JP2017007812A - シート搬送装置、プリント装置およびシート搬送方法 - Google Patents

シート搬送装置、プリント装置およびシート搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シート搬送において、簡易な構成でシートの張力変動に起因したシート搬送精度の低下を抑制する。【解決手段】シート搬送装置は、搬送ローラを備え、搬送ローラを回転させてシートを搬送する搬送部と、シートの搬送路において搬送部より下流に位置し、搬送されるシートを巻取るための回転体を備えた巻取り部と、搬送部と巻取り部との間の搬送路におけるシートに作用する張力の低下を検出する検出部と、巻取り部が当該回転体にシートを巻取っているときに検出部がシートに作用する張力の低下を検出したとき(S105)、搬送ローラの回転の周速度を、回転体の回転の周速度より小さくなるよう、前記搬送ローラおよび/または前記回転体の回転角速度を制御する制御部(S106)と、を具える。【選択図】図9

Description

本発明は、プリント装置などにおけるシート搬送において、シートを回転体で巻き取る際に生じ得るシートの張力変動に起因した蛇行など、シート搬送精度の低下を抑制する技術に関する。
例えば、回転体に巻き取られるシートをカッタ部で切断したときなどにシートに作用する張力が変動し、これが原因で巻き取られるシートが蛇行したりする場合がある。このようなシート搬送の精度低下に対して、特許文献1には、巻き取られるシートの後端を吸引保持しシートに所定の張力を作用させることが記載されている。また、特許文献1には、搬送されるシートに対して部材を接触させてシート搬送の軌道を変えることにより、巻き取られるシートに適切な張力を作用させてシートの弛みを取ることが記載されている。これらの構成により、搬送されるシートに対して常に適切な張力を作用させて、蛇行や弛みなど搬送精度の低下を抑制することが可能となる。
特開2013−151334公報
しかしながら、特許文献1に記載の、シートを巻き取る際に生じ得るシートの張力変動を抑制する構成は、上述したシートを吸引保持するための部材やシートに接触させるための部材を必要とするものである。このため、それらの部材によってシート搬送装置の構成が複雑になり、また、サイズが大型化する場合もある。
本発明は、簡易な構成でシートの張力変動に起因したシート搬送精度の低下を抑制することが可能なシート搬送装置、プリント装置およびシート搬送方法を提供することを目的とする。
そのために本発明では、シート搬送装置において、搬送ローラを備え、該搬送ローラを回転させてシートを搬送する搬送手段と、シートの搬送路において前記搬送手段より下流に位置し、搬送されるシートを巻取るための回転体を備えた巻取り手段と、前記搬送手段と前記巻取り手段との間の搬送路におけるシートに作用する張力の低下を検出する検出手段と、前記巻取り手段が当該回転体にシートを巻取っているときに前記検出手段がシートに作用する張力の低下を検出したとき、前記搬送ローラの回転の周速度を、前記回転体の回転の周速度より小さくなるよう、前記搬送ローラおよび/または前記回転体の回転角速度を制御する制御手段と、を具えたことを特徴とする。
以上の構成によれば、シート搬送において、簡易な構成でシートの張力変動に起因したシート搬送精度の低下を抑制することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプリント装置の内部構成を断面で模式的に示す図である。 図1に示される制御部の構成を示すブロック図である。 (a)および(b)は、本発明の一実施形態に係る片面プリントモードおよび両面プリントモードの動作をそれぞれ説明する図である。 図1などに示される、シートの巻取り動作を行う反転部の巻取り回転体の構成を主に示す断面図である。 (a)および(b)は、図4に示される巻取り回転体の駆動機構の構成を示す斜視図である。 (a)および(b)は、図5に示される第2ギア機構の要部の構成を示す図である。 (a)〜(c)は、巻取り回転体によるシート巻き取り時の動作を説明する図である。 (a)〜(c)は、シート巻取り動作において、カッタ部でシートを切断したときのシート搬送に及ぼす影響を説明する図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態に係る、シート巻取り動作時の搬送制御を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態に係る、シート巻取り動作時の搬送制御を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係るシート搬送装置は、プリント装置におけるシート搬送の構成に関するものである。本実施形態のプリント装置は、ロール状に巻かれたシートを使用し、片面プリントおよび両面プリントの両方に対応したラインプリンタである。本発明は、プリンタ、プリンタ複合機、複写機、ファクシミリ装置などのプリント装置に適用可能である。また、プリント方式は、インクジェット方式、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式、液体現像方式など方式は問わない。また、本発明はプリント処理に限らずロールシートに種々の処理(記録、加工、塗布、照射、読取、検査など)を行なうシート搬送装置にも適用可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係るプリント装置の内部構成を断面で模式的に示す図である。プリント装置は、概略、シート供給部1、デカール部2、斜行矯正部3、プリント部4、検査部5、カッタ部6、情報記録部7、乾燥部8、反転部9、排出搬送部10、ソータ部11、排出部12、制御部13の各ユニットを備える。シートは、図中の実線で示したシート搬送路に沿ってローラ対やベルトからなる搬送機構で搬送され、各ユニットでそれぞれの処理がなされる。なお、シート搬送路の任意の位置において、シート供給部1に近い側を「上流」、その逆側を「下流」という。
