JP2017003380A - 漏水検知システムの設置方法、漏水検知システムおよび漏洩検知方法 - Google Patents
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同様に、都心部においては、マンホール毎の間隔が50mから100m程度の範囲に設置されているが、郊外においては、マンホール毎の間隔が広いため、漏水位置の検出が困難となる場合ある。すなわち、漏洩する流体量が少なく漏水の異常音が小さい場合、漏洩位置と検出装置との距離が離れており、検出される異常音が小さく、検出できていないという問題がある。
一局面に従う漏水検知システムの設置方法は、配管と、配管に設けられる第1の振動計測装置と、配管に設けられる第2の振動計測装置と、第1の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続する第1の接続線と、第2の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続する第2の接続線と、を一体的に地中に埋設する埋設工程と、埋設工程により埋設される第1の振動計測装置の位置情報および第2の振動計測装置の位置情報を記録媒体に記録する記録工程と、を含むものである。
その結果、記録された位置情報から、埋設された第1および第2の振動計測装置を選定し、選定された第1および第2の振動計測装置が計測した漏水音の位置を容易に推定することができる。また、配管が、樹脂管である場合、第1および第2の振動計測装置の間隔があまりに長過ぎると、従来の方法では、検知困難な場合がある。しかし、本発明では、容易に推定することができる。
他の局面に係る漏水検知システムの設置方法は、配管に第1の振動計測装置を取り付ける第1取り付け工程と、配管に第2の振動計測装置を取り付ける第2取り付け工程と、第1取り付け工程により取り付けられた第1の振動計測装置に第1の接続線を取り付ける第1接続工程と、第2取り付け工程により取り付けられた第2の振動計測装置に第2の接続線を取り付ける第2接続工程と、第1取り付け工程、第2取り付け工程、第1接続工程、第2接続工程を施した配管を地中に埋設し、第1の接続線および第2の接続線を所定の地上開放位置まで接続する埋設工程と、埋設工程により埋設される第1の振動計測装置の位置情報および第2の振動計測装置の位置情報を記録媒体に記録する記録工程と、を含んでもよい。
その結果、記録された位置情報から、埋設された第1および第2の振動計測装置を選定し、選定された第1および第2の振動計測装置が計測した漏水音の位置を容易に推定することができる。また、配管が、樹脂管である場合、第1および第2の振動計測装置の間隔があまりに長過ぎると、従来の方法では、検知困難な場合がある。しかし、本発明では、容易に推定することができる。
第3の発明にかかる漏水検知システムの設置方法は、第2の発明にかかる漏水検知システムの設置方法において、第1取り付け工程は、配管に薄膜状の圧電素子を巻回する第1の巻回工程と、圧電素子に接続された第1の増幅器を取り付ける第1の増幅工程と、を含み、第2取り付け工程は、配管に薄膜状の圧電素子を巻回する第2の巻回工程と、圧電素子に接続された第2の増幅器を取り付ける第2の増幅工程と、を含んでもよい。
他の局面にかかる漏水検知システムは、地中に埋設された埋設配管と、配管に設けられるとともに地中に埋設される第1の振動計測装置と、配管に設けられるとともに地中に埋設される第2の振動計測装置と、第1の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続するとともに地中に埋設される第1の接続線と、第2の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続するとともに地中に埋設される第2の接続線と、第1の振動計測装置の位置情報および第2の振動計測装置の位置情報を記録する記録媒体と、を含むものである。
その結果、記録された位置情報から、埋設された第1および第2の振動計測装置を選定し、選定された第1および第2の振動計測装置が計測した漏水音の位置を容易に推定することができる。また、配管が、樹脂管である場合、第1および第2の振動計測装置の間隔があまりに長過ぎると、従来の方法では、検知困難な場合がある。しかし、本発明では、容易に推定することができる。
第5の発明にかかる漏水検知システムは、他の局面に従う漏水検知システムにおいて、第1の振動計測装置および第2の振動計測装置は、圧電素子および増幅器より構成されてもよい。
特に、増幅器を圧電素子の近傍に配設させるので、圧電素子からの信号をノイズが発生する前に増幅することができる。
第6の発明にかかる漏水検知システムは、他の局面または第5の発明にかかる漏水検知システムにおいて、配管は、樹脂材料より構成されてもよい。
