JP2017001658A - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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康悟 長澤
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琢己 谷地
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Abstract

【課題】エアバッグ本体のサイズを小さくすることが可能で、且つ、膨張展開時にエアバッグ本体の後列用膨張部をベルトラインよりも下方に延出させることが可能なカーテンエアバッグ装置を提供する。【解決手段】本発明のカーテンエアバッグ装置(10)におけるエアバッグ本体(21,21´,21″)の下端部に配される少なくとも1つの気室(35g)に、前記エアバッグ本体(21,21´,21″)の非膨張部からなり、前記エアバッグ本体(21,21´,21″)の膨張展開時に前記エアバッグ本体(21,21´,21″)の折り曲げを促す折り促進部(26,26´,26″)が設けられ、その折り促進部(26,26´,26″)を備える気室(35g)は、ガスが折り促進部(26,26´,26″)を一方向側から回り込むように流通する流路を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、車体の側方窓部に沿ってエアバッグがカーテン状に膨張展開するカーテンエアバッグ装置に関する。
近年、車両の側突事故やロールオーバ等の事故において乗員の頭部を保護するために、車室内において車体の側方窓部に沿って膨張展開するカーテンエアバッグを備えたカーテンエアバッグ装置が数多くの自動車に装備されている。
通常、カーテンエアバッグ装置では、車両に対する側突事故やロールオーバ等の事故の発生が検知されると、あるいはこれらの事故の発生が予測されると、インフレータから膨張用ガスを発生させてカーテンエアバッグ内に供給することにより、カーテンエアバッグを車室内で瞬時にカーテン状に膨張展開させる。これによって、カーテンエアバッグの膨張部で乗員の頭部を保護して、乗員の安全を確保することができる。
このようなカーテンエアバッグ装置に関する発明が、例えば特開2012−201312号公報(特許文献1)に開示されている。
この特許文献1に記載されているカーテンエアバッグ装置60は、図10に示すように、カーテンエアバッグ70と、ガスを発生させてカーテンエアバッグ70内に供給するインフレータ61とを有する。
特許文献1のカーテンエアバッグ70は、ガスが供給されて膨張するエアバッグ本体71と、エアバッグ本体71の上端部に取着される複数の取付片72とを有する。このようなカーテンエアバッグ70は、エアバッグ本体71が折り畳まれた状態で、各取付片72をボルト等の固定部材を用いて車体80にそれぞれ固定することによって、車体80のフロントピラー81から、ルーフサイド部82を通って、リヤピラー83の近傍までの範囲に亘って収容されている。
また、カーテンエアバッグ70におけるエアバッグ本体71は、頭部保護エリアに膨張展開する主膨張部(主チャンバ)73と、縮径部を介して主膨張部73に連通する前側及び後側副膨張部(副チャンバ)74a,74bとを有する。また、主膨張部73は、前席用の前側主膨張部73aと、後席用の後側主膨張部73bと、ルーフサイド部82に沿って前側主膨張部73a及び後側主膨張部73b間を連通するガス流路としてのガス供給通路73cとを有する。
特に特許文献1のカーテンエアバッグ70では、側面視において、エアバッグ本体71の前側主膨張部73aが、センターピラー84とオーバーラップするように、サイドウインドウの下端縁が描くベルトライン(トリムラインとも言う)より上側で、車両前後方向に延びる筒状に展開されるように形成されている。
前側副膨張部74aは、主膨張部73の前方側で、側面視において前側副膨張部74aの下端部がベルトラインの下方に延びてフロントサイドドアにオーバーラップして展開するように配されている。また、後側副膨張部74bは、ガス供給通路73cの下側における前側主膨張部73aと後側主膨張部73bとの間で、側面視において後側副膨張部74bの下端部がベルトラインの下方に延びてリヤサイドドアにオーバーラップして展開するように配されている。
特許文献1によれば、車両の側面衝突の際には、カーテンエアバッグ装置60の主膨張部73がガス供給を受けて展開して側面衝突に対し乗員の頭部を保護でき、また、車両のロールオーバの際には、主膨張部73と前側及び後側副膨張部74a,74bとが展開して車両前後方向の広い範囲に亘って、乗員の頭部の車幅方向外側への移動を制限して頭部を保護できるとしている。
特に特許文献1では、ロールオーバの際に前側主膨張部73aがセンターピラー84によって支持されるとともに、前側及び後側副膨張部74a,74bがベルトラインより下方のサイドドアによって支持されるため、車幅方向外側への乗員頭部の移動を制限する反力が効果的に得られ、乗員頭部の保護性能が向上するとしている。
特開2012−201312号公報
特許文献1のカーテンエアバッグ装置60では、エアバッグ本体71は、側面視において、前側及び後側副膨張部74a,74bの下端部がベルトラインよりも下方に延びて、フロントサイドドア及びリヤサイドドアにそれぞれオーバーラップして展開するように形成されている。それによって、車両のロールオーバ等が生じてエアバッグ本体71が膨張展開したときに、前述したように、前側及び後側副膨張部74a,74bがベルトラインより下方のサイドドアによって支持されて反力が得られるため、乗員の頭部をカーテンエアバッグ70で安全に保護することや、乗員の車外放出を確実に防止することができる。
しかし、カーテンエアバッグ(エアバッグ本体)が、例えばガスが内部に供給されない状態においてもベルトラインを超えて下方に延びるような大きなサイズで形成されていると、エアバッグ本体を形成する基布パネル自体の大きさも必然的に大きくなる。それとともに、このようなサイズの大きなエアバッグ本体を膨張させるためには、大きな出力を有するインフレータを用いる必要があった。その結果、カーテンエアバッグ装置のコスト増大や、装置の大型化及び重量化を招いていた。