JP2017007721A - 包装装置、包装方法、及び、包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルムが台座から剥がれることを抑制することによって物品を適切にフィルムによって包装することが可能な包装装置、包装方法、及び、包装装置によって台座及び物品がフィルムによって覆われた包装体を提供する。
【解決手段】包装装置のCPUは、フィルムの先端部分を保持する(S1)。CPUは台座を下流側に搬送する(S7)。CPUは、ヒータを第1温度に加熱することにより、第1フィルム部分と第1台座部分とを溶着する(S13)。CPUは台座を下流側に搬送する(S19)。CPUは、先端部分の保持を解除する(S17)。CPUは、押下ローラを最下位まで移動させる(S25)。CPUは、台座を上流側に搬送する(S29)。CPUは、ヒータにより、第2フィルム部分と第3フィルム部分とを積層させた状態で挟む。CPUは、ヒータを第2温度に加熱することにより、第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着する(S43)。
【選択図】図16
【解決手段】包装装置のCPUは、フィルムの先端部分を保持する(S1)。CPUは台座を下流側に搬送する(S7)。CPUは、ヒータを第1温度に加熱することにより、第1フィルム部分と第1台座部分とを溶着する(S13)。CPUは台座を下流側に搬送する(S19)。CPUは、先端部分の保持を解除する(S17)。CPUは、押下ローラを最下位まで移動させる(S25)。CPUは、台座を上流側に搬送する(S29)。CPUは、ヒータにより、第2フィルム部分と第3フィルム部分とを積層させた状態で挟む。CPUは、ヒータを第2温度に加熱することにより、第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着する(S43)。
【選択図】図16
Description
本発明は、物品の少なくとも一部をフィルムで覆う包装装置、包装方法、及び、少なくとも一部がフィルムで覆われた物品及び台座を含む包装体に関する。
板状の台座上に物品が載置された状態で、物品の一部をフィルムで覆い包装する包装装置が提案されている。例えば特許文献1に記載された包装装置では、はじめに、搬送時に台座が通過する搬送経路と交差する位置にフィルムが配置される。台座及び物品は、搬送方向の上流側から、フィルムに向けて搬送される。次に、ヒータは、搬送経路に対して離隔した位置から近接した位置に移動することによって、台座との間にフィルムを挟み込む。フィルムはヒータによって溶融され、台座の下面における搬送方向の下流側に溶着する。台座及び物品は更に搬送される。フィルムは、台座及び物品の下流側に接触して下流側に引っ張られる。フィルムは、引っ張られたときの張力に応じた強さで、台座及び物品に押し当てられる。
次に、フィルムを誘導する誘導ローラは、台座及び物品の上流側にフィルムを誘導する。次に、台座及び物品は、上流側に向けて搬送される。フィルムは、台座及び物品の上流側に接触して上流側に引っ張られる。フィルムは、引っ張られたときの張力に応じた強さで、台座及び物品に押し当てられる。
次に、フィルムのうち台座及び物品を覆う部分は、切断部によってフィルムロールから切り離される。次に、ヒータは、搬送経路に対して離隔した位置から近接した位置に移動することによって、切り離されたフィルムの端部を、台座との間に挟み込む。フィルムはヒータによって溶融され、台座の下面における上流側に溶着する。以上によって、物品はフィルムによって包装される。
上記の包装装置において、台座にフィルムを溶着するためにフィルムが加熱される場合、フィルムに作用する張力によってフィルムが破断し、フィルムが台座から剥がれ易い。この場合、包装装置は、物品をフィルムによって適切に包装できないという問題点がある。
本発明の目的は、フィルムが台座から剥がれることを抑制することによって物品を適切にフィルムによって包装することが可能な包装装置、包装方法、及び、包装装置によって台座及び物品がフィルムによって覆われた包装体を提供することである。
本発明の第1態様に係る包装装置は、板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とを、帯状のフィルムによって一周以上巻くことによって包装する包装装置であって、前記物品が載置された前記台座を、搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、前記搬送経路よりも上側に配置された、前記フィルムが巻かれたフィルムロールを装着可能な装着部と、前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの上面に接触する押下部材と、前記押下部材を、前記搬送経路と交差位置で交差する移動経路に沿って上側位置から下側位置へ移動させることにより、前記フィルムを上方から下方に押し下げる押下部材移動機構と、前記搬送経路よりも下側に配置されたヒータと、前記ヒータを加熱するヒータ加熱部と、前記ヒータを前記搬送経路から離れた離隔位置と前記搬送経路に近い近接位置に移動させるヒータ移動機構と、前記装着部の下方、且つ、前記搬送経路よりも下側に配置され、前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの先端部分を、前記移動経路よりも前記台座の搬送方向の上流側で保持することが可能な保持機構と、前記搬送機構、前記押下部材移動機構、前記ヒータ加熱部、前記ヒータ移動機構、前記保持機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分を保持し、前記搬送機構を制御して、前記台座の下面の第1台座部分が前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで前記台座を搬送し、前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第1台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの第1フィルム部分を挟み、前記ヒータ加熱部を制御して、前記ヒータを第1温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着し、前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記近接位置から前記離隔位置に移動させ、前記搬送機構を制御して、前記台座の上流側の端部を前記搬送経路の前記交差位置よりも下流に移動させ、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着した後、前記台座の上流側の端部を前記交差位置よりも下流に移動させる前までの間に、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分の保持を解除し、前記押下部材移動機構を制御して、前記押下部材を前記上側位置から前記下側位置に移動させ、前記フィルムの前記第1フィルム部分と、前記第1フィルム部分と異なる第2フィルム部分との間の部分で前記物品を覆い、前記搬送機構を制御して、前記台座の前記第1台座部分の上流側端部よりも下流側の第2台座部分が、前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで、前記台座を搬送し、前記フィルムの前記第1フィルム部分は、前記第1台座部分と、前記フィルムの第4フィルム部分との間に配置され、前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第2台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分の上流側端部よりも下流側の第3フィルム部分と前記第2フィルム部分とを積層させた状態で挟み、前記ヒータ加熱部を制御して前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第2フィルム部分と前記第3フィルム部分とを溶着することを特徴とする。
第1態様に係る包装装置は、物品が載置された台座を搬送機構によって移動させ、且つ、押下部材によってフィルムを押し下げる一連の動作を行うことによって、フィルムの第1フィルム部分と第2フィルム部分との間の部分で、物品を覆う。又、包装装置は、台座の第1台座部分にフィルムの第1フィルム部分を溶着し、フィルムの第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着する。なお、フィルム同士が溶着される場合、フィルムと台座とが溶着される場合よりも剥がれ難くなる。従って、包装装置は、フィルムの第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着することによって、物品をフィルムが覆った状態でフィルムが剥離することを抑制できる。又、包装装置は、フィルムの第1フィルム部分を、台座の第1台座部分に溶着する。このため、物品を覆った状態のフィルムが台座に対してずれることを抑制できる。従って、台座及び物品は、フィルムで覆われた状態で安定的に保持される。このように、包装装置は、安定的な状態で物品をフィルムによって包装しつつ、フィルムが剥がれることを抑制できる。
第1態様において、前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とが隣接してもよい。フィルムの第1フィルム部分は、台座の第1台座部分に溶着するので、台座に対してずれ難くなる。ここで、フィルムの第1フィルム部分と第3フィルム部分とを隣接させることによって、包装装置は、フィルム同士の溶着部分である第2フィルム部分及び第3フィルム部分が、台座に対してずれることを抑制できる。又、包装装置は、フィルムの第1フィルム部分と第3フィルム部分とを一致させないことによって、第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着させるときに、第1台座部分と第1フィルム部分とが剥がれることを抑制できる。
第1態様において、前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とは、前記フィルムにおける同一部分を示してもよい。フィルムの第1フィルム部分は、台座の第1台座部分に溶着されるので、台座に対してずれ難くなる。ここで、フィルムの第1フィルム部分と第3フィルム部分とを一致させることによって、包装装置は、フィルム同士の溶着部分である第2フィルム部分及び第3フィルム部分が、台座に対してずれることを抑制できる。
第1態様において、前記第1台座部分は、前記台座を、前記台座の搬送方向に3等分した3つの領域のうち中央の領域に含まれてもよい。この場合、フィルムは、台座を搬送方向に3等分した3つの領域のうち中央の領域に溶着され、固定される。このため、台座及び物品を覆ったフィルムが、台座における上流側及び下流側のそれぞれの端部で、台座に対してずれることを抑制できる。従って、包装装置は、フィルムによって覆われた物品が台座に対して移動することを、フィルムによって抑制できる。
第1態様において、前記フィルムの前記先端部分を、前記移動経路よりも下流側に移動させるフィルム移動機構を更に備え、前記制御部は、前記フィルム移動機構を制御し、前記制御部は、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分の保持を解除した後、前記フィルム移動機構を制御して、前記フィルムの前記先端部分を前記移動経路よりも下流側に移動させてもよい。この場合、包装装置は、保持機構によるフィルムの保持が解除された後で、移動経路よりも下流側にフィルムの先端部分を退避させる。これによって、包装装置は、保持が解除されたフィルムの先端部分が、押下部材によって押下げられることによって、第2フィルム部分と第3フィルム部分との溶着を阻害することを抑制できる。
本発明の第2態様に係る包装装置は、板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とを、帯状のフィルムによって一周以上巻くことによって包装する包装装置であって、前記台座及び前記物品のそれぞれの少なくとも一部分を、前記フィルムによって覆う被覆機構と、ヒータと、前記ヒータを加熱するヒータ加熱部と、前記ヒータ加熱部、及び、前記被覆機構を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記被覆機構を制御することによって、前記台座及び前記物品のそれぞれの少なくとも一部分を、前記フィルムによって覆い、前記ヒータ加熱部を制御することによって、前記ヒータを第1温度に加熱し、前記台座の第1台座部分に、前記フィルムの第1フィルム部分を溶着し、前記ヒータ加熱部を制御することによって、前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱し、前記フィルムのうち前記第1フィルム部分とは異なる第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着することを特徴とする。
第2態様に係る包装装置は、台座及び物品をフィルムによって覆い、フィルムの第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着する。なお、フィルム同士が溶着される場合、フィルムと台座とが溶着される場合よりも剥がれ難くなる。従って、包装装置は、物品をフィルムが覆った状態でフィルムが剥離することを抑制できる。又、包装装置は、フィルムの第1フィルム部分を、台座の第1台座部分に溶着する。このため、物品を覆った状態のフィルムが台座に対してずれることを抑制できる。従って、台座及び物品は、フィルムで覆った状態で安定的に保持される。このように、包装装置は、安定的な状態で物品をフィルムによって包装しつつ、フィルムが剥がれることを抑制できる。
第2態様において、前記被覆機構は、前記物品が載置された前記台座を、搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、前記搬送経路よりも上側に配置された、前記フィルムが巻かれたフィルムロールを装着可能な装着部と、前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの上面に接触する押下部材と、前記押下部材を、前記搬送経路と交差位置で交差する移動経路に沿って上側位置から下側位置へ移動させることにより、前記フィルムを上方から下方に押し下げる押下部材移動機構とを有し、前記装着部の下方、且つ、前記搬送経路よりも下側に配置され、前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの先端部分を、前記移動経路よりも前記台座の搬送方向の上流側で保持することが可能な保持機構と、前記ヒータを前記搬送経路から離れた離隔位置と前記搬送経路に近い近接位置に移動させるヒータ移動機構とを更に有し、前記制御部は、前記保持機構及び前記ヒータ移動機構を制御し、前記制御部は、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分を保持し、前記搬送機構を制御して前記台座の前記第1台座部分が前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで前記台座を搬送し、前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第1台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分を挟み、前記ヒータ加熱部を制御して、前記ヒータを第1温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着し、前記ヒータ移動機構を制御して前記ヒータを前記近接位置から前記離隔位置に移動させ、前記搬送機構を制御して、前記台座の上流側の端部を前記搬送経路の前記交差位置よりも下流に移動させ、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着した後、前記台座の上流側の端部を前記交差位置よりも下流に移動させる前までの間に、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分の保持を解除し、前記押下部材移動機構を制御して、前記押下部材を前記上側位置から前記下側位置に移動させ、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記第2フィルム部分との間の部分で前記物品を覆い、前記搬送機構を制御して、前記台座の第2台座部分が前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで、前記台座を搬送し、前記ヒータ移動機構を制御して前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第2台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの前記第2フィルム部分と前記第3フィルム部分とを積層させた状態で挟み、前記ヒータ加熱部を制御して前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第2フィルム部分と前記第3フィルム部分とを溶着してもよい。この場合、包装装置は、物品が載置された台座を搬送機構によって移動させ、且つ、押下部材を移動させる一連の動作を行うことによって、台座及び物品の少なくとも一部を、台座の第1台座部分に第1フィルム部分が溶着された状態のフィルムによって覆うことができる。又、包装装置は、台座の第1台座部分に第1フィルム部分が溶着された状態のフィルムの第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着することによって、物品を覆った状態のフィルムを保持できる。
第1態様、及び、第2態様において、前記第2温度は、前記フィルムの融点であってもよい。この場合、包装装置は、加熱したフィルムが破断することを抑制できる。