第7の発明にかかる漏水検知システムは、他の局面から第6の発明にかかる漏水検知システムにおいて、圧電素子は、高分子材料より構成されてもよい。
さらに他の局面に従う漏洩検知方法は、請求項4から7のいずれか1つに記載の漏水検知システムを用いたものである。
図1は、地中に埋設された漏水検知システム100の一例を示す模式図である。
パーソナルコンピュータ500は、少なくとも電源、データロガー、アナログ―デジタル変換部(AD変換部)および後述する異常音位置の推定プログラムが内蔵されている。
第1の振動計測装置201は、ポイントAに設置され、第2の振動計測装置202は、ポイントBに設置され、第3の振動計測装置203は、ポイントCに設置される。
次いで、本実施の形態にかかる振動計測装置200について説明を行う。図2は、振動計測装置200の一例を示す模式図である。
したがって、図2に示すように本実施の形態において、後述するように、振動計測装置200は、管網110に対して薄膜の圧電素子250を矢印Rの方向に巻回する。すなわち、矢印Rの方向とは、管網110を形成する配管の軸芯周りの周方向に沿った方向である。
したがって、図1に示すように、接続線300の一端側は、振動計測装置200の増幅器230に接続され、接続線300の他端側は、管網110の壁面、およびハンドホール120内を介して地上のパーソナルコンピュータ500に接続される。
図3は、漏水検知システム100の工程を説明するためのフローチャートである。
具体的には、図2に示したように、振動計測装置200の圧電素子250を配管に巻回する。
次いで、図1に示すように、所定の間隔で、振動計測装置200を取り付けた配管を埋設する(ステップS53)。
また、配管を地中に埋設する場合、振動計測装置200の接続線300の端部をハンドホール120内を介してパーソナルコンピュータ500に接続する。
この場合、振動計測装置200にGPSを設けて、自動的に位置情報をパーソナルコンピュータ500に記録させてもよい。その結果、漏水検知システム100を形成することができる。
以下、当該漏水検知システム100を用いて漏水位置を推定するための手法について説明を行う。
なお、本実施の形態においては、接続線300を用いることとしているが、これに限定されず、パーソナルコンピュータ500との間で送受信可能な機能部を振動計測装置200に設けてもよい。
続いて、漏水位置特定方法について具体例を示しつつ説明する。
また、
N=D−2L・・・(4)
で示すことができる。
L=(D−V・Td)/2・・・(5)
と表すことができる。
以上のように距離Lを求めることができる。
フーリエ変換処理に際しては、ポイントAの第1の振動計測装置201およびポイントBの第2の振動計測装置202で得られた波形から、同時刻を始点とする一定時間(例えば、1秒間)の波形を取り出して、その波形をフーリエ変換処理する。フーリエスペクトルをX(f)とすると、X(f)は、下記の(6)式のように、複素関数として表現される。
式(6)は、下記の式(7)のように、実数部と虚数部とに分けて表現することが出来る。
ここで、クロススペクトルとは、フーリエスペクトルAおよびフーリエスペクトルBの周波数成分を相互に掛け合わせた上で平均したものである。
次いで、ステップS34における頻度処理化について説明を行う。ステップS34における頻度処理化は、複数の相互相関関数のうちから一部の相互相関関数を選択または抽出するものである。
図8から図13において、縦軸は相関値を示し、横軸は伝達時間差Td(秒)を示す。また、図14に示す(1)〜(100)は、図8から図13までの相互相関関数を略記したものである。
ここで、所定とは管種、管径、埋設時期などにより定義されるものであるが、最も多くの場合において用いられる場合は、距離換算で好ましくは0.5m以上10m以下、より好ましくは1m以上3m以下である。尚、各距離に相当する時間は管を伝わる振動の伝達速度から求めることができる。例えば、振動の伝達速度が400m/s管を、1mに相当するスパンで分割する場合、時間に換算すると0.0025s間隔である。この時、相互相関をスパン0.0025sで分割するとよい。
また、本実施の形態においては、所定のスパンを一定としているが、これに限定されず、任意のスパン幅に変化させてもよく、所定の可変変数を用いてもよい。
具体的に、図8に示したように、相互相関関数の最大値は、SPdであるため、特定スパンをSPdと特定する。
また、図12に示す相互相関関数において、所定の相関値以上を0.8以上であるとした場合、SPc,SPd,SPfおよびSPgが該当するため、特定スパンをSPc,SPd,SPfおよびSPgと特定する。