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、エアバッグ本体のサイズを小さくして装置の小型化や軽量化を図るとともに、エアバッグ本体の膨張展開時に、エアバッグ本体の膨張部をベルトラインよりも下方に延出させてサイドドア(ドアトリム)とオーバーラップさせることによって、乗員の頭部がカーテンエアバッグに接触したときの反力を効果的に得ることが可能なカーテンエアバッグ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるカーテンエアバッグ装置は、基本的な構成として、ガスを発生させるインフレータと、所定の手順で折り畳まれた状態で、車体の側方窓部の上縁に沿って取り付けられるカーテンエアバッグとを備え、前記カーテンエアバッグは、前記インフレータから前記ガスが供給されて膨張するエアバッグ本体を有し、前記ガスの発生により前記エアバッグ本体が前記側方窓部の車室内側を覆うように下方へカーテン状に膨張展開するカーテンエアバッグ装置であって、前記エアバッグ本体は、前記ガスを前記エアバッグ本体内部に導入するガス導入部と、前記ガス導入部に連通して前記ガスを流通させる本流路部と、前記本流路部に連通する複数の気室とを有し、前記エアバッグ本体は、少なくとも1つの前記気室により形成され、前記車体の前列側方窓部の位置に対応して膨張展開可能な前列用膨張部と、少なくとも1つの前記気室により形成され、前記車体の後列側方窓部の位置に対応して膨張展開可能な後列用膨張部とを有し、前記エアバッグ本体の下端部に配される少なくとも1つの前記気室に、前記エアバッグ本体の非膨張部からなり、前記エアバッグ本体の膨張展開時に前記エアバッグ本体の折り曲げを促す折り促進部が設けられ、前記折り促進部は、前記車体の前後方向において、前記後列側方窓部の前端部及び後端部間の位置に対応して設けられ、前記折り促進部を備える前記気室は、前記ガスが前記折り促進部を一方向に回り込むように流通する流路を有してなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るカーテンエアバッグ装置において、前記後列用膨張部の下端縁は、前記カーテンエアバッグを前記車体に取り付けた状態で前記ガスを供給せずに広げたときに、前記後列側方窓部の下端位置と同じ位置に又は同下端位置よりも上方に配され、且つ、前記エアバッグ本体が膨張展開時に前記折り促進部を起点にして折れ曲がることにより、前記後列側方窓部の前記下端位置よりも下方に変位することが好ましい。
また、本発明のカーテンエアバッグ装置において、前記折り促進部は、当該折り促進部を備える前記気室を部分的に上下に分割して設けられていることが好ましい。
本発明において、前記折り促進部は、前記エアバッグ本体を形成する基布パネル同士を曲線状及び/又は直線状に縫い合わせる縫製線により、前記エアバッグ本体の外周部に設けられる外周非膨張部の下縁部から、上方又は斜め後ろ上方へ延びて形成される線状非膨張部を有することが好ましい。
更に、本発明のカーテンエアバッグ装置において、前記下端部に配されて前記折り促進部を備える前記気室は、相隣する他の気室に絞り部を介して連通することが好ましい。
この場合、前記折り促進部は、前記気室の前記絞り部より車両の前後方向における後方に配されていることが好ましい。また、前記折り促進部は、前記気室の前記絞り部より車両の上下方向における下方に配されていることが好ましい。
また、前記折り促進部を備える前記気室の下端は、前記折り促進部を境に前記絞り部側が下流側より上方となる高さに配されていることが好ましい。
本発明に係るカーテンエアバッグ装置のカーテンエアバッグにおけるエアバッグ本体は、内部にガスを導入するガス導入部と、ガス導入部に連通してガスを流通させる本流路部と、本流路部に連通する複数の気室とを有する。特に、エアバッグ本体は、少なくとも1つの気室により形成され、車体の前列側方窓部の位置に対応して膨張展開可能な前列用膨張部と、少なくとも1つの気室により形成され、車体の後列側方窓部の位置に対応して膨張展開可能な後列用膨張部とを有する。
また、後列用膨張部において、エアバッグ本体の下端部に配される少なくとも1つの気室には、エアバッグ本体の非膨張部からなり、膨張展開時にエアバッグ本体の折り曲げを促す折り促進部が設けられている。この場合、折り促進部は、前記車体の前後方向において、後列側方窓部の前端部及び後端部間の位置に対応して設けられており、この折り促進部を備える気室には、ガスがその折り促進部を、例えば上側から後方に回り込むように流通する流路が形成されている。
このような折り促進部が設けられたカーテンエアバッグを有する本発明のカーテンエアバッグ装置であれば、エアバッグ本体にガスが供給されてエアバッグ本体が膨張展開するときに、後列用膨張部の折り促進部が設けられた気室において、ガスが例えば折り促進部の上方側から折り促進部の後方に向けて一方向に回り込むように流れて、折り促進部の後方側を膨張させる。
これにより、エアバッグ本体に膨張圧が生じて、折り促進部及びその周辺部分が部分的に持ち上げられながら、その折り促進部を起点にしてエアバッグ本体の後半部位がより大きく下方に曲がるような力が働き、エアバッグ本体を弓なり状に折り曲げることができる。そして、このようにエアバッグ本体が折り曲げられることにより、エアバッグ本体の後側下端部を、前方に引き寄せながら下方に向けて回動させるように積極的に変位させることができる。
従って、例えばエアバッグ本体の膨張部における後側下端縁がベルトラインよりも上側に配されるようにエアバッグ本体のサイズを小さくしてカーテンエアバッグが形成されたとしても、カーテンエアバッグが膨張展開したときには、エアバッグ本体の膨張部をベルトラインよりも下方に延出させてサイドドア(ドアトリム)とオーバーラップさせることが可能となる。それによって、エアバッグ本体の膨張部が、側方窓部よりも下側に配されるサイドドアによって支持されて反力を効果的に得ることができるため、乗員の頭部をカーテンエアバッグで安全に保護するとともに、乗員の車外放出を確実に防止することができる。
特に本発明のエアバッグ本体は、後列用膨張部の下端縁が、カーテンエアバッグを車体に取り付けた状態でガスを供給せずに広げたときに、後列側方窓部の下端位置と同じ位置に又は同下端位置よりも上方に配されるような小さなサイズで形成されている。
このようにエアバッグ本体のサイズを小さくできることによって、エアバッグ本体を形成する基布パネルのサイズを小さくできるとともに、エアバッグ本体にガスを供給するインフレータの出力を小さく抑えることができる。このため、カーテンエアバッグ装置の小型化や軽量化が図れるとともに、製造コストを削減することができる。
そして、上述のように後列用膨張部の下端縁が後列側方窓部の下端位置と同じ位置に又は同下端位置よりも上方に配されるようにエアバッグ本体のサイズを小さくした場合でも、カーテンエアバッグが膨張展開するときにエアバッグ本体が折り促進部を起点として折れ曲がることによって、エアバッグ本体の後列用膨張部を、後列側方窓部の下端位置よりも下方に延出させるように変位させて、当該後列用膨張部をサイドドアと確実にオーバーラップさせることができ、それによって、エアバッグ本体がサイドドアによって支持されて、サイドドアからの反力を安定して効果的に得ることができる。
このような本発明のカーテンエアバッグ装置において、エアバッグ本体の折り促進部は、その折り促進部を備える気室を部分的に上下に分割して設けられている。これにより、エアバッグ本体が膨張展開するときに、折り促進部によって分割された気室の上側部分と下側部分とがそれぞれ車幅方向に膨らむため、エアバッグ本体の当該折り促進部が設けられている部分の下端縁が上方側に引っ張られて、エアバッグ本体の当該折り促進部が設けられていないその他の部分の下端縁の位置よりも相対的に上方へ持ち上げられる。
このようにエアバッグ本体の当該折り促進部が設けられている部分の下端縁が相対的に上方へ持ち上げられることによって、エアバッグ本体を、より大きく弓なり状に折り曲げることが可能となり、その結果、エアバッグ本体の膨張部をベルトラインの下方へより大きく延出させて、エアバッグ本体の膨張部を車体のサイドドアと、より確実にオーバーラップさせることができ、また、膨張部とサイドドアとがオーバーラップする面積をより大きく確保することが可能となる。