本発明の第3態様に係る包装方法は、板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とを、帯状のフィルムによって一周以上巻くことによって包装する包装方法であって、前記台座及び前記物品のそれぞれの少なくとも一部分を、前記フィルムによって覆う被覆ステップと、前記ヒータを第1温度に加熱し、前記台座の第1台座部分に、前記フィルムの第1フィルム部分を溶着する第1溶着ステップと、前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱し、前記フィルムのうち前記第1フィルム部分とは異なる第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着する第2溶着ステップとを備えている。第3態様によれば、第2態様と同様の効果を奏することができる。
本発明の第4態様に係る包装体は、板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とが、帯状のフィルムによって一周以上巻かれた包装体であって、前記台座の下面の第1台座部分に、前記フィルムの第1フィルム部分が溶着され、前記フィルムの前記第1フィルム部分とは異なる第2フィルム部分と、前記フィルムの第3フィルム部分とが溶着されたことを特徴とする。
包装体において、フィルム同士が溶着された部分は、台座にフィルムが溶着された部分よりも剥がれ難くなる。従って、包装体は、フィルムの第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着することによって、物品をフィルムが覆った状態でフィルムが剥離することを抑制できる。又、包装体では、フィルムの第1フィルム部分が台座の第1台座部分に溶着される。このため、物品を覆った状態のフィルムが台座に対してずれることを抑制できる。従って、台座及び物品は、フィルムで覆った状態で安定的に保持される。このように、包装体は、安定的な状態で物品をフィルムによって包装しつつ、フィルムが剥がれることを抑制できる。
第4態様において、前記第1フィルム部分は、前記フィルムの第4フィルム部分と前記第1台座部分との間に配置されてもよい。この場合、台座に対するフィルムの溶着部分に外力が直接加わることを、第4フィルム部分によって抑制できる。従って、包装体は、台座に対するフィルムの溶着部分に外力が直接加わることによって台座からフィルムが剥がれることを抑制できる。
第4態様において、前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とが隣接してもよい。フィルムの第1フィルム部分は、台座の第1台座部分に溶着するので、台座に対してずれ難くなる。ここで、フィルムの第1フィルム部分と第3フィルム部分とを隣接させることによって、包装体は、フィルム同士の溶着部分である第2フィルム部分及び第3フィルム部分が、台座に対してずれることを抑制できる。又、包装体は、フィルムの第1フィルム部分と第3フィルム部分とを一致させないことによって、第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着させるときに、第1台座部分と第1フィルム部分とが剥がれることを抑制できる。
第4態様において、前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とは、前記フィルムにおける同一部分を示してもよい。フィルムの第1フィルム部分は、台座の第1台座部分に溶着されるので、台座に対してずれ難くなる。ここで、フィルムの第1フィルム部分と第3フィルム部分とを一致させることによって、包装体は、フィルム同士の溶着部分である第2フィルム部分及び第3フィルム部分が、台座に対してずれることを抑制できる。
第4態様において、前記第1台座部分は、前記台座を、帯状の前記フィルムの巻かれた方向に沿って3等分した3つの領域のうち中央の領域に含まれてもよい。この場合、フィルムは、台座をフィルムの巻かれた方向に沿って3等分した3つの領域のうち中央の領域に溶着され、固定される。このため、台座及び物品を覆ったフィルムが、台座におけるフィルムの巻かれた方向の一方側及び他方側のそれぞれの端部で、台座に対してずれることを抑制できる。従って、包装体は、フィルムによって覆われた物品が台座に対して移動することを、フィルムによって適切に抑制できる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。包装装置1は、台紙等の台座2上に載置された物品3を帯状のフィルム24で覆い、物品3を台座2に固定することによって、物品3を包装する。以下、このようにして物品3を包装することを、「台座2及び物品3を包装する」という。包装装置1は、図1の右斜め下側から左斜め上側に向けて、物品3が載置された台座2を搬送し、台座2及び物品3を包装する。図1の上側、下側、左斜め下側、及び右斜め上側を、それぞれ、包装装置1の上側、下側、右側、及び左側という。図1の右斜め下側及び左斜め上側を、それぞれ、搬送方向の上流側及び下流側という。
<筐体800>
図1に示すように、包装装置1は筐体800を備える。筐体800の形状は、上下方向を長手方向とする略直方体である。筐体800は、上筐体801及び下筐体803を備える。上筐体801は、2つの立設部802Aと架設部802Bとを備える。2つの立設部802Aは、それぞれ、下筐体803の左右両端部から上方に延びる。架設部802Bは、2つの立設部802Aのそれぞれの上端部の間に架設される。右側の立設部802Aに、各種情報を表示可能な表示部207が設けられている。
図1に示すように、包装装置1は筐体800を備える。筐体800の形状は、上下方向を長手方向とする略直方体である。筐体800は、上筐体801及び下筐体803を備える。上筐体801は、2つの立設部802Aと架設部802Bとを備える。2つの立設部802Aは、それぞれ、下筐体803の左右両端部から上方に延びる。架設部802Bは、2つの立設部802Aのそれぞれの上端部の間に架設される。右側の立設部802Aに、各種情報を表示可能な表示部207が設けられている。
2つの立設部802Aは、それぞれ後述の側板部材111,112(図2参照)を右側及び左側から覆う。架設部802Bは、後述のフィルムロール22(図2参照)を上側から覆う。下筐体803、2つの立設部802A、及び架設部802Bで囲まれた部分が、筐体800の内部空間を形成する。筐体800の内部空間は、筐体800の上流側及び下流側に形成された開口部805を介して、筐体800の外部と連通する。下筐体803の形状は、左右方向を長手方向とする略直方体である。ユーザが包装装置1に包装動作の開始又は停止を指示するための操作部206が、下筐体803に設けられている。
<受け台12,13>
下筐体803の上流側の側面の上端部から上流側に向けて、受け台12が水平方向に延びる。下筐体803の下流側の側面の上端部から下流側に向けて、受け台13が水平方向に延びる。受け台12,13の形状は、搬送方向を長手方向とする平面視略長方形の箱状である。受け台12は、開口部805に向けて搬送される台座2を上面で受ける。受け台13は、包装が完了した台座2及び物品3を上面で受ける。脚部121,131はそれぞれ受け台12,13を下方から支持する。
下筐体803の上流側の側面の上端部から上流側に向けて、受け台12が水平方向に延びる。下筐体803の下流側の側面の上端部から下流側に向けて、受け台13が水平方向に延びる。受け台12,13の形状は、搬送方向を長手方向とする平面視略長方形の箱状である。受け台12は、開口部805に向けて搬送される台座2を上面で受ける。受け台13は、包装が完了した台座2及び物品3を上面で受ける。脚部121,131はそれぞれ受け台12,13を下方から支持する。
受け台12の上面を「受け面12A」といい、受け台13の上面を「受け面13A」という。受け面12A,13Aは、それぞれ水平であり、且つ互いに略同一の平面を形成する。従って受け面12A,13Aは、台座2をスムーズに搬送可能な平面である。受け面12A,13A上において台座2が搬送される部分を、「搬送経路103」(図17)という。
図2に示すように、包装装置1は、底部10及び側板部材111,112を備える。底部10の形状は、平面視矩形状である。側板部材111は、底部10の右端部から上方垂直方向に延びる。側板部材112は、底部10の左端部から上方垂直方向に延びる。側板部材111,112の各形状は、何れも上下方向を長手方向とする略長方形の板状である。側板部材111,112の各内面は対向する。受け台12は、側板部材111,112の上流側の端部に支持される。受け台13は、側板部材111,112の下流側の端部に支持される。
<搬送機構50>
図3に示すように、受け台12、13の右端部及び左端部に、それぞれ、無端状のベルト511,512が設けられる。ベルト511,512は、それぞれ内側面に歯を有する。ベルト511は、一対のプーリ52A,52Bに架け渡される。プーリ52Aは、受け台12の右側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ52Bは、受け台13の右側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ52A,52Bは、ベルト511の内側に接触し、ベルト511を回転可能に支持する。ベルト512は、一対のプーリ53A,53Bに架け渡される。プーリ53Aは、受け台12の左側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ53Bは、受け台13の左側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ53A,53Bは、ベルト512の内側に接触し、ベルト512を回転可能に支持する。
図3に示すように、受け台12、13の右端部及び左端部に、それぞれ、無端状のベルト511,512が設けられる。ベルト511,512は、それぞれ内側面に歯を有する。ベルト511は、一対のプーリ52A,52Bに架け渡される。プーリ52Aは、受け台12の右側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ52Bは、受け台13の右側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ52A,52Bは、ベルト511の内側に接触し、ベルト511を回転可能に支持する。ベルト512は、一対のプーリ53A,53Bに架け渡される。プーリ53Aは、受け台12の左側面の上流側に回転可能に設けられる。プーリ53Bは、受け台13の左側面の下流側に回転可能に設けられる。プーリ53A,53Bは、ベルト512の内側に接触し、ベルト512を回転可能に支持する。
ベルト511,512の外側面のうち上方を向く部分が、受け面12A,13Aに露出して、搬送方向に延びている。ベルト511,512のそれぞれの外側面に、搬送部60が設けられる。搬送部60は、ベルト511に設けられる右搬送部61と、ベルト512に設けられる左搬送部62とをそれぞれ含む。右搬送部61は、ベルト511の外側面に対して垂直方向且つ外方向に突出する。左搬送部62は、ベルト512の外側面に対して垂直方向且つ外方向に突出する。搬送部60では、右搬送部61と左搬送部62とが左右方向に対向する。
右搬送部61は、第1搬送部61A及び第2搬送部61Bを備える。第1搬送部61A及び第2搬送部61Bは、搬送方向に離隔する。第1搬送部61Aは、上流側の側面のうちベルト511に近接する部分が、下流側に凹む。左搬送部62は、第1搬送部62A、及び第2搬送部62Bを備える。第1搬送部62A及び第2搬送部62Bは、搬送方向に離隔する。第1搬送部62Aは、上流側の側面のうちベルト512に近接する部分が、下流側に凹む。第1搬送部61A、62Aは、後述する台座2を上方から保持する。第2搬送部61B、62Bは、台座2を上流側又は下流側に押す。
モータ222(図15参照)は、プーリ52B,53Bを回転駆動する。モータ222がプーリ52B,53Bを右側面視にて反時計回り方向に回転した場合、ベルト511,512は反時計回り方向に回転する。これに伴って、搬送部60は、後述するように台座2を上流側から下流側に搬送する。一方、モータ222がプーリ52B,53Bを右側面視にて時計回り方向に回転した場合、ベルト511,512は時計回り方向に回転する。これに伴って、搬送部60は、後述するように台座2を下流側から上流側に搬送する。以下、台座2を上流側から下流側に搬送させる場合のモータ222及びベルト511、512の回転方向を、「正方向」といい、正方向と逆向きの回転方向を、「逆方向」という。ベルト511,512、搬送部60、モータ222を総称し、「搬送機構50」という。なお、以下における回転方向(時計回り又は反時計回り)の説明は、特段の限定がない限り、包装装置1を右側から見た時の方向を示すものとする。
<装着部材141、142>
図4に示すように、側板部材111の上端部の左側面に装着部材141が設けられ、側板部材112の上端部の右側面に装着部材142が設けられる。装着部材141、142の形状は左右対称である。装着部材141は、側板部材111に対して左側に離隔した板状部材141Aを備える。板状部材141Aの上端に、下方に凹んだ凹部141Dが設けられる。装着部材142は、側板部材112に対して右側に離隔した板状部142Aを備える。板状部142Aの上端に、下方に凹んだ凹部142Dが設けられる。側板部材111、112間に架設板117Aが架設される。架設板117Aの形状は板状である。架設板117Aは水平に延びる。架設板117Aは、装着部材141の下側で側板部材111に接続し、装着部材142の下側で側板部材112に接続する。後述するフィルムロール22(図5等参照)は、架設板117Aの上側に着脱可能に装着される。
図4に示すように、側板部材111の上端部の左側面に装着部材141が設けられ、側板部材112の上端部の右側面に装着部材142が設けられる。装着部材141、142の形状は左右対称である。装着部材141は、側板部材111に対して左側に離隔した板状部材141Aを備える。板状部材141Aの上端に、下方に凹んだ凹部141Dが設けられる。装着部材142は、側板部材112に対して右側に離隔した板状部142Aを備える。板状部142Aの上端に、下方に凹んだ凹部142Dが設けられる。側板部材111、112間に架設板117Aが架設される。架設板117Aの形状は板状である。架設板117Aは水平に延びる。架設板117Aは、装着部材141の下側で側板部材111に接続し、装着部材142の下側で側板部材112に接続する。後述するフィルムロール22(図5等参照)は、架設板117Aの上側に着脱可能に装着される。
架設板117Aの上流側の端部よりも上流側に、架設板117Bが設けられる。架設板117Bは、側板部材111、112間に架設される。架設板117Aの下流側の端部から上方に向けて、架設板117Cが延びる。装着部材141、142に装着されたフィルムロール22から繰り出される帯状のフィルム24は、架設板117Aの上流側の端部と架設板117Bとの間の隙間を通り、筐体800(図1参照)の内部空間まで下方に排出される。物品3が載置された台座2は、筐体800の内部空間を上流側から下流側に向けて搬送されるときに、フィルム24によって包装される。
図5は、装着部材141、142に装着された状態のフィルムロール22を示す。凹部141Dの下流側に連結ギヤ651が配置される。連結ギヤ651は、互いに噛合する複数のギヤを含む。連結ギヤ651の右側に板状部材16Aが設けられる。連結ギヤ651は、板状部材141A、16Aの間に回転可能に支持される。
連結ギヤ651の下側に連結ギヤ652が配置される。連結ギヤ652は、互いに噛合する複数のギヤを含む。連結ギヤ652の右側に板状部材16Bが設けられる。連結ギヤ652は、板状部材141Aに回転可能に支持される。板状部材16Bに、ソレノイド16C(図15参照)のプランジャ(図示略)が接続されている。連結ギヤ652は、ソレノイド16Cによって巻き取り位置と繰り出し位置とに移動可能である。
連結ギヤ652の上流側に第1プーリ(図示略)が設けられ、第1プーリの更に上流側に第2プーリ(図示略)が設けられる。第1プーリと第2プーリとの間に伝達ベルト653が架け渡される。第1プーリ及び第2プーリと伝達ベルト653とは連動して回転する。装着部材141、142に装着された状態のフィルムロール22の上流側に、ローラ654A、654B(図4参照)が設けられる。ローラ654A、654Bの左右方向の長さは、フィルム24の幅と略同一である。ローラ654Bは第2プーリに接続する。ローラ654Aは、ローラ654Bの上流側に設けられ、ローラ654Bに上流側から接触する。
図4に示すように、モータ227は、装着部材141の板状部材141Aの左側、且つ、架設板117Cの上流側に設けられる。モータ227の回転軸は、右側に水平に延び、板状部材141Aに設けられた穴に挿通する。図5に示すように、回転軸の右端にモータギヤ670が固定される。モータギヤ670は連結ギヤ652に噛合する。
連結ギヤ652がソレノイド16Cによって巻き取り位置に移動した場合、連結ギヤ652は連結ギヤ651に連結する。この場合、モータ227の回転駆動力は、モータギヤ670及び連結ギヤ652を介して、連結ギヤ651に伝達される。一方、連結ギヤ652がソレノイド16Cによって繰り出し位置に移動した場合、連結ギヤ652は第1プーリに連結する。この場合、モータ227の回転駆動力は、モータギヤ670、連結ギヤ652、第1プーリ、伝達ベルト653、及び、第2プーリを介して、ローラ654Bに伝達される。
<フィルムロール22>
フィルムロール22は、フィルム24及び巻き軸23を有する。フィルム24は帯状であり、巻き軸23に巻回される。巻き軸23は略円柱体であり、左右方向に延びる。巻き軸23の左右方向の長さは、フィルム24の左右方向の長さと略等しい。巻き軸23は、右側面から右側に突出する右凸部23Aを備える。フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、右凸部23Aは、装着部材141の凹部141Dに接触する。図示されていないが、巻き軸23は、右凸部23Aと同一形状の左凸部を左側面に備える。左凸部は、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、装着部材142の凹部142D(図4参照)に接触する。巻き軸23は、装着部材141、142によって回転可能に支持される。右凸部23Aの右側面に、フィルムギヤ23Bが設けられる。又、フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、ローラ654A、654Bによって搬送方向の両側から挟まれる。
