の円筒部28とを含む。環状部27の内周縁には、車外側に向かって突出した円筒状の突出部29が設けられている。この突出部29の内周面と車軸18との間に軸受30が配置されている。
つまり、右前輪3FRは、軸受30を介して回転自在に車輪支持体22に支持されている。そして、車輪支持体22は、右前輪側転舵アクチュエータ9FRの駆動により、シャフト21を回動中心とする回動軸線L回りに回動自在にアッパアーム15およびロアアーム16に支持されている。したがって、車輪支持体22が回動されることにより、右前輪3FRが転舵される。また、車輪支持体22は、シャフト21の軸方向に沿って上下移動可能にユニバーサルジョイント20A,20Bに支持されている。車輪支持体22のモータハウジング23内に、前述の右前輪駆動用アクチュエータ6FRが収容されている。
右前輪駆動用アクチュエータ6FRは、モータハウジング23の円筒部28の内周面28aに固定されたステータ31と、ステータ31の径方向内側に配置されたロータ32と、ロータ32に固定されたモータシャフト33(回転軸)とを含む。モータシャフト33は、車内側の端部33aおよび車外側の端部33bを有している。ステータ31は、右前輪駆動用アクチュエータ6FRのU相、V相およびW相に対応するU相巻線、V相巻線およびW相巻線を含むステータ巻線を有している。
車両用操舵装置1は、右前輪駆動用アクチュエータ6FRと右前輪3FRとの間に設けられ、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力を右前輪3FRに伝達する第1動力伝達機構40を含む。より具体的には、第1動力伝達機構40は、前述のモータシャフト33と、モータシャフト33の回転力を増加させる減速機41と、減速機41により増加された回転力が伝達される出力軸42と、出力軸42と車軸18とを連結する第1クラッチ43とを含む。出力軸42は、車内側の端部42aおよび車外側の端部42bを有しており、モータシャフト33に対して相対回転可能にモータシャフト33の同軸上に配置されている。
減速機41は、モータシャフト33と一体回転可能にモータシャフト33の端部33bに連結されたサンギア44と、出力軸42と一体回転可能に出力軸42の端部42aに連結されたキャリア45とを含む。減速機41は、さらに、サンギア44とキャリア45とを連結する遊星ギア46と、モータハウジング23に固定され、遊星ギア46を自転可能に支持するリングギア47とを含む。リングギア47は、本実施形態では、モータハウジング23の環状部27に固定されている。
第1クラッチ43は、出力軸42の車外側の端部42bと車軸18との間に設けられている。第1クラッチ43は、たとえば電磁クラッチであり、右前輪3FRへの右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力の伝達・遮断を行う。より具体的には、第1クラッチ43は、出力軸42と車軸18とを締結し、出力軸42の回転力を車軸18に伝達する締結状態と、出力軸42と車軸18との締結状態を解放し、車軸18への出力軸42の回転力の伝達を遮断する解放状態との間で制御される。
車両用操舵装置1は、さらに、右前輪駆動用アクチュエータ6FRと右前輪側転舵機構8FRとの間に設けられ、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力を右前輪側転舵機構8FRに伝達する第2動力伝達機構48を含む。より具体的には、第2動力伝達機構48は、前述のモータシャフト33と、モータシャフト33に連結された第2クラッチ49と、第2クラッチ49を介してモータシャフト33に連結された動力伝達軸50と、動力伝達軸50および右前輪側転舵機構8FRの間に設けられ、動力伝達軸50の回転力を右前輪側転舵機構8FRに伝達する動力伝達手段51とを含む。
第2クラッチ49は、本実施形態では、モータハウジング23内に配置されており、当該モータハウジング23内でモータシャフト33の車内側の端部33aに連結されている。動力伝達軸50は、車内側の端部50aおよび車外側の端部50bを有しており、モータシャフト33の同軸上に配置されている。動力伝達軸50の車外側の端部50bは、モータハウジング23の円板部26を貫通して、第2クラッチ49に連結されている。
第2クラッチ49は、たとえば電磁クラッチであり、右前輪側転舵機構8FRへの右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力の伝達・遮断を行う。より具体的には、第2クラッチ49は、モータシャフト33と動力伝達軸50とを締結し、モータシャフト33の回転力を動力伝達軸50に伝達する締結状態と、モータシャフト33と動力伝達軸50との締結状態を解放し、動力伝達軸50へのモータシャフト33の回転力の伝達を遮断する解放状態との間で制御される。
動力伝達手段51は、本実施形態では、動力伝達軸50と右前輪側転舵機構8FRとを複数のギアにより連結するギア機構である。本実施形態では、動力伝達手段51は、第1傘歯車機構52と、第2傘歯車機構53とを含む。
第1傘歯車機構52は、動力伝達軸50の車内側の端部50aに取り付けられている。第2傘歯車機構53は、シャフト21の同軸上で回転不能に設けられ、第1傘歯車機構52に噛合うように配置されている。本実施形態では、シャフト21が車輪支持体22の連結部24を貫通してロアアーム16側に向けて延びるように形成されており、このシャフト21の下端部に第2傘歯車機構53が固定されている。第2傘歯車機構53は、ロアアーム16側に向けて延びかつシャフト21と同軸を成すように車輪支持体22の連結部24に固定された支持軸に固定されていてもよい。