本発明において、カーテンエアバッグの折り促進部は、エアバッグ本体を形成する基布パネル同士を曲線状及び/又は直線状に縫い合わせる縫製線により、エアバッグ本体の外周部に設けられる外周非膨張部の下縁部から、上方又は斜め後ろ上方へ延びて形成される線状非膨張部で構成されている。このような線状非膨張部により折り促進部が構成されていることにより、その折り促進部を起点として、膨張展開するエアバッグ本体を安定して折り曲げることができる。
また、本発明のカーテンエアバッグ装置において、エアバッグ本体の下端部に配されて折り促進部を備える気室は、相隣する他の気室に絞り部を介して連通する。これにより、エアバッグ本体が膨張するときに、折り促進部を備える気室を、それに相隣する他の気室より遅く膨張させて低圧の状態にすることができる。それにより、例えば当該他の気室に乗員が当接したときに、他の気室内のガスを、折り促進部を備える気室に逃がすことが可能となり、その結果、乗員がエアバッグ本体から受ける反力を効果的に緩和できる。更に、折り促進部を備える気室は外部にガスを逃がさずに閉じ込めておくことが可能である。このため、乗員がエアバッグ本体に当接した後に、折り促進部を備える気室と、それに相隣する他の気室の内圧を一定以上の大きさに安定して保持し、乗員を一定時間以上に安全に保護できる。
この場合、折り促進部は、気室の絞り部より車両の前後方向における後方に配されていることにより、エアバッグ本体が膨張展開するときに、折り促進部を起点にしてエアバッグ本体を効果的に弓なり状に折り曲げることができる。
また、折り促進部は、気室の絞り部より車両の上下方向における下方に配されていることにより、絞り部を通過したガスの流れが折り促進部により阻害されないため、ガスを折り促進部の上方側から折り促進部の後方や下方に向けて効率的に流通させることができる。
更に、折り促進部を備える気室の下端について、折り促進部を境にして、折り促進部よりも絞り部側(上流側)の下端を、折り促進部より下流側の下端に対して上方に配置する。このように気室の下端の縫製ラインが形成されることにより、折り促進部を絞り部より下方に配置し易くなる。また、折り促進部の下方領域又は後方領域を大きく確保し易くなる。それにより、ガスの流通を安定させるとともに、エアバッグ本体をより効果的に折り曲げることができる。
本発明の実施形態に係るカーテンエアバッグが車体に取り付けられ、ガスを供給せずに開いた状態を示す側面図である。 車体に取り付けられる前のカーテンエアバッグの側面図である。 同カーテンエアバッグにおける取付片がエアバッグ本体に縫着されている部分を拡大して示す要部拡大図である。 図3に示したIV−IV線における断面図である。 取付片をエアバッグ本体に縫い付ける縫製ラインの変形例を示す要部拡大図である。 図2に示したVI−VI線における断面においてカーテンエアバッグが膨張したときの状態を示した断面図である。 カーテンエアバッグにガスが供給されて膨張展開した状態を示す側面図である。 実施形態の変形例に係るカーテンエアバッグの側面図である。 実施形態の別の変形例に係るカーテンエアバッグの側面図である。 従来のカーテンエアバッグを示す側面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載した構成と実質的に同一な構成を有し、且つ、同様な作用効果を奏する範囲において多様な変更が可能である。
例えば、本発明のカーテンエアバッグ装置が搭載される車体の形態は特に限定されるものではなく、また、カーテンエアバッグのエアバッグ本体に形成される膨張部の形状や、基布パネルを縫製する縫製部の形状などは、車体の形態等に応じて任意に変更することができる。また、以下の実施形態では、2列シートの自動車に取り付けられるカーテンエアバッグ装置について説明を行うが、本発明のカーテンエアバッグ装置は、1列シートの自動車や3列シートの自動車にも同様に適用することができる。エアバッグはまた、布帛を縫製して製造するほか、ジャガード織り等の袋織り技術を用いて織製と同時に所望の内部区画構造をもつ袋体を得るようにしてもよい。
図1は、本実施形態に係るカーテンエアバッグが車体に取り付けられ、ガスが供給されずにエアバッグ本体が展開した状態を示す側面図である。図2は、車体に取り付けられる前のカーテンエアバッグを広げたときの側面図である。
なお、以下の説明において、前後方向、上下方向、左右方向とは、それぞれカーテンエアバッグ装置が搭載された車体の車長方向(前進及び後退方向)、車高方向、車幅方向をそれぞれ示している。
本実施形態のカーテンエアバッグ装置10は、カーテンエアバッグ20と、カーテンエアバッグ20に供給するガスを発生させるインフレータ11とを有する。
カーテンエアバッグ20は、所定の手順で折り畳まれた状態で、車体1におけるフロントピラー(Aピラー)2の上部からルーフサイド部5を通って、リヤピラー(Cピラー)4の近傍までの範囲に収納されており、前席用及び後席用の側方窓部(サイドウインドガラス)6の車室内側を覆うように、前後の側方窓部6とセンターピラー(Bピラー)3とに沿ってカーテン状に展開するように形成されている。インフレータ11は、ルーフサイド部5に配されており、インフレータ11のガス噴出口がカーテンエアバッグ20の後述するエアバッグ本体21内に挿通されている。
なお、本実施形態のカーテンエアバッグ装置10が搭載される自動車は、乗員が着座可能な図示しない前席と後席とを車室内に備えており、車体1の左右両側には、側方窓部6として、前席及び後席の位置に対応して前列側方窓部6Fと後列側方窓部6Rとが設けられている。また、自動車の車体1は、車体1の図示しないフロントガラスに沿うように配されるフロントピラー2と、車体1後部に配されるリヤピラー4と、フロントピラー2及びリヤピラー4間に配されるセンターピラー3とを有し、これらの各ピラー2,3,4の上端部に亘ってルーフサイド部5が配されている。
カーテンエアバッグ装置10のカーテンエアバッグ20は、ガスが供給されて膨張するエアバッグ本体21と、エアバッグ本体21を車体1に取り付ける複数の取付片22と、一端部がエアバッグ本体21の前端部に縫着され、他端部がフロントピラー2に固定されるデザーベルト(テンションストラップとも言う)23と、折り畳まれたエアバッグ本体21に被せてその折り畳み形態を保持する図示しないスリーブとを有する。なお、本実施形態のカーテンエアバッグ20におけるデザーベルト23及びスリーブは、従来の一般的なカーテンエアバッグに設けられるデザーベルト及びスリーブと実質的に同様に形成されている。
本実施形態のエアバッグ本体21は、気密性を備えた左右の基布パネル24(車室側基布パネル24a及び車外側基布パネル24b)を重ね合わせて縫製することによって、前後方向に細長い略矩形状の形態に形成されている。エアバッグ本体21における車室側基布パネル24aと車外側基布パネル24bとは、例えば315デニールのナイロン66糸を用いて織製された目付が200g/mの織布から構成されており、更に、そのパネル表面にはゴム、シリコーン系エラストマー樹脂等の樹脂がコーティングされている。なお、本発明において基布パネルの材質等は特に限定されず、適宜変更することが可能である。
