JP2017007774A - エレベータシステム及びその保守方法 - Google Patents

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一朗 佐々木
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Abstract

【課題】ユーザに対するサービスをできるだけ低下させずに、隣接号機の運転を中断させることができるエレベータシステムの提供。【解決手段】本発明に係るエレベータシステム100は、かご110Aの動作を制御する制御盤115A、及び制御盤115Aに外部からアクセスする第1通信インタフェースを有するA号機101Aと、かご110Bの動作を制御する制御盤115B、及び制御盤115Bに外部からアクセスする第2通信インタフェースを有しA号機101Aに隣接するB号機101Bと、かご110A、またはかご110Bのかご上において第1及び第2通信インタフェースにアクセス可能な保守端末102とを備え、保守端末102は、第2通信インタフェースを介して制御盤115Bにアクセスして、B号機101Bの運転を中断させてかご110Bを所定階に停止させる運転中断コマンドを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、複数のエレベータ装置が並列に設置されたエレベータシステム及びその保守方法に関する。
特許文献1には、「1つの昇降路内で複数の号機が稼働している場合に、点検モードで運転している当該号機の特定稼働範囲に対応する稼働範囲で運転している隣接号機の稼働を制御することにより、同一昇降路内で稼働する複数の号機のうち何れかの号機における点検モードの際の保守点検作業の安全の確保と作業員の健康管理とを実現することのできるエレベータ装置」が開示されている。
より具体的には、「エレベータのかごが通常の昇降動作をする範囲について予め設定可能な通常稼働範囲とこの通常稼働範囲に連続する範囲である特定稼働範囲とを有する昇降路と、前記かごが前記昇降路内の前記特定稼働範囲内に位置しているか否かを検出する検出手段と、前記検出手段により検出された検出結果に基づいて、前記特定稼働範囲内に位置する前記かごを点検モードで制御する制御手段とを備えるエレベータ装置において、前記昇降路内に設置された複数のかごと、前記複数のかごのそれぞれに設けられると共に隣接する第1かごがこの第1かごに設定された第1かご通常稼働範囲以外の第1かご特定稼働範囲内に位置している場合に第2かごの稼働範囲の如何に拘わらず、この第2かごの昇降動作に対して特定の制限を付加するような隣接かご点検モードで前記第2かごを制御する制御手段と、を備える」ようにエレベータ装置を構成している。
つまり、特許文献1には、点検モードを設定して検出手段(リミットスイッチ)を動作させ非点検対象のエレベータ号機の稼働範囲を制限し、点検時に隣接するエレベータのかごがすれ違わないようにするエレベータ装置が開示されている。
特開2007−84245号公報
本発明者等は、複数のエレベータ装置が並んで設置されるエレベータシステムにおける保守点検作業について検討した。以下、本明細書において単に保守と記載したときは、エレベータ装置の保守と点検の両方、またはいずれか一方を意味するものとする。
エレベータの保守作業の1つには、かご上作業と呼ばれるものがある。エレベータ装置のかご上には手すりなどが設けられ、必要な場合には保守員がかご上に乗り、かご上で作業を行う。
かご上で行う作業の中には、エレベータのかご上クーラの点検、かご外枠の点検、かご内手すりの緩み締め付けなどの保守があり、この場合保守員はかご上において、隣接するエレベータ装置側にやや身体をはみ出して作業を行う必要がある。このような作業は、特に「はみ出し作業」と呼ばれている。
一方、複数のエレベータ装置が並列に設置されたエレベータシステムの保守を行う場合に、保守対象の号機は保守モードとし、隣接する号機は通常運転モードでサービスを継続することが望ましい。隣接する号機によって少なくともユーザのサービスを継続するためである。しかし、はみ出し作業を行う場合には保守員の安全を確保するため、隣接する号機の動作を停止する必要がある。
本願の発明者等においては、保守員の安全確保を優先して、保守作業のメニューにはみ出し作業がある場合には、保守対象外の隣接号機も保守作業の間中運転を中断することを検討した。
隣接号機の運転を中断するには1階のホールや各エレベータ号機の制御盤にアクセスする必要があったため、一時的に隣接号機を保守作業中に運転中断することは、かえって保守作業全体の効率を低下させてしまうためである。このため、数時間に及ぶ保守作業の間、保守対象の号機及び隣接号機が使用不能になり、保守作業中の利用者、すなわちユーザに対するサービスが低下してしまう問題があった。