フィルムロール22は、フィルム24及び巻き軸23を有する。フィルム24は帯状であり、巻き軸23に巻回される。巻き軸23は略円柱体であり、左右方向に延びる。巻き軸23の左右方向の長さは、フィルム24の左右方向の長さと略等しい。巻き軸23は、右側面から右側に突出する右凸部23Aを備える。フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、右凸部23Aは、装着部材141の凹部141Dに接触する。図示されていないが、巻き軸23は、右凸部23Aと同一形状の左凸部を左側面に備える。左凸部は、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、装着部材142の凹部142D(図4参照)に接触する。巻き軸23は、装着部材141、142によって回転可能に支持される。右凸部23Aの右側面に、フィルムギヤ23Bが設けられる。又、フィルムロール22から繰り出されたフィルム24は、ローラ654A、654Bによって搬送方向の両側から挟まれる。
フィルムギヤ23Bは、フィルムロール22が装着部材141、142に装着された状態で、連結ギヤ651に上流側から噛合する。連結ギヤ652が巻き取り位置に移動した状態で、モータ227(図4参照)の回転駆動力は、モータギヤ670及び連結ギヤ651、652を介して、フィルムギヤ23Bに伝達される。モータ227の回転に応じ、フィルムギヤ23Bは反時計回りに回転する。フィルムギヤ23Bが反時計回りに回転した場合、フィルムロール22にフィルム24が巻き取られる。
一方、連結ギヤ652が繰り出し位置に移動した状態で、モータ227の回転駆動力はローラ654Bに伝達される。モータ227の回転に応じ、ローラ654Bは時計回りに回転する。ローラ654Bが時計回りに回転した場合、ローラ654Bは、ローラ654Aとの間に挟んだ状態のフィルム24を、フィルムロール22から繰り出す。
<押下機構39>
図2に示すように、側板部材111の右側面に、モータ221の回転によって駆動するキャリッジ349が設けられる。キャリッジ349は、支持部材341(図6参照)に連結される。側板部材112の左側面に、キャリッジ350が設けられる。キャリッジ350は、支持部材342に連結される。
図2に示すように、側板部材111の右側面に、モータ221の回転によって駆動するキャリッジ349が設けられる。キャリッジ349は、支持部材341(図6参照)に連結される。側板部材112の左側面に、キャリッジ350が設けられる。キャリッジ350は、支持部材342に連結される。
図6から図8に示すように、支持部材341、342の形状は左右対称である。支持部材341、342は、左右方向に離隔して配置される。支持部材341、342の左右方向の長さは、受け台12,13(図2参照)の左右方向の長さよりも僅かに短い。以下、支持部材341について説明し、支持部材342の説明は省略する。支持部材341は、基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dを有する。基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dは板状である。基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dのそれぞれの平面は左右方向を向く。
基部341Aの形状は、側面視にて略長方形である。基部341Aには、上流側の部分に上下方向に並んだ2つの穴部が形成される。第1延設部341Bは、基部341Aの下流側の端部の下側の部分から、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの形状は、側面視にて略長方形である。第1延設部341Bの上端及び下端は、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの下流側の端部に、下方に延びる延設部3415が設けられる。第1延設部341Bの下端のうち延設部3415よりも上流側の部分に、上方に凹んだ凹部3412が設けられる。第2延設部341Cは、基部341Aの下流側の端部の上側の部分から、下流側に向けて水平に延びる。第2延設部341Cの形状は、側面視にて略長方形である。第2延設部341Cの下流側の端部は、第1延設部341Bの下流側の端部よりも下流側に配置される。第2延設部341Cの上端及び下端は、下流側に向けて水平に延びる。第1延設部341Bの上端及び第2延設部341Cの下端は、上下方向に離隔し、搬送方向に延びる隙間3414を形成する。隙間3414は、基部341Aから下流側に向けて同一幅の状態で延びる。第3延設部341Dは、基部341Aの上端の上流側の部分から、上方に垂直に延びる。第3延設部341Dの形状は、側面視にて略長方形である。第3延設部341Dは、上下方向に並ぶ3つの穴部を有する。なお、基部341A及び第3延設部341Dの複数の穴部には、支持部材341をキャリッジ349(図2参照)に連結するためのねじが挿通される。
図6、図7に示すように、支持部材342の基部342A、第1延設部342B、第2延設部342C、及び、第3延設部342Dは、それぞれ、支持部材341の基部341A、第1延設部341B、第2延設部341C、及び、第3延設部341Dに対応する。第1延設部342Bの凹部3422(図7参照)、及び、延設部3425(図7参照)は、それぞれ、第1延設部341Bの凹部3412、及び、延設部3415に対応する。第1延設部342Bと第2延設部342Cとの間の隙間3424は、第1延設部341Bと第2延設部341Cとの間の隙間3414に対応する。基部342A及び第3延設部342Dの複数の穴部には、支持部材342をキャリッジ350(図2参照)に連結するためのねじが挿通される。以下、支持部材341,342を総称して、「一対の支持部材34」という。基部341A、342Aを総称して、「一対の基部34A」という。第1延設部341B、342Bを総称して、「一対の第1延設部34B」という。第2延設部341C、342Cを総称して、「一対の第2延設部34C」という。
押下ローラ30、31、32は、一対の第1延設部34Bの下流側の部分の間に配置される。押下ローラ30〜32の右端は、第1延設部341Bによって支持される。押下ローラ30〜32の左端は、第1延設部342Bによって支持される。押下ローラ33は、一対の基部34Aの間に配置される。押下ローラ33の右端は、基部341Aによって支持される。押下ローラ33の左端は、基部342Aによって支持される。架設部材35は、一対の第2延設部34Cの上流側の部分に配置される。架設部材35の左端は、第2延設部341Cによって支持される。架設部材35の左端は、第2延設部342Cによって支持される。
図7に示すように、押下ローラ30は、分割ローラ301、302、303、304、305、306、307、308、及び、軸部材30Cを有する。分割ローラ301〜308のそれぞれは、左右方向に延びる歯車である。分割ローラ301〜308のそれぞれの左右方向長さは略同一であり、一対の第1延設部34B(図7参照)間の長さの略1/8である。分割ローラ301〜308は左右方向に並んでいる。図8に示すように、分割ローラ301〜308のそれぞれの周側面には、外側に向けて突出する複数の凸部30Aが設けられている。複数の凸部30Aのそれぞれは、隣接する他の複数の凸部30Aのそれぞれとの間に、凹部30Bを複数形成させる。複数の凸部30A、及び、複数の凹部30Bは、左右方向に延びる。以下、図7、図8に示すように、押下ローラ30の回転中心に沿って左右方向に延びる仮想線を、中心軸301Cという。
分割ローラ301〜308のそれぞれは、中心軸301Cに沿って貫通する穴部を有する。軸部材30Cは、穴部を貫通し、中心軸301Cに沿って左右方向に延びる。軸部材30Cの右端は、第1延設部341Bの延設部3415よりも上流側、且つ、凹部3412の下流側の部分に設けられた穴部に嵌る。図示されていないが、軸部材30Cの左端は、第1延設部342Bの延設部3425よりも上流側、且つ、凹部3422の下流側の部分に設けられた穴部に嵌る。分割ローラ301〜308は、遊びを持たせた状態で互いに連結する。
図6、図7に示すように、押下ローラ31は、分割ローラ311、312、313、314、及び、軸部材31Cを有する。分割ローラ311〜314のそれぞれは、左右方向に延びる円筒体である。分割ローラ311〜314は左右方向に並んでいる。分割ローラ311〜314のそれぞれは、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材31Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材31Cの右端は、第1延設部341Bの凹部3412の上側の部分に設けられた穴部に嵌る。軸部材31Cの左端は、第1延設部342Bの凹部3422の上側の部分に設けられた穴部に嵌る。分割ローラ311〜314は、軸部材31Cに対して、それぞれが独立して回転可能である。
押下ローラ32は、ローラ32A及び軸部材32Cを有する。ローラ32Aは、左右方向に延びる円筒体である。ローラ32Aは、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材32Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材32Cの右端は、第1延設部341Bの凹部3412の上流側の部分に設けられた穴部に嵌る。軸部材32Cの左端は、第1延設部342Bの凹部3422の上流側の部分に設けられた穴部に嵌る。ローラ32Aは、軸部材32Cに対して回転可能である。
押下ローラ33は、分割ローラ331、332、333、334、及び、軸部材33Cを有する。分割ローラ331〜334のそれぞれは、左右方向に延びる円筒体である。分割ローラ331〜334は左右方向に並んでいる。分割ローラ331〜334のそれぞれは、軸線に沿って貫通する穴部を有する。軸部材33Cは、穴部を貫通して左右方向に延びる。軸部材33Cの右端は、基部341Aに設けられた穴部に嵌る。軸部材33Cの左端は、基部342Aに設けられた穴部に嵌る。分割ローラ331〜334は、軸部材33Cに対して、それぞれが独立して回転可能である。
架設部材35は、第2延設部341Cの上流側の端部分と、第2延設部342Cの上流側の端部分との間に亙って延びる。図6、図8に示すように、架設部材35は、板状部材35A、35B、及び、湾曲部材35Cを有する。板状部材35A、35Bは、上下方向に離隔して対向配置する。湾曲部材35Cは、2つの板状部材のそれぞれの下流側の端部の間に亘って設けられる。湾曲部材35Cは、下流側に凸状に湾曲する。
図8に示すように、押下ローラ30、32は水平に並ぶ。押下ローラ30、32の下端は、第1延設部341Bの下端よりも下方に僅かに突出する。押下ローラ31は、押下ローラ30、32よりも上側に配置される。押下ローラ31の上端は、第1延設部341Bの上端よりも上方に僅かに突出する。押下ローラ33は、押下ローラ31よりも上側に配置される。以下、一対の支持部材34、押下ローラ30〜33、及び、架設部材35を、「押下機構39」という。
図2に示すように、モータ221は、キャリッジ349,350を介して、押下機構39を上下方向に移動可能である。図17は、押下機構39が最上位に配置された状態を示す。この状態で、一対の支持部材34の支持部材342のうち、第3延設部342Dは、フィルムロール22の上流側かつ下側の近傍に配置される。第1延設部342B及び第2延設部342Cは、フィルムロール22の下方に配置される。押下ローラ30〜33、及び、架設部材35は、フィルムロール22の下側に配置される。図21は、押下機構39が最下位に配置された状態を示す。この状態で、一対の支持部材34の支持部材342のうち第1延設部342Bは、搬送経路103の下側に配置される。一対の第1延設部34Bによって支持される押下ローラ30〜32は、搬送経路103の下側に配置される。第2延設部342Cは、搬送経路103を挟んで第1延設部342Bの上側に配置される。押下ローラ33及び架設部材35は、搬送経路103の上側に配置される。隙間3424(図6、図7参照)は、搬送経路103に沿って配置される。以下、一対の支持部材34の移動に伴う押下ローラ30の移動経路を、「移動経路104」という。移動経路104は、搬送経路103と直交し、鉛直方向に沿って延びる。搬送経路103と移動経路104とが交差する位置を、「交差位置105」という。
<台座ガイド部材71、保持部材72>
図9、図10に示すように、側板部材111,112(図2参照)で挟まれる部分の上流側、且つ搬送経路103(図17参照)の下側に、台座ガイド部材71が設けられる。台座ガイド部材71は、搬送経路103に下側から接する平面部71Aを有する。平面部71Aは、搬送経路103に沿って上流側から下流側に搬送される台座2を、受け台12,13間で下方から支持し、受け台12から受け台13に誘導する。台座ガイド部材71の下流側の上端部に、下流側に延びる複数の凹凸部(図12参照)が設けられる。複数の凹凸部は、左右方向に延びる。以下、台座ガイド部材71のうち、複数の凸部が設けられた下流側の上端部を、「保持部71B」という。台座ガイド部材71は、平面部71Aの下方に支持部70を有する。支持部70は箱状である。支持部70は、平面部71Aを下方から支持する。
図9、図10に示すように、側板部材111,112(図2参照)で挟まれる部分の上流側、且つ搬送経路103(図17参照)の下側に、台座ガイド部材71が設けられる。台座ガイド部材71は、搬送経路103に下側から接する平面部71Aを有する。平面部71Aは、搬送経路103に沿って上流側から下流側に搬送される台座2を、受け台12,13間で下方から支持し、受け台12から受け台13に誘導する。台座ガイド部材71の下流側の上端部に、下流側に延びる複数の凹凸部(図12参照)が設けられる。複数の凹凸部は、左右方向に延びる。以下、台座ガイド部材71のうち、複数の凸部が設けられた下流側の上端部を、「保持部71B」という。台座ガイド部材71は、平面部71Aの下方に支持部70を有する。支持部70は箱状である。支持部70は、平面部71Aを下方から支持する。
図10に示すように、支持部70の左右側面の外側に、一対の支持部材78が設けられる。一対の支持部材78は、台座ガイド部材71の支持部70の左右側面から左右外側に突出する突出部70Dを支点として、回転可能である。一対の支持部材78のうち、突出部70Dによって支持された側と反対側に、保持部材72が設けられる。保持部材72の形状は、左右方向に延びる略四角柱である。保持部材72の左右端部は、一対の支持部材78によって支持される。保持部材72は、複数の凹凸部を有する。複数の凹凸部は左右方向に延びる。
一対の支持部材78は、モータ226(図15参照)によって回転する。一対の支持部材78の回転によって、保持部材72は、搬送経路103の下側を移動し、台座ガイド部材71の保持部71Bに近接した状態(図9、図10参照)と、台座ガイド部材71の保持部71Bから下方に離隔した状態(図12、図13参照)とに切り替わる。保持部材72が台座ガイド部材71の保持部71Bに近接した場合、保持部材72の凹凸部と、保持部71Bの凹凸部とは嵌合する。このとき、フィルムロール22から供給されたフィルム24が、それぞれの複数の凹凸によって挟まれ、搬送経路103の下側で保持される。
以下、台座ガイド部材71の保持部71Bに保持部材72が近接したときの一対の支持部材78の位置(図9、図10参照)を、「近接位置」という。台座ガイド部材71の保持部71Bから保持部材72が離隔したときの一対の支持部材78の位置(図12、図13参照)を、「離隔位置」という。
<加熱機構86>
図10に示すように、台座ガイド部材71の支持部70の下流側に、加熱機構86が設けられる。加熱機構86は、5つの加熱ユニット861、ヒータ861A、支持部材862、及び、リレー861B(図15参照)を有する。5つの加熱ユニット861は略直方体状である。5つの加熱ユニット861は、上面にヒータ861A(図15参照)を有する。ヒータ861Aは、電流を流すことによって加熱する抵抗加熱方式のヒータである。リレー861Bは、ヒータ861Aに対する通電を制御することによって、ヒータ861Aを加熱する。支持部材862は、5つの加熱ユニット861を下方から支持する。支持部材862は、下流側の側面の右端にラックギヤ862Aを有する。ラックギヤ862Aは、下流側に歯を向けた状態で、上下方向に延びる。支持部材862の下流側に、モータ223(図15参照)が設けられる。モータ223の回転軸に接続するピニオンギヤは、ラックギヤ862Aに噛合する。モータ223が回転することによって、支持部材862は上下方向に移動する。これによって、5つの加熱ユニット861も上下方向に移動する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103(図17参照)から下方に離隔する。一方、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103よりも僅かに上方に配置される。