シート供給部1は、ロール状に巻かれた連続シートを保持して供給するためのユニットである。シート供給部1は、2つのロールR1、R2を収納することが可能であり、択一的にシートを引き出して供給することができる。デカール部2は、シート供給部1から供給されたシートのカール(反り)を軽減させる。デカール部2では、1つの駆動ローラに対して2つのピンチローラを用いて、カールの逆向きの反りを与えるようにシートを湾曲させて通過させて、デカール力を作用させカールを軽減させる。斜行矯正部3は、デカール部2を通過したシートの斜行(本来の進行方向に対する傾き)を矯正する。基準となる側のシート端部をガイド部材に押し付けることにより、シートの斜行を矯正(補正)する。
プリント部4は、搬送されるシートに対してプリントヘッド14からインクを吐出して画像などのプリント(記録)を行う。プリントヘッド14は、使用が想定されるシートの最大幅をカバーする範囲でインクを吐出するためのノズルを配列した、いわゆるライン型のプリントヘッドである。プリントヘッド14は、吐出するインクの種類ごとに設けられ、これらはシートの搬送方向に沿って平行に並べられている。本実施形態は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、LC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)、G(グレー)、K(ブラック)の7色(種類)のインクに対応した7つのプリントヘッドを用いる。なお、インクジェット方式は、本実施形態の発熱素子(ヒータ)を用いた方式以外に、ピエゾ素子を用いた方式、静電素子を用いた方式、MEMS素子を用いた方式等を採用することができる。各色のインクは、インクタンクからそれぞれインクチューブを介してプリントヘッド14に供給される。検査部5は、プリント部4でシートに記録された検査パターンや画像をスキャナによって光学的に読み取って、プリントヘッドにおける各ノズルの吐出状態、シート搬送状態、画像位置等を検査して画像が正しくプリントされているかを判定する。スキャナはCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサを用いることができる。
カッタ部6は、機械的なカッタを備え、プリント後のシートをプリントした画像のサイズに応じた長さに切断する。カッタ部6は、シートを次工程に送り出すための複数の搬送ローラを備えている。カッタ部6の近傍にはゴミ箱17が設けられている。ゴミ箱17は、カッタ部6で切り落とされゴミとして排出される小さなシート片を収容する。カッタ部6には、切断したシートをゴミ箱17に排出するか、本来の搬送路に移行させるかの振り分け機構が設けられている。
情報記録部7は、切断によって切り離されたシートの画像がプリントされていない非プリント領域にプリントした画像に対応したシリアル番号や日付などのプリント情報(固有の情報)を記録する。この記録は、本実施形態のインクジェット方式の他、熱転写方式などで文字やコードをプリントすることで行なわれる。情報記録部7の上流側且つカッタ部6の下流側には、切断されたシートの先端エッジを検知するセンサ23が設けられている。このセンサ23はカッタ部6と情報記録部7による記録位置との間でシートの端部を検知し、その検知タイミングに基づいて情報記録部7で情報記録するタイミングが制御される。乾燥部8は、プリント部4でプリントされたシートを加熱して、付与されたインクを乾燥、定着させる。乾燥部8の内部では通過するシートに対して少なくとも下面側から熱風を付与してインク付与面を乾燥させる。
以上のシート供給部1から乾燥部8までのシート搬送路を第1経路と称する。第1経路はプリント部4から乾燥部8までの間にUターンする形状を有し、カッタ部6はUターンの形状の途中に位置している。
連結搬送路200と反転搬送路201は乾燥部8を通過したシートを反転部9へ搬送する。反転部9は両面プリントを行う際に表面プリントが終了した連続シートを一時的に巻取って表裏反転させる。反転部9は、乾燥部8、連結搬送路200、反転搬送路201を通過したシートを再びプリント部4に供給するための、乾燥部8から連結搬送路200、反転搬送路201、デカール部2を経てプリント部4に到る経路(ループパス)(第2経路と称する)の途中に設けられている。反転部9はシートを巻取って収容するための回転する巻取り回転体(ドラム)を備えている。表面のプリントが済んで切断されていない連続シートは巻取り回転体に一時的に巻取り収容される。巻取りが終了すると、巻取り回転体が逆回転して巻取り済みシートはデカール部2に供給され、プリント部4に送られる。このシートは表裏反転しているのでプリント部4で裏面にプリントを行うことができる。この反転部9の巻取り回転体による巻取り動作では、シートの切断が伴う場合は、図9(a)、(b)にて後述される制御が行われる。
排出搬送部10は、カッタ部6で切断され乾燥部8で乾燥させられたシートを搬送して、ソータ部11までシートを受け渡すためのユニットである。排出搬送部10は、反転部9が設けられた第2経路とは異なる経路(第3経路と称する)に設けられている。第1経路を搬送されてきたシートを第2経路と第3経路のいずれか一方に選択的に導くために、連結搬送路200には可動フラッパを有する経路切替機構が設けられている。ソータ部11と排出部12は、シート供給部1の側部で且つ第3経路の末端に設けられている。ソータ部11は必要に応じてプリント済みシートをグループ毎に仕分ける。仕分けられたシートは、複数のトレイからなる排出部12に排出される。このように、第3経路はシート供給部1の下方を通過して、シート供給部1を挟んでプリント部4や乾燥部8とは逆側にシートを排出する構成となっている。