また、営業日のユーザに対するサービス低下を許容できない場合には、日時を制限して保守作業を行うことになり、このため保守の効率の低下や、保守コストの増加を招くという問題も発生していた。
なお、特許文献1に記載されるように稼働範囲を制限した場合には、隣接号機のカウンタウェイトやロープが動作していることが懸念され、はみ出し作業で保守員の安全性を確保するには隣接号機の運転を中止させることが望ましい。また、特許文献1に記載される従来技術は、検出手段を必要としており、このように保守のためだけに検出手段を設けることは実施上のコスト的な問題がある。
本発明は、前述した従来技術における実情からなされたもので、その目的は、ユーザに対するサービスをできるだけ低下させずに隣接号機の運転を中断させることができるエレベータシステム及びその保守方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係るエレベータシステムは、第1かご、前記第1かごの動作を制御する第1制御盤、及び前記第1制御盤に外部からアクセスするための第1通信インタフェースを有する第1エレベータ装置と、第2かご、前記第2かごの動作を制御する第2制御盤、及び前記第2制御盤に外部からアクセスするための第2通信インタフェースを有し、前記第1エレベータ装置に隣接する第2エレベータ装置と、前記第1かご、または前記第2かごのかご上において前記第1及び第2通信インタフェースにアクセス可能な保守端末とを備え、前記保守端末は、前記第2通信インタフェースを介して前記第2制御盤にアクセスして、前記第2エレベータ装置の運転を中断させて前記第2かごを所定階に停止させる運転中断コマンドを有することを特徴としている。
また、本発明のエレベータシステムの保守方法は、前記第2エレベータ装置の前記第2かごの動作を制御する前記第2制御盤に対して、前記第2エレベータ装置の運転を中断して前記第2かごを前記所定階に停止させる前記運転中断コマンドを前記保守端末から送信し、前記運転中断コマンドを受けた前記第2エレベータ装置は、前記第2かご内に人がいなくなったことを確認して、前記所定階の前記第2かごを停止し、前記保守端末は、前記第2エレベータ装置から送信された前記第2かごが停止したことを示す情報を受けて、前記保守端末に、前記第2エレベータ装置の停止を確認したことを保守員に入力させる入力手段を画面に表示し、前記保守員は、前記入力手段を介して前記第2エレベータ装置の運転中断を確認した旨の入力を行なった後に、前記第1エレベータ装置の前記第1かごのかご上から身体をはみ出して行うはみだし作業を実施することを特徴としている。
本発明に係るエレベータシステム及びその保守方法は、保守対象のエレベータ装置のかご上におけるはみ出し作業を行うタイミングで、そのかご上から保守端末の運転中断コマンドにより隣接するエレベータ装置の運転を中断させることができる。これにより、隣接するエレベータ装置の運転中断時間を短縮させることができる。すなわち本発明は、ユーザに対するサービスをできだけ低下させずに、隣接号機の運転を中断させることができる。
また本発明は、隣接するエレベータ装置を停止させて、はみ出し作業を行うことができるので、保守員の安全を確保することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る実施例1のエレベータシステムの全体構成を示す図である。 本発明に係る実施例1のエレベータシステム全体の論理接続図である。 本発明に係る実施例1のはみだし作業の準備の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る実施例1のはみだし作業の撤収の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る実施例2の3台並列と4台並列のエレベータシステムにおける点検対象号機の状態を示す図である。
以下、本発明に係るエレベータシステム及びその保守方法の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔実施例1〕
まず、実施例1として2台のエレベータ装置が1つのエレベータホールで並列に並んで設置されているエレベータシステムを例にとって説明する。この実施例1は、保守員103が第1エレベータ装置、例えばA号機101Aの第1かご、すなわちかご110Aのかご上から、はみ出し作業を行うときに、保守端末102を使って、第2エレベータ装置、例えばB号機101Bの第2かご、すなわちかご110Bの運転を中断させる場合を説明するものである。