図10に示すように、台座ガイド部材71の支持部70の下流側に、加熱機構86が設けられる。加熱機構86は、5つの加熱ユニット861、ヒータ861A、支持部材862、及び、リレー861B(図15参照)を有する。5つの加熱ユニット861は略直方体状である。5つの加熱ユニット861は、上面にヒータ861A(図15参照)を有する。ヒータ861Aは、電流を流すことによって加熱する抵抗加熱方式のヒータである。リレー861Bは、ヒータ861Aに対する通電を制御することによって、ヒータ861Aを加熱する。支持部材862は、5つの加熱ユニット861を下方から支持する。支持部材862は、下流側の側面の右端にラックギヤ862Aを有する。ラックギヤ862Aは、下流側に歯を向けた状態で、上下方向に延びる。支持部材862の下流側に、モータ223(図15参照)が設けられる。モータ223の回転軸に接続するピニオンギヤは、ラックギヤ862Aに噛合する。モータ223が回転することによって、支持部材862は上下方向に移動する。これによって、5つの加熱ユニット861も上下方向に移動する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103(図17参照)から下方に離隔する。一方、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された場合、それぞれの上面のヒータ861Aは、搬送経路103よりも僅かに上方に配置される。
蓋部材87は、台座ガイド部材71の支持部70の下流側に設けられる。蓋部材87は略長方形状の板状部材である。蓋部材87の長手方向は左右方向に延びる。蓋部材87は、支持部70の下流側の側面に、回転可能に支持される。蓋部材87の平面は、5つの加熱ユニット861が最下位に配置された状態で、略水平に延びる。蓋部材87は、5つの加熱ユニット861のそれぞれの上側のヒータ861Aを上方から覆う。一方、5つの加熱ユニット861は、最下位から最上位に向けて移動する過程で蓋部材87に下方から接触する。5つの加熱ユニット861は、蓋部材87を上方に押し上げる。蓋部材87は回転する。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態で、蓋部材87は、5つの加熱ユニット861のそれぞれの上側のヒータ861Aを上方から覆わない。
なお、ヒータ861Aに対する通電を制御するデバイスは、リレー861Bに限定されない。例えば、ヒータ861Aに対する通電を制御するトランジスタが、リレー861Bの代わりに設けられてもよい。
<回転抑制機構80>
回転抑制機構80は、加熱機構86よりも下流側に設けられる。図11に示すように、回転抑制機構80は、グリップローラ81、軸部材81C、及び、電磁ブレーキ82を備える。グリップローラ81は、左右方向に延びる歯車である。グリップローラ81は、搬送経路103(図17参照)よりも下側に配置される。グリップローラ81の左右方向の長さは、押下機構39の押下ローラ30(図7参照)の左右方向の長さと略等しい。グリップローラ81の周側面には、外側に向けて突出する複数の凸部81Aが設けられている。複数の凸部81Aのそれぞれは、隣接する他の複数の凸部81Aのそれぞれとの間に、凹部81Bを複数形成させる。複数の凸部81A、及び、複数の凹部81Bは、左右方向に延びる。以下、グリップローラ81の回転中心に沿って左右方向に延びる仮想線を、中心軸811Cという。
回転抑制機構80は、加熱機構86よりも下流側に設けられる。図11に示すように、回転抑制機構80は、グリップローラ81、軸部材81C、及び、電磁ブレーキ82を備える。グリップローラ81は、左右方向に延びる歯車である。グリップローラ81は、搬送経路103(図17参照)よりも下側に配置される。グリップローラ81の左右方向の長さは、押下機構39の押下ローラ30(図7参照)の左右方向の長さと略等しい。グリップローラ81の周側面には、外側に向けて突出する複数の凸部81Aが設けられている。複数の凸部81Aのそれぞれは、隣接する他の複数の凸部81Aのそれぞれとの間に、凹部81Bを複数形成させる。複数の凸部81A、及び、複数の凹部81Bは、左右方向に延びる。以下、グリップローラ81の回転中心に沿って左右方向に延びる仮想線を、中心軸811Cという。
グリップローラ81は、中心軸811Cに沿って貫通する穴部を有する。軸部材81Cは、穴部を貫通し、中心軸811Cに沿って左右方向に延びる。軸部材81Cの左右方向の長さは、グリップローラ81の左右方向の長さよりも長い。グリップローラ81は、左右両端に配置されるカラー81Dによって、軸部材81Cに対する左右方向の位置が固定されている。軸部材81Cは、左右全域に亘ってDカットされている。軸部材81Cの左右両端部は、板部材83によって回転可能に支持されている。グリップローラ81は、軸部材81Cが回転したとき、軸部材81Cと連動して回転する。
電磁ブレーキ82は、軸部材81Cの右端よりも右側に設けられる。電磁ブレーキ82は、軸部材82Cの回転を電磁気的な力によって制御することが可能な周知の電磁ブレーキである。軸部材82Cは、連結ギヤ821を介して軸部材81Cに連結される。電磁ブレーキ82は、通電された状態で、軸部材82Cの回転を規制する。この場合、グリップローラ81の回転は電磁ブレーキ82によって規制される。一方、電磁ブレーキ82は、通電が停止された状態で、軸部材82Cの回転を規制しない。この場合、グリップローラ81は回転可能となる。
図12〜図14は、押下機構39が最下位に移動したときの状態を示す。図12、図13に示すように、軸部材81Cは、最下位に配置された状態の支持部材341の第1延設部341Bよりも下側に配置される。図12に示すように、支持部材341の第1延設部341Bの延設部3415、及び、支持部材342の第1延設部341Bの延設部3425は、軸部材81Cの下流側に配置される。第1延設部341Bの下端、及び、延設部3415の上流側の端部は、グリップローラ81の右側のカラー81Dに接触する。図示されていないが、第1延設部342Bの下端、及び、延設部3425の上流側の端部は、グリップローラ81左側のカラー81Dに接触する。
図13、図14に示すように、グリップローラ81は、最下位に配置された状態の押下機構39の押下ローラ30に対して、下流側斜め下方向に配置される。詳細には次の通りである。図14に示すように、押下ローラ30の中心軸301Cと、グリップローラ81の中心軸811Cとを含む仮想平面P1を定義する。押下ローラ30の中心軸301Cを含み、且つ、移動経路104(図17参照)に沿って延びる仮想平面P2を定義する。押下ローラ30の中心軸301Cを含み、且つ、水平に延びる仮想平面P3を定義する。この場合、仮想平面P1は、仮想平面P2、P3の何れとも交差する。仮想平面P1、P2のなす角度の鋭角は、26度である。なお、仮想平面P1、P2のなす角度の鋭角は26度に限定されず、他の角度でもよい。
グリップローラ81は、最下位に配置された押下機構39の押下ローラ30に近接する。グリップローラ81の複数の凸部81Aは、押下ローラ30の複数の凹部30Bと嵌合する。例えばこの状態で、電磁ブレーキ82(図11参照)によってグリップローラ81の回転が規制された場合、押下ローラ30の回転も規制される。
<切断部77>
図9、図10に示すように、グリップローラ81の上流側、且つ、搬送経路103の下側に、左右方向に延びるガイドレール74が設けられる。切断部77は左右方向に貫通する穴を有する。図10に示すように、切断部77は、ガイドレール74に沿って左右方向に移動可能である。ガイドレール74の左端よりも左側に、モータ225が設けられる。モータ225は、連結ギヤ772及びベルト(図示略)を介して、切断部77に接続する。モータ225は、切断部77をガイドレール74に沿って左右方向に移動させることができる。
図9、図10に示すように、グリップローラ81の上流側、且つ、搬送経路103の下側に、左右方向に延びるガイドレール74が設けられる。切断部77は左右方向に貫通する穴を有する。図10に示すように、切断部77は、ガイドレール74に沿って左右方向に移動可能である。ガイドレール74の左端よりも左側に、モータ225が設けられる。モータ225は、連結ギヤ772及びベルト(図示略)を介して、切断部77に接続する。モータ225は、切断部77をガイドレール74に沿って左右方向に移動させることができる。
図13、図14に示すように、切断部77は、上方に向けて突出し且つ左右方向に延びる刃部771を備える。押下機構39が最下位に配置された場合、切断部77の刃部771は、押下ローラ30、32との間、及び、押下ローラ31の下側に配置される。又、刃部771は、側方から見た状態で、第1延設部341Bの凹部3412の内部に配置される。このため、切断部77が左右方向に移動した場合に、第1延設部341Bに刃部771は接触しない。
<フィルム移動機構25>
図10に示すように、フィルム移動機構25は、保持部材261、262、及び、移動部材27を有する。保持部材261、262の形状は左右対称である。以下、保持部材261について説明し、保持部材262についての説明は省略する。保持部材261の形状は細長い板状である。保持部材261の平面は左右方向を向く。保持部材261は、第1部分261A及び第2部分261Bを有する。第1部分261Aは直線状に延びる。第2部分261Bは、第1部分261Aの一端部から略円弧状に湾曲して延びる。第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部は、回転抑制機構80の下方の支持板29に回転可能に支持される。支持板29に固定されたモータ224は、保持部材261の第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部に、連結ギヤ28を介して連結する。連結ギヤ28は、モータ224の回転駆動力を保持部材261に伝達させることによって、保持部材261を回転させることができる。
図10に示すように、フィルム移動機構25は、保持部材261、262、及び、移動部材27を有する。保持部材261、262の形状は左右対称である。以下、保持部材261について説明し、保持部材262についての説明は省略する。保持部材261の形状は細長い板状である。保持部材261の平面は左右方向を向く。保持部材261は、第1部分261A及び第2部分261Bを有する。第1部分261Aは直線状に延びる。第2部分261Bは、第1部分261Aの一端部から略円弧状に湾曲して延びる。第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部は、回転抑制機構80の下方の支持板29に回転可能に支持される。支持板29に固定されたモータ224は、保持部材261の第1部分261Aのうち、第2部分261Bが接続する端部と反対側の端部に、連結ギヤ28を介して連結する。連結ギヤ28は、モータ224の回転駆動力を保持部材261に伝達させることによって、保持部材261を回転させることができる。
保持部材262は、第1部分262A及び第2部分262Bを有する。第1部分262A及び第2部分262Bは、それぞれ、保持部材261の第1部分261A及び第2部分261Bに対応する。第1部分262Aのうち、第2部分262Bが接続する端部と反対側の端部は、回転抑制機構80の下方の支持板に回転可能に支持される。保持部材261、262は、グリップローラ81の左右方向の長さと略同一長さ分、左右方向に離隔する。第2部分261Bのうち、第1部分261Aが接続する側と反対側の端部と、第2部分262Bのうち、第1部分262Aが接続する側と反対側の端部との間に、移動部材27が架設される。移動部材27は、細長い棒状である。以下、保持部材261、262を総称して、「保持部材26」という。
図9、図10は、モータ224の回転に応じて保持部材26が時計周りに回転した状態を示す。この状態で、保持部材26の第1部分261A、262Aは、グリップローラ81の下方からグリップローラ81の下流側まで、下流側斜め上方向に延びる。第2部分261B、262Bは、第1部分261A、262Aの上端から、グリップローラ81、ガイドレール74、及び、加熱機構86の上側を通って上流側に延びる。移動部材27は、台座ガイド部材71の保持部71Bの下側に配置される。以下、図9、図10におけるフィルム移動機構25の位置を、「退避前位置」という。
図12、図13は、モータ224の回転に応じて保持部材26が反時計回りに回転した状態を示す。この状態で、保持部材26の第1部分261A、262Aは、グリップローラ81の下方から、下流側斜め下方向に延びる。第2部分261B、262Bは、第1部分261A、262Aの下端から上側に向けて延びる。移動部材27は、グリップローラ81よりも下流側且つ下側に配置される。以下、図12、図13におけるフィルム移動機構25の位置を、「退避後位置」という。移動部材27は、フィルム移動機構25が退避前位置(図9、図10参照)から退避後位置(図12、図13参照)まで移動する過程で、搬送経路103の下側に配置された状態から、一旦搬送経路103の上側に移動する。移動部材27は、その後、再び搬送経路103の下側まで移動する。
<センサ205>
センサ205(図15参照)は、受け台13の内部空間に設けられる。センサ205は、ベルト512の下方に設けられた非接触式センサ(反射型センサ)である。センサ205は、ベルト512に設けられた反射板を検出可能である。
センサ205(図15参照)は、受け台13の内部空間に設けられる。センサ205は、ベルト512の下方に設けられた非接触式センサ(反射型センサ)である。センサ205は、ベルト512に設けられた反射板を検出可能である。
<台座2>
図1を参照し、台座2について説明する。台座2は略長方形状の板状部90を、曲折部911,912で折り曲げることによって作製される。曲折部911,912は、左右方向に間隔を空けて並ぶ、搬送方向に延びる折り目である。板状部90のうち曲折部911,912間の部分を、「第1板状部905」という。板状部90のうち曲折部911から立設する部分を、「第2板状部906」という。板状部90のうち曲折部912から立設する部分を、「第2板状部907」という。第1板状部905は、曲折部911,912に沿って均等間隔で形成された複数の穴927を有する。曲折部911に形成された複数の穴927は、それぞれ、曲折部912に形成された複数の穴927の何れかと左右方向に並ぶ。
図1を参照し、台座2について説明する。台座2は略長方形状の板状部90を、曲折部911,912で折り曲げることによって作製される。曲折部911,912は、左右方向に間隔を空けて並ぶ、搬送方向に延びる折り目である。板状部90のうち曲折部911,912間の部分を、「第1板状部905」という。板状部90のうち曲折部911から立設する部分を、「第2板状部906」という。板状部90のうち曲折部912から立設する部分を、「第2板状部907」という。第1板状部905は、曲折部911,912に沿って均等間隔で形成された複数の穴927を有する。曲折部911に形成された複数の穴927は、それぞれ、曲折部912に形成された複数の穴927の何れかと左右方向に並ぶ。
複数の穴927は、それぞれ搬送部60を取り付け可能である。具体的には、図1に示すように、作業者は台座2を受け台12に載置する場合、複数の穴927のうち搬送方向の下流側にある一対の穴927に、それぞれ搬送部60を取り付ける。これにより、一対の穴927に取り付けられた搬送部60は、台座2を搬送方向の下流側に搬送できる。
<電気的構成>
図15を参照し、包装装置1の電気的構成を説明する。包装装置1は、CPU201、フラッシュROM202、RAM203、センサ205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、リレー861B、ヒータ861A、及び、ソレノイド16Cを備える。CPU201は、包装装置1全体の制御を司る。CPU201は、フラッシュROM202に記憶されたプログラムを実行することによって、台座2に載置された物品3をフィルム24によって包装する処理を実行する。フラッシュROM202は、CPU201が実行する後述の各種処理のプログラム等を記憶する。リレー861Bは、ヒータ861Aと電気的に接続する。
図15を参照し、包装装置1の電気的構成を説明する。包装装置1は、CPU201、フラッシュROM202、RAM203、センサ205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、リレー861B、ヒータ861A、及び、ソレノイド16Cを備える。CPU201は、包装装置1全体の制御を司る。CPU201は、フラッシュROM202に記憶されたプログラムを実行することによって、台座2に載置された物品3をフィルム24によって包装する処理を実行する。フラッシュROM202は、CPU201が実行する後述の各種処理のプログラム等を記憶する。リレー861Bは、ヒータ861Aと電気的に接続する。
包装装置1は、駆動部211〜217、モータ221〜227、エンコーダ232を備える。駆動部211〜217は、それぞれ、モータ221〜227にパルス信号を出力することによって、モータ221〜227を駆動する。モータ221〜227はDCモータである。エンコーダ232は、モータ222の回転に応じた数のパルス信号を出力する。CPU201は、フラッシュROM202、RAM203、センサ205、操作部206、表示部207、電磁ブレーキ82、リレー861B、ソレノイド16C、ヒータ861A、駆動部211〜218、及び、エンコーダ232と電気的に接続する。駆動部211〜218は、それぞれ、モータ221〜228と電気的に接続する。
<包装処理>
図16〜図26を参照し、包装装置1のCPU201によって実行される包装処理(図16参照)について説明する。なお、包装装置1の電源が投入される前に、フィルムロール22(図5参照)が装着部材141、142(図4参照)に装着されていることを前提とする。CPU201は、包装装置1に電源が投入された場合、フラッシュROM202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、包装処理を開始する。なお、図17から図24は、図2におけるA−A線の矢視方向断面図を示す。
図16〜図26を参照し、包装装置1のCPU201によって実行される包装処理(図16参照)について説明する。なお、包装装置1の電源が投入される前に、フィルムロール22(図5参照)が装着部材141、142(図4参照)に装着されていることを前提とする。CPU201は、包装装置1に電源が投入された場合、フラッシュROM202に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって、包装処理を開始する。なお、図17から図24は、図2におけるA−A線の矢視方向断面図を示す。