右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力が動力伝達軸50に伝達されると、第1傘歯車機構52は、第2傘歯車機構53の周囲を自転しながら公転する。つまり、動力伝達軸50は、シャフト21を回動中心とする回動軸線L回りに回動可能である。これにより、車輪支持体22がシャフト21を回動中心とする回動軸線L回りに回動して、右前輪3FRが転舵される。
車両用操舵装置1において、第1クラッチ43の締結状態で、かつ、第2クラッチ49の解放状態で、モータシャフト33が回転駆動されると、モータシャフト33の回転力は、減速機41により増加されて出力軸42に伝達される。出力軸42に伝達された回転力は、さらに第1クラッチ43を介して車軸18に伝達される。これにより、右前輪3FRが回転駆動される。このとき、第2クラッチ49が解放状態であるので、モータシャフト33の回転力は、動力伝達軸50に伝達されない。
一方、第1クラッチ43の解放状態で、かつ、第2クラッチ49の締結状態で、モータシャフト33が回転駆動されると、モータシャフト33の回転力は、第2クラッチ49を介して動力伝達軸50に伝達される。動力伝達軸50に伝達された回転力は、動力伝達手段51に伝達される。動力伝達手段51では、動力伝達軸50の回転力が、第1傘歯車機構52および第2傘歯車機構53によって右前輪側転舵機構8FRの回転力(回動力)に変換される。これにより、右前輪3FRが転舵される。
本実施形態では、第1クラッチ43の解放状態で、かつ、第2クラッチ49の締結状態で、モータシャフト33が回転駆動されると、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力を、右前輪3FRを転舵するための転舵力として右前輪側転舵機構8FRに与えることが可能となる。つまり、右前輪側転舵アクチュエータ9FRの転舵力に加えて、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力を転舵力として右前輪側転舵機構8FRに与えることができる。これにより、右前輪駆動用アクチュエータ6FRに要求される出力を低減できる。その結果、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの小型化を図ることができる。なお、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力のみによって右前輪3FRを転舵することも可能となる。
右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力は、たとえば右前輪3FRの据え切り操舵時において転舵補助力として右前輪側転舵機構8FRに与えることができる。「据え切り操舵」とは、車両2の停車状態において右前輪3FRが操舵(転舵)されることをいう。以下、図1および図2を参照しつつ、据え切り操舵時に転舵補助力が右前輪側転舵機構8FRに付与される例について説明する。
据え切り操舵が実行されているか否かは、車両2の停車状態で、ステアリングホイール13が操舵されているか否かで判定される。より具体的には、たとえば車両2の停車状態において、操舵角センサ14から出力されたステアリングホイール13の操舵速度Vの絶対値|V|が、零よりも大きい所定の閾値Vth以上(|V|≧Vth>0)であるか否かで判定される。
車両2の停車状態で、操舵速度Vの絶対値|V|が閾値Vth以上(|V|≧Vth)であると判定されると、「据え切り操舵」が実行されていると判定されて、転舵補助力が右前輪側転舵機構8FRに与えられる。なお、据え切り操舵が実行されているか否かは、図示しないトルクセンサから出力された操舵トルクTの絶対値|T|が、零よりも大きい所定の閾値Tth以上(|T|≧Tth>0)であるか否かで判定されてもよい。
右前輪側転舵機構8FRに転舵補助力を付与するに当たり、まず、右前輪駆動用アクチュエータ6FRが停止される。右前輪駆動用アクチュエータ6FRが停止された後、第1クラッチ43が解放状態にされると共に第2クラッチ49が締結状態にされる。次いで、右前輪3FRを転舵させる方向に、右前輪駆動用アクチュエータ6FRが駆動される。つまり、右前輪駆動用アクチュエータ6FRは、転舵補助力を増大させる方向に駆動される。
これにより、右前輪3FRの据え切り操舵時に、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転力が転舵補助力として右前輪側転舵機構8FRに与えられる。このとき、第1クラッチ43は、解放状態であるので、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力は、右前輪3FRには伝達されない。しかし、車両2は、停車状態であるので、第1クラッチ43の解放状態が車両2の走行に支障をきたすことはない。
また、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力を転舵補助力として右前輪側転舵機構8FRに付与することにより、車両2の制動中に発生する右前輪3FRのトルクステアを低減することもできる。つまり、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力を利用して右前輪3FRのトルクステア補償を実行できる。「トルクステア」とは、右前輪3FRにおいて発生する操舵力により右前輪3FR側からステアリングホイール13が転舵される現象のことをいう。以下、図1および図2を参照しつつ、車両2の制動中におけるトルクステア補償の例について説明する。