図1は本発明に係る実施例1のエレベータシステムの全体構成を示す図である。この図1に示すように、実施例1のエレベータシステム100では、エレベータ装置を構成するA号機101Aと、B号機101Bの2台が並列に配置されている。同図1、及び後述の図2中の符号のAとBは、A号機101AとB号機101Bを個別に特定するものであり、符号のA,Bを省略して説明する場合には、いずれか、または両方を意味するものとする。この場合、A号機101Aと、B号機101Bに関しては、必要に応じてエレベータ装置101と記載する。
同図1に示すエレベータ装置101は、主ロープを介して巻上機112によりカウンタウェイト113の釣り合いによって、かご110を昇降路内で昇降させる釣合昇降方式を一例として採用している。
かご110は、このかご110の天井近傍に設置された監視カメラ111、及びかご110の床下に設置され積載荷重を検知する荷重センサ117を含む。
さらに、エレベータ装置101は、かご110の運転を制御する制御盤115、この制御盤115の制御信号に従って巻上機112を駆動する駆動装置116を含む。
制御盤115Aには、第1通信インタフェース、例えば無線モジュール114Aが接続され、制御盤115Bには、第2通信インタフェース、例えば無線モジュール114Bが接続され、これらの無線モジュール114A,114Bを介して外部の無線端末と制御盤115A,115Bとの間の情報の送受信を可能としている。
この実施例1は、A号機101Aの保守を行う場合を示しており、A号機101Aのかご110Aのかご上には、保守員103がいて、無線端末の一種である保守端末102を持っている。
保守端末102は、A号機101Aの無線モジュール114A、及びB号機101Bの無線モジュール114Bと、周知の無線LAN等の規格で接続され、情報の送受信が可能となっている。保守端末102は、特に制限されないが、保守員専用機器であり、通信には特別なセキュリティ上の保護がされている。
この実施例1の無線モジュール114は、一例として1階エレベータホールのエレベータ操作盤内に設けている。無線モジュール114の設置場所は特には制限されないが、かご110が昇降路内でどこであっても保守端末102と送受信できるようになっているものとする。場合によっては、昇降路内に無線モジュール114やブースターを複数設けても良い。
以上により、保守端末102は、昇降路内で無線モジュール114にアクセス可能となっている。
図2は、本発明に係る実施例1のエレベータシステム全体の論理接続図である。この図2で、各部を接続する実線矢印は有線による信号経路を示し、点線矢印は無線による信号経路を示している。図1では、図が煩雑にならないよういくつかの配線を省略したが、図2では明確にしている。
図2に示すように、制御盤115は、入出力部(I/O)201、演算部(CPU)202、記憶部(MEM)203を含む。
入出力部201は、無線モジュール(WM)114、監視カメラ111、荷重センサ117、及び巻上機112の駆動装置116等と、典型的には有線で接続するための電気的入出力回路を含んでいる。入出力部201を介して入力してきた信号に応じて、演算部202は、記憶部203に格納された所定のプログラムにより所定の処理を行う。
通常運転時のエレベータを例に各部の動作を説明すると以下のとおりである。
まず、図示しないエレベータの操作盤のボタン(エレベータホールのエレベータ呼び出しボタン、かご110内の行先階ボタン等)が押されると、入出力部201の1つの回路を介して、そのボタンの指示が制御盤115に伝えられる。
制御盤115の演算部202は、ボタンの指示と現在のかご110の位置とに基づいて、かご110の運転に必要な信号を生成し、再度入出力部201の他の1つの回路を介して巻上機112の駆動装置116に指示する。
駆動装置116が巻上機112のモータを駆動する信号を送信することで、操作盤のボタンに従ってエレベータ装置101のかご110が所定階に昇降・停止する運転を行っている。
本実施例1の保守端末102は、無線モジュール(WM)204、入出力部(I/O)205、演算部(CPU)206、記憶部(MEM)207、液晶ディスプレイ等の表示部(LCD)208、入力手段すなわち入力部(IN)209を含む。
入力部209は、マウス、トラックボール、キーボードでも良く、表示部208に表示したボタンやキーボードによるタッチインタフェースは特に好ましい形態の1つである。無線モジュール204は、周知の無線LAN等の規格でA号機101AやB号機101Bと無線接続する。なお、無線モジュール204は、より一般的な機能としては通信インタフェースと呼ぶこともできる。保守端末102の実現手段は、周知のタブレット端末が代表例である。