図16に示すように、CPU201は、包装装置1の状態を初期化する(S1)。具体的には次の通りである。CPU201は、駆動部211を制御することによってモータ221を駆動し、押下機構39を上昇させて最上位に配置させる。一対の支持部材34によって支持された押下ローラ30〜33は、最上位に配置される(図17参照)。CPU201は、駆動部212を制御することによってモータ222を駆動し、搬送機構50のベルト511、512(図17参照)を回転させる。CPU201は、センサ205(図15参照)が反射板を検出した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止する。これによって、受け台12の受け面12A(図3参照)から搬送部60が上方に突出した状態とする(図17参照)。包装装置1は、ユーザが受け台12の受け面12Aに台座2をセットできる状態になる。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させて最下位に配置させる。5つの加熱ユニット861のそれぞれのヒータ861Aは、搬送経路103から下方に離隔する(図17参照)。CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を時計回りに回転させる。これによって、フィルム移動機構25は退避前位置に配置される(図17参照)。CPU201は、駆動部215を制御してモータ225を駆動し、切断部77を左側に移動させる。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を離隔位置に移動させる。保持部材72は、台座ガイド部材71の保持部71Bに対して下方に離隔した状態となる。CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を停止させる。これによって、グリップローラ81は自由に回転することが可能な状態になる。CPU201は、リレー861Bを制御し、ヒータ861Aに対する通電を停止させる。
ユーザは、フィルムロール22からフィルム24を下方に引き出し、ローラ654A、654Bによってフィルム24を搬送方向の両側から挟む。ユーザは、フィルム24を更に下方に引き出し、押下ローラ33の上流側に配置させる。ユーザは、フィルム24を更に引き出し、搬送経路103(図17参照)の下側、且つ、台座ガイド部材71の保持部71Bの下流側に、フィルム24の先端を配置させる(図17参照)。ユーザは、受け台12上に台座2を載置させる(図17参照)。台座2は搬送部60によって位置決めされる。台座2の第1板状部905の辺901は下流側に配置され、辺902は上流側に配置される。台座2の第1板状部905上に物品3が載置される(図17参照)。
ユーザは、準備ができたことを包装装置1に通知するための入力操作を、操作部206を介して行う。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を近接位置に移動させる。保持部材72は、台座ガイド部材71の保持部71Bの下流側に近接する(図17参照)。フィルムロール22から引き出されたフィルム24の先端は、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって搬送方向両側から挟まれる。以下、フィルム24のうち台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって挟まれる位置を含む先端近傍の部分を、「先端部分24A」(図25(A)参照)という。フィルム24と搬送経路103とは、フィルム24の先端部分24Aで交差する。フィルム24は、押下ローラ33の上流側と、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって挟まれた部分との間を、上下方向に延びる。
CPU201は、包装の開始指示が入力されたか判断する(S3)。CPU201は、包装の開始指示が入力されていない場合(S3:NO)、処理をS3に戻す。ユーザが操作部206を介して包装の開始指示を入力した場合、CPU201は、包装の開始指示が入力されたと判断する(S3:YES)。CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を繰り出し位置に移動させ、駆動部217を制御してモータ227を回転させる。フィルム24は、ローラ654A、654B(図5参照)によってフィルムロール22から強制的に繰り出される(S5、矢印171、図17参照)。CPU201は、後述するS27の処理によってフィルムロール22にフィルム24を巻き取る処理を開始するまでの間、ローラ654A、654Bによってフィルム24を継続的に繰り出す。このため、フィルム24は弛む。
CPU201は駆動部212を制御する。CPU201は、モータ222を正方向に回転させる。ベルト511、512は正方向(図17における矢印181の方向)に回転する。搬送部60は、搬送経路103に沿って台座2を上流側から下流側に搬送する(S7)。台座2の第1板状部905の下流側の端部(辺901)はフィルム24に接触し、その後、保持部材72上を通過する(図18における矢印182)。台座2の第1板状部905の辺901は、フィルム24を下流側に押す。台座2の第1板状部905の辺901は、上流側から移動経路104に近づき、5つの加熱ユニット861の上方を通過する(図18参照)。なお、フィルム24は、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって、先端が挟持されている。台座2の第1板状部905の辺901によってフィルム24が下流側に押されることで、フィルム24の先端は台座2の第1板状部905の下面に回り込む。
台座2が下流側に搬送されることによって、台座2の第1板状部905の辺901は、搬送経路103と移動経路104とが交差する交差位置105を上流側から下流側に向けて横切る。台座2は更に下流側に移動する。図19に示すように、フィルムロール22から延びるフィルム24は、押下ローラ33の上流側に接触して僅かに上流側に誘導され、押下ローラ33と接触する部分で曲折して下流側に延び、台座2の第1板状部905の辺901及び物品3の下流側に至る。台座2の第1板状部905及び物品3の上側を覆う位置にフィルム24が配置される。押下ローラ30〜32は、台座2及び物品3の上方に延びるフィルム24の上方に配置された状態になる。
図16に示すように、CPU201は、S7の処理によって台座2の下流側への搬送を開始させた後、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、台座2の搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺901が、最上位に配置された状態での5つの加熱ユニット861の上方位置に対して距離L1(図25(A)参照)分下流側に移動したか否かを、特定したモータ222の回転数に基づいて判断する。なお、距離L1は、台座2の辺901、902間の長さL0(図25(A)参照)よりも僅かに短い。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺901が、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも下流側に距離L1分移動したと判断した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台座2の下流側への搬送を停止させる(S9)。
CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を上昇させる(S11)。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態となった後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の上昇を停止させる。図19に示すように、加熱機構86が最上位まで上昇(矢印183)した場合、5つの加熱ユニット861のそれぞれの上側は、搬送経路103に下方から近接し、搬送経路103よりも僅かに上側に配置された状態になる。図25(A)に示すように、台座2の第1板状部905の辺901は、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも距離L1分下流側に移動しており、台座2の第1板状部905の下面には、フィルム24が回り込んでいる。従って、5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態で、5つの加熱ユニット861の上側は、台座2の第1板状部905の下面との間にフィルム24を挟んだ状態になる。以下、図25(A)の場合において、台座2の第1板状部905の下面のうち5つの加熱ユニット861の上側部分を、「第1台座部分2A」という。第1台座部分2Aは、フィルム24を挟んで5つの加熱ユニット861と対向する。フィルム24のうち第1台座部分2Aと5つの加熱ユニット861との間に挟まれた部分を、「第1フィルム部分24B」という。
図16に示すように、CPU201は、リレー861Bを制御し、ヒータ861Aに対して通電させ、ヒータ861Aを第1温度まで加熱させる(S13)。第1温度は、フィルム24の融点である130度よりも高く、具体的には160度である。ヒータ861Aは、フィルム24の第1フィルム部分24B(図25(A)参照)を加熱し、溶融する。溶融された第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2A(図25(A)参照)に溶着する(S13)。CPU201は、ヒータ861Aの加熱を開始してから所定時間経過後、リレー861Bを制御し、ヒータ861Aに対する通電を停止させ、ヒータ861Aの加熱を停止する。
CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させる(S15、矢印184(図20参照))。5つの加熱ユニット861のそれぞれの上側は、搬送経路103から離隔する。5つの加熱ユニット861が最下位に配置された後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の下降を停止させる。
CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を離隔位置に移動させる(S17)。図20に示すように、一対の支持部材78が矢印185の方向に回転することによって、保持部材72は、台座ガイド部材71の保持部71Bに対して下方に離隔する。台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とは、挟んだ状態のフィルム24の先端部分24Aを解放する(図25(B)参照)。
図16に示すように、CPU201は、駆動部212を制御してモータ222を駆動する。CPU201は、ベルト511、512が正方向に回転するように、モータ222を正方向に回転させる。台座2は下流側に搬送される(S19、矢印186(図20参照))。図25(B)に示すように、フィルム24の第1フィルム部分24Bは、S13(図16参照)の処理によって、台座2の第1台座部分2Aに接着した状態となっている。このため、台座2の下流側への移動に応じて、フィルム24のうち第1フィルム部分24Bよりも先端側の先端部分24Aは、下流側に移動する。なお、切断部77を移動させるためのガイドレール74は、搬送経路103の下側に配置されており、フィルム24の先端部分24Aに下側から接触する。このため、フィルム24の先端部分24Aは、台座2の移動に伴って移動するとき、搬送経路103に沿って下流側に延びた状態となる。
図20に示すように、搬送部60は受け台13上に移動し、台座2の下流側は受け台13上まで搬送される。台座2の第1板状部905の上流側の端部(辺902)が、台座ガイド部材71上を通過する。台座2の第1板状部905の辺902は、交差位置105を上流側から下流側に横切る。
図16に示すように、CPU201は、S19の処理によって台座2の下流側への搬送を開始させた後、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、台座2の搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺902が、交差位置105に対して距離L2(図25(B)参照)分下流側に移動したか否かを、特定したモータ222の回転数に基づいて判断する。なお、L2は、一対の支持部材34のそれぞれの第1延設部34Bの下流側の端部と、押下ローラ30との間の距離よりも僅かに長い。CPU201は、台座2の第1板状部905の辺902が、交差位置105に対して距離L2分下流側に移動したと判定した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台座2の下流側への搬送を停止させる(S21)。
CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を退避前位置から退避後位置まで移動させる(S23)。フィルム移動機構25の移動部材27は、台座ガイド部材71の保持部71Bの下側から、搬送経路103よりも上側に一旦移動する。移動部材27は、その後、搬送経路103よりも下側に再度移動し、グリップローラ81よりも下流側、且つ、搬送経路103の下側に配置される(矢印187、図20参照)。図25(C)に示すように、移動部材27は、搬送経路103の上側から下側に移動する過程で、フィルム24の先端部分24Aを、搬送経路103の下側、且つ、移動経路104よりも下流側に移動させる。
図16に示すように、CPU201は、駆動部211を制御してモータ221を駆動し、押下機構39を最下位に移動させる(S25)。押下ローラ30は、移動経路104に沿って最上位から最下位に移動する。押下ローラ30,32は、移動の過程で、下方に配置された状態のフィルム24に上側から接触し、フィルム24を下方に押し下げる(矢印188、図21参照)。フィルム24は、台座2の第1板状部905及び物品3の下流側、上側、及び上流側を覆う。図21に示すように、押下機構39が最下位に配置された状態で、グリップローラ81の複数の凸部81A(図14参照)は、押下ローラ30の複数の凹部30B(図14参照)に嵌合する。フィルム24は、グリップローラ81と押下ローラ30との間に挟まれる。押下ローラ31は、搬送経路103に対して下側から接する。
図16に示すように、CPU201は、ソレノイド16Cを駆動して連結ギヤ652(図5参照)を巻き取り位置に移動させ、駆動部217を制御してモータ227を回転させる(S27)。なお、S1の初期化処理において、電磁ブレーキ82に対する通電は停止されている。このため、グリップローラ81及び押下ローラ30は回転可能な状態である。このため、モータ227の回転に応じて、フィルム24はフィルムロール22に巻き取られる(矢印172、図22参照)。フィルム24に張力が作用する。フィルム24に作用する張力によって、台座2及び物品3にフィルム24が密着する。
CPU201は、ベルト511、512が逆方向に回転するように、モータ222を逆方向に回転させる(S29)。台座2は、下流側から上流側に移動する(矢印189、図22参照)。台座2の第1板状部905の辺902は、フィルム24に接触して上流側に押す。台座2の第1板状部905の辺902の左右両側の部分は、押下機構39の第1延設部342Bと第2延設部342Cとの間の隙間3424(図6等参照)に下流側から進入する。第2延設部342Cは、台座2の第1板状部905を上側から押え、台座2が上方に持ち上がることを抑制する。
台座2の第1板状部905の辺902は、下流側から交差位置105に近づく。台座2の第1板状部905の辺902は、下流側から上流側に向けて交差位置105を横切る。押下機構39の押下ローラ31は、台座2の下面に接触し、第1延設部342Bと第2延設部342Cとの間の隙間3424(図6等参照)に沿って台座2を上流側に誘導する。台座2の第1板状部905の辺902は、5つの加熱ユニット861の上方位置を通過し、上流側に移動する。更に台座2は上流側に移動する。台座2の第1台座部分2A(図25参照)は、5つの加熱ユニット861の上方位置を通過し、上流側に移動する。
CPU201は、エンコーダ232から出力されるパルス信号に応じて、S29の処理によって台座2の上流側への搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、特定した回転数に基づいて、5つの加熱ユニット861の上方位置に対して台座2の第1台座部分2Aが距離L3(図26(D)参照)分上流側に移動したか判断する。なお、距離L3は、第1台座部分2Aの搬送方向の幅よりも長い。なお、第1台座部分2Aは、台座2のうちフィルム24の第1フィルム部分24Bがヒータ861Aによって溶着された部分に対応する。このため、第1台座部分2Aの搬送方向の幅は、ヒータ861Aの搬送方向の幅よりも僅かに大きくなる。CPU201は、台座2の第1台座部分2Aが、5つの加熱ユニット861の上方位置よりも上流側に距離L3分移動したと判断した場合、駆動部212を制御してモータ222の駆動を停止し、台座2の搬送を停止させる(S31)。
図26(D)に示すように、台座2の下面のうち、第1台座部分2Aに対して距離L3分上流側の部分(以下、「第2台座部分2B」という。)が、最上位に配置された状態における5つの加熱ユニット861の上方位置に配置される。第2台座部分2Bは、第1台座部分2Aよりも下流側に配置される。第2台座部分2Bは、5つの加熱ユニット861と対向する。フィルム24は、第1台座部分2Aに溶着する第1フィルム部分24Bから、第2台座部分2Bの下側を通過して下流側に延び、台座2の第1板状部905の辺901に接触して上流側に曲折する。以下、フィルム24のうち、第2台座部分2Bと対向する部分を、「第3フィルム部分24D」という。第3フィルム部分24Dは、第1フィルム部分24Bに対して下流側に配置される。