車両2が制動状態であるか否かは、車両2に搭載された車速センサや加速度センサ等(図示略)から判定されてもよい。車両2が制動状態であると判定されると、トルクステア補償が実行される。トルクステア補償を実行するに当たり、まず、右前輪駆動用アクチュエータ6FRが停止される。右前輪駆動用アクチュエータ6FRが停止された後、第1クラッチ43が解放状態にされると共に第2クラッチ49が締結状態にされる。次いで、トルクステアを低減させる方向に、右前輪側転舵アクチュエータ9FRが駆動されると共に、右前輪駆動用アクチュエータ6FRが駆動される。
これにより、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転力が転舵補助力として右前輪側転舵機構8FRに与えられて、右前輪3FRのトルクステア補償が実行される。このとき、第1クラッチ43は解放状態であるので、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力は右前輪3FRには伝達されない。しかし、車両2は、制動状態であるので、第1クラッチ43の解放状態が車両2の走行に支障をきたすことはない。
とりわけ、右前輪3FRの据え切り操舵時や、右前輪3FRのトルクステア補償時には、右前輪側転舵アクチュエータ9FRにおいて比較的大きな出力が要求される。しかし、前述のように、右前輪駆動用アクチュエータ6FRによる転舵補助力が右前輪側転舵機構8FRに与えられるから、比較的低出力でかつ小型の右前輪駆動用アクチュエータ6FRを用いることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することもできる。
たとえば、前述の実施形態では、右前輪3FR側および左前輪3FL側において転舵補助力が得られる構成が採用された例について説明した。しかし、右後輪3RR側および左後輪3RL側においても、右前輪3FR側および左前輪3FL側の各構成と同様の構成が採用されて、転舵補助力が得られる構成としてもよい。
また、前述の実施形態では、右前輪駆動用アクチュエータ6FRに減速機41が接続された例について説明した。しかし、減速機41を設けずに、モータシャフト33の車内側の端部33aを第2クラッチ49に直接接続し、モータシャフト33の車外側の端部33bを第1クラッチ43に直接接続してもよい。この場合、右前輪駆動用アクチュエータ6FRの回転駆動力は、モータシャフト33のみを介して車軸18または動力伝達手段51に伝達される。この構成では、前述の第1動力伝達機構40は、モータシャフト33と、第1クラッチ43とを含み、第2動力伝達機構48は、モータシャフト33と、第2クラッチ49と、動力伝達軸50と、動力伝達手段51とを含む。
また、前述の実施形態では、第1傘歯車機構52と第2傘歯車機構53とを含む動力伝達手段51が採用された例について説明した。しかし、動力伝達手段51は、動力伝達軸50の回転力を右前輪側転舵機構8FRの回転力(回動力)に変換できるものであれば、どのような構成が採用されてもよい。たとえば、動力伝達手段51として、ウォームギアを含むギア機構、フェースギアを含むギア機構またはこれらギア機構に類する種々のギア機構が採用されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…車両用操舵装置、3FL,3FR,3RL,3RR…車輪、6FL,6FR,6RL,6RR…車輪駆動用アクチュエータ、8FL,8FR…転舵機構、9FL,9FR…転舵アクチュエータ、31…モータシャフト(回転軸)、40…第1動力伝達機構、41…減速機、43…第1クラッチ、48…第2動力伝達機構、49…第2クラッチ、50…動力伝達軸、51…動力伝達手段

Claims (2)

  1. 車輪と、前記車輪に回転駆動力を付与する車輪駆動用アクチュエータと、前記車輪を転舵するための転舵機構と、前記車輪を転舵するための転舵力を前記転舵機構に付与する転舵アクチュエータとを含む車両用操舵装置であって、
    前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力を前記車輪に伝達する第1動力伝達機構と、
    前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力を転舵力として前記転舵機構に伝達する第2動力伝達機構とを含み、
    前記第1動力伝達機構は、前記車輪への前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力の伝達・遮断を行う第1クラッチを含み、
    前記第2動力伝達機構は、前記転舵機構への前記車輪駆動用アクチュエータの回転駆動力の伝達・遮断を行う第2クラッチを含む、車両用操舵装置。
  2. 前記第1動力伝達機構は、前記車輪駆動用アクチュエータにより回転駆動される回転軸と、前記回転軸に連結され、前記回転軸の回転力を増加させる減速機と、前記減速機と前記車輪とを連結する前記第1クラッチとを含み、
    前記第2動力伝達機構は、前記回転軸と、前記回転軸に連結された前記第2クラッチと、前記第2クラッチを介して前記回転軸に連結された動力伝達軸と、前記動力伝達軸の回転を前記転舵機構に伝達する動力伝達手段とを含む、請求項1に記載の車両用操舵装置。
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