本実施形態のエアバッグ本体21は、図1及び図2に示したように、ガスが供給されて膨張展開可能な中空の膨張部30と、エアバッグ本体21における前後方向の中間部分の上端部に配され、インフレータ11のガス噴出口に連通するガス導入部21aと、エアバッグ本体21におけるガス導入部21aの導入口を除く外周部に形成される外周非膨張部40とを有する。この場合、エアバッグ本体21の外周非膨張部40は、左右の基布パネル24の外周縁部を縫着する外周縫着線41により膨張部30と区画されることによって形成されており、膨張部30は外周縫着線41によって密閉されている。
エアバッグ本体21の膨張部30は、前列側方窓部6Fの位置に対応して膨張展開可能な前列用膨張部31と、後列側方窓部6Rの位置に対応して膨張展開可能な後列用膨張部32と、エアバッグ本体21の上部に配され、上記のガス導入部21aに連通するとともに前列用及び後列用膨張部31,32間を連通する連通部(本流路部)33と、連通部33の下方に配され、センターピラー3に沿って膨張展開可能な中間膨張部34とを有する。
また、エアバッグ本体21の膨張部30は、外周縫着線41とは異なる左右の基布パネル24を縫着する縫着線により、第1気室35a〜第7気室35gの7つの気室に分割されており、第1気室35a〜第7気室35gは、連通部(本流路部)33に直接的に又は間接的に連通している。なお、各気室35a〜35gを区画する縫着線は非膨張部42として形成されており、この縫着線による非膨張部42により、膨張部30が膨張したときの左右方向における膨張部30の幅寸法(厚さ)が規制される。
この場合、非膨張部42は、膨張部30を区画するように曲線から又は直線と曲線との組み合わせからなる線状非膨張部42aと、その線状非膨張部42aの先端部に膨張部30に囲まれて配され、円形状(閉曲線状)に形成される環状非膨張部42bとを有する。
本実施形態の膨張部30における第1気室35aは、膨張部30の最も前端側に、膨張部30の上端から下端に亘って配されている。第2及び第3気室35b,35cは、膨張部30の上端から下端に亘って第1気室35aの後方側に順番に形成されている。第4気室35dは、第3気室35cの上端部の後方側に配され、膨張部30の上記連通部33を形成している。
第5気室35eは、第4気室35dの下方に配されている。第6気室35fは、第4気室35dの後端から膨張部30の後端部まで配されており、また、膨張部30の後端部では膨張部30の上端から下端に亘って形成されている。第7気室35gは、第5気室35eの後方側に、第5気室35e及び第6気室35fに囲まれて配されており、ガス導入部21aから膨張部30に供給されるガスが、第5気室35eから2つの環状非膨張部42bの間を通って流入するように形成されている。
この場合、本実施形態の膨張部30において、前列側方窓部6Fの位置に対応して配される前列用膨張部31は、第1気室35a〜第3気室35cにより形成されている。特に、第2及び第3気室35b,35cにより、前列用膨張部31の主膨張部が形成されている。また、第1気室35aにより、主膨張部の第2気室35bから細い流路(絞り流路101)を介して連通する前列用膨張部31の副膨張部(第1気室)35aが形成されている。
また、後列側方窓部6Rの位置に対応して配される後列用膨張部32は、第6気室35f及び第7気室35gにより形成されており、特に、第6気室35fによって後列用膨張部32の主膨張部が形成されている。また、第7気室35gによって、第5気室35eから細い流路(絞り流路102)を介して連通する後列用膨張部32の副膨張部(第7気室)35gが形成されている。
センターピラー3に沿って膨張展開する中間膨張部34は、第5気室35eにより形成されている。なお、前列用膨張部31の副膨張部(第1気室)35aと後列用膨張部32の副膨張部(第7気室)35gとは、乗員拘束時に絞り流路101,102を介してガスを逃がすことによって乗員が膨張部30から受ける衝撃を緩和するために設けられている。
すなわち、インフレータ11から供給されるガスが、第4気室35dを膨張させ、更にその先へと進んで第5気室35eを膨張させる。この場合、相隣する2つの第4気室35dと第5気室35eを連通する通路100は十分な幅を有しており、ガスの流通も比較的円滑である。このため、第4気室35d及び第5気室35eは、エアバッグ装置の起動の後速やかに膨らむ。
一方、第5気室35eと連通する第7気室35fは、細い絞り流路102によってガス流入が規制されており、絞り通路102におけるガスの流通は、第4気室35dと第5気室35eの間の通路100におけるガスの流通ほど容易でない。このため、カーテンエアバッグ20の展開の早い段階では、第5気室35eはしっかり膨らむのに比して、第7気室35gはあまり膨張しない状態になる。
そこで側面衝突が発生し、エアバッグ本体21のとりわけ第5気室35eに乗員が当接すると、第5気室35eが乗員により押され、その内部にあるガスが第5気室35e以外に流れようとする。第5気室35eは、そのような場合に着座する乗員の当接が見込まれる位置にある。第7気室35gは、そのような位置になく、しかも、あまり膨張していない比較的低圧の状態であるから、絞り流路102を介してガスを相当に受け入れる余地がある。このため、第5気室35eに連通する第7気室35gによって、第5気室35eにおけるバウンドのピークをカットオフする効果が得られる。すなわち、第5気室35eに当接した乗員をリバウンドさせることなく、乗員の動きを速やかに且つやさしく制止することができ、車室内壁に当たるときの乗員が受けるショックを緩和できる。
従来の典型的な運転席用エアバッグの形態には、袋体に袋の外へ開口する小孔であるベントホールを設けるものがある。ベントホールが形成されたエアバッグは、乗員の拘束後、間もなく、袋体の中のガスがほとんど大気に放出されて袋体は萎む。これに対して、本実施形態のサイドカーテンエアバッグ20では、第7気室35gが、外部に開かれた通路を持たない閉じられた気室である。
従って、第5気室35eの乗員当接時の内圧ピークを、第7気室35gにガスを逃がすことによって下げた後も、第7気室35gは内部のガスを大気に自由に放出することがない。このため、第5気室35eも急激な内圧低下が生じずに済み、相当の間、例えば数秒間、一定以上の内圧を安定して保持できる。これは、側面衝突の場合に極めて有効である。
なぜなら、側面衝突では車両が最初の衝撃を受けてからそのまま横転(ロールオーバ)する場合があり、エアバッグ装置が起動してから数秒間は完全には萎まずに内圧を保持し続けられることで、その間も乗員を保護できるからである。このような副膨張室を、エアバッグ内部に組み込まれて内圧を調節できるもの、という意味でインターナルベントと呼ぶことがある。
以上に説明した第5気室35eと第7気室35gとの関係は、第1気室35aと第2気室35bとの間にも同様に成り立つ。また、副膨張部(第7気室)35gによるバウンドピークをカットオフする効果や内圧を保持する効果は、乗員が第5気室35eに当接する場合だけでなく、ガスが円滑に流通する第6気室35fに乗員が当接する場合にも同様に得られる。