フィルム24は、物品の下流側、上側、及び下流側に接触して上流側に延び、台座2の第1板状部905の辺902に接触して下流側に曲折する。フィルム24は、第1フィルム部分24Bに対して第1台座部分2Aと反対側(下側)から、第1フィルム部分24Bを覆い、下流側に延びる。以下、フィルム24のうち、第1フィルム部分24Bを下側から覆う部分を、「第4フィルム部分24E」という。第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2Aと、フィルム24の第4フィルム部分24Eとの間に配置される。
フィルム24は、第3フィルム部分24Dに対して第2台座部分2Bと反対側(下側)から、第3フィルム部分24Dを覆い、更に下流側に延びる。以下、フィルム24のうち、第3フィルム部分24Dと対向する部分を、「第2フィルム部分24C」という。第3フィルム部分24Dは、台座の第2台座部分2Bと、フィルム24の第2フィルム部分24Cとの間に配置される。フィルム24は、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分で上流側に曲折し、上流側に向けて延びる。
なお、フィルム24の先端部分24Aは、台座2の上流側への移動に応じて上流側に曲折し、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dとの間を通って下流側に延びる。
図16に示すように、CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を開始させる。これによって、グリップローラ81の回転は規制される(S33)。グリップローラ81と押下ローラ30との間に挟まれた状態のフィルム24は、グリップローラ81の複数の凸部81Aと、押下ローラ30の複数の凹部30Bとの間に挟まれた部分で移動不可能となる。CPU201は、駆動部217を制御してモータ227の回転を停止させる(S35)。フィルムロール22へのフィルム24の巻き取りは停止される。フィルム24の巻き取りによってフィルム24に作用した張力は維持される。
CPU201は、駆動部215を制御してモータ225を駆動し、ガイドレール74(図12参照)に沿って切断部77を左側から右側に移動させる。切断部77が右側に移動することによって、フィルム24は、グリップローラ81の複数の凸部81Aと、押下ローラ30の複数の凹部30Bとの間に挟まれた部分よりもフィルムロール22側、且つ、押下ローラ30、32間を延びる部分で、刃部771によって切断される(S37)。切断部77は、フィルム24のうち台座2の第1板状部905及び物品3を覆った部分を、フィルムロール22側から切り離す。
フィルム24の切断後、フィルム24のうちフィルムロール22側から切り離された部分は、フィルム24に作用する張力によって、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分から抜けようとする。しかし、グリップローラ81の複数の凸部81A及び押下ローラ30の複数の凹部30Bが嵌合してフィルム24を間に挟んでいるので、フィルム24は、グリップローラ81及び押下ローラ30によって挟まれた部分から抜けない。一方、フィルムロール22から延びるフィルム24のうち切断された端部は、台座ガイド部材71の下流側に垂れ下がる。CPU201は、駆動部216を制御してモータ226を駆動し、一対の支持部材78を近接位置に移動させる(S39)。図23に示すように、一対の支持部材78は矢印190の方向に揺動する。台座ガイド部材71の保持部71Bに、保持部材72が近接した状態になる。フィルム24のうち切断部77によって切断された端部は、台座ガイド部材71の保持部71Bと保持部材72とによって挟まれる。
図16に示すように、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を上昇させる(S41)。5つの加熱ユニット861が最上位に配置された状態となった後、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の駆動を停止し、5つの加熱ユニット861の上昇を停止させる。図23に示すように、5つの加熱ユニット861が最上位まで上昇(矢印191)した状態で、5つの加熱ユニット861の上面は搬送経路103に下方から近接する。
図26(E)に示すように、5つの加熱ユニット861の上方位置には、台座2の第2台座部分2B、フィルム24の第2フィルム部分24C、第3フィルム部分24D、及び、先端部分24Aが配置される。5つの加熱ユニット861が最上位に配置されることによって、フィルム24の第2フィルム部分24C、第3フィルム部分24D、及び、先端部分24Aは、3層に積層した状態で、台座2の第2台座部分2Bと5つの加熱ユニット861との間に挟まれる。
図16に示すように、CPU201は、リレー861Bを制御し、ヒータ861Aに対して通電させ、ヒータ861Aを第2温度まで加熱させる(S43)。第2温度は、第1温度よりも低く、具体的には、フィルムの融点である130度である。図26(E)に示すように、ヒータ861Aは、フィルム24の第2フィルム部分24C、第3フィルム部分24D、及び、先端部分24Aを加熱し、溶融する。溶融されたフィルム24同士は溶着する。なお、第2温度は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着させるときのヒータ861Aの温度(第1温度)よりも低いので、台座2の第2台座部分2Bにフィルム24は溶着しない。CPU201は、ヒータ861Aの加熱を開始してから所定時間経過後、リレー861Bを制御し、ヒータ861Aに対する通電を停止させ、ヒータ861Aの加熱を停止する。
図16に示すように、CPU201は、駆動部213を制御してモータ223を駆動し、5つの加熱ユニット861を下降させる(S45、矢印192(図24参照))。5つの加熱ユニット861の上面は、搬送経路103から離隔する。CPU201は、駆動部213を制御してモータ223の回転を停止させる。
図16に示すように、CPU201は、電磁ブレーキ82に対する通電を停止させる。これによって、グリップローラ81は回転可能な状態となる(S47)。CPU201は、駆動部212を制御してモータ222を駆動する。CPU201は、ベルト511、512が正方向に回転するように、モータ222を正方向に回転させる。台座2は、下流側に搬送される(S49、矢印193(図24参照))。包装が完了した台座2及び物品3は、下流側に搬送される。CPU201は、駆動部211を制御してモータ221を駆動し、押下機構39を最下位から最上位に移動させる(S51)。押下ローラ30は、移動経路104に沿って最下位から最上位に移動する。CPU201は、駆動部214を制御してモータ224を駆動し、フィルム移動機構25を時計回りに回転させる。これによって、フィルム移動機構25は退避前位置に配置される(S53)。CPU201は包装処理を終了させる。
図26(F)は、上記の工程を経て包装された包装体93を示す。台座2及び物品3は、帯状のフィルム24によって一周以上巻かれることによって、包装されている。フィルム24の第1フィルム部分24Bと、台座2の第1台座部分2Aとが溶着している。ここで、台座2の第1板状部905を搬送方向に3等分した3つの領域905A、905B、905Cを定義する。領域905A、905B、905Cは、搬送方向に沿って下流側から順番に並ぶ。なお、領域905A、905B、905Cが並ぶ方向は、台座2に対してフィルム24が巻かれる方向に対応する。このとき、第1台座部分2Aは、領域905Cに含まれる。
又、フィルム24の第2フィルム部分24C、第3フィルム部分24D、及び、先端部分24Aは、台座2の第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で、互いに溶着している。台座2の第2台座部分2Bは、第1台座部分2Aに対して下流側に離隔する。フィルム24の第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2Aとフィルム24の第4フィルム部分24Eとの間に配置されている。
<上記実施形態の主たる効果>
以上説明したように、包装装置1のCPU201は、物品3が載置された台座2を搬送経路103に沿って上流側及び下流側に搬送し(S7、S19、S29)、且つ、押下ローラ30によってフィルム24を押し下げる(S25)一連の動作を行う。これによって、CPU201は、フィルム24の第1フィルム部分24Bと第2フィルム部分24Cとの間の部分で、物品3を覆う(図28(D)参照)。又、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着し(S13)、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着する(S43)。なお、フィルム24同士が溶着される場合、フィルム24と台座2とが溶着される場合よりも剥がれ難くなる。従って、CPU201は、物品3をフィルム24が覆った状態でフィルム24が剥離することを、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着することによって、抑制できる。又、CPU201は、フィルム24の第1フィルム部分24Bを、台座2の第1台座部分2Aに溶着する。このため、物品3を覆った状態のフィルム24が台座2に対してずれることを抑制できる。従って、台座2及び物品3は、フィルム24で覆った状態で安定的に保持される。このように、CPU201は、安定的な状態で物品3をフィルム24によって包装しつつ、フィルム24が剥がれることを抑制できる。
以上説明したように、包装装置1のCPU201は、物品3が載置された台座2を搬送経路103に沿って上流側及び下流側に搬送し(S7、S19、S29)、且つ、押下ローラ30によってフィルム24を押し下げる(S25)一連の動作を行う。これによって、CPU201は、フィルム24の第1フィルム部分24Bと第2フィルム部分24Cとの間の部分で、物品3を覆う(図28(D)参照)。又、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着し(S13)、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着する(S43)。なお、フィルム24同士が溶着される場合、フィルム24と台座2とが溶着される場合よりも剥がれ難くなる。従って、CPU201は、物品3をフィルム24が覆った状態でフィルム24が剥離することを、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着することによって、抑制できる。又、CPU201は、フィルム24の第1フィルム部分24Bを、台座2の第1台座部分2Aに溶着する。このため、物品3を覆った状態のフィルム24が台座2に対してずれることを抑制できる。従って、台座2及び物品3は、フィルム24で覆った状態で安定的に保持される。このように、CPU201は、安定的な状態で物品3をフィルム24によって包装しつつ、フィルム24が剥がれることを抑制できる。
包装装置1によって作成された包装体93において、第1フィルム部分24Bは、第1台座部分2Aとフィルム24の第4フィルム部分24Eとの間に配置される。従って、第1台座部分2Aと第1フィルム部分24Bとの溶着部分に外力が直接加わることが抑制される。このため、CPU201は、第1台座部分2Aと第1フィルム部分24Bとの溶着部分でフィルム24が台座2から剥がれ難い包装体93を作成できる。
上記において、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bがヒータ861Aによって溶着される場合(S13)、ヒータ861Aによって加熱されたフィルム24が、台座2によって冷却される場合がある。これに対し、CPU201は、第1台座部分2Aに第1フィルム部分24Bを溶着させるときのヒータ861Aの温度である第1温度を、相対的に大きくする。これによって、CPU201は、第1台座部分2Aに第1フィルム部分24Bを適切に溶着させることができる。一方、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとがヒータ861Aによって溶着される場合(S43)、CPU201は、ヒータ861Aの温度である第2温度を、相対的に小さくする。なお、第2温度は、フィルム24の融点と略同一とされる。これによって、CPU201は、ヒータ861Aの熱によってフィルム24が破断することを抑制できる。
包装装置1において、ヒータ861Aを備える5つの加熱ユニット861は、搬送経路103の下側に配置される。ヒータ861Aは、台座2のうち、物品3が載置される上面と反対側の下面で、フィルム24を溶着させる。この場合、第1台座部分2Aと第1フィルム部分24Bとの溶着部分、及び、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの溶着部分が、包装体93の上側に露出すること抑制できる。従って、包装装置1は、見栄えの良好な包装体93を作成できる。
包装装置1において、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとが溶着される時点(S43)でフィルム24に作用する張力の方が、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bが溶着される時点(S13)でフィルム24に作用する張力よりも大きくなる。理由は、第1台座部分2Aに第1フィルム部分24Bが溶着された後、フィルムロール22にフィルム24を巻き取ることによって、物品3にフィルム24を密着させているためである(S27)。なお、フィルム24同士が溶着される場合、フィルム24と台座2とが溶着される場合よりも剥がれ難くなる。
これに対し、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを最初に溶着する(S13)。このため、フィルム24に作用する張力が相対的に小さい状態で、第1台座部分2Aと第1フィルム部分24Bとを溶着させるので、台座2からフィルム24が剥がれ難くなる。一方、CPU201は、第1台座部分2Aと第1フィルム部分とを溶着した後、台座2及び物品3をフィルム24によって覆い、その後、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着する(S43)。なお、フィルム24同士は剥がれ難いので、CPU201は、相対的に大きな張力がフィルム24に作用した状態でも、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとが剥がれることを抑制できる。
なお、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着させる場合のヒータ861Aの温度(第1温度)を、フィルム24の融点よりも大きくする(S13)。これによって、CPU201は、第1台座部分2Aに第1フィルム部分24Bを適切に溶着させることができる。なお、第1台座部分2Aに第1フィルム部分24Bを溶着させるときにフィルム24に作用する張力は、相対的に小さい。このため、第1温度をフィルム24の融点より大きくしても、フィルム24が破断する可能性は小さい。一方、CPU201は、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着させる場合のヒータ861Aの温度(第2温度)を、フィルム24の融点とする(S43)。このため、フィルム24に作用する張力が相対的に大きい場合でも、フィルム24が加熱によって破断することを抑制できる。
CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着し(S13)、その後、台座2を下流側に搬送する(S19)。このとき、フィルム24の先端部分24Aは、台座2の移動に伴い、搬送経路103に沿って移動する(図27(B)参照)。ここで、この状態で押下ローラ30が移動経路104に沿って最上位から最下位に移動した場合を例に挙げる。この場合、押下ローラ30は、フィルム24のうち物品3の上方に配置された部分に加えて、先端部分24Aも押し下げる可能性がある。この場合、フィルム24の先端部分24Aが、溶着前の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとに密着し、溶着を阻害する場合がある。
これに対し、CPU201は、押下ローラ30を最下位に移動させる前に、フィルム移動機構25によってフィルム24の先端部分24Aを移動経路104の下流側に移動させる(S23)。これによって、押下ローラ30が最下位に移動する過程で、フィルム24の先端部分24Aが押下ローラ30に接触することを抑制できる。従って、CPU201は、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの溶着が先端部分24Aによって阻害されることを抑制できる。
<第1変形例>
図27(G)は、第1変形例における包装体94を示す。包装体94が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、台座2の第1台座部分2Aの下流側に第2台座部分2Bが隣接している点である。なお、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で互いに溶着する。このため、フィルム24の第3フィルム部分24Dは、第1フィルム部分24Bに対して下流側に隣接する。その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
図27(G)は、第1変形例における包装体94を示す。包装体94が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、台座2の第1台座部分2Aの下流側に第2台座部分2Bが隣接している点である。なお、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で互いに溶着する。このため、フィルム24の第3フィルム部分24Dは、第1フィルム部分24Bに対して下流側に隣接する。その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