保守端末102は、記憶部207に所定のプログラムを記憶し、A号機101AやB号機101Bの動作を制御するコマンドを発行するグラフィク・ユーザ・インタフェース(GUI)を表示部208に表示する。
保守員103が入力部209に所定の入力をすることで、保守端末102からコマンド信号がエレベータ装置101の無線モジュール114を介して制御盤115に発行される。
制御盤115の演算部202は、当該コマンド信号に対応して、記憶部203にある所定のプログラムを実行して、所定の動作を行う。
例えば、後述するように保守端末102がB号機101Bに対して、「運転中断コマンド」を発行すると、制御盤115Bは、記憶部203bにある運転中断プログラムを実行し、かご110B内に人がいなくなったことを確認して、かご110Bを所定階に停止させる。
さらに、保守端末102は、所定のコマンド信号をエレベータ装置101に送ることで、制御盤115から当該エレベータ装置101の内部情報(かご110の存在する階、監視カメラ111の映像情報等)を取得し、表示部208に表示し、保守員103はそれを保守作業に利用できる。
図3は、本発明に係る実施例1のはみだし作業の準備の手順を示すフローチャートである。この図3に示す手続きは、A号機101Aは保守モードで保守員103が保守のために占有してユーザは使用できず、B号機101Bは通常運転モードでユーザにサービスを継続していたという状況から開始されている。
保守員103は、A号機101Aにおけるはみ出し作業の準備のための設定画面を保守端末102の表示部208に呼び出し、A号機101Aにおけるはみ出し作業の準備が開始される(S301)。
この設定画面において、保守員103は保守端末102から、A号機101Aに「動作禁止コマンド」を発行し、B号機101Bに「運転中断コマンド」を発行する(S302)。
ここで「動作禁止コマンド」は、かご110Aの動作に関係するコマンドの受付を禁止する命令であり、「運転中断コマンド」は、詳細は後にS304〜S309で述べるかご110Bを最寄階、すなわち所定階に停止させる命令である。
「動作禁止コマンド」を受けたA号機101Aは、B号機101Bが停止する前に誤ってA号機101Aを動作させないように一定の条件が整うまでA号機101Aの動作に関するコマンドを受付禁止とするようA号機101Aを「動作ディスエーブル」状態とする(S303)。
なお「動作ディスエーブル」状態であっても、かご110Aの動作に関係しないA号機101Aの操作盤の内部データ等を読み出すコマンドは実行できるものとする。
A号機101Aの「動作ディスエーブル」は、保守員103の安全のためのインターロックである。
さらに、B号機101Bは、かご110Bに人がいるかどうかを、監視カメラ11Bの画像処理(空かご映像基準と人のいるかごとの差分映像)や、荷重センサ117Bの荷重値の信号に基づいて判断する(S307)。
新たなかご呼び予約を禁止する際には、エレベータホールの表示器(インジケータ)に「点検中」などを表示し、エレベータが使用不能になったことをユーザに示すと良い。S305でかご110B内に人がいない場合には、B号機101Bのかご110Bの呼び予約があるかどうかを確認する(S306)。かご呼びの予約がある場合には、上記で説明したS307を実行する。
S306においてかご呼び予約が無い場合と、S307が実行完了した場合には、B号機101Bのかご110Bを最寄階、すなわち所定階に停止して、B号機101Bの運転中断ルーチンを完了する(S308)。
さらに上記S308の終了後に、B号機101Bから保守端末102にB号機101Bの運転中断が完了したことを通信で連絡する(S309)。これにより保守員103に、はみ出し作業の準備が整ったことが通知される。
保守端末102は、B号機101Bの運転中断の確認を入力するための画面を表示する(S310)。より具体的には、保守端末102の表示部208にB号機101Bの運転中断を保守員103が確認したことを入力するボタン等を表示して、保守員103の確認を促す。
さらに、B号機101Bのかご110B内に人がいないことを保守員103に示すよう、B号機101Bの監視カメラ111Bの映像を保守端末102で受信し表示部208に表示することも、保守員103に状況を知らせるためにより望ましい構成である。
さらに、保守員103に、はみ出し作業の準備が整ったことをタイミング良く知らせるために保守端末102等から所定の音やチャイムを発生させることも望ましい構成である。