エアバッグ本体21の後列用膨張部32は、カーテンエアバッグ20を車体1に取り付けた状態でガスを供給せずに広げた場合に、後列用膨張部32の下端縁がベルトライン7と同じ位置かベルトライン7よりも上方に配されるように、ベルトライン7を越えない寸法を有するとともに、当該後列用膨張部32には、カーテンエアバッグ20が膨張展開したときに、エアバッグ本体21の後列用膨張部32がベルトライン7を越えて後列側のサイドドア(ドアトリム)と重なり合うように(詳しくは後述する)、カーテンエアバッグ20の膨張展開時にエアバッグ本体21の折れ曲がりを促す折り促進部26が設けられている。
この折り促進部26は、各気室を区画する縫着線(非膨張部42)とは異なる別の縫着線103により形成されており、エアバッグ本体21の下端部に配される第7気室35g(後列用膨張部32)に設けられている。
この場合、第7気室35gは、縫着線103の一部(後述する非膨張部104)が外周縫着線41の下辺部から斜め後ろ上方に向けて延びるように形成されていることにより、ガスが縫着線103の上側を通って折り促進部26の後方に回り込み、更に、縫着線103の後方から縫着線103の下方に回り込むように流通する流路を有する。
更に、第6気室35fは、ガスが、第7気室35gの上側を通って、第7気室35gの後方に回り込むように流通する流路を有し、また、このようなガスの流通によって膨張する膨張部が、第7気室35gの上方及び後方に隣接して配されている。
カーテンエアバッグ20の折り促進部26は、カーテンエアバッグ20を複数の取付片22を介して車体1に取り付けた状態で、ガスを供給することなく平面状に広げた場合に、車体1の前後方向における後列側方窓部6Rの前端部と後端部との間の位置に対応して設けられており、より好ましくは、後列側方窓部6Rにおける前端部と前後方向の中央部との間の位置に対応して設けられている。
特に、この折り促進部26としての縫着線103は、カーテンエアバッグ20の膨張展開時にエアバッグ本体21を後述するように折り曲げるために(図7を参照)、膨張展開させるカーテンエアバッグ20の後列側のサイドドアトリムとオーバーラップさせたい部分の前方側近傍に配されていることが好ましく、また、膨張展開したカーテンエアバッグ20に後列の乗員の頭部が接触する位置(打点位置)の近傍に配されていることが好ましい。
本実施形態における折り促進部26は、基布パネル24の縫着線103により第7気室35gに形成される線状非膨張部26aと環状非膨張部26bとからなる。また、折り促進部26の線状非膨張部26aは、基布パネル24の外周縫着線41の下辺部(又は外周非膨張部40の下端部)から第7気室35g内に向けて、斜め後ろ上方に向けて曲線状に延びる第1線状非膨張部104と、第1線状非膨張部の先端から前後方向に沿って後方に向けてまっすぐ延びる第2線状非膨張部105とを有する。折り促進部26の環状非膨張部26bは、第2線状非膨張部105の先端部に、外周非膨張部40の下端部から上方に離間して設けられている。また、環状非膨張部26bは、第2線状非膨張部105の先端を囲い込む円形の形状を有する。
外周縫着線41は、第1線状非膨張部104との交点109から後方に向かって、外周縫着線41の交点109を基準とした前後に亘る直線部110と、直線部110の後方で下方に傾斜して屈曲する傾斜線部111とを有する。
また、第7気室35gは、縫着線103が形成されている前後方向の部分的な範囲において、縫着線103によって上側部分と下側部分とに分割されており、この第7気室35gの縫着線103より上側の部分は、主に、第5気室35eから絞り流路102を介して流れ込むガスによって膨張し、第7気室35gの縫着線103より下側の部分は、縫着線103の上側から縫着線103の後方を回り込んで流れ込むガスによって膨張する。
このような外周縫着線41と縫着線103のライン構成によって、交点109の直前の外周縫着線41(直線部110)と第2線状非膨張部105を前方に延長した前方仮想線との間の距離A、上記前方仮想線と第7気室35gの上端を形成する非膨張部42a1との間の距離C、傾斜線部111より後方の外周縫着線41と第2線状非膨張部105をそのまま後方に延長した後方仮想線との間の距離B、及び、その後方仮想線と上記非膨張部42a1との間の距離Dとの関係は、距離Cと距離Dがほぼ等しい長さになり、また、距離A、距離B、距離C(及び距離D)の順に大きくなる。この場合、外周縫着線41の交点109よりも後方に傾斜線部111を設けたことにより、距離Bを距離Aよりも大きくして、縫着線103の下方領域を大きく確保できるため、ガスが縫着線103を回り込むように流入し易くすることができる。
絞り通路102を形成するために外周縫着線41から上方に延びる非膨張部42a2の端末の高さと、第2線状非膨張部105の端末の高さは、交点109の直前の外周縫着線41(直線部110)に対してほぼ等しい高さに設定されている。この位置関係にあると、絞り流路103を通過するガスの流れを、第2線状非膨張部105が阻害しない関係となる。第2線状非膨張部105は、幾らか上方寄り(ルーフレールに近づく方向)の位置、すなわち、距離Cを幾らか小さくする位置にあっても良いが、絞り流路102の上端112の位置より十分下側に配される方が、折れ皺によって絞り流路102が極度に狭められることなく、第7気室35g内に流入するガスを、第2線状非膨張部105の上側を越え且つ第2線状非膨張部105を回り込むように効率的に流通させる上で好ましい。
このようなエアバッグ本体21の上端部には、複数の取付片22が、車体1のルーフサイド部5に固設された取付ブラケット8の位置に対応するように、互いに間隔を開けて取着されている。各取付片22は、図3及び図4に示すように、2つの円形の取付孔22aが設けられた矩形状の基布により形成されている。
このような矩形状の取付片22を、2つの取付孔22aの位置が重なるようにして二つ折りにして、その二つ折りの取付片22の間にエアバッグ本体21を挟み込むとともに、取付片22の一部をエアバッグ本体21から突出させるようにして、その取付片22の両端部をエアバッグ本体21の車室側表面と車外側表面とに重ね合せた状態で、取付片22の重ね合せた両端部とエアバッグ本体21の2枚の基布パネル24とを縫製糸で縫い合わせる。これによって、取付片22がエアバッグ本体21の上端部に取り付けられる。この場合、取付片22に設けられた取付孔22aは、エアバッグ本体21から離間する位置に配される。
また、本実施形態のカーテンエアバッグ20では、取付片22をエアバッグ本体21の上端部に縫い付けた縫製糸により形成される線状の縫製ライン(縫製線)22bが、従来のようなエアバッグ本体の上端縁に平行となる直線状に配されるのではなく、膨張部30が設けられている下側に向けて凸状に湾曲又は屈曲して配されている。特に本実施形態において、取付片22を縫い付ける取付用の縫製ライン22bは、エアバッグ本体21の外周縫着線41よりも外側(上側)の位置に配されるとともに、取付孔22aを中心とする円の円弧状に湾曲して形成されている。
このようなカーテンエアバッグの取付片22は、取付片22の一方側の表面を、取付片22の取付孔22aの位置と取付ブラケット8の貫通孔の位置とを合わせるようにして取付ブラケット8に重ねるとともに、ネジやボルト等のような固定部材9を取付片22の他方側から取付孔22aに挿入して取付ブラケット8に固定することによって、車体1に取り付けられる。