制御部13は、プリント装置全体の各部の制御を司る。制御部13は、CPU、記憶装置、各種制御部を備えたコントローラ、外部インターフェース、およびユーザが入出力を行なう操作部15を有する。プリント装置の動作は、コントローラまたはコントローラに外部インターフェースを介して接続されるホストコンピュータ等のホスト装置16からの指令に基づいて制御される。
図2は、図1に示した制御部13の構成を示すブロック図である。制御部13に含まれるコントローラ(破線で囲む範囲)は、CPU201、ROM202、RAM203、HDD204、画像処理部207、エンジン制御部208、個別ユニット制御部209を有して構成される。CPU201(中央演算処理部)は、プリント装置の上述した各ユニットの動作を統合的に制御する。ROM202はCPU201が実行するためのプログラムや本プリント装置の各種動作に必要なデータを格納する。RAM203はCPU201のワークエリアとして用いられたり、種々の受信データの一時格納領域として用いられたり、各種設定データを記憶させたりする。HDD204はCPU201が実行するためのプログラム、プリントデータ、プリント装置の各種動作に必要な設定情報を記憶、読出する。操作部15はユーザとの入出力インターフェースであり、ハードキーやタッチパネルの入力部、および情報を提示する表示器や音声発生器などの出力部を含む。
画像処理部207は、本プリント装置で扱うプリントデータの画像処理を行う。入力された画像データの色空間(たとえばYCbCr)を、標準的なRGB色空間(たとえばsRGB)に変換する。また、画像データに対し解像度変換、画像解析、画像補正等、様々な画像処理が必要に応じて施される。これらの画像処理によって得られたプリントデータは、RAM203またはHDD204に格納される。エンジン制御部208は、CPU201等から受信した制御コマンドに基づき、プリントデータに応じてプリント部4のプリントヘッド14の駆動制御を行なう。エンジン制御部208は、更にプリント装置内の各部の搬送機構の制御も行なう。個別ユニット制御部209は、シート供給部1、デカール部2、斜行矯正部3、検査部5、カッタ部6、情報記録部7、乾燥部8、反転部9、排出搬送部10、ソータ部11、排出部12、連結搬送路200、反転搬送路201の各ユニットを個別に制御するためのサブコントローラである。CPU201による指令に基づいて個別ユニット制御部209によりそれぞれのユニットの動作が制御される。外部インターフェース205は、コントローラをホスト装置16に 接続するためのインターフェース(I/F)であり、ローカルI/FまたはネットワークI/Fである。以上の構成要素はシステムバス210によって接続されている。
ホスト装置16は、プリント装置にプリントを行わせるための画像データの供給源となる装置である。ホスト装置16は、汎用または専用のコンピュータであってもよいし、画像リーダ部を有する画像キャプチャ、デジタルカメラ、フォトストレージ等の専用の画像機器であってもよい。ホスト装置16がコンピュータの場合は、コンピュータに含まれる記憶装置にOS、画像データを生成するアプリケーションソフトウェア、プリント装置用のプリント装置ドライバがインストールされる。なお、以上の処理の全てをソフトウェアで実現することは必須ではなく、一部または全部をハードウェアによって実現するようにしてもよい。
次に、本実施形態のプリント時の基本動作である、片面プリントモードと両面プリントモードについて説明する。
<片面プリントモード>
図3(a)は、本実施形態に係る片面プリントモードの動作を説明する図である。図3(a)において、シート供給部1から供給され、デカール部2、斜行矯正部3でそれぞれ処理されたシートは、プリント部4において表面(第1面)のプリントがなされる。長尺の連続シートに対して、搬送方向における所定の単位長さの画像(単位画像)を順次プリントして複数の画像を並べて形成していく。プリントされたシートは検査部5を経て、カッタ部6において単位画像ごとに切断される。切断されたカットシートは、必要に応じて情報記録部7でシートの裏面にプリント情報が記録される。そして、カットシートは1枚ずつ乾燥部8に搬送され乾燥が行なわれる。その後、連結搬送路200、反転搬送路201、排出搬送部10を経由して、ソータ部11の排出部12に順次排出され積載されていく。一方、最後の単位画像の切断でプリント部4の側に残されたシートはシート供給部1に送り戻されて、シートがロールR1またはR2に巻取られる。後述するように、この送り戻しの際には、デカール部2でのデカール力が小さくなるよう調整され、且つプリントヘッド14がシートから退避するようになっている。このように、片面プリントにおいては、シートは第1経路と第3経路を通過して処理され、第2経路は通過しない。
<両面プリントモード>
図3(b)は、本実施形態に係る両面プリントモードの動作を説明する図である。図3(b)において、両面プリントでは、表(おもて)面(第1面)プリントシーケンスに次いで裏面(第2面)プリントシーケンスを実行する。最初の表面プリントシーケンスでは、シート供給部1から検査部5までの各ユニットでの動作は上述の片面プリントモードの動作と同じである。カッタ部6では切断動作は行わずに、連続シートのまま乾燥部8に搬送される。乾燥部8での表面のインク乾燥の後、連結搬送路200、反転搬送路201を通過し、排出搬送部10の側の経路(第3経路)ではなく、反転部9の側の経路(第2経路)にシートが導かれる。第2経路においてシートは、順方向(図面では反時計回り方向)に回転する反転部9の巻取り回転体に巻き取られていく。プリント部4において、予定された表面のプリントが全て終了すると、カッタ部6にて連続シートのプリント領域の後端が切断される。切断位置を基準に、搬送方向下流側(プリントされた側)の連続シートは乾燥部8を経て反転部9でシート後端(切断位置)まで全て巻取られる。一方、反転部9での巻取りと同時に、切断位置よりも搬送方向上流側(プリント部4の側)に残された連続シートは、シート先端(切断位置)がデカール部2に残らないように、シート供給部1に送り戻されて、シートがロールR1またはR2に巻き取られる。この送り戻し(バックフィード)によって、以下の裏面プリントシーケンスで再び供給されるシートとの衝突が避けられる。後述するように、この送り戻しの際には、デカール部2でのデカール力が小さくなるよう調整され、且つプリントヘッド14がシートから退避するようになっている。