包装装置1によって包装体94を作成する場合、CPU201は、S31(図18参照)の処理によって台座2の上流側への搬送を停止させるタイミングを、第1台座部分2Aの搬送方向の幅と同一の距離L3(図26(D)参照)に基づいて判断すればよい。これによって、CPU201は、第1台座部分2Aの下流側の端部と、第2台座部分2Bの上流側の端部とのそれぞれの搬送方向における位置を一致させることができるので、第1台座部分2Aと第2台座部分2Bとを搬送方向に隣接させることができる。これによって、CPU201は、フィルム24の第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとを隣接させることができる。
以上説明したように、第1変形例において、フィルム24の第3フィルム部分24Dは、第1フィルム部分24Bの下流側に隣接する。なお、第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2Aに溶着するので、台座2に対してずれ難くなる。このため、第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとが隣接することによって、フィルム24同士の溶着部分である第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが、台座2に対してずれ難くなる。
ここで、フィルム24の第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとが重複する場合を例に挙げる。この場合、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着した後、この溶着部分を加熱することによって、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24D(第1フィルム部分24Bと同一位置)とを溶着させることになる。この場合、第1台座部分2Aと第1フィルム部分24Bとの溶着部分が、熱によって剥がれる場合がある。これに対し、包装体94において、フィルム24の第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとは一致しない。このため、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着させるときに、第1台座部分2Aと第1フィルム部分24Bとが剥がれることを抑制できる。
なお、上記において、第1フィルム部分24Bの下流側の一部と、第3フィルム部分24Dの上流側の一部が重複してもよい。即ち、第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとの夫々の一部分同士が重複してもよい。この場合、CPU201は、S31(図18参照)の処理によって台座2の上流側への搬送を停止させるタイミングを、0<L3<「第1台座部分2Aの搬送方向の幅」を満たすL3(図26(D)参照)に基づいて判断すればよい。
<第2変形例>
図27(H)は、第2変形例における包装体95を示す。包装体95が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、第1台座部分2Aと第2台座部分2Bとが、台座2における同一部分を示す点である。なお、フィルム24の第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2Aに溶着する。フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で互いに溶着する。このため、第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとは、フィルム24における同一部分を示す。包装体93では、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bが溶着され、フィルム24の第3フィルム部分24D(第1フィルム部分24Bと同一位置)と第2フィルム部分24Cとが溶着される。その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
図27(H)は、第2変形例における包装体95を示す。包装体95が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、第1台座部分2Aと第2台座部分2Bとが、台座2における同一部分を示す点である。なお、フィルム24の第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2Aに溶着する。フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で互いに溶着する。このため、第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとは、フィルム24における同一部分を示す。包装体93では、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bが溶着され、フィルム24の第3フィルム部分24D(第1フィルム部分24Bと同一位置)と第2フィルム部分24Cとが溶着される。その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
包装装置1によって包装体95を作成する場合、CPU201は、S31(図18参照)の処理によって台座2の上流側への搬送を停止させるタイミングを、距離L3(図26(D)参照)=「0」に基づいて判断すればよい。これによって、CPU201は、第1台座部分2Aと第2台座部分2Bとを一致させることができる。この場合、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aにフィルム24の第1フィルム部分24Bを溶着した(S13)後、第1フィルム部分24Bに第2フィルム部分24Cを溶着することになる(S43)。このため、CPU201は、第2フィルム部分24Cが溶着される第3フィルム部分24Dを、第1フィルム部分24Bと一致させることができる。
以上説明したように、第2変形例において、フィルム24の第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとは、同一位置を示す。なお、第1フィルム部分24Bは、台座2の第1台座部分2Aに溶着するので、台座2に対してずれ難くなる。このため、第1フィルム部分24Bと第3フィルム部分24Dとを一致させることによって、フィルム24同士の溶着部分である第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが、台座2に対してずれることを抑制できる。
<第3変形例>
図27(I)は、第3変形例における包装体96を示す。包装体96が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、第1台座部分2Aが、台座2の第1板状部905の3つの領域905A、905B、905Cのうち中央の領域905Bに含まれる点である。
その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
図27(I)は、第3変形例における包装体96を示す。包装体96が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、第1台座部分2Aが、台座2の第1板状部905の3つの領域905A、905B、905Cのうち中央の領域905Bに含まれる点である。
その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
包装装置1によって包装体96を作成する場合、CPU201は、S7(図18参照)の処理を実行する場合において、台座2の第1板状部905の辺901と5つの加熱ユニット861の上方位置との間の距離L1(図25(B)参照)と、台座2の辺901、902間の長さL0(図25(B)参照)との関係が、「(L0/3)<L1<(2×L0/3)」の関係を満たすように、台座2を下流側に搬送すればよい。これによって、CPU201は、第1台座部分2Aを領域905Bに含めることができる。
以上説明したように、第3変形例において、台座2の第1台座部分2Aは、台座2の第1板状部905の領域905Bに含まれる。この場合、フィルム24の第1フィルム部分24Bは、台座2を搬送方向に3等分した3つの領域のうち中央の領域に溶着され、固定される。このため、包装体96では、台座2及び物品3を覆ったフィルム24が、台座2における上流側及び下流側のそれぞれの端部、言い換えれば、台座2におけるフィルム24が巻かれた方向のそれぞれの端部で、台座2に対してずれることを抑制できる。従って、包装体96は、フィルム24によって覆われた物品3が、台座2に対して移動することを、フィルム24によって適切に抑制できる。
<第4変形例>
図28(J)は、第4変形例における包装体97を示す。包装体97が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、台座2の第1台座部分2Aの上流側に第2台座部分2Bが配置している点である。なお、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で互いに溶着する。このため、フィルム24の第3フィルム部分24Dは、第1フィルム部分24Bに対して上流側に配置する。その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
図28(J)は、第4変形例における包装体97を示す。包装体97が包装体93(図26(F)参照)と異なる点は、台座2の第1台座部分2Aの上流側に第2台座部分2Bが配置している点である。なお、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bに対して下側に対向する位置で互いに溶着する。このため、フィルム24の第3フィルム部分24Dは、第1フィルム部分24Bに対して上流側に配置する。その他の構成は、包装体93の場合と同一であるので、説明を省略する。
包装装置1によって包装体97を作成する場合、CPU201は、S31(図18参照)の処理によって台座2の上流側への移動を停止させるタイミングを、5つの加熱ユニット861の上方位置に対して台座2の第1台座部分2Aが、距離L3(図26(D)参照)分下流側に離隔した位置に配置されたかによって判断すればよい。これによって、CPU201は、台座2の第1台座部分2Aの上流側で、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dを互いに溶着することができる。
以上のように、包装体97では、台座2の第1台座部分2Aよりも上流側に、第2台座部分2Bが配置される。フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、第2台座部分2Bと対向する位置で互いに溶着される。この場合、包装体93〜96と比べて、フィルム24が上下方向に積層する部分の長さを抑制できる。このため、包装体97では、物品3を包装するためのフィルム24の量を抑制できる。
<第5変形例>
図28(K)は、第5変形例における包装体98を示す。包装体98において、フィルム24の両端は、台座2の第1板状部905の辺902よりも上流側に配置される。フィルム24は、台座2の第1板状部905の辺902から、第1板状部905の下面に沿って下流側に延び、第1板状部905の辺901で曲折する。フィルム24は、第1板状部905の辺901から上流側斜め上方向に延び、物品3の上側に沿って上流側に更に延び、第1板状部905の辺902に至る。
図28(K)は、第5変形例における包装体98を示す。包装体98において、フィルム24の両端は、台座2の第1板状部905の辺902よりも上流側に配置される。フィルム24は、台座2の第1板状部905の辺902から、第1板状部905の下面に沿って下流側に延び、第1板状部905の辺901で曲折する。フィルム24は、第1板状部905の辺901から上流側斜め上方向に延び、物品3の上側に沿って上流側に更に延び、第1板状部905の辺902に至る。
包装体98では、台座2の第1台座部分2Aに対してフィルム24の第1フィルム部分24Bが溶着する。第1台座部分2Aは、台座2の第1板状部905の下面の3つの領域905A、905B、905Cのうち、中央の領域905Bに含まれる。又、干す応対98では、台座2の第1板状部905の辺902よりも上流側で、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが溶着する。つまり、台座2及び物品3は、フィルム24のうち第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの間の部分で一周分巻かれている。
CPU201は、包装体98を作成する場合、包装体93を生成する場合の処理(図18参照)に対して次の点で異なる処理を実行する。CPU201は、S23においてフィルム移動機構25を退避前位置から退避後位置まで移動させず、フィルム移動機構25を退避前位置で保持する。この場合、図25(B)に示すように、フィルム24の先端部分24Aは、搬送経路103に沿って下流側に延びた状態となる。CPU201は、この状態で、押下機構39を最下位に移動させる(S25)。この場合、フィルム24のうち搬送経路103に沿って延びる先端部分24Aに、押下ローラ30によって押し下げられたフィルム24が上側から接触する。
又、CPU201は、S29の処理によって台座2の上流側への移動を開始させる。CPU201は、S29の処理によって台座2の上流側への搬送を開始してからのモータ222の回転数を特定する。CPU201は、特定した回転数に基づいて、5つの加熱ユニット861の上方位置に台座2の第1板状部905が配置される前に、上流側への搬送を停止させればよい。これによって、CPU201は、S43の処理によってヒータ861Aを加熱させ、フィルム24の先端部分24Aの一部(第3フィルム部分24D)と、押下ローラ30によって押し下げられたフィルム24の一部(第2フィルム部分24C)とを、台座2の第1板状部905の辺902よりも上流側で溶着させることができる。
以上のように、包装体98では、台座2の第1板状部905の上流側の辺902よりも上流側で、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが溶着される。この場合、フィルム24が上下方向に積層する部分をなくすことができる。このため、包装体98では、物品3を包装するためのフィルム24の量を更に抑制できる。
又、包装体98では、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとがヒータ861Aによって溶着される場合、ヒータ861Aと台座2とによって第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが挟まれない。このため、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを溶着するときにヒータ861Aによって加えられる熱は、台座2に直接伝達しない。従って、包装過程でヒータ861Aから台座2に熱が加えられることによって台座2が変形することを抑制できる。
なお、包装体98を作成する過程のうち、S25の処理によって押下機構39を最下位に移動させた(S25)後において、フィルム24の先端部分24Aの一部(第3フィルム部分24D)と、押下ローラ30によって押し下げられたフィルム24の一部(第2フィルム部分24C)とを積層させた状態で保持する保持部材を有してもよい。これによって、包装装置1は、フィルム24の第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとを適切に溶着させることができる。
<その他の変形例>
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記実施形態において、包装装置1は、フィルム24の第2フィルム部分24C、第3フィルム部分24D、及び、先端部分24Aが3層に積層された状態で、台座2の第2台座部分2Bと5つの加熱ユニット861との間に挟まれた。CPU201は、この状態でヒータ861Aを加熱させることによって、3層のフィルム24を溶着した。これに対し、包装装置1は、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが2層に積層された状態で、台座2の第2台座部分2Bと5つの加熱ユニット861との間に挟まれてもよい。このとき、先端部分24Aは、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの間に挟まれなくてもよい。CPU201は、S43の処理を実行することによって、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dのみを溶着してもよい。例えば先端部分24Aは、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの間に挟まれないように、切断部77によって予め切断されてもよい。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記実施形態において、包装装置1は、フィルム24の第2フィルム部分24C、第3フィルム部分24D、及び、先端部分24Aが3層に積層された状態で、台座2の第2台座部分2Bと5つの加熱ユニット861との間に挟まれた。CPU201は、この状態でヒータ861Aを加熱させることによって、3層のフィルム24を溶着した。これに対し、包装装置1は、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dが2層に積層された状態で、台座2の第2台座部分2Bと5つの加熱ユニット861との間に挟まれてもよい。このとき、先端部分24Aは、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの間に挟まれなくてもよい。CPU201は、S43の処理を実行することによって、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dのみを溶着してもよい。例えば先端部分24Aは、第2フィルム部分24Cと第3フィルム部分24Dとの間に挟まれないように、切断部77によって予め切断されてもよい。