この場合、本実施形態の各取付片22は、取付孔22aを中心とする円弧状の縫製ライン22bでエアバッグ本体21に縫い付けられている。このため、エアバッグ本体21にガスが供給されてエアバッグ本体21が膨張展開するときに、エアバッグ本体21の膨張展開によってカーテンエアバッグ20の各取付片22に大きな応力が加えられても、その膨張展開時の応力を、従来のように縫製ラインにおける取付片とエアバッグ本体との境界部だけに集中させるのではなく、円弧状の縫製ラインの全体に効果的に分散させることができる。
これにより、カーテンエアバッグ20の取付片22周辺に、例えば従来のような過剰な補強を施さなくても、エアバッグ本体21の膨張展開時に取付片22をエアバッグ本体21に縫着する縫製糸に解れ及び切断が生じることや、エアバッグ本体21の基布パネル24が損傷すること等を効果的に防止できる。従って、丈夫なカーテンエアバッグ20を簡単な構造で形成することが可能となり、取付片22の補強による製造コストの増大やエアバッグ装置の重量化を防ぐことができる。
なお、本実施形態における取付片22を縫い付ける取付用の縫製ライン22bは、上述のように取付孔22aを中心とする円弧状に形成されているが、本発明において、この取付用の縫製ライン22bは、エアバッグ本体21の膨張展開時の応力を分散できるように、円弧状ではなくても、例えば図5に示したように縫製ライン22bの全体が膨張部30側に凸状に湾曲又は屈曲した形態を呈するように形成されていても良い。
上述のような本実施形態のカーテンエアバッグ装置10を自動車の車体1に装着するときには、先ず、図2のように平面状に拡げられているカーテンエアバッグ20のエアバッグ本体21を、その下端部側から上部に向けてロール状又は蛇腹状に折り畳み、更に、その折り畳まれた形態を保持するように図示しないスリーブが被せられる。なお、本発明において、カーテンエアバッグ20を折り畳む方法や手順は特に限定されるものではない。
次に、スリーブから外側に飛び出しているカーテンエアバッグ20の取付片22を、ビス等の固定部材9を介して、車体1に固設された取付ブラケット8に固定することによって、カーテンエアバッグ20を、車体1のフロントピラー2、ルーフサイド部5、リヤピラー4に沿って取り付けて収納する。
なおこのとき、カーテンエアバッグ装置10のインフレータ11は、車体1の所定位置に取り付けられるとともに、インフレータ11のガス噴出口が、カーテンエアバッグ20のガス導入部21aの導入口からエアバッグ本体21内に挿入されている。
上述のように車体1に装着された本実施形態のカーテンエアバッグ装置10は、側面衝突事故やロールオーバ等の事故の発生が検知又は予測されたときに、インフレータ11から膨張用の高圧ガスを発生させて、そのガスをカーテンエアバッグ20のガス導入部21aからエアバッグ本体21内に流入させる。
これにより、カーテンエアバッグ20が膨張展開し始めて、エアバッグ本体21を包んでいるスリーブを破断させるとともに、車体1に取り付けられているフロントピラーガーニッシュやルーフヘッドライニング等を変形させて、カーテンエアバッグ20が車室内に突出する。更に、カーテンエアバッグ20は、前席用及び後席用の側方窓部6F,6Rとセンターピラー3とに沿って下方に向けてカーテン状に展開する。
このとき、エアバッグ本体21は、エアバッグ本体21に第1気室35a〜第7気室35gを区画するために形成した線状非膨張部42a及び環状非膨張部42bの存在と、外周縫着線41のライン変化により、エアバッグ本体21の膨張厚さ(車幅方向の寸法)が規制されるとともに、エアバッグ本体21の全体が下方に凹状に湾曲しながら前後方向の中央部に向けてシュリンクするような弓なり状(アーチ状)に膨張する。
また、エアバッグ本体21の前列用膨張部31については、エアバッグ本体21が膨張して展開することにより、図7に示すように、同エアバッグ本体21の前列用膨張部31をベルトライン7よりも下方に延出させて、当該前列用膨張部31を、側面視において、前列側のサイドドアトリムと安定してオーバーラップさせることができる。
更に本実施形態では、エアバッグ本体21の第7気室35gに、上述したように線状非膨張部103からなる折り促進部26が設けられている。この場合、エアバッグ本体21が膨張して展開するときに、ガス導入部21aから連通部(本流路部)33を通って供給されたガスは、第6気室35f及び第7気室35gにおいて、折り促進部26の上方側を通って、折り促進部26よりも後方側に流入する。
より詳細に説明すると、第7気室35gの内部では、連通部(本流路部)33から第5気室35eを介して第7気室35gに流れてきたガスが、線状非膨張部103の上方側から線状非膨張部103の後方に回り込み、更に、エアバッグ本体21の後方下端部に向けて流れるとともに、そのガスの一部が線状非膨張部103の下方側にも回り込む。特にこの場合、ガスが細い絞り流路102を介して第7気室35gに流れ込むことにより、第7気室35gへのガスの流入速度が高められるため、ガスを線状非膨張部103の後方側や下方側に円滑に流通させることができる。また、第6気室35fの内部では、連通部(本流路部)33から第6気室35fに流れてきたガスが、折り促進部26が設けられている第7気室35gの上方側から、第7気室35gの後方に回り込み、更に、エアバッグ本体21の後方下端部に向けて流れる。
このように第6気室35f及び第7気室35gにガスが流れ込むことにより、第6気室35f及び第7気室35gが膨張し、第6気室35f及び第7気室35gに膨張圧が生じる。これによって、折り促進部26を起点にして、エアバッグ本体21の後半部分がより大きく下方に曲がるような力がエアバッグ本体21に働く。
その上、本実施形態では、エアバッグ本体21の線状非膨張部103が設けられている前後方向における領域(図2のVI−VI線の前後周辺領域)を見たときに、第7気室35gが、線状非膨張部103によって上述したように上下方向に分断されている。すなわち、線状非膨張部103が設けられている前記領域は、上下方向に関して、線状非膨張部103と、第7気室35gと第6気室35fを区画するとともに第7気室35gの上端を形成する非膨張部42a1とによって、第7気室35gの下側部分、第7気室35gの上側部分、及び第6気室35fの3つの部分に分割された状態となる。
これにより、エアバッグ本体21が膨張展開したときに、線状非膨張部103によって分割された第7気室35gの下側部分115、第7気室35gの上側部分114、及び、その上方に位置する第6気室35fの直線状の前側部分116が、例えば図6に示したようにそれぞれ左右方向、すなわちエアバッグ本体21の厚みを増加させる方向に膨らみ、それぞれの部分の上下方向の寸法が短くなる。その結果、折り促進部26が設けられている領域の下端縁の位置が、取付片22が設けられている上方側に引っ張られるため、エアバッグ本体21におけるその他の領域の下端縁の位置よりも相対的に上方へ持ち上げられる。