上述の表面プリントシーケンスの後に、裏面プリントシーケンスに切り替わる。反転部9の巻取り回転体が巻取り時とは逆方向(図面では時計回り方向)に回転する。巻取られたシートの端部(巻取り時のシート後端は、送り出し時にはシート先端になる)は、図の破線の経路に沿ってデカール部2に送り込まれる。デカール部2では巻取り回転体で付与されたカールの矯正がなされる。つまり、デカール部2は第1経路においてシート供給部1とプリント部4の間、ならびに第2経路において反転部9とプリント部4の間に設けられて、いずれの経路においてもデカールの働きをする共通のユニットとなっている。シートの表裏が反転したシートは、斜行矯正部3を経て、プリント部4に送られて、シートの裏面にプリントが行なわれる。プリントされたシートは検査部5を経て、カッタ部6において予め設定されている所定の単位長さ毎に切断される。カットシートは両面にプリントされているので、情報記録部7での記録はなされない。カットシートは1枚ずつ乾燥部8に搬送され、連結搬送路200、反転搬送路201、排出搬送部10を経由して、ソータ部11の排出部12に順次排出され積載されていく。このように、両面プリントにおいては、シートは第1経路、第2経路、第1経路、第3経路の順に通過して処理される。
図4は、本実施形態に係る、シートの巻取り動作を行う反転部9の巻取り回転体の構成を主に示す断面図である。巻取り回転体104は、内部の少なくとも一部が中空の円筒形状(ドラム形状)を有し、円筒表面がシート巻取面となっている。搬送ローラ102とピンチローラ103からなる搬送ローラ対151によって、巻取り回転体104に対してシートSの導入および排出がなされる。シートSの導入方向において搬送ローラ102の手前にはエッジセンサ101が設けられている。エッジセンサ101は反転部9に導入されるシートの先端を検出する。
巻取り回転体104の円筒表面には、シート挿入部160としてのスリット状の開口が設けられている。そして、この挿入部160の、シート巻取面の内側における近傍には、シート先端をニップし且つ回転することができる保持ローラ108とピンチローラ107からなる保持ローラ対150が設けられている。ピンチローラ107は保持ローラ108に対して所定の力で付勢されて、従動回転するようになっている。シート挿入部160には、反転部9に導入されて来たシートSの先端が差し込まれる。差し込まれたシートSの先端は保持ローラ対150でニップされ保持される。また、保持ローラ108が回転することにより、差し込まれたシートを巻取り回転体104の内部空間に引き込むことができる。つまり、保持ローラ対150はシートを保持するクランプとしての機能と、シートを搬送する搬送手段としての機能を兼ね備えている。
フラグ105は、円筒形をなす巻取り回転体104の一方の端部に設けられ(図5(a)参照)、巻取り回転体104の回転位置の原点(初期位置)を検出するため基準となる。また、回転センサ106は、巻取り回転体104の回転位置を検出するセンサである。図4は、巻取り回転体104の位置が初期位置にあり、シート挿入部160がシートの導入経路に対向している状態を示している。
なお、保持ローラ対150を構成する保持ローラ108とピンチローラ107は、両方が駆動力を持っていてもよい。また、保持ローラ108とピンチローラ107はともにローラ形状である形態に限らず、一方または両方がエンドレスベルト回転体のような回転体であってもよい。また、一方が駆動力を有する回転体で他方が単なる滑動面であってもよい。つまり保持ローラ対150を保持ローラ108とピンチローラ107で構成したのは単なる一例であって、要は、シート先端をニップし且つ回転してシートを搬送する機能を備えていれば、その形態は問わない。本明細書ではこれら様々な形態を総称して「回転保持体」と呼ぶ。
図5(a)および(b)は、図4に示される巻取り回転体104の駆動機構の構成を示す斜視図である。図5(a)において、巻取り回転体104の図中手前の側面側に第1駆動機構、奥の側面側に第2駆動機構が設けられている。図5(b)は、図5(a)とは逆側からみた図であり、同図において、巻取り回転体104の図中手前の側面側に第2駆動機構、奥の側面側に第1駆動機構が設けられている。図6(a)および(b)は、図5に示される第2ギア機構の要部の構成を示す図である。このうち、図6(a)は巻取り回転体104の巻取り面を外した中空の内部構成を示しており、図6(b)はギア結合を示している。