また、図13に示す相互相関関数において、所定の相関値以上を0.8以上であるとした場合、SPeが該当するため、特定スパンをSPeと特定する。
このようにして、ステップS72の処理を実施する。
例えば、各スパンSPa,〜,SPhにおける最大値の出現が、スパンSPaは0回、スパンSPbは2回、スパンSPcは10回、スパンSPdは15回、スパンSPeは12回、スパンSPfは3回、スパンSPgは2回、スパンSPhは0回であったとする。
図15に示すように、検知レベル値18、検知レベル値5および検知レベル値4の三か所で、棒グラフ状に示された場合について説明する。ここで、検知レベル10以上は、漏水の可能性が大きい判定Aと仮定し、検知レベル10未満は、漏水の可能性がある判定Bと規定する。
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態においては、主に第1の実施の形態と異なる点について説明を行う。
図16は、図7の頻度処理化の他の例を示すフローチャートであり、図17はステップS74aの処理を説明する模式図である。
また、図17に示す(1)〜(100)は、図8から図13までの相互相関関数を略記したものである。
また、振動計測装置200が予め管網110に取り付けられているので、確実に漏水を検出することができる。
また、パーソナルコンピュータ500に振動計測装置200の位置情報を記録することができるので、接続線300とパーソナルコンピュータ500とを接続することで、確実に漏水位置を検出することができる。
110 管網
200 振動計測装置
230 増幅器
250 圧電素子
300 接続線
500 パーソナルコンピュータ
Claims (8)
- 配管と、前記配管に設けられる第1の振動計測装置と、前記配管に設けられる第2の振動計測装置と、前記第1の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続する第1の接続線と、前記第2の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続する第2の接続線と、を一体的に地中に埋設する埋設工程と、
前記埋設工程により埋設される前記第1の振動計測装置の位置情報および前記第2の振動計測装置の位置情報を記録媒体に記録する記録工程と、を含む、漏水検知システムの設置方法。 - 配管に第1の振動計測装置を取り付ける第1取り付け工程と、
前記配管に第2の振動計測装置を取り付ける第2取り付け工程と、
前記第1取り付け工程により取り付けられた前記第1の振動計測装置に第1の接続線を取り付ける第1接続工程と、
前記第2取り付け工程により取り付けられた前記第2の振動計測装置に第2の接続線を取り付ける第2接続工程と、
前記第1取り付け工程、前記第2取り付け工程、前記第1接続工程、前記第2接続工程を施した前記配管を地中に埋設し、前記第1の接続線および前記第2の接続線を所定の地上開放位置まで接続する埋設工程と、
前記埋設工程により埋設される前記第1の振動計測装置の位置情報および前記第2の振動計測装置の位置情報を記録媒体に記録する記録工程と、を含む、漏水検知システムの設置方法。 - 前記第1取り付け工程は、前記配管に薄膜状の第1圧電素子を巻回する第1の巻回工程と、
前記第1圧電素子に接続された第1の増幅器を取り付ける第1の増幅工程と、を含み、
前記第2取り付け工程は、前記配管に薄膜状の第2圧電素子を巻回する第2の巻回工程と、
前記第2圧電素子に接続された第2の増幅器を取り付ける第2の増幅工程と、を含む、請求項2記載の漏水検知システムの設置方法。 - 地中に埋設された配管と、
前記配管に設けられるとともに地中に埋設される第1の振動計測装置と、
前記配管に設けられるとともに地中に埋設される第2の振動計測装置と、
前記第1の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続するとともに地中に埋設される第1の接続線と、
前記第2の振動計測装置から所定の地上開放位置まで接続するとともに地中に埋設される第2の接続線と、
前記第1の振動計測装置の位置情報および前記第2の振動計測装置の位置情報を記録する記録媒体と、を含む、漏水検知システム。 - 前記第1の振動計測装置および前記第2の振動計測装置は、圧電素子および増幅器より構成される、請求項4記載の漏水検知システム。
- 前記配管は、樹脂材料より構成される、請求項4または5記載の漏水検知システム。
- 前記圧電素子は、高分子材料より構成される、請求項4から6のいずれか1項に記載の漏水検知システム。
- 請求項4から7のいずれか1つに記載の漏水検知システムを用いた、埋設配管の漏洩検知を行う漏洩検知方法。
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