線状非膨張部103が設けられた領域は、図6に示すとおり、3つの気室が縦に並ぶような配列になっている。線状非膨張部103より前方と後方では2つの気室が縦に並ぶようになっており、且つ、上記のような距離A〜距離Dの寸法関係になっている。このため、寸法Aと寸法Cの和である第7気室35gの前側部分と、寸法Bと寸法Dの和である第7気室35gの後側部分とでは、線状非膨張部103を設けた第7気室35gの中間部分よりも縦寸法の詰まり方が小さくなる。そのため、図7に示すように、線状非膨張部103のある箇所では大きく曲がり、その前後は太い気室が形成されて屈曲しにくい形状となるとともに、前方が細い分、線状非膨張部103の曲げの導入部としての作用があり、好適な折りが促進される。
なお、本実施形態では、線状非膨張部103が設けられている領域が縫製線によって上下方向に3つに分割されているが、例えば当該領域が縫製線によって上下方向に4つ以上に分割されていても良く、それによって、当該領域の下端縁の位置を上方へ持ち上げる大きさを、より大きくすることが可能である。
このように、本実施形態では、エアバッグ本体21の膨張展開時に、折り促進部26を起点にしてエアバッグ本体21が大きく曲がるような力が働くとともに、折り促進部26が設けられている領域の下端縁が部分的に上方へ相対的に持ち上げられる。これによって、図7に示したように、エアバッグ本体21が、折り促進部26を巻き込むようにエアバッグ本体21の後半部分を部分的に大きく折り曲げた形態で展開する。その結果、当該エアバッグ本体21の後側下端部の位置を、前方に引き寄せながら下方に向けて回動させるように積極的に移動させることができる。
従って、本実施形態のエアバッグ本体21は、図1に示したように、後列用膨張部32の下端縁がベルトライン7よりも上方に位置するようにカーテンエアバッグ20が小さいサイズで形成されているものの、エアバッグ本体21の膨張展開時には、エアバッグ本体21の後列用膨張部32をベルトライン7よりも下方に延出させることができる。それにより、当該後列用膨張部32を、側面視において、後列用サイドドアと安定してオーバーラップさせることができ、更に、後列用膨張部32と後列用サイドドアとが重なり合う面積を大きく確保することができる。
すなわち、本実施形態のカーテンエアバッグ20では、エアバッグ本体21が膨張展開したときに、エアバッグ本体21の中間膨張部34がセンターピラー3に沿って重なり合うように展開するとともに、エアバッグ本体21の前列用膨張部31及び後列用膨張部32が、前後の側方窓部6F,6Rの下端縁の位置に相当するベルトライン7よりも下方に延出し、前列用サイドドアトリム及び後列用サイドドアトリムとそれぞれ重なり合うことができる。
この場合、前列の乗員の頭部が、例えば図7に仮想線で示したような位置(打点位置)50aでカーテンエアバッグ20に接触したときに、カーテンエアバッグ20が、各取付片22の位置で車体1に支持されるとともに、中間膨張部34が重なるセンターピラー3と、前列用膨張部31が重なる前列用サイドドアとによっても支持される。なお、図7では、カーテンエアバッグ20が車体1で支持される部分を破線の円で示している。
これにより、カーテンエアバッグ20が、前列の乗員の頭部(打点位置50a)を囲むように車体1から支持されて効果的に反力を得ることができるため、前列の乗員の頭部を、カーテンエアバッグ20の前列用膨張部31によって安全に保護するとともに、前列の乗員を車外放出から確実に防ぐことができる。
また、後列の乗員についても、乗員の頭部が、例えば図7に仮想線で示したような位置(打点位置)50bでカーテンエアバッグ20に接触したときに、カーテンエアバッグ20が、各取付片22の位置で車体1に支持されるとともに、中間膨張部34が重なるセンターピラー3と、後列用膨張部32が重なる後列用サイドドアとによっても支持される。
従って、カーテンエアバッグ20が、後列の乗員の頭部(打点位置50b)を囲むような位置で車体1から支持されて効果的に反力を得ることができるため、後列の乗員の頭部を、カーテンエアバッグ20の後列用膨張部32によって安全に保護するとともに、後列の乗員を車外放出から確実に防ぐことができる。
特にこの場合、打点位置50bとカーテンエアバッグ20の取付片22が車体1に支持される部分との間の距離や、打点位置50bとカーテンエアバッグ20の膨張部30がセンターピラー3及び後列用サイドドアに支持される部分との間の距離は、例えば打点位置50bからリヤピラー4までの距離に比べて短くなるため、後列の乗員の頭部をカーテンエアバッグ20でしっかり支持でき、より安定して乗員を保護することができる。
以上のように、本実施形態のカーテンエアバッグ20は、上述のように、車外放出低減性能を向上させて、前列及び後列に着座している乗員の安全を確保できる。その上、このカーテンエアバッグ20は、図1に示したように、後列用膨張部32の下端縁がベルトライン7よりも上方に位置するように、そのサイズを小さくして形成されている。従って、エアバッグ本体21を形成する基布パネル24のサイズを小さくできるとともに、インフレータ11の出力を小さく抑えることができるため、カーテンエアバッグ装置10の小型化及び軽量化や、製造コストの削減を効果的に実現することができる。
なお、上述した実施形態のカーテンエアバッグ20では、折り促進部26が後列用膨張部32の第7気室35gのみに設けられている。しかし、本発明では、折り促進部を、後列用膨張部だけでなく、前列用膨張部にも設けることが可能であり、また、折り促進部を前列用膨張部のみに設けても良い。
また、上述した実施形態のカーテンエアバッグ20では、第7気室35gの折り促進部26が、縫着線からなる線状非膨張部26aと環状非膨張部26bとにより構成されているが、本発明における折り促進部の形態(構造)は、これに限定されるものではない。
ここで、折り促進部の変形例を図8に示す。なお、図8及び後述する図9において、上述した実施形態のカーテンエアバッグ20と実質的に同じ構成を有する部分については同じ符号を用いて表すことによって、その詳細な説明を省略することとする。
図8に示した変形例において、エアバッグ本体21´の第7気室35gに配される折り促進部26´は、上述の実施形態における線状非膨張部を備えずに、環状非膨張部26bを備え、その下方の外周縫着線41には傾斜線部111を形成している。なお、変形例に係る折り促進部26´は、図8とは反対に、上述の実施形態における環状非膨張部を備えずに、線状非膨張部のみにより構成されても良い。
なお、折り促進部26´が、図8のように線状非膨張部を備えない場合、ガスを環状非膨張部の上側から後方へ案内するガス流路(第1ガス流路106)が、ガスを環状非膨張部の下側から後方へ案内するガス流路(第2ガス流路107)よりも、上下方向に大きく形成される。
第7気室35gでは、第5気室35eから絞り流路102を介して流入するガスが、第1ガス流路106により折り促進部26´としての円形接合部108の上側を通って、円形接合部108の後方に回り込むとともに、第2ガス流路107により円形接合部108の下側を通って円形接合部108の後方に回り込むものの、上記のように、第1ガス流路106が第2ガス流路107よりも上下方向に大きく形成されていることにより、第2ガス流路107よりも第1ガス流路106のガス流量が大きくなる。