第1駆動機構は、第1駆動モータ109と、第1駆動モータ109の回転を巻取り回転体104の回転軸に伝達する第1ギア列を有する。第1ギア列は、モータギア109a、ギア110、クラッチユニット111、ギア112、ギア113、ドラムギア114を有する。クラッチユニット111は、入力ギア111a、出力ギア111b、クラッチ部111cからなり、駆動の伝達とシート巻取り時の張力の管理を行うことができる。クラッチユニット111による駆動の伝達は、入力されたトルクを100%伝達するのではなく、一定の値のトルクが出力されるように、入力ギア111aに対して出力ギア111bがスリップしながら駆動が伝達される。第1駆動モータ109の回転は、第1ギア列によって所定のギア比で減速されてドラムギア114に伝達される。ドラムギア114は巻取り回転体104の回転中心となる回転シャフト104aに固定されており、ドラムギア114と巻取り回転体104が一体になって回転する。シート巻取り時、巻取り回転体104の回転による周速度(接線速度)は、回転体104より上流側に配置される搬送ローラ対により導入されるシートの搬送速度よりも大きくなるように回転体104の回転角速度が制御される。この速度差は、クラッチユニット111の入力ギア111aに対して出力ギア111bがスリップすることで吸収されるので、結果的には巻取り回転体104の外周の周速度は回転体104より上流側の搬送ローラ対にならった速度となる。スリップにより、巻取り回転体104にブレーキ力が作用して、シートには所定の張力が与えられる。巻取り回転体104はシートから所定の張力で引っ張られながら回転してシートを巻取っていく。
一方、第2駆動機構は、第2駆動モータ115と、第2駆動モータ115の回転を保持ローラ108の回転軸に伝達する第2ギア列を有する。第2ギア列は、モータギア115a、クラッチユニット117、ギア118、伝達ギア119、ギア120、ローラギア121を有する。クラッチユニット117は、入力ギア117a、出力ギア117b、クラッチ部117cからなり、回転力の伝達と切断の切り換えを切り換えることができる。第2駆動モータ115の回転は、第2ギア列によって所定のギア比で減速されてローラギア121に伝達される。ローラギア121は保持ローラ108の回転中心となる回転シャフトに固定されており、ローラギア121と保持ローラ108が一体になって回転する。伝達ギア119は一体化された入力ギア119aと出力ギア119bを有する。入力ギア119aと出力ギア119bはともに、巻取り回転体104の回転シャフト104aと回転中心が一致し、且つ回転シャフト104aに対して回転自在に空回転する。回転シャフト104aの端部にはロックギア125が固定されている。ロックギア125と伝達ギア119の間は、力の伝達と切断を切り換えることができるクラッチユニット124で接続されている。クラッチユニット124は、ロックギア125と噛み合う入力ギア124aと、入力ギア119aと噛み合う出力ギア124bとを有する。つまり、入力ギア119aには、ギア118と出力ギア124bの2つが噛み合っている。
なお、ピンチローラ107の回転シャフトの両端部はピンチローラ軸受123によって回転自在に支持されている。ピンチローラ軸受123はピンチローラばね122により下方に付勢力が与えられており、これによりピンチローラ107は保持ローラ108に対して付勢するようになっている。
以上の構成において、第2駆動モータ115によって保持ローラ108を回転させる際には、クラッチユニット117を接続状態にし、且つ、クラッチユニット124を切断状態にする。この状態で第2駆動モータ115を駆動させると、第2駆動モータ115の回転がギア120を介してローラギア121に伝達されて、保持ローラ108が回転(自転)する。なお、本例では、第2駆動モータ115によって保持ローラ対150を構成する1つのローラである保持ローラ108を駆動するようにしたが、ピンチローラ107の側を駆動するようにしてもよい。あるいは、保持ローラ108とピンチローラ107の両方を駆動するようにしてもよい。
シートを巻取り回転体104に巻取る際には、シートの先端を保持ローラ対150でニップしたまま保持ローラ108が回転しない状態(巻取り回転体104に対してロックした状態)にする。この場合は、クラッチユニット117を切断状態にして第2モータからの回転力を切断し、且つ、クラッチユニット124を接続状態にする。これにより、伝達ギア119はロックギア125と共に等速で回転する状態、つまり、伝達ギア119は回転シャフト104aに対しては相対的に回転しない状態(実質的に一体物とみなせる状態)になる。これに伴って、ギア120および保持ローラ108も、巻取り回転体104に対しては相対的に回転しない状態(自転しない状態)となる。この状態で第1駆動モータ109を駆動させると、第1駆動モータ109の回転はドラムギア114に伝達されて、巻取り回転体104が回転して、シートを巻取ることができる。このとき、保持ローラ108は自転せずに静止している。
図7(a)〜(c)は、以上説明した巻取り回転体によるシート巻き取り時の動作を説明する図である。
図7(a)に示す初期位置では、巻取り回転体104のシート挿入部160がシートの導入経路に対向し、これにより、巻取り回転体104に導入されるシートSはシート挿入部160に挿入されて行く。具体的には、シートSを導入方向に搬送し、この搬送によって「エッジセンサ101がシートSの先端が通過することを検知すると、シートSの先端が保持ローラ対150のニップ部を通過する位置に来るまでシートを搬送する。次に、図7(b)に示すように、ニップ部通過後に保持ローラ対150を巻取り回転体104に対して静止させ、回転体104の中心軸を中心にシートの巻取り方向に回転するように駆動し、巻取り回転体104によるシートSの巻取りを開始する。そして、図7(c)に示すように、巻取ったシートの長さが増すほどに巻取り回転体104の周囲に巻取られるシートの巻取厚みも増加していく。
以上説明した、回転体104によるシートを巻き取り時は、巻き取り不良を起こさないためにも、回転体104上にシートたわみが発生しないように所定の張力が求められる。その手法の一例としては、回転体104に導入されるシート速度に対して、シートの巻取り速度もそれに合わせて一定以上にすることが挙げられる。つまり、シート巻取りの際には、シート巻取りの回転による周速度を、回転体104より上流側の搬送ローラ対によって導入されるシートの搬送速度よりも大きくするように、第1駆動モータの回転角速度を設定する。クラッチユニット111では入力ギア111aに対して出力ギア111bがスリップするため、シートの巻取り厚みが増加していっても、巻取り回転体104の回転による周速度は上流側の搬送ローラ対にならって一定速度を保つことになる。別の方法としては、巻取ったシートの巻取り厚みが増加しても、シート外周の周速度(接線方向のシート巻取り速度)が変化しないようにするため、第1駆動モータの回転角速度を巻取り厚みの増加に伴って僅かずつ低下させていくように制御してもよい。シートの巻取り厚みに関する情報は、巻取ったシートのシート長から取得することができる。