S310で保守員103がB号機101Bの運転中断の確認ボタンを押すと、保守端末102は、A号機101Aには動作禁止コマンドの「解除コマンド」を発行し、B号機101Bには「動作禁止コマンド」を発行する(S311)。
「解除コマンド」を受けたA号機101Aは、「動作ディスエーブル」を解除することで、安全のためのインターロックを解除し、逆に「動作禁止コマンド」を受けたB号機101Bは、「動作ディスエーブル」を設定し、B号機101Bにインターロックをかける(S312)。
この後で保守員103は、A号機101Aにおけるはみ出し作業を開始するが、万一保守員103が誤ってB号機101Bのかご110Bが動作するようなコマンドを発行しても、B号機101Bはインターロックされているので動作せず、保守員103の安全性がより高まる。以上により、A号機101Aのはみ出し作業の準備が完了する(S313)。
以上のはみ出し作業の準備は、B号機101Bのかご呼び予約等の状況に依存するが、B号機101Bに人が存在せず、かご呼び予約も無いとすると1分以内の短時間で終了する。
図4は、本発明に係る実施例1のはみだし作業の撤収の手順を示すフローチャートである。この図4は、A号機101Aのはみ出し作業の完了後に、それまで運転を中断していたB号機101Bの動作を再開させる手続きを示している。
まず保守員103は、A号機101Aにおけるはみ出し作業の撤収のための設定画面を、保守端末102の表示部203に呼び出し、この作業を開始する(S401)。
当該設定画面には所定のボタンがあり、そりボタンにより保守端末102からB号機101Bに動作禁止コマンドの「解除コマンド」を発行する(S402)。
「解除コマンド」を受けたB号機101Bは、「動作ディスエーブル」を解除するとともに運転再開し、通常運転モードに移行する(S403)。以上により、A号機101Aのはみ出し作業の撤収が完了する。
以上のように運転を中断していたB号機101Bの運転を再開する手続きは、特に変動する要因は無いので、1分程度で終了する。
B号機101Bを停止した後、運転を再開する間に行うはみ出し作業の時間は10分程度である。従って、隣接するB号機101BをA号機101Aの保守を行う数時間の間運転を中断することに比べると、運転中断時間を大幅に減少させることができ、ユーザのサービス低下を最小限にとどめることができる。
以上の実施例1で得られる効果は以下のとおりである。
(1)保守対象のはみ出し作業をするタイミングで、そのA号機101Aのかご上から、保守端末102の運転中断コマンドにより、隣接するB号機101Bの運転を中断させることができるため、隣接するB号機101Bの運転中断時間を短縮させることができる。すなわち、ユーザに対するサービスをできるだけ低下させずに、隣接のB号機101Bの運転を中断させることができる。また、隣接するB号機101Bを停止させて、はみ出し作業ができるので、保守員103の安全が確保される。
(2)保守端末102が運転中断コマンドを発行する際に、保守対象のA号機101Aのかご110Aの動作を禁止する動作禁止コマンドを並行して発行することで、隣接するB号機101Bの運転中断が完了する前に誤って保守対象のA号機101Aを動作させてしまうことにより生ずる危険を排除することができる。
(3)隣接するB号機101Bが運転中断し、所定階に停止すると、保守端末102にその旨が報知されるため、保守員103は最短の時間で安全に、はみ出し作業を開始できるタイミングを知ることができる。
(4)隣接するB号機101Bが運転を中断し、所定階に停止すると、保守員103にその状況を確認させる入力手段を保守端末102に表示し、保守員103が確認した旨を入力することにより、保守対象のA号機101Aに設定した動作禁止コマンドを解除できるので、最短時間でインターロックを解除して、保守対象のはみ出し作業を開始できる。
〔実施例2〕
実施例1では、2台のエレベータ装置であるA号機101A、B号機101Bが並列して配置された場合について示したが、エレベータ装置の台数をさらに増やした場合を実施例2で述べる。基本的には隣接するエレベータ装置を停止することは同じであるが、状況に応じて図3のS305からS307の手順を簡略し、短縮することができる点が実施例1と異なる。
図5(a)は、1つのエレベータホールを共有して3台のエレベータ装置、すなわちA号機、B号機、及びC号機が一列に並んで設置されている場合を示している。
A号機を点検するときに隣接するB号機は実施例1のようにはみ出し作業の際には運転を中断しなければならないが、隣接しないC号機は常に運転できる。