それにより、エアバッグ本体21´の膨張展開時に、後列用膨張部32´の第7気室35gの内部では、連通部(本流路部)33から第5気室35eを介して第7気室35gに流れてきたガスが、主に円形接合部108の上方側から円形接合部108の後方に回り込むようになり、それによって、この変形例においても、上述した実施形態と同様に第6気室35f及び第7気室35gに膨張圧の差が生じるため、円形接合部108を起点にして、エアバッグ本体21の後半部分が下方に曲がるような力が働く。従って、このような変形例に係るカーテンエアバッグ20´であっても、上述した実施形態のカーテンエアバッグ20と同様の効果を得ることができる。
また本発明の折り促進部は、図9に別の変形例に係る折り促進部26″を示すように、エアバッグ本体21″の外周非膨張部40″の下端部から、エアバッグ本体21″の第7気室35g(後列用膨張部32″)内に切り込むように上方に向けて又は斜め後ろ上方に向けて突出する細幅状の非膨張部26cによって構成されていても良い。
この図9に示した非膨張部26cは、左右の基布パネル24の外周縁部を縫着する外周縫着線41″が、第7気室35gに向けて部分的に突出するように形成されることによって設けられている。ここでも、外周縫製線41″における非膨張部26cの後方に傾斜線部111を設けている。なお、エアバッグ本体21に図2と同様の外周縫着線41を形成するとともに、その外周縫着線41とは別に、細幅状の非膨張部26cを形成するような縫着線を追加することによって折り促進部26″を設けることもできる。
このような細幅状の非膨張部26cからなる折り促進部26″が第7気室35gに設けられたカーテンエアバッグ20″では、エアバッグ本体21″が膨張展開するときに、ガスが、第6気室35f及び第7気室35g内で、非膨張部26cの上方側を通って、非膨張部26cの後方に回り込んで、エアバッグ本体21″の後方下端部に向けて流れるため、非膨張部26cを起点にしてエアバッグ本体21″の後半部分を大きく下方に曲げる力を働かせることができる。
それにより、エアバッグ本体21″の後列用膨張部32″をベルトライン7よりも下方まで延出させて、後列用サイドドアに安定してオーバーラップさせることができる。従って、膨張展開したカーテンエアバッグ20″が、後列の乗員の頭部を囲むような位置で車体1から支持されて効果的に反力を得ることができるため、カーテンエアバッグ20″の後列用膨張部32″によって、後列の乗員の頭部を安全に保護するとともに、乗員を車外放出から確実に防ぐことができる。
1 車体
2 フロントピラー(Aピラー)
3 センターピラー(Bピラー)
4 リヤピラー(Cピラー)
5 ルーフサイド部
6 側方窓部(サイドウインドガラス)
6F 前列側方窓部
6R 後列側方窓部
7 ベルトライン
8 取付ブラケット
9 固定部材
10 カーテンエアバッグ装置
11 インフレータ
20,20´ カーテンエアバッグ
20″ カーテンエアバッグ
21,21´ エアバッグ本体
21″ エアバッグ本体
21a ガス導入部
22 取付片
22a 取付孔
22b 縫製ライン(縫製線)
23 デザーベルト
24 基布パネル
24a 車室側基布パネル
24b 車外側基布パネル
26,26´ 折り促進部
26″ 折り促進部
26a 線状非膨張部
26b 環状非膨張部
26c 非膨張部
30 膨張部
31 前列用膨張部
32,32´ 後列用膨張部
32″ 後列用膨張部
33 連通部(本流路部)
34 中間膨張部
35a 第1気室
35b 第2気室
35c 第3気室
35d 第4気室
35e 第5気室
35f 第6気室
35g 第7気室
40,40″ 外周非膨張部
41,41″ 外周縫着線
42 非膨張部
42a 線状非膨張部
42a1 非膨張部
42a2 非膨張部
42b 環状非膨張部
50a,50b 打点位置
100 第4気室と第5気室を連通する通路
101,102 絞り流路
103 縫着線
104,105 非膨張部
106 第1ガス流路
107 第2ガス流路
108 円形接合部
109 交点
110 直線部
111 傾斜線部
112 絞り流路の上端
114 第7気室の上側部分
115 第7気室の下側部分
116 第6気室の前側部分
A,B,C,D 距離

Claims (8)

  1. ガスを発生させるインフレータと、所定の手順で折り畳まれた状態で、車体の側方窓部の上縁に沿って取り付けられるカーテンエアバッグとを備え、前記カーテンエアバッグは、前記インフレータから前記ガスが供給されて膨張するエアバッグ本体を有し、前記ガスの発生により前記エアバッグ本体が前記側方窓部の車室内側を覆うように下方へカーテン状に膨張展開するカーテンエアバッグ装置であって、
    前記エアバッグ本体は、前記ガスを前記エアバッグ本体内部に導入するガス導入部と、前記ガス導入部に連通して前記ガスを流通させる本流路部と、前記本流路部に連通する複数の気室とを有し、
    前記エアバッグ本体は、少なくとも1つの前記気室により形成され、前記車体の前列側方窓部の位置に対応して膨張展開可能な前列用膨張部と、少なくとも1つの前記気室により形成され、前記車体の後列側方窓部の位置に対応して膨張展開可能な後列用膨張部とを有し、
    前記エアバッグ本体の下端部に配される少なくとも1つの前記気室に、前記エアバッグ本体の非膨張部からなり、前記エアバッグ本体の膨張展開時に前記エアバッグ本体の折り曲げを促す折り促進部が設けられ、
    前記折り促進部は、前記車体の前後方向において、前記後列側方窓部の前端部及び後端部間の位置に対応して設けられ、
    前記折り促進部を備える前記気室は、前記ガスが前記折り促進部を一方向に回り込むように流通する流路を有してなる、
    ことを特徴とするカーテンエアバッグ装置。
  2. 前記後列用膨張部の下端縁は、前記カーテンエアバッグを前記車体に取り付けた状態で前記ガスを供給せずに広げたときに、前記後列側方窓部の下端位置と同じ位置に又は同下端位置よりも上方に配され、且つ、前記エアバッグ本体が膨張展開時に前記折り促進部を起点にして折れ曲がることにより、前記後列側方窓部の前記下端位置よりも下方に変位してなる請求項1記載のカーテンエアバッグ装置。
  3. 前記折り促進部は、当該折り促進部を備える前記気室を部分的に上下に分割して設けられてなる請求項1又は2記載のカーテンエアバッグ装置。
  4. 前記折り促進部は、前記エアバッグ本体を形成する基布パネル同士を曲線状及び/又は直線状に縫い合わせる縫製線により、前記エアバッグ本体の外周部に設けられる外周非膨張部の下縁部から、上方又は斜め後ろ上方へ延びて形成される線状非膨張部を有してなる請求項1〜3のいずれかに記載のカーテンエアバッグ装置。
  5. 前記下端部に配されて前記折り促進部を備える前記気室は、相隣する他の気室に絞り部を介して連通する請求項1〜4のいずれかに記載のカーテンエアバッグ装置。
  6. 前記折り促進部は、前記気室の前記絞り部より車両の前後方向における後方に配されてなる請求項5記載のカーテンエアバッグ装置。
  7. 前記折り促進部は、前記気室の前記絞り部より車両の上下方向における下方に配されてなる請求項5又は6記載のカーテンエアバッグ装置。
  8. 前記折り促進部を備える前記気室の下端は、前記折り促進部を境に前記絞り部側が下流側より上方となる高さに配されてなる請求項7記載のカーテンエアバッグ装置。
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