図8(a)〜(c)は、以上説明したシート巻取り動作において、カッタ部でシートを切断したときのシート搬送に及ぼす影響を説明する図である。これらの図は、シート切断(カット)時の反転部からカッタ部までの、搬送されるシートの状態を表しており、分かりやすくするために図1と異なり搬送路を直線のものとして示している。これらの図に示すように、検査部5とカッタ部6の間には、それぞれの搬送ローラ対204の周速度差によりループ状の弛み部203が形成されているため、カッタ部6より下流側の速度変動などシート張力に対する外乱要因がカッタ部6より上流側に伝わらない。
図8(a)は、シートは回転体104に巻き付けられている状態を示しており、シートは、回転体104の上流側で各搬送路、つまり、連結搬送路200、反転搬送路201、乾燥部8、情報記録部7、切断部6それぞれの搬送ローラ対でニップされている。回転体104と各搬送ユニット内の搬送ローラ対によるシートの搬送速度は、シート供給部1のロール紙種、紙幅を検知するセンサによって検知される紙種、紙幅に応じて予め設定される。ここで、ある紙種、紙幅の場合の設定値が、回転体の回転による周速度がP1(m/sec)で、回転体より上流側の搬送ローラ対の回転による周速度をP2(m/sec)であるとする。また、本実施形態では、乾燥部8は、十分にシートに熱を与えるため、熱が加えられたベルトに対して、シート搬送方向、およびシートの幅方向で複数の搬送ローラで当接する構成である。このため、他の搬送ユニットに比べて搬送力は大きく、この搬送力が同図に示す搬送路の全体におけるシートの搬送を主導している。なお、本例では乾燥部8の搬送力が他の搬送力より大きく、それによってシート搬送を主導しているが、他の搬送路でも良いことはもちろんである。回転体の搬送力をF1(N)とし、それより上流側の搬送力を、ほぼ搬送を主導する乾燥部8の搬送力であり、それをF2(N)とすると、P1>P2、F1<F2の関係となる。この結果、回転体104は前記クラッチの作用によって滑りながら巻取る構成となり、回転体104に巻き取られるシートには、主に乾燥部8による搬送力によって所定の張力f1(N)が作用し、シートのたるみが発生することなく巻き取りが行われる。
図8(b)は、巻き取られるシートがカッタ部6でカットされた後、巻取りを再開する直前の、反転部9からカッタ部6までシートの状態を示している。また、図8(c)は、シートがカットされた後、その後端が乾燥部8を通り過ぎたときのシートの状態を示している。すなわち、シートに対するプリントが終了すると、一旦全搬送路におけるシート搬送が停止し、カッタ部6でシートを切断する。その後、シートの巻取りが再開される。
ところで、以上説明したシート巻取り時のシート搬送において、張力が作用したシートを切断すると、シートの張力が解放されることによる張力変動が生じる。また、回転体104、各ユニットの搬送ローラ対のそれぞれが別個の駆動機構によって駆動されていることから、搬送時の減速、加速時の条件を同じにすることが困難である場合がある。その結果、シートの切断後、シート巻取り再開時には、図8(b)に示すように、シートの弛み205a,205b、205cが発生する。この弛みは、回転体の回転による周速度と上流側の搬送ローラ対の回転による周速度との差が、カット前と同じである場合には、巻き取りによって弛みを解消するまで比較的長い時間を要する場合がある。
また、図8(c)に示すように、切断後のシートの後端部が乾燥部8を通り過ぎ始めると、シートに作用する、回転体104の巻取り方向と反対の方向の張力が徐々に低下し、シート後端部が乾燥部8を通り過ぎる時には上流側の搬送力はF3(N)(<F1)となる。その結果、シートのカット前と同じ条件ではシートに張力が作用することができず、回転体104において巻き取りの蛇行を生じることがある。さらに、その後、裏面プリントを行う場合には、搬送ローラ対151と回転体104を、導入方向とは逆方向(シート送り出し方向)に回転駆動させるが、その際、切断されたシートの最後端が裏面プリントでは先頭となることから、シートは蛇行し紙ジャムを発生するおそれもある。
以上説明した、シート巻取り時の弛みや蛇行など、シート搬送精度の低下を抑制する本発明の実施形態を次に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態は、切断部6でのシートをカットする際に、回転体104と上流側の搬送ローラ対と間の速度差を増すように搬送制御を行うものであり、これにより、シートカット時のシートの紙たわみを解消し、また、シート後端が乾燥部8を通過するときのシート張力低下を補う。その結果として、回転体104の上流側に配置される各ユニットの搬送ローラ対でシートに対して搬送負荷を発生させ、巻取りされ、また、搬送されるシートに張力を作用させることができる。
図9(a)、図10(a)および(b)は、本発明の第1実施形態に係る、シート巻取り動作時の搬送制御を説明する図である。