包装体93(図26(F))において、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、台座2の領域905A〜905Cのうち、領域905A又は領域905Bと対向する位置に配置されてもよい。包装体95(図27(H))において、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、台座2の領域905A〜905Cのうち、領域905A又は領域905Bと対向する位置に配置されてもよい。双方の場合において、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、台座2のうち辺901と接する部分と対向する位置に配置されてもよい。包装体97(図28(J))において、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dは、台座2のうち辺902と接する部分と対向する位置に配置されてもよい。包装体98(図28(K))において、フィルム24の第2フィルム部分24C及び第3フィルム部分24Dの位置は、台座2の第1板状部905の辺902よりも下流側、且つ、台座2よりも上側であってもよい。
S43の処理によってヒータ861Aを加熱するときの温度である第2温度は、フィルム24の融点に限定されず、融点より高い温度であってもよい。フィルム移動機構25の構成は、上記以外の構成に変更できる。例えば、包装装置1は、先端部分24Aを移動経路104よりも下流側に移動させるために、上流側から下流側に向けてエアを吹き付けてもよい。又、例えば包装装置1は、フィルム24の先端部分24Aの自重によって、先端部分24Aが移動経路104よりも下流側に移動するように、ガイドレール74の位置を調整してもよい。このとき、包装装置1は、フィルム移動機構25を備えていなくてもよい。
上記において、CPU201は、S5の処理によってフィルム24を繰り出した。これに対し、CPU201は、フィルム24を繰り出す処理を実行せず、フィルム24を巻き取る処理(S27)のみ実行してもよい。又、CPU201は、S5の処理によってフィルム24を繰り出す処理、及び、S27の処理によってフィルム24を巻き取る処理の何れも実行しなくてもよい。
<その他>
「押下ローラ30」は本発明の「押下部材」の一例である。押下機構39、及び、押下機構39を上下動させるモータ221は、本発明の「押下部材移動機構」の一例である。リレー861Bは本発明の「ヒータ加熱部」の一例である。5つの加熱ユニット861、及び、5つの加熱ユニット861を上下動させるモータ223は、本発明の「ヒータ移動機構」の一例である。保持部材72、及び、一対の支持部材78を離隔位置と近接位置とに移動させるモータ226は、本発明の「保持機構」の一例である。CPU201は本発明の「制御部」の一例である。フィルム移動機構25、及び、フィルム移動機構25を退避前位置と退避後位置とに移動させるモータ224は、本発明の「フィルム移動機構」の一例である。
「押下ローラ30」は本発明の「押下部材」の一例である。押下機構39、及び、押下機構39を上下動させるモータ221は、本発明の「押下部材移動機構」の一例である。リレー861Bは本発明の「ヒータ加熱部」の一例である。5つの加熱ユニット861、及び、5つの加熱ユニット861を上下動させるモータ223は、本発明の「ヒータ移動機構」の一例である。保持部材72、及び、一対の支持部材78を離隔位置と近接位置とに移動させるモータ226は、本発明の「保持機構」の一例である。CPU201は本発明の「制御部」の一例である。フィルム移動機構25、及び、フィルム移動機構25を退避前位置と退避後位置とに移動させるモータ224は、本発明の「フィルム移動機構」の一例である。
1 :包装装置
2 :台座
2A :第1台座部分
2B :第2台座部分
3 :物品
22 :フィルムロール
24 :フィルム
24A :先端部分
24B :第1フィルム部分
24C :第2フィルム部分
24D :第3フィルム部分
24E :第4フィルム部分
25 :フィルム移動機構
30 :押下ローラ
30A :凸部
30B :凹部
39 :押下機構
50 :搬送機構
71 :台座ガイド部材
72 :保持部材
77 :切断部
80 :回転抑制機構
81 :グリップローラ
81A :凸部
81B :凹部
82 :電磁ブレーキ
86 :加熱機構
93、94、95、96、97、98 :包装体
103 :搬送経路
104 :移動経路
105 :交差位置
141、142 :装着部材
201 :CPU
211、212、213、214、215、216、217、218 :駆動部
221、222、223、224、225、226、227、228 :モータ
301C、811C :中心軸
861A :ヒータ
861B :リレー
3415、3425 :延設部
P1、P2、P3 :仮想平面
2 :台座
2A :第1台座部分
2B :第2台座部分
3 :物品
22 :フィルムロール
24 :フィルム
24A :先端部分
24B :第1フィルム部分
24C :第2フィルム部分
24D :第3フィルム部分
24E :第4フィルム部分
25 :フィルム移動機構
30 :押下ローラ
30A :凸部
30B :凹部
39 :押下機構
50 :搬送機構
71 :台座ガイド部材
72 :保持部材
77 :切断部
80 :回転抑制機構
81 :グリップローラ
81A :凸部
81B :凹部
82 :電磁ブレーキ
86 :加熱機構
93、94、95、96、97、98 :包装体
103 :搬送経路
104 :移動経路
105 :交差位置
141、142 :装着部材
201 :CPU
211、212、213、214、215、216、217、218 :駆動部
221、222、223、224、225、226、227、228 :モータ
301C、811C :中心軸
861A :ヒータ
861B :リレー
3415、3425 :延設部
P1、P2、P3 :仮想平面
Claims (14)
- 板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とを、帯状のフィルムによって一周以上巻くことによって包装する包装装置であって、
前記物品が載置された前記台座を、搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、
前記搬送経路よりも上側に配置された、前記フィルムが巻かれたフィルムロールを装着可能な装着部と、
前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの上面に接触する押下部材と、
前記押下部材を、前記搬送経路と交差位置で交差する移動経路に沿って上側位置から下側位置へ移動させることにより、前記フィルムを上方から下方に押し下げる押下部材移動機構と、
前記搬送経路よりも下側に配置されたヒータと、
前記ヒータを加熱するヒータ加熱部と、
前記ヒータを前記搬送経路から離れた離隔位置と前記搬送経路に近い近接位置に移動させるヒータ移動機構と、
前記装着部の下方、且つ、前記搬送経路よりも下側に配置され、前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの先端部分を、前記移動経路よりも前記台座の搬送方向の上流側で保持することが可能な保持機構と、
前記搬送機構、前記押下部材移動機構、前記ヒータ加熱部、前記ヒータ移動機構、前記保持機構を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分を保持し、
前記搬送機構を制御して、前記台座の下面の第1台座部分が前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで前記台座を搬送し、
前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第1台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの第1フィルム部分を挟み、
前記ヒータ加熱部を制御して、前記ヒータを第1温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着し、
前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記近接位置から前記離隔位置に移動させ、
前記搬送機構を制御して、前記台座の上流側の端部を前記搬送経路の前記交差位置よりも下流に移動させ、
前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着した後、前記台座の上流側の端部を前記交差位置よりも下流に移動させる前までの間に、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分の保持を解除し、
前記押下部材移動機構を制御して、前記押下部材を前記上側位置から前記下側位置に移動させ、前記フィルムの前記第1フィルム部分と、前記第1フィルム部分と異なる第2フィルム部分との間の部分で前記物品を覆い、
前記搬送機構を制御して、前記台座の前記第1台座部分の上流側端部よりも下流側の第2台座部分が、前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで、前記台座を搬送し、前記フィルムの前記第1フィルム部分は、前記第1台座部分と、前記フィルムの第4フィルム部分との間に配置され、
前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第2台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分の上流側端部よりも下流側の第3フィルム部分と前記第2フィルム部分とを積層させた状態で挟み、
前記ヒータ加熱部を制御して前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第2フィルム部分と前記第3フィルム部分とを溶着する
ことを特徴とする包装装置。 - 前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とが隣接することを特徴とする請求項1に記載の包装装置。
- 前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とは、前記フィルムにおける同一部分を示すことを特徴とする請求項1に記載の包装装置。
- 前記第1台座部分は、前記台座を、前記台座の搬送方向に3等分した3つの領域のうち中央の領域に含まれることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の包装装置。
- 前記フィルムの前記先端部分を、前記移動経路よりも下流側に移動させるフィルム移動機構を更に備え、
前記制御部は、前記フィルム移動機構を制御し、
前記制御部は、
前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分の保持を解除した後、前記フィルム移動機構を制御して、前記フィルムの前記先端部分を前記移動経路よりも下流側に移動させることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の包装装置。 - 板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とを、帯状のフィルムによって一周以上巻くことによって包装する包装装置であって、
前記台座及び前記物品のそれぞれの少なくとも一部分を、前記フィルムによって覆う被覆機構と、
ヒータと、
前記ヒータを加熱するヒータ加熱部と、
前記ヒータ加熱部、及び、前記被覆機構を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記被覆機構を制御することによって、前記台座及び前記物品のそれぞれの少なくとも一部分を、前記フィルムによって覆い、
前記ヒータ加熱部を制御することによって、前記ヒータを第1温度に加熱し、前記台座の第1台座部分に、前記フィルムの第1フィルム部分を溶着し、
前記ヒータ加熱部を制御することによって、前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱し、前記フィルムのうち前記第1フィルム部分とは異なる第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着することを特徴とする包装装置。 - 前記被覆機構は、
前記物品が載置された前記台座を、搬送経路に沿って搬送する搬送機構と、
前記搬送経路よりも上側に配置された、前記フィルムが巻かれたフィルムロールを装着可能な装着部と、
前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの上面に接触する押下部材と、
前記押下部材を、前記搬送経路と交差位置で交差する移動経路に沿って上側位置から下側位置へ移動させることにより、前記フィルムを上方から下方に押し下げる押下部材移動機構と
を有し、
前記装着部の下方、且つ、前記搬送経路よりも下側に配置され、前記フィルムロールから繰り出された前記フィルムの先端部分を、前記移動経路よりも前記台座の搬送方向の上流側で保持することが可能な保持機構と、
前記ヒータを前記搬送経路から離れた離隔位置と前記搬送経路に近い近接位置に移動させるヒータ移動機構と
を更に有し、
前記制御部は、前記保持機構及び前記ヒータ移動機構を制御し、
前記制御部は、
前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分を保持し、
前記搬送機構を制御して前記台座の前記第1台座部分が前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで前記台座を搬送し、
前記ヒータ移動機構を制御して、前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第1台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分を挟み、
前記ヒータ加熱部を制御して、前記ヒータを第1温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着し、
前記ヒータ移動機構を制御して前記ヒータを前記近接位置から前記離隔位置に移動させ、
前記搬送機構を制御して、前記台座の上流側の端部を前記搬送経路の前記交差位置よりも下流に移動させ、
前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記台座の前記第1台座部分とを溶着した後、前記台座の上流側の端部を前記交差位置よりも下流に移動させる前までの間に、前記保持機構を制御して前記フィルムの前記先端部分の保持を解除し、
前記押下部材移動機構を制御して、前記押下部材を前記上側位置から前記下側位置に移動させ、前記フィルムの前記第1フィルム部分と前記第2フィルム部分との間の部分で前記物品を覆い、
前記搬送機構を制御して、前記台座の第2台座部分が前記ヒータの前記近接位置と対向する位置まで、前記台座を搬送し、
前記ヒータ移動機構を制御して前記ヒータを前記離隔位置から前記近接位置に移動させ、前記台座の前記第2台座部分と前記ヒータとにより、前記フィルムの前記第2フィルム部分と前記第3フィルム部分とを積層させた状態で挟み、
前記ヒータ加熱部を制御して前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱することにより、前記フィルムの前記第2フィルム部分と前記第3フィルム部分とを溶着する
ことを特徴とする請求項6に記載の包装装置。 - 前記第2温度は、前記フィルムの融点であることを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の包装装置。
- 板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とを、帯状のフィルムによって一周以上
巻くことによって包装する包装方法であって、
前記台座及び前記物品のそれぞれの少なくとも一部分を、前記フィルムによって覆う被覆ステップと、
ヒータを第1温度に加熱し、前記台座の第1台座部分に、前記フィルムの第1フィルム部分を溶着する第1溶着ステップと、
前記ヒータを前記第1温度より低い第2温度に加熱し、前記フィルムのうち前記第1フィルム部分とは異なる第2フィルム部分と第3フィルム部分とを溶着する第2溶着ステップと
を備えたことを特徴とする包装方法。 - 板状の台座と前記台座の上面に載置された物品とが、帯状のフィルムによって一周以上巻かれた包装体であって、
前記台座の下面の第1台座部分に、前記フィルムの第1フィルム部分が溶着され、
前記フィルムの前記第1フィルム部分とは異なる第2フィルム部分と、前記フィルムの第3フィルム部分とが溶着されたことを特徴とする包装体。 - 前記第1フィルム部分は、前記フィルムの第4フィルム部分と前記第1台座部分との間に配置されることを特徴とする請求項10に記載の包装体。
- 前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とが隣接することを特徴とする請求項10に記載の包装体。
- 前記第1フィルム部分と前記第3フィルム部分とは、前記フィルムにおける同一部分を示すことを特徴とする請求項10に記載の包装体。
- 前記第1台座部分は、前記台座を、帯状の前記フィルムの巻かれた方向に沿って3等分した3つの領域のうち中央の領域に含まれることを特徴とする請求項10から13の何れかに記載の包装体。
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