このような状況では、運転中断前のかご呼び予約はC号機で分担すれば良いので、かご呼び予約を処理するS306は不要になる。またS307における予約分の運行もC号機で分担させられる。
このため、B号機はかご内に人がいなくなるように運転をすれば、S308を実行できるので、B号機の運転中断までの時間は短縮できる。以上の状況は、隣接関係からC号機を点検する場合も同じである。
これに対して、B号機を点検する場合には、両側で隣接するA号機とC号機を運転中断しなければならないので、図3と同じ手順が必要となる。
2列並列(A号機及びB号機)と1台(C号機)が1つのエレベータホールを介して、3台設置される場合もある。このときは常に隣接しない号機があるので、S306は不要で、S307における予約分の運行も不要となるので、運転中断までの時間を短縮できる。
図5(b)は、1つのエレベータホールを共有して4台のエレベータ装置、すなわちA号機、B号機、C号機、及びD号機が一列に並んで設置している場合を示している。このような状況では、A号機からD号機のいずれを点検する場合でも隣接しない号機があるため、図3のS306が不要になり、S307でかご呼び予約分の運行を行う必要は無いことになる。
1つのエレベータホールを挟んで2台並列(A号機及びB号機)と2台並列(C号機及びD号機)の配置で、4台設置される場合がある。このときは常に隣接しない号機があるので、S360は不要で、S307における予約分の運行も不要となるので、運転中断までの時間を短縮させることができる。
以上の例から、さらに数を増やして、5台以上のエレベータ装置がある場合には同様にS306は不要で、S307における予約分の運行も不要となるので、運転中断までの時間を同様に短縮させることができる。
以上をまとめると、3台以上でエレベータ装置を配置する場合は、2台並列配置と比べると、運転中断までの時間を短縮させることができる場合が多い。
多くのエレベータ装置を設置するビル等はそれだけ昇降者数が多いということであり、やはり運転中断は可能な限り短縮する方が良い。その意味で実施例1で説明した発明は、3台以上のエレベータ装置がある場合でも有益である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
実施例1の具体的な動作説明は、2台以上のエレベータ装置がある場合の任意の1つのエレベータ装置を保守対象の第1エレベータ装置として、その第1のエレベータ装置に隣接するエレベータ装置を第2エレベータ装置とする場合に当然適用される。
実施例1では、保守端末102は無線で無線モジュール114にアクセスするようにしたが、これは有線にしてもよい。すなわち、無線モジュール114A,114B,204を有線LANのインタフェース回路に置き換え、エレベータシステム内を保守端末102、制御盤115A、制御盤115Bの3拠点を有線で通信する例えばスターネットワークを構成すれば良い。
この場合に、かご110のかご上には、有線LANに保守端末102を接続するためのケーブル端としてのコネクタを準備する。この意味では、無線モジュール114A、114B、204や有線LANにする場合のインタフェース回路を広い概念で「通信インタフェース」と呼ぶことができる。もっとも、有線LANは既設のエレベータ装置に有線ケーブルを敷設するためには、コストがかかる。その点では実施例1の無線構成は有利である。
なお、実施例1の保守端末102と制御盤115の通信インタフェースの無線化は、他の種々のメリットがあって採用するものであり、「はみ出し作業」を可能にするためだけに行うものではない。このため、無線化は、コスト的に実施上のボトルネックとはならない。
実施例1では、保守端末102の発行した運転中断コマンドは、A号機101Aの制御盤115A内の記憶部203Aに記憶された運転中断ルーチンプログラム(図3のS304〜S309)を起動する命令とした。しかし、運転中断コマンドの実装方法としては、保守端末102が運転中断ルーチンプログラムを持ち、必要な場合にそのプログラムを制御盤115に転送する方法や、保守端末102がそのプログラムを実行して個々のS304からS309に対応する具体的動作を行うコマンドを制御盤115に送る方法も可能である。
但し、エレベータ制御に関する命令を含むプログラムは、現実のかご位置情報の検知が必要であるため、実施例1で説明したように、制御盤115に運転中断ルーチンプログラムを持つ方が制御の切り分けとしては合理的である。