図9(a)に示すように、シート巻取りが開始されると、先ず、給紙部のセンサによってシートの紙種(種類)および紙幅(幅)を取得する(S101)。次に、上記紙種および紙幅に基づいて、図8(a)にて上述した、巻取り回転体104の回転による周速度をP1に、また、回転体の上流側の搬送路におけるユニット6、7、8、200、および201それぞれの搬送ローラ対の回転による周速度をP2に、それぞれ設定する(S102)。そして、この速度関係で回転体104によるシート巻取り、およびシートの搬送をしながらシートにプリントを行う。この所定の周速度の関係のシート搬送を、プリントする画像データに応じたプリントの終了を検知するまで行う(S103)。プリント終了を検知すると、シート搬送を停止し(S104)、その間に切断部6においてプリントが行われたシートの後端側をカットする(S105)。
カッタ部6でシートがカットされると、制御部13は、シートに作用する張力の低下としてこれを検知し、巻取り回転体104の回転による周速度を上記と同じP1に、また、回転体の上流側の搬送路におけるユニット7、8、200、および201それぞれの搬送ローラ対の回転による周速度を、上記P2より小さいP3(m/sec)に、それぞれ設定する(S106)。そして、この周速度の関係で、回転体104によるシートの巻取りおよび搬送を再開し、回転体104の導入部にあるエッジセンサ101がシート後端を検知するとシート搬送を停止する(S107)。
以上のように、シートがカットされた後は、巻き取り回転体の上流側の搬送ローラ対の回転の周速度を下げ、回転体104と搬送ローラ対と間の周速度の差を増すように制御する。これにより、シートが乾燥部8を通過する前の、搬送力についてF1<F2の関係が維持されているときは、回転体104と乾燥部8と間のシートの弛み(図8(b))を解消するまでの時間を短縮することができる。
また、搬送力についてF1<F2の関係を維持できない、シート後端が乾燥部8を通り過ぎるときは(図8(c))、図10(a)に示すように、連結搬送路200、反転搬送路201におけるそれぞれの搬送ローラ対の回転による周速度がP3(m/sec)と遅くする。これにより、周速度P2(m/sec)の場合に比べ、連結搬送路200、反転搬送路201においてシート搬送方向上流側の引張力Faを増加させることができ、シートに張力を作用させることができる。その後、図10(b)に示すように、シート後端が、連結搬送路200通過するときに上流側の搬送力はF4(N)と低下するが、上記周速度P3によるシートに作用する張力によって、巻取り回転体の上流側でシートに引張力Fcが作用することができる。その結果、回転体104に巻き取られるまでシートに対する張力を維持することで回転体上のシート巻き取り蛇行を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態は、巻取り回転体104の上流側における、回転体104と最も近いユニットである反転搬送路201とその次に近い連結搬送路200におけるシートの位置に応じて、それぞれの搬送ローラ対の速度を変えるものである。
図9(b)、図10(b)および(c)は、本発明の第2実施形態に係る、シート巻取り動作時の搬送制御を説明する図である。図9(b)において、ステップS201〜S205の処理は、図9(a)に示したステップS101〜S105の処理と同様である。図9(b)において、ステップS206では、シートがカットされた後、巻取り回転体104の回転の周速度を上記と同じP1に、また、回転体の上流側の搬送路におけるユニット7、8、200、および201それぞれの搬送ローラ対の回転の周速度を、上記P2より小さく、上記P3より大きいP4(m/sec)に、それぞれ設定する。そして、この周速度の関係で、回転体104によるシートの巻取りおよび搬送を再開し、連結搬送路200内のシート検知センサ206がシート後端を検知するまで巻取りおよび搬送を行う(S207)。そして、シート検知センサ206がシート後端を検知すると、ステップS208で、そのときのシート搬送速度から求められる、シート後端が連結搬送路200のローラ対200bを通り過ぎる所定時間後に、巻取り回転体104の回転の周速度を上記と同じP1に、また、回転体の上流側の搬送路におけるユニット201の搬送ローラ対の回転の周速度をP3に、それぞれ設定する。そして、この周速度の関係で、回転体104によるシートの巻取りおよび搬送を行い、回転体104の導入部にあるエッジセンサ101がシート後端を検知するとシート搬送を停止する(S209)。
以上のように、シートがカットされた後は、回転体104と最も近いユニットである反転搬送路201とその次に近い連結搬送路200におけるシートの位置に応じて、それぞれの搬送ローラ対の速度を変える。これにより、搬送力についてF1<F2の関係が維持されているときは、第1の実施形態と同様に、回転体104と乾燥部8間のシートの弛みを解消する時間を短縮させることができる。
また、図10(c)に示すように、搬送力についてF1<F2の関係が維持できない、シート後端が乾燥部8を通り過ぎるときは、連結搬送路200、および反転搬送路201内の搬送ローラ対でニップしている時は、それらの搬送ローラの回転の周速度をP4として、巻き取り回転体104に対する搬送負荷を生じさせ、シートにその搬送方向上流側の引張力Fbを作用させる。
そして、図10(b)に示すように、シート検知センサ206がシートの後端を検知するタイミングである、シート後端が連結搬送ローラ対200bを通り過ぎるとき、搬送ローラ対の回転の周速度をP3(m/sec)としてさらに下げることにより搬送負荷をさらに増加させることができる。これにより、シートをその搬送方向上流側へ引張る力Fcが作用し、シートが回転体部104に巻き取られるまで、シート巻き取りに伴う蛇行を抑制することができる。
上例では、回転の周速度を段階的に下げる位置が、シート検知センサ206の一箇所であるが、他の搬送ローラ対近傍に複数配置することもでき段階的に制御することも可能となる。さらに、シート後端検知としてセンサを用いたが、別の構成として各搬送ローラ対の駆動モータの電流波形から負荷トルクを検知し、電流値が所定値より下回ったときをシート後端が通り過ぎたと検知することができる。その場合も、連結搬送ローラ対200bの一箇所ではなく、連結搬送ローラ対200a、反転搬送ローラ対201aなど複数の箇所において段階的に制御することも可能である。
以上の実施形態によれば、シート張力変化タイミングで回転部と搬送部の速度差を一律にもしくは段階的に検知前より増加させ、シートに張力付与する構成を持たせることで回転体104上での巻取り蛇行は軽減させ、裏面プリントでも搬送蛇行も低減することができる。
なお、以上の実施形態によれば、両面プリント機について説明したが、ロール状に巻かれたシートに巻き出し、記録部において表面上に画像形成後に再度回転体などを巻き付けてロール状に巻き取る装置でも、本発明を適応可能であることはもちろんである。
また、上述の実施形態では、シート切断時の回転体および搬送ローラ対の回転の周速度の制御において、搬送ローラ対のみの周速度を制御して、速度差を生じるようにしたがこの形態限られない。例えば、回転体の回転の周速度を増して速度差を生じるようにしてもよく、または、双方の周速度を変化させて結果として、回転体の回転の周速度が搬送ローラ対の周速度より大きくなるようにしてもよい。
4 プリント部
6 カッタ部
8 乾燥部
9 シート巻取部
13 制御部
14 プリントヘッド
15 コントローラ
104 巻取り回転体
150 保持ローラ対
151 搬送ローラ対
200 連結搬送路
201 反転搬送路
202 カッタ

Claims (9)

  1. 搬送ローラを備え、該搬送ローラを回転させてシートを搬送する搬送手段と、
    シートの搬送路において前記搬送手段より下流に位置し、搬送されるシートを巻取るための回転体を備えた巻取り手段と、
    前記搬送手段と前記巻取り手段との間の搬送路におけるシートに作用する張力の低下を検出する検出手段と、
    前記巻取り手段が当該回転体にシートを巻取っているときに前記検出手段がシートに作用する張力の低下を検出したとき、前記搬送ローラの回転の周速度を、前記回転体の回転の周速度より小さくなるよう、前記搬送ローラおよび/または前記回転体の回転角速度を制御する制御手段と、
    を具えたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. シートの搬送路において前記搬送手段より上流に位置し、前記搬送手段によって搬送されるシートを切断する切断手段、をさらに具え、前記検出手段は、搬送されるシートが前記切断手段によって切断されたことにより前記張力の低下を検出することを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記巻取り手段は、当該回転体を巻取りのときとは逆の回転をさせてシートを給紙することを特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
  4. 前記搬送手段は、前記搬送路において上流から下流にかけて複数の搬送ローラを備え、前記制御手段は、前記回転体の回転の周速度と前記搬送ローラの回転の周速度との差を、前記複数の搬送ローラにおけるシートの位置に応じて段階的に増加させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
  5. 搬送ローラを備え、該搬送ローラを回転させてシートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送されるシートに画像をプリントするプリント手段と、
    シートの搬送路において前記搬送手段より下流に位置し、前記プリント手段によってプリントされた、前記搬送手段によって搬送されるシートを巻取るための回転体を備えた巻取り手段と、
    前記搬送手段と前記巻取り手段との間の搬送路におけるシートに作用する張力の低下を検出する検出手段と、
    前記巻取り手段が当該回転体にシートを巻取っているときに前記検出手段がシートに作用する張力の低下を検出したとき、前記搬送ローラの回転の周速度を、前記回転体の回転の周速度より小さくなるよう、前記搬送ローラおよび/または前記回転体の回転角速度を制御する制御手段と、
    を具えたことを特徴とするプリント装置。
  6. シートの搬送路において前記搬送手段より上流に位置し、前記搬送手段によって搬送されるシートを切断する切断手段、をさらに具え、前記検出手段は、搬送されるシートが前記切断手段によって切断されたことにより前記張力の低下を検出することを特徴とする請求項5に記載のプリント装置。
  7. 前記巻取り手段は、当該回転体を巻取りのときとは逆の回転をさせてシートを給紙することを特徴とする請求項5または6に記載のプリント装置。
  8. 前記搬送手段は、前記搬送路において上流から下流にかけて複数の搬送ローラを備え、前記制御手段は、前記回転体の回転の周速度と前記搬送ローラの回転の周速度との差を、前記複数の搬送ローラにおけるシートの位置に応じて段階的に増加させることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載のプリント装置。
  9. 搬送ローラを備え、該搬送ローラを回転させてシートを搬送する搬送手段と、
    シートの搬送路において前記搬送手段より下流に位置し、搬送されるシートを巻取るための回転体を備えた巻取り手段と、
    を具えたシート搬送装置におけるシート搬送方法であって、
    前記巻取り手段が当該回転体にシートを巻取っているときに、前記搬送手段と前記巻取り手段との間の搬送路におけるシートに作用する張力の低下を検出したとき、前記搬送ローラの回転の周速度を、前記回転体の回転の周速度より小さくなるよう、前記搬送ローラおよび/または前記回転体の回転角速度を制御することを特徴とするシート搬送方法。
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