1…エレベータシステム、101A…A号機(第1エレベータ装置)、101B…B号機(第2エレベータ装置)、102…保守端末、103…保守員、110A…かご(第1かご),110B…かご(第2かご)、111A,111B…監視カメラ、112A,112B…巻上機、113A,113B…カウンタウェイト、114A…無線モジュール(第1通信インタフェース),114B…無線モジュール(第2通信インタフェース)、115A…制御盤(第1制御盤),115B…制御盤(第2制御盤)、116A,116B…駆動装置、117A,117B…荷重センサ、201A,201B…入出力部、202A,202B…演算部、203A,203B…記憶部、204…無線モジュール、205…入出力部、206…演算部、207…記憶部、208…表示部、209…入力部。

Claims (7)

  1. 第1かご、前記第1かごの動作を制御する第1制御盤、及び前記第1制御盤に外部からアクセスするための第1通信インタフェースを有する第1エレベータ装置と、
    第2かご、前記第2かごの動作を制御する第2制御盤、及び前記第2制御盤に外部からアクセスするための第2通信インタフェースを有し、前記第1エレベータ装置に隣接する第2エレベータ装置と、
    前記第1かご、または前記第2かごのかご上において前記第1及び第2通信インタフェースにアクセス可能な保守端末とを備え、
    前記保守端末は、前記第2通信インタフェースを介して前記第2制御盤にアクセスして、前記第2エレベータ装置の運転を中断させて前記第2かごを所定階に停止させる運転中断コマンドを有することを特徴とするエレベータシステム。
  2. 請求項1に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記保守端末は、前記第2エレベータ装置に前記運転中断コマンドを発行する際には、並行して前記第1エレベータ装置の前記第1かごの動作に関係するコマンドの実行を禁止する動作禁止コマンドを、前記第1制御盤に発行することを特徴とするエレベータシステム。
  3. 請求項2に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記保守端末は、前記運転中断コマンドに応答して前記第2エレベータ装置の前記第2かごが前記所定階に停止したことを前記第2通信インタフェースを介して受信すると、保守員に対して、前記第2エレベータ装置の運転中断を確認したことを入力させるための表示を行うことを特徴とするエレベータシステム。
  4. 請求項3に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記保守端末は、前記保守員が前記第2エレベータ装置の運転中断の確認を前記保守端末に入力すると、前記第1エレベータ装置に発行した前記動作禁止コマンドを解除する解除コマンドを、前記第1制御盤に発行することを特徴とするエレベータシステム。
  5. 請求項3に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記第2エレベータ装置は、前記第2かご内に設けられ、モニタ結果を前記第2制御盤に送信する監視カメラを有し、
    前記保守端末は、前記第2エレベータ装置の運転中断を確認したことを入力させるための表示を行う際に、前記第2通信インタフェースを介して送られてきた前記監視カメラの映像を表示することを特徴とするエレベータシステム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のエレベータシステムにおいて、
    前記第1および第2通信インタフェースは、それぞれ無線モジュールであり、
    前記保守端末は、前記第1および第2通信インタフェースに無線でアクセスすることを特徴とするエレベータシステム。
  7. 請求項1に記載のエレベータシステムの保守方法であって、
    前記第2エレベータ装置の前記第2かごの動作を制御する前記第2制御盤に対して、前記第2エレベータ装置の運転を中断して前記第2かごを前記所定階に停止させる前記運転中断コマンドを前記保守端末から送信し、
    前記運転中断コマンドを受けた前記第2エレベータ装置は、前記第2かご内に人がいなくなったことを確認して、前記所定階の前記第2かごを停止し、
    前記保守端末は、前記第2エレベータ装置から送信された前記第2かごが停止したことを示す情報を受けて、前記保守端末に、前記第2エレベータ装置の停止を確認したことを保守員に入力させる入力手段を画面に表示し、
    前記保守員は、前記入力手段を介して前記第2エレベータ装置の運転中断を確認した旨の入力を行なった後に、前記第1エレベータ装置の前記第1かごのかご上から身体をはみ出して行うはみだし作業を実施することを特徴とするエレベータシスの保守